JP7399371B1 - 過剰加熱防止装置および加熱システム - Google Patents

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Abstract

加熱部(21)とユーザが撮像範囲に入るように加熱部(21)の上方の離れた位置に設置される赤外線撮像装置(300)、赤外線撮像装置(300)から得られた熱画像に基づき、被加熱物の温度を算出する温度算出部(7)、熱画像に基づき、ユーザの存在を検知する人検知部(6)、および通信部(4)を介して加熱装置(200)から得られたユーザの操作に関する情報と人検知部(6)から得られたユーザの検知結果と温度算出部(7)から得られた被加熱物の温度情報とに基づき、通信部(4)を介して加熱部(21)の動作を制御する制御部(2)を備える。

Description

本願は、過剰加熱防止装置および加熱システムに関するものである。
加熱装置には消し忘れなどを防止するために、近くに人(ユーザ)が存在するか否かを検知し、温度調整、あるいは消火を行う安全装置がしばしば設けられる。また、加熱装置の出力を制御するために被加熱物の温度をリアルタイムかつ非接触で測定したいというニーズがある。一方、ユーザが加熱装置を操作している最中に自動的に火力調整が行われると、ユーザの操作を妨げてしまい、却ってユーザの利便性を損なうことがある。
そこで、加熱調理器の上方に赤外線アレイセンサを設置することで、被加熱物の温度と人の検知を同時に行うとともに、被加熱物の温度が変化する面積によって、調理操作を行っているか否かを判断する加熱調理器(例えば、特許文献1参照。)が提案されている。
特開2021-34222号公報(段落0027~0028、図1、0069~0075、図12)
しかしながら、加熱装置、あるいは被加熱物から放出される熱によって体表温度が上昇することがあるため、温度情報だけでは人検知のための温度の閾値設定が複雑となる。また、各画素の温度情報だけでは人以外の熱源を誤検知することがあり、ユーザの存在の有無を正確に検知することは困難であった。
本願は、上記のような課題を解決するための技術を開示するものであり、ユーザの利便性を損なうことなく、過剰な加熱を防止する過剰加熱防止装置および加熱システムを得ることを目的とする。
本願に開示される過剰加熱防止装置は、加熱装置との通信を行う通信部、前記加熱装置の被加熱物を加熱する加熱部と前記加熱装置を操作するユーザが撮像範囲に入るように前記加熱部の上方の離れた位置に設置される赤外線撮像装置、前記赤外線撮像装置から得られた熱画像に基づき、前記被加熱物の温度を算出する温度算出部、前記熱画像に基づき、前記ユーザの存在を検知し、前記検知したユーザの向きを前記熱画像から判定する機能を有する人検知部、および前記通信部を介して加熱装置から得られた前記ユーザの操作に関する情報と前記人検知部から得られたユーザの検知結果と前記温度算出部から得られた前記被加熱物の温度情報とに基づき、前記通信部を介して前記加熱部の動作を制御する制御部備え、前記制御部は、前記被加熱物の温度が正常範囲であり、前記ユーザが存在するとの情報を得た場合でも、前記ユーザの向きが前記加熱装置から外れているとの判定結果を得たときは、前記ユーザが前記加熱装置に対して設定したレシピ情報に基づき前記加熱部の出力を調節することを特徴とする。
本願に開示される過剰加熱防止装置および加熱システムによれば、ユーザが調理操作を行っているかを正確に判断できるので、ユーザの利便性を損なうことなく、過剰な加熱を防止する過剰加熱防止装置および加熱システムを得ることができる。
実施の形態1にかかる過剰加熱防止装置を用いて構成した加熱システムの構成を示すブロック図である。 実施の形態1の変形例にかかる過剰加熱防止装置を用いて構成した加熱システムの構成を示すブロック図である。 実施の形態1にかかる過剰加熱防止装置を構成する赤外線撮像装置の構成を示す模式図である。 ユーザと被加熱物に対して赤外線撮像を行った際に得られる熱画像例を示す図である。 実施の形態1にかかる加熱システムの配置例を示す側面図である。 実施の形態1の変形例にかかる過剰加熱防止装置の構成を示す側面図である。 実施の形態1にかかる加熱システムの動作を示すフローチャートである。 実施の形態1の変形例にかかる加熱システムの動作を示すフローチャートである。 実施の形態1にかかる加熱システムにおいて、制御を実行するための演算実行部分のハードウエア構成を示すブロック図である。 実施の形態2にかかる過剰加熱防止装置を用いて構成した加熱システムの構成を示すブロック図である。 図11Aと図11Bは、実施の形態2にかかる加熱システムにおいて、加熱装置の前にそれぞれ大人が立ったときと子供が立ったときの状況を説明するための側面図である。 図12Aと図12Bは、実施の形態2にかかる加熱システムにおいて、加熱装置の前にそれぞれ大人が立ったときと子供が立ったときに取得する熱画像を説明するための模式図である。 実施の形態2にかかる加熱システムの動作を示すフローチャートである。 実施の形態3にかかる加熱システムにおいて、加熱装置の前にユーザが立ったときに取得する熱画像と人検知エリアの関係を示す模式図である。 実施の形態3にかかる加熱システムの動作を示すフローチャートである。 図16Aと図16Bそれぞれは、実施の形態4にかかる加熱システムにおいて、高温の被加熱物とユーザが同時に映ったときに得られる熱画像と修正熱画像を示す図である。 実施の形態4にかかる加熱システムの動作を示すフローチャートである。 実施の形態5にかかる加熱システムの動作を示すフローチャートである。 実施の形態6にかかる加熱システムにおいて、加熱装置の前にユーザが立って調理しているときの状況を説明するための側面図である。 実施の形態6にかかる過剰加熱防止装置を用いて構成した加熱システムの構成を示すブロック図である。
本願の過剰加熱防止装置、およびこれを用いて構成した加熱システムについて、図面を参照して説明する。なお、同様、または対応する構成要素には同じ符号を付し、説明の繰り返しを省略する場合がある。さらに以下に示す実施の形態は一例であり、これらの実施の形態によって本願が限定されるものではない。
実施の形態1.
図1~図8は、実施の形態1にかかる過剰加熱防止装置と、これを用いて構成した加熱システムの構成、および動作について説明するためのものであり、図1は過剰加熱防止装置と加熱装置を通信によってネットワーク接続することで連携する加熱システムの構成を示すブロック図、図2は変形例にかかる過剰加熱防止装置と加熱装置とサーバを通信によってネットワーク接続することで連携する加熱システムの構成を示すブロック図である。
また、図3は過剰加熱防止装置を構成する赤外線撮像装置の構成を示す模式図、図4はユーザと被加熱物に対して線撮像を行った際に得られる赤外線画像例を示す図である。そして、図5は加熱システムの配置例をユーザともに示す側面図、図6は変形例にかかる過剰加熱防止装置の構成を示す模式的な側面図である。さらに、図7は加熱システムの動作を示すフローチャートであり、図8は第2の変形例にかかる加熱システムの動作を示すフローチャートである。
本実施の形態1にかかる加熱システムは、図1に示すように、加熱を行う加熱部21を有する加熱装置200と、通信によって加熱装置200と連携し、加熱装置200の動作を制御する過剰加熱防止装置100を備えたものである。
過剰加熱防止装置100は、熱画像を生成するための信号を取得する赤外線撮像装置300と、取得した信号からユーザの存在を検出するための熱画像を生成する熱画像生成部5と、信号から被加熱物の温度を算出する温度算出部7とを備えている。そして、加熱装置200との通信を行う通信部4と、装置内の制御を行うとともに、人検知部6からのユーザの存否情報と温度算出部7からの被加熱物の温度情報に基づき、通信部4を介して加熱装置200を制御する制御部2を備えている。また、演算に必要なプログラム、あるいはデータを記憶する記憶部8を備えている。さらに、被加熱物、およびユーザを照らすためにLED(Light-emitting diode)などの光源9を備えても良い。
操作部1はタッチパネルなどの入力と情報表示が可能なインターフェース、またはボタン、レバーなどの物理的なインターフェースであっても良い。制御部2、および加熱装置200の制御部23はCPU(Central Processing Unit)、MCU(Micro Controller Unit)、MPU(Micro Processor Unit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、またはASIC(Application Specific Integrated Circuit)などで構成される処理装置である。記憶部8は例えばフラッシュメモリである。
人検知部6ではAI(人工知能:Artificial Intelligence)による画像処理によって熱画像からユーザである人が存在するか否か、および行動を検出する。AIによる画像処理には例えばSSD(Single Shot Multi Box Detector)またはYOLO(You Only Look Once)などの深層学習の手法を適用することができる。
加熱装置200は、炎、熱風、誘導加熱その他の手法により、接触または近接した被加熱物の温度を上昇させる機能を有し、被加熱物を加熱する加熱部21を備えている。そして、ユーザの操作を受け付ける操作部24と、操作部24の操作内容、および過剰加熱防止装置100からの指示により、加熱部21の動作を制御する制御部23を備えている。
また、過剰加熱防止装置100(通信部4)との通信を行う通信部25を備えており、通信部4との情報伝達は、Wi-Fi(登録商標)、Bluetooth(登録商標)、4G・5Gなどの無線接続、通信用ケーブルまたは有線LANなどの有線接続により行う。
また、制御に必要なプログラム、および加熱条件などが記されたレシピ情報を含めたデータを記憶する記憶部22を備えている。さらに、例えば、図示しない被加熱物の載置台、五徳等にかかる圧力を検知するセンサ26を備えるようにしてもよい。
加熱装置200は、過剰加熱防止装置100の温度算出部7から得られた温度情報を元に、記憶部22に記憶されたレシピ情報の中から操作部24の操作によって選択されたレシピを再現するように火力の制御を行うことができる。
なお、AIによる画像処理を行う人検知部6は過剰加熱防止装置100の外部に設置しても構わない。例えば、図2に示す変形例のように、熱画像生成部5と人検知部6を熱画像生成部52と人検知部55としてサーバ500内に移設し、記憶部54、設定部51、通信部53を設ける。そして、通信部4を介して赤外線撮像装置300の情報をサーバ500に送信するようにし、サーバ500内に設けた人検知部55でAIによる画像処理を行った後に、検知結果を過剰加熱防止装置100に送信するようにしてもよい。
<赤外線撮像装置>
赤外線撮像装置300は、例えば図3に示すように、赤外線を吸収し、そのエネルギーに応じた電気信号を出力する複数の画素がマトリクス状に配列された赤外線撮像素子32と、入射した赤外線を赤外線撮像素子32上に結像する赤外線透過レンズ31を備えている。また、赤外線撮像素子32から出力された画素毎のアナログ信号をデジタル信号に変換するADC33(アナログ・デジタル・コンバータ:Analog-to-digital converter)と、フレームメモリ34、FPNメモリ35を備えている。さらに、基準熱画像を取得するための遮光部材36と基準温度検出部37を備えても良い。
熱画像は、例えば、図4に示すように熱源の温度の高低に対応した輝度値を有するグレースケール画像となる。赤外線撮像装置300を用いた熱画像の取得方法について説明する。なお、「熱画像の取得方法」における「熱画像」とは、熱画像生成部5で2次元の熱画像を生成するための信号のことを指し、厳密には画像ではないが、感覚的に理解しやすいよう、「画像」と称して説明する。赤外線撮像素子32は画素毎に光量に対する感度、画素毎の出力のオフセット、およびこれらの温度特性が異なる。このため、あらかじめ基準となる熱画像を取得・保存し、被写体からの入力信号に対して基準熱画像との差分を出力することで熱画像を得る。
基準熱画像の取得方法の一例では、遮光部材36で赤外線透過レンズ31を覆った状態で所定の時間撮像を行う。この時に撮像したデータはあらかじめ設定したフレーム数で平均化処理が行われ、FPNメモリ35に保存され、基準熱画像として使用される。また、遮光部材36の温度は基準温度検出部37で測定され、FPNメモリ35に基準温度として記録される。
遮光部材36は例えば黒色塗装したアルミ板を用いたメカニカルシャッタである。基準温度検出部37は例えばメカニカルシャッタに熱伝導テープなどで貼り付けられた温度IC(Integrated Circuit)である。各画素からの出力は基準熱画像を基準とした相対輝度値であるため、温度への換算には基準温度を用いて計算を行う必要がある。
別の手段としては、赤外線撮像装置300の工場での出荷前検査において一様な温度の部材を撮影し、その時の熱画像と部材の温度をそれぞれ基準熱画像と基準温度としてFPNメモリ35に保存しておいても良い。この場合、遮光部材36と基準温度検出部37は不要となる。
続いて測定対象の被写体を撮影する。赤外線透過レンズ31に入射した赤外線は赤外線撮像素子32上に結像する。赤外線撮像素子32は2次元に配列されたフォーカルプレーンアレイ(FPA:Focal Plane Array)構造のマイクロボロメータ、サーモパイル、およびサーマルダイオードなどを用いることができる。
赤外線撮像素子32の各画素では赤外線を吸収し、そのエネルギーに応じた電気信号を出力する。この信号はADC33で信号増幅とデジタル信号への変換がなされ、フレームメモリ34に入力される。フレームメモリ34では、FPNメモリ35に記録された基準熱画像との差分が記録される。これを外部に出力することで2次元の熱画像を得ることができる。
赤外線撮像素子32、ADC33の自己発熱、および環境温度の変化によって赤外線撮像素子32の温度が変化すると、熱画像上では撮影された被写体の温度が変化したように見える。これを補正するために、赤外線撮像素子32の温度変化を素子近傍に設置された図示しない素子温度検出部で読み取ってフレームメモリ34に入力・記録しておき、熱画像の補正を行っても良い。
実施の形態1にかかる加熱システムにおいては、図5に示すように、赤外線撮像装置300が組み込まれた過剰加熱防止装置100は加熱装置200の上方で、かつ加熱部とその手前に立つユーザが撮影範囲に収まるような位置と角度に調整して設置される。
一方、加熱装置200で加熱された被加熱物からは、湯気と煙の立ち昇りに加え、油跳ねによる飛散が生じることがある。そのため、被加熱部の情報に設置した赤外線撮像装置300の赤外線透過レンズ31には、油、煤煙、水滴などが付着する可能性があり、付着すると赤外線の透過率が低下して温度測定精度が低下したり、内部回路に故障が生じたりすることがある。
そこで、赤外線撮像装置300にこれらが付着しないようにするために、図6に示すように、赤外線撮像装置300の前面300fに保護部材10を取り付けても良い。また、被加熱物を照らすための光源9も同様に油、水滴などの影響を受けるため、同じく前面9fに保護部材10を配置しても良い。保護部材10には赤外線の透過率が高い材料を用いると良く、例えばシリコン、ゲルマニウム、高密度ポリエチレン(HDPE:High Density Poly-Ethylene)を使用することができる。
上述した構成を前提として、実施の形態1にかかる加熱システムにおける、自動加熱制御について図7のフローチャートを参考にして説明する。はじめに、制御部2は、加熱装置200からの信号に基づき、加熱が開始されたか否かを判断する(ステップS100)。開始か否かは、加熱装置200の操作部24で電源または加熱開始ボタンがONにされたこと等をトリガとして判定して良い。なお、後述する加熱の終了の判定(ステップS800)も同様に加熱装置200の電源OFFまたは加熱終了ボタンが操作されたこと等をトリガとすることができる。
加熱が開始されると(ステップS100で「Yes」)、赤外線撮像装置300による熱画像撮影を開始する(ステップS110)。被加熱物、およびユーザ(人)から放出された赤外線は赤外線撮像装置300で電気信号に変換され、デジタル信号として出力される。このデジタル信号を用いて、温度算出部7が温度を算出する(ステップS120)。
デジタル信号の値(輝度値)から被写体温度への変換式、あるいは変換に使用する補正係数のテーブルは記憶部8にあらかじめ保存されている。算出した温度の情報は制御部2に送られ、制御部2は算出された温度が基準値より高いか否かで異常温度が検出されたか否かを判定する(ステップS200)。
異常な高温が検出された場合(ステップS200で「Yes」)、制御部2は加熱装置200の制御部23を介して加熱部21の出力の調整、あるいは停止(電源OFF)を行う(ステップS250)。そして、ステップS110へ移行する。
一方、異常な高温が検出されなかった場合(ステップS200で「No」)、赤外線撮像装置300から出力された信号は熱画像生成部5でユーザを検出するための熱画像に変換され、人検知部6に出力される。
人検知部6ではAIを用いた画像処理によって、熱画像中にユーザが存在するか否かを判定する(ステップS210)。人検知に使用する学習済みのAIモデルはあらかじめ記憶部8に保存されている。なお、図2で説明したようにサーバ500を用いる場合は、AIモデルをサーバ500の記憶部54に保存しても良い。さらには、図示しないクラウドを介して、最新のAIモデルにアップデートできるようにしてもよい。
ユーザが存在するか否かの判定結果(人の検知結果)は制御部2に送られ、ユーザが存在する場合(ステップS300で「Yes」)は、ステップS110に移行する。一方、ユーザが存在しなかった場合(ステップS300で「No」)は、(異常温度は検出されていないため)加熱装置200の記憶部22に保存されたレシピ情報に基づいて加熱装置200の出力を自動調節する(ステップS700)。
こうしたステップS110からの工程を加熱が終了すると判定する(ステップS800で「Yes」になる)まで繰り返す。これにより、過剰加熱を確実に防止し、ユーザの操作を妨げることなく調理作業の支援ができる。
なお、記憶部8に保存されるAIモデル、および人検知部6で行われる画像処理では、ユーザが加熱装置200の方向を向いているかどうかを判定できるものにしても良い。第2の変形例として、ユーザが加熱装置200を向いているかどうかの情報を活用した加熱制御について図8のフローチャートを参考にして説明する。
なお、図8のフローでは、ステップS300とステップS700の間にステップS320を挿入したこと以外は図7で説明したフローと同様であり、同様部分の説明は省略する。ステップS300でユーザが存在する場合(「Yes」)、その人が加熱装置200の方向を向いているかを人検知部6で判定する(ステップS320)。
加熱装置200の前にユーザが存在していても、その人が加熱装置200から外れた方向を向いているとき(ステップS320で「No」)は、ユーザが存在しないときと同様に加熱装置200の自動制御を実施する(ステップS700)。一方、その人が加熱装置の方を向いているとき(ステップS320で「Yes」)は、ステップS110に移行する。
なお、人検知部6からの人検知情報に温度算出部7の情報と組み合わせて、検知対象物の温度があらかじめ定めた人の体表温度の範囲内かを判定した後に、ユーザの存否情報として出力しても良い。また、ステップS320において、加熱装置200のセンサ26からの信号から、一定以上の圧力変化が生じているかどうかで、ユーザが操作を行っている、つまり、加熱装置200に向かっているか否かを判定するようにしてもよい。
上記のように加熱システムを構成することで、1台の赤外線撮像装置300で被加熱物の温度と加熱装置200前のユーザの存否情報を取得することができる。複数のセンサ、あるいはカメラを組み合わせる必要がないため、システムの小型化・簡素化が実現できる。
温度情報の活用により、加熱装置200の消し忘れ、あるいは異常発熱を検知することで加熱装置200の安全性向上、および自動温度制御によって作業の省力化、および消費エネルギーの低減が可能である。また、非接触で温度を測定できるため、接触式温度計を使用する場合と比較して機器のメンテナンスが省力化できる。
熱画像中からAIの画像処理によって抽出したユーザの存否情報の活用により、ユーザが加熱装置200の前に存在しないときだけ温度の自動調整を行うことで、ユーザの意図と反した温度調整が行われることがないようにする。その結果、ユーザにとって加熱システムの利便性が損なわれない加熱作業の支援が可能となる。
また、ユーザの存否に加えてユーザが加熱装置200の方向を向いているか否かを判定することで、加熱装置200の近くにいても加熱装置200を見ていない人を作業中であると誤判定して、自動制御が停止することを防止することができる。さらに、加熱装置200に取り付けて被加熱物の温度を下方から測定する場合と比較して、被加熱物の温度分布、および表面状態を測定できるため、加熱装置200の制御性を向上させ、過剰加熱を早期に検知することができる。また、人か否かの判定に体表温度の情報を活用することで、検知精度をさらに高めることができる。
なお、加熱システムにおいて、マイコンを用いたソフトウェアで、演算処理を実行する部分を構成する場合、図9に示すようにプロセッサ2H0と記憶装置2H1を備えたひとつのハードウエア2Hによって構成することも考えられる。記憶装置2H1は、図示していないが、ランダムアクセスメモリ等の揮発性記憶装置と、フラッシュメモリ等の不揮発性の補助記憶装置とを具備する。
また、フラッシュメモリの代わりにハードディスクの補助記憶装置を具備してもよい。プロセッサ2H0は、記憶装置2H1から入力されたプログラムを実行する。この場合、補助記憶装置から揮発性記憶装置を介してプロセッサ2H0にプログラムが入力される。また、プロセッサ2H0は、演算結果等のデータを記憶装置2H1の揮発性記憶装置に出力してもよいし、揮発性記憶装置を介して補助記憶装置にデータを保存してもよい。
これらハードウエア2Hを搭載した機器(過剰加熱防止装置100、加熱装置200、サーバ500)が通信を介してネットワーク接続されることで、実施の形態1に限らず、本願の加熱システムを構築することができる。
実施の形態2.
本実施の形態2では、実施の形態1で説明した加熱システムに対し、報知機能を設けるようにした例について説明する。図10~図13は実施の形態2にかかる加熱システムの構成、および動作について説明するためのものであり、図10は過剰加熱防止装置を用いて構成した加熱システムの構成を示す図1に対応するブロック図、図11Aは加熱装置の前に大人が立ったときの状況を説明するための側面図、図11Bは加熱装置の前に子供が立ったときの状況を説明するための図11Aに対応する側面図である。
また、図12Aは加熱装置の前に大人が立ったときに取得する熱画像を説明するための模式図、図12Bは加熱装置の前に子供が立ったときに取得する熱画像を説明するための図12Aに対応する模式図である。そして図13は加熱システムの動作を示すフローチャートである。なお、実施の形態2においても、加熱システムを構成する各機器の基本構成は、実施の形態1と同様であり、図2~図6を援用するものとする。
実施の形態2にかかる加熱システムを構成する過剰加熱防止装置100は、図10に示すように、図1で説明した過剰加熱防止装置に対して報知部11を追加したものである。また、記憶部8に保存されるAIモデル、および人検知部6で行われる画像解析では大人と子供を識別する機能を有するようにした。そして、報知部11は加熱中に子供が検知された場合に警告音を発したり、スマートフォンなどに通知するなどのアラームを発報したりする機能を有するようにした。
図11Aと図11Bに示すように過剰加熱防止装置100に内蔵される赤外線撮像装置300は被加熱物の真上に取り付けられ、被加熱物と調理装置である加熱装置200の手前に立つユーザが撮影できるように位置と角度を調整している。赤外線撮像装置300で大人と子供を撮影したときの熱画像例を図12Aと図12Bに示す。大人と子供の識別精度を向上させるために赤外線撮像装置300の画角を調整し、大人の頭は全体が映らないが子供の頭は全体が映るように調整しても良い。
大人と子供を識別し、識別情報を活用した加熱制御について図13のフローチャートを参考にして説明する。なお、図13のフローでは、ステップS300(「yes」)とステップS800の間にステップS400~S420を挿入した。そして、ステップS300で「yes」の場合に、ステップS110に移行するのではなく、ステップS400~S420に移行すること以外は図7で説明したフローと同様であり、同様部分の説明は省略する。
ステップS300でユーザが存在する場合(「Yes」)、その人が大人か子供かの識別を実施する(ステップS400)。検知されたのが子供と判定された場合(「Yes」)は、加熱部での加熱を停止し(ステップS410)、報知部11から、加熱を停止した旨のアラーム発報を実施し(ステップS420)、ステップS800へ移行する。
赤外線撮像装置300を被加熱物の真上から撮影するように配置したことで赤外線撮像装置300の撮影範囲の少なくとも加熱装置200の手前側のエリアを制限し、周囲の熱源、あるいは通行する人が写り込まないようにできる。これにより誤検出を抑制し、人検知の精度を向上させることができる。また、加熱装置200で加熱中に子供が近づいた場合に加熱停止、および発報を行うことができるため、加熱システムの安全性が向上する。
実施の形態3.
本実施の形態3では、熱画像における人の検知エリアを制限する例について説明する。
図14と図15は実施の形態3にかかる加熱システムの構成、および動作について説明するためのものであり、図14は加熱装置の前にユーザが立ったときに取得する熱画像と人検知エリアの関係を示す模式図、図15は加熱システムの動作を示すフローチャートである。なお、実施の形態3においても、加熱システムを構成する各機器の基本構成は、実施の形態1、2と同様であり、図1~図6、図10を援用するものとする。
実施の形態3にかかる加熱システムを構成する過剰加熱防止装置100は、実施の形態1、2で説明した記憶部8と人検知部6に新たな機能を追加したものである。具体的には、図14に示すように、ユーザ(人)を検知するエリア(人検知エリア)を熱画像全体ではなく、熱画像におけるあらかじめ定めた領域に設定するようにした。
例えば、加熱装置200の上方に人が存在するようなことが想定されない場合は、加熱装置200の外側に人検知エリアを設定することで、加熱装置200上の被加熱物を人と誤検知することを防止する。人検知エリア設定時の自動加熱制御の動作について、図15のフローチャートを参考にして説明する。
なお、図15のフローでは、ステップS300(「yes」)とステップS700の間にステップS320を挿入した。そして、ステップS300で「yes」の場合に、すぐにステップS110に移行するのではなく、ステップS320に移行すること以外は図7で説明したフローと同様であり、同様部分の説明は省略する。
ステップS300でユーザが存在する場合(「Yes」)、その人が人検知エリア内か否かを判断する(ステップS320)。検知されたのがエリア内と判定された場合(「Yes」)は、ステップS110に移行する。一方、検知されたのがエリア外と判定された場合(「No」)、検知したのは人ではないと判断して、ステップS300での「No」と同様、ステップS700に移行する。つまり、人検知エリア内でユーザが検知されたかどうかを判定に組み込んでいる。
赤外線撮像装置300では撮像範囲を画素毎に設定できるので、例えば、システム設置時に、熱画像を別途用意したモニターで確認しながら、簡単かつ高精度にエリア分けを行うことができる。これにより、システムの設置が簡便になり、設置自由度が向上することができるとともに、人検知エリアを必要に応じて限定することで誤検出を抑制し、検出精度を向上させることができる。なお、図示しないがエリア設定のための簡易なモニターを内蔵するようにしてもよい。
実施の形態4.
本実施の形態4では、被加熱物に比べて温度が低い人と背景の識別を容易にするための構成について説明する。図16A~図17は実施の形態4にかかる加熱システムの構成、および動作について説明するためのものであり、図16Aは加熱装置の前にユーザが立ち、高温の被加熱物と人が同時に映ったときに得られる熱画像を示す図、図16Bは図16Aの熱画像にフィルタリングをかけた修正熱画像を示す図である。また、図17は加熱システムの動作を示すフローチャートである。なお、実施の形態4においても、加熱システムを構成する各機器の基本構成は、実施の形態1~3と同様であり、図1~図6、図10を援用するものとする。
図16Aに示すように高温の被写体と人を同時に撮影すると、人の輝度値が相対的に小さくなるため、熱画像上で人と背景の輝度値差がわずかになり、識別が困難になってしまうことがある。このため、熱画像生成部5にフィルタ処理機能を設け、熱画像を出力する前に輝度値のフィルタ処理を行うことで、明らかに人でない高温の熱源を除外するようにした。これによって、高温の被写体を撮影中でも人と背景を分離し、ユーザが検出可能となる。一方、温度算出用の輝度値情報にはフィルタ処理は適用しないことで、被加熱物の温度を正確に測定することができる。
熱画像のフィルタ処理を設けた自動加熱制御の動作について、図17のフローチャートを参考にして説明する。なお、図17のフローでは、ステップS200(「No」)とステップS210の間にステップS202~S204を挿入したこと以外は図7で説明したフローと同様であり、同様部分の説明は省略する。
ステップS200で異常温度を検出しなかった場合(「No」)、検出した温度の輝度値があらかじめ設定した設定範囲から外れているか(上限値よりも大きい、あるいは下限値よりも低い)否かを判断する(ステップS202)。輝度値が設定範囲内の場合(「No」)、ステップS210に移行する。一方、設定範囲外の輝度値を検出した場合(「Yes」)、熱画像上で人よりも著しく高温または低温の熱源を人と同等の輝度値に置き換えるフィルタ処理を行ったうえで(ステップS204)ステップS210に移行する。
設定範囲として、人(一般的な体温)に対して想定される輝度値と比較して著しく高いか低いかを基準に上限値と下限値を設定することで、正確な人検出を実現できる。これにより、カメラ、焦電センサなどの別の人検知手段を用いることなく、1台の赤外線撮像装置300だけで、高温の加熱作業中においても、被加熱物の温度情報を正確に測定しながら、ユーザの存否も検知することができる。これにより、被加熱物を高温に加熱している状況下でも、加熱装置200の正確な制御が可能となる。
実施の形態5.
実施の形態5では、ユーザが存在しない時間も考慮して制御するようにした例について説明する。図18は実施の形態5にかかる加熱システムの構成、および動作について説明するためのものであり、動作を示すフローチャートである。なお、実施の形態5においても、加熱システムを構成する各機器の基本構成は、実施の形態1~4と同様であり、図1~図6、図10を援用するものとする。
過剰加熱防止装置100の記憶部8に人検知部6での検知結果の履歴を一定時間保存するようにした。そして人検知部6では、単にユーザが存在するか否かだけでなく、ユーザが不在となっている時間が長時間か否かについても判断するようにした。ユーザが不存在となる期間の長さも考慮する自動加熱制御の動作について、図18のフローチャートを参考にして説明する。なお、図18のフローでは、ステップS700とステップS800の間にステップS710~S720を挿入したこと以外は図7で説明したフローと同様であり、同様部分の説明は省略する。
ユーザを検知せず(ステップS300で「No」)、加熱部21の出力を自動調節している(ステップS700)際、ユーザを検知していない時間を記憶部8に記録する。そして、ユーザが不在の時間があらかじめ設定した時間より長期か否かを判定する(ステップS710)。不在時間が、あらかじめ設定した時間よりも長期になる場合(「Yes」)、長時間火から目を離しているとみなし、加熱部21の電源OFF、あるいは報知部11からの通知を行う(ステップS720)ようにする。
つまり、異常な温度が検出されていない場合でも、長時間火から目を離していると判定すると、自動で消火(出力停止)、あるいは通知を実行するようにした。被加熱物から一定時間目を離すと自動で消火するので、消し忘れを防止し、加熱システムの安全性が一層向上する。
実施の形態6.
実施の形態6にかかる加熱システムは、加熱装置として調理装置であるコンロを適用する場合について説明する。図19と図20は実施の形態6にかかる加熱システムの構成、および動作について説明するためのものであり、図19はコンロを用いた調理装置(加熱装置)の前にユーザが立って調理しているときの状況を説明するための側面図、図20はコンロを用いた加熱装置と過剰加熱防止装置を用いて構成した加熱システムの構成を示すブロック図である。なお、実施の形態6においても、加熱システムを構成する各機器の基本構成は、実施の形態1~5と同様であり、図3~図4、図6~図9、図13~図18を援用するものとする。
加熱システムを家庭用コンロに適用する場合、図19と図20に示すように、実施の形態1~5で説明した過剰加熱防止装置100を換気装置600の内部に組み込むようにしてもよい。換気装置600の換気部60は、いわゆるレンジフードであり、その他の機器は符号の2桁目の「6」をとったものが、実施の形態1~5における過剰加熱防止装置100の各機器に対応する。また、加熱装置200の加熱部21は例えばガスコンロ、IHヒータなどの加熱調理器である。
赤外線撮像装置300が取得した熱画像と加熱装置200での操作情報を活用することで、被加熱物の温度と加熱調理器の前にユーザがいるか否かの判断を同時に行うことができる。これにより、操作性を低下させることなく、火の消し忘れ、吹きこぼれ、油の異常加熱などを防止して加熱調理器の安全性が改善する。
また、調理容器内の内容物温度を計測して温度を制御することで、調理の省力化、料理の美味しさの向上が可能である。さらに、被加熱物の温度に応じて最適な換気風量に調整するように構成することで、換気装置の消費エネルギーを低減することができる。
とくに、加熱調理器の前にユーザが存在しないときだけ火力の自動調整を行うように制御することで、ユーザの意図と反した火力調整が行われることを防止し、加熱システムの利便性を向上させることができる。さらに、過剰加熱防止装置を換気装置600に組み込むことで機器構成がシンプルになるため、加熱システムの小型化、および部品点数削減が可能となる。
なお、本願は、様々な例示的な実施の形態および実施例が記載されているが、1つ、または複数の実施の形態に記載された様々な特徴、態様、および機能は特定の実施の形態の適用に限られるのではなく、単独で、または様々な組み合わせで実施の形態に適用可能である。したがって、例示されていない無数の変形例が、本願明細書に開示される技術の範囲内において想定される。例えば、少なくとも1つの構成要素を変形する場合、追加する場合または省略する場合、さらには、少なくとも1つの構成要素を抽出し、他の実施の形態の構成要素と組み合わせる場合が含まれるものとする。
例えば、本願では、調理装置を前提にした記載となっているが、これに限ることはない。例えば、工業的な加熱、実験室における加熱を行う装置等にも適用可能である。したがって、自動調整に用いるレシピも料理に限らず、工業的、実験における熱処理の仕様であってもよい。
以上のように、本願の過剰加熱防止装置100によれば、加熱装置200との通信を行う通信部4、加熱装置200の被加熱物を加熱する加熱部21と加熱装置200を操作するユーザが撮像範囲に入るように加熱部21の上方の離れた位置に設置される赤外線撮像装置300、赤外線撮像装置300から得られた熱画像に基づき、被加熱物の温度を算出する温度算出部7、熱画像に基づき、ユーザの存在を検知する人検知部6、および通信部4を介して加熱装置200から得られたユーザの操作に関する情報と人検知部6から得られたユーザの検知結果と温度算出部7から得られた被加熱物の温度情報とに基づき、通信部4を介して加熱部21の動作を制御する制御部2を備えるようにした。これにより、ユーザが調理操作を行っているかを正確に判断できるので、ユーザの利便性を損なうことなく、過剰な加熱を防止することができる。
人検知部6は、検知したユーザの向きを熱画像から判定する機能を有し、制御部2は、被加熱物の温度が正常範囲であり、ユーザが存在するとの情報を得た場合でも、ユーザの向きが加熱装置から外れているとの判定結果を得たときは、ユーザが加熱装置200に対して設定したレシピ情報に基づき加熱部21の出力を調節するようにした。これにより、ユーザが調理操作を行っているかをさらに正確に判断できるので、ユーザの利便性を損なうことなく、過剰な加熱を防止することができる。
検知したユーザが大人か子供かを識別するAIモデルが保存された記憶部8を備え、人検知部6は、AIモデルを用いて検知したユーザが大人か子供かを判定する機能を有し、制御部2は、被加熱物の温度が正常範囲であり、ユーザが存在するとの情報を得た場合でも、ユーザが子供であるとの判定結果を得たときは、加熱部21の出力を停止、あるいは警報を行うようにした。これにより、ユーザが本当に調理操作を行っているかを正確に判断でき、ユーザの利便性を損なうことなく、過剰な加熱を防止することができる。また、警報により、大人が適切な処置を行うことができる。
人検知部6が、熱画像のうち、あらかじめ設定されたエリア(人検知エリア)内でユーザの存在を検知するようにすれば、人以外のもの、あるいは関係のない人をユーザと誤認することを防止できる。
熱画像における輝度値の上限値と下限値があらかじめ設定され、熱画像の上限値または下限値を逸脱する画素に対して、当該画素の輝度値を上限値または下限値に書き換えるフィルタ処理を行う画像処理部(熱画像生成部5)を備えるようにすれば、人と背景との輝度値を際立たせてユーザの存在の有無を判断できる。
人検知部6は、ユーザが連続して不在となる時間が設定時間を超過しているか否かを判定する機能を有し、制御部2は、連続して不在となる時間が設定時間を超過しているとの判定結果を得たときは、加熱部21の出力の低下を停止、あるいは警報を行うようにすれば、ユーザの利便性を損なうことなく、ユーザが調理中であることを失念した場合でも過剰な加熱を防止することができる。また、警報により、調理中であることを気づかせることができる。
赤外線撮像装置300の赤外線透過レンズ31の前方に、赤外線透過性の保護部材10を設けるようにすれば、煙、油跳ね等による汚染を防止できる。
加熱装置200の上方に設けられた換気装置600に内蔵されているようにすれば、システムをコンパクト化できる。さらには、換気部60の動作も連携させるようにすれば、風量を最適化して、最低限の消費エネルギーで必要な換気が可能になる。
人検知部55が、制御部2と離れた位置に配置され、制御部2と通信によって繋がるサーバ500に構築されているようにしてもよい。とくにAIを用いる場合、多大な計算も容易にでき、あるいは外部からアップデートデータを容易に得ることもできる。
また、本願の加熱システムによれば、上述した過剰加熱防止装置100、および加熱装置200を備え、過剰加熱防止装置100と加熱装置200とが通信によって連携動作するので、ユーザの利便性を確保し、過剰な加熱を防止できる。
100:過剰加熱防止装置、 1:操作部、 2:制御部、 4:通信部、 5:熱画像生成部、 6:人検知部、 7:温度算出部、 8:記憶部、 9:光源、 10:保護部材、 11:報知部、 200:加熱装置、 21:加熱部、 22:記憶部、 23:制御部、 24:操作部、 25:通信部、 300:赤外線撮像装置、 500:サーバ、 51:設定部、 52:熱画像生成部、 53:通信部、 54:記憶部、 55:人検知部、 600:換気装置、 60:換気部。

Claims (17)

  1. 加熱装置との通信を行う通信部、
    前記加熱装置の被加熱物を加熱する加熱部と前記加熱装置を操作するユーザが撮像範囲に入るように前記加熱部の上方の離れた位置に設置される赤外線撮像装置、
    前記赤外線撮像装置から得られた熱画像に基づき、前記被加熱物の温度を算出する温度算出部、
    前記熱画像に基づき、前記ユーザの存在を検知し、前記検知したユーザの向きを前記熱画像から判定する機能を有する人検知部、および
    前記通信部を介して加熱装置から得られた前記ユーザの操作に関する情報と前記人検知部から得られたユーザの検知結果と前記温度算出部から得られた前記被加熱物の温度情報とに基づき、前記通信部を介して前記加熱部の動作を制御する制御部備え
    前記制御部は、前記被加熱物の温度が正常範囲であり、前記ユーザが存在するとの情報を得た場合でも、前記ユーザの向きが前記加熱装置から外れているとの判定結果を得たときは、前記ユーザが前記加熱装置に対して設定したレシピ情報に基づき前記加熱部の出力を調節することを特徴とする過剰加熱防止装置。
  2. 前記検知したユーザが大人か子供かを識別するAIモデルが保存された記憶部を備え、
    前記人検知部は、前記AIモデルを用いて前記検知したユーザが大人か子供かを判定する機能を有し、
    前記制御部は、前記被加熱物の温度が正常範囲であり、前記ユーザが存在するとの情報を得た場合でも、前記ユーザが子供であるとの判定結果を得たときは、前記加熱部の出力を停止、あるいは警報を行うことを特徴とする請求項1に記載の過剰加熱防止装置。
  3. 前記人検知部は、前記熱画像のうち、あらかじめ設定されたエリア内で前記ユーザの存在を検知することを特徴とする請求項1または2に記載の過剰加熱防止装置。
  4. 前記熱画像における輝度値の上限値と下限値があらかじめ設定され、
    前記熱画像の前記上限値または前記下限値を逸脱する画素に対して、当該画素の輝度値を前記上限値または前記下限値に書き換えるフィルタ処理を行う画像処理部を備えたことを特徴とする請求項1または2に記載の過剰加熱防止装置。
  5. 前記熱画像における輝度値の上限値と下限値があらかじめ設定され、
    前記熱画像の前記上限値または前記下限値を逸脱する画素に対して、当該画素の輝度値を前記上限値または前記下限値に書き換えるフィルタ処理を行う画像処理部を備えたことを特徴とする請求項3に記載の過剰加熱防止装置。
  6. 前記人検知部は、前記ユーザが連続して不在となる時間が設定時間を超過しているか否かを判定する機能を有し、
    前記制御部は、前記連続して不在となる時間が前記設定時間を超過しているとの判定結果を得たときは、前記加熱部の出力の低下を停止、あるいは警報を行うことを特徴とする請求項1または2に記載の過剰加熱防止装置。
  7. 前記赤外線撮像装置の赤外線透過レンズの前方に、赤外線透過性の保護部材を設けたことを特徴とする請求項1または2に記載の過剰加熱防止装置。
  8. 前記加熱装置の上方に設けられた換気装置に内蔵されていることを特徴とする請求項1または2に記載の過剰加熱防止装置。
  9. 前記人検知部が、前記制御部と離れた位置に配置され、前記制御部と通信によって繋がるサーバに構築されていることを特徴とする請求項1または2に記載の過剰加熱防止装置。
  10. 前記人検知部が、前記制御部と離れた位置に配置され、前記制御部と通信によって繋がるサーバに構築されていることを特徴とする請求項3に記載の過剰加熱防止装置
  11. 請求項1または2に記載の過剰加熱防止装置、および
    前記加熱装置を備え、
    前記過剰加熱防止装置と前記加熱装置とが通信によって連携動作することを特徴とする加熱システム。
  12. 請求項3に記載の過剰加熱防止装置、および
    前記加熱装置を備え、
    前記過剰加熱防止装置と前記加熱装置とが通信によって連携動作することを特徴とする加熱システム。
  13. 請求項4に記載の過剰加熱防止装置、および
    前記加熱装置を備え、
    前記過剰加熱防止装置と前記加熱装置とが通信によって連携動作することを特徴とする加熱システム。
  14. 請求項6に記載の過剰加熱防止装置、および
    前記加熱装置を備え、
    前記過剰加熱防止装置と前記加熱装置とが通信によって連携動作することを特徴とする加熱システム。
  15. 請求項7に記載の過剰加熱防止装置、および
    前記加熱装置を備え、
    前記過剰加熱防止装置と前記加熱装置とが通信によって連携動作することを特徴とする加熱システム。
  16. 請求項8に記載の過剰加熱防止装置、および
    前記加熱装置を備え、
    前記過剰加熱防止装置と前記加熱装置とが通信によって連携動作することを特徴とする加熱システム。
  17. 請求項9に記載の過剰加熱防止装置、および
    前記加熱装置を備え、
    前記過剰加熱防止装置と前記加熱装置とが通信によって連携動作することを特徴とする加熱システム。
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