JPH0727840A - Squid磁束計 - Google Patents

Squid磁束計

Info

Publication number
JPH0727840A
JPH0727840A JP5173391A JP17339193A JPH0727840A JP H0727840 A JPH0727840 A JP H0727840A JP 5173391 A JP5173391 A JP 5173391A JP 17339193 A JP17339193 A JP 17339193A JP H0727840 A JPH0727840 A JP H0727840A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
squid
cryogenic
magnetometer
bobbin
predetermined position
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP5173391A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3178169B2 (ja
Inventor
Kenichi Sata
健一 佐多
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daikin Industries Ltd
Original Assignee
Daikin Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daikin Industries Ltd filed Critical Daikin Industries Ltd
Priority to JP17339193A priority Critical patent/JP3178169B2/ja
Publication of JPH0727840A publication Critical patent/JPH0727840A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3178169B2 publication Critical patent/JP3178169B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Measuring Magnetic Variables (AREA)
  • Containers, Films, And Cooling For Superconductive Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 伝熱冷却されるSQUID磁束計を小形化
し、多チャンネル化を簡単に達成する。 【構成】 一端部が極低温部材5にねじ込まれる良熱伝
導部材1の他端部に、ピックアップコイル4が巻回され
たボビン3を一体的に連結し、良熱伝導部材1の側面所
定位置に凹所1cを形成してこの凹所1cにSQUID
素子を収容する超伝導シールド部材2を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明はSQUID磁束計に関
し、さらに詳細にいえば、極低温にまで冷却される極低
温部材に対して取外し可能に装着されるSQUID磁束
計に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から微弱磁場を高感度に検出できる
という特質に着目して、SQUID磁束計が注目を浴び
ている。特に、心磁場等の生体磁場を計測するための試
みがなされている。SQUID磁束計を用いて生体磁場
等を計測するに当っては、SQUID素子、ピックアッ
プコイル等を超伝導転移温度以下にまで冷却することが
必須であり、これらを超伝導転移温度以下にまで冷却す
る方法として、液体ヘリウムを用いる方法と極低温冷凍
機を用いる方法とが提案されている。
【0003】これらのうち、前者の方法を採用する場合
には、液体ヘリウムの取扱いに熟練を要し、しかも取扱
いを誤ると危険であるという不都合がある。また、液体
ヘリウムを収容した容器は、最も上部にまで液体ヘリウ
ムが充填されているのではないから、容器の上部ほど温
度が高くなり、この結果、容器の内部に温度勾配が生じ
る。そして、この温度勾配に起因して、容器の傾斜可能
角度が制限されてしまうという不都合もある。後者の不
都合は、例えば、生体磁場の計測を行なうような場合
に、計測対象者の状態(姿勢)に合せてSQUID素
子、ピックアップコイル等を自由に配置することが不可
能になってしまう点において、到底無視し得ない不都合
であるといえる。
【0004】後者の方法を採用する場合には、極低温冷
凍機により超伝導転移温度以下にまで冷却される最終冷
却ステージに対してSQUID磁束計、ピックアップコ
イル等を熱結合させた状態で装着することになる。した
がって、極低温冷凍機の動作を制御するだけで超伝導状
態と常伝導状態とを選択することができ、SQUID素
子、ピックアップコイル等を移動させる必要が全くなく
なる。
【0005】図7はSQUID素子、ピックアップコイ
ルの装着例を示す側面図、図8は要部を示す一部切欠平
面図であり、図示しない極低温冷凍機により超伝導転移
温度以下(例えば、約4K)にまで冷却される4Kステ
ージ81の上面中央部に、SQUID素子を収容する超
伝導シールド部材82を配置してあるとともに、超伝導
シールド部材82を挟み、かつ跨ぐ状態で伝熱ブロック
部材83を配置してある。そして、伝熱ブロック83の
上面中央部に、銅ファイバからなる筒状の芯部材と、芯
部材の内面および外面を覆う、ガラスファイバからなる
被覆層とから構成されるボビン84を立設し、ボビン8
4の所定位置にピックアップコイル85を巻回してあ
る。尚、超伝導シールド部材82の所定位置には、SQ
UID素子とピックアップコイル85とを接続するため
の電線、SQUID素子と常温側に配置された電子部品
等とを接続するための電線を挿通するための孔82aが
形成されている。尚、86a,86bは輻射シールド部
材、87は真空ケーシングである。また、図8中の小さ
い丸印は各部材を装着するためのネジ孔である。
【0006】したがって、超伝導シールド部材82が4
Kステージ81により超伝導転移温度以下にまで冷却さ
れ、内部のSQUID素子に対する外部磁束の影響を阻
止することができる。また、ボビン84の芯部材が伝熱
ブロック83を介して4Kステージ81により伝熱冷却
されるので、ピックアップコイル85も超伝導転移温度
以下にまで冷却される。この結果、ピックアップコイル
85により外部の微弱磁場を検出でき、検出した微弱磁
場に対応する電流を超伝導シールド部材82の内部に収
容されたインプットコイル(図示せず)に導くことによ
り、検出した微弱磁場に比例する磁場をSQUID素子
に供給することができる。そして、SQUID素子の出
力信号に基づいて微弱磁場を高感度に検出することがで
きる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記の構成のSQUI
D磁束計を採用した場合には、超伝導シールド部材82
を跨ぐように伝熱ブロック83を設けることが必須にな
るので、SQUID磁束計の平面形状を余り小さくする
ことができず、生体磁場の高精度な測定等のためにSQ
UID磁束計を多チャンネル化する要請があるにも拘ら
ず、多チャンネル化することが著しく困難であり、チャ
ンネル数によっては多チャンネル化することが不可能に
なってしまうという不都合がある。
【0008】さらに詳細に説明すると、SQUID磁束
計を小形化しようとすれば、超伝導シールド部材82、
伝熱ブロック83およびボビン84を小形化すればよい
のであるが、ボビン84を小径化すると磁束検出感度が
低下するので、ボビン84は余り小形化できず、また、
超伝導シールド部材82も内部に収容するSQUID素
子によって必要な大きさが定まるのであるから小形化に
限界がある。したがって、超伝導シールド部材82を跨
ぐように配置される伝熱ブロック83も小形化に限界が
あることになる。
【0009】また、実際のSQUID磁束計の製造工程
を考慮すれば、ピックアップコイル85は1次または2
次の微分型になるようにボビン84に巻回されるのであ
るから、以下に説明するような作業工程が必須になり、
この面からも小形化が制限されてしまうことになる。即
ち、伝熱ブロック83およびボビン84を装着した状態
でピックアップコイル85を巻回し、ピックアップコイ
ル85からの引き出し線を、ボビン84、伝熱ブロック
83に熱結合させた状態でSQUID素子まで導いて超
伝導半田等による電気的接続を行なう。したがって、伝
熱ブロック83の内部空間がこの電気的接続作業の遂行
を許容し得る大きさでなければならない。具体的には、
半田鏝の侵入、指等の侵入を許容し得る大きさでなけれ
ばならない。このように伝熱ブロックの内部空間の大き
さが制限を受けるのであるから、SQUID磁束計の平
面形状を余り小さくすることができない。もちろん、繁
雑な作業工程が必要になるので、SQUID磁束計の組
み付け所要時間が著しく長くなってしまう。この点に関
連して、SQUID素子とピックアップコイル85との
電気的接続だけでも上述のように繁雑な作業が必要であ
るが、SQUID素子と常温側の電子部品等との電気的
接続を達成するに当っては、引き出し線を4Kステージ
と熱結合させるためのサーマルアンカが必要であるとと
もに、適宜箇所を引き回して常温側に引き出し線を導か
なければならないのであるから、全体として著しく繁雑
な作業が必要になる。また、SQUID磁束計同士の相
対位置によっては、サーマルアンカを確保することが殆
ど不可能になってしまう可能性もある。
【0010】上記4Kステージ81を大型化すれば、S
QUID磁束計が相対的に小形化されたことになるが、
4Kステージ81は極低温冷凍機により伝熱冷却されて
いるのであるから、極低温冷凍機の冷却能力を越えてま
で4Kステージ81を大型化することは不可能であり、
この面からもSQUID磁束計の多チャンネル化が疎外
されてしまう。
【0011】さらにまた、SQUID磁束計の多チャン
ネル化が達成できたと仮定しても、他のSQUID磁束
計により包囲されたSQUID磁束計に故障が発生した
場合に、周囲のSQUID磁束計を分解して取外した後
でなければ対象となるSQUID磁束計の点検、修理を
行なうことができず、保守点検修理の作業性が著しく低
くなってしまうという不都合もある。
【0012】さらには、伝熱ブロック83が一般的に複
数個のブロックを順次ネジ等により装着することにより
構成されるのであるから、ブロック同士の接触状態によ
り熱抵抗がばらついてしまい、ピックアップコイル85
の温度がSQUID素子毎にばらついてしまう可能性が
あり、最悪の場合には、少なくとも1つのSQUID素
子のピックアップコイル85を超伝導転移温度以下にま
で冷却することが不可能になってしまう。
【0013】
【発明の目的】この発明は上記の問題点に鑑みてなされ
たものであり、極低温冷凍機により伝熱冷却されるSQ
UID磁束計の多チャンネル化を簡単に達成できるとと
もに、組み付け作業を簡素化でき、しかも保守点検修理
の作業性を著しく高めることができるSQUID磁束計
を提供することを目的としている。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの、請求項1のSQUID磁束計は、極低温にまで冷
却される極低温部材に対して取外し可能に装着されるS
QUID磁束計であって、ピックアップコイルが巻回さ
れてなるボビンと、一端部がボビンと連結され、他端部
が極低温部材の所定位置に取外し可能に装着される良熱
伝導部材と、良熱伝導部材の側面所定位置に取外し可能
に装着され、かつ装着状態においてSQUID素子を収
容する超伝導シールド部材とを含んでいる。
【0015】請求項2のSQUID磁束計は、良熱伝導
部材として側面所定位置に凹所を有するものを採用し、
超伝導シールド部材が凹所に装着されているものであ
る。請求項3のSQUID磁束計は、良熱伝導部材の、
極低温部材の所定位置に取外し可能に装着される端部が
常温側への配線を挿通するための貫通孔を有しているも
のである。
【0016】
【作用】請求項1のSQUID磁束計であれば、ピック
アップコイルが巻回されてなるボビンと連結される良熱
伝導部材を極低温部材に装着するだけで簡単にSQUI
D磁束計の装着を達成できる。もちろん、SQUID素
子を収容する超伝導シールド部材が良熱伝導部材の側面
所定位置に取外し可能に装着されているので、上述のS
QUID磁束計の装着に悪影響を及ぼす可能性は殆どな
い。また、SQUID素子とピックアップコイルとの間
の電気的接続についても、良熱伝導部材の極低温部材に
対する装着の前に達成しておくことができ、狭い場所で
の配線、半田付け等が不要になるので、SQUID磁束
計の組み付け作業を簡単化できる。もちろん、保守点検
修理作業をも簡単化できる。
【0017】また、超伝導シールド部材が良熱伝導部材
の側面所定位置に装着されるのであるから、良熱伝導部
材により超伝導シールド部材を跨ぐ従来の構成と比較し
て平面形状を著しく小さくでき、極低温部材を大型化す
ることなく簡単にSQUID磁束計の多チャンネル化を
達成できる。しかも、装着作業に伴なって他のSQUI
D磁束計等との干渉を防止するために必要な平面形状を
大きくすることなく複数のSQUID素子および対応す
る超伝導シールド部材を装着することができ、空間利用
効率を高めることができる。即ち、比較的狭い範囲にお
いて簡単に多チャンネル化を達成できる。また、例え
ば、ボビンに1次微分型のピックアップコイルを2組設
けることにより、完全にバランスのとれた2次微分型の
ものと等価なものを得ることができるほか、一方を信号
検出用、他方を雑音除去のための参照用として用いるこ
とにより、雑音の影響を高精度に排除して目的とする信
号のみを高精度に検出することができる。さらに、良熱
伝導部材は予め一体のものとして作成できるので、ピッ
クアップコイルを確実に超伝導転移温度以下にまで冷却
することができる。
【0018】請求項2のSQUID磁束計であれば、良
熱伝導部材として側面所定位置に凹所を有するものを採
用し、超伝導シールド部材が凹所に装着されているの
で、装着動作に伴なって他のSQUID磁束計等との干
渉を防止するために必要な平面形状を小さくでき、空間
利用効率を一層高めることができる。即ち、比較的狭い
範囲において装着可能なSQUID磁束計の数を一層増
加させることができる。請求項3のSQUID磁束計で
あれば、良熱伝導部材の、極低温部材の所定位置に取外
し可能に装着される端部が常温側への配線を挿通するた
めの貫通孔を有しているので、SQUID磁束計を極低
温部材に装着する前に常温側への配線をSQUID素子
に接続しておくことができ、極低温部材に対するSQU
ID磁束計の装着後に、極低温部材の表面側において配
線を引き回すことなく極低温部材の背面側のみにおいて
配線を引き回すことができ、配線引き回し作業を簡単化
できる。
【0019】
【実施例】以下、実施例を示す添付図面によって詳細に
説明する。図1はこの発明のSQUID磁束計の一実施
例を示す正面図、図2は中央縦断面図であり、両端部に
雄ねじ部1a,1bを有する良熱伝導部材1の中央部所
定位置に1対の凹所1cを形成し、凹所1cにそれぞれ
SQUID素子を収容するための超伝導シールド部材2
が取外し可能に装着されている。そして、一方の雄ねじ
部1bにボビン3が螺合され、ボビン3の所定位置に1
対のピックアップコイル4が巻回されている。上記良熱
伝導部材1は全体が例えば銅からなるものであり、他方
の雄ねじ部1aの先端中央部と、凹所1cの所定位置と
にそれぞれ開口される配線挿通孔1dが形成されてい
る。上記超伝導シールド部材2は、良熱伝導部材1の凹
所1cに埋め込み状に装着される基部部材2aとねじ等
により取外し可能に装着されるカバー部材2bとで構成
されており、カバー部材2bの所定位置に引き出し線挿
通用の溝2cが形成されている。そして、基部部材2a
の所定位置にスペーサ部材2dを介して、SQUID素
子(図示せず)が搭載された基板2eが装着されてい
る。尚、雄ねじ部1aに続く位置に大径フランジを一体
形成し、後述する極低温部材5との接触面積を大きくす
るようにしている。上記ボビン3は、銅ファイバからな
る円筒状の芯部材3aと、ガラスファイバからなり、か
つ芯部材3aの外表面および内表面を覆う被覆層3bと
を有している。上記ピックアップコイル4は、例えば、
1次微分型となるようにボビン3の外表面に巻回されて
なるものであり、ボビン3の所定位置に形成された環状
溝3cに収容される状態でピックアップコイル4が巻回
されている。また、図から明らかなように、ボビン3に
は1対のピックアップコイル4が巻回されており、各ピ
ックアップコイル4に対応すべく1対の基板2eがそれ
ぞれ対応する超伝導シールド部材2に収容されている。
即ち、2つのSQUID磁束計が一体化されたことにな
る。さらに、ピックアップコイル4の引き出し線4aが
一方の溝2cを通って基板2eのSQUID素子と接続
され、SQUID素子からの引き出し線2fが配線挿通
孔1dを通して引き出されており、この引き出し線2f
の端部にコネクタ2gが設けられている。
【0020】図3は図1、図2に示すユニットが32個
装着された多チャンネル計測システムの構成を概略的に
示す中央縦断面図、図4は図3のIV−IV線断面図で
あり、32個のユニットAが極低温部材5に所定間隔で
ねじ込み状に装着されている。ここで、極低温部材5
は、図示しない極低温冷凍機により超伝導転移温度以下
(例えば、約4K)にまで冷却されるものである。尚、
6は真空ケーシング、7a,7bは輻射シールド部材で
ある。また、極低温部材5の下面には、コネクタ8dが
予め装着されたプリント配線板8が配置されている。
【0021】図5はプリント配線板8の上面図であり、
コネクタ8dのピン8aが露呈されているとともに、対
応するピン間を電気的に接続する配線パターン8bが形
成されている。また、所定位置に、ユニットAの雄ねじ
部1aを貫通させる透孔8cが形成されている。さら
に、中央部に、極低温冷凍機の最終冷却部8fと極低温
部材5との直接接触を許容するための大径孔8eが形成
されている。図6は極低温部材5の下面図であり、上記
透孔8cと対応する位置に雌ねじ孔5aが形成されてい
るとともに、コネクタ8dに対応する位置にピン8aを
収容するための凹所5bが形成されている。
【0022】上記の構成のSQUID磁束計の作用は次
のとおりである。先ず、良熱伝導部材1とボビン3とを
一体的に連結し、良熱伝導部材1の側面所定位置に形成
した凹所1cに超伝導シールド部材2の基部部材2aを
装着し、スペーサ部材2dを介して、SQUID素子が
搭載された基板2eを装着する。そして、ボビン3にピ
ックアップコイル4を巻回し、ピックアップコイル4の
引き出し線4aをSQUID素子と電気的に接続すべく
基板2eの所定位置に接続する。また、SQUID素子
に対してバイアスを供給し、またはSQUID素子から
電気信号を取り出す引き出し線2fが配線挿通孔1dを
通って雄ねじ部1aの端面中央部から外部に引き出され
る。尚、この引き出し線2fの遊端部にコネクタ2gが
接続される。そして、最後に超伝導シールド部材2のカ
バー部材2bをねじ等により良熱伝導部材1に固定し、
引き出し線4a,2fをカバー部材2bの溝2cに収容
する。
【0023】以上の作業を行なうことにより、2個のS
QUID磁束計が一体化されたユニットAを得ることが
できる。また、極低温部材5の背面(下面)にプリント
配線板8を配置し、極低温冷凍機の最終冷却部8fが極
低温部材5の中央部下面と直接接触するように極低温部
材5およびプリント配線板8を位置決めして固定する。
尚、このとき、プリント配線板8の配線部がサーマルア
ンカの働きを兼ねることになる。この状態においてコネ
クタ8dのピン8aは極低温部材5の凹所5bに収容さ
れるのであるから、ピン同士が短絡状態になることはな
い。そして、輻射シールド部材7a,7bおよび真空ケ
ーシング6を装着する。もちろん、プリント配線板8ま
での必要な配線処理も行なわれる。尚、これらの作業は
予め行なわれているのが一般的であるから、上記ユニッ
トAを極低温部材5に装着するに当っては、真空ケーシ
ング6および輻射シールド部材7a,7bを取外して極
低温部材5を外部に露呈させる。この状態において、各
ユニットAを、雄ねじ部1aを雌ねじ孔5aにねじ込む
ことにより極低温部材5に対する装着を行なう。各ユニ
ットAの装着作業は単なるねじ込みだけでよいととも
に、超伝導シールド部材2が良熱伝導部材1の凹所1c
に装着されているのであるから、隣合うユニットAとの
間の空間を必要最小限にできる。また、各ユニットAを
極低温部材5に装着すれば、、遊端部にコネクタ2gが
装着された引き出し線2fがプリント配線板8の下方に
垂下した状態になるので、コネクタ2gを、プリント配
線板8の該当するコネクタ8eと接続するだけで必要な
配線処理を簡単に達成できる。そして、全てのユニット
Aを装着して配線処理を行なった後は、輻射シールド部
材7a,7bを装着し、さらに真空ケーシング6を装着
する。そして、真空ケーシング6の内部を真空にすると
ともに、極低温冷凍機を動作させて全てのSQUID磁
束計を超伝導転移温度以下にまで冷却し、SQUID磁
束計による生体磁場等の計測を行なう。
【0024】尚、この計測に当って、各ユニットAが2
個のSQUID磁束計を有しているのであるから、一方
を信号用、他方を参照用として使用することにより極低
温冷凍機等に起因する雑音成分を除去して高精度の磁場
計測信号を得ることができる。また、各SQUID磁束
計が1次微分型のピックアップコイル4を有している場
合には、一方のSQUID磁束計の出力に所定の計数を
乗算して他方のSQUID磁束計の出力から減算するこ
とにより、100%バランスがとれた2次微分型のピッ
クアップコイルを有するSQUID磁束計と等価な計測
信号を得ることができる。さらに、1つのユニットAで
同軸上における磁場の一次勾配および二次勾配を得るこ
とができ、得られる情報量が増加するので、磁場源の解
析精度等を高めることができる。
【0025】また、何れかのSQUID磁束計に異常が
発生した場合には、該当するユニットAのみを抜き取っ
て点検修理作業を行なえばよく、他のユニットAを抜き
取る必要がないので、点検修理作業を著しく簡単化でき
る。尚、この発明は上記の実施例に限定されるものでは
なく、例えば、良熱伝導部材1の側面所定位置に設ける
凹所1cを省略すること、配線挿通孔1dを省略するこ
と等が可能であるほか、この発明の要旨を変更しない範
囲内において種々の設計変更を施すことが可能である。
【0026】
【発明の効果】以上のように請求項1の発明は、SQU
ID磁束計の平面形状を小形化でき、しかも各構成要素
の装着、電気的接続を簡単に達成でき、ひいては極低温
部材を大型化することなく簡単に多チャンネル化を達成
できるとともに、保守点検修理作業を著しく簡単化でき
るという特有の効果を奏する。
【0027】請求項2の発明は、装着動作に伴なって他
のSQUID磁束計等との干渉を防止するために必要な
平面形状を小さくでき、空間利用効率を一層高めること
ができるので、比較的狭い範囲において装着可能なSQ
UID磁束計の数を一層増加させることができる。請求
項3の発明は、SQUID磁束計を極低温部材に装着す
る前に常温側への配線をSQUID素子に接続しておく
ことができ、極低温部材に対するSQUID磁束計の装
着後に、極低温部材の表面側において配線を引き回すこ
となく極低温部材の背面側のみにおいて配線を引き回す
ことができるという特有の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明のSQUID磁束計の一実施例を示す
正面図である。
【図2】同上中央縦断面図である。
【図3】図1、図2に示すユニットが32個装着された
多チャンネル計測システムの構成を概略的に示す中央縦
断面図である。
【図4】図3のIV−IV線断面図である。
【図5】プリント配線板の上面図である。
【図6】極低温部材の下面図である。
【図7】従来のSQUID素子、ピックアップコイルの
装着例を示す側面図である。
【図8】同上要部を示す一部切欠平面図である。
【符号の説明】 1 良熱伝導部材 1c 凹所 1d 配線挿通孔 2 超伝導シールド部材 3 ボビン 4 ピックアップコイル 5 極低温部材

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 極低温にまで冷却される極低温部材
    (5)に対して取外し可能に装着されるSQUID磁束
    計であって、ピックアップコイル(4)が巻回されてな
    るボビン(3)と、一端部がボビン(3)と連結され、
    他端部が極低温部材(5)の所定位置に取外し可能に装
    着される良熱伝導部材(1)と、良熱伝導部材(1)の
    側面所定位置に取外し可能に装着され、かつ装着状態に
    おいてSQUID素子を収容する超伝導シールド部材
    (2)とを含んでいることを特徴とするSQUID磁束
    計。
  2. 【請求項2】 良熱伝導部材(1)が側面所定位置に凹
    所(1c)を有しており、超伝導シールド部材(2)が
    凹所(1c)に装着されている請求項1に記載のSQU
    ID磁束計。
  3. 【請求項3】 良熱伝導部材(1)の、極低温部材
    (5)の所定位置に取外し可能に装着される端部が常温
    側への配線(2f)を挿通するための貫通孔(1d)を
    有している請求項1に記載のSQUID磁束計。
JP17339193A 1993-07-13 1993-07-13 Squid磁束計 Expired - Fee Related JP3178169B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP17339193A JP3178169B2 (ja) 1993-07-13 1993-07-13 Squid磁束計

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP17339193A JP3178169B2 (ja) 1993-07-13 1993-07-13 Squid磁束計

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0727840A true JPH0727840A (ja) 1995-01-31
JP3178169B2 JP3178169B2 (ja) 2001-06-18

Family

ID=15959539

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP17339193A Expired - Fee Related JP3178169B2 (ja) 1993-07-13 1993-07-13 Squid磁束計

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3178169B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07263759A (ja) * 1994-03-25 1995-10-13 Chodendo Sensor Kenkyusho:Kk クライオスタット
JP2020094935A (ja) * 2018-12-13 2020-06-18 Tdk株式会社 磁界検出装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07263759A (ja) * 1994-03-25 1995-10-13 Chodendo Sensor Kenkyusho:Kk クライオスタット
JP2020094935A (ja) * 2018-12-13 2020-06-18 Tdk株式会社 磁界検出装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP3178169B2 (ja) 2001-06-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9762200B2 (en) Input/output systems and devices for use with superconducting devices
JP2893714B2 (ja) 薄膜型squid磁束計およびこれを用いた生体磁気計測装置
US5243281A (en) Multi-channel magnetic flux detector comprising a magnetometer modular construction in a vessel containing a cooling medium
RU2615597C2 (ru) Комбинированный датчик тока и способ установки упомянутого датчика
JPS61250576A (ja) 弱磁場測定装置
US11549969B2 (en) Low-noise, large dynamic-range sensor for measuring current
CN105842545A (zh) 三维全向电磁场探头及电磁检测设备
WO1995004287A1 (en) Magnetic sensor and magnetic detector
EP0115698A1 (en) Cold radiation detector assembly
JP2001228173A (ja) プローブカード
JP3178169B2 (ja) Squid磁束計
US10901006B2 (en) Apparatus having a Rogowski coil assembly
CN113767269A (zh) 低温超精密热传输测量用探头系统及包括其的测量装置
CN111856370B (zh) 超导器件测试探杆
US11137455B2 (en) Magnetic field measuring element, magnetic field measuring device, and magnetic field measuring system
JPH09257838A (ja) 負荷時タップ切換器用光電流センサー
CN219532288U (zh) 一种核聚变研究装置上金属电阻探测器的集成组装装置
KR20190023711A (ko) 자성 코어 테스팅 장치
JPS5992584A (ja) 超電導薄膜機能集積回路素子の電気信号特性試験装置
EP4063871B1 (en) Current transducer
JPH0835993A (ja) 電流検出装置
JPS62273465A (ja) 電力量計
KR100692185B1 (ko) 시료 고정용 지그
JP2673010B2 (ja) 光ct付支持碍子
KR200407759Y1 (ko) 시료 고정용 지그

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080413

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090413

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100413

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100413

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110413

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120413

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130413

Year of fee payment: 12

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees