JPH07282484A - 光磁気ディスク装置の信号記録制御回路 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 光の照射と磁界の印加動作によってディスク
に信号を記録するように構成された光磁気ディスク装置
に適した信号記録制御回路を提供する。 【構成】 ディスクＤへの信号記録動作時動作状態にな
るとともに記録信号に対応した磁界を発生する磁気ヘッ
ド２と、ディスクＤの偏心を検出するとともに前記磁気
ヘッド２に供給される記録電流の大きさを変化させる変
位量検出回路１５とより構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、光の照射と磁界の印加
動作によってディスクに信号を記録するように構成され
た光磁気ディスク装置に関し、特に信号記録制御回路に
係る。

【０００２】

【従来の技術】最近、ディスクに記録されている信号を
再生するだけでなく、該ディスクに信号を繰り返して記
録することが出来る光磁気ディスク装置が普及しつつあ
る。

【０００３】斯かる光磁気ディスク装置におけるディス
クへの信号記録動作は、ディスクに形成されている信号
トラックにピックアップからの光を照射させながら磁気
ヘッドにより磁界を印加させることによって行われる。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】斯かる光磁気ディスク
装置においては、光が照射される中心位置と磁気ヘッド
により印加される磁界の中心位置とが一致するように構
成されているが、ディスクが偏心している場合には、次
のような問題がある。

【０００５】ディスクが偏心している場合には、信号ト
ラックの位置が移動することになるが、ピックアップよ
り照射される光はトラッキングサーボ動作によって信号
トラックの位置に追従して移動する。しかしながら、磁
気ヘッドは信号トラックの位置に対応して移動すること
が出来ないため、信号トラックがディスクの偏心によっ
て移動すると磁気力が不足し、信号の記録動作を行うこ
とが出来なくなる。

【０００６】斯かる問題を解決するために、従来では信
号トラックの変位量を考慮して磁気ヘッドより出力され
る磁気力の大きさを設定していた。そのため、磁気ヘッ
ドにより消費される電力が大きくなり、電池を電源とし
て使用するポータブル型の光磁気ディスク装置には適し
ていなかった。

【０００７】本発明は、斯かる点を改良した光磁気ディ
スク装置の信号記録制御回路を提供しようとするもので
ある。

【０００８】

【課題を解決するための手段】本発明の信号記録制御回
路は、ディスクへの信号記録動作時動作状態になるとと
もに記録信号に対応した磁界を発生する磁気ヘッドと、
ディスクの偏心を検出するとともに前記磁気ヘッドに供
給される記録電流の大きさを変化させる変位量検出回路
とより構成されている。

【０００９】

【作用】本発明は、ディスクの偏心を検出する変位量検
出回路を設け、ディスクの偏心量に対応して磁気ヘッド
に供給される記録電流の大きさを変化させるようにした
ものである。

【００１０】

【実施例】図１に示した回路は、本発明の信号記録制御
回路の一実施例である。同図において、１はディスクＤ
に光ビームを投射する光ピックアップであり、再生動作
時及び信号記録動作時動作状態になるように構成されて
いる。２は信号の記録動作時動作状態になるとともに記
録信号に対応した磁界を発生する磁気ヘッドであり、前
記光ピックアップ１より投射される光ビームが照射され
るディスクＤの位置に信号を記録するべく作用するよう
に構成されている。

【００１１】３は前記光ピックアップ１に組込まれてい
るセンサーより得られる信号に基づいて該光ピックアッ
プ１のフォーカス制御動作及びトラッキング制御動作を
行うととも記録信号の導出動作を行うピックアップ制御
回路である。４は前記ピックアップ制御回路３より出力
されるデジタル信号が入力されるとともに該信号のデジ
タル信号処理を行うことによって各種信号の復調動作を
行う信号再生回路、５は該信号再生回路４にてデジタル
処理されたデジタル信号が入力されるとともに該信号を
アナログ信号に変換するＤ／Ａコンバータ、６は該Ｄ／
Ａコンバータによりアナログ信号に変換された再生信号
が入力されるとともに該信号を増幅する再生用増幅回
路、７は該再生用増幅回路６によって増幅された再生信
号が印加される出力端子である。

【００１２】８はテープレコーダー等より得られるアナ
ログ信号である録音信号が印加される録音信号入力端
子、９は該録音信号入力端子８に印加された録音信号が
入力されるとともに該信号を増幅する録音用増幅回路、
１０は該録音用増幅回路９によって増幅されたアナログ
信号が入力されるとともに該信号をデジタル信号に変換
するＡ／Ｄコンバータである。

【００１３】１１は前記Ａ／Ｄコンバータ１０によって
デジタル信号に変換された信号が入力されるとともに該
信号をデジタル処理する信号記録回路であり、デジタル
処理された信号を前記磁気ヘッド２に供給することによ
って信号をディスクＤに記録するように構成されてい
る。

【００１４】１２は前記信号再生回路４より得られる信
号に基づいて光ピックアップ１の動作、磁気ヘッド２の
動作及びディスクＤを回転駆動する電動機（図示せず）
の動作を制御するとともに操作スイッチ１３の操作に応
じて種々な制御動作を行う制御回路である。

【００１５】１４は信号の記録動作時動作状態になる記
録電流制御回路であり、前記磁気ヘッド２に供給される
記録電流の大きさを制御する作用を成すものである。１
５は前記ピックアップ制御回路３より得られる信号に基
づいてディスクＤの偏心に起因する信号トラックの変位
量を検出するとともにその変位量に対応して記録電流制
御回路１４の動作を制御する変位量検出回路であり、変
位量が大きくなるにつれて磁気ヘッド２に供給される記
録電流の値を増大させるように構成されている。

【００１６】斯かる構成において、光ピックアップ１の
本体と磁気ヘッド２とは、連動して移動するように構成
されているとともに光ピックアップ１より投射される光
の中心位置と磁気ヘッド２によりディスクＤに印加され
る磁界の中心位置とが一致しているとき磁気ヘッド２に
供給される記録電流の値が最も小さくなるように設定さ
れている。

【００１７】以上の如く本発明の信号記録制御回路は構
成されているが、次に斯かる回路の動作について説明す
る。ディスクＤを光磁気ディスク装置に装着した状態で
電源を投入すると該ディスクＤの所定の区域に記録され
ている情報データの読み出し再生動作が行われるととも
に該情報データは制御回路１２に組込まれているメモリ
ー回路（図示せず）に書込まれる。

【００１８】斯かる状態において、操作スイッチ１３に
設けられている再生スイッチを操作すると制御回路１２
の制御動作によって光磁気ディスク装置が再生動作を行
う状態になり、ディスクＤに記録されている信号の再生
動作が開始されるが、斯かる再生動作はメモリー回路に
記憶されている情報データに基づいて行われる。

【００１９】ディスクＤからの信号の再生動作は、光ピ
ックアップ１のフォーカス制御動作及びトラッキング制
御動作、そしてディスクＤの線速度一定制御動作が行わ
れることによって行われる。光ピックアップ１によって
読み取られた信号は、ピックアップ制御回路３を通して
信号再生回路４に入力される。前記信号再生回路４に入
力されたデジタル信号は、該信号再生回路４による復調
動作が行われるので、該デジタル信号に含まれている種
々のデータ信号が抽出される。

【００２０】前記信号再生回路４により信号処理されて
情報データ（オーディオデータ）が抽出されると、その
情報データは誤り訂正等の信号処理動作が行われた後Ｄ
／Ａコンバータ５に印加される。該Ｄ／Ａコンバータ５
に印加されたデジタル信号は、アナログ信号に変換され
た後再生用増幅回路６に入力されて増幅された後、出力
端子７に出力される。従って、使用者は、ディスクＤに
記録されている音楽等の信号を再生聴取することが出来
る。

【００２１】このようにして再生動作は行われるが、デ
ィスクＤが偏心していた場合には、回転に伴って信号ト
ラックがディスクの径方向へ変位する。しかしながらピ
ックアップ制御回路３によるトラッキング制御動作が行
われて光ピックアップ１に組込まれている対物レンズの
変位制御動作が行われるので、信号トラックの変位動作
に追従して光ビームの変位動作が行われる。従って、デ
ィスクＤが偏心していても何等支障もなく該ディスクＤ
からの信号の読み取り動作を行うことが出来る。また、
斯かる再生動作が行われているときには、信号記録回路
１１、記録電流制御回路１４及び変位量検出回路１５は
不動作状態にあり、磁気ヘッド２に記録電流が供給され
ることはない。

【００２２】以上の如く再生動作は行われるが、次に信
号の記録動作について説明する。ディスクＤが光磁気デ
ィスク装置に装着された状態において、電源が供給され
ると前述したようにディスクＤに記録されている情報デ
ータの読み出し再生動作が行われるとともに該情報デー
タは制御回路１２に組込まれているメモリー回路に書込
まれる。

【００２３】斯かる状態において、操作スイッチ１３に
設けられている記録スイッチを操作すると制御回路１２
の制御動作によって光磁気ディスク装置が記録動作を行
う状態になり、ディスクＤへの信号の記録動作が開始さ
れるが、斯かる動作はメモリー回路に記憶されている情
報データに基づいて行われる。

【００２４】ディスクＤへの信号の記録動作は、光ピッ
クアップ１のフォーカス制御動作、トラッキング制御動
作及び磁気ヘッド２の制御動作、そしてディスクＤの線
速度一定制御動作が行われることによって行われる。録
音信号入力端子８に印加されるアナログの録音信号は、
録音用増幅回路９に入力されて増幅された後Ａ／Ｄコン
バータ１０に印加される。前記Ａ／Ｄコンバータ１０に
印加された録音信号は、デジタル信号に変換された後、
信号記録回路１１に入力される。

【００２５】前記信号記録回路１１に入力された録音信
号は、デジタル処理された後磁気ヘッド２に印加される
が、該磁気ヘッド２に供給される記録電流の大きさは記
録電流制御回路１４によって設定される。斯かる記録電
流が磁気ヘッド２に供給されるとその記録電流の変化に
対応して該磁気へッド２より生成される磁界が変化す
る。その結果、光ピックアップ１より投射される光が照
射されるディスクＤの信号トラック上に信号が記録され
る。

【００２６】このようにしてディスクＤへの信号の記録
動作は行われるが、ディスクＤの偏心が無視することが
出来る程小さい場合には、光ピックアップ１より投射さ
れる光の中心位置と磁気ヘッド２によりディスクＤに印
加される磁界の中心位置とが一致する。従って、この場
合には変位量検出回路１５により検出される変位量が小
さくなるため、記録電流制御回路１４により設定される
記録電流は、記録動作に必要な最小値に設定される。

【００２７】ディスクＤの偏心が小さい場合の動作は以
上の如く行われるが、次にディスクＤの偏心が大きい場
合の動作について説明する。記録動作状態において、デ
ィスクＤの偏心が大きくなると変位量検出回路１５によ
る検出出力がその偏心量に対応して大きくなる。前記変
位量検出回路１５の検出出力が大きくなると記録電流制
御回路１４による制御動作が行われて磁気ヘッド２に供
給される記録電流の値がディスクＤの偏心による変位量
に対応して増加せしめられる。

【００２８】前記磁気ヘッド２に供給される記録電流の
値が増加すると該磁気ヘッド２により生成される磁界が
大きくなる。即ち、ディスクＤの偏心によって信号トラ
ックが変位すると前述したように磁気ヘッド２により生
成される磁界が大きくなる。一方光ピックアップ１より
投射される光は、ピックアップ制御回路３によるトラッ
キング制御動作が行われるため、信号トラックが変位し
てもその変位動作に追従して移動する。それ故、光ピッ
クアップ１より投射される光は、信号トラック上にあ
り、磁気ヘッド２により生成される磁界の変化が該信号
トラックに記録されることになる。

【００２９】このようにディスクＤの偏心によって信号
トラックがディスクの径方向へ変位すると光ピックアッ
プ１より投射される光が照射されている位置が磁気ヘッ
ド２によりディスクＤに印加される磁界の中心位置より
ずれるが、磁気ヘッド２により生成される磁界が大きく
なるため、光が照射されている位置の磁界の大きさを記
録動作に必要な値に保持することが出来る。従って、デ
ィスクＤへの信号の記録動作を支障なく行うことが出来
る。

【００３０】ディスクＤの変位量の検出動作は、変位量
検出回路１５によって行われるが、その検出動作のため
の信号は、ピックアップ制御回路３より得るように構成
されている。そして、斯かる検出動作のための信号は、
光ピックアップ１内に信号トラックの変位を検出する専
用のセンサーを設けることによって容易に得ることが出
来る。

【００３１】また、光ピックアップ１として３ビーム方
式のフォーカス制御として多く使用されている４分割セ
ンサーを利用して信号トラックの変位を検出するように
構成すると専用のセンサーを設ける場合に比較して構成
が簡単になるという利点がある。

【００３２】更に光ピックアップ１を構成する対物レン
ズは、アクチュエータに加わる電圧によって変位し、ビ
ームをディスクＤ上の信号トラック上に追従させるよう
に構成されているため、アクチュエータに加わる電圧を
検出することによって信号トラックの変位を検出するこ
とが出来る。そして、斯かる電圧の変化を検出するため
の手段としては比較回路を使用すれば良く、回路構成が
簡単になるという利点がある。

【００３３】

【発明の効果】本発明の信号記録制御回路は、ディスク
の偏心を検出する変位量検出回路を設け、ディスクの偏
心量に対応して磁気ヘッドに供給される記録電流の大き
さを変化させるようにしたので、ディスクに偏心があっ
てもディスクへの信号の記録動作を確実に行うことが出
来る。

【００３４】また、ディスクの偏心量に対応させて磁気
ヘッドに供給される記録電流の大きさを変化させるよう
にしたので、該磁気ヘッドに供給される記録電流の大き
さをディスクの偏心量に対応させて信号記録に必要な最
小の値に設定することが出来る。それ故、信号記録動作
時に消費される電力を小さくすることが出来、本発明は
ポータブル型の光磁気ディスク装置に実施した場合に非
常に大きな効果を奏する。

【００３５】そして、本発明は、信号トラックの変位量
を検出するセンサーとして光ピックアップに組込まれて
いるフォーカス用のセンサーを使用するようにしたので
構成が簡単になるという利点を有している。

【００３６】更に対物レンズを変位させるアクチュエー
タに加わる電圧変化を検出することによって信号トラッ
クの変位量を検出するようにしたので、構成が簡単にな
るという利点を有している。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の信号記録制御回路の一実施例である。

【符号の説明】

Ｄ ディスク １ 光ピックアップ ２ 磁気ヘッド ３ ピックアップ制御回路 ４ 信号再生回路 １１ 信号記録回路 １２ 制御回路 １４ 記録電流制御回路 １５ 変位量検出回路

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 光の照射と磁界の印加動作によってディ
   スクに信号を記録するように構成された光磁気ディスク
   装置において、信号記録動作時動作状態になるとともに
   記録信号に対応した磁界を発生する磁気ヘッドと、ディ
   スクの偏心を検出する変位量検出回路とより成り、ディ
   スクの偏心に対応して磁気ヘッドに供給される記録電流
   の大きさを変化させるようにしたことを特徴とする光磁
   気ディスク装置の信号記録制御回路。
2. 【請求項２】 ディスクの偏心を光ピックアップに組込
   まれたセンサー部より得るようにしたことを特徴とする
   請求項１に記載の信号記録制御回路。
3. 【請求項３】 ディスクの偏心を光ピックアップに組込
   まれているフォーカス用のセンサー部より得るようにし
   たことを特徴とする請求項１に記載の信号記録制御回
   路。
4. 【請求項４】 ディスクの偏心を光ピックアップの対物
   レンズを駆動するアクチュエータに加わる電圧の変化よ
   り得るようにしたことを特徴とする請求項１に記載の信
   号記録制御回路。