JPH07279486A - 自動車用折り畳み式テント - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 自動車用折り畳み式テントにおいて、組み立
て及び折り畳みに要する手間ををきわめて簡単にする。 【構成】 自動車の屋根の上にほゞ水平に取り付けられ
る固定床フレーム１０の一側には、ヒンジ１２を介して
可動床フレーム１１が開閉自在に取り付けられ、ヒンジ
の付近には少なくとも１本の略コ字状の支柱部材１６の
両脚部先端が回動自在に支持される。これら両床フレー
ム及び支柱部材を覆うテントシート３０は、外周縁のほ
ゞ全部において両床フレームに取り付けられ、内面が支
柱部材に係止されている。可動床フレーム１１は、ヒン
ジと反対側の側縁部に設けた折り畳み自在で長さ調節可
能な支持脚２０、または自動車により支持される。また
可動床フレームは折り畳み式の梯子２５を備えている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、乗用車等の自動車の屋
根の上に取り付けて使用する自動車用折り畳み式テント
に関する。

【０００２】

【従来の技術】この種の自動車用折り畳み式テントに
は、例えば実開昭６０−３７５４７号公報に開示された
ものがある。この折り畳み式テントは、折り畳んだもの
を組み立てる際には、自動車の屋根に折り畳んで取り付
けられた床板及び手摺を開き、手摺に複数のテント枠を
設置し、このテント枠にテントシートをかぶせてテント
シートの下縁全周を床板に取り付け、床板を支持棒を介
して自動車の車輪により支持している。また折り畳み
は、上記と逆の手順により行われる。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
ような折り畳み式テントは、組み立て及び折り畳みに相
当な手間を要し、また多少の熟練を要するので、ユーザ
にとって使いこなすのは必ずしも容易でないという問題
がある。

【０００４】本発明はこのような問題を解決して、折り
畳んだ状態からの組み立て及び組み立てた状態からの折
り畳みがきわめて簡単な自動車用折り畳み式テントを提
供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】このために、本発明によ
る自動車用折り畳み式テントは、図１〜図１２に例示す
るように、自動車の屋根の上にほゞ水平に取り付けられ
る平坦で四角な固定床フレーム１０と、この固定床フレ
ームとほゞ同一形状で同固定床フレームの一側にヒンジ
１２を介して開閉自在に取り付けられた可動床フレーム
１１と、略コ字状でその両脚部先端が前記固定床フレー
ム１０の前記一側の両端付近において前記ヒンジ１２の
回転軸線と同軸的にまたはこれと接近した平行な軸線回
りに回動自在に支持された少なくとも１本の支柱部材１
６を備えており、これら固定床フレーム１０，可動床フ
レーム１１及び支柱部材１６を覆うテントシート３０は
外周縁のほゞ全周において固定床フレーム１０及び可動
床フレーム１１に取り付けられ、内面の一部が前記支柱
部材１６に当接して係止されている。

【０００６】固定床フレーム１０と反対側となる可動床
フレーム１１の側縁部には長さが調節可能な支持脚２０
を折り畳み自在に設け、可動床フレーム１１はほゞ水平
に開かれた全開状態においてこの支持脚２０により支持
されるようにしてもよい。あるいはまた、可動床フレー
ム１１はほゞ水平に開かれた全開状態において自動車に
より支持してもよい。

【０００７】略コ字状の支柱部材１６は、テントシート
３０の開閉方向における中央部の内面においてテントシ
ートの内面に係止された中央支柱１６ａと、固定床フレ
ーム１０と中央支柱１６ａの間及び可動床フレーム１１
と中央支柱１６ａの間にそれぞれ位置してテントシート
３０の中央部と外周縁の間においてテントシート３０の
内面に係止された１対の側部支柱１６ｂにより構成する
ことが望ましい。

【０００８】可動床フレーム１１は、ほゞ水平に開かれ
た全開状態において両床フレーム１０，１１と地上を連
絡する折り畳み式の梯子２５を備えていることが望まし
い。

【０００９】

【作用】本発明による自動車用折り畳み式テントは、折
り畳んだ状態では、可動床フレーム１１はヒンジ１２の
回転軸線回りに回動して固定床フレーム１０上に重ねら
れ、支柱部材１６及びテントシート３０は両床フレーム
１０，１１の間に折り重ねらている。この状態から可動
床フレーム１１をヒンジ１２の回転軸線回りに回動して
ほゞ水平となる全開状態まで開けば、この自動車用折り
畳み式テントは組み立てられる。支柱部材１６は両脚部
先端が回動自在に支持されると共にテントシート３０の
内面の一部に係止されているので、可動床フレーム１１
の回動によりテントシート３０が開かれるにつれて支柱
部材１６も自動的に開かれ、全開状態では支柱部材１６
はその係止位置においてテントシート３０を内側から支
持する。また開いた状態から可動床フレーム１１をヒン
ジ１２の回転軸線回りに回動して固定床フレーム１０の
上側に重ねれば、支柱部材１６及びテントシート３０は
両床フレーム１０，１１の間に折り重なって畳まれる。

【００１０】可動床フレーム１１は、ほゞ水平に開かれ
た全開状態では、折り畳み自在に設けられた支持脚２０
または自動車により支持される。

【００１１】支柱部材１６を中央支柱１６ａ及び側部支
柱１６ｂにより構成したものによれば、テントシート３
０は開閉方向の３箇所において内側から支持される。

【００１２】開かれた自動車用折り畳み式テントの両床
フレーム１０，１１上への昇降は、可動床フレーム１１
に設けた折り畳み式の梯子２５によりなされる。

【００１３】

【実施例】図１〜図１０は第１実施例を示している。先
ず、図１及び図２により骨組みの説明をすれば、図１に
示す全開状態で床部分を形成する固定及び可動床フレー
ム１０，１１は角パイプを溶接して構成され、何れも長
方形状の外枠１０ａ，１１ａを平行なクロスメンバ１０
ｂ，１１ｂにより溶接補強したもので、全体としてほゞ
同一形状同一寸法である。この両床フレーム１０，１１
は、１対のヒンジ１２によりその長辺において互いに開
閉自在に連結され、一方の固定床フレーム１０は、自動
車Ａの屋根の上に固定されたルーフラックＢに、フレー
ム取付バンドＣにより締め付け保持され、他方の可動床
フレーム１１は全開状態では自動車Ａの側方に張り出し
ている。フレーム取付バンドＣは、例えば両端部に互い
に係合する１対の面係合ファスナ（ベルクロファスナあ
るいはマジックテープ等ともいう）を縫い付けた皮革製
のバンドで、ルーフラックＢと外枠１０ａまたはクロス
メンバ１０ｂに巻き付け両端部の面係合ファスナを係合
させて外れないように取り付けるものである。

【００１４】ヒンジ１２は、図２に詳細に示すように、
別体の先端部１３ｂをＵ字形の根元部１３ａに傾斜して
溶接した第１部材１３と、傾斜した両先端部が一体形成
されたＵ字形の第２部材１４よりなり、第１部材１３の
先端部１３ｂが第２部材１４の間に挟持されて、ヒンジ
ピン１５により回動自在に連結されている。この両部材
１３，１４の根元部はそれぞれ固定床フレーム１０及び
可動床フレーム１１の外枠１０ａ，１１ａの長辺となる
一側の両端部付近に溶接等により固着されて、各床フレ
ーム１０，１１は互いに開閉回動可能に連結される。図
示のように、両床フレーム１０，１１が一平面状となる
全開状態では、両外枠１０ａ，１１ａは側面が互いに接
しており、ヒンジピン１５はこの接触面の上方に位置し
ている。

【００１５】図２に示すように、それぞれ外向きに突出
した各ヒンジ１２のヒンジピン１５には、互いに平行な
脚部を有するよう略コ字状に折曲された中央支柱１６ａ
及び１対の側部支柱１６ｂの各脚部先端の穴が挿入さ
れ、ワッシャ１５ａを介してセルフロックナット１５ｂ
により、回動自在に抜け止め保持されている。この中央
支柱１６ａと両側部支柱１６ｂが支柱部材１６を構成し
ている。本実施例では中央支柱１６ａは断面積が大きい
角パイプとし、両側部支柱１６ｂは断面積が小さい丸パ
イプとしたが、支柱部材１６は中央支柱１６ａのみとし
てもよいし、１対の側部支柱１６ｂのみとしてもよい
し、あるいは４本以上としてもよい。また各支柱部材１
６の脚部先端は、ヒンジピン１５付近においてこれと平
行に設けた別のピンにより固定床フレーム１０または可
動床フレーム１１に枢支してもよい。

【００１６】図１、図４、図９及び図１０に示すよう
に、可動床フレーム１１のヒンジ１２を設けたのと反対
側となる側縁部下側には、支持脚２０が折り畳み自在に
設けられている。支持脚２０は丸パイプ材をコ字状に折
曲してなる根元部２１と、その互いに平行な両端部内に
長手方向に挿入可能に設けられた１対の先端部２２より
なり、３個のＵ字金具１８が、根元部２１の中央真直部
を回動可能に保持して外枠１１ａに固着されることによ
り、支持脚２０は折り畳み可能となっている。先端部２
２はその下端にゴム足２３を取り付けると共に上部と下
部の一部にそれぞれ調節ねじ部２２ａ及び取付ねじ部２
２ｂが設けられている。図１に示すように、全開状態と
した可動床フレーム１１を支持する状態では、支持脚２
０を引き起こし、根元部２１から先端部２２を引き出
し、根元部２１両端に固着した長さ調節保持部２１ａに
調節ねじ部２２ａを螺合することにより支持脚２０の長
さを調節して地面の凹凸に拘らず可動床フレーム１１を
適切な位置に支持する。図９及び図１０に示すように収
納状態では、先端部２２を根元部２１内に押し込み、取
付ねじ部２２ｂを長さ調節保持部２１ａに螺合して支持
脚２０を縮小状態に保持している。

【００１７】支持脚２０の根元部２１の中央部には、Ｕ
字状の梯子取付枠２４が根元部２１と同一面内に溶接さ
れている。連結金具２８ｂにより互いに回動可能に連結
された上半部２６と下半部２７よりなる梯子２５は、連
結金具２８ａにより梯子取付枠２４の中央部に回動可能
に連結されている。使用状態では、図１に示すように、
梯子２５の上半部２６は、下から２番目の横木に連結し
た下半部２７を最下の横木に当接して昇降者の重量を支
える。収納状態では、図９及び図１０に示すように、上
半部２６及び下半部２７は共に使用状態における可動床
フレーム１１の下面に沿って折り畳まれ、梯子保持バン
ド２９によりその位置に保持される。

【００１８】次にテントシート３０の説明をする。防水
性で不透明な丈夫な布より家形に縫製されたテントシー
ト３０は、図１の二点鎖線に示すように、全開状態とし
た固定床フレーム１０，可動床フレーム１１及び支柱部
材１６よりなる骨組みを外側から覆ってかぶせる。図１
に示すように、中央支柱１６ａを垂直とした状態で、中
央部がテントシート３０の内面中央部に縫い付けられた
保持バンド３１を、図３に示すように中央支柱１６ａを
抱くように回し、両端部に縫い付けられた１対の面係合
ファスナ３１ａ，３１ｂを係合させて中央支柱１６ａを
テントシート３０の中央部内面に係止させる。この係止
箇所は例えば中央支柱１６ａの上辺に沿って５箇所程度
であり、必要ならば中央支柱１６ａ両側の両脚部に設け
てもよい。また側部支柱１６ｂは、図１に示すように、
各側部支柱１６ｂを中央支柱１６ａと固定床フレーム１
０の間及び中央支柱１６ａと可動床フレーム１１の間に
位置させた状態で、図４に示すように中央部をテントシ
ート３０の各上角部３４内面に縫い付けられ両端部に１
対の面係合ファスナ３２ａ，３２ｂを設けた保持バンド
３１により、テントシート３０の内面に係止される。保
持バンド３１によるテントシート３０に対する側部支柱
１６ｂの係合箇所は、中央支柱１６ａの場合と同様であ
る。

【００１９】テントシート３０の外周縁部（下縁部）
は、図５及び図６に示すように、各床フレーム１０，１
１の外枠１０ａ，１１ａに取り付けられている。外枠１
１ａの支持脚２０が取り付けられる部分へのテントシー
ト３０の取り付けは、図５に示すように、テントシート
３０の下端縁とそれより多少手前の内面に沿って相当数
の対をなす面係合ファスナ３３ａ，３３ｂが縫い付けら
れ、テントシート３０の下縁部は外枠１１ａ，Ｕ字金具
１８及び支持脚２０の根元部２１の外側を回って面係合
ファスナ３３ａが面係合ファスナ３３ｂに係合されて、
テントシート３０の下縁部は外枠１１ａに取り付けられ
る。なお図示は省略したが、各クロスメンバ１１ｂ及び
根元部２１両端の折曲部に相当するテントシート３０の
下縁部には、それらを通すための切込みが設けられてい
る。支持脚２０を設ける部分以外の外枠１０ａ，１１ａ
へのテントシート３０の取り付けは、図６に示すよう
に、Ｕ字金具１８及び支持脚２０の根元部２１がない点
を除き図５と同様であり、テントシート３０の下縁部は
外枠１０ａまたは１１ａに取り付けられる。この下縁部
には、各クロスメンバ１１ｂを通すための切込みが同様
に設けられている。

【００２０】梯子取付枠２４取付部分の両側から上方に
かけてのテントシート３０は、出入口を形成するため
に、１対のスライドファスナ３０ｂが平行に設けられて
いる。図示は省略したが、テントシート３０の複数箇所
には、採光及び外部視認のための透明窓及びこれを着脱
可能に覆う不透明カバーが設けられている。これら出入
口及び窓の構造は、周知のテントシートのものと変わり
はない。

【００２１】この自動車用折り畳み式テントを開いた状
態において、各床フレーム１０，１１の上側となる面に
は、図７に示す床板３５，３６が載せられる。木製の合
板や合成樹脂製のハネカム合板などよりなる各床板３
５，３６の縦横の長さは各床フレーム１０，１１とほゞ
同じで、ヒンジ１２との干渉を避けるための切欠き３５
ａ，３６ａが設けられている。可動床フレーム１１上に
載せられる方の床板３６には、更に３対の短いスリット
３６ｂと、保持バンド３７が設けられている。各保持バ
ンド３７は中央部が床板３６に取り付けられ、両端部は
スリット３６ｂを通って下に延びて、各先端には１対の
面係合ファスナが縫い付けられている。床板３６を可動
床フレーム１１上に載せた状態において各保持バンド３
７をクロスメンバ１１ｂを抱くように回し、両端部の面
係合ファスナを係合することにより、可動床フレーム１
１を閉じた場合でも床板３６が外れないようにしてい
る。

【００２２】図８は、畳んだ状態の折り畳み式テントを
覆う収納カバー４０を示している。この収納カバー４０
は相当な剛性を有する合成樹脂により下方が解放された
箱形に成形され、各２個のＵ字金具４２（１個のみを図
示）により開閉自在に取り付けられた１対のコ字状の脚
部材４１を有しており、テーブルとして使用可能であ
る。この収納カバー４０は、脚部材４１を収納した状態
で、図１０の二点鎖線に示すように、自動車Ａのルーフ
ラックＢ上に折り畳んだ自動車用折り畳み式テントを覆
い、両側に設けた各２個のカバー取付バンド４３をルー
フラックＢまたは固定床フレーム１０に引っかけて取り
付けるものである。

【００２３】次に本実施例の作用の説明をする。本実施
例の自動車用折り畳み式テントは、折り畳んだ状態で
は、図１０に示すように、可動床フレーム１１はヒンジ
１２の回転軸線回りに回動して固定床フレーム１０上に
位置され、中央支柱１６ａ，側部支柱１６ｂ及びテント
シート３０は両床フレーム１０，１１の間に折り畳まれ
た状態となっている。この状態では、両床フレーム１
０，１１は、それぞれの前後部に一端を取り付けた設け
た対をなす固定バンド１９の自由端に縫い付けられた面
係合ファスナを互いに係合することにより、折り畳み状
態に保持される。この上に収納カバー４０をかぶせて取
り付けた状態で、自動車Ａの走行はなされる。

【００２４】目的地に到着し、収納カバー４０を取り外
し、固定バンド１９の面係合ファスナを離脱して、可動
床フレーム１１をヒンジ１２の回転軸線回りに回動すれ
ば折り畳み式テントは次第に開かれ、可動床フレーム１
１がほゞ水平となれば全開となる。中央支柱１６ａ及び
側部支柱１６ｂはテントシート３０の内面に係止されて
いるので、図９に示すように、可動床フレーム１１の回
動によりテントシート３０が開かれるにつれて中央支柱
１６ａ及び側部支柱１６ｂも自動的に開かれ、図１に示
す全開状態では、中央支柱１６ａ及び側部支柱１６ｂは
係止位置において、テントシート３０を内側から支持す
る位置に位置決めされる。従ってフレームの組み立て及
びテントシートの取り付けに要する手間を全く要するこ
となく、自動車用折り畳み式テントの組み立てが自動的
になされる。

【００２５】可動床フレーム１１がほゞ水平に開かれた
全開状態で、支持脚２０を下方に引き起こし、左右の先
端部２２を根元部２１から引き出し、長さ調節保持部２
１ａと調節ねじ部２２ａの螺合により地面の状態に合わ
せて支持脚２０の長さを調節して可動床フレーム１１を
支持する。また、梯子保持バンド２９を外し、折り畳ま
れた梯子２５を開いて両床フレーム１０，１１への昇降
ができるようにする。また、このように開いた状態から
支持脚２０及び梯子２５を折り畳み、可動床フレーム１
１をヒンジ１２の回転軸線回りに上方に回動して固定床
フレーム１０の上側に重ねれば、支柱部材１６及びテン
トシート３０は両床フレーム１０，１１の間に自動的に
折り畳まれる。

【００２６】自動車用折り畳み式テントを開いた状態で
は、思わぬ外力により可動床フレーム１１が持ち上がる
のを防ぐために、可動床フレーム１１の支持脚２０を設
けた付近と自動車Ａの下部との間に、ロープなどを張設
しておくことが望ましい。なお、可動床フレーム１１の
外枠１１ａから下方に垂れて出入口等を備えた天幕によ
り固定床フレーム１０下側の空間を囲み、これを補助的
居住空間として利用するすることも可能である。また、
上記実施例では各部の取り付けに面係合ファスナを使用
したが、それらの箇所の取付方法は、面係合ファスナに
限らず、ボタンによる係合または柔軟なバンドの両端を
こま結びにするなど任意である。

【００２７】次に図１１及び図１２に示す第２実施例の
説明をする。この第２実施例は前述した第１実施例に比
して小型であり、開いた状態において両床フレーム１
０，１１は何れも自動車ＡのルーフラックＢに支持され
るようになっている。

【００２８】この第２実施例は、全体としてやや小型で
ある点を除き第１実施例と実質的に同一構造であり、互
いにほゞ同一形状の固定床フレーム１０と可動床フレー
ム１１は図２に示すヒンジにより開閉可能に連結され、
コ字状の中央支柱及び側部支柱が同様に取り付けられ、
これらを覆うテントシート３０も同様に両床フレーム１
０，１１及び各支柱部材に取り付けられている。図１２
に示すように、固定床フレーム１０は、可動床フレーム
１１が連結される側が後側となるように、ルーフラック
Ｂ上の中央部から前半部にかけて、第１実施例と同様の
手段により取り付けられる。可動床フレーム１１には第
１実施例と同様の折り畳み式の梯子２５が設けられてい
るが、支持脚２０は備えていない。

【００２９】この第２実施例も、第１実施例と同様、可
動床フレーム１１を開くことにより骨組み及びテントシ
ート３０の組み立ては自動的になされるが、図１１に示
す全開状態では、可動床フレーム１１はルーフラックＢ
の後部により支持される。この状態で梯子２５を開いて
地面との間に渡し、スライドファスナ３０ｂにより形成
される出入口から自動車の上に組み立てられた折り畳み
式テント内に出入り可能とする。その他の構造及び作用
は前述した第１実施例と実質的に同じであるので、詳細
な説明は省略する。

【００３０】なお、本発明は支柱部材１６として中央支
柱１６ａのみを使用して実施することもでき、この場合
はテントシート３０の断面形状は三角形となる。しかし
ながら上記各実施例のように、中央支柱１６ａと左右の
側部支柱１６ｂを使用すればテントシート３０の断面形
状は家形となり、内部の居住空間は大となる。あるいは
左右の側部支柱１６ｂのみを使用して、断面形状が台形
のテントシート３０を使用するようにしてもよい。ま
た、支柱部材１６は４本以上の支柱により構成してもよ
い。なお、本発明の自動車用折り畳み式テントは、自動
車ＡのルーフラックＢから取り外し、地上において使用
することも可能である。

【００３１】

【発明の効果】上述のように、本発明によれば、テント
シートの外周縁が予め両床フレームに取り付けられてお
り、可動床フレームをヒンジの回動軸線回りに回動して
開けば、支柱も自動的に開いてテントシートを内側から
支持し、また可動床フレームを回動して閉じれば自動的
に折り畳まれるので、この種の自動車用折り畳み式テン
トの組み立て及び折り畳みの際ににもっとも手間がかか
るフレームの組み立て分解及びテントシートの取り付け
取り外しに要する手間が不要となり、従って誰でも容易
に組み立て及び折り畳みを行うことができる。

【００３２】支柱を中央支柱及び側部支柱により構成し
たものによれば、テントシートの支持箇所が増えること
により居住空間を大きくすることができので、一層使い
やすい自動車用折り畳み式テントが得られる。

【００３３】また、開いた可動床フレームの支持は、折
り畳み自在な支持脚を開きまたは自動車により行ってい
るので、その操作もきわめて容易である。

【００３４】更に、開いた自動車用折り畳み式テント内
への昇降に使用する梯子を、可動床フレームに設けた折
り畳み式梯子とすれば、自動車用折り畳み式テントの使
用は一層容易になる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明の第１実施例の全体構成を示す全開状
態における斜視図である。

【図２】 第１実施例のヒンジ付近の構造を示す拡大斜
視図である。

【図３】 図１の３−３断面図である。

【図４】 図１の４−４断面図である。

【図５】 図１の５−５断面図である。

【図６】 図１の６−６断面図である。

【図７】 第１実施例の床板を示す斜視図である。

【図８】 第１実施例の収納カバーを示す斜視図であ
る。

【図９】 第１実施例の折り畳み途中における全体斜視
図である。

【図１０】 第１実施例の折り畳んだ状態における全体
斜視図である。

【図１１】 第２実施例の全開状態における斜視図であ
る。

【図１２】 第２実施例の折り畳んだ状態における斜視
図である。

【符号の説明】

１０…固定床フレーム、１１…可動床フレーム、１２…
ヒンジ、１６…支柱部材、１６ａ…中央支柱、１６ｂ…
側部支柱、２０…支持脚、２５…梯子、３０…テントシ
ート。

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 自動車の屋根の上にほゞ水平に取り付け
   られる平坦で四角な固定床フレームと、この固定床フレ
   ームとほゞ同一形状で同固定床フレームの一側にヒンジ
   を介して開閉自在に取り付けられた可動床フレームと、
   略コ字状でその両脚部先端が前記固定床フレームの前記
   一側の両端付近において前記ヒンジの回転軸線と同軸的
   にまたはこれと接近した平行な軸線回りに回動自在に支
   持された少なくとも１本の支柱部材と、前記固定床フレ
   ーム，可動床フレーム及び支柱部材を覆って設けられ外
   周縁のほゞ全周において同固定床フレーム及び可動床フ
   レームに取り付けられ内面の一部が前記支柱部材と当接
   して係止されたテントシートよりなる自動車用折り畳み
   式テント。
2. 【請求項２】 前記固定床フレームと反対側となる前記
   可動床フレームの側縁部に折り畳み自在に設けられて長
   さが調節可能な支持脚を更に備え、前記可動床フレーム
   はほゞ水平に開かれた全開状態においてこの支持脚によ
   り支持される請求項１に記載の自動車用折り畳み式テン
   ト。
3. 【請求項３】 前記可動床フレームはほゞ水平に開かれ
   た全開状態において前記自動車により支持される請求項
   １に記載の自動車用折り畳み式テント。
4. 【請求項４】 前記略コ字状の支柱部材が、前記テント
   シートの開閉方向における中央部の内面において同テン
   トシートの内面に係止された中央支柱と、前記固定床フ
   レームと中央支柱の間及び前記可動床フレームと中央支
   柱１６ａの間にそれぞれ位置して前記テントシートの前
   記中央部と外周縁の間において前記テントシートの内面
   に係止された１対の側部支柱よりなる請求項１に記載の
   自動車用折り畳み式テント。
5. 【請求項５】 前記可動床フレームが、ほゞ水平に開か
   れた全開状態において両床フレームと地上を連絡する折
   り畳み式の梯子を備えている請求項１に記載の自動車用
   折り畳み式テント。