JPH07159566A - ジルコニウム隔壁層および内部ライナを有する核燃料被覆管の製造方法 - Google Patents

ジルコニウム隔壁層および内部ライナを有する核燃料被覆管の製造方法

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JPH07159566A
JPH07159566A JP6160474A JP16047494A JPH07159566A JP H07159566 A JPH07159566 A JP H07159566A JP 6160474 A JP6160474 A JP 6160474A JP 16047494 A JP16047494 A JP 16047494A JP H07159566 A JPH07159566 A JP H07159566A
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Joseph S Armijo
ジョセフ・サム・アーミジョ
Herman S Rosenbaum
ハーマン・ソロモン・ローゼンバウム
Cedric D Williams
セドリック・デヴィッド・ウィリアムス
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General Electric Co
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 核燃料被覆管の中間隔壁層を酸化から保護す
ると共に被覆管の燃料側における亀裂の発生及び成長に
対して抵抗性を有する内部ライナを含む被覆管の製造方
法を提供する。 【構成】 円周方向に沿って延びる外側の基体(21)、基
体の内面に対して冶金的に接合されたジルコニウム隔壁
層(22)、及びジルコニウム隔壁層(22)の内面に対して冶
金的に接合された内部ライナ(23)から成る被覆管が提供
される。内部ライナ(23)は通常のジルカロイよりも延性
に富んでいる。内部ライナ(23)の高い延性は、(例えば
1.2重量%未満の)低いスズ含量、及び/或いは、
(例えば1000ppm未満の)低い酸素含量を有する
ジルコニウム合金、を使用することにより得られる。内
部ライナ(23)の厚さは約25μm未満である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、燃料要素において使用
するための被覆管の製造方法に関するものである。更に
詳しく言えば本発明は、基体、基体の内面に対して冶金
的に接合されたジルコニウム隔壁層、およびジルコニウ
ム隔壁層の内面に対して冶金的に接合された内部ライナ
から成っていて、内部ライナが隔壁層を腐食から保護す
ると共に亀裂の発生および成長に対して改善された抵抗
性を有するような被覆管の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】原子炉用の核燃料は、減速材/冷却材系
からの隔離のため、密封された被覆管内に収容されてい
る。本明細書中において使用される「被覆管」という用
語は、ジルコニウムを基材とする合金製の管を意味す
る。かかる被覆管は、ジルコニウム合金から成る基体お
よび合金化されないジルコニウムから成る隔壁層を含む
各種の層から構成される場合が多い。
【0003】被覆管は0.030インチ程度の公称厚さ
を有する管から成っていて、その内部には通例ペレット
状の核燃料が収容されている。これらのペレットは、1
60インチ程度の長さを有する被覆管のほぼ全長にわた
り、互いに接触しながら堆積されている。被覆管にはま
た、燃料ペレットを軸位置に保持するためのばねおよび
核分裂生成ガスを吸収するためのいわゆる「ゲッタ」が
設けられるのが通例である。最後に、核燃料から被覆管
への熱伝達を容易にするため、燃料棒の内部がヘリウム
で加圧される。
【0004】通常の情況下では、ジルコニウムおよびそ
れの合金は優れた核燃料被覆材である。なぜなら、それ
らは小さい中性子吸収断面積を有すると共に、約350
℃より低い温度においては脱イオン水または蒸気の存在
下で高い強度、優れた延性、極めて高度の安定性および
比較的小さい反応性を示すからである。「ジルカロイ」
は一群の耐食性ジルコニウム合金被覆材の名称である。
かかるジルカロイは98〜99重量%のジルコニウムか
ら成っていて、残部はスズ、鉄、クロムおよびニッケル
である。「ジルカロイ−2」および「ジルカロイ−4」
は、被覆目的のために広く使用されている2種のジルコ
ニウム基合金である。ジルカロイ−2は、約1.2〜
1.7重量%のスズ、0.12重量%の鉄、0.09重
量%のクロムおよび0.05重量%のニッケルを含有し
ている。ジルカロイ−4は実質的にニッケルを含有せず
かつ約0.2重量%の鉄を含有しているが、その他の点
ではジルカロイ−2と同様である。
【0005】核燃料、被覆管、および核反応から生じる
核分裂生成物の間における相互作用のためにジルカロイ
製被覆管の破壊が起こることがある。このような望まし
くない現象は、核燃料と被覆管との間における熱膨張の
差および摩擦の結果として被覆管に加わる局部的な機械
的応力に原因することが判明している。ヨウ素やカドミ
ウムのごとき特定の核分裂生成物の存在下においてかか
る局部的な応力およびひずみが生じると、応力腐食割れ
および液体金属脆化として知られる現象によって被覆管
の破壊が起こり得るのである。
【0006】このような問題を解決するため、ある種の
被覆管はそれの内面上に形成された中性子吸収の小さい
隔壁層を含んでいる。隔壁層を含む被覆管は、「複合」
被覆管と呼ばれることがある。かかる隔壁層は、管の内
面に対して冶金的に接合された中純度ジルコニウム(た
とえば、ジルコニウムスポンジ)または時には高純度ジ
ルコニウム(たとえば、結晶棒ジルコニウム)製のスリ
ーブから成るのが通例である。隔壁層を含む被覆管に関
する初期の成果は、アルミジョおよびコフィン(Armijo
& Coffin) の米国特許第4200492および4372
81号、バネショー(Vannesjo)の米国特許第46108
42号、並びにアダムソン(Adamson) の米国特許第48
94203号の明細書中に記載されている。
【0007】隔壁層は、ペレットとの相互作用に原因す
る被覆管の損傷を効果的に防止することが判明してい
る。しかしながら、被覆管壁が何らかの原因で(たとえ
ば、穿孔や破裂により)傷つけられ、そして燃料棒の内
部に水が流入すると、隔壁層が生み出す保護力は低下す
ることがある。なぜなら、燃料棒の内部において水から
生じる蒸気が隔壁層を急速に酸化することがあるからで
ある。
【0008】被覆管における亀裂の機械的な発生は様々
な原因に帰することができる。亀裂の発生は、金属の
線、削り屑または粒子のごとき残骸が燃料バンドル内の
燃料棒の間を通って流れる炉水中に混入した場合に起こ
り得る。かかる残骸は被覆管壁に隣接しながら燃料棒ス
ペーサの位置に留まることがある。その結果、かかる残
骸は通過する蒸気/水混合物の作用下で振動して被覆管
壁を摩擦する。このような振動が続くと、やがて被覆管
壁に亀裂が発生するのである。また、腐食が亀裂の発生
および成長の原因となることもある。その上、製造時の
欠陥が亀裂の出発点となることもある。更にまた、原子
炉内における使用期間中に存在する腐食性の高圧環境に
おいては、亀裂の成長が燃料棒の内側から始まることも
ある。
【0009】被覆管の破裂が起こった場合でもジルコニ
ウム隔壁層を酸化から保護するため、三層構造物を使用
することが提唱されている。すなわち、基体およびジル
コニウム隔壁層に加え、隔壁層の燃料側に接合された耐
食性の内部ライナが使用される。通例、かかる内部ライ
ナはジルカロイから形成される。その結果、被覆管が破
裂して燃料棒の内部で蒸気が発生しても、内部ライナが
隔壁層の急速な酸化を防止するのである。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】このような三層構造は
顕著な進歩をもたらすものであるとは言え、ある種の問
題がなおも残存している。たとえば、核分裂生成物に暴
露された場合、ジルカロイ製の内部ライナが亀裂の発生
および成長の開始部位となることがある。内部ライナ中
の亀裂が十分に深くなって「臨界長さ」または「臨界深
さ」に達すると、それはジルコニウム隔壁層および(恐
らくは)被覆管全体を通って成長することがある。な
お、本明細書中において使用される「臨界長さ」および
「臨界深さ」という用語は、内部ライナの側壁の半径方
向における亀裂の寸法を表わすことに注意すべきであ
る。更にまた、軟質のジルコニウム隔壁層に耐食性の内
部ライナを接合して成る三層構造物を製造することが困
難な場合もある。隔壁層が軟らかいため、減径工程のご
とき製造工程に際して内部ライナが不均一な変形や(時
には)裂断を生じる恐れがある。それ故、現行の製造方
法はかかる難点を回避するために適さないことがある。
【0011】このようなわけで、隔壁層を酸化から保護
すると共に被覆管の燃料側における亀裂の発生および成
長に対して抵抗性を有するような内部ライナを含む被覆
管の製造方法が要望されているのである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明に従えば、外側の
基体、中間のジルコニウム隔壁層および内側の内部ライ
ナから成る被覆管の製造方法が提供される。かかる被覆
管は、基体ビレット、ジルコニウム隔壁層スリーブおよ
び内部ライナスリーブから構成されている。製造プロセ
ス中のある時点において、これら3種の部材が互いに接
合される。内部ライナの性質は本発明において特に重要
である。内部ライナは、燃料棒の内部環境に暴露された
場合にも亀裂に対して抵抗性を示すジルコニウム合金か
ら成ることが好ましい。通例、内部ライナ用として適す
る合金はジルカロイのごとき構造用合金よりも軟質のも
のであるが、実際には改質ジルカロイを使用することが
できる。内部ライナ用として好適な合金は、構造用合金
に比べ、1種以上の合金元素を比較的少ない量で含有す
るものである。たとえば、好適な実施の一態様に従え
ば、内部ライナは約1.2重量%未満のスズを含有する
改質ジルカロイから成る。別の好適な実施の態様に従え
ば、内部ライナは比較的低い酸素含量(たとえば、約1
000ppm未満の酸素含量)を有するジルコニウム合
金から成る。更にまた、内部ライナ中に生じた亀裂がジ
ルコニウム隔壁層を通して亀裂を成長させるために必要
な臨界深さを越えて成長し得ないようにするため、内部
ライナは十分に薄いことも必要である。すなわち、好適
な実施の態様に従えば内部ライナは約30μm以下の厚
さを有し、また約20μm以下の厚さを有すればより好
ましい。
【0013】本発明に基づく製造プロセス中において
は、各種の構成要素の寸法が綿密に制御される。多くの
実施の態様ににおいては、基体、ジルコニウム隔壁層お
よび内部ライナは押出しによって互いに接合される。と
は言え、本発明の一部の好適な実施の態様においては、
押出しによって得ることのできない寸法安定性を与える
熱間等圧圧縮またはその他の技術によって上記の構成要
素同士が接合される。なお、かかる実施の態様において
は、接合工程は押出し工程の前または後に実施すること
ができる。
【0014】本発明に従えばまた、製造中において管お
よびそれの各構成要素の寸法安定性を維持するために役
立つ他の方法も提供される。たとえば、一部の実施の態
様においては、通常の製造プロセスにおいて使用される
3回の冷間加工操作の代りに4回以上の冷間加工操作が
使用されることがある。これは、少なくとも一部の冷間
加工操作に際してより少ない量の減径が管に施される結
果、ジルコニウム隔壁層および(または)内部ライナが
不均一な変形による損傷を受ける恐れが低減することを
意味している。特定の実施例について述べれば、管素材
に対して4回の冷間加工操作が施されるが、最初の2回
は約60〜80%の加工量で実施され、また最後の2回
は約40〜50%の加工量で実施される。
【0015】他の好適な実施の態様においては、3種の
被覆管構成要素の寸法を厳格な公差範囲内に維持すると
共に、表面粗さをできるだけ小さくするため、追加の表
面状態調節操作が採用される。なお、構成要素の接合面
(すなわち、基体の内面、ジルコニウム隔壁層の内面お
よび外面、並びに内部ライナの外面)は約64マイクロ
インチ以下の表面粗さを有することが好ましく、また約
32マイクロインチ以下の表面粗さを有することがより
好ましい。使用し得る表面状態調節方法としては、ホー
ニング、研削、サンダ仕上、バフ仕上、化学エッチング
および化学機械研磨が挙げられる。
【0016】添付の図面を参照しながら特定の実施の態
様に関する以下の説明を考察すれば、本発明は一層明確
に理解されよう。
【0017】
【実施例】I.概説: 本明細書中において使用される「α結晶構
造」または「α相」という用語は、低温において安定な
ジルコニウムおよびジルコニウム含有合金の最密六方結
晶構造を意味する。α相が安定であるような温度範囲は
「α相範囲」と呼ばれる。ジルカロイ−2の場合、純粋
なα相は約820℃より低い温度において存在する。
【0018】本明細書中において使用される「β結晶構
造」または「β相」という用語は、高温において安定な
ジルコニウムおよびジルコニウム含有合金の体心立方格
子結晶構造を意味する。β相が安定であるような温度範
囲は「β相範囲」と呼ばれる。ジルカロイ−2の場合、
純粋なβ相は約960℃より高い温度において存在す
る。
【0019】本明細書中において使用される「α+β結
晶構造」または「α+β相」という用語は、ある種のジ
ルコニウム合金(純粋なジルコニウムではない)中にお
いてある温度下で存在するα相とβ相との混合物を意味
する。純粋なジルコニウムにおいては、α結晶構造は約
860℃までの温度下で安定である。ほぼこの温度にお
いて相変化が起こる結果、約860℃より高い温度下で
安定なβ結晶構造が生成される。それに対し、ジルコニ
ウム合金の場合には一定の温度範囲にわたってα相から
β相への変化が起こる。この温度範囲内においては、α
結晶構造とβ結晶構造との混合物が安定である。かかる
混合物が安定であるような温度範囲は個々の合金に応じ
て異なる。たとえば、ジルカロイ−2の場合には、約8
25〜約965℃の温度範囲内においてα結晶構造とβ
結晶構造との安定な混合物が存在する。約850℃より
低い温度下では、金属間化合物の析出物が生成する。図
1には、ジルカロイ−2において各種の相が存在する温
度範囲が示されている。
【0020】本明細書中で使用される「部材」という用
語は、様々な用途および形状を有する金属部品を意味す
る。更に、「管」という用語は様々な用途を有する金属
管を意味し、また「燃料棒容器」もしくは単に「容器」
という用語は燃料ペレットを封入するため燃料棒におい
て使用される管を意味する。なお、燃料棒容器は当業界
において「被覆管」と呼ばれることもある。
【0021】次の図2について説明すれば、(一般に
「燃料棒」と呼ばれる)燃料要素14は本発明に従って
製造された燃料棒容器17およびそれによって包囲され
た燃料芯材16を含んでいる。かかる燃料要素14は、
燃料棒容器17と燃料芯材16との間における優れた熱
的接触、最小の寄生中性子吸収、および冷却材の高速流
れによって時折引起こされる弓そりや振動に対する抵抗
性をもたらすように設計されている。通例、燃料芯材1
6は核分裂性物質および(または)燃料親物質から成る
複数の燃料ペレットである。燃料芯材16は、円柱状ペ
レット、球または小さい粒子のごとき各種の形状を有し
得る。ウラン化合物、トリウム化合物およびそれらの混
合物をはじめとする各種の核燃料を使用することができ
るが、好適な核燃料は二酸化ウランまたは二酸化ウラン
と二酸化プルトニウムとの混合物である。
【0022】燃料棒容器17は、基体21、ジルコニウ
ム隔壁層22および内部ライナ23から成る複合被覆管
である。基体は被覆管の円周方向に沿って延びる外部領
域を形成しており、内部ライナは被覆管の円周方向に沿
って延びる内部領域を形成しており、そしてジルコニウ
ム隔壁層は両者間に配置されている。基体は、ステンレ
ス鋼またはジルコニウム合金のごとき通常の被覆管材料
から成っていればよい。基体用の好適なジルコニウム合
金は、少なくとも約98重量%のジルコニウム、約0.
25重量%までの鉄、約0.1重量%までのニッケルお
よび約1.7重量%までのスズから成るものである。そ
の他の合金元素としては、ニオブ、ビスマス、モリブデ
ン、および当業界において使用されるその他各種の元素
が挙げられる。最も一般的に述べれば、BWRの炉水に
対する適当な耐食性並びに十分な強度および延性を有す
る任意のジルコニウム合金を使用することができる。な
お、本発明の好適な実施の態様に従えば、基体はジルカ
ロイ−2またはジルカロイ−4から成っている。
【0023】一部の好適な実施の態様に従えば、基体に
は腐食および(または)亀裂成長に耐え得るような顕微
鏡組織(すなわち、析出物の粒度分布)が付与される。
すなわち、ジルカロイおよびその他の合金の顕微鏡組織
は焼なましの温度および時間並びにその他の加工パラメ
ータによって調整し得ることが知られている。また、沸
騰水型原子炉(BWR)においては一般に小さい析出物
が優れた耐食性を付与するのに対し、加圧水型原子炉
(PWR)においては一般に大きい析出物が優れた耐食
性を付与することも知られている。いずれの環境におい
ても、粗大な析出物は軸方向の亀裂成長に対する抵抗性
の向上をもたらす。好適な実施の一態様に従えば、基体
は外部領域において微細な析出物(たとえば、粒径が約
0.01〜0.15μmの析出物)を高い密度で含有
し、かつ内部領域において粗大な析出物(たとえば、粒
径が約0.2〜1μmの析出物)をより低い密度で含有
している。このような実施の態様はBWRにおいて特に
好適である。PWRにおいて好適な基体は、全体にわた
って分布した粗大な析出物を含有するものである。な
お、ジルカロイの顕微鏡組織および所望の顕微鏡組織を
有する被覆管の製造方法に関する詳細な説明は、いずれ
もアダムソンおよびポッツ(Adamson & Potts) の名義で
1993年4月23日に提出されかつ本発明の譲受人に
譲渡された、「亀裂成長抵抗性に優れたジルカロイ管」
と称する米国特許出願第08/052793号および
「亀裂成長抵抗性に優れたジルカロイ管の製造方法」と
称する米国特許出願第08/052791号の明細書中
に見出される。
【0024】基体21の内面にはジルコニウム隔壁層2
2が冶金的に接合されている。かかるジルコニウム隔壁
層は、内部ライナと共に、複合被覆管内の核燃料物質か
ら基体を遮蔽するために役立つ。好適な実施の態様に従
えば隔壁層の厚さは約50〜130μm(約2〜5ミ
ル)の範囲内にあり、また約75〜115μm(約3.
2〜4.7ミル)の範囲内にあればより好ましい。一般
に、ジルコニウム隔壁層は「低酸素ジルコニウムスポン
ジ」、「原子炉用ジルコニウムスポンジ」および高純度
の「結晶棒ジルコニウム」のごとき合金化されないジル
コニウムから成っている。通例、ジルコニウムスポンジ
は高温および大気圧の条件下において元素状マグネシウ
ムでジルコニアを還元することによって製造される。こ
の反応はヘリウムまたはアルゴンのごとき不活性雰囲気
中において行われる。結晶棒ジルコニウムは、ジルコニ
ウムスポンジ中の金属ジルコニウムを四ヨウ化ジルコニ
ウム蒸気に転化させ、次いで白熱線上において該ヨウ化
物を分解することによって製造される。結晶棒ジルコニ
ウムはジルコニウムスポンジよりも高価であるが、不純
物が少なくかつ放射線損傷に対する抵抗性が大きい。
【0025】ジルコニウム隔壁層22の内面には内部ラ
イナ23が冶金的に接合されている。図示のごとく、内
部ライナは複合被覆管のうちで最も燃料芯材16に近い
部分である。燃料要素の内部が蒸気に接触した場合で
も、内部ライナはジルコニウム隔壁層の急速な酸化を防
止する。それ故、内部ライナはジルカロイのごとき耐食
性の比較的大きい材料から成ることが必要である。とは
言え、本発明の目的にとっては、被覆管の内面上におけ
る亀裂の発生および成長を最少限に抑えるため、内部ラ
イナは通常のジルカロイよりも軟質でなければならな
い。
【0026】通常のジルカロイよりも軟質でなければな
らないとは言え、内部ライナはジルコニウム隔壁層より
も硬質であることが好ましい。その結果、内部ライナに
は軟質の合金化されないジルコニウムよりも容易に機械
加工、ホーニングなどを施すことができる。このように
本発明の内部ライナは、裸のジルコニウム隔壁層を有す
る被覆管の場合よりも容易に様々な加工工程を実施し得
るという追加の利益をもたらすのである。
【0027】内部ライナは各種のジルコニウム合金から
形成することができる。適当な合金は、300〜400
℃の蒸気中において耐食性を示すと共に、通常のジルカ
ロイに比べて相対的に軟質のものでなければならない。
規定された組成を有する多くのジルコニウム合金がこれ
らの基準を満たす。一般に、低濃度の合金元素(たとえ
ば、Cr、Ni、Nb、Snなど)および(または)酸
素を含有する合金はより軟質である。とは言え、合金の
耐食性を実質的に低下させる可能性のあるレベルにまで
合金元素を低減させないように注意を払う必要がある。
1群の好適なジルコニウム合金は、対応する構造用合金
(たとえば、被覆管の基体において使用されるジルカロ
イ)に比べて比較的低いスズ濃度を有するものである。
このような群(たとえば、改質ジルカロイ)に属する好
適な内部ライナ用低スズ合金は約1.2重量%未満のス
ズを含有している。なお、かかる合金は約0.5〜1.
2重量%のスズを含有することがより好ましく、また約
0.8重量%のスズを含有することが最も好ましい。そ
の他の好適な内部ライナ用合金としては、低い鉄濃度を
有するジルコニウム合金が挙げられる。たとえば、適当
な改質ジルカロイ−2は約0.12重量%未満の鉄を含
有し、また好ましくは約0.02〜0.1重量%の鉄を
含有する。同様に、適当な改質ジルカロイ−4は約0.
2重量%未満の鉄を含有し、また好ましくは約0.02
〜0.12重量%の鉄を含有する。
【0028】その他の好適なジルコニウム合金として
は、減少した酸素濃度を有するものが挙げられる。それ
故、本発明のジルカロイ製内部ライナは約1000pp
m未満の酸素を含有することが好ましい。なお、かかる
内部ライナは約800ppm未満の酸素を含有すること
がより好ましく、また約600ppm未満の酸素を含有
することが最も好ましい。勿論、酸素およびスズ濃度を
減少させることにより、その他の(ジルカロイ以外の)
ジルコニウム合金の硬さを低下させることもできる。
【0029】微小な亀裂が臨界深さに到達するのを防止
するため、内部ライナは十分に薄いことが必要である。
内部ライナ中に生じた亀裂が臨界深さを越えると、それ
は内部ライナを越えてジルコニウム隔壁層中にまで成長
し、そして更には基体中にまで成長することがある。臨
界深さは内部ライナを形成する特定の合金に応じて変化
する。一般に、耐食性が維持される限り、内部ライナは
薄い方が好ましい。本発明に基づく改質ジルカロイ製の
内部ライナに関しては、臨界深さは約30μm未満であ
り、また好ましくは約20μm未満であると考えられ
る。ある種の製造方法においては、約10μmよりも薄
いライナを製造することは不可能な場合がある。それ
故、内部ライナの厚さは約10〜20μmに制限される
場合が多い。とは言え、多少の変更を加えた製造方法
(たとえば、蒸着技術を採用した製造方法)を使用すれ
ばより薄いライナを製造し得ることを理解すべきであ
る。
【0030】本発明の方法に従って製造される管の構造
に関する詳細な説明は、本願と同日(1993年7月1
4日)に提出されかつ本発明の譲請人に譲渡された、
「ジルコニウム隔壁層を有する燃料被覆管用の内部ライ
ナ」と称する米国特許出願第08/ 号(出
願人処理番号:GENE-004/24-NT-05457) の明細書中に記
載されている。
【0031】本発明の方法は、上記のごとき性質を有す
る管の製造を目的とするものである。一般に、かかる方
法はジルカロイまたはその他の適当な合金のインゴット
を用いて開始される。すなわち、かかるインゴットに鍛
造、穿孔および増径を施すことによって厚肉のビレット
が形成される。かかるビレットが好ましくは毎秒5℃よ
り早い速度でβ相から急冷される。なお、冷却速度は毎
秒50℃より早いことがより好ましい。かかるβ焼入れ
の後、押出し工程並びに(場合によっては)寸法安定性
を得るように設計された冷間加工工程、焼なまし工程お
よび表面状態調節工程が実施される。その結果、管素材
と呼ばれる管状部材が得られるが、引続いて管素材に焼
なまし工程、冷間加工工程およびその他の工程を施すこ
とによって最終の燃料棒被覆管が製造される。β焼入れ
後のある時点において、ジルコニウム隔壁層(以後は単
に「隔壁層」と呼ぶことがある)および内部ライナが基
体の内面に接合される(実際には、内部ライナの外面は
隔壁層の内面に接合される)。これらの内側の層はいず
れも、適当な材料(隔壁層についてはジルコニウム、ま
た内部ライナについてはジルコニウム合金)のビレット
から1つ以上の工程によって形成されたスリーブとして
用意される。
【0032】製造プロセス全体を通じ、被覆管の寸法制
御を維持することが必要である。比較的軟質の隔壁層に
接合された比較的硬質のジルコニウム合金製内部ライナ
を有する被覆管においては、製造中に内部ライナの変形
や裂断が起こり易い。こうして得られた被覆管は、原子
炉内での使用サイクル中において隔壁層を十分に保護し
得ないことがある。本発明においては、3種の構成要素
に対する十分な寸法制御を維持するために1つ以上の工
程が使用される。たとえば、接合に先立ってそれぞれの
構成要素に綿密な表面処理が施される場合がある。ま
た、寸法制御を維持するため、接合後に特別な表面処理
が施される場合もある。
【0033】現在、被覆管製造に際して化学的および機
械的な表面状態調節工程が実施されている。その実例と
しては、化学エッチング、研削、サンダ仕上、バフ仕
上、ホーニング、および旋盤による機械加工が挙げられ
る。本発明においても、上記およびその他の表面状態調
節工程を使用することができる。本発明において使用し
得るその他の表面状態調節工程の実例は、半導体装置製
造業界において現在使用されているような化学機械研磨
である。この方法に従えば、水またはその他適宜の液体
媒質中にシリカまたはその他のセラミック粒子を懸濁さ
せて成るスラリーを用いて管の表面が研磨される。液体
媒質は酸または塩基から成り得るが、本発明においては
酸を使用することが好ましい。一般に、かかる工程は表
面粗さおよび表面欠陥をできるだけ少なくするように選
定される。なお、本発明において使用される表面状態調
節工程は表面粗さを約64マイクロインチ未満に低減さ
せることが好ましく、また約32マイクロインチ未満に
低減させることがより好ましい。このような表面状態調
節工程は、極めて清浄かつ極めて平滑な無欠陥表面を生
み出すものでなければならない。多くの好適な実施の態
様においては、内部ライナの厚さを調節するため、製造
プロセスの終了時またはその直前において化学エッチン
グ工程が実施される。
【0034】3種の構成要素同士を接合するためには様
々な方法を使用することができる。とは言え、構成要素
同士を接合するためにてかなる方法を使用するにしても
押出し工程は実施しなければならないから、好適な接合
方法は押出しである。この場合には、押出し操作自体が
3つの層を接合するために必要なエネルギーを(圧縮の
形で)付与する。しかしながら、押出し操作に際して
は、それに伴う温度および大幅な肉厚減少のために寸法
制御が不十分となる場合がある。それ故、本発明の別の
実施の態様に従えば、隔壁層あるいは隔壁層および内部
ライナを基体に接合するための工程が押出し工程の前ま
たは後において実施される。
【0035】構成要素同士を接合するための別の好適な
方法の一例は熱間等圧圧縮である。この方法に従えば、
接合すべき構成要素の集合体が大型の圧力容器内に配置
され、そして非常に高いガス圧が加えられる。その結
果、ガス圧が構成要素を変形不可能なマンドレル上に押
付けることによって冶金的接合が達成される。ジルカロ
イ−2製の基体、ジルコニウム隔壁層および改質ジルカ
ロイ−2製の内部ライナの場合、かかる圧縮工程は約4
00〜850℃の温度および約13000〜40000
psiの圧力の下で実施されることが好ましい。また、
かかる圧縮工程は約400〜700℃の温度および約2
0000〜40000psiの圧力の下で実施されるこ
とがより好ましい。使用する温度および圧力によるが、
圧力は約4〜20時間にわたって加えられることが好ま
しい。熱間等圧圧縮のために適した装置は(スウェーデ
ン国所在の)ASEA社から入手することができる。
【0036】別の方法に従えば、隔壁層スリーブおよび
内部ライナスリーブが(たとえば、750℃で8時間
の)加熱によってビレットの内面に接合され、それによ
りスリーブおよびビレットの間の拡散接合が達成され
る。更に別の方法に従えば、被覆管集合体の内部におい
て火薬を爆発させる爆発接合操作によって構成要素同士
が接合される。この場合には、爆発力が構成要素同士を
圧縮して恒久的な結合を生み出す。
【0037】いずれの接合方法(すなわち、押出し、熱
間等圧圧縮など)を使用する場合にも、接合工程に先立
ち、基体ビレット、隔壁層スリーブおよび内部ライナス
リーブの両端が電子ビーム溶接またはその他の常用技術
によって結合される。これは、接合工程中において構成
要素間に所望の整列状態を維持するために役立つ。電子
ビーム溶接においては、電子ビームを使用して構成要素
の両端を加熱融合することによって集合体が形成され
る。
【0038】構成要素同士を接合するために押出し以外
の方法が使用される場合、かかる接合工程は押出しの前
または後に実施しなければならない。1つの好適な実施
の態様においては、基体ビレットが上記のごとくにして
用意され、次いで隔壁層スリーブおよび内部ライナスリ
ーブとは別に押出される。押出し後の基体ビレットに焼
なましが施され、そして接合の前処理としてそれの内面
に表面状態調節が施される。他方、ジルコニウム合金製
の内部ライナスリーブおよびジルコニウム製の隔壁層ス
リーブが用意され、そして基体ビレットの長さおよび内
径に対応した長さおよび内径を有するように処理され
る。次いで、基体ビレットおよびスリーブが組立てら
れ、そして熱間等圧圧縮、加熱などによって接合され
る。かかる実施の態様は集合体の押出しを含まないた
め、押出しに際して内部ライナが隔壁層上において変形
する恐れが排除される。別の実施の態様においては、押
出し工程に際して隔壁層スリーブが基体ビレットに接合
され、そして押出し後の別の工程(たとえば、熱間等圧
圧縮工程)において内部ライナスリーブが隔壁層スリー
ブに接合される。勿論、内部ライナスリーブは押出しに
よって得られる基体/隔壁層構造物の寸法に対応した寸
法を有するように加工しておかなければならない。
【0039】接合によって形成された三層構造物に対し
ては、焼なましを施すと共に、冷間加工によって標準的
な直径(たとえば、約2.5インチの直径)に減径する
ことが好ましい。また、冷間加工後の焼なまし工程およ
び何らかの表面状態調節工程を施すこともできる。こう
して得られた管は管素材と呼ばれる。かかる管素材に対
し、特定の用途のために必要な寸法を付与するために
(通例はピルガー圧延機を用いた)複数の冷間加工工程
が施される。各々の冷間加工工程後には、応力を除去し
かつ延性を回復させるための焼なましがたとえば約2〜
4時間にわたって施される。なお、各々の冷間加工工程
は約30〜80%の加工量で実施されることが好ましい
が、これは本発明にとって特に重要なわけではない。こ
の場合のパーセント値は冷間加工中における肉厚の減少
率にほぼ等しい。ピルガー圧延機はかなり複雑な装置で
あるが、それが広く利用し得るものであることは当業者
にとって自明であろう。ピルガー圧延機による冷間加工
に際しては、硬質のテーパ付きマンドレルが管の内面を
支持している間に所定形状のダイスが管の外面上を走行
する。このようにして、管の肉厚および直径が同時に減
少させられるのである。
【0040】冷間加工後における焼なましの温度および
時間は、結晶粒組織および析出物組織に影響を及ぼす。
ジルカロイ管に対する70%冷間加工の場合、約490
〜577℃の範囲内の温度における焼なましは応力の除
去をもたらし、従って応力除去焼なましと呼ばれる。そ
れよりも高い温度(すなわち、577℃より高い温度)
においては再結晶が起こる。これは冷間加工によって生
じた応力の除去をもたらすばかりでなく、結晶粒の再配
列をももたらす。それよりも多少高い温度(たとえば、
約650℃より高い温度)における焼なましを施せば、
結晶粒の成長が起こる。これらの温度は固定されたもの
ではなくて、合金の種類および冷間加工の加工量に応じ
て変化する。より多くの冷間加工は、応力除去、再結晶
などに対するより大きい推進力を与える。すなわち、冷
間加工の加工量が多くなるのに伴って応力除去、再結晶
などの温度は低下するのである。
【0041】冷間加工中に際して内部ライナが変形また
はその他の損傷を受ける可能性を低減させるため、変更
された減径工程を採用することもできる。たとえば、各
々の減径工程における冷間加工の加工量を通常の方法に
おいて使用される60〜80%から(たとえば)30〜
60%に減少させることができる。これは冷間加工に際
して内部ライナの変形または裂断が起こる恐れを低減さ
せるが、所望の管寸法を得るために追加の減径工程が必
要となることもある。たとえば、冷間加工による1つ以
上の標準的な減径工程が2つ以上の独立した減径工程に
分割されることがある。実施の一態様においては、(通
例は約70〜80%の加工量を有する)3回目の冷間加
工操作が約40〜50%の加工量をそれぞれに有する2
回の冷間加工操作として実施される。
【0042】また、一部の減径操作に際してピルガー圧
延機の代りにHPTR装置(高圧製管装置)を使用する
ことにより、冷間加工工程中における損傷の可能性を低
減させることもできる。HPTR装置はまた、ツェリコ
フ(Tselikov)装置と呼ばれることもある(1972年7
月4日付けでツェリコフ等に下付された米国特許第36
75840号の明細書を参照されたい)。それはピルガ
ー圧延機よりも良好な寸法制御をもたらすが、運転速度
が遅い。一般に、HPTR装置はピルガー圧延機に比べ
て小さい総合サイズを有し、かつ1組の小さいダイスを
含んでいる。更にまた、それはピルガー圧延機において
通例使用される2個のダイスの代りに3個のダイスを含
むのが普通である。本発明の別の好適な実施の態様にお
いては、後続の冷間加工操作(たとえば、3回の冷間加
工操作から成る減径作業の場合には管素材段階後におけ
る2回目および3回目の冷間加工操作)に際してHPT
R装置が使用される。
【0043】基体の外部領域に追加の耐食性を付与する
ため、内部領域を低温に維持しながら、外部領域をα+
β相範囲または純粋なβ相範囲にまで選択的に加熱して
から急冷する工程を以後の製造プロセス中において実施
することが好ましい。その結果、外部領域が微細な析出
物を含有しかつ内部領域が粗大な析出物を含有するよう
な冶金学的勾配が生み出される。このような熱処理工程
は、下記のごとき誘導コイル加熱をはじめとする各種の
方法によって実施することができる。また、少なくとも
1回の高温焼なましを施し、かつ(あるいは)比較的高
い温度において再結晶焼なましを施すことにより、管の
内部領域に粗大な析出物を生成もしくは保存させること
が望ましい場合もある。ここで言う「高温焼なまし」と
は、約650〜750℃で約1〜100時間にわたり実
施される焼なまし操作を意味する。一般に、粗大な析出
物を含有する顕微鏡組織は亀裂の成長に対して抵抗性を
有している。このような顕微鏡組織を生み出すために使
用される方法に関する一層詳細な説明は、前述のごとき
米国特許出願第08/052791号の明細書中に見出
される。
【0044】本発明に基づく様々な製造方法を容易に理
解し得るようにするため、4種の具体的なプロセスが以
下に記載される。なお、本発明は記載される実施の態様
のみに限定されるわけではないのであって、それ以外に
も各種のプロセスによって所望の構造物が製造されるこ
とを理解すべきである。たとえば、熱処理および焼なま
しのための温度および時間が記載された値から多少変化
してもよいことは当業者にとって自明であろう。更にま
た、記載された構造物中において使用されるジルカロイ
−2およびジルコニウムの代りに各種の合金を使用する
こともできる。なお、その他の合金を使用する場合に
は、作業条件が下記に記載されるものとは異なることも
ある。II.プロセスの実例: 以下に記載される4種のプロセ
スは、本明細書中において「プロセス1」、「プロセス
2」、「プロセス3」および「プロセス4」と呼ばれ
る。比較を容易にするため、それぞれのプロセスにおい
て使用される工程が図3の一覧表中に要約して示されて
いる。プロセス1: 本プロセスは、約7〜10インチの直径お
よび約2フィートの長さを有する円筒形ビレットを用い
て開始される。下記のごとくプロセスの終了時までに、
かかるビレットは約1/2 インチの外径を有する約750
フィートの管に変えられる。かかるビレットは、ジルカ
ロイ−2のインゴットを約1020〜1120℃の温度
下で約20分〜6時間にわたり鍛造することによって製
造される。こうして得られたビレット中にマンドレルを
打込んでビレットの中心軸に沿った穴を形成することに
より、ビレットの穿孔および増径が行われる。
【0045】このようなビレットに対して急速なβ焼入
れが施される。かかるβ焼入れ時の冷却速度は部分的に
はビレットの太さに依存するのであって、細いビレット
ほど急速に冷却される。かかるβ焼入れは、一般にビレ
ット全体を(約1000℃以上の)β相範囲にまで加熱
し、次いで水またはブラインの入ったタンク内に浸漬す
ることによって1000℃以上から約700℃まで急冷
することから成っている。その後、旋盤またはその他適
宜の機械上において焼入れ済みのビレットの内面および
外面を研削または機械加工することによって表面欠陥が
除去される。隔壁層および内部ライナは、ジルカロイ製
の基体ビレットの内部に接合すべきスリーブとして用意
される。隔壁層スリーブを製造するためには、ジルコニ
ウムインゴットが(基体ビレットの場合よりもやや低い
温度下で)鍛造され、押出され、そして(必要ならば)
くせ取りが施される。接合のための前処理として、隔壁
層スリーブはたとえば旋盤上において約3.5〜4イン
チの外径を有するように機械加工される。それに加え
て、約1.5〜2インチの公称内径を有するようにリー
ミング、ホーニングおよび(または)ブローチ削りを施
すこともできる。最後に、表面上の欠陥の数を低減させ
るため、化学エッチングまたは機械的研磨のごとき表面
処理が施される場合がある。なお、化学エッチング剤と
してはフッ化水素酸および(または)硝酸を含有する酸
浴を使用すればよい。
【0046】内部ライナスリーブは、たとえば、隔壁層
スリーブの場合とほぼ同様にして改質ジルカロイ−2か
ら製造される。とは言え、基体ビレットおよび隔壁層ス
リーブの内部に嵌合し得るようにするため、それはより
小さい寸法を有するように押出され、機械加工され、そ
して表面処理される。それの厚さは、押出しおよびその
他の減径工程後において約25μm以下となるように選
定される。
【0047】接合に先立ち、基体ビレット、隔壁層スリ
ーブおよび内部ライナスリーブの表面を機械的および
(または)化学的に処理して表面の異状、酸化および汚
染を除去する必要がある。そのためには、洗浄、エッチ
ングおよび高温の脱イオン水による水洗を表面に施すこ
とが好ましい。かかる表面状態調整により、約64マイ
クロインチ以下の表面粗さを有する接合面を得る必要が
ある。
【0048】次に、基体ビレットの内部に隔壁層スリー
ブおよび内部ライナスリーブを配置することによって集
合体が形成される。互いに隣接する接合面間の直径方向
隙間は約0.015インチ以下である。かかる集合体が
(約10-3Torr以下にまで)排気され、そして電子ビー
ム溶接により3種の構成要素の両端に円周方向のシール
が形成される。次いで、かかる集合体を約480〜67
5℃(たとえば、約570℃)の管温度下で約3〜3.
5インチの外径となるように押出すことによって3種の
構成要素が接合される。かかる押出しは、集合体を高圧
下で1組のテーパ付きダイスに通すことによって行われ
る。適当な押出機は、アメリカ合衆国ペンシルヴェニア
州コレオボリス市所在のマンネスマン・デマング(Manne
ssmann Demang)社から入手することができる。
【0049】こうして押出された構造物は、互いに接合
された基体、隔壁層および内部ライナを含む管である。
かかる管に対し、たとえば真空炉、不活性ガス炉または
誘導コイル内において約650〜800℃で焼なましが
施される。適当な真空焼なまし炉は、アメリカ合衆国ニ
ューハンプシャー州ナシュア市所在のセントル・バキュ
ーム・インダストリーズ(Centorr Vacuum Industries)
社から入手することができる。焼なましの後、管の直径
が約2.5インチになるように減径操作が施される。こ
れは、ピルガー圧延機を用いた少なくとも約35%の冷
間加工操作によって実施される。以後の処理に先立ち、
管の外面に対してたとえば研削、ベルト研磨またはベル
トサンダ仕上による表面状態調節が施される。また、管
の内面に対してはホーニングまたはブローチ削りによる
表面状態調節が施される。次に、管に対して約600〜
700℃で約1.5〜2時間の再結晶焼なましが施され
る。最後に、内面および外面に対して上記のごとき機械
的状態調節および化学エッチングが施されるが、除去さ
れる材料は少ない。以上の諸工程によって得られた製品
は「管素材」と呼ばれる。かかる管素材は、(アメリカ
合衆国オレゴン州アルバニー市所在の)テレダイン・ワ
ーチャング(Teledyne Wahchang) 社、(アメリカ合衆国
ユタ州オグデン市所在のウェスティングハウス関連会社
である)ウェスタン・ジルコニウム(Western Zirconiu
m) 社および(フランス国所在の)セズス(Cezus) 社の
ごとき様々な販売業者から指定の寸法で入手することが
できる。
【0050】この時点において、減径のための3回の冷
間加工操作の1回目がピルガー圧延機を用いて実施され
る。通例、1回目の冷間加工操作に際しては約65〜7
5%の冷間加工が実施される。この場合のパーセント値
は肉厚の減少率にほぼ等しい。もし応力除去なしにそれ
以上の冷間加工を管に施せば、製造中に管の亀裂が生じ
る可能性がある。冷間加工によって誘起された応力を除
去するため、管に再結晶焼なましが施される。ジルカロ
イ−2の場合、これは大型の真空焼なまし炉内において
約577〜650℃(たとえば、約593℃)で2時間
にわたり実施される。
【0051】次に、誘導炉内における加熱のための前処
理として管にくせ取りが施される。くせ取り済みの管の
管壁の外側30%の部分に対し、(ジルカロイ−2のα
+β相範囲内にある)約927℃の温度下で熱処理が施
される。これは、管壁の約33%に浸透する(誘導コイ
ルからの)高周波エネルギーを用いて管を加熱すること
によって達成される。かかる誘導加熱に際しては、管の
内部に水が流される。これは2つの目的のために役立
つ。第一に、それは外部領域が加熱されている間にも管
の内部領域を低い温度に維持するために役立つ。第二
に、それは加熱エネルギーを取除いた場合に管全体を極
めて急速に冷却するために役立つ。なお、管の内部領域
は実質的に加熱されないことを理解するのが重要であ
る。かかる誘導加熱操作に関する詳細な説明は、エデン
ス(Eddens)等の米国特許第4576654号明細書中に
記載されている。
【0052】管の冷却に関しては、一般に内部ライナや
隔壁層の材料に対して不活性な任意の流体を使用するこ
とができる。たとえば、かかる操作に際してはガス冷却
材、水または蒸気を使用することができる。次に、ピル
ガー圧延機を用いて2回目の冷間加工操作が(今回は約
70〜75%の加工量で)実施される。2回目の冷間加
工操作によって誘起された応力を除去するため、(やは
り593℃で約2時間の)焼なましが施される。次い
で、ピルガー圧延機を用いた3回目の冷間加工操作が前
述のごとくにして実施されるが、今回の加工量は約70
〜80%である。その結果、管はそれの最終寸法(すな
わち、約1/2 インチの外径および約30ミルの公称肉
厚)を有することになる。その後、最終焼なましおよび
内部ライナの厚さを調節するための化学エッチングを施
せば、かかる管は原子炉内において使用することができ
る。プロセス2: プロセス1の場合と同様にして基体ビレッ
ト、隔壁層スリーブおよび内部ライナスリーブが用意さ
れる。ただし、電子ビーム溶接の後かつ同時押出しの前
において、構成要素同士が前記のごとき熱間等圧圧縮工
程によって接合される。
【0053】熱間等圧圧縮工程および押出し工程の後に
は、残りの工程がプロセス1に関連して上記に記載され
たごとくにして実施される。上記のごとき予備接合工程
は押出し操作中に薄い内部ライナが変形して不規則にな
る可能性を低下させ、それによって最終製品に対する一
層良好な寸法制御を可能にする。これは、所要の寸法を
得るために必要な機械加工またはエッチングの量を低減
させるという利点を有している。プロセス3: 熱間等圧圧縮工程が押出し工程の後かつ3
5%の冷間加工による減径工程の直前に実施される点を
除けば、本プロセスはプロセス2と全く同じである。そ
れによれば、(隔壁層スリーブおよび内部ライナスリー
ブを伴わない)基体ビレットが独立に押出され、そして
減径される。また、隔壁層スリーブおよび内部ライナス
リーブが別個に押出され、そして中実の非圧縮性マンド
レル上において基体ビレットに接合される。勿論、隔壁
層スリーブおよび内部ライナスリーブには、押出し後の
基体ビレットの寸法に整合した寸法を有するように押出
しおよび(または)機械加工を施す必要がある。
【0054】本プロセスは、構造物そのものを押出す工
程が排除されるという利点を有している。押出しが寸法
の不均一な隔壁層を生じる可能性のあることは公知であ
る。比較的硬質の内部ライナを比較的軟質の隔壁層に接
合して成る構造物の場合、かかる不均一性を矯正するの
は特に困難なことがある。押出し後において隔壁層およ
び内部ライナを基体に接合することにより、製造プロセ
ス全体を通じて内側の層の寸法の均一性を維持すること
が一層容易になる。
【0055】本プロセスの変形例においては、基体に対
する隔壁層の接合は(プロセス1の場合のように)押出
し工程中において行われるか、あるいは(プロセス2の
場合のように)押出し工程前において熱間等圧圧縮によ
り行われる。しかるに、内部ライナは押出し操作後にお
いて初めて隔壁層に接合される。なお、それは35%の
冷間加工による減径工程前において熱間等圧圧縮により
接合されることが好ましい。プロセス4: 本プロセスは、管素材の製造段階に関する
限り、プロセス1の場合と同じ工程から成っている。な
お、管素材はプロセス2または3あるいはその他適宜の
プロセスによっても製造し得ることに注意すべきであ
る。管素材を製造した後、それに対して冷間加工による
4回の減径操作が施される(プロセス1〜3においては
冷間加工による3回の減径操作が使用された)。最初の
2回の減径操作および誘導炉内における熱処理は、プロ
セス1中に記載されたごとくにして行われる。しかる
に、3回目の減径操作は2回の独立した減径操作に分割
される。これらの減径操作はいずれも、約45%の冷間
加工によって実施される。各々の減径操作に続いて再結
晶焼なましが施される。一般に、再結晶焼なましの温度
はプロセス1において使用されたものとほぼ同じであ
る。しかしながら、本プロセスにおける各々の冷間加工
操作の加工量は少ないから、再結晶の推進力は小さく、
従って同程度の再結晶を達成するためにはやや高い焼な
まし温度が必要となることもある。まとめ: 接合、押出し、焼なまし、冷間加工および熱処
理の諸工程から成る上記のプロセスはいずれも、内部ラ
イナおよびジルコニウム隔壁層が基体に接合された一様
な無欠陥層を成すような被覆管を生み出す。これらのプ
ロセスにおける作業条件は、個々の層がプロセス中にお
いて変形せず、かつ所望の寸法を得るために必要な機械
加工またはエッチングの量ができるだけ少なくなるよう
に選定されている。
【0056】上記のプロセス中に記載された工程以外に
も様々な工程が実施されることは当業者にとっては自明
であろう。たとえば、各種の非破壊検査(たとえば、腐
食検査や表面の亀裂欠陥の超音波検査)が実施される。
また、追加の表面状態調節工程(たとえば、化学エッチ
ングや機械加工)および(上記には記載されなかった)
くせ取り工程もしばしば実施される。なお、使用し得る
追加工程の全てがここに記載されているわけではないの
であって、これらは使用し得る追加工程の一部を例示す
るものに過ぎないことを理解すべきである。III.結論: 以上、明確な理解を可能にするように本
発明をかなり詳しく説明したが、本発明の範囲内におい
て様々な変更態様が可能であることは自明であろう。た
とえば、上記に記載されたジルカロイ−2は本発明にお
いて有利に使用し得る合金の一例に過ぎない。その他の
ジルコニウム基合金および類似の組織を有するその他の
合金もまた、多くの場合、本発明の方法において使用す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】典型的なジルコニウム基合金に関する状態図で
ある。
【図2】基体、ジルコニウム隔壁層および内部ライナを
含む本発明の燃料要素の横断面図である。
【図3】本発明に基づく4種のプロセスを比較して示す
表である。
【符号の説明】
14 燃料要素 16 燃料芯材 17 燃料棒容器 21 基体 22 ジルコニウム隔壁層 23 内部ライナ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ハーマン・ソロモン・ローゼンバウム アメリカ合衆国、カリフォルニア州、フレ モント、ケンシントン・ドライブ、917番 (72)発明者 セドリック・デヴィッド・ウィリアムス アメリカ合衆国、ノース・カロライナ州、 ウィルミントン、シンウッド・ロード、 6414番

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円周方向に沿って広がる内面および外面
    をそれぞれに有する、外側の基体、中間のジルコニウム
    隔壁層および内側の内部ライナから成る被覆管の製造方
    法において、 (a) 前記基体の内面に前記ジルコニウム隔壁層の外面を
    接合し、且つ、 (b) 前記ジルコニウム隔壁層の内面に前記内部ライナの
    外面を接合する、両工程を含むと共に、 前記内部ライナが重量基準で約1000ppm未満の酸
    素を含有するジルコニウム合金から成る、製造方法。
  2. 【請求項2】 前記工程(a) および(b) が単一の工程と
    して実施される請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 前記工程(a) および(b) の少なくとも一
    方が押出し工程であり、かつ前記基体、前記ジルコニウ
    ム隔壁層および前記内部ライナの内の少なくとも2者が
    同時押出しされる請求項1記載の方法。
  4. 【請求項4】 複数の減径工程が追加包含される請求項
    1記載の方法。
  5. 【請求項5】 前記減径工程が少なくとも約35%の加
    工量をそれぞれに有する少なくとも3つの冷間加工工程
    から成る請求項4記載の方法。
  6. 【請求項6】 円周方向に沿って広がる内面および外面
    をそれぞれに有する、外側の基体、中間のジルコニウム
    隔壁層および内側の内部ライナから成る被覆管の製造方
    法において、 (a) 前記基体の内面に前記ジルコニウム隔壁層の外面を
    接合し、且つ、 (b) 前記ジルコニウム隔壁層の内面に前記内部ライナの
    外面を接合する両工程を含むと共に、 前記工程(a) および(b) の少なくとも一方が熱間等圧圧
    縮工程である、製造方法。
  7. 【請求項7】 前記熱間等圧圧縮工程が約400〜85
    0℃の温度および約13000〜4000psiの圧力
    の下で実施される請求項6記載の方法。
  8. 【請求項8】 押出し工程が追加包含される場合におい
    て、前記熱間等圧圧縮工程が押出しに先立って実施され
    る請求項6記載の方法。
  9. 【請求項9】 円周方向に沿って広がる内面および外面
    をそれぞれに有する、外側の基体、中間のジルコニウム
    隔壁層および内側の内部ライナから成る被覆管の製造方
    法において、 (a) 前記基体の内面に前記ジルコニウム隔壁層の外面を
    接合し、且つ、 (b) 前記ジルコニウム隔壁層の内面に前記内部ライナの
    外面を接合する両工程を含むと共に、接合に先立って前
    記基体の内面、前記ジルコニウム隔壁層の内面および外
    面、並びに前記内部ライナの外面が約64マイクロイン
    チ以下の表面粗さをそれぞれに有する、製造方法。
  10. 【請求項10】 接合に先立ち、前記基体の内面、前記
    ジルコニウム隔壁層の内面および外面、並びに前記内部
    ライナの外面の内の少なくとも1者に化学エッチングが
    施される請求項9記載の方法。
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