JP2846266B2 - 被覆管 - Google Patents

被覆管

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JP2846266B2
JP2846266B2 JP7060174A JP6017495A JP2846266B2 JP 2846266 B2 JP2846266 B2 JP 2846266B2 JP 7060174 A JP7060174 A JP 7060174A JP 6017495 A JP6017495 A JP 6017495A JP 2846266 B2 JP2846266 B2 JP 2846266B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【関連米国特許出願】本発明の米国特許出願は、「ジル
コニウム障壁層を有している燃料被覆用の内側ライナ」
と題した1993年7月14日付米国特許出願番号第0
8/092188号の部分継続出願であり、この関連出
願は、本発明の譲受人(本出願人)に譲渡されたもので
あり、すべての目的のために全体的にここに参照される
べきものである。
【0002】
【産業上の利用分野】本発明は、外側の基層(substrat
e)と、ジルコニウム障壁と、内側ライナとを有してい
る核燃料被覆に関し、特に、ジルコニウム障壁層を少な
くとも部分的に合金化して、加速腐食に耐えるようにす
ることに関する。
【0003】
【従来の技術】原子炉では、核燃料を減速材及び冷却材
系から隔離するために、燃料は密封された被覆内に収納
されている。本明細書における「被覆(cladding)」と
いう用語は、ジルコニウム基合金管を意味する。被覆は
しばしば、ジルコニウム合金基層(substrate)と、合金
化していないジルコニウム障壁とを含んでいる様々な層
からで構成されている。
【0004】被覆は、公称厚さが0.030インチ程度
であって、管形状に形成されており、通例、ペレット形
状の核燃料を内蔵している。これらのペレットは各被覆
管のほとんど全長にわたって互いに接触して重ねられて
おり、被覆管の長さは160インチ程度である。通例、
被覆管には、燃料ペレットと、過剰水分吸収用のいわゆ
る「ゲッタ」との軸方向位置を維持するばねが設けられ
ている。燃料棒の内部は、燃料物質から被覆への熱伝導
を助長するためにヘリウムで加圧されている。
【0005】ジルコニウムと、その合金とは、通常の環
境では、低中性子吸収断面積を有しているので、核燃料
被覆用として優れており、約350℃以下の温度では、
脱イオン水又は蒸気の存在の下で、強く、延性を有し、
極めて安定していると共に、比較的無反応である。「ジ
ルカロイ」は、1群の耐食性ジルコニウム合金被覆材料
であり、98重量%〜99重量%のジルコニウムを含有
しており、残部はスズと、鉄と、クロムと、ニッケルと
である。「ジルカロイ2」と、「ジルカロイ4」とは、
広範に使用されている2種の被覆用ジルコニウム基合金
である。ジルカロイ2は重量百分率で、約1.2%〜
1.7%のスズと、0.13%〜0.20%の鉄と、
0.06%〜0.15%のクロムと、0.05%〜0.
08%のニッケルとを含有している。ジルカロイ4は本
来、ニッケルを含有しておらず、約0.2%の鉄を含有
しているが、それ以外はジルカロイ2と実質的に同様で
ある。
【0006】ジルカロイ被覆は、様々な原因、例えば、
破片によるフレッチング、及びペレットと被覆との相互
作用(ペレット−被覆相互作用)により分裂し得る。第
1の例の場合、破片が被覆に接近し、通過中の気水混合
物の影響の下で被覆壁に接触して、振動又は擦動する。
このような振動は、被覆壁が貫通されるまで続く。ペレ
ット−被覆相互作用は、核燃料と、被覆と、核反応中に
生成される核分裂生成物との相互作用により生ずる。こ
の望ましくない結果は、燃料と被覆との間の膨張差及び
摩擦に起因する燃料被覆の機械的な局所応力と、腐食性
核分裂生成種により同時に発生する応力腐食割れとによ
ることがわかっている。
【0007】ペレット−被覆相互作用による欠陥の発生
を防止するために、ある被覆は、管の内面に冶金学的に
接合された純粋ジルコニウム障壁層を含んでいる。障壁
層被覆に関する先駆的な研究は、アーミホ(Armijo)及
びコフィン(Coffin)の米国特許番号第4200492
号及び同第4372817号と、ヴァネショ(Vannesj
o)の米国特許番号第4610842号と、アダムソン
(Adamson)の米国特許番号第4894203号とに記
載されており、これらの特許はそれぞれ、すべての目的
のために参照されるべきものである。障壁層はペレット
との相互作用による被覆の破損を効果的に防止すること
がわかっている。しかしながら、もし被覆壁が何らかの
態様で悪化し(例えば、破片フレッチングにより分裂す
るか又は穴が開き、)、そして水が燃料棒内部に入れ
ば、障壁層によって成される保護は減少するおそれがあ
る。これは燃料棒内の水から発生する蒸気が障壁層を非
常に急速に酸化し得るからである。この種の腐食はこの
ように急速に発生するので、時には「加速」腐食と呼ば
れる。
【0008】被覆が破損した場合にジルコニウム障壁を
酸化から保護するために、3層構造を用いることができ
る。例えば、「ジルコニウム障壁層と内側ライナとを有
している燃料被覆の製法」と題した米国特許出願番号第
08/091672号と、「ジルコニウム障壁層を有し
ている燃料被覆用の内側ライナ」と題した米国特許出願
番号第08/092188号とを参照されたい。両米国
特許出願は、出願日が1993年7月14日で、本出願
人に譲渡されたものであり、すべての目的のために全体
的にここに参照されるべきものである。3層被覆は、基
層と、ジルコニウム障壁との他に、障壁の燃料側に接合
された非常に薄い耐食性内側ライナを含んでいる。通
例、内側ライナはジルカロイ又は改質ジルカロイで作成
されている。もし被覆が破損し、そして蒸気が燃料棒内
部に発生すれば、内側ライナは障壁を急速な酸化から保
護する。この3層設計はかなり進歩したものであるが、
3層被覆を形成する方法を完璧に実施することは困難で
ある。時には、製造中に非常に薄い内側ライナに引き裂
き又は他の欠陥が発生する。
【0009】米国特許出願番号第08/092188号
に教示された3層被覆は、ペレット−被覆相互作用と加
速腐食とによる破損に対してかなりの保護を成すが、そ
れでも尚、同等の特性又は改良特性を有している他の被
覆の開発が望ましい。
【0010】
【発明の概要】本発明は、断面を有している被覆管であ
って、(1)内面を有していると共に1つ以上の合金元
素を有しているジルコニウム合金外周基層と、(2)こ
の外周基層の内面に接合されていると共に前述の1つ以
上の合金元素で合金化されているジルコニウム障壁層
と、(3)このジルコニウム障壁層の内面に接合されて
いるジルコニウム合金内周ライナとを含んでいる被覆管
を提供する。ジルコニウム障壁層に存在している合金元
素(少なくとも、障壁層の基層との界面における合金)
は、障壁層のいくらかの腐食保護を成すために加えられ
ている。
【0011】好適な実施例において、ジルコニウム障壁
層は、次のような濃度分布、即ち、(a)ジルコニウム
障壁層の内側ライナとの界面に過剰濃度の(従来の合金
化していないジルコニウム障壁層における濃度を超え
る)合金元素、即ち、少なくとも約0.03%の鉄と、
少なくとも約0.01%のニッケルとが存在していると
共に、(b)ジルコニウム障壁層の内側ライナとの界面
から障壁層の全半径方向厚さの高々約10%の距離の所
に、(合金化していないジルコニウムにおける濃度を超
える)過剰合金元素が実質的に存在していないような濃
度分布を有している。好ましくは、ジルコニウム障壁層
の内側ライナとの界面から障壁層の全厚さの高々約5%
の距離の所には、合金元素が実質的に存在していない。
特に好適な実施例では、ジルコニウム障壁層の外周基層
との界面に過剰濃度の合金元素、即ち、少なくとも約
0.03%の鉄と、少なくとも約0.01%のニッケル
とが存在している。本明細書において、「拡散層」とい
う用語は、障壁層の内側ライナとの界面と、合金元素の
濃度が最初に実質的にゼロに低下する障壁層内部におけ
る位置との間の区域を意味する。もちろん、拡散層内に
は濃度勾配が存在している。
【0012】好適な実施例では、内側ライナはジルカロ
イ又は改質ジルカロイを含んでいる。好ましくは、内側
ライナは低スズ及び(又は)低酸素改質ジルカロイで作
成されており、従って、内側ライナは、従来のジルカロ
イよりも順応性が高く、ペレット−被覆相互作用による
破損に対してかなりの保護を成す。例えば、内側ライナ
は約900重量ppm以下の酸素と、約1.2重量%以
下のスズとを含有し得る。代替実施例では、内側ライナ
は高ニッケル高鉄改質ジルカロイである。このような合
金は追加的な腐食保護を成す。いずれの実施例において
も、内側ライナは好ましくは、約10マイクロメートル
〜50マイクロメートルの平均厚さを有している。
【0013】障壁層内の(拡散層又は他の位置におけ
る)合金元素の存在は、蒸気が被覆の欠陥を経て被覆内
部に入った場合に、加速腐食に対する追加的な保護をも
たらす。本発明のこれらの及び他の利点及び特徴を図面
により以下に詳述する。
【0014】
【実施例】
I.被覆管構造 本明細書において、「管」という用語は、様々な用途の
金属管を意味し、「燃料棒コンテナ」又は単に「コンテ
ナ」という用語は、燃料棒において燃料ペレットを包囲
するために使用される管を意味する。時には、燃料棒コ
ンテナは「被覆」又は「被覆管」と呼ばれる。
【0015】図1において、燃料要素14(通常、燃料
棒と呼ばれる。)が、燃料物質コア16を囲んでいる燃
料棒コンテナ17を含んでいる。燃料要素14は、燃料
棒コンテナ17と、燃料物質コア16との間の優れた熱
的接触を成し、寄生中性子吸収が極めて少なく、そして
高速冷却材流によって時折発生する湾曲及び振動に耐え
るように設計されている。燃料物質コア16は通例、核
分裂性物質及び(又は)親物質から成っている複数の燃
料ペレットで構成されている。燃料コア16は様々な形
態、例えば、円筒形ペレット、球又は小粒の形態を有し
得る。様々な核燃料、例えば、ウラン化合物、トリウム
化合物、及びそれらの混合物を用いることができる。好
適な燃料は、二酸化ウラン、又は二酸化ウランと、二酸
化プルトニウムとから成っている混合物である。
【0016】コンテナ17は、基層21と、ジルコニウ
ム障壁22と、内層又は内側ライナ23とを含んでいる
構造を有している複合被覆である。基層21は被覆管の
外周域を形成しており、内側ライナ23は内周域を形成
しており、そしてジルコニウム障壁22は、基層と内側
ライナとの間に配置されている。好適な代替実施例で
は、複合被覆は、明確に画成された内側ライナを有して
いない。もっと正確に言えば、ジルコニウム障壁の内側
区域(燃料に比較的近い区域)は、高濃度の合金元素を
含有しており、これに対し、障壁層の(障壁層の内面と
外面との間に存在している)内部域は、低濃度の合金元
素を含有している。
【0017】基層21は、ステンレス鋼又は好ましくは
ジルコニウム合金のような従来の被覆材料で製造され得
る。基層用の好適なジルコニウム合金は、少なくとも約
98%のジルコニウムと、約0.25%以下の鉄と、約
0.1%以下のニッケルと、約0.25%以下のクロム
と、約1.7%以下のスズ(すべて重量%)とを含有し
ている。他の合金元素は、ニオブ、ビスマス、モリブデ
ン、及び当該技術において使用される他の様々な元素を
包含し得る。最も一般的には、沸騰水型原子炉水に対し
て適度の耐食性を有していると共に十分な強度及び延性
を有している任意のジルコニウム合金を用いることがで
きる。
【0018】本発明の好適な実施例における基層は、ジ
ルカロイ2又はジルカロイ4である。他の好適な実施例
では、約1%のスズと、約1%のニオブと、約0.2%
以下の鉄とを含有しているジルコニウム基合金である
「ジルロ(Zirlo)」が用いられている。他の基層合金
の例は、ジルコニウム/2.5%ニオブ、「NSF」合
金(約1%のスズと、約0.2%〜0.5%の鉄と、約
0.05%のニッケルと、約0.6%〜1%のニオブと
を含有しており、残余はジルコニウム。)、「ヴァロイ
(Valloy)」(約0.1%の鉄と、約1.2%のクロム
とを含有しており、残余はジルコニウム。)、他のクロ
ム含有率の高い合金、及び「エクセル(Excel)」又は
「エクセライト(Excellite)」(約0.3%のニオブ
と、約0.3%のモリブデンと、約1.2%〜1.5%
のスズとを含有しており、残余はジルコニウム。)であ
る。更に他の合金の例は、様々なビスマス含有ジルコニ
ウム合金、例えば、テイラ(Taylor)の1989年10
月24日付米国特許番号第4876064号に記載され
たものである。これらの合金は、例えば、(1)約0.
5重量%〜2.5重量%のビスマスと、(2)ビスマス
とスズとの約0.5重量%〜2.3重量%の混合物に、
例えばニオブ、モリブデン、テルル若しくはそれらの混
合物のような約0.5重量%〜1.0重量%の溶質を加
えたものと、又は(3)スズとビスマスとの約0.5重
量%〜2.5重量%の混合物に、約0.3重量%〜1.
0重量%のテルルを加えたものとを含んでいる。
【0019】ある好適な実施例では、基層は、腐食及び
(又は)割れの進展に耐えるミクロ組織(即ち、析出物
寸法分布)を有している。公知のように、ジルカロイ
と、他の合金とのミクロ組織は、焼鈍温度と、焼鈍時間
と、他の製造パラメータとによって制御することができ
る。又、沸騰水型原子炉(BWR)では、比較的小さな
析出物が一般に優れた耐食性をもたらすのに対し、加圧
水型原子炉(PWR)では、比較的大きな析出物が一般
に優れた耐食性をもたらすということも知られている。
いずれの環境においても、粗い析出物が軸方向割れ進展
に対する抵抗性を高める。好適な実施例では、基層は、
基層の(半径方向)外側区域において、細かい析出物
(例えば、直径約0.01マイクロメートル〜0.1マ
イクロメートル)の濃密分布を有していると共に、基層
の内側区域において、粗い析出物(例えば、直径約0.
1マイクロメートル〜1マイクロメートル)の比較的濃
密度の少ない分布を有している。ジルカロイ・ミクロ組
織と、所望のミクロ組織を有している被覆の製法との詳
細な説明は、「割れ進展に対する高い抵抗性を有するジ
ルカロイ管」と題した米国特許出願番号第08/052
793号と、「割れ進展に対する高い抵抗性を有するジ
ルカロイ管の製法」と題した米国特許出願番号第08/
052791号とに記載されている。両米国特許出願
は、出願日が1993年4月23日で、本出願人に譲渡
されたものであり、すべての目的のためにここに参照さ
れるべきものである。
【0020】基層21の内面にジルコニウム障壁22が
冶金学的に接合されている。前述のアーミホ及びコフィ
ンの米国特許番号第4200492号及び同第4372
817号と、ヴァネショの米国特許番号第461084
2号と、アダムソンの米国特許番号第4894203号
とを参照されたい。ジルコニウム障壁は、本発明におい
ては少なくとも部分的に合金化されているので、被覆破
損と、その後の蒸気侵入の場合の加速腐食とに耐える。
本発明では、拡散焼鈍段階により障壁層に有意の合金元
素濃度を与えることにより、このような保護が成され
る。これにより、いくらかの合金元素が基層21及び内
側ライナ23から追い出されて、ジルコニウム障壁層に
入る。当該技術において周知のように、ジルコニウム内
の鉄とニッケルとのような合金元素の存在は、加速腐食
に耐える特性をもたらし得る。
【0021】好適な実施例では、障壁層の厚さは、約5
0マイクロメートル〜200マイクロメートル(μm)
(約2ミル〜8ミル)であり、更に好ましくは、約75
μm〜115μm(約3.2ミル〜4.7ミル)であ
る。代表的な被覆では、ジルコニウム障壁は被覆の厚さ
又は断面の約5%〜約30%を占めている。一般に、ジ
ルコニウム障壁層は最初、「合金化していない」形態に
ある。適当な障壁層は、「低酸素海綿」級ジルコニウム
と、「原子炉級海綿」ジルコニウムと、比較的高純度の
「結晶棒ジルコニウム」とから作成されている。一般
に、海綿ジルコニウムには少なくとも1000重量pp
m、そして約5000ppm以下、好ましくは4200
ppm以下の不純物が存在している。海綿ジルコニウム
は通例、大気圧且つ高温で元素のマグネシウムを用いた
還元により製造される。この反応はヘリウム又はアルゴ
ンのような不活性雰囲気内で発生する。結晶棒ジルコニ
ウムは、海綿ジルコニウム内のジルコニウム金属を四ヨ
ウ化ジルコニウム蒸気に変換した後に四ヨウ化ジルコニ
ウムを白熱線上で分解することにより、海綿ジルコニウ
ムから製造される。結晶棒ジルコニウムは海綿ジルコニ
ウムよりも高価であるが、不純物がより少なく、そして
放射線損傷に対する抵抗性がより高い。
【0022】前述のように、従来の障壁層被覆内のジル
コニウム障壁は、ペレット−被覆相互作用の悪影響の抑
止に必要な順応性をもたらすように作用する。しかしな
がら、障壁層が、蒸気が欠陥を経て被覆内部に入った場
合に発生し得る加速腐食に耐えるということも重要であ
る。内側ライナは加速腐食に対していくらかの保護を成
すが、内側ライナに引き裂き又は他の欠陥が発生した場
合に、障壁層はいくらかの追加的な腐食保護を成すべき
である。本発明では、例えば拡散焼鈍段階により障壁層
に有意の合金元素濃度を与えることにより、このような
保護が成される。これにより、いくらかの合金元素が基
層及び内側ライナから追い出されて、ジルコニウム障壁
層に入る。当該技術において周知のように、ジルコニウ
ム内の鉄及びニッケルのような合金元素の存在は、加速
腐食に耐える特性をもたらし得る。
【0023】本明細書の全体にわたって、ジルコニウム
障壁層内の「合金元素」、又は「合金化」ジルコニウム
障壁層について様々な言及がされている。こうした言及
は、意図的に加えた合金元素(例えば、鉄とニッケル
と)の濃度が従来の「合金化していない」ジルコニウム
障壁層内の合金元素の濃度よりも高いような被覆管を包
含するものである。前述のように、仕様に合わせて製造
した従来の障壁層は、限定された純度のものに過ぎない
(即ち、通例、ある低濃度の元素を含有している)。従
って、本明細書において合金元素濃度として示すすべて
の値は、ジルコニウム障壁層内の従来の濃度を超える分
の濃度値である。例えば、もし「合金化していない」障
壁層に用いたジルコニウムが鉄500ppmの仕様に合
わせて製造されたものであれば、0.1重量%の鉄を有
している合金化ジルコニウム障壁層は、その重量百分率
と、従来のジルコニウムの500ppmとの合計値の鉄
を含有している。
【0024】本発明の合金化障壁層は、析出発生に十分
な濃度の合金元素を有し得る。しかしながら、このこと
は本発明にとって重要ではない。合金元素は、ジルコニ
ウムの順応性を大して損なうことなく、加速腐食に対し
てある程度の保護を成すのに十分な濃度で存在していれ
ばよい。特に重要なことは、合金元素がジルコニウム障
壁層の内面に(内側ライナに隣接して)存在しているこ
とである。これにより、障壁層が内側ライナの欠陥の結
果として腐食性環境にさらされた場合に、障壁層表面の
内面はある程度の腐食保護を成す。ジルコニウム障壁内
面における合金元素の適当な濃度(重量%)は、鉄が少
なくとも約0.03%、クロムが少なくとも約0.01
%、そしてニッケルが少なくとも約0.01%(すべて
の濃度は合金元素の「合金化していない」レベルを超過
する分)である。更に好ましくは、これらの濃度は、鉄
が約0.03%〜0.40%、クロムが約0.01%〜
0.20%、そしてニッケルが約0.01%〜0.20
%(やはり、合金化していないレベルを超過する分)で
あるべきである。
【0025】障壁層は拡散層を有しており、この拡散層
は、障壁層の(燃料に面している)内面から障壁層の内
部に延在している(障壁層の内部は、障壁層の内面と外
面との間に画成されている)。拡散層の内部縁では、合
金化していない海綿ジルコニウム又は結晶棒ジルコニウ
ム内に通常存在している合金元素の濃度(例えば、クロ
ム70ppm以下、鉄500ppm以下、及びニッケル
70ppm以下)を超える合金元素は実質的に存在して
いない。この例は拡散層の内部縁における濃度である。
障壁層の拡散層外縁(障壁層の内面)では、最大濃度の
合金元素が存在している。好ましくは、拡散層は、障壁
層の内側ライナとの界面から内部に向かって延在してお
り、障壁層の全幅の高々約10%を占めている。これ
は、従来の障壁層の全半径方向厚さの一例である75μ
mのうちの約8μmに相当する。更に好適な実施例で
は、拡散層は障壁層の全幅の約5%以下の厚さを有して
いる。
【0026】後述のように、拡散層は通例、拡散焼鈍に
よって形成されており、この焼鈍により、いくらかの合
金元素が内側ライナから障壁層に入る。この焼鈍段階中
に、外周基層内のいくらかの合金元素も障壁層内に拡散
する。但し、この拡散は基層と障壁層との界面で生ず
る。その結果、障壁層内に拡散層が半径方向に二重に形
成される。ジルコニウム障壁層の外周基層との界面に存
在している合金元素の好ましい濃度は、鉄が約0.03
%〜0.40%、クロムが約0.01%〜0.20%、
そしてニッケルが約0.01%〜0.20%(すべての
濃度は合金化していないレベルを超過する分)である。
合金元素は純粋なジルコニウムを硬化させるので、障壁
層の内部域(拡散層の内側の区域)が実質的に合金化し
てないことが重要である。これにより、障壁層はペレッ
ト−被覆相互作用により生じる破損に耐えるのに十分な
順応性を保ち得る。
【0027】ジルコニウム障壁22の内面に内側ライナ
23が金属工学的に接合されている。図示のように、内
側ライナは核燃料物質16に最も近い複合被覆の部分で
ある。この層は、万一、燃料要素内部が蒸気と接触した
場合に、ジルコニウム障壁を急速な酸化から幾分保護す
る。従って、内側ライナは、ジルカロイのような比較的
耐食性の高い材料であるべきである。しかしながら、改
質ジルカロイ及び他の耐食性材料を用いることもでき
る。例えば、内側ライナを従来のジルカロイよりも軟質
にして、被覆管の内面における割れの開始(核形成)及
び進展を極めて少なくすることができる。前述の米国特
許出願番号第08/092188号を参照されたい。代
替実施例では、内側ライナは、強い水素吸収性を有する
ように設計された合金で作成され得る。このような材料
の1つは、高い濃度(例えば、15%以下)のニッケル
を含有しているジルコニウム合金である。
【0028】ある実施例では、内側ライナは非常に薄い
ので、拡散焼鈍における障壁層との相互拡散により完全
に消耗する。その結果生ずる被覆は、加速腐食にかなり
耐え得る障壁層を含んでいる。なぜなら、障壁層の内側
区域(最も腐食し易い箇所)における合金元素濃度が増
加するからである。拡散焼鈍は又、障壁層の内面におけ
る濃度分布を均等にする。(拡散焼鈍のこの利点は、内
側ライナが完成被覆に残留するときでも得られる。)従
って、内側ライナに引き裂き又は他の欠陥(加速腐食を
起こす位置となり得るもの)が存在すれば、拡散焼鈍に
より合金元素はこれらの欠陥の所で障壁層内に移動し、
加速腐食に対する保護を成す。内側ライナが拡散焼鈍で
完全に消耗することを除けば、こうして製造した被覆管
は、前述の3層被覆管と同様の構造を有している(即
ち、障壁層は両縁に拡散層を有している)。
【0029】被覆管が内側ライナを含んでいる場合、内
側ライナを多様な材料で作成することができる。例え
ば、本発明の好適な低スズ内側ライナの組成は、約1.
2重量%以下のスズを有しているジルコニウム合金(例
えば、改質ジルカロイ)である。1群の適当な合金は、
少なくとも約98%のジルコニウムと、約0.24%以
下の鉄と、約1.2%以下のスズ(すべて重量%)とを
含有している。あるライナ合金は又、約0.05%〜
0.15%のクロム及び(又は)約0.03%〜0.0
8%のニッケルを含有している。他の添加元素は、ニオ
ブ、ビスマス及びモリブデン、並びに当該技術において
使用される他の様々な元素を包含し得る。
【0030】他の好適なジルコニウム合金は、酸素濃度
が低い。一般に、ライナ合金の酸素含有量が比較的低い
と、割れに対する抵抗性が高まる。市販のジルカロイで
は、酸素濃度は意図的に高くされ、約1000重量pp
mであるから、ジルカロイは被覆管に生ずる応力に十分
耐える強度を有している。本発明の構造体の内側ライナ
は、特に強くなくてもよいので、内側ライナの酸素含有
量を従来の構造合金の酸素含有量よりも実質的に低い値
に減少させることができる。従って、本発明のジルカロ
イ製内側ライナは、好ましくは重量で約1000ppm
以下、更に好ましくは約800ppm以下、そして最も
好ましくは約600ppm以下の酸素を含有している。
もちろん、他の非ジルカロイ・ジルコニウム合金の硬さ
は、酸素とスズとの濃度を低下させることにより減少さ
せることができる。
【0031】上述の改質ジルカロイに加えて、本発明の
内側ライナに適する比較的軟質の耐食性ジルコニウム合
金は、希薄鉄クロム合金と、ジルロ(前述)と、スズ及
び酸素の含有量の少ないこれら合金の改質物とを包含し
ている。希薄鉄クロム・ジルコニウム合金ライナは好ま
しくは、重量で約0.07%〜0.24%の鉄と、約
0.05%〜0.15%のクロムとを含有している。こ
のような合金は、米国特許出願番号第08/01155
9号(出願日1993年2月1日)に記載されている。
この米国特許出願は、ローゼンバウム(Rosenbaum)、
アダムソン(Adamson)及びチェング(Cheng)が発明者
であり、本出願人に譲渡されたものである。更に他の適
当な合金は、米国特許番号第4876064号に開示さ
れているビスマス含有ジルコニウム合金(基層に関して
前述したように約0.5重量%〜2.5重量%のビスマ
スを含有)である。ニッケル(及び鉄)を含有している
非ジルコニウム基合金、例えば、ステンレス鋼及びイン
コネルを用いることもできる。
【0032】内側ライナは、微視亀裂が限界深さに達す
ることを防止するために十分薄くすべきものである。内
側ライナの亀裂が限界深さを超えた場合、その亀裂は内
側ライナを越えて障壁内に、そして基層内にすら進展す
るおそれがある。好ましくは、内側ライナの平均厚さ
は、約10μm〜50μmである。しかしながら、わず
かに改変した製造方法、例えば、蒸着技術を用いた方法
により、更に薄い層を形成し得ることを認識されたい。
特に好適な実施例では、内側ライナの平均厚さは約25
μmである。
【0033】一例において、被覆管の全厚さは約700
μm(約28ミル)であり、内側ライナ又は内層は、そ
のうちの15μm(約0.6ミル)以下を占めており、
そしてジルコニウム障壁は、約75μm〜115μm
(約3.2ミル〜4.7ミル)を占めている。図2は核
燃料バンドル(束)又は核燃料集合体10の切除断面図
である。燃料バンドル10は、多数の個別に密封された
燃料要素又は燃料棒Rを含んでいる燃料集合単一体であ
り、各燃料棒は本発明の被覆管を含んでいる。加えて、
燃料バンドルはフローチャンネルCを含んでおり、この
フローチャンネルの上端には、上側吊上げベイル12
が、そして下端には、ノーズピースLと、下側吊上げベ
イル11とが設けられている。チャンネルCの上端は、
参照番号13で示すように開いており、そしてノーズピ
ースの下端には、冷却材流用開口が設けられている。配
列状の燃料要素又は燃料棒RがチャンネルCに包囲され
ていると共に、上部タイプレートUと下部タイプレート
(図示していない)とによって、チャンネル内に支持さ
れている。ある燃料棒は両タイプレートを連結するよう
に作用し、従って、しばしば「タイロッド」(図示して
いない)と呼ばれる。加えて、1つ以上のスペーサSが
フローチャンネル内に配設されており、相互にそしてフ
ローチャンネルに整合して燃料要素を保持し得る。燃料
バンドルの供用寿命中、液状冷却材は通常、ノーズピー
スの下端の開口を経て流入し、燃料要素Rの周囲を上昇
し、そして部分的に蒸発した状態で上側出口13から流
出する。
【0034】次に図3について説明すると、燃料要素又
は燃料棒Rは、その端部が端栓18によって密封されて
いる。端栓18は、燃料棒コンテナ17に溶接されてお
り、燃料集合体内の燃料要素の装着を容易にする植込み
ボルト19を備え得る。空所又はプレナム20が燃料要
素の一端部に設けられており、燃料物質16の縦方向の
膨張を許容すると共に、燃料物質から放出されるガスを
捕集し得る。ゲッタ(図示していない)が通例、様々な
有害ガスと、核分裂反応の他の生成物とを除去するため
に用いられている。螺旋部材の形態の核燃料物質保持体
24が、燃料要素の取扱い及び輸送中のペレット柱の軸
方向移動を抑制するように、空所20内に配置されてい
る。 II.管の製造 様々な方法を用いて本発明の被覆管を製造することがで
きる。適当な方法は、基層と金属障壁との間に、及び金
属障壁と内側ライナとの間に金属工学的(冶金学的)結
合をもたらすべきものである。通例、障壁と、内側ライ
ナとは、円筒形管又はスリーブとして設けられており、
(完成被覆において基層を形成している)中空ジルコニ
ウム合金ビレットの内面に接合されている。好ましく
は、これらの構成部は合体押し出しにより互いに接合さ
れているが、他の方法を用いてもよい。例えば、ビレッ
トに構成部を接合するために、熱間静水圧圧縮成形又は
爆発接合を用いてもよい。他の方法では、障壁スリーブ
と、内側ライナ・スリーブとを加熱(例えば、750℃
で8時間)によりビレットの内面に接合し、管(スリー
ブ)とビレットとの拡散接合を成す。(例えば、押し出
しによる)接合の前に、障壁スリーブと、内側ライナ・
スリーブとは好ましくは、それらの端部が高真空内の電
子ビーム溶接のような接合方法によりビレットに接合さ
れる。電子ビーム溶接は、電子ビームを用いて両円筒形
管の端部を加熱して溶融する従来の方法である。
【0035】押し出しは、約1000゜F〜1400゜
F(約538゜C〜760゜C)で管を1組のテーパ付
きダイスに高圧で通すことにより達成される。適当な押
し出し機は、ペンシルベニア州コレオボリスのマネスマ
ン・デマング(MannessmannDemang)から入手すること
ができる。押し出し後、複合体は、従来の焼きなまし
と、管圧下工程とで処理され、「チューブシェル」と呼
ばれる製品となる。特定の寸法及び組成のチューブシェ
ルが、様々な販売業者、例えば、テレダイン・ワーチャ
ング(Teledyne Wahchang)(米国オレゴン州アルバニ
イ)、ウェスタン・ジルコニアム(Western Zirconiu
m)(ユタ州オグデンにあるウェスチングハウス社)、
及びセザス(Cezus)(フランス)から入手することが
できる。
【0036】所要寸法の最終管を得るために、冷間加
工、熱処理、焼きなまし等の様々な製造段階を用い得
る。1つの適当な管圧下方法は、(ピルガ圧延機で行
う)約65%〜80%冷間加工の3段パスと、各パス後
の応力除去又は再結晶焼鈍とを包含している。様々な段
階の実施に要する装置と、作業条件とは、当業者には明
らかであり、(1)米国特許出願番号第08/0916
72号、(2)「合金化ジルコニウム障壁層を有してい
る燃料被覆の製法」と題した発明者アダムソン(Adamso
n)等による米国特許出願番号第08/215456号
(本発明の米国特許出願と同時の出願)、及び(3)
「合金化ジルコニウム障壁層を有している燃料被覆の製
法」と題した発明者マーロウ(Marlowe)等による米国
特許出願番号第08/215457号(本発明の米国特
許出願と同時の出願)に記載されている。これらの米国
特許出願はそれぞれ、本出願人に譲渡されたものであ
り、すべての目的のためにここに参照されるべきもので
ある。
【0037】本発明の合金化障壁を形成するために、拡
散焼鈍を行い、これにより、いくらかの合金元素が基層
及び内側ライナからジルコニウム障壁層に移動して、部
分的に合金化された障壁層を形成する。当業者には明ら
かなように、拡散焼鈍は様々な市販の装置、例えば、真
空炉、不活性ガス炉又は誘導コイルを用いて実施するこ
とができる。適当な真空焼鈍炉は、ニューハンプシャ州
ナシュアのセントア・ヴァキュアム・インダストリイズ
(Centorr Vacuum Industries)から入手することがで
きる。適当な拡散焼鈍を行う方法の詳細は、上述の米国
特許出願番号第08/215456号に記載されてい
る。しかしながら、拡散焼鈍は障壁層の厚さに対して適
当な温度で適当な時間行うべきものであることに注意さ
れたい。換言すれば、拡散は、合金元素が障壁層全体を
横切って拡散しないように十分制御されるべきである。
もっと正確に言えば、拡散焼鈍は前述のような拡散層を
形成すべきである。拡散焼鈍は、本方法における任意の
段階で、例えば、チューブシェル段階で、又は任意の冷
間加工段階後に行うことができる。通常、焼鈍温度は約
650℃〜1000℃で、障壁層の厚さに応じて約5分
〜20時間保たれる。
【0038】本発明の複合管を用いて核燃料要素を作成
するためには、先ず、閉塞体を被覆管の一端に固定し
て、開端が1つのみ残るようにする。次いで、その被覆
コンテナに核燃料物質を詰め、核燃料物質保持手段を空
洞に挿入し、被覆管内部を排気し、管内をヘリウムで加
圧し、閉塞体を被覆コンテナの開端に取り付け、そして
被覆コンテナの端を閉塞体に接合して、両者間の密封を
成すことにより、燃料要素を完成する。
【0039】以上、本発明を明確に理解し得るように詳
述したが、もちろん本発明の要旨の範囲内で様々な変更
及び改変が可能である。例えば、本明細書では好適なジ
ルコニウム合金管について述べたが、他の形状のものを
用いることもできる。例えば、板材、及び他の形状の金
属部材を用いることもできる。加えて、前述のジルカロ
イ2は、本発明において有利に用いることができる合金
の一例である。いくつかの他のジルコニウム基合金、及
び類似構造を有している他の合金も、多くの場合に本発
明の方法において用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】基層と、障壁層と、内側ライナとを有している
本発明の核燃料要素の断面図である。
【図2】図1の核燃料棒を含んでいる核燃料バンドルの
部分切除斜視図である。
【図3】核燃料バンドルの部分切除断面図であって、燃
料棒の内部を示す図である。
【符号の説明】
17 燃料棒コンテナ(被覆管) 21 基層 22 ジルコニウム障壁 23 内側ライナ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ジョセフ・サム・アーミホ アメリカ合衆国、ノース・カロライナ 州、ウィルミントン、ラジアン・ロー ド、1548番 (72)発明者 ハーマン・ソロモン・ローゼンバウム アメリカ合衆国、カリフォルニア州、フ レモント、ケンシントン・ドライブ、 917番 (56)参考文献 特開 平6−18686(JP,A) 特開 平4−136788(JP,A) 特開 平4−54491(JP,A) 特開 昭62−226091(JP,A) 特開 平4−128687(JP,A)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 断面を有している被覆管であって、 内面を有しているジルコニウム合金外周基層であって、
    該ジルコニウム合金は、1つ以上の合金元素を有してい
    る、ジルコニウム合金外周基層と、 該外周基層の前記内面に接合されているジルコニウム障
    壁層であって、該ジルコニウム障壁層の内面と外面との
    間に画成された幅を有しており、前記1つ以上の合金元
    素で合金化されているジルコニウム障壁層と、 該ジルコニウム障壁層の前記内面に接合されているジル
    コニウム合金内周ライナとを備え、前記ジルコニウム障
    壁層が、 (a)該ジルコニウム障壁層の前記内側ライナとの界面
    に、過剰濃度の合金元素、即ち少なくとも約0.03重
    量%の鉄と、少なくとも約0.01重量%のニッケルと
    が存在していると共に、 (b)前記ジルコニウム障壁層の前記内側ライナとの界
    面から該障壁層の全体幅の高々約10%の距離の所に、
    過剰合金元素が実質的に存在していないような濃度分布
    を有している、 被覆管。
  2. 【請求項2】 前記内側ライナは、ジルカロイ又は改質
    ジルカロイを含んでいる請求項1に記載の被覆管。
  3. 【請求項3】 前記内側ライナは、約10マイクロメー
    トルから50マイクロメートルの平均厚さを有している
    請求項1に記載の被覆管。
  4. 【請求項4】 該ジルコニウム障壁層の内面から該障壁
    層の内部に拡散層が延在しており、該拡散層が前記障壁
    層の内面で最大濃度の合金元素を有していると共に該障
    壁層の内部において最小濃度の合金元素を有している請
    求項1に記載の被覆管。
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