JPH07287087A - 被覆管及び燃料要素 - Google Patents

被覆管及び燃料要素

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JPH07287087A
JPH07287087A JP7060175A JP6017595A JPH07287087A JP H07287087 A JPH07287087 A JP H07287087A JP 7060175 A JP7060175 A JP 7060175A JP 6017595 A JP6017595 A JP 6017595A JP H07287087 A JPH07287087 A JP H07287087A
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JP
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fuel
cladding
oxygen
nuclear fuel
tube
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JP7060175A
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English (en)
Inventor
John H Davies
ジョン・ハリス・デイヴィーズ
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General Electric Co
Original Assignee
General Electric Co
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    • GPHYSICS
    • G21NUCLEAR PHYSICS; NUCLEAR ENGINEERING
    • G21CNUCLEAR REACTORS
    • G21C3/00Reactor fuel elements and their assemblies; Selection of substances for use as reactor fuel elements
    • G21C3/02Fuel elements
    • G21C3/04Constructional details
    • G21C3/16Details of the construction within the casing
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E30/00Energy generation of nuclear origin
    • Y02E30/30Nuclear fission reactors

Abstract

(57)【要約】 【目的】 水素化物破損に耐えることのできる被覆管及
び燃料要素を提供する。 【構成】 被覆管17は、軸線と、軸線に垂直な断面と
を有している。この断面は、内面を有している外周基層
21と、基層21の内面に接合されているジルコニウム
障壁層22と、障壁層22の内面に接合されている内周
ライナ23とを含んでいる。被覆管の軸線と実質的に平
行に整列されていると共に被覆管内部の形状を画定して
おり、被覆内部におけるガスの混合を容易にする複数の
ファセット25をライナ23は含んでいる。燃料要素
は、ファセット25が形成された内側ライナ23を有し
ている被覆管17と、被覆管内の燃料域に設けられてい
る核燃料物質と、被覆管内の一方又は両方の端域(核燃
料域以外)に配置されているプレナムとを含んでいる。
蒸気が被覆管17の内部に入った場合に、プレナムは、
水素/蒸気比が局所的に高い区域の希釈に蒸気を利用で
きる貯留室として作用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、原子炉で用いる燃料要
素の被覆に関し、特に、内面に複数のファセット(小
面)を有している3層被覆に関する。本発明は又、化学
量論的に過剰な酸素を有している燃料を含んでいる燃料
棒に関する。
【0002】
【従来の技術】原子炉では、核燃料を減速材及び冷却材
系から隔離するために、燃料が密封された被覆内に収納
されている。本明細書における「被覆(cladding)」と
いう用語は、ジルコニウム基合金管を意味する。被覆は
しばしば、ジルコニウム合金基層と、合金化していない
ジルコニウム障壁とを含んでいる様々な層で構成されて
いる。
【0003】被覆は、公称厚さが0.030インチ程度
であって、管形状に形成されており、通例、ペレット形
の核燃料を内蔵している。これらのペレットは、各被覆
管のほとんど全長にわたって互いに接触して重ねられて
おり、被覆管の長さは160インチ程度である。通例、
被覆管にはばねが設けられており、燃料ペレットの軸方
向位置を維持しており、そしてある設計は水素吸収用の
いわゆる「ゲッタ」を包含している。燃料棒の内部は、
燃料物質から被覆への熱伝導を助長するためにヘリウム
で加圧されている。
【0004】ジルコニウムと、その合金とは、通常の状
況では、低中性子吸収断面積を有しているので、核燃料
被覆用として優れており、そして約350℃以下の温度
では、脱イオン水又は蒸気の存在の下で、強く、延性を
有し、極めて安定しており、そして比較的無反応であ
る。「ジルカロイ」は1群の耐食性ジルコニウム合金被
覆材料であり、98重量%〜99重量%のジルコニウム
を含有しており、残部は、スズと、鉄と、クロムと、ニ
ッケルとである。「ジルカロイ2」と、「ジルカロイ
4」とは、広範に使用されている2種の被覆用ジルコニ
ウム基合金である。
【0005】ジルカロイ被覆の欠陥は様々な原因、例え
ば、破片によるフレッチングと、ペレットと被覆との相
互作用(ペレット−被覆相互作用)とにより発生し得
る。第1の例の場合、破片が被覆に接近し、通過中の気
水混合物の影響の下で被覆壁に接触して振動又は擦動す
る。このような振動は、被覆壁が貫通されるまで続く。
ペレット−被覆相互作用は、核燃料と、被覆と、核反応
中に発生する核分裂生成物との相互作用により生ずる。
この望ましくない結果は、燃料と被覆との間の膨張差及
び摩擦に起因する燃料被覆の機械的な局所応力と、腐食
性核分裂生成種により同時に発生する応力腐食割れとに
よることがわかっている。
【0006】ペレット−被覆相互作用による欠陥の発生
を防止するために、ある被覆は、管の内面に冶金学的に
接合された純粋ジルコニウム障壁層を含んでいる。障壁
層被覆に関する先駆的な研究は、アーミホ(Armijo)及
びコフィン(Coffin)の米国特許番号第4200492
号及び同第4372817号と、ヴァネショ(Vannesj
o)の米国特許番号第4610842号と、アダムソン
(Adamson)の米国特許番号第4894203号に記載
されており、これらの特許はそれぞれ、すべての目的の
ためにここに参照されるべきものである。障壁層はペレ
ットとの相互作用による被覆の破損を効果的に防止する
ことがわかっている。しかしながら、もし被覆壁が何ら
かの態様で悪化し(例えば、破片フレッチングにより穴
が開き)、そして水が燃料棒内部に入れば、障壁層によ
って成される保護は減少するおそれがある。これは燃料
棒内の水から発生する蒸気が障壁層を酸化し得るからで
ある。
【0007】被覆が破損した場合にジルコニウム障壁を
酸化から保護するために、3層構造体を用いることがで
きる。例えば、「ジルコニウム障壁層と内側ライナとを
有している燃料被覆の製法」と題した米国特許出願番号
第08/091672号と、「ジルコニウム障壁層を有
している燃料被覆用の内側ライナ」と題した米国特許出
願番号第08/092188号とを参照されたい。両米
国特許出願は、出願日が1993年7月14日であっ
て、本発明の譲受人(本出願人)に譲渡されたものであ
り、すべての目的のためにここに参照されるべきもので
ある。このような構造体は、障壁の燃料側に接合した耐
食性内側ライナを含んでいる。残念ながら、このような
ライニングは尚、局所水素化として知られる状態になり
易く、この水素化は被覆内に2次欠陥を引き起こすおそ
れがある。
【0008】燃料要素に1次破損が起こった後も、燃料
要素は原子炉内である期間使用することができる。しか
しながら、冷却材が1次破損部を経て流入する結果とし
て「2次破損」が生じた場合、燃料要素の使用を中止す
る必要があるかもしれない。2次破損はしばしば、1次
破損よりもはるかに悪性であることがわかっている。破
損した燃料棒の調査によれば、2次破損はしばしば、被
覆の局所水素化によって発生する。
【0009】被覆壁の1次破損は水の侵入を引き起こ
し、この水は瞬時に蒸気に変わる。蒸気の一部は多分、
被覆の内面のジルコニウムと反応して、水素を発生す
る。この水素によって2次水素化物破損が発生する。通
常、ジルコニウム金属は、水素化物発生に対して保護を
成す酸化ジルコニウムの薄い保護層で覆われている。も
しこの酸化ジルコニウム保護層が(例えば、引っかきに
より)悪化すれば、周囲雰囲気内の酸素及び(又は)蒸
気はただちに悪化域上に酸化ジルコニウム保護層を再生
しようとする。もし何らかの理由で酸化ジルコニウム保
護層が再生されなければ、悪化域は水素化物の生成を支
援するおそれがある。これが起こった場合、酸化ジルコ
ニウム保護層はもはや水素化物の箇所に形成され得な
い。従って、水素化物は、環境内に十分な量の水素ガス
が存在する限り、成長を続け被覆に損傷を与える。
【0010】1次破損後の燃料被覆内の環境において、
「酸素欠乏(oxygen starvation)」として知られる状
態が発生することがある。この状態は、水素対蒸気比が
増加して「酸素欠乏」レベルを超えたときに、最もしば
しば発生する。この時点で環境内に存在している酸素
は、酸化ジルコニウム保護層に欠陥が生じたときの又は
裸ジルコニウム域が露出されたときの保護層の再生には
不十分である。その後、水素は欠陥酸化物に浸透するか
又は裸ジルコニウム域で反応して水素化物を生成する。
脆い水素化ジルコニウムは、純粋なジルコニウムよりも
大きな体積を占める。その結果、水素化物の「バルジ
(膨出)」、「ブリスタ(膨れ)」、「サンバースト
(日輪形裂傷)」等と様々に呼ばれるものが被覆に形成
される。
【0011】従って、もし被覆内部に高い蒸気対水素比
を燃料棒の軸方向長さに沿って保つことができれば(即
ち、もし酸素欠乏状態の発生を防止するか又は遅らせる
ことができれば)、2次的な水素化物破損と、その結果
生ずる燃料劣化とを改善することができる。即ち、2層
被覆の利点を有すると共に1次被覆破損の場合の水素化
物欠陥の発生に抵抗する被覆が必要である。
【0012】
【発明の概要】本発明は、軸線と、この軸線に垂直な断
面とを有している被覆管を提供する。この断面は、
(1)内面を有している外周基層と、(2)外周基層の
内面に接合されているジルコニウム障壁層と、(3)ジ
ルコニウム障壁層の内面に接合されている内周ライナと
を含んでいる。内周ライナは、被覆管の軸線と実質的に
平行に整列されている複数のファセット(小面)を含ん
でいる。これらのファセットは、被覆管内部の形状を画
定しており、被覆内部におけるガスの混合を容易にす
る。蒸気が1次欠陥を通って被覆内部に入った場合、本
発明の被覆は、蒸気と水素との混合を促進して、水素対
蒸気比が酸素欠乏を起こすほど高くなる頻度を最小にす
る。
【0013】好適な実施例では、被覆内部が多面多角形
により画成されるように内側ライナにファセットが形成
されている。しかしながら、代替実施例では、内側ライ
ナは、蒸気を被覆管の長さに沿って移送し得る溝又は他
の流路を有していてもよい。本発明の一面において、
(1)上述のようなファセットが形成された内側ライナ
を有している被覆管と、(2)被覆管内の燃料域に配設
されている核燃料物質と、(3)被覆管内の一方又は両
方の端域(核燃料域以外)に配置されているプレナムと
を含んでいる燃料要素が提供される。蒸気が被覆管内部
に入った場合、プレナムは、水素/蒸気比が局所的に高
い区域の希釈に蒸気を利用する貯留室として作用する。
好適な実施例では、核燃料の少なくとも一部は、化学量
論的に過剰な酸素を有している二酸化ウランであり、約
2〜2.2:1の酸素対ウラン・モル比を有しており、
好適な酸素対ウラン・モル比は、約2.02〜2.0
6:1である。
【0014】本発明の他の一面では、被覆内部の燃料域
が被覆軸線に沿って3つの区域、即ち、化学量論的に過
剰な酸素を有している核燃料を充填した2つの燃料端域
と、化学量論的な核燃料を充填した中央域とに分割され
ている燃料要素が提供される。好ましくは、化学量論的
な核燃料は、1つ以上の障壁によって、化学量論的に過
剰な酸素を有している核燃料から隔離されており、この
1つ以上の障壁は、中央域内の核燃料と2つの燃料端域
内の核燃料との間の拡散を阻止する。1つの適当な障壁
材はアルミナである。
【0015】本発明のこれらの及び他の特徴を図面によ
り以下に詳述する。
【0016】
【実施例】
I.被覆管構造 本明細書において、「管」という用語は、様々な用途の
金属管を意味し、「燃料棒コンテナ」又は単に「コンテ
ナ」という用語は、燃料棒において燃料ペレットを包囲
するために使用される管を意味する。時には、燃料棒コ
ンテナは「被覆」又は「被覆管」と呼ばれる。
【0017】図1において、燃料要素14(通常、燃料
棒と呼ばれる。)は、燃料物質コア16を囲んでいる燃
料棒コンテナ17を含んでいる。燃料要素14は、燃料
棒コンテナ17と燃料物質コア16との優れた熱的接触
を成しており、寄生中性子吸収が極めて少なく、そして
高速冷却材流によって時折生ずる湾曲と振動とに耐える
ように設計されている。燃料物質コア16は通例、核分
裂性物質及び(又は)親物質の複数の円筒形燃料ペレッ
トから成っている。様々な核燃料、例えば、ウラン化合
物、トリウム化合物及びそれらの混合物を用いることが
できる。好適な燃料は、二酸化ウラン、又は二酸化ウラ
ンと二酸化プルトニウムとから成っている混合物であ
る。
【0018】コンテナ17は、基層21と、ジルコニウ
ム障壁22と、内層又は内側ライナ23とを含んでいる
構造を有している複合被覆である。基層21は被覆管の
外周域を形成しており、内側ライナ23は被覆管の内部
形状を画成している内周域を形成しており、そしてジル
コニウム障壁22は基層と内側ライナとの間に配置され
ている。内側ライナは、冷却材(蒸気)が被覆壁の1次
欠陥を経て流入した場合に被覆内部におけるガスの混合
を助長する複数のファセット25を含んでいる。図示の
ように、ファセットは燃料物質16に隣接している複数
の流路を画成しており、こうして、混合改善用の軸方向
流路が設けられている。内部ガスの混合を改善すること
により、ファセット設計は、高い水素対蒸気比を有する
局所ポケットの形成を妨げる。前述のように、水素対蒸
気比が高いと、酸素欠乏と、被覆壁の2次的な水素化物
欠陥とが発生する。
【0019】基層21は従来の被覆材料、例えば、ステ
ンレス鋼又は好ましくはジルコニウム合金で製造され得
る。基層用の好適なジルコニウム合金は、少なくとも約
98%のジルコニウムと、約0.25%以下の鉄と、約
0.1%以下のニッケルと、約0.2%以下のクロム
と、約1.7%以下のスズ(すべて重量%)とを含有し
ている。他の合金元素は、ニオブ、ビスマス、モリブデ
ン、及び当該技術において使用される他の様々な元素を
包含し得る。最も一般的には、沸騰水型原子炉水に対し
て適度の耐食性を有すると共に、十分な強度と延性とを
有する任意のジルコニウム合金を用いることができる。
本発明の好適な実施例における基層は、ジルカロイ2又
はジルカロイ4である。他の適当な材料は前述の米国特
許出願番号第08/092188号に記載されている。
【0020】ある好適な実施例では、基層は、腐食及び
(又は)割れの進展に耐えるミクロ組織(即ち、析出物
寸法分布)を有している。周知のように、ジルカロイ及
び他の合金のミクロ組織は、焼鈍温度と、焼鈍時間と、
他の製造パラメータとによって制御することができる。
又、沸騰水型原子炉(BWR)では比較的小さな析出物
が一般に優れた耐食性をもたらすのに対し、加圧水型原
子炉(PWR)では比較的大きな析出物が一般に優れた
耐食性をもたらすということも知られている。いずれの
環境においても、粗い析出物が軸方向割れの進展に対す
る抵抗性を高める。好適な実施例では、基層は、その基
層の(半径方向)外側区域において細かい析出物(例え
ば、直径約0.01マイクロメートル〜0.15マイク
ロメートル)の濃密分布を有していると共に、基層の内
側区域において粗い析出物(例えば、直径約0.2マイ
クロメートル〜1マイクロメートル)の比較的濃密度の
少ない分布を有している。ジルカロイ・ミクロ組織と、
所望のミクロ組織を有している被覆の製法との詳細な説
明は、「割れ進展に対する高い抵抗性を有するジルカロ
イ管」と題した米国特許出願番号第08/052793
号と、「割れ進展に対する高い抵抗性を有するジルカロ
イ管の製法」と題した米国特許出願番号第08/052
791号とに記載されている。両米国特許出願は、出願
日が1993年4月23日であって、本出願人に譲渡さ
れたものであり、すべての目的のためにここに参照され
るべきものである。
【0021】基層21の内面にジルコニウム障壁22が
冶金学的(金属工学的)に接合されている。前述のアー
ミホ及びコフィンの米国特許番号第4200492号及
び同第4372817号と、ヴァネショの米国特許番号
第4610842号と、アダムソンの米国特許番号第4
894203号とを参照されたい。障壁は基層を複合被
覆内の核燃料物質から遮蔽している。事実上、ジルコニ
ウム障壁は塑性変形して、燃料要素においてペレットに
よって生ずる応力を除去する。障壁は又、応力腐食割れ
を阻止すると共に、被覆を不純物及び核分裂生成物との
接触及び反応から保護するように作用する。好適な実施
例では、障壁層の厚さは、約50マイクロメートル〜1
30マイクロメートル(μm)(約2ミル〜5ミル)で
あり、被覆の厚さ又は断面の約5%〜約30%を占めて
いる。
【0022】一般に、ジルコニウム障壁層は、所望構造
特性を有する合金化していないジルコニウムで製造され
得る。適当な障壁層は、「低酸素海綿」級ジルコニウ
ム、「原子炉級海綿」ジルコニウム、及び比較的高純度
の「結晶棒ジルコニウム」で作成されている。代替実施
例では、障壁層は低濃度の合金元素、例えば、基層にお
いて使用されているクロムと、ニッケルと、鉄とで合金
化されている。合金元素と、それらの濃度とは、障壁層
に追加的な耐食性を与えると共にペレット−被覆相互作
用による損傷の防止に十分な順応性を保つように選定さ
れるべきである。
【0023】ジルコニウム障壁22の内面に内側ライナ
23が冶金学的に接合されている。図示のように、内側
ライナは核燃料物質16に最も近い複合被覆の部分であ
る。この層は、万一、燃料要素内部が蒸気と接触した場
合にジルコニウム障壁を酸化から保護する。従って、内
側ライナは、ジルカロイのような比較的耐食性の高い材
料であるべきである。しかしながら、改質ジルカロイ
と、他の耐食性材料とを用いることもできる。例えば、
内側ライナを従来のジルカロイよりも軟質にして、被覆
管の内面における割れの開始(核形成)と進展とを極め
て少なくすることができる。前述の米国特許出願番号第
08/092188号を参照されたい。代替実施例で
は、内側ライナを、強い水素吸収性を有するように設計
された合金で作成することができる。このような材料の
1つは、高い濃度(例えば、15%以下)のニッケルを
含有しているジルコニウム合金である。
【0024】前述のように、水素化物発生による2次欠
陥は、蒸気が1次欠陥を通って被覆内部に入った後に被
覆に生じ得る。もし被覆内部環境がその後も局所的な酸
素欠乏域を維持すれば、ジルコニウム水素化物シードが
発生すると共に成長して、2次欠陥を生成し得る。本発
明は、少なくとも2つの方法で局所的な酸素欠乏域の発
生を防止しようとするものである。第1に、本発明は、
高い水素対蒸気比を有するポケットの希釈に蒸気を用い
得るように被覆内部環境内の混合を良くする。これは、
混合を促進するファセット付き内側ライナによって達成
され、又、燃料棒の端部に蒸気貯留室又はプレナムを設
けることにより達成される。第2に、本発明は、被覆内
部環境を酸素欠乏を許容する化学平衡から隔離するため
に酸素の利用を可能にする核燃料を提供する。次に、こ
れら2つの方法を順次説明する。
【0025】図1に示すように、内層の内面の形状は多
面多角形である。このような構造は、被覆管の内部内の
混合を促進することが知られている。この促進が起こる
のは、使用中に、被覆の多角形内面の頂点部と円筒形燃
料ペレットとの間に形成されたほぼ3角形の流路が開い
ているからである。これらの流路は、ペレット面取り部
の環状空間と共に、燃料と被覆との密着時でも燃料全体
を通じて連続的なガス連通格子を形成している。
【0026】図2は核燃料バンドル又は燃料集合体10
の切除断面図である。燃料バンドル10は、多数の個別
に密封された燃料要素又は燃料棒Rを含んでいる燃料集
合単一体であり、各燃料棒は本発明の被覆管を含んでい
る。加えて、燃料バンドルはフローチャンネルCを含ん
でおり、このフローチャネルの上端には、上側吊上げベ
イル12が、そして下端には、ノーズピースLと、下側
吊上げベイル11とが設けられている。チャンネルCの
上端は、参照番号13で示すように開いており、そして
ノーズピースの下端には冷却材流用開口が設けられてい
る。配列状の燃料要素又は燃料棒Rは、チャンネルCに
包囲されており、そして上部タイプレートUと下部タイ
プレート(図示していない)とによって、チャンネル内
に支持されている。ある燃料棒は両タイプレートを連結
するように作用し、従って、しばしば「タイロッド」
(図示していない)と呼ばれる。加えて、1つ以上のス
ペーサSがフローチャンネル内に配設されており、相互
にそしてフローチャネルに整合して燃料要素を保持し得
る。燃料バンドルの供用寿命中、液状冷却材が通常、ノ
ーズピースの下端の開口を経て流入し、燃料要素Rの周
囲を上昇し、そして部分的に蒸発した状態で上側出口1
3から流出する。
【0027】次に図3について説明すると、燃料要素又
は燃料棒Rは、その端部が端栓18によって密封されて
いる。端栓18は燃料棒コンテナ17に溶接されてお
り、そして燃料集合体内の燃料要素の装着を容易にする
植込みボルト19を備え得る。螺旋部材の形態の核燃料
物質保持体24が空所20内に配置されており、燃料要
素の取扱い及び輸送中のペレット柱の軸方向移動を抑制
する。好適な実施例では、燃料又はペレット柱は、2つ
の端域又はプレナムの間に設けられている被覆内部の中
央域に存在している。
【0028】空所又はプレナム20が燃料要素の一端部
に示されている。好適な実施例では、燃料要素の両端部
が空所又はプレナムを有している。従来の燃料要素には
単一のプレナムが設けられており、燃料物質16の縦方
向膨張を許容すると共に、燃料物質から放出されるガス
を捕集し得た。本発明では、プレナムは又、被覆が破損
して蒸気が被覆管内部に入り得る場合に蒸気貯留室とし
て作用する。水素対蒸気モル比を減少させる目的に応じ
て、蒸気貯留室の存在は燃料域の端部近くで緩衝作用を
もたらして、端域内の過剰水素の発生を減少させる。前
述のように、水素対蒸気モル比は、被覆の中央近くの典
型的な1次欠陥から離れた被覆管内部の端域近くでしば
しば最大となる。従って、蒸気貯留室は、これらの蒸気
貯留室を最も必要とする区域に設けられている。
【0029】ある燃料要素では、ゲッタがプレナム内に
設けられており、製造中に燃料要素内に導入される外来
水素を除去する。通常、ゲッタは高濃度の合金元素、例
えばニッケルと、チタンとを含有しているジルコニウム
合金である。通例、ゲッタはプレナム内に設けられてお
り、管内に収容されていると共に金網栓で保持されてい
る。本発明の好適な実施例では、ゲッタは使用されてい
ない。なぜなら、ゲッタは、水素希釈用蒸気を保存する
ために利用し得る空間を占有してしまうからである。
又、1次欠陥により蒸気が被覆内部に入った場合に、ゲ
ッタは純粋水素発生源となり得るので、ゲッタを用いな
い方が好ましい。
【0030】本発明の以上の特徴は、被覆内部内の水素
と蒸気との混合の促進を目標としたものである。しかし
ながら、本発明の他の特徴は、より多くの酸素を被覆内
部で化学的に利用することができるようにして、酸素欠
乏の頻度を減少させることである。これは、超化学量論
的な量の酸素を有している核燃料を設けることにより達
成される。通常、酸化ウラン燃料と、混合ウラン・プル
トニウム酸化物燃料(2燃料例)とは、2:1の酸素対
金属モル比を有している。換言すれば、これらの燃料は
それぞれ、UO2 と(U,Pu)O2 とで表される化学
式を有している。これらの燃料が追加的な酸素(「正常
な」2:1の化学量論比を超える酸素)を含有している
ときに、追加的な酸素は被覆内部で化学的に利用できる
ものになり、酸素欠乏の危険を低減させる。本発明に適
する燃料の化学量論比は、約2〜2.2(酸素):1
(ウラン)と定められた。
【0031】しかしながら、燃料の効率は正常な2:1
の化学量論比で最適となる。燃料の化学量論比が酸素の
方に多く片寄るにつれて、燃料の効率は低下する。これ
が起こる1つの理由は、過剰な酸素が燃料の熱伝導率に
及ぼす悪影響である。他の理由は、過剰な酸素が燃料の
融点に及ぼす悪影響である。超化学量論的な量の酸素を
有している核燃料は、化学量論的燃料組成よりも低い熱
伝導率と低い融点とを有している。これらの観点から、
好適な燃料化学量論比は、約2.02〜2.06(酸
素):1(ウラン)である。更に好適な化学量論比は、
約2.04である。他の核燃料、例えば、混合ウラン・
プルトニウム酸化物及び混合ウラン・ガドリニウム酸化
物(2燃料例)の場合にも同様な化学量論比を用いるこ
とができる。
【0032】公知のように、燃料の性能はペレット柱の
軸方向中央域近くの燃料の質に極めて大きく依存する。
ペレット柱の端に比較的近い燃料は、燃料性能に比較的
少ない影響を与え、事実上、天然又は減損酸化ウランで
あってもよい。従って、もし被覆内部の燃料域(即ち、
燃料ペレット存在域)を被覆管の軸線に沿って3つの部
域、即ち、2つの燃料端域と、1つの中央域とに分割す
れば、その中央域には最高質燃料を充填すべきである。
従って、本発明の一面は、2つの燃料端域に過剰酸素化
学量論比の燃料を充填すると共に、内部域に正常化学量
論比の燃料を充填した燃料域を提供する。この方策は、
性能の見地から賢明な策であるが、水素化物防止の見地
からも良策である。
【0033】ある好適な実施例では、2つの燃料端域内
の過剰酸素化学量論比の燃料と、中央域内の正常化学量
論比の燃料との間に拡散障壁又はスペーサを設けること
が望ましい。これらの障壁は、非化学量論的核燃料内の
過剰酸素が化学量論的核燃料に拡散して、化学量論的核
燃料を汚染することを防止する。適当な障壁特性を有す
る材料は、当業者に周知のものである。1つのこのよう
な材料は、アルミナ製のセラミック・プラグ又はディス
クである。 II.管の製造 様々な方法を用いて本発明の被覆管を製造することがで
きる。適当な方法は、基層と金属障壁との間に、及び金
属障壁と内側ライナとの間に金属工学的(冶金学的)結
合をもたらすべきものである。通例、障壁と、内側ライ
ナとは、円筒形管又はスリーブとして設けられており、
(完成被覆において基層を形成している)中空ジルコニ
ウム合金ビレットの内面に接合されている。好ましく
は、これらの構成部は合体押し出しにより互いに接合さ
れるが、他の方法を用いてもよい。例えば、ビレットに
構成部を接合するために、熱間静水圧圧縮成形又は爆発
接合を用いてもよい。他の方法では、障壁スリーブと内
側ライナ・スリーブとを加熱(例えば、750℃で8時
間)によりビレットの内面に接合し、管(スリーブ)と
ビレットとの拡散接合を成す。(例えば、押し出しによ
る)接合の前に、障壁スリーブと、内側ライナ・スリー
ブとは好ましくは、それらの端部で高真空内の電子ビー
ム溶接のような接合方法によりビレットに接合される。
電子ビーム溶接は、電子ビームを用いて両円筒形管の端
部を加熱して溶融する従来の方法である。
【0034】押し出しは、約1000゜F〜1400゜
F(約538゜C〜760゜C)で管を1組のテーパ付
きダイスに高圧で通すことにより達成される。適当な押
し出し機は、ペンシルベニア州コレオボリスのマネスマ
ン・デマング(MannessmannDemang)から入手すること
ができる。押し出し後、複合体は従来の焼きなましと管
圧下工程とで処理され、「チューブシェル」として知ら
れる製品となる。特定の寸法及び組成のチューブシェル
が、様々な販売業者、例えば、テレダイン・ワーチャン
グ(Teledyne Wahchang)(米国オレゴン州アルバニ
イ)、ウェスタン・ジルコニウム(Western Zirconiu
m)(ユタ州オグデンにあるウェスチングハウス社)、
セザス(Cezus)(フランス)から入手することができ
る所要寸法の最終管を得るために、冷間加工、熱処理、
焼きなまし等の様々な製造段階を用い得る。これらの様
々な段階の実施に要する装置及び作業条件は、当業者に
は明らかであり、「ジルコニウム障壁層と内側ライナと
を有している燃料被覆の製法」と題した前述の米国特許
出願番号第08/091672号に記載されている。1
つの適当な管圧下方法は、(ピルガ圧延機で行う)約6
5%〜80%冷間加工の3段パスと、各パス後の応力除
去又は再結晶焼鈍とを包含している。
【0035】次に、本発明による特定の好適な方法を説
明する。この例において述べる条件はかなり特定のもの
であるが、本方法の各段階はある範囲の条件の下で行い
得るものであることを理解されたい。本方法は、直径が
約6インチ〜10インチで、長さが2フィートの中空ジ
ルカロイビレットを用いて開始される。このビレット
は、本方法の終わりまでに構造体の基層を形成する。そ
の時点で、ビレットは約半インチの外径を有している約
400フィートの管に変わっている。
【0036】最初に、ビレットは急速に焼き入れされ
る。一般に、この焼き入れは、ビレットの約1000℃
以上の加熱と、その後の水槽内の浸漬による1000℃
から約700℃までの急速冷却とを包含している。適当
な焼き入れ速度を保つことは、1000℃と700℃と
の間の温度範囲では重要である。しかしながら、700
℃到達後の冷却速度は任意に増減することができる。
【0037】焼き入れ後、ジルコニウム障壁として選択
された金属の管と、内側ライナとして選択された材料の
管とが、中空ビレット内に同心的に挿入される。次い
で、ビレット、障壁管及び内側ライナ管の端部が、前述
のように電子ビーム溶接により接合される。溶接された
管は約570℃の管温度で押し出され、約3インチの直
径を有する管になる。この押し出された管は更に、焼鈍
と冷間加工とを施されて、約2.5インチの直径を有す
るチューブシェルになる。
【0038】チューブシェルはこのとき、ジルコニウム
障壁と、その内側に接合された内側ライナとを有してお
り、ピルガ圧延機において3つの冷間加工パスを受け
る。ピルガ圧延機はかなり複雑であるが、一般に利用す
ることのできる装置であることを理解されたい。ピルガ
圧延機による冷間加工中、ある形状のダイス型が管の外
側を転がり、その間、テーパ付き硬質マンドレルが管の
内側を支持している。このようにして、管の肉厚と直径
とを同時に減少させる。
【0039】第1のパス冷間加工段階は通例、約69%
まで行われる。この百分率値は肉厚の減少百分率にほぼ
類似している。もし単一パスで管に施す冷間加工が多過
ぎ、そして応力除去がなければ、製造中の管に割れが生
ずるおそれがある。冷間加工によって生じた応力を除去
するために、ニューハンプシャ州ナシュアのセントア・
ヴァキュアム・インダストリイズ(Centorr Vacuum Ind
ustries)から入手し得るような大型真空焼鈍炉におい
て管を約593℃で2時間焼鈍する。
【0040】次に、管は管壁の外側30%の部分が約9
27℃で熱処理される。これは、チューブシェルを、管
壁の約33%を貫通する(誘導コイルからの)高エネル
ギ又は高周波で加熱することにより達成される。誘導加
熱中、水が管中央を通流する。これは2つの目的に役立
つ。第1に、管の加熱中、管の内部が比較的低温に保た
れる。第2に、加熱エネルギ除去時に管全体が非常に急
速に焼き入れされる。チューブシェルの内部は実質的に
加熱されないことを認識することが重要である。誘導加
熱方法の更なる詳細は、エデンズ(Eddens)の米国特許
番号第4576654号に記載されており、これはすべ
ての目的のためにここに参照されるべきものである。こ
の選択的な加熱段階は、基層の外周域に細かい析出物を
生成することにより外周域に耐食性を与える。
【0041】この時点で、第2のパス冷間加工をピルガ
圧延機で(今度は約74%まで)行う。この第2のパス
冷間加工段階によって生じた応力を除去するために、他
の焼鈍を(やはり593℃で約2時間)行う。最後に第
3のパス冷間加工を前のように行う。これは管を最終寸
法に、即ち、外径が約半インチ、そして公称肉厚がほぼ
30ミルとなるように圧下する。
【0042】本発明のファセット付き内面を有している
被覆管は、ピルガ圧延工程の最終パスにおいて、ファセ
ットが形成されたテーパ付き硬質マンドレルを用いるこ
とを包含している方法により製造することができる。こ
のピルガ圧延パス中に、ピルガ圧延パスを通る管の角回
転の割出しを調整してマンドレルのファセットの数に合
わせ、そして被覆の内面に沿って連続的なファセットを
形成する必要がある。
【0043】この管は、燃料棒用の長さ(即ち、約14
フィート)に分断され、そして577℃で約2時間最終
再結晶焼鈍を施される。代替的に、最終焼鈍を応力除去
焼鈍として約480℃〜577℃の任意の温度で行い得
る。最終焼鈍後の管は原子炉内でただちに使用すること
ができる。当業者には明らかなように、以上に列記した
段階に加えて様々な段階を行う。例えば、管圧下用圧延
機によって生じた表面欠陥を除去するために化学的エッ
チングを用いる。更に、しばしば管の矯正をそのために
設計した装置を用いて行う。加えて、様々な非破壊試
験、例えば、腐食試験と、表面の割れ欠陥の超音波試験
とを行う。以上はすべての段階を列挙したものではな
く、用い得るいくつかの段階を記載したに過ぎない。
【0044】こうして得られた複合管を用いて本発明の
核燃料要素を作成するためには、先ず閉塞体を被覆管の
一端に固定して、開端が1つのみ残るようにする。その
被覆コンテナに、被覆の両端域にプレナムを画成するの
に必要な核燃料物質保持手段又はスペーサの間に核燃料
物質を詰め(同時に必要に応じて、拡散障壁と、非化学
量論的燃料とを挿入し)、被覆管内部を排気し、管内を
ヘリウムで加圧し、空洞を残すように閉塞体を被覆コン
テナの開端に取り付け、次いで被覆コンテナの端を閉塞
体に接合して両者間の密封を成すことにより、燃料要素
を完成する。
【0045】以上、本発明を明確に理解し得るように詳
述したが、もちろん本発明の要旨の範囲内で様々な変更
及び改変が可能である。例えば、非化学量論的二酸化ウ
ランを燃料物質として述べたが、他の非化学量論的燃料
物質、例えば、過剰酸素化学量論比の二酸化ウラン・二
酸化プルトニウム混合物、二酸化ウラン・二酸化トリウ
ム混合物及び二酸化ウラン・二酸化ガドリニウム混合物
を使用することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】基層と、障壁層と、ファセットが形成されてい
る内側ライナとを有している本発明の核燃料要素の断面
図である。
【図2】核燃料棒を含んでいる核燃料バンドルの部分切
除斜視図である。
【図3】燃料棒の内部を示す核燃料バンドルの部分切除
断面図である。
【符号の説明】
14 燃料要素(燃料棒) 16 核燃料物質コア 17 燃料棒コンテナ(被覆管) 20 空所 21 基層 22 ジルコニウム障壁 23 内側ライナ 25 ファセット

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軸線と、断面とを有している被覆管であ
    って、 内面を有している外周基層と、 該外周基層の前記内面に接合されていると共に、それ自
    体が内面を有しているジルコニウム障壁層と、 該ジルコニウム障壁層の前記内面に接合されていると共
    に、前記被覆管の軸線と実質的に平行に整列されている
    複数のファセットを含んでいる内周ライナとを備えた被
    覆管。
  2. 【請求項2】 前記内側ライナは更に、複数の溝を含ん
    でいる請求項1に記載の被覆管。
  3. 【請求項3】 前記内側ライナは、ジルカロイ又は改質
    ジルカロイを含んでいる請求項1に記載の被覆管。
  4. 【請求項4】 (a)軸線と、内部とを有している被覆
    管であって、前記内部は、2つの端域と、該2つの端域
    の間に設けられている燃料域とを有しており、前記被覆
    管は、(i)内面を有している外周基層と、(ii)該
    外周基層の前記内面に冶金学的に接合されていると共
    に、それ自体が内面を有しているジルコニウム障壁層
    と、(iii)該ジルコニウム障壁層の前記内面に接合
    されていると共に、前記被覆管の軸線と実質的に平行に
    整列されている複数のファセットを含んでいる内周ライ
    ナとを含んでいる、被覆管と、 (b)前記被覆管内の前記燃料域内に設けられている核
    燃料物質と、 (c)前記被覆管内の前記端域のうちの一方の端域内に
    配置されており、蒸気が前記被覆管の内部に入った場合
    に蒸気貯留室として作用するプレナムとを備えた燃料要
    素。
  5. 【請求項5】 前記核燃料物質の少なくとも一部は、化
    学量論的に過剰な酸素を有している二酸化ウランを含ん
    でいる請求項4に記載の燃料要素。
  6. 【請求項6】 前記化学量論的に過剰な酸素を有してい
    る前記核燃料の一部は、高々約2.2の酸素対ウラン・
    モル比を有している請求項5に記載の燃料要素。
  7. 【請求項7】 前記被覆内部の前記燃料域は、前記被覆
    軸線に沿って3つの区域に分割されており、該3つの区
    域は、化学量論的に過剰な酸素を有している核燃料を充
    填した2つの燃料端域と、該2つの燃料端域の間に設け
    られており、化学量論的な核燃料を充填した中央域とを
    含んでいる請求項6に記載の燃料要素。
  8. 【請求項8】 (a)軸線と、内部とを有している被覆
    管であって、前記内部は、2つの端域と、該2つの端域
    の軸方向の間に設けられている燃料域とを有しており、
    該燃料域は更に、2つの燃料端域と、該2つの燃料端域
    の軸方向の間に設けられている中央域とに分割されてい
    る被覆管と、 (b)前記被覆管の内部の前記燃料域内に設けられてい
    る核燃料物質であって、該核燃料は、前記2つの燃料端
    域に充填された化学量論的に過剰な酸素を有している核
    燃料と、前記中央域に充填された化学量論的な核燃料と
    を有しており、、前記化学量論的に過剰な酸素を有して
    いる核燃料は、高々約2.2:1の酸素対金属比を有し
    ている、核燃料物質とを備えた燃料要素。
  9. 【請求項9】 前記化学量論的に過剰な酸素を有してい
    る核燃料物質は、約2.02:1から2.06:1まで
    の酸素対ウラン・モル比を有している請求項8に記載の
    燃料要素。
  10. 【請求項10】 前記化学量論的な核燃料は、1つ以上
    の障壁により前記化学量論的に過剰な酸素を有している
    核燃料から隔離されており、前記障壁は、前記中央域内
    の前記核燃料と前記2つの燃料端域内の前記核燃料との
    間の酸素の拡散を阻止している請求項8に記載の燃料要
    素。
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