JPH07279047A - 繊 維 - Google Patents
繊 維Info
- Publication number
- JPH07279047A JPH07279047A JP6101961A JP10196194A JPH07279047A JP H07279047 A JPH07279047 A JP H07279047A JP 6101961 A JP6101961 A JP 6101961A JP 10196194 A JP10196194 A JP 10196194A JP H07279047 A JPH07279047 A JP H07279047A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- fiber
- water
- water repellency
- polyester
- polyolefin
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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- Absorbent Articles And Supports Therefor (AREA)
- Treatments For Attaching Organic Compounds To Fibrous Goods (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 静電気の発生がなく加工適性および撥水性に
優れ、衛生材料用の不織布の原料として有用な撥水性繊
維を提供する。 【構成】 アルキル基の炭素数が６以下のアルキルリン
酸エステルカリウム塩を主成分とする表面改質剤が０．
１〜１．０重量％付着した、ポリオレフィンもしくはポ
リエステルからなる繊維。
優れ、衛生材料用の不織布の原料として有用な撥水性繊
維を提供する。 【構成】 アルキル基の炭素数が６以下のアルキルリン
酸エステルカリウム塩を主成分とする表面改質剤が０．
１〜１．０重量％付着した、ポリオレフィンもしくはポ
リエステルからなる繊維。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、主として衛生材料用不
織布の原料として有用な、加工適性の優れた撥水性繊維
に関する。
織布の原料として有用な、加工適性の優れた撥水性繊維
に関する。
【０００２】
【従来の技術】紙おむつや生理用ナプキン等の衛生材料
の表面中央部では、吸収すべき液体を内部の吸収材に迅
速に伝達するために表面材には透水性が要求される。一
方、表面の端部では、吸収すべき液体、あるいは一度吸
収した液体の横漏れを防ぐために表面材には撥水性が要
求される。本来、ポリオレフィン繊維やポリエステル繊
維は疎水性で水に濡れにくい性質を有するので、衛生材
料の端部への使用に適している。しかし、これらの繊維
は、疎水性であるがゆえに極めて帯電し易く、発生した
静電気によりカード機のシリンダーやガイドローラーに
巻き付く等の事故を起し易い。静電気の発生を防止し加
工性を改善する目的で、一般には帯電防止剤を付着させ
ている。しかし、帯電防止剤を付着させた繊維は本来の
疎水性を失って親水性となり、撥水性を示さなくなる。
この様な欠点を補って、撥水性と加工性の両方を同時に
満足させる目的で、特公昭６３ー２４１１６号公報に
は、炭素数１０〜３０のアルキルリン酸エステル塩等を
用いた表面改質剤が開示されているが、撥水性において
まだ満足する結果が得られていない。
の表面中央部では、吸収すべき液体を内部の吸収材に迅
速に伝達するために表面材には透水性が要求される。一
方、表面の端部では、吸収すべき液体、あるいは一度吸
収した液体の横漏れを防ぐために表面材には撥水性が要
求される。本来、ポリオレフィン繊維やポリエステル繊
維は疎水性で水に濡れにくい性質を有するので、衛生材
料の端部への使用に適している。しかし、これらの繊維
は、疎水性であるがゆえに極めて帯電し易く、発生した
静電気によりカード機のシリンダーやガイドローラーに
巻き付く等の事故を起し易い。静電気の発生を防止し加
工性を改善する目的で、一般には帯電防止剤を付着させ
ている。しかし、帯電防止剤を付着させた繊維は本来の
疎水性を失って親水性となり、撥水性を示さなくなる。
この様な欠点を補って、撥水性と加工性の両方を同時に
満足させる目的で、特公昭６３ー２４１１６号公報に
は、炭素数１０〜３０のアルキルリン酸エステル塩等を
用いた表面改質剤が開示されているが、撥水性において
まだ満足する結果が得られていない。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、繊維
の状態での加工性（帯電防止性）と、この繊維を加工し
た不織布の撥水性の両方を同時に満足させる繊維を提供
する事にある。
の状態での加工性（帯電防止性）と、この繊維を加工し
た不織布の撥水性の両方を同時に満足させる繊維を提供
する事にある。
【０００４】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の目
的を達成するため鋭意研究の結果、ポリオレフィン繊維
もしくはポリエステル繊維の表面にアルキル基の炭素数
が６以下のアルキルリン酸エステルカリウム塩を主成分
とする表面改質剤を０．１〜１．０重量％付着させるこ
とにより所期の目的が達成されることを知り、本発明を
完成するに到った。
的を達成するため鋭意研究の結果、ポリオレフィン繊維
もしくはポリエステル繊維の表面にアルキル基の炭素数
が６以下のアルキルリン酸エステルカリウム塩を主成分
とする表面改質剤を０．１〜１．０重量％付着させるこ
とにより所期の目的が達成されることを知り、本発明を
完成するに到った。
【０００５】本発明でポリオレフィン繊維もしくはポリ
エステル繊維とは、ポリエチレン繊維、ポリプロピレン
繊維、プロピレン−エチレン共重合体繊維、プロピレン
−エチレン−ブテン共重合体繊維等のポリオレフィン系
重合体より成る繊維、ポリエチレンテレフタレート繊
維、ポリブチレンテレフタレート繊維、ポリエチレンテ
レフタレートイソフタレート共重合体繊維等のポリエス
テル系重合体より成る繊維、さらに、これらの樹脂を組
み合わせたポリエチレン・ポリプロピレン複合繊維、ポ
リエチレン・ポリエステル複合繊維等の複合繊維、ある
いはこれらの樹脂の混合物よりなる繊維を意味する。
エステル繊維とは、ポリエチレン繊維、ポリプロピレン
繊維、プロピレン−エチレン共重合体繊維、プロピレン
−エチレン−ブテン共重合体繊維等のポリオレフィン系
重合体より成る繊維、ポリエチレンテレフタレート繊
維、ポリブチレンテレフタレート繊維、ポリエチレンテ
レフタレートイソフタレート共重合体繊維等のポリエス
テル系重合体より成る繊維、さらに、これらの樹脂を組
み合わせたポリエチレン・ポリプロピレン複合繊維、ポ
リエチレン・ポリエステル複合繊維等の複合繊維、ある
いはこれらの樹脂の混合物よりなる繊維を意味する。
【０００６】本発明では、アルキル基の炭素数が６以下
のアルキルリン酸エステルカリウム塩を主成分とする表
面改質剤を使用する。ここで、主成分とするとは、溶剤
を除いた表面改質剤中のアルキルリン酸エステルカリウ
ム塩の割合が６０％以上、好ましくは７０％以上、より
好ましくは８０％以上のものを意味する。他の成分につ
いては特に限定しないが、ＨＬＢ値が５以下、もしくは
１５以上の界面活性剤が好ましい。アルキルリン酸エス
テルカリウム塩は、通常モノ、ジ、トリの各種エステル
の混合物であるが、本発明では水への溶解性が小さいト
リ体の少ないものが好適に用いられる。特にトリ体が１
５％以下のものが好ましい。
のアルキルリン酸エステルカリウム塩を主成分とする表
面改質剤を使用する。ここで、主成分とするとは、溶剤
を除いた表面改質剤中のアルキルリン酸エステルカリウ
ム塩の割合が６０％以上、好ましくは７０％以上、より
好ましくは８０％以上のものを意味する。他の成分につ
いては特に限定しないが、ＨＬＢ値が５以下、もしくは
１５以上の界面活性剤が好ましい。アルキルリン酸エス
テルカリウム塩は、通常モノ、ジ、トリの各種エステル
の混合物であるが、本発明では水への溶解性が小さいト
リ体の少ないものが好適に用いられる。特にトリ体が１
５％以下のものが好ましい。
【０００７】このような表面改質剤の繊維表面への付着
量は、０．１〜１．０重量％、好ましくは０．２〜０．
８重量％である。付着量が０．１％未満では、帯電防止
性が不良となり、１．０％を越すと撥水性の低下、カー
ド工程でのウェブ切れ等の問題が生じる。繊維に表面改
質剤を付着させる方法には特別な制限はなく、紡糸工
程、延伸工程でのオイリングロール、スプレーあるいは
ディッピングにより付着させる方法等の公知の方法が適
用できる。
量は、０．１〜１．０重量％、好ましくは０．２〜０．
８重量％である。付着量が０．１％未満では、帯電防止
性が不良となり、１．０％を越すと撥水性の低下、カー
ド工程でのウェブ切れ等の問題が生じる。繊維に表面改
質剤を付着させる方法には特別な制限はなく、紡糸工
程、延伸工程でのオイリングロール、スプレーあるいは
ディッピングにより付着させる方法等の公知の方法が適
用できる。
【０００８】本発明の繊維は、非常に水となじみ易い炭
素数６以下のアルキルリン酸エステルカリウム塩を主成
分とする表面改質剤が表面に付着しているため、これが
優れた帯電防止剤として働き、加工時に静電気が発生す
る事を抑制する。また、不織布等に加工した状態（繊維
状、ウェブ状でも同様）で水に接触すると、繊維表面の
表面改質剤は瞬時に水に溶け出し、ポリオレフィン繊維
やポリエステル繊維の地肌がむき出しとなり、本来の疎
水性に基づく高度の撥水性を発揮する。
素数６以下のアルキルリン酸エステルカリウム塩を主成
分とする表面改質剤が表面に付着しているため、これが
優れた帯電防止剤として働き、加工時に静電気が発生す
る事を抑制する。また、不織布等に加工した状態（繊維
状、ウェブ状でも同様）で水に接触すると、繊維表面の
表面改質剤は瞬時に水に溶け出し、ポリオレフィン繊維
やポリエステル繊維の地肌がむき出しとなり、本来の疎
水性に基づく高度の撥水性を発揮する。
【０００９】
【実施例】以下実施例により本発明を具体的に説明する
が、本発明は実施例のみに限定されるものではない。な
お、実施例中にいて各種の物性値は以下の方法で測定し
た。 撥水性：試料短繊維をカードに通し製綿して得たウェブ
を目付け約２０ｇ／ｍ2の 不織布とする。この不織
布をＪＩＳ Ｌ１０９２：低水圧法（ａ）により、
試験速度１０ｍ／ｍｉｎで耐水圧を測定した。 帯電防止性：試料短繊維を２０℃、相対湿度４０％の条
件でローラー型カード機を通しウェブとし、ウェブに発
生した静電気の電圧を測定した。発生電圧と不織布加工
性は次の関係にあるといえる。 １０００Ｖ以上 ： 不織布加工困難 １００Ｖ〜１０００Ｖ ： １００ｍ／ｍｉｎ以下の速
度で不織布加工可能 １００Ｖ以下 ： １００ｍ／ｍｉｎ以上の速
度で不織布加工可能
が、本発明は実施例のみに限定されるものではない。な
お、実施例中にいて各種の物性値は以下の方法で測定し
た。 撥水性：試料短繊維をカードに通し製綿して得たウェブ
を目付け約２０ｇ／ｍ2の 不織布とする。この不織
布をＪＩＳ Ｌ１０９２：低水圧法（ａ）により、
試験速度１０ｍ／ｍｉｎで耐水圧を測定した。 帯電防止性：試料短繊維を２０℃、相対湿度４０％の条
件でローラー型カード機を通しウェブとし、ウェブに発
生した静電気の電圧を測定した。発生電圧と不織布加工
性は次の関係にあるといえる。 １０００Ｖ以上 ： 不織布加工困難 １００Ｖ〜１０００Ｖ ： １００ｍ／ｍｉｎ以下の速
度で不織布加工可能 １００Ｖ以下 ： １００ｍ／ｍｉｎ以上の速
度で不織布加工可能
【００１０】実施例１〜３、比較例１、２ ポリプロピレンを芯成分としポリエチレンを鞘成分とす
る２ｄ／ｆの鞘芯型複合繊維（複合比５０／５０）に延
伸工程でディッピングにより第１表に示した各種組成の
表面改質剤を付着させ、５１ｍｍの繊維長に切断し試料
を得た。これらの試料をローラー型カード機を通し目付
け約２０ｇ／ｍ2のウェブとした。このウエブを１４０
℃のサクションドライヤーにより不織布に加工した。そ
れぞれについて、カード工程で測定した静電気電圧およ
び不織布の撥水性（耐水圧）を表１に併せ示した。
る２ｄ／ｆの鞘芯型複合繊維（複合比５０／５０）に延
伸工程でディッピングにより第１表に示した各種組成の
表面改質剤を付着させ、５１ｍｍの繊維長に切断し試料
を得た。これらの試料をローラー型カード機を通し目付
け約２０ｇ／ｍ2のウェブとした。このウエブを１４０
℃のサクションドライヤーにより不織布に加工した。そ
れぞれについて、カード工程で測定した静電気電圧およ
び不織布の撥水性（耐水圧）を表１に併せ示した。
【００１１】実施例４、５、比較例３ ポリプロピレンよりなる２ｄ／ｆの繊維に紡糸工程でオ
イリングロールにより表１に示した各種組成の表面改質
剤を付着させ、５１ｍｍの繊維長に切断し、試料を得
た。これらの試料をローラー型カード機に通し目付け約
２０ｇ／ｍ2のウェブとした。このウェブを１３８℃の
加工温度のエンボスロールにより不織布に加工した。そ
れぞれについて、カード工程で測定した静電気電圧およ
び不織布の撥水性（耐水圧）を表１に併せ示した。
イリングロールにより表１に示した各種組成の表面改質
剤を付着させ、５１ｍｍの繊維長に切断し、試料を得
た。これらの試料をローラー型カード機に通し目付け約
２０ｇ／ｍ2のウェブとした。このウェブを１３８℃の
加工温度のエンボスロールにより不織布に加工した。そ
れぞれについて、カード工程で測定した静電気電圧およ
び不織布の撥水性（耐水圧）を表１に併せ示した。
【００１２】
【表１】
【００１３】
【発明の効果】本発明の繊維は、加工時の帯電防止性が
良く不織布等への加工性に優れ、これを加工した不織布
は簡単な水処理により優れた撥水性を獲得するので、紙
おむつ等の両端部の表面材として用いた場合、横漏れ防
止能の良好な製品が得られる。
良く不織布等への加工性に優れ、これを加工した不織布
は簡単な水処理により優れた撥水性を獲得するので、紙
おむつ等の両端部の表面材として用いた場合、横漏れ防
止能の良好な製品が得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 ＦＩ 技術表示箇所 Ｄ０６Ｍ 101:32
Claims (1)
- 【請求項１】 ポリオレフィン繊維もしくはポリエステ
ル繊維の表面に、アルキル基の炭素数が６以下であるア
ルキルリン酸エステルカリウム塩を主成分とする表面改
質材が０．１〜１．０重量％付着していることを特徴と
する繊維。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6101961A JPH07279047A (ja) | 1994-04-14 | 1994-04-14 | 繊 維 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6101961A JPH07279047A (ja) | 1994-04-14 | 1994-04-14 | 繊 維 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07279047A true JPH07279047A (ja) | 1995-10-24 |
Family
ID=14314468
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP6101961A Pending JPH07279047A (ja) | 1994-04-14 | 1994-04-14 | 繊 維 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH07279047A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP7025594B1 (ja) * | 2021-09-17 | 2022-02-24 | 松本油脂製薬株式会社 | 撥水繊維用処理剤及びその利用 |
| WO2023042667A1 (ja) * | 2021-09-17 | 2023-03-23 | 松本油脂製薬株式会社 | 撥水繊維用処理剤及びその利用 |
-
1994
- 1994-04-14 JP JP6101961A patent/JPH07279047A/ja active Pending
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP7025594B1 (ja) * | 2021-09-17 | 2022-02-24 | 松本油脂製薬株式会社 | 撥水繊維用処理剤及びその利用 |
| WO2023042667A1 (ja) * | 2021-09-17 | 2023-03-23 | 松本油脂製薬株式会社 | 撥水繊維用処理剤及びその利用 |
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