JPH07284887A - 双ロール式連続鋳造における幅変更時の薄肉鋳片の捲取り方法 - Google Patents

双ロール式連続鋳造における幅変更時の薄肉鋳片の捲取り方法

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JPH07284887A
JPH07284887A JP8165794A JP8165794A JPH07284887A JP H07284887 A JPH07284887 A JP H07284887A JP 8165794 A JP8165794 A JP 8165794A JP 8165794 A JP8165794 A JP 8165794A JP H07284887 A JPH07284887 A JP H07284887A
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width
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roll
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JP8165794A
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Kazuhiko Takihara
和彦 瀧原
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Nippon Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、双ロール式連続鋳造方法におい
て、鋳造中に幅変更した際の薄肉鋳片の捲取り方法を提
供する。 【構成】 一対の冷却ロール1a,1bとサイド堰2
a,2b間に注入した溶融金属を急冷凝固させて薄肉鋳
片5を鋳造する双ロール式連続鋳造方法において、鋳造
中に前記サイド堰2a,2bを前記冷却ロール1a,1
bの軸方向に移動させて、薄肉鋳片5の幅を変更した際
に、薄肉鋳片5の搬送ライン上において薄肉鋳片5の幅
が変更される度に薄肉鋳片5を切断して、同一幅の薄肉
鋳片5のみを捲取ってコイルとする。 【効果】 双ロール式連続鋳造装置の稼動率および生産
コストを大幅に向上させ得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、鉄、非金属あるいはそ
の合金等の溶融金属を急冷凝固させて、微細な結晶をも
ち、加工性および表面性状に優れた金属薄板を形成する
双ロール式連続鋳造における幅変更時の薄肉鋳片の捲取
り方法に関する。
【0002】
【従来の技術】内側に向かって回転する一対の冷却ロー
ル間に溶融金属を注入し、これを急冷凝固して金属薄板
を製造する双ロール式連続鋳造機はベッセマー法(U.
S.Patent No.49053、July 2
5、1865)として知られており、この方法によると
きは、従来のように多段階にわたる熱延工程を必要とす
ることなく、また最終形状にする圧延が軽度なもので済
むために、工程および設備の簡略化が可能となる。
【0003】この鋳造機は、互いに逆方向に回転する一
対の冷却ロールを製造する板厚相当の冷却ロールギャッ
プで配置し、冷却ロール軸方向両端をサイド堰で仕切っ
て湯溜まり部を形成する。
【0004】そして上方から湯溜まり部に注湯ノズルに
よって溶融金属を注入しながら互いに内側に回転させる
と、注入された溶融金属は冷却ロールと接触し、抜熱さ
れ各々の冷却ロール表面に凝固シェルが形成され、該凝
固シェルは成長しながら冷却ロールの回転に伴って接合
し、さらに冷却ロールギャップにて圧下されて所定の厚
さの薄肉鋳片となり、冷却ロールの下方に送出されて薄
肉鋳片を製造する。
【0005】しかしながら、従来の双ロール式連続鋳造
方法および装置では、冷却ロールの幅がそのまま薄肉鋳
片の幅となるために、生産する幅の種類だけ高価な冷却
ロールが必要となり、生産コストが非常に高くなるとと
もにロール交換の必要性から生産性も低下することにな
る。
【0006】このように、双ロール式連続鋳造における
幅可変技術に対する要求は高く、これまでに多数の方法
および装置(例えば、特開昭60−118355号公
報、特開昭60−127049号公報、特開昭62−7
7153号公報、特開平2−41742号公報、特開平
4−224051号公報、特開平5−42345号公報
など)が提案されている。
【0007】例えば、特開昭60−127049号公報
では、図3(a),(b),(c)に示すような一対の
冷却ロール1a,1bとサイド堰2a,2bを軸方向X
に移動させることによって、薄肉鋳片の幅変更を行う技
術を開示している。
【0008】また、特開平4−224051号公報で
は、図4に示すような一対の冷却ロール1a,1bの両
端部近傍の外周部に、その全周に亘って溝を有するスプ
リング3a,3b,3c,3dを冷却ロール1a,1b
の軸方向に移動可能に設け、リング溝に嵌合する突起を
有するサイド堰2a,2bをスプリング3a,3b,3
c,3dに密接嵌合して配設することによって、薄肉鋳
片の幅変更を行う技術を開示している。
【0009】さらに、特開平5−42345号公報で
は、強磁性体を有する一対の堰を一対の冷却ロール間へ
挿入し、この強磁性体を介して冷却ロール間隙に直流磁
場を印加し、かつ薄肉鋳片がロール間から出て行く方向
へ直流電流を印加して、冷却ロール間の溶融金属に電磁
力を作用させて、堰と冷却ロール面からの溶融金属の漏
れを防止し、堰と磁場の発生位置をロール軸方向に変え
ることにより、鋳造中または鋳造毎に薄肉鋳片の幅変更
を行う技術を開示している。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明者は、上記従来
技術である双ロール式連続鋳造方法および装置によっ
て、鋳造中に薄肉鋳片の幅変更を実施し薄肉鋳片を捲取
ると、幅の異なった薄肉鋳片が重なった部分で薄肉鋳片
の表面に押し疵が発生し、さらにコイル形状が竹の子状
に崩れ、安定して捲取ることができないという問題があ
る。しかしながら、前記した従来技術では、鋳造中に幅
を変更した薄肉鋳片の捲取りにおけるこの様な問題につ
いての認識も、この問題を解決する方法についても、具
体的に何も言及していない。
【0011】本発明は、上記課題に鑑みなされたもの
で、幅可変な双ロール式連続鋳造装置において、鋳造中
に薄肉鋳片の幅を変更して薄肉鋳片を捲取る際に、薄肉
鋳片の表面に疵をつけることなく、薄肉鋳片の端面がそ
ろった捲形状の優れたコイルを捲取る方法を提供するこ
とを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】第一の発明は、一対の冷
却ロール間の湯溜まり部に注入した溶融金属を急冷凝固
させて薄肉鋳片を鋳造する双ロール式連続鋳造におい
て、鋳造中に、サイド堰を冷却ロール軸方向に移動させ
て、または湯溜まり部の溶融金属に電磁力を作用させつ
つ磁場の発生位置を冷却ロール軸方向に移動させて、形
成する凝固シェルの幅を変えて薄肉鋳片の幅変更を行っ
た後、該薄肉鋳片を捲取る際に、該サイド堰の移動終了
時点または移動開始と終了の両方の時点、または磁場の
移動終了時点または移動開始と終了の両方の時点におけ
るルーパーロールの位置を検出して、該ルーパーロール
の位置から冷却ロールギャップから切断装置間の搬送経
路に沿った薄肉鋳片の長さL1を演算し、さらに冷却ロ
ールギャップから切断装置間の薄肉鋳片の熱収縮量L2
を演算するとともに、前記時点から、切断装置の近傍に
配設したピンチロールの回転数を測定して、該回転数と
ピンチロールの径から切断装置を通過する薄肉鋳片の長
さL3と切断装置が始動してから薄肉鋳片を切断するの
に要する時間中に切断装置を通過する薄肉鋳片の長さL
4を演算して、L1−L2=L3+L4を満足した際
に、切断装置を作動させて薄肉鋳片を切断して、少なく
ともコイル最外層以外は同一幅の薄肉鋳片のみを捲取っ
てコイルにする双ロール式連続鋳造における幅変更時の
薄肉鋳片の捲取り方法である。
【0013】第二の発明は、一対の冷却ロール間の湯溜
まり部に注入した溶融金属を急冷凝固させて薄肉鋳片を
鋳造する双ロール式連続鋳造において、鋳造中に、形成
する凝固シェルの幅を変えて薄肉鋳片の幅変更を行った
後、該薄肉鋳片を捲取る際に、冷却ロールギャップから
切断装置間の搬送経路に配設した薄肉鋳片の幅測定装置
によって、薄肉鋳片の幅変更開始と終了部位を検知し、
該終了または両方の時点から、切断装置の近傍に配設し
たピンチロールの回転数を測定して、該回転数とピンチ
ロールの径から切断装置を通過する薄肉鋳片の長さL3
と、切断装置が始動してから薄肉鋳片を切断するのに要
する時間中に切断装置を通過する薄肉鋳片の長さL4を
演算して、前記幅測定装置と切断装置間の距離L5に対
して、L3=L5−L4を満足した際に、切断装置を作
動させて薄肉鋳片を切断して、コイル最外層以外は同一
幅の薄肉鋳片のみを捲取ってコイルにする双ロール式連
続鋳造における幅変更時の薄肉鋳片の捲取り方法であ
る。
【0014】
【作用】鋳造中に薄肉鋳片の幅を変更する場合、幅の異
なる薄肉鋳片をそのまま捲取ると、幅が異なった薄肉鋳
片が重なった部分において、幅の狭い薄肉鋳片の端部が
幅の広い方の薄肉鋳片の表面に押し付けられて押し疵が
発生し、かつ面圧分布が均一にならないためにコイル形
状が竹の子状に崩れやすく、安定的に捲取ることが非常
に困難である。さらに、このコイルの捲崩れによって薄
肉鋳片の表面に疵が発生する。そこで薄肉鋳片の搬送経
路上にて薄肉鋳片の幅が変更される度に、薄肉鋳片の幅
が変更された部位を切断し、少なくともコイル最外層以
外は同一幅の薄肉鋳片を捲取ることによって、幅の異な
る鋳片が重なることがなくなり、押し疵の発生が防止で
き、コイルの捲崩れを起こすことなく、安定して捲取る
ことができる。
【0015】一対のサイド堰を冷却ロール軸方向に移動
させ、または湯溜まり部に電磁力を作用させつつ磁場を
冷却ロール軸方向に移動させて薄肉鋳片の幅を変更する
終了時点または開始と終了時点の両方におけるルーパー
ロールの位置を検出することによって、該ルーパーロー
ルの位置における冷却ロールギャップから切断装置間の
搬送経路に沿った薄肉鋳片の長さL1を求め、さらに、
薄肉鋳片は温度低下に伴って熱収縮するので、冷却ロー
ルギャップから切断装置間の薄肉鋳片の熱収縮量L2を
演算するとともに、前記時点から、切断装置の直前に配
置したピンチロールのパルスジェネレータ等によって測
定される該ロールの回転角(回転数)と該ロール径から
切断装置を通過する薄肉鋳片の長さL3を演算する。さ
らに切断装置が始動してから薄肉鋳片を切断するのに要
する時間中に切断装置を通過する薄肉鋳片の長さL4を
演算してL1−L2=L3+L4を満足した際に、切断
装置を作動させてることによって、確実に薄肉鋳片の幅
が変更された部位で薄肉鋳片を切断することができるの
で、少なくともコイル最外層以外は同一幅の薄肉鋳片の
みを捲取ってコイルにすることができる。ここで、冷却
ロールギャップから切断装置間で発生する薄肉鋳片の熱
収縮量L2は、放射温度計または回転式接触温度計等に
よって少なくとも一対の冷却ロールの直下の薄肉鋳片の
温度と切断装置近傍の薄肉鋳片の温度を測定し、冷却ロ
ールギャップから切断装置間の平均的な温度低下量を算
出し、該温度低下量、熱収縮率および冷却ロールギャッ
プから切断装置間の距離によって算出する。また、切断
装置が始動してから薄肉鋳片を切断するのに要する時間
は、切断装置の刃物の移動速度と薄肉鋳片の搬送速度が
切断時に一致するように制御することから、切断装置の
直前に配置したピンチロールのパルスジェネレータ等に
よって測定される搬送速度と初期の刃物と薄肉鋳片の距
離から算出することができる。また、切断装置が始動し
てから薄肉鋳片を切断するのに要する時間中に切断装置
を通過する薄肉鋳片の長さL4は、切断装置が始動して
から薄肉鋳片を切断するのに要する時間と前記搬送速度
から求めることができる。
【0016】また、冷却ロールギャップと切断装置間の
搬送経路に配設した可視光平行レーザーと高密度CCD
センサーから構成された非接触式の分解能5μm、サン
プリング速度780回/秒程度の幅測定装置によって薄
肉鋳片の幅を常に測定し、薄肉鋳片の幅の変化を常に監
視することによって、薄肉鋳片の幅変更開始と終了部位
を検知することができ、該終了または両方の時点から、
切断装置の近傍に配設したピンチロールの回転数を測定
して、該回転数とピンチロールの径から切断装置を通過
する薄肉鋳片の長さL3を演算する。さらに、切断装置
が始動してから薄肉鋳片を切断するのに要する時間中に
切断装置を通過する薄肉鋳片の長さL4を演算して、前
記幅測定装置と切断装置間の距離L5に対して、L3=
L5−L4を満足した際に、切断装置を作動させて薄肉
鋳片を切断することによって、確実に薄肉鋳片の幅が変
更された部位で薄肉鋳片を切断することができるので、
少なくともコイル最外層以外は同一幅の薄肉鋳片のみを
捲取ってコイルにすることができる。ここで、幅測定装
置は、ルーパーロールがある場合は、ルーパーロールと
切断装置間に配置することで、幅測定装置と切断装置間
の距離が一定となり、ルーパーロールの位置の影響を受
けないのでルーパーロールの位置を検知する必要がな
い。さらに、幅測定装置と切断装置間の距離を0.3〜
3mと短くすることで、薄肉鋳片の熱収縮量は、非常に
小さくなり切断装置の作動には考慮しなくてもよい。
【0017】鋳造中に薄肉鋳片の幅を変更すると、薄肉
鋳片の幅が徐々に広く、または狭くなる非定常部が発生
するが、薄肉鋳片の該非定常部の開始点で切断すると、
非定常部が一方のコイルの最内周層として捲取られるの
で、コイル崩れおよび薄肉鋳片の表面疵の原因となる
が、薄肉鋳片の該非定常部の終了点で切断すると、非定
常部が一方のコイルの最外周層として捲取られるので、
コイル崩れおよび薄肉鋳片の表面疵は発生しない。ま
た、薄肉鋳片の前記非定常部の開始と終了点の2箇所を
切断し、該非定常部を切除してもよい。
【0018】ところで、薄肉鋳片の幅可変方法について
は、前記した従来技術に限らず、双ロール式連続鋳造に
対する幅可変方法は全て適用の対象とすることができ
る。さらに、本発明は、幅可変な双ベルト式連続鋳造に
対しても適用することができ、同様な優れた効果を発揮
することができる。
【0019】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例につい
て説明する。
【0020】図1は、本発明の鋳造方法を実施するのに
好適な薄肉鋳片の搬送経路を含む双ロール式連続鋳造装
置の第一実施例を示す。
【0021】本装置は、一対の冷却ロール1a,1bと
幅可変装置(不図示)を有する一対のサイド堰2a,2
bを設け、薄肉鋳片5を搬送するラインの末端には、ア
ップコイラーまたはダウンコイラー等の2台の捲取り装
置15,16を配置し、かつ該捲取り装置15,16の
前面にドラムシャー(剪断機)等の薄肉鋳片の切断装置
12を配置する。また、一対の冷却ロール1a,1bと
切断装置12との間には、切断装置12や捲取り装置1
5,16の能力で律速される薄肉鋳片5の搬送速度と一
対の冷却ロール1a,1bの鋳造速度との差による薄肉
鋳片5のたるみを吸収するためにルーパー11を配置す
る。さらに、捲取り装置15,16、切断装置12およ
びルーパー11の前面および後面には、搬送用駆動装置
であるピンチロール6,7,8,9,10を配置する。
図には示していないが、ルーパー11と切断装置12の
間に、薄肉鋳片の熱処理用の装置、例えば加熱、保温装
置または冷却装置を配設してもよい。
【0022】一対のサイド堰の移動開始と終了の一方ま
たは両方の時点、または該電磁力の作用開始と終了の一
方または両方の時点におけるルーパーロール11の移動
位置を検出して、該ルーパーロール11の位置から冷却
ロールギャップ4から切断装置12間の搬送経路に沿っ
た薄肉鋳片5の長さL1を制御装置13で演算する。さ
らに、一対の冷却ロール1a,1bの直下の薄肉鋳片5
の温度と切断装置12の薄肉鋳片5の温度を測定する放
射温度計17,18を設け、該温度を用いて冷却ロール
ギャップ4から切断装置12までの薄肉鋳片5の熱収縮
量L2を演算装置14で演算する。また、切断装置12
の近傍に配置したピンチロール8には、該ロールの回転
角(回転数)を測定するパルスジェネレーター19を備
えており、前記時点から切断装置12を通過する薄肉鋳
片5の長さL3を該回転角(回転数)とピンチロール8
の直径を用いて制御装置13によって演算し、制御装置
13によって(L1−L2)と(L3+L4)を比較し
てL1−L2=L3+L4を満足した際に、切断装置1
2を作動させる指令を発し、切断装置12によって薄肉
鋳片5を切断して、2台の捲取り装置15,16を交互
に使用することによって安定して捲取ることができる。
【0023】鋳造中にサイド堰2a,2bを冷却ロール
1a,1bの軸方向に移動させて薄肉鋳片5の幅の変更
を行う度に、サイド堰2a,2bの移動開始時点と移動
終了時点の2つのタイミングを検知して、前記方法によ
って、薄肉鋳片5の前記非定常部の開始点と終了点で、
切断装置12を作動させることによって、該非定常部を
切除して、同一幅の薄肉鋳片5のみを2台の捲取り装置
15,16を交互に使用することによって安定して捲取
ることができる。
【0024】実施例として、双ロール式連続鋳造装置
(冷却ロール直径800mm、幅800mm)でサイド堰を
移動させて幅変更を伴う鋳造を行い、サイド堰の幅変更
の終了時点を検出し、薄肉鋳片の温度測定に基づいて熱
収縮率0.97を考慮して、前記方法によってドラムシ
ャーを作動させて薄肉鋳片を切断後、2台のダウンコイ
ラーを交互に使用することによって、コイル最外層以外
は同一の幅の薄肉鋳片のみを捲取ってコイルを形成し
た。
【0025】初期溶鋼温度1487℃のSUS304ス
テンレス鋼を溶湯材料として、鋳造速度81m/分、薄
肉鋳片の厚さ2.1mmの条件下で鋳造中にサイド堰7
a,7b,7c,7d間隔を400,600,800mm
に変更し、薄肉鋳片幅400,600,800mmの薄肉
鋳片を製造するとともに、薄肉鋳片の幅変更の終了部位
で確実に切断して、同一の幅のみの薄肉鋳片をコイルに
することで、薄肉鋳片の表面の押し疵を防止し、かつ、
コイル形状が崩れることなしに安定的に捲取ることがで
き、本発明の効果が確認された。
【0026】図2は、本発明の鋳造方法を実施するのに
好適な薄肉鋳片の搬送経路を含む双ロール式連続鋳造装
置の第二実施例を示す。
【0027】本装置は、一対の冷却ロール1a,1bと
幅可変装置(図示しない)を有するサイド堰2a,2b
を設け、薄肉鋳片5を搬送するラインの末端には、アッ
プコイラーまたはダウンコイラー等の2台の捲取り装置
15,16を配置し、かつ該捲取り装置15,16の前
面にドラムシャー(剪断機)等の薄肉鋳片の切断装置1
2を配置する。また、一対の冷却ロール1a,1bと切
断装置12との間には、一対の冷却ロール1a,1bの
鋳造速度と薄肉鋳片5の搬送速度との差による薄肉鋳片
5のたるみを吸収するルーパー11を配置する。さら
に、捲取り装置15,16、切断装置12およびルーパ
ー11の前面および後面には、搬送用駆動装置であるピ
ンチロール6,7,8,9,10を配置する。図には示
していないが、ルーパー11と切断装置12の間に、薄
肉鋳片の熱処理用の装置、例えば加熱、保温装置または
冷却装置を配設してもよい。
【0028】ピンチロール8と切断装置12の間に薄肉
鋳片の搬送方向と垂直方向に配設した光源20たとえば
可視光平行レーザーと受光面21例えば高密度CCDセ
ンサーによって構成された非接触式の幅測定装置によっ
て薄肉鋳片5の幅を常に測定することによって、演算装
置22によって薄肉鋳片5の幅変更開始と終了を検知し
て、該一方または両方の時点から、切断装置12の近傍
に配設したピンチロール8の回転数を測定して、該回転
数とピンチロール8の径から切断装置を通過する薄肉鋳
片5の長さL3を制御装置13で演算し、さらに、切断
装置12が始動してから薄肉鋳片5を切断するのに要す
る時間中に切断装置12を通過する薄肉鋳片5の長さL
4を演算して、制御装置13によってL3と前記幅測定
装置と切断装置12間の距離L5から前記L4を引き算
したL5−L4を比較して、L3=L5−L4を満足し
た際に、制御装置13によって切断装置12を作動させ
る指令を発し、切断装置12によって薄肉鋳片5を切断
して、2台の捲取り装置15,16を交互に使用するこ
とによって安定して捲取ることができる。ここで、本実
施例では、搬送方向に垂直方向に設置した光源と受光面
で構成される非接触式装置としたが、薄肉鋳片の端部の
一方または両方に触子を配設した接触式測定装置でもよ
い。
【0029】幅測定装置によって薄肉鋳片5の前記非定
常部の開始点と終了点を検知して、前記方法によって、
切断装置12を作動させることによって、該非定常部を
切除して、同一幅の薄肉鋳片5のみを2台の捲取り装置
15,16を交互に使用することによって安定して捲取
ることができる。
【0030】実施例として、双ロール式連続鋳造装置
(冷却ロール直径800mm、幅800mm)でサイド堰を
移動させて幅変更を伴う鋳造を行い、サイド堰の幅変更
の開始と終了時点を検出して、前記方法によってドラム
シャーを2回作動させて薄肉鋳片の非定常部を切断後、
2台のダウンコイラーを交互に使用することによって、
同一の幅の薄肉鋳片のみを捲取ってコイルを形成した。
【0031】初期溶鋼温度1474℃のSUS304ス
テンレス鋼を溶湯材料として、鋳造速度43m/分、薄
肉鋳片の厚さ4.3mmの条件下で鋳造中にサイド堰7
a,7b,7c,7d間隔を400,600,800mm
に変更し、薄肉鋳片幅400,600,800mmの薄肉
鋳片を製造するとともに、薄肉鋳片の非定常部を確実に
切断して、同一の幅のみの薄肉鋳片をコイルにすること
で、薄肉鋳片の表面の押し疵を防止し、かつ、コイル形
状が崩れることなしに安定的に捲取ることができ、本発
明の効果が確認された。
【0032】
【発明の効果】以上説明した如く本発明によれば、双ロ
ール式連続鋳造方法において、鋳造中に幅変更した際の
薄肉鋳片の捲取り技術を確立し得、該鋳造装置の稼動率
および生産コストを大幅に向上させ得る、という優れた
効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施例を示す概略図である。
【図2】本発明の第二の実施例を示す概略図である。
【図3】従来の双ロール式連続鋳造装置(特開昭60−
127049号公報)を示し、(a)図は概略平面図、
(b)図は(a)図のB−B矢視野図、(c)はサイド
堰の概略図である。
【図4】従来の双ロール式連続鋳造装置(特開平4−2
24051号公報)を示す全体概略斜視図である。
【符号の説明】
1a,1b…冷却ロール 2a,2b…サイド堰 3a,3b,3c,3d…スプリング 4…冷却ロールギャップ 5…薄肉鋳片 6,7,8,9,10…ピンチロール 11…ルーパー 12…切断装置 13…制御装置 14…演算装置 15,16…捲取り装置 17,18…放射温度計 19…パルスジェネレーター 20…光源 21…受光面 22…演算装置

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対の冷却ロール間の湯溜まり部に注入
    した溶融金属を急冷凝固させて薄肉鋳片を鋳造する双ロ
    ール式連続鋳造において、鋳造中に、サイド堰を冷却ロ
    ール軸方向に移動させて、または湯溜まり部の溶融金属
    に電磁力を作用させつつ磁場の発生位置を冷却ロール軸
    方向に移動させて、形成する凝固シェルの幅を変えて薄
    肉鋳片の幅変更を行った後、該薄肉鋳片を捲取る際に、
    該サイド堰の移動終了時点または移動開始と終了の両方
    の時点、または磁場の移動終了時点または移動開始と終
    了の両方の時点におけるルーパーロールの位置を検出し
    て、該ルーパーロールの位置から冷却ロールギャップか
    ら切断装置間の搬送経路に沿った薄肉鋳片の長さL1を
    演算し、さらに冷却ロールギャップから切断装置間の薄
    肉鋳片の熱収縮量L2を演算するとともに、前記時点か
    ら、切断装置の近傍に配設したピンチロールの回転数を
    測定して、該回転数とピンチロールの径から切断装置を
    通過する薄肉鋳片の長さL3と切断装置が始動してから
    薄肉鋳片を切断するのに要する時間中に切断装置を通過
    する薄肉鋳片の長さL4を演算して、L1−L2=L3
    +L4を満足した際に、切断装置を作動させて薄肉鋳片
    を切断して、少なくともコイル最外層以外は同一幅の薄
    肉鋳片のみを捲取ってコイルにすることを特徴とする双
    ロール式連続鋳造における幅変更時の薄肉鋳片の捲取り
    方法。
  2. 【請求項2】 一対の冷却ロール間の湯溜まり部に注入
    した溶融金属を急冷凝固させて薄肉鋳片を鋳造する双ロ
    ール式連続鋳造において、鋳造中に、形成する凝固シェ
    ルの幅を変えて薄肉鋳片の幅変更を行った後、該薄肉鋳
    片を捲取る際に、冷却ロールギャップから切断装置間の
    搬送経路に配設した薄肉鋳片の幅測定装置によって、薄
    肉鋳片の幅変更開始と終了部位を検知し、該終了または
    両方の時点から、切断装置の近傍に配設したピンチロー
    ルの回転数を測定して、該回転数とピンチロールの径か
    ら切断装置を通過する薄肉鋳片の長さL3と、切断装置
    が始動してから薄肉鋳片を切断するのに要する時間中に
    切断装置を通過する薄肉鋳片の長さL4を演算して、前
    記幅測定装置と切断装置間の距離L5に対して、L3=
    L5−L4を満足した際に、切断装置を作動させて薄肉
    鋳片を切断して、コイル最外層以外は同一幅の薄肉鋳片
    のみを捲取ってコイルにすることを特徴とする双ロール
    式連続鋳造における幅変更時の薄肉鋳片の捲取り方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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