JPH07279054A - 遮水シート - Google Patents

遮水シート

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JPH07279054A
JPH07279054A JP6076881A JP7688194A JPH07279054A JP H07279054 A JPH07279054 A JP H07279054A JP 6076881 A JP6076881 A JP 6076881A JP 7688194 A JP7688194 A JP 7688194A JP H07279054 A JPH07279054 A JP H07279054A
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JP
Japan
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water
polymer
binder
sheet
superabsorbent polymer
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JP6076881A
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Keiko Honda
恵子 本多
Masahiro Hiroshima
政広 広島
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ハウスラップ、屋根下茸材等の建築材料とし
て、優れた釘穴止水性と高い透湿性を有する遮水シート
を提供する。 【構成】 フラッシュ紡糸法ポリオレフィン系不織布の
少なくとも片面に、吸水倍率50倍以上の高吸水性ポリ
マーをバインダーを用いて固着させ、かつ高吸水性ポリ
マーの付着量a(g/m2 )が10≦a≦100、バイ
ンダー付着量b(g/m2 )が0.1a≦b≦50であ
る遮水シート。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、建築材料として、ハウ
スラップ、屋根下茸材等に用いられる遮水シートに関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】一般家屋の壁面においては、防水シート
として紙にアスファルトを含浸させたアスファルトフェ
ルトが従来から使用されている。しかしながら、特に寒
冷地では、冬季の室内が暖房により高温多湿状態になる
ため、室外との気温差が大きく、壁面で室内の水蒸気が
結露し、黴が発生しやすいという問題点がある。そこで
近年では、ハウスラップとして、防水透湿シートが広く
用いられるようになっている。
【0003】また、屋根においては、瓦と野地板との間
に敷かれる屋根下茸材が、瓦の隙間から侵入した雨水の
家屋内部への侵入を防ぐ役目を担っている。屋根下茸材
として、従来から使用されているのは、紙、又は不織布
にアスファルトを含浸・塗布した防水性の高いアスファ
ルトルーフィングが主流である。ところが、アスファル
トルーフィングでは透湿性を有しないため、室内外での
温度差が大きい場合には結露を生じやすく、下に敷かれ
る野地板を傷めやすいという問題点がある。また、アス
ファルトルーフィングは目付が約1000g/m2 と大
きく、屋根の上に持ち運ぶ時に作業性が悪いという問題
点がある。そこで屋根下茸材としても、上記のように軽
量な防水透湿シートの使用が考えられる。
【0004】しかしながら、ハウスラップにおいても、
屋根下茸材においても、これらを固定するためにタッカ
ー釘を用いるのが一般的で、屋根下茸材に至っては、瓦
の上から屋根下茸材を貫いて、野地板まで瓦固定用釘が
打ち込まれる。それ故、外壁、及び瓦の隙間を通じて侵
入してきた雨水が、ハウスラップや屋根下茸材に生じた
釘穴から侵入しやすく、特に屋根では、瓦の釘穴から侵
入した雨水が、さらに屋根下茸材の釘穴から侵入して、
野地板が腐食するという問題点があるため、釘穴での止
水性が強く要求される。
【0005】そこで実開平5−61074号公報には、
防水性、透湿性の高いポリエチレンのプレクシフィラメ
ント・フィルム、フィブリル・ストランドの不織布シー
トに水膨潤性コロイド粘土層を設け、穴からの漏水を抑
えた防水構造体が提示されている。ところが、水膨潤性
コロイドに吸水倍率の低いベントナイトを用いるため、
吸水時の膨潤体積は小さく、膨潤によって穴を塞ぐため
にはベントナイトの付着量が多くなり、粘着剤を含めた
水膨潤性コロイド粘土層の厚みが1〜5mmと厚くなる
ため、不織布シートの透湿性が損なわれるという問題点
がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来技術では、釘穴止
水性を高めるために止水層を設けた結果、不織布の持つ
透湿性を生かすことができず、遮水シートが十分な透湿
性を有しないという問題がある。よって室内外の気温差
が大きい場合には結露を起こし、腐食の原因となる。
【0007】本発明の課題は、透湿性を損なうことな
く、釘穴での止水効果を高めた遮水シートを提供しよう
とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、透湿性を
損なうことなく、かつ釘穴での止水性を向上させる方法
について鋭意検討した結果、防水透湿シートとしてフラ
ッシュ紡糸法ポリオレフィン系不織布を支持体として、
その少なくとも片面に高吸水性ポリマーをバインダーで
固着させることによって、釘穴から侵入してきた水を高
吸水性ポリマーが吸水、膨潤し、水が漏れ出る穴を塞ぐ
ことが出来ることを見出すと共に、高吸水性ポリマーの
吸水倍率が50倍以上では、膨潤後の高吸水性ポリマー
の体積が大きく、穴を塞ぐ効果も大きいので、高吸水性
ポリマーとバインダーとの付着量は、支持体の透湿性を
損なうほど多くは必要ないことを見出し、本発明を完成
した。すなわち、本発明は、フラッシュ紡糸法ポリオレ
フィン系不織布の少なくとも片面に、吸水倍率50倍以
上の高吸水性ポリマーをバインダーを用いて固着させ、
かつ高吸水性ポリマーの付着量a(g/m2 )が10≦
a≦100、バインダー付着量b(g/m2 )が0.1
a≦b≦50であることを特徴とする遮水シートであ
る。
【0009】本発明の遮水シートは、高吸水性ポリマー
が、不織布の裏面、すなわち屋根下茸材の野地板に接す
る側に固着されたものである。ここでいう高吸水性ポリ
マーとは、その内部に親水基を有した架橋構造からなる
ポリマーであって、それ自身は水に溶けることなく水を
吸収・保持し、膨潤する性質をもったポリマーのことを
いう。この高吸水性ポリマーは水に接する前は高分子鎖
が相互に絡み合い、ところどころ架橋した三次元網目構
造になっているが、水に接すると親水基であるイオン性
基が解離し、同符号イオンどうしの電気的反発によって
その網目構造を広げ膨潤し、さらに多くの水を取り込み
保持することとなる。
【0010】また反対に、三次元網目構造を有するがた
め、ゴム弾性力が働き、網目構造を縮ませようとする力
も働き、両者が力がバランスしたところで膨潤は止まる
ので水に溶解してしまうことはない。高吸水性ポリマー
が止水するメカニズムは明らかでないが、次のようであ
ろうと考えられる。
【0011】屋根下茸材における表層のフラッシュ紡糸
法ポリオレフィン系不織布と釘との間に生じている隙間
から水が侵入し、高吸水性ポリマー層に達すると、釘周
囲に存在する高吸水性ポリマーは吸水し、膨潤を起こ
す。高吸水性ポリマーは、釘が打ち込まれた際に支持体
と野地板との間で上から押されつけられた状態となって
いるので、膨潤する方向は上下方向が抑制され、隙間の
ある方向、水平方向へより膨潤しやすくなる。
【0012】すなわち、高吸水性ポリマーは釘に向かっ
て膨潤し、釘と屋根下茸材との間に生じている隙間を塞
ぐことが可能となる。また、支持体であるフラッシュ紡
糸法ポリオレフィン系不織布が三次元網状繊維から成
り、防水性が非常に高いため、表層にあることで高吸水
性ポリマー層に達する雨水をある程度遮断することが出
来る。
【0013】反対に、高吸水性ポリマーが支持体の表面
のある場合は、水に接すると直ちに吸水し、四方に膨潤
して釘と屋根下茸材との隙間を塞ぐことは出来ないばか
りか、過剰の水に接した場合にはポリマーの脱落が起こ
り、その役割を果たし得ない。本発明に用いる不織布
は、フラッシュ紡糸法ポリオレフィン系不織布である。
製造方法については、特公昭62−172073号公報
には高密度ポリエチレンの例が、特公昭62−1925
98号公報にはポリプロピレンの例が提示されている。
そのフラッシュ紡糸法の一例としては、ポリオレフィン
系ポリマーを、高温高圧下でハロゲン化炭化水素などに
溶解させた後、急激な圧力損失を与えると、均一であっ
た溶液は濃厚相と希薄相に微細に相分離する。
【0014】この液状物を紡口より常温常圧下に吐出す
ると、繊維径0.1μm〜10μmの微細繊維から成る
三次元網状繊維を形成する。これをコンベア上に振り落
とし、ウエブ状にした後、常温ないしは適当な温度(ポ
リオレフィンの融点以下)に保ったロール(平滑ロー
ル、エンボスロール等)、あるいはフェルトカレンダー
により部分、または全面圧着し、シート状にする。この
ようにして製造された不織布シートは、微細繊維が三次
元網状構造といった緻密構造を形成しており、防水性、
透湿性、高強力をも兼ね備えている。
【0015】さらに、本発明に用いる不織布は、回転速
度の異なる2本のロール間を通すことによって、もみ加
工を行われたものであることが好ましい。このもみ加工
が行われたものは、内部の繊維の自由度が増し、釘を打
ち込んだ際の、不織布のシートの裂けが小さく、釘と不
織布シートとの間に開く隙間が小さくなるので、高吸水
性ポリマー層への雨水の侵入をより少なく抑えることが
できる。また、この不織布にフッ素系、シリコン系、ワ
ックス系などの撥水剤を付着、あるいは含浸させると撥
水性が高まり、雨水の侵入をさらに抑えることができ
る。
【0016】本発明に用いる支持体である不織布は、熱
溶融したポリマーを紡出、延伸し、そのままネット上に
堆積させたスパンボンド法不織布では(フラッシュ紡糸
も広義にはスパンボンド法であるが、ここでは区別して
呼ぶ)、繊維径が大きく、繊維の配列方向がネットの進
行方向となるので、防水性が不十分となり好適でない。
すなわち侵入してきた雨水に、風圧など何らかの要因で
圧力がかかると不織布全面から水が浸透してしまう。
【0017】また、本発明に用いるフラッシュ紡糸法ポ
リオレフィン系不織布の目付は、30〜500g/m2
が好ましい。目付が30g/m2 より小さいと、厚薄斑
が大きく防水性に劣る。逆に、目付が500g/m2
超えると、重量が大きくなるため運搬時の作業性が悪く
なり好ましくない。次に、本発明を用いる高吸水性ポリ
マーは、吸水倍率が50倍以上であれば、一般的に用い
られる高吸水性ポリマーのいずれでもよい。ここでいう
吸水倍率とは、高吸水性ポリマー1g当たりが吸収し得
る水量のことである。具体的には、高吸水性ポリマーを
過剰の精製水中で十分膨潤させた後、ふるいの上で過剰
の精製水をろ過し、高吸水性ポリマーの膨潤前後の重量
変化を測定して算出する。
【0018】高吸水性ポリマーとしては例えば、ポリア
クリル酸塩架橋物、澱粉−ポリアクリル酸塩、ポリビニ
ルアルコール−ポリアクリル酸塩、イソブチレン−マレ
イン酸塩などであり、これらを2種以上混合して用いて
もよい。ただし吸水倍率が50倍よりも小さいと、吸
水、膨潤後の体積が小さく隙間を塞ぐ効果が小さいの
で、釘穴止水性は不十分となる。この止水性を向上させ
るために付着量を多くすると、それに伴ってポリマーを
固着させるためのバインダーの付着量も多くなるので、
透湿性が損なわれる結果となる。
【0019】本発明の遮水シートは、高吸水性ポリマー
の付着量が、10〜100g/m2、さらに好ましくは
20〜80g/m2 である。吸水倍率が50倍以上あっ
ても、その付着量が10g/m2 より少ないと釘穴止水
効果は不十分となり、また100g/m2 より多いとポ
リマーの固着が不十分で脱落が起こるので、加工工程上
及び施工上問題となる。高吸水性ポリマーの粒径として
は小さい方が、同一付着量で粒径の大きなポリマーと比
較した場合、膨潤した際のポリマーの間の隙間が小さ
く、釘との間に生じている隙間をより密に埋めることが
できるので、好ましい。
【0020】本発明で高吸水性ポリマーを固着させるた
めに用いられるバインダーとしては、ポリビニールエー
テル、ポリイソブチレン、SBR、ブチルゴム、天然ゴ
ム、ポリウレタン、クロロプレン、ニトリルゴム系など
各種合成樹脂、ゴム類などいずれでもよい。その中で
も、バインダーが支持体であるフラッシュ紡糸法ポリオ
レフィン系不織布の繊維間の空隙を埋めることで、透湿
性を低下させる要因となるので、高い透湿性を有する樹
脂をバインダーとして用いることが好ましい。付着量と
しては、その下限が高吸水性ポリマーの付着量に対する
比で0.1以上で上限が50g/m2 、さらに好ましく
は20g/m2 以下である。高吸水性ポリマーの付着量
に対する比が0.1より小さいと、高吸水性ポリマーの
固着が不十分で脱落しやすく、加工工程上及び施工上問
題となり、反対に50g/m2 より多いと透湿性が低下
してしまう。
【0021】高吸水性ポリマーをバインダーを用いて固
着させる方法としては、高吸水性ポリマーをバインダー
樹脂に均一に分散させた後、各種コーティング法、ラミ
ネーティング法いずれでもよい。上記のようにフラッシ
ュ紡糸法ポリオレフィン系不織布の少なくとも片面に、
高吸水性ポリマーを固着させて成る遮水シートは、高い
防水性、透湿性を有し、良好な釘穴止水効果を発揮する
ことができる。
【0022】さらにはこの遮水シートの少なくとも片面
に防滑層を設けると、施工中に足元が滑りやすいといっ
た危険を防ぐことができ、作業性が向上するので好まし
い。防滑層を構成する防滑剤としては、例えば発泡剤あ
るいは発泡助剤を含有した樹脂、粉末状のホットメルト
剤などが挙げられ、これらを支持体の全面、または部分
的に塗布する。
【0023】
【実施例】実施例によって本発明をさらに詳細に説明す
る。なお、物性測定方法は次のとおり。 (1)釘穴止水性 12mm厚の合板の上に高吸水性ポリマー面を裏面にし
てサンプルを載せ、コロニアル瓦用釘(長さ30mm、
最大直径3.3mm、最小直径2.9mm、最大直径
(最小直径)と最大直径(最小直径)との間隔1.3m
m)を打ちつける。この上に底部をシーリング剤でシー
リングした塩ビパイプを立て、上部は10mlのメスピ
ペットを中央に通したゴム栓で封をする。これに150
mmの水頭圧をかけて、24時間後の減水量(ml)を
n=10で測定し、1.0ml以下のものを合格とす
る。 (2)透 湿 性 JIS−L−1099透湿性試験方法A−1法(塩化カ
ルシウム法)に基づき、高吸水性ポリマー面を表面に向
けて測定、1000g/m2 /24hr以上を合格とす
る。 (3)高吸水性ポリマー脱落性 荷重200gf、底面積26.25cm2 のおもりの底
面にサンプルの支持体と同一の試料を取り付け、ポリマ
ー面を10回こすり、ポリマーの脱落の有無を外観変化
の判定により行う。
【0024】
【実施例1】もみ加工を行ったフラッシュ紡糸法ポリオ
レフィン系不織布(旭化成工業(株)製商標ルクサーH
3350ZZ、目付70g/m2 )に、下記に示すバイ
ンダー、高吸水性ポリマーをそれぞれ固形分付着量8g
/m2 、40g/m2 となるようにナイフコーターを用
いてコーティングし、本発明の遮水シートを得た。 <バインダー> 旭化成工業(株)製 タフデン1000(SBR)/タフプレンA(スチレン
系エラストマー)=50/50、16.5%トルエン溶
液 <高吸水性ポリマー> クラレ(株)製 KIゲルF3(イソブチレン−無水マレイン酸共重合
体、粒径110μm)
【0025】
【実施例2】もみ加工を行わずに熱融着させた以外は、
実施例1と同様なフラッシュ紡糸法ポリオレフィン系不
織布であるH2050ZZ(目付70g/m2 )を用い
た他は、実施例1と同様の条件にして本発明の遮水シー
トを得た。
【0026】
【比較例1】高吸水性ポリマー層を設けない実施例1に
用いたフラッシュ紡糸法ポリオレフィン系不織布を用い
て、遮水シートを得た。
【0027】
【比較例2】実施例1に用いたフラッシュ紡糸法ポリオ
レフィン系不織布に代えて、スパンボンド法不織布(P
3070)を用いた以外の他の条件は、実施例1と同様
にして遮水シートを得た。実施例1、2及び比較例1、
2の結果を表1に示す。フラッシュ紡糸法ポリオレフィ
ン系不織布を用い、高吸水性ポリマーを固着させた場合
に優れた釘穴止水性を示すことがわかる。
【0028】
【表1】
【0029】
【実施例3】実施例1の高吸水性ポリマーKIゲルF3
に代えて、下記に示す高吸水性ポリマーを用い、他の条
件は実施例1と同様にして本発明の遮水シートを得た。 <高吸水性ポリマー> 三洋化成工業(株)製 ST−500F110(アクリル酸・アクリル酸ソー
ダ、粒径110μm)
【0030】
【実施例4】実施例1の高吸水性ポリマーKIゲルF3
より粒径の小さな下記の高吸水性ポリマーを用い、他の
条件は実施例1と同様にして遮水シートを得た。 <高吸水性ポリマー> クラレ(株)製 KIゲルF2(イソブチレン−無水マレイン酸共重合
体、粒径14μm)
【0031】
【比較例3】実施例1の高吸水性ポリマーKIゲルF3
に代えて、吸水倍率10倍のベントナイトを用いた他の
条件は、実施例1と同様にして遮水シートを得た。
【0032】
【比較例4】比較例3のバインダー、ベントナイトをそ
れぞれ固形分付着量80g/m2 、200g/m2 とな
るようにコーティングし、遮水シートを得た。実施例
3、4及び比較例3、4の結果を表2に示す。これによ
ると、吸水倍率が50倍以上では高吸水性ポリマーの種
類、粒径にかかわらず優れた止水性を示すのに対して、
吸水倍率が50倍よりも小さいと止水性が不十分であ
り、止水性を有するまでポリマー量を増やすと透湿性が
低下することがわかる。
【0033】
【表2】
【0034】
【実施例5】実施例1の高吸水性ポリマーの固形分付着
量を20g/m2 とし、他の条件は実施例1と同様にし
て本発明の遮水シートを得た。
【0035】
【実施例6】実施例1の高吸水性ポリマーの固形分付着
量を80g/m2 とした、他の条件は実施例1と同様に
して本発明の遮水シートを得た。
【0036】
【比較例5】実施例1の高吸水性ポリマーの固形分付着
量を5g/m2 とし、他の条件は実施例1と同様にして
遮水シートを得た。
【0037】
【比較例6】実施例1の高吸水性ポリマーの固形分付着
量を150g/m2 とし、他の条件は実施例1と同様に
して遮水シートを得た。
【0038】
【比較例7】実施例1の高吸水性ポリマー、及びバイン
ダーの固形分付着量をそれぞれ150g/m2 、50g
/m2 とし、他の条件は実施例1と同様にして遮水シー
トを得た。実施例5、6及び比較例5、6、7の結果を
表3に示す。これによると、高吸水性ポリマーの付着量
としては10〜100g/m2 の範囲で優れた釘穴止水
性を有し、バインダーを用いて十分に固着され得ること
がわかる。反対に10g/m2 より少ないと膨潤しても
なお隙間を埋めることができず、止水性は不十分とな
り、100g/m2 より多いと透湿性を維持する範囲内
でバインダー量を増やしても、バインダーで固着され得
ないポリマーの脱落が起こる。
【0039】
【表3】
【0040】
【表4】
【0041】
【実施例7】実施例1のバインダーの固形分付着量を4
g/m2 とした、他の条件は実施例1と同様にして本発
明の遮水シートを得た。
【0042】
【実施例8】実施例1のバインダーの固形分付着量を2
0g/m2 とした、他の条件は実施例1と同様にして本
発明の遮水シートを得た。
【0043】
【実施例9】実施例8の高吸水性ポリマーの固形分付着
量を80g/m2 とした他の条件は、実施例8と同様に
して本発明の遮水シートを得た。
【0044】
【比較例8】実施例1のバインダーの固形分付着量を2
g/m2 とした他の条件は、実施例1と同様にして遮水
シートを得た。
【0045】
【比較例9】実施例1のバインダーの固形分付着量を7
0g/m2 とした他の条件は、実施例1と同様にして遮
水シートを得た。実施例7、8、9及び比較例8、9の
結果を表4に示す。これによるとバインダーの付着量と
しては、高吸水性ポリマーの付着量に対する比が最低で
0.1以上、最大でポリマーの付着量に関係なく50g
/m2 以下であれば、透湿性を維持しながら、ポリマー
を十分に固着する量であることがわかる。反対に、ポリ
マーの付着量に対する比が0.1より小さいとポリマー
は容易に脱落し、50g/m2 より多いと透湿性は低下
してしまう。
【0046】
【発明の効果】本発明の遮水シートは、ハウスラップ、
屋根下茸材等に用いれば、遮水シート自身の防水性が高
いため、雨水が外壁や瓦の隙間を通じて侵入してこよう
とも遮水シートに染み込むことはなく、また釘穴からの
雨水の侵入も、高吸水性ポリマーが吸水、膨潤すること
により、釘穴の隙間を塞いで抑えることができる。
【0047】さらに、バインダーはポリマーを十分に固
着にしながら、透湿性を損なうことのない付着量である
ので、完全に止水できずに釘穴から侵入してきたわずか
な雨水を水蒸気として放散させることができ、室内の水
蒸気も結露することなく室外へと放出される。これによ
って、家屋の壁面や屋根の黴の発生や腐食を防ぎ、耐久
性を向上させることができる。また、従来から用いられ
ているアスファルトルーフィングやアスファルトフェル
トに比べて軽量であるので、施工者が運搬する際の作業
性が向上する。特に屋根下茸材においては、高吸水性ポ
リマー面を野地板に接する面に用いると、高吸水性ポリ
マーによる粗面化が野地板との滑りを紡糸するので、施
工者の瓦の上での作業安全性が向上する。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フラッシュ紡糸法ポリオレフィン系不織
    布であって、上記不織布の少なくとも片面に、吸水倍率
    50倍以上の高吸水性ポリマーがバインダーを用いて固
    着されており、かつ上記高吸水性ポリマーの付着量a
    (g/m2 )が10≦a≦100、バインダーの付着量
    b(g/m2 )が0.1a≦b≦50であることを特徴
    とする遮水シート。
JP6076881A 1994-04-15 1994-04-15 遮水シート Withdrawn JPH07279054A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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