JPH0728498U - 布製クリーナ - Google Patents

布製クリーナ

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JPH0728498U
JPH0728498U JP6081693U JP6081693U JPH0728498U JP H0728498 U JPH0728498 U JP H0728498U JP 6081693 U JP6081693 U JP 6081693U JP 6081693 U JP6081693 U JP 6081693U JP H0728498 U JPH0728498 U JP H0728498U
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JP
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silk thread
silk
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composite
water
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JP6081693U
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Inventor
彰 村上
寿一 萩森
清和 古仲
Original Assignee
三共生興株式会社
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 石鹸や洗剤などの洗浄剤を用いなくとも人肌
や器物の表面の汚れを落すことができ、しかも人肌等の
表面を傷めることなく水分や汚れを清浄にぬぐい取るこ
とができるものを提供する。 【構成】 短繊維の家蚕絹糸と短繊維の野蚕絹糸とを混
紡して複合絹糸(2)を形成し、この複合絹糸(2)を用い
て製織する。 【効果】 摩擦力が大きいので、石鹸等を使用せずに汚
れを掻き落せ、吸水性等が良いので水分や汚れを良好に
ぬぐえる。しかも、人肌になじみやすく、肌を荒らす虞
れがないうえ、使い心地が良い。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案はタオルや布巾、化粧落し等の布製クリーナに関し、石鹸や洗剤などの 洗浄剤を用いなくとも人肌や器物の表面の汚れを落すことができ、しかもその人 肌等の表面を傷めることなく清浄にぬぐい取ることができるものを提供する。
【0002】
【従来の技術】
従来の布製クリーナには、タオルなどに用いられる木綿製クリーナや、ナイロ ン繊維等を用いた化学繊維製クリーナがある。 前者の木綿製クリーナは、人肌や器物の表面に付着した汚れを繊維により掻き 落す力が弱いため、石鹸や洗剤などの洗浄剤を用いて化学的に汚れを表面から分 離させ、水などで洗い流すようにして用いられる。 一方、後者の化学繊維製クリーナは、人肌等の表面の汚れを強力に掻き落すこ とができるが、吸水性が低く汚れを吸着し難いことから、人肌等の表面の水分や 汚れをぬぐい取ることが容易でなく、このため、石鹸等を併用して掻き落した汚 れを表面から分離させ、これを水などで洗い流すようにして用いられる。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
上記従来の布製クリーナは、木綿製クリーナ及び化学繊維製クリーナのいずれ もが石鹸や洗剤などの洗浄剤を用いるため、廃水にこれらの洗浄剤が混入し、環 境汚染上好ましくない。しかも、石鹸等は、肌に必要な皮下の脂質をも除去して しまうので、洗浄により肌を荒す虞れがある。 しかも、木綿製クリーナではパイル織りに製織したものが多いが、この場合は 布地が多量の水分を吸って重くなり、扱いにくくなるので、使用時には適度に絞 って水分量を調節しなければならない問題がある。 一方、化学繊維製クリーナでは、原料となる化学繊維が、人肌の成分と相違す ることから人肌になじまず、このため汚れを掻き落す際に人肌の表面を傷つけや すい問題がある。
【0004】 本考案は、上記問題点を解消し、石鹸や洗剤などの洗浄剤を用いなくとも人肌 や器物の表面の汚れを落すことができ、しかもその人肌等の表面を傷めることな く水分や汚れを清浄にぬぐい取ることができるものを提供する。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を達成するため、本考案は次のように構成したことを特徴とする。 即ち、短繊維の家蚕絹糸と短繊維の野蚕絹糸とを混紡して複合絹糸を形成し、 この複合絹糸を用いて製織したものである。 ここで野蚕絹糸とは、山繭など野生の繭を原料とする絹糸をいう。
【0006】
【作用】
野蚕絹糸は家蚕絹糸に比べて糸ムラが多く、糸表面に凹凸がある。しかも、野 蚕絹糸は水分を吸収した際の伸縮率が家蚕絹糸よりも大きい。この野蚕絹糸と家 蚕絹糸とを混紡してあるので、複合絹糸は、吸水させると家蚕絹糸が野蚕絹糸に 引っ張られ、波打ち状態となって多数の凹凸が発生する。また、野蚕絹糸と家蚕 絹糸はいずれも短繊維を用いているので、1本の複合絹糸に含まれる繊維端面が 極めて多い。 これらの凹凸や繊維端面により、人肌や器物の表面との間の摩擦力が増大し、 人肌等の表面に付着した汚れが強力に掻き落される。
【0007】 さらに、絹糸は繊維が細いうえ、化学繊維のような丸形断面でなく異形断面で あるので、人肌等の表面に付着した汚れのうち細かいものもこの異形断面の細い 繊維で掻き落される。
【0008】 一方、家蚕絹糸及び野蚕絹糸は、いずれも多種類のアミノ酸、即ちタンパク質 からなる動物性の天然繊維であり、その成分は人肌が必要とする成分と同種であ る。従って、これらの絹糸は人肌に極めてなじみやすい。
【0009】 また、絹糸は水分の発散性、即ち、絹糸からの水分や湿気の放出性が良好であ り、しかも、吸水性や人肌に対する密着性に優れており、さらに、色素、油分、 錆等の汚れも良く吸着する。この結果、人肌等の表面に付着した水分や汚れは、 上記複合絹糸により良好にぬぐいとられる。
【0010】 複合絹糸を用いて平織状に製織した場合には、布製クリーナを丈夫にできるう え、パイル織りに比べて吸水させる水分が少なく済む。しかも、緯糸と経糸が直 交しているので、布地をどの方向に移動させても緯糸または経糸がその移動方向 と交差し、この結果、人肌等の表面に対する摩擦力が大きい。
【0011】
【実施例】
以下、本考案の実施例を図面に基づいて述べる。 図1及び図2は本考案の実施例を示し、図1(a)は絹布製タオルの平面図、図 1(b)はその製織状態を示す一部拡大図、図2は絹布製タオルに用いた絹糸の複 合状態を説明する模式図であり、図2(a)は製織時の自然状態を、図2(b)は吸 水状態を、それぞれ示している。
【0012】 この絹布製タオル(1)は図1(b)に示すように平織状に織ってある。 この平織に製織された緯糸及び経糸は、家蚕繭を原料とする家蚕真綿50%と 山繭を原料とする野蚕真綿50%を混綿し、20番手の太さに紡績した複合絹糸 (2)で形成してある。 なお、本発明の複合絹糸(2)は、その太さが20番手に限定されるものでない ことはいうまでもない。
【0013】 上記複合絹糸(2)は、図2(a)に示すように、1本の複合絹糸(2)が家蚕絹糸 (3)と野蚕絹糸(4)とからなる。この野蚕絹糸(4)は、比較的均一な太さの家蚕 絹糸(3)に比べて糸ムラが多く、このため、複合絹糸(2)は表面に位置する野蚕 絹糸(4)により不規則な凹凸状を形成する。
【0014】 上記複合絹糸(2)は、紡績時の自然状態では、家蚕絹糸(3)と野蚕絹糸(4)と がほぼ同じ長さになっているが、野蚕絹糸(4)は吸水時の収縮率が家蚕絹糸(3) に比べて約20%高いため、複合絹糸(2)を水に濡らすと、1本の複合絹糸(2) の中で野蚕絹糸(4)が家蚕絹糸(3)に比べて大きく縮む。この結果、図2(b)に 示すように、家蚕絹糸(3)は波打ち状態となり、複合絹糸(2)の表面に凹凸が生 じる。
【0015】 また、家蚕絹糸(3)と野蚕絹糸(4)はいずれも短繊維を用いて混紡しているの で、1本の複合絹糸(2)に含まれる繊維端面が極めて多い。 これらの繊維端面や上記の繊維の凹凸により、人肌表面との間に大きな摩擦力 が生じ、表面に付着した汚れが強力に掻き落される。また、絹の繊維は極めて細 いうえ、円形とは異なる異形断面であるので、人肌等の表面に付着した汚れのう ち細かいものもこの異形断面の細い繊維で掻き落される。
【0016】 上記のように構成した絹布製タオル(1)は、水や湯にひたし、絞らないで人肌 を擦るようにして使用される。従って、複合絹糸(2)の家蚕絹糸(3)は野蚕絹糸 (4)の収縮により波打ち状となり、凹凸を生じている。 このとき、絹布製タオル(1)は平織状に製織してあるので、複合絹糸(2)の緯 糸と経糸が互いに直交しており、いずれかの複合絹糸(2)が擦り付ける方向と必 ず交差することから、人肌に対する摩擦力が一層優れている。
【0017】 そして、絹布製タオル(1)は、繊維端面や繊維の凹凸による摩擦力が大きいの で、石鹸等を使用せずに、人肌の表面に付着した汚れを良好に掻き落すことがで きる。 このため、石鹸などを使用する必要がなく、廃水の汚染を少なくできるうえ、 人肌に必要な皮下の脂質を除去する虞れがない。しかも、家蚕絹糸(3)及び野蚕 絹糸(4)は、いずれも多種類のアミノ酸、即ちタンパク質からなる動物性の天然 繊維であり、人肌に極めてなじみやすいので、肌に炎症を生じたり肌を荒したり する虞れが極めて少ない。
【0018】 また、この絹布製タオル(1)は平織に製織されているので、パイル織りの場合 に比べて吸水させる水分が少なく済み、重量が過大にならず扱いやすい。 しかも、上記家蚕絹糸(3)や野蚕絹糸(4)は、水分の発散性、即ち、絹糸から の水分の放出性が良好であり、しかも吸水性や人肌に対する密着性、吸着性に優 れており、色素、油分、錆等の汚れも良く吸着する。この結果、清浄にする人肌 表面の水分や汚れを良好にぬぐいとることができ、使用後は人肌にサラッとした 感触を与えるので使い心地が良い。
【0019】 上記絹布製タオル(1)は、摩擦力が大きいため、人肌に対するマッサージ効果 が大きく、血行を促進し、新陳代謝を活発にし、さらには皮膚病の予防やムダ毛 を除毛する効果もある。 また、この絹布製タオル(1)は人肌表面から水分を良好にぬぐいとるので、発 汗を促進する効果があり、体重減少にもつながる。
【0020】 なお、複合絹糸(2)における野蚕絹糸(4)の混紡比率は、吸水時の収縮で家蚕 絹糸(3)が波打ち状態になる程度であればよく、例えば、野蚕絹糸の混紡比率を 20%〜80%にしてもよいが、家蚕絹糸と野蚕絹糸の混紡比率をほぼ均等にし た50%程度の場合に最も良好な波打ち状態となる。
【0021】 上記実施例では、複合絹糸を平織状に製織した場合について説明したが、織り 方は、あや織り、繻子織りなど他の方式によるものであってもよい。 また、上記実施例ではタオルに用いた場合について説明したが、本発明は布製 クリーナであればよく、布巾、化粧落し、レンズクリーナなどに適用することが できる。
【0022】
【考案の効果】
(イ) 複合絹糸の摩擦力が大きく、しかも異形断面の細い繊維からなるので、 細かい汚れも十分に掻き落すことができ、石鹸や洗剤等の洗浄剤を用いることな く、人肌や器物の表面を清浄にすることができる。
【0023】 (ロ) 石鹸等の洗浄剤を使用する必要がないので、環境汚染の一因となる洗浄 剤の廃水への混入を少なくし、廃水の浄化を容易にすることができる。
【0024】 (ハ) 洗浄剤を使用しなくて済むうえ、人肌に極めてなじみやすく、人肌の表 面を清浄にするものでありながら、しかもこの肌に炎症を生じたり肌を荒したり する虞れが極めて少ない。
【0025】 (ニ) 絹糸は水分の発散性が良好であり、吸水性や人肌に対する密着性や吸着 性に優れ、さらに、色素、油分、錆等の汚れも良く吸着するので、清浄にする人 肌等の表面の水分や汚れを良好にぬぐいとることができ、しかも、使用後は人肌 にサラッとした感触を与えるので使い心地が良い。
【0026】 (ホ) 複合絹糸を用いて平織状に製織した場合には、布製クリーナを丈夫にで きるうえ、パイル織りに比べて吸水させる水分が少なく済ので、使用時の重量が 軽く扱いやすい。しかも、人肌等の表面に対する摩擦力が大きく、一層良好に汚 れを掻き落して清浄にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の実施例を示し、図1(a)は絹布製タオ
ルの平面図、図1(b)はその製織状態を示す一部拡大図
である。
【図2】絹布製タオルに用いた絹糸の複合状態を説明す
る模式図であり、図2(a)は製織時の自然状態を、図2
(b)は吸水状態を、それぞれ示す。
【符号の説明】
1…布製クリーナ(絹布製タオル)、 2…複合絹糸、 3…家蚕絹糸、 4…野蚕絹糸。

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 短繊維の家蚕絹糸(3)と短繊維の野蚕絹
    糸(4)とを混紡して複合絹糸(2)を形成し、この複合絹
    糸(2)を用いて製織したことを特徴とする布製クリー
    ナ。
  2. 【請求項2】 複合絹糸(2)を用いて平織状に製織し
    た、請求項1に記載の布製クリーナ。
JP6081693U 1993-11-12 1993-11-12 布製クリーナ Pending JPH0728498U (ja)

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JPH0728498U true JPH0728498U (ja) 1995-05-30

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07308264A (ja) * 1994-05-19 1995-11-28 Miyama Zenshiyoku:Kk 垢すり

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02232026A (ja) * 1989-03-06 1990-09-14 Kanebo Ltd 絹繊維からなる清掃用布帛

Patent Citations (1)

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