JPH07280949A - 移動体検出装置 - Google Patents

移動体検出装置

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JPH07280949A
JPH07280949A JP7213494A JP7213494A JPH07280949A JP H07280949 A JPH07280949 A JP H07280949A JP 7213494 A JP7213494 A JP 7213494A JP 7213494 A JP7213494 A JP 7213494A JP H07280949 A JPH07280949 A JP H07280949A
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heat source
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Application number
JP7213494A
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Inventor
Kazuo Seki
一夫 関
Tetsuo Hiyama
哲夫 桧山
Takeshi Watanabe
剛 渡辺
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Azbil Corp
Original Assignee
Azbil Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高温雰囲気中の空間において人の有無を精度
よく検出し、熱源等の装置を確実に且つ効率的に制御す
る人検出による制御系を提供する。 【構成】 検出領域から放射または反射した光が複数の
孔によって複数の小領域に分割されて受光素子のN個の
エレメントに入射するように構成された遮光板と、2N
個のエレメントの内の所定のN個のエレメントのそれぞ
れの出力の合計Aと残りのN個のエレメントのそれぞれ
の出力の合計Bとの差信号(A−B)に対応する信号の
交流成分を求め、信号の交流成分を基に検出領域内に移
動体が存在するか否かを判定して判定結果を出力する手
段とを具備した移動体検出器と、この移動体検出器の検
出信号に応答して熱源等の装置を制御する制御手段とを
設けた。 【効果】 人検出による熱源等の装置の確実で且つ効率
的な制御を達成できる制御系が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、熱源を含む空間内で
人の有無を検出して、熱源等の装置を制御するための移
動体検出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の移動体検出装置として
は、被検出物体から放射または反射した赤外線を検出す
る焦電センサ、赤外線センサ等がよく知られている。焦
電センサは、赤外線を受けて昇温すると表面に電荷が現
れる現象(焦電効果)を利用したセンサであり、焦電セ
ンサを用いた移動体検出装置では、通常、人と周囲の雰
囲気とから放射される赤外線を受光することによってそ
の温度差を検出し、この温度差が移動することにより焦
電素子に生じる電圧変化を測定して人の有無を判断して
いる。
【0003】これに対して、光電効果を利用した光電セ
ンサを用いた移動体検出装置もあり、この種の検出装置
としては、広角レンズを用いて受光素子の受光面に被検
出物体を結像させるものが公知である。被検出物体が動
かない場合、環境光の強度が一定であれば受光素子に入
射する光量は時間に関して一定である。被検出物体が動
くと、通常、受光素子に入射する光量が時間的に変化す
るので、受光素子の出力が時間的に変化したことをもっ
て移動体を検出することができる。この方法は極めて簡
単であるが、被検出物体が動くことによる光量変化が蛍
光灯等の交流ノイズに隠れてしまうのでこの方法は実用
に適さない。
【0004】この欠点を克服するために、受光面上に2
N個のエレメントを有する受光素子を配置し、これらを
交互にプラス端子、マイナス端子に接続し、プラス端
子、マイナス端子に集められた信号の差信号を作り、こ
の差信号から商用周波数例えば50Hzまたは60Hz
より十分低い周波数成分を取り出すことによって、蛍光
灯等の交流ノイズを取り除く方法がある。
【0005】また、このような方法において人検出の検
出領域を広くするために、受光素子の分割を多くし且つ
広い角度を有する広角レンズを使用したり、広角レンズ
と受光素子との間に光軸を挟んで鏡を設ける方法が提案
されているが、精密なレンズ系が必要となる上に視野角
を極端に広くすると斜め方向の感度が著しく低下してし
まうという問題点がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来の移動体検出装置
は以上のように構成されているので、焦電センサを用い
た場合には、人と雰囲気との間に温度差がないと人を検
出できず、人の周囲が人の体温付近に過熱された状態で
は人の動きを検出できないという問題点があり、光電セ
ンサを用いた場合には、上記したように光電センサ自体
の指向性により広範囲での人の有無を検出することがで
きないという問題点があった。
【0007】従って、高温雰囲気中の所定の空間、例え
ば、湯気で覆われた風呂場内のような広い範囲で人の有
無を検出することに適したセンサはこれまでに無く、よ
って高温雰囲気中で人の有無を検出しこれによって、風
呂場に設置された熱源等の装置を制御することは非常に
困難であった。
【0008】この発明は上記のような問題点を解消する
ためになされたもので、高温雰囲気中においても人の有
無を精度よく検出して熱源等の装置を確実に且つ効率的
に制御する移動体検出装置を得ることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明に係わる移動体
検出装置は、2N個のエレメントに分割された受光素子
と、前記受光素子の受光側に設けられかつ複数の孔を有
しており、検出領域から放射または反射した光が前記複
数の孔によって複数の小領域に分割されて前記受光素子
の前記エレメントに入射するように構成された遮光板
と、前記2N個のエレメントの内の所定のN個のエレメ
ントのそれぞれの出力の合計Aと残りのN個のエレメン
トのそれぞれの出力の合計Bとの差信号に対応する信号
の交流成分を求め、少なくとも前記信号の交流成分を基
に前記検出領域内に移動体が存在するか否かを判定し、
判定の結果を検出信号として出力する信号処理手段とを
具備しており、前記検出領域を含みかつ内部に熱源を有
する空間内に設けられた移動体検出器と、前記移動体検
出器の前記信号処理手段から出力された検出信号に応答
して前記熱源及び前記熱源に関連する装置の少なくとも
一方を制御する制御手段とを備えたものである。
【0010】
【作用】この発明における移動体検出器の遮光板は、検
出領域から放射または反射した光を複数の孔によって複
数の小領域に分割して受光素子のエレメントに入射させ
る。そして、信号処理手段は、受光素子の2N個のエレ
メントの内の所定のN個のエレメントのそれぞれの出力
の合計Aと残りのN個のエレメントのそれぞれの出力の
合計Bとの差信号に対応する信号の交流成分を求め、少
なくとも前記信号の交流成分を基に検出領域内に移動体
が存在するか否かを判定して、その結果を検出信号とし
て出力する。制御手段は、この検出信号に応答して熱源
及び熱源に関連する装置の少なくとも一方を制御する。
これにより、たとえ人の周囲が熱源によって高温雰囲気
に保たれいても人の有無を精度よくかつ広範囲で検出し
て熱源等の装置を確実に且つ効率よく制御することがで
きる。
【0011】
【実施例】
実施例1.以下、この発明の一実施例を図について説明
する。図1において、1及び2は移動体検出器(Moving
Object Detector;MOD、以下MODと略す)、3は
制御装置(制御手段)、4は風呂の浴槽(熱源)、5は
浴槽に湯を供給し且つ湯を追焚することができる給湯装
置(熱源に関連する装置)、6は人である。MOD1は
風呂場の天井に設けられており、MOD2は壁に設けら
れている。また、これらのMOD1及び2は制御装置3
に電気的に接続されており、MODより発せられる検出
信号は制御装置3へと伝送されるように構成されてい
る。MOD1及び2として、本出願人によって既に出願
済みである特願平3ー322273に開示しているMO
Dを使用する。この詳細については後で述べることとす
る。
【0012】MOD1及び2は、熱源である風呂の浴槽
4の周囲を視野内に見渡せるように配置されることが好
ましい。何故ならば、入浴中人は風呂場の浴槽周囲にい
る可能性が高いからである。風呂の浴槽4に循環ポンプ
及び循環用配管を介して連通している給湯装置5は、制
御装置3から発せられる制御信号を受け取るべく制御装
置3に電気的に接続されている。
【0013】次に動作について説明する。ここで、図2
は、この実施例の制御動作の流れを説明するためのフロ
ーチャートであり、以下、このフローチャートを参照し
ながら説明する。図2のフローチャートは、浴槽に残水
がありこれを利用して風呂を焚く際、浴槽に所定の温度
1 の湯を給湯している場合の給湯装置の制御の一具体
例について示したものである。
【0014】まず、制御装置3は、MOD1またはMO
D2から人を検出したことを知らせる検出信号を受信し
たか否か、即ち、浴室に人がいるかいないかを判定し
(ステップST1)、いないと決定したならば所定温度
1 の湯を浴槽に給湯するように、給湯装置5を制御す
る(ステップST2)。給湯の温度はユーザーによって
予め設定されるか、または所定の方法に従って残水の水
量、温度から決定され得る。場合によっては、T1 はか
なりの高温に設定される。ステップST1で浴室に人が
いることが明らかになったならば、適温(例えば、40
℃前後)の湯を浴槽に供給するように給湯装置は制御さ
れる(ステップST3)。
【0015】次に、制御装置3は、再度、MOD1また
はMOD2から検出信号を受信したか否かをもって浴室
に人がいるかいないかを判定する(ステップST4)。
この検出動作は、通常、所定時間間隔で繰り返される。
ステップST4において人を検出したならば、制御装置
3は給湯装置5を制御して、給湯の温度T1 を適温に変
更する(ステップST5)。一方、ステップST4にお
いて人を検出しなかったならば、給湯の温度を当初の所
定温度T1 に変更する(ステップST6)。従って、給
湯開始後人を検出しなかったらば給湯の温度は所定温度
1 で維持され、給湯の温度が適温に変更された後人が
風呂場から立ち去ったような場合、給湯の温度はステッ
プST6で再度所定温度T1 に変更される。
【0016】ステップST5またはST6の処理を終了
すると、浴槽の湯の水位が設定水位に到達したか否かを
判定する(ステップST7)。設定水位未満であるなら
ば、ステップST4に戻り上記したステップST4から
ST7の制御動作を繰り返し、設定水位に到達していた
ならば以上の一連の動作を終了する。
【0017】以上の一連の動作によって、人検出によっ
て効率よく且つ安全に給湯装置を制御することができ
る。また、後で記述するように、MODは、湯気によっ
て人の周囲が高温雰囲気である場合または湯気によって
壁が加熱された場合であっても、人を精度よく検出する
ことができる上に、特にレンズを必要とせず、結像系で
は避けられなかった収差に起因する斜め方向の感度の低
下が小さいので、より広い範囲での人の検出を可能とす
る。さらに、MODは、検出領域が適当な照度を有して
いるならば、湯気等の水蒸気によってその受光素子の表
面が濡れても感度が影響を受けにくく、また、たとえ受
光面で受容した像がボケていても移動体を検出すること
ができるという優れた特性を有している。
【0018】上記した実施例では、給湯装置による浴槽
内への給湯動作を制御した例を示したが、この実施例の
構成はこれに限定されるものではない。例えば、給湯装
置による追焚にも使用することが可能である。この場
合、上記実施例と同様に追焚中の湯の加熱温度は、人を
検出すると適温まで低下されるように給湯装置は制御さ
れる。
【0019】さらに、給湯装置に接続された循環ポンプ
の起動・停止の制御、循環ラインを流れる水量の制御等
にも使用され得る。
【0020】また、給湯装置以外の装置、例えば、風呂
場の浴槽の湯に芳香を付加するためのにおい発生器(放
電器)、風呂場の浴槽の湯で発生する悪臭を取り除くた
めのにおい除去器(オゾン活性炭)、風呂場に温風を送
り込むための温風装置,泡発生器等の、風呂場で使用さ
れる装置の起動・停止及び送量(または風量)等の制
御、さらには、風呂場以外の高温雰囲気な場所で人の有
無を検出して様々な特定の熱源に関連する装置の動作に
関する制御を行う制御系にも適用され得る。
【0021】さらに、上記した実施例では2つのMOD
が使用されたが、実施例の構成はこれに限定されるもの
ではない。1つのMODでカバーできうる室内であるな
らば唯1つのMODでもよいし、また、より広範囲の室
内をカバーし且つ検出精度を上げようとするのであれば
3つ以上のMODを使用してもよい。
【0022】次に、MODの具体的な構成を図について
説明する。図3はMODの構成を説明する縦断面図であ
る。図において、21はMOD、22はシリコン基板、
23は4分割受光素子、24は遮光板、25は被検出物
体である。MOD21のシリコン基板22には図に示す
ように四角錐状の溝の底に4分割受光素子23が設けら
れており、4分割受光素子23へ到達する光を通すため
の溝の開口部には複数の孔が形成されている遮光板24
が設けられている。また、4分割受光素子23はMOD
21の受光面上に位置するように配置されている。
【0023】図4に示すように、被検出物体から放射さ
れた(または反射された)光は遮光板24の複数の孔2
6を通過しこれによって複数の小領域に分割されて、4
分割受光素子23のエレメントへと入射する。これらの
孔26は図に示すように配置されており、このような孔
の配置によってMOD21の受光素子の受光面に写る像
は、図5に示す検出領域Wの各小領域wsからの各像が
重ね合わさったものとなる。即ち、各孔は受光素子の中
心から検出領域Wの各小領域wsの中心に向けた線が遮
光板24と交わるところに位置する。
【0024】次に、MODの信号処理回路の一具体例に
ついて図6を用いて説明する。図において、27は4分
割受光素子23の4つのエレメントをそれぞれ2つのエ
レメントを含む2つのグループに分割して、各グループ
の各エレメントの出力信号の合計である信号A,Bをと
もにβ倍増幅する増幅器、28は差信号(A−B)に比
例した差信号β(A−B)を作る差動増幅器、29は和
信号(A+B)に比例した和信号β(A+B)を作る加
算器、30は差信号β(AーB)から所定の周波数成分
を取り出すバンドパスフィルタ、31はハイカット帯域
増幅器、32はバンドパスフィルタ、33はウィンドコ
ンパレータ、34はローパスフィルタ、35は増幅器で
ある。
【0025】次に、図6のように構成された信号処理回
路の動作について説明する。図3に示した遮光板24と
4分割受光素子23との間の距離に比較して、遮光板2
4から被検出物体25までの距離が十分に多きい場合、
被検出物体25から遮光板24の各孔に到達する光は平
行光であるとみなせる。この場合、ピンホールカメラと
同様に遮光板24の各孔に対応して1つの像が受光面上
に写る。4分割受光素子23の上に写る像は遮光板25
の各孔の中心と4分割受光素子23の中心とを結んだ線
が検出領域と交わる点を中心とした小領域wsである。
この小領域の大きさは4分割受光素子23と遮光板24
との距離L1と遮光板24と検出領域Wとの距離L2の
比により決まる。遮光板24の孔の数だけ小領域wsの
像が4分割受光素子23上に重なることになる。
【0026】従って、通常、検出領域Wが蛍光灯等の交
流成分を持った光を受けていても、4分割受光素子23
上に均等に光が入射していれば受光素子の2つのグルー
プの信号A、信号Bの差信号(A−B)には交流成分は
現れないので差信号β(A−B)にも交流成分が現れる
ことはない。
【0027】人等の移動体が検出領域Wの小領域wsに
いると、その対応する小領域から4分割受光素子23上
に写る像の光強度に変動が生じ、4分割受光素子23上
に均等に光が入射しなくなる。この結果、4分割受光素
子23の2つのグループの信号の差信号(A−B)、即
ち増幅後の差信号β(A−B)に交流成分が生じる。こ
の差信号β(A−B)の交流成分はバンドパスフィルタ
30で取り出され、ハイカット帯域増幅器31によって
所定の増幅率M1で増幅された後、ウィンドコンパレー
タ33の判定入力に入力される。一方、増幅器27でそ
れぞれβ倍された4分割受光素子23の2つのグループ
の信号A及びBは加算器29にも入力され、和信号β
(A+B)が作られる。和信号β(A+B)は、ローパ
スフィルタ34によってその直流成分が取り出され、さ
らに増幅器35によって増幅率M2で増幅された後ウィ
ンドコンパレータ33の参照入力に入力される。
【0028】ところで、移動体が存在する検出領域の照
度が変化すると、これに伴って差信号β(A−B)も変
化する。従って、差信号の変化のみから移動体を検出す
るには測定精度上の問題があり、測定精度をあげるため
に照度変化を補償する方法を適用するのが好ましい。図
6に示す回路例では、ウィンドコンパレータ33が、検
出領域Wの照度に対応している和信号βM2(A+B)
の直流成分と差信号βM1(A−B)の交流成分とを比
較している。そして、ウィンドコンパレータ33は、差
信号の交流成分の絶対値が和信号の値を超えた場合に移
動体検出信号を発生するように構成されている。
【0029】このように、MODは、4分割受光素子上
の重ね合わさった像の光強度が位置的に均質の状態から
非均質の状態へと変化する事を用いて人等の移動体を検
出しているので、例えば、湯気等によって人の周囲が高
温雰囲気中であっても受光素子上への各像の光強度に影
響を与えうるものである限り容易にその移動体を検出す
ることが可能となる。
【0030】また、MODは、特にレンズを必要としな
いので、結像形では避けられなかった収差に起因する斜
め方向の感度の低下が小さく、より広い範囲での人の検
出を可能とする。さらに、MODは、検出領域が適当な
照度を有しているならば、湯気等の水蒸気によってその
受光素子の表面が濡れても感度が影響を受けにくく、ま
た、たとえ受光面で受容した像がボケていても移動体を
検出することができるという優れた特性を有している。
【0031】尚、図3及び4に示したMODの構成は、
上記した具体例に限られるものではなく、多様な変形例
が導き得る。例えば、MODの受光素子には4分割受光
素子以外に2分割及び6分割以上のエレメントを有する
多種多様な受光素子が使用され得る。また、遮光板の形
状は平板であっても良いし、湾曲していても良い。
【0032】また、図6に示したMODの信号処理回路
についても、上記した具体例に限られるものではなく、
多様な変形例が導き得る。例えば、増幅器27は削除し
得る。また、一変形例では、MODは差信号に対応する
信号と和信号に対応する信号とを出力するように構成さ
れ、制御装置が後の信号処理を行うように構成されてい
る。
【0033】実施例2.以下、この発明の一実施例を図
について説明する。図7において、11はMOD、13
は制御装置(制御手段)、14は室を加熱するための赤
外線バーナ(熱源)、16は人である。MOD11は室
の天井に設けられており、また、熱源である赤外線バー
ナ14も天井に設けられている。MOD11及び赤外線
バーナ14はともに制御装置13に電気的に接続されて
おり、MOD11より発せられる検出信号は制御装置3
へと伝送され、制御装置13から発生された制御信号は
赤外線バーナ14に伝送されるように構成されている。
尚、図7に示した室は、浴室、洗面室等であり得る。
【0034】MOD11としては、実施例1と同様に、
本出願人によって既に出願済みである特願平3ー322
273に開示しているMODを使用する。この詳細につ
いては実施例1で詳しく述べたのでここでは省略する。
MOD11は、熱源である赤外線バーナ14の加熱範囲
を含む広い範囲を視野内に見渡せるように配置されるこ
とが好ましい。何故ならば、人は熱源の周囲で暖をとる
可能性が高いからである。
【0035】次に動作について説明する。ここで、図8
は、この実施例の制御動作の流れを説明するためのフロ
ーチャートであり、以下、このフローチャートを参照し
ながら説明する。図8のフローチャートは、室に設置さ
れた熱源である赤外線バーナの起動・停止制御の一具体
例について示したものである。
【0036】まず、制御装置13は、MOD11から人
を検出したことを知らせる検出信号を受信したか否か、
即ち室に人がいるかいないかを判定する(ステップST
10)。この検出動作は、通常、所定時間間隔で繰り返
される。ステップST10において人がいないことが明
らかになったならば赤外線バーナを停止して(ステップ
ST11)、ステップST10に戻る。当然ながら、赤
外線バーナが停止中であるならばその状態を維持する。
【0037】これに対して、ステップST10において
人を検出したならば、制御装置13は、室温が設定温度
以上か否かを判定し(ステップST12)、室温が設定
温度未満であるならば赤外線バーナ14を起動する(ス
テップST13)。もし、ステップST12において室
温が設定温度以上であることが明らかになったならばス
テップST11に移行して赤外線バーナを停止して、ス
テップST10に戻る。
【0038】一方、ステップST13で赤外線バーナ1
4を起動した後、制御動作はステップST10へと戻
り、再度MOD11を用いて人検出を実行し上記制御動
作を繰り返す。尚、図8に示す制御動作は、割り込みに
よって終了の命令を受けると終了するように構成され得
る。
【0039】以上の一連の動作によって、人検出によっ
て効率よく浴室等に設けられた熱源を直接制御すること
ができる。これによって、熱源使用に伴うランニングコ
ストを削減することができる。
【0040】また、既に述べたように、MODは、熱源
によって人の周囲が高温雰囲気である場合または熱源に
よって壁が加熱された高温雰囲気にある場合であって
も、人を精度よく検出することができる上に、特にレン
ズを必要とせず、結像系では避けられなかった収差に起
因する斜め方向の感度の低下が小さいので、より広い範
囲での人の検出を可能とする。さらに、MODは、検出
領域が適当な照度を有しているならば、湯気等の水蒸気
によってその受光素子の表面が濡れても感度が影響を受
けにくく、また、たとえ受光面で受容した像がボケてい
ても移動体を検出することができるという優れた特性を
有している。
【0041】上記した実施例では、赤外線バーナによる
室内の加熱動作を制御する例を示したが、この実施例の
構成はこれに限定されるものではない。例えば、熱源
は、赤外線バーナに限定されるものではなく、石油、ガ
ス、電気等を用いたストーブ、ヒータ、エアコン等であ
ってもよい。
【0042】また、上記実施例では1つのMODを使用
したが、測定の信頼度を上げるために2つ以上のMOD
を使用するように構成してもよい。
【0043】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、検出
領域から放射または反射した光が複数の孔によって複数
の小領域に分割されて受光素子の2N個のエレメントに
入射するように構成された遮光板と、前記2N個のエレ
メントの内の所定のN個のエレメントのそれぞれの出力
の合計Aと残りのN個のエレメントのそれぞれの出力の
合計Bとの差信号に対応する信号の交流成分を求め、少
なくとも前記信号の交流成分を基に前記検出領域内に移
動体が存在するか否かを判定し、判定の結果を検出信号
として出力する信号処理手段とを具備した移動体検出器
から出力された検出信号に応答して熱源及び熱源に関連
する装置の少なくとも一方を制御するように構成したの
で、移動体検出器が設けられた空間内が熱源によって高
温雰囲気に保たれていても人が存在することを精度よく
かつ広範囲で検出できる。これにより、熱源等の装置を
確実に且つ効率的に制御することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例に係わる制御系を説明する
ための構成図である。
【図2】上記実施例の制御の一例の動作の流れを示すフ
ローチャートである。
【図3】この発明に使用される移動体検出器の構成の概
略を示す縦断面図である。
【図4】上記移動体検出器の受光素子と入射光の関係を
説明する斜視図である。
【図5】上記移動体検出器の検出領域と小領域の関係を
説明する透視図である。
【図6】上記移動体検出器の信号処理回路の一例を示す
ブロック図である。
【図7】この発明の一実施例に係わる制御系を説明する
ための構成図である。
【図8】図7に示す実施例の制御の一例の動作の流れを
示すフローチャートである。
【符号の説明】
1、2、11、21 移動体検出器 3、13 制御装置(制御手段) 4 浴槽(熱源) 14 赤外線バーナ(熱源) 5 給湯装置(熱源に関連する装置) 6、16 人

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2N個のエレメントに分割された受光素
    子と、前記受光素子の受光側に設けられかつ複数の孔を
    有しており、検出領域から放射または反射した光が前記
    複数の孔によって複数の小領域に分割されて前記受光素
    子の前記エレメントに入射するように構成された遮光板
    と、前記2N個のエレメントの内の所定のN個のエレメ
    ントのそれぞれの出力の合計Aと残りのN個のエレメン
    トのそれぞれの出力の合計Bとの差信号に対応する信号
    の交流成分を求め、少なくとも前記信号の交流成分を基
    に前記検出領域内に移動体が存在するか否かを判定し、
    判定の結果を検出信号として出力する信号処理手段とを
    具備しており、前記検出領域を含みかつ内部に熱源を有
    する空間内に設けられた移動体検出器と、前記移動体検
    出器の前記信号処理手段から出力された検出信号に応答
    して前記熱源及び前記熱源に関連する装置の少なくとも
    一方を制御する制御手段とを備えたことを特徴とする移
    動体検出装置。
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