JPH07278344A - 造形用可塑性硬化素材 - Google Patents

造形用可塑性硬化素材

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JPH07278344A
JPH07278344A JP9068594A JP9068594A JPH07278344A JP H07278344 A JPH07278344 A JP H07278344A JP 9068594 A JP9068594 A JP 9068594A JP 9068594 A JP9068594 A JP 9068594A JP H07278344 A JPH07278344 A JP H07278344A
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volcanic ash
weight
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water
hardening material
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JP9068594A
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Sachiko Kuroda
幸子 黒田
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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 柔軟で加工性が良いため細かい表現を可能に
し、重厚感のある個性的な作品を創作でき、防腐剤をほ
とんど含まず衛生的で、乾燥時間を短縮でき、ストレス
解消などにも効果が期待でき、さらに火山灰の有効利用
を実現できる、可塑性硬化素材を提供する。 【構成】 火山灰を少なくとも40重量%以上含み、さ
らに、ひび割れ防止のための繊維物質と、接着のための
接着剤と、水と、を含んでいる。またこの火山灰は、粒
径が約0.1〜5.0μmの微小なものであることが望
ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、主として造花などの造
形用に使用する可塑性硬化素材に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、造花、器(小物入れ、傘立
て、マガジンラックなど)、人形、アクセサリー、など
の作品を、粘土などの可塑性硬化素材で創作することが
行われている。すなわち、例えば従来より、図2に示す
ような、花びら2や葉3を粘土で作って、これを心材に
固定しておき、花びらなどの形に整えた粘土は自然乾燥
させて(素材により約1〜3日)、造花を完成させてい
る。このような作品を制作するための可塑性硬化素材と
して、木材粉末や小麦粉などの穀物粉末を使用したもの
が知られている。例えば、特公昭62−4716号公報
では、木材粉末を利用した天然の木材の香り・感触・暖
かさを生かした人工木質粘土が提案されている。また特
公昭56−4409号公報や特開昭56−133343
号公報では、小麦粉などの穀物粉末を利用した硬化素材
が提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の可塑性硬化素材では、硬化素材自体はほぼ白
色で、造形する前後に塗料や絵の具で着色などを行って
いるが、どうしても表面の色合いや趣が平板になりがち
である、という問題があった。また、木粉や小麦粉は腐
ることがあるのである程度の量の防腐剤を混入する必要
があり、衛生的でない、という問題があった。さらに、
柔軟性・加工性が十分でないため細かい表現が困難で、
また自然乾燥した後の完成した作品の強度も十分ではな
い、などの問題があった。
【0004】一方、平成2年11月から始まり現在も続
いている長崎県雲仙普賢岳の噴火災害などに見られるよ
うに、火山の噴火による火山灰の被害は広域にまたがり
深刻な問題となっている。特に、噴火により降り注ぐ火
山灰による建造物や田畑の埋没の問題など、堆積する膨
大な量の火山灰の処理は社会的問題ともなっているが、
未だ有効な活用方法又は処理方法は確立されていない。
【0005】本発明はこのような従来技術の問題点に着
目してなされたものであり、表面の色合いや重厚な趣を
醸し出すことができ、加工性が良好で作品の強度も向上
させることができ、しかも大量の火山灰を有効に利用す
ることができる、造形用可塑性硬化素材を提供すること
を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明の可塑性硬化素材では、火山灰を少なくとも4
0重量%以上含み、さらに、ひび割れ防止のための繊維
物質と、接着のための接着剤と、水とを含むことを特徴
としている。
【0007】また本発明の造形用可塑性硬化素材では、
火山灰を少なくとも60重量%以上含み、さらに、ひび
割れ防止のための繊維物質と、接着のための接着剤と、
水とを含むことが望ましい。
【0008】また本発明の造形用可塑性硬化素材では、
火山灰を少なくとも80重量%以上含み、さらに、ひび
割れ防止のための繊維物質と、接着のための接着剤と、
水とを含むことが望ましい。
【0009】また本発明の可塑性硬化素材では、前記繊
維物質は化学繊維から成り、前記接着剤は化学合成接着
剤から成ることが望ましい。
【0010】また本発明の可塑性硬化素材では、前記火
山灰は、粒径約0.05〜5.0μmであることが望ま
しい。
【0011】さらに本発明の造形用可塑性硬化素材で
は、前記火山灰は、粒径約0.05〜2.5μmである
ことが望ましい。
【0012】
【作用】上述のように、本発明による可塑性硬化素材で
は、火山灰を少なくとも40重量%以上含有しているの
で、従来の造形用可塑性硬化素材ではできない、重厚感
(いわば「灰の趣」)がある個性の強い作品を創作でき
るようになる。
【0013】また、一般に火山灰は少量の水分でも造形
用に必要な柔らかさを保つ性質をもっているので、火山
灰を40重量%以上含有させることにより、可塑性硬化
素材に使用する水分を従来よりも大幅に少なくできる。
そのため、造形後の自然乾燥の時間を短縮できるし、ま
た自然乾燥による縮みを少なくすることができる(よっ
て創作時のイメージそのままの作品ができる)し、また
乾燥中の型くずれを防げる(従来は乾燥中に型くずれが
生じるので、自然乾燥中にはティッシュペーパー、やア
ルミ箔などを使用して支えておく必要があった)、など
のメリットが生じるようになる。
【0014】また火山灰はそれ自体、重量が小さい(軽
い)という性質を有している。そのため、本発明による
硬化素材を使用することにより、軽くて扱いやすい作品
を制作できるようになる。また火山灰は火山の噴火で自
然に吹き出すものであるため、採集するだけで使用でき
るので、これを使用することにより、硬化素材の製造コ
ストを大幅に引き下げると共に、火山灰の有効利用を促
進することができるようになる。
【0015】また火山灰は微小粉末なので、これを含む
硬化素材で制作した作品は、従来の硬化素材によるもの
と比べて、強度を大きくすることができる。
【0016】また火山灰は天然物なので、従来の硬化素
材に比べて、染料・顔料・絵の具などを吸い込みやす
く、作品の着色が容易になる。
【0017】また従来の木粉や穀物粉末などの植物粉末
を使用した硬化素材では、予め、木粉や穀物粉末を加熱
等で殺菌する必要があり、また硬化素材の中にかなりの
量の防腐剤を混入させる必要があったが、本発明で使用
する火山灰は腐ることはないので、殺菌が不要となり、
また混入する防腐剤の量を極めて少量に抑えることがで
きる。したがって、従来の硬化素材に比べて、製造が容
易になり、またより衛生的になる。
【0018】また特に、本発明の可塑性硬化素材におい
て、前記繊維物質を化学繊維で構成し、前記接着剤を化
学合成接着剤で構成することにより、火山灰を含めて腐
る物質は水以外には含まないようにすることができるの
で、混入する防腐剤の量を従来よりも極めて少量にする
ことができ、衛生的で人体の健康に良い硬化素材を提供
できるようになる。
【0019】また火山灰は一般に無臭であり人体への害
はない(これに対し、従来の特に樹脂製の粘土では異臭
が発生していた)ので、人体に優しい硬化素材を提供で
きる。また火山灰は地球から吹き出て生まれた天然物で
あり、イメージとして「地球のパワー」を感じさせ、人
間の自然回帰の感情を満たしてくれるものであるので、
この火山灰を使用した硬化素材を使用した造形を趣味な
どで行うことにより、現代人のストレス解消などの効果
も期待できる。
【0020】また本発明による可塑性硬化素材におい
て、火山灰を少なくとも60重量%以上含有するように
することにより、前述のような様々な効果をより一層強
めることができる。特に、火山灰を60重量%以上含有
させることにより、作品の重量を軽くしながら、作品の
強度を大幅に高めることができ、また創作後の自然乾燥
の時間を大幅に短縮させることができるようになる。ま
た作品に火山灰の重量感又は重厚感が付与されるので、
極めて個性的な作品の創作が可能になる。さらに上記の
40重量%の火山灰を使用する場合に比べて、火山灰の
有効利用を大幅に促進することができる。
【0021】また本発明による可塑性硬化素材におい
て、火山灰を少なくとも80重量%以上含有するように
することにより、前述のような様々な効果をより一層強
めながら実現することができる。特に、火山灰を80重
量%以上含有させることにより、作品の重量を大幅に軽
くしながら、作品の強度を大幅に高めることができ、ま
た制作後の自然乾燥の時間を大幅に短縮させることがで
きるようになる。また作品に火山灰の重量感・重厚感が
大幅に付与され、極めて個性的な作品の創作が可能にな
る。さらに、上記の40重量%の火山灰を使用する場合
に比べて、火山灰の有効利用を約2倍以上に図ることが
できる。
【0022】また本発明による可塑性硬化素材では、含
有させる火山灰として、粒径約0.05〜5.0μmの
微小なものを使用している。そのため、このような微小
な火山灰は、水分や繊維物質などを与えると、従来の硬
化素材に比べて極めて柔らかく可塑性に優れたものにな
る。したがって、従来の硬化素材ではできなかったよう
なきめ細かな表現が可能になる。しかも従来に比べてわ
ずかな水分だけで十分に柔らかくなるので、硬化素材に
含める水分を従来よりも少なくでき、従来よりも創作後
の自然乾燥時間を短縮し、乾燥中の型くずれを防ぐこと
ができるようになる。さらに、本発明による粒径約0.
05〜5.0μmの微小な火山灰を硬化させてできる作
品は、従来の硬化素材による作品に比べて、強度や硬度
が大幅に向上させられるようになる。
【0023】また本発明による可塑性硬化素材では、含
有させる火山灰として、粒径約0.05〜2.5μmの
極めて微小なものを使用している。そのため、このよう
な極めて微小な火山灰は、水分や繊維物質などを与える
と、従来の硬化素材に比べてはるかに柔らかい可塑性に
富んだものになる。したがって、従来の硬化素材ではで
きなかったような、例えば造花の花びらの形などのきめ
細かな表現が可能になる。しかも従来に比べてわずかな
水分だけで十分に柔らかくなるので、硬化素材に含める
水分を従来よりも少なくでき、従来よりも創作後の自然
乾燥時間を短縮し、また乾燥中の型くずれを防ぐことが
できるようになる。さらに、本発明による粒径約0.0
5〜2.5μmの微小な火山灰を硬化させてできる作品
は、従来の硬化素材による作品に比べて、その強度や硬
度が大幅に向上させられるようになる。
【0024】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。本
発明による可塑性硬化素材は、火山灰、繊維物質、接着
剤、水などを成分として構成されるので、まずこれらに
ついて説明する。本発明の実施例では、火山灰として
は、例えば、長崎県の雲仙・普賢岳より噴火して堆積さ
れた火山灰を使用している。この火山灰の鉱物組成とし
ては、石英、斜長石、各閃石、黒雲母などからなってい
る。またこの火山灰の化学組成は、次のとおりである。
【0025】 SiO2 66重量% TiO2 0.6重量% Al2O3 15.5重量% Fe2O3 4.1重量% MgO 2.4重量% CaO 4.9重量% Na2O 3.7重量% K2O 2.4重量% P2O5 0.17重量% MnO 0.08重量%
【0026】また本発明で使用する火山灰は、粒径が約
0.05〜5.0μmのものを採用している。これらの
火山灰は、極めて微小な粒子からなるため、火山噴火に
より空中を浮遊し、その後、地上に堆積するものであ
る。また、これらの火山灰の中から、より微小な火山灰
のみ、すなわち粒径が約0.05〜0.25μmの火山
灰のみを使用して硬化素材を製造するようにすれば、硬
化素材の柔軟性・加工性がより向上されるので、より細
かい表現や創作が可能になり、また造花の花びらや葉を
より一層薄く創作することができるようになると共に、
自然乾燥されて出来上がった作品の強度もより一層向上
するようになる。
【0027】この火山灰の混入割合については、10〜
90重量%の範囲内で様々な割合が可能であるが、火山
灰の特性を良く生かすためには、例えば40〜90重量
%が望ましく、特に60重量%以上の火山灰を含有する
ことにより、前述のような火山灰の特性がより良く生か
される。また特に、80〜90重量%の火山灰を含有す
ると極めて重厚感のある個性的な造花などの作品を創作
できるようになる。
【0028】次に、本発明の実施例で使用する繊維物資
について説明する。この繊維物質は、火山灰だけでは作
品にひび割れなどが生じるので、「つなぎ」の機能を果
たさせてひび割れなどを防止するために混入される。こ
の繊維物資の混入割合は様々であるが、例えば、2〜2
0重量%が望ましい。本発明で使用する繊維物資として
は、例えば、綿状化繊パルプ、人絹粉、木材パルプなど
様々なものが利用できるが、防腐剤の混入量を少量に抑
えるという観点からは、綿状化繊パルプなどの化学繊維
製のものを使用することが望ましい。
【0029】次に、硬化素材を互いに接着するために混
入する接着剤について説明する。本発明で使用する接着
剤としては、例えば、α化でん粉、ガルボキシメチルセ
ルロース、メチルセルロース、など様々なものが利用で
きるが、防腐剤の硬化素材への混入量を少量に抑えると
いう観点からは、化学合成糊などの化学合成品を使用す
ることが望ましい。
【0030】次に、本発明の実施例を説明する。
【0031】実施例1。火山灰(粒径0.05〜5.0
μm)45重量%、タルク20重量%、化繊パルプ(繊
維長さ約1.2mm)10重量%、化学合成糊5重量
%、水20重量%。防腐剤(例えば、パラオキシ安息香
酸エステル)0.01重量%を、公知のミキサーに入れ
て混練し、さらに公知の仕上げ工程処理をすることによ
り、所望の可塑性硬化素材を得た。この実施例1では、
従来の硬化素材のように、小麦粉や木粉などの腐りやす
い素材を使用していないので、防腐剤の混入は最小限で
済むようになり、衛生的で人体の健康に良い硬化素材を
提供できるようになる。また、この実施例1の硬化素材
では、多量の火山灰を含んでいるので、例えば図1の造
花11の花びら12や葉13に示すように、火山灰の趣
を作品に表現することができ、従来では考えられないよ
うな極めて個性的な作品を創造できるようになる。また
本実施例では、従来に比べて水分が少ないため、乾燥時
間も従来(素材により約1〜3日)の約半分で済むよう
になる。また、乾燥後の作品の強度も大幅に向上してい
る。
【0032】実施例2。火山灰(粒径0.05〜2.5
0μm)45重量%、カオリン20重量%、綿状化繊パ
ルプ(繊維長さ約1.2mm)10重量%、化学合成糊
5重量%、水20重量%。防腐剤(例えば、パラオキシ
安息香酸エステル)0.01重量%を、公知のミキサー
に入れて混練し、さらに公知の仕上げ工程処理をするこ
とにより、所望の可塑性硬化素材を得た。この実施例2
では、特に火山灰として、粒径0.05〜2.50μm
の微小な粒子のものを使用しているので、水などと混練
することにより、非常に柔らかく加工性のよい可塑性硬
化素材になるので、細かい表現や薄い部分の作成が容易
になり、しかも乾燥後の出来上がった作品の強度を大幅
に向上させられるようになる。
【0033】実施例3。火山灰(粒径0.05〜5.0
μm)65重量%、タルク5重量%、化繊パルプ(繊維
長さ約1.2mm)7重量%、化学合成糊3重量%、水
20重量%。防腐剤(例えば、パラオキシ安息香酸エス
テル)0.01重量%を、公知のミキサーに入れて混練
し、さらに公知の仕上げ工程処理をすることにより、所
望の可塑性硬化素材を得た。この実施例3では、火山灰
を65重量%使用するようにしているので、火山灰の特
質を生かした諸々の効果(作品に重厚感が出る、衛生
的、加工性が良い、完成後の強度が大きい、など)をよ
り一層引き出すことができる。また、従来の硬化素材の
ように小麦粉や木粉などの腐りやすい素材を使用してい
ないので、防腐剤の混入は最小限で済むようになり、人
体の健康に良い硬化素材を提供できるようになる。
【0033】実施例4。火山灰(粒径0.05〜2.5
0μm)80重量%、綿状化繊パルプ(繊維長さ約1.
0mm)4重量%、化学合成糊2重量%、水14重量
%。防腐剤(例えば、パラオキシ安息香酸エステル)
0.01重量%を、公知のミキサーに入れて混練し、さ
らに公知の仕上げ工程処理をすることにより、所望の可
塑性硬化素材を得た。この実施例4では、特に火山灰を
80重量%使用しているので、前述のような火山灰の各
特性(作品に火山灰の感じが出て重厚感が出る。特に粒
径の微小なものを使用することにより、柔軟で加工性が
良く、完成後の強度が高いものになる。衛生的である、
など)を十分に生かした硬化素材を実現できるようにな
る。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
火山灰を少なくとも40重量%以上含有しているので、
従来の造形用可塑性硬化素材ではできない、重厚感(い
わば「灰の趣」)のある個性的な作品を創作できるよう
になる。
【0035】また、一般に火山灰は少量の水分でも造形
用に必要な柔らかさを保つ性質をもっているので、火山
灰を40重量%以上含有させることにより、可塑性硬化
素材に使用する水分を従来よりも大幅に少なくできる。
そのため、造形後の自然乾燥の時間を短縮できる、乾燥
による縮みを少なくすることができる(よって創作時の
イメージそのままの作品ができる)、乾燥中の型くずれ
を防げる(従来は乾燥中に型くずれが生じるのでティッ
シュペーパー、やアルミ箔などを使用して支えて置く必
要があった)、などのメリットが生じるようになる。
【0036】また火山灰はそれ自体、重量が小さいとい
う性質を有している。そのため、本発明による硬化素材
を使用することにより、軽くて扱いやすい作品を創作で
きるようになる。また火山灰は火山の噴火で自然に吹き
出す天然物であるため、採集するだけで使用できるの
で、これを使用することにより、硬化素材の製造コスト
を大幅に引き下げると共に、火山灰の有効利用を促進す
ることができるようになる。
【0037】また火山灰は極めて微小な粉末なので、こ
れを含む硬化素材で創作した作品は、従来の硬化素材に
よるものと比べて、はるかに強度を大きくすることがで
きる。
【0038】また火山灰は天然物なので、従来の硬化素
材に比べて、染料・顔料・絵の具などを吸い込みやす
く、作品の着色が容易になる。
【0039】また従来の木粉や穀物粉末などの植物粉末
を使用した硬化素材では、予め、木粉や穀物粉末を加熱
等で殺菌する必要があり、また硬化素材の中に防腐剤を
多量に混入させる必要があったが、本発明で使用する火
山灰は腐ることはないので、殺菌が不要で、また防腐剤
の混入も極めて少量で済むようになる。したがって、従
来の硬化素材に比べて、製造が容易になり、またより衛
生的になる。
【0040】また本発明の可塑性硬化素材では、前記繊
維物質を化学繊維で構成し、前記接着剤を化学合成接着
剤から構成することにより、火山灰を含めて腐る物質は
水以外に含まないようにすることができるので、混入す
る防腐剤の量を従来よりも極めて少量にすることがで
き、人体の健康に良い硬化素材を提供できるようにな
る。
【0041】また火山灰は一般に無臭であり人体への害
はない(これに対し、従来の特に樹脂製の粘土では異臭
が発生していた)ので、人体に優しい硬化素材を提供で
きる。また火山灰は地球から生まれた天然物であり、イ
メージとして「地球のパワー」を感じさせ、人間に自然
回帰の感情を生起させるものであるので、この火山灰を
使用した硬化素材を使用した造形を趣味などとして行う
ことにより、現代人のストレス解消などの効果も期待で
きる。
【0042】また本発明による可塑性硬化素材におい
て、火山灰を少なくとも60重量%以上含有するように
することにより、前述のような様々な効果をより一層強
めることができる。特に、火山灰を60重量%以上含有
させることにより、作品の重量を軽くしながら、作品の
強度を大幅に高めることができ、また制作後の自然乾燥
の時間を大幅に短縮させることができるようになる。ま
た作品に火山灰の重量感・重厚感を付与して、極めて個
性的な作品の創作が可能になる。さらに上記の40重量
%の火山灰を使用する場合に比べて、火山灰の有効利用
を大幅に促進することができる。
【0043】また本発明による可塑性硬化素材におい
て、火山灰を少なくとも80重量%以上含有するように
することにより、前述のような様々な効果をより一層強
めながら実現することができる。特に、火山灰を80重
量%以上含有させることにより、作品の重量を大幅に軽
くしながら、作品の強度を大幅に高めることができ、ま
た制作後の自然乾燥の時間を大幅に短縮させることがで
きるようになる。また作品に火山灰の重量感・重厚感を
大幅に付与して、極めて個性的な作品の創作が可能にな
る。さらに、上記の40重量%の火山灰を使用する場合
に比べて、火山灰の有効利用を約2倍以上に図ることが
できる。
【0044】また本発明による可塑性硬化素材では、含
有させる火山灰として、粒径約0.05〜5.0μmの
微小なものを使用している。そのため、このような微小
な火山灰は、水分や繊維物質などを与えると、従来の硬
化素材に比べて極めて柔らかく可塑性に優れたものにな
る。したがって、従来の硬化素材ではできなかったよう
なきめ細かな表現が可能になる。しかも従来に比べてわ
ずかな水分だけで十分に柔らかくなるので、硬化素材に
含める水分を従来よりも少なくでき、従来よりも制作後
の自然乾燥時間を短縮し、乾燥中の型くずれを防ぐこと
ができるようになる。さらに、本発明による粒径約0.
1〜5.0μmの微小な火山灰を硬化させてできる作品
は、従来の硬化素材による作品に比べて、強度や硬度が
大幅に向上させられるようになる。したがって、従来の
硬化素材ではできなかったような、例えば造花の花びら
の形などのきめ細かな表現が可能になり、造花の花びら
や葉をより薄く制作することができるようになり、乾燥
して出来上がった作品も、薄くてもより強度の大きいも
のができるようになる。
【0045】また本発明による可塑性硬化素材では、含
有させる火山灰として、粒径約0.05〜2.5μmの
極めて微小なものを使用している。そのため、このよう
な極めて微小な火山灰は、水分や繊維物質などを与える
と、従来の硬化素材に比べてはるかに柔らかい可塑性に
富んだものになる。したがって、従来の硬化素材ではで
きなかったような、例えば造花の花びらの形などのきめ
細かな表現が可能になり、造花の花びらや葉をより薄く
創作することができるようになる。しかも従来に比べて
わずかな水分だけで十分に柔らかくなるので、硬化素材
に含める水分を従来よりも少なくでき、従来よりも制作
後の自然乾燥時間を短縮し、乾燥中の型くずれを防ぐこ
とができるようになる。さらに、本発明による粒径約
0.1〜2.5μm微小な火山灰を硬化させて作る作品
は、従来の硬化素材による作品に比べて、薄くても強度
や硬度が大幅に向上されるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る可塑性硬化素材を使用
して創作した造花を示す斜視図である。
【図2】従来の可塑性硬化素材を使用して創作した造花
を示す斜視図である。
【符号の説明】
1,11 造花 2,12 花びら 3,13 葉
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 101/00 LTB G09B 19/10 D

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 火山灰を少なくとも40重量%以上含
    み、さらに、ひび割れ防止のための繊維物質と、接着の
    ための接着剤と、水と、を含むことを特徴とする、造形
    用可塑性硬化素材。
  2. 【請求項2】 火山灰を少なくとも60重量%以上含
    み、さらに、ひび割れ防止のための繊維物質と、接着の
    ための接着剤と、水と、を含むことを特徴とする、造形
    用可塑性硬化素材。
  3. 【請求項3】 火山灰を少なくとも80重量%以上含
    み、さらに、ひび割れ防止のための繊維物質と、接着の
    ための接着剤と、水と、を含むことを特徴とする、造形
    用可塑性硬化素材。
  4. 【請求項4】 請求項1、2、又は3に記載の造形用可
    塑性硬化素材において、前記繊維物質は化学繊維から成
    る、ことを特徴とする造形用可塑性硬化素材。
  5. 【請求項5】 請求項1、2、3又は4に記載の造形用
    可塑性硬化素材において、前記接着剤は化学合成接着剤
    から成る、ことを特徴とする造形用可塑性硬化素材。
  6. 【請求項6】 請求項1、2、3、4又は5に記載の造
    形用可塑性硬化素材において、前記火山灰は、粒径約
    0.05〜5.0μmである、ことを特徴とする造形用
    可塑性硬化素材。
  7. 【請求項7】 請求項1、2、3、4、5又は6に記載
    の造形用可塑性硬化素材において、前記火山灰は、粒径
    約0.05〜2.5μmである、ことを特徴とする造形
    用可塑性硬化素材。
JP9068594A 1994-04-04 1994-04-04 造形用可塑性硬化素材 Pending JPH07278344A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019099947A (ja) * 2017-12-04 2019-06-24 株式会社エイティー今藤 活火山の火山灰を用いた新素材

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