JPH072777Y2

JPH072777Y2 - 削孔装置

Info

Publication number: JPH072777Y2
Application number: JP7918892U
Authority: JP
Inventors: 嘉平衛下村
Original assignee: バウアージャパン株式会社
Priority date: 1992-11-17
Filing date: 1992-11-17
Publication date: 1995-01-25
Anticipated expiration: 2005-01-25
Also published as: JPH0643091U

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この考案は、現場打杭用などの削
孔を行うのに利用するコアバレルタイプの削孔装置に関
する。

【０００２】

【従来の技術】例えば、コアバレルタイプの削孔装置で
は、ローラビット、これに一体に設けられる保持軸およ
びこの保持軸を固定する固定装置を一組として、これが
１つの円周上に複数組設けられていわゆるリングビット
を形成している。

【０００３】また、従来から、このリングビットにおい
ては、各ローラビットを固定装置に溶接によって直接固
定しているため、各ローラビットの交換作業が面倒で、
時間および経費がかさむなどの問題点があった。さら
に、ローラビットを取り付けたリングビット全体を交換
する方法も提案されており、この場合、リングビットは
溶接やねじ込みで、ドリルロッドなどに固定される。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】しかしながら、かかる
従来の削孔装置では、ローラビットの固定装置への取り
付けや交換が面倒で、かつ不経済になるほか、上記のよ
うなリングビット全体の交換も複雑で経費がかかり、さ
らに、これらの交換作業のために削孔装置を長時間に亘
って休止させなければならず、作業効率を低下させてし
まうなどの問題点があった。

【０００５】この考案は上記のような従来の問題点に着
目してなされたものであり、シャンク部でローラビット
をコアバレル上のシャンクホルダに対して着脱可能にす
ることで、そのローラビットの交換を簡単かつ効率的
に、しかもローコストに実現できる削孔装置を提供する
ことを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】この考案に係る削孔装置
は、回転装置によって回転駆動されるバーの下端に取り
付けられた円筒状のコアバレルと、該コアバレルの下端
に取り付けられた複数のローラビットに連設されて、該
ローラビット側とは反対の方向に断面積が徐々に小さく
なる截頭角錐状のシャンクと、上記コアバレルに取り付
けられて、上記シャンクが嵌入される角錐状の取付孔を
持ったシャンクホルダとを設け、該シャンクホルダ端に
設けられた保持部材を介して、上記シャンク端にボルト
等の連結部材で着脱自在にできるようにしたものであ
る。

【０００７】

【作用】この考案におけるローラビットは、これに一体
の角錐状のシャンクをシャンクホルダ内に挿入し、この
シャンクホルダの端部から連結部材としてのボルトを挿
し込んで締め付けるだけで、上記ローラビットはシャン
クホルダ内にあって、コアバレル下端に水平方向，垂直
方向のいずれにも動かずに安定保持され、自身は回転自
在となっている。また、上記ボルトを緩めて取り外すこ
とで、新しい他のローラビットとの交換を、上記簡単な
作業のみで迅速，容易に実施可能にする。

【０００８】

【実施例】以下、この考案の一実施例を図について説明
する。図２はこの考案の削孔装置の一実施例を示す概略
構成図であり、図において、１は走行部となる運転台，
操作台を備えたベースマシン、２はこのベースマシン１
上に起立されたマスト、３はこのマスト２に取り付けら
れたウインチ、４はこのウインチ３から繰り出されたワ
イヤ５をマスト２上端の取付台６上で支持するプーリで
ある。

【０００９】また、７はそのワイヤ５端に吊り下げられ
た油圧モータなどの回転装置、８はこの回転装置に取り
付けられて回転駆動されるテレスコピックに伸縮自在な
バーとしてのケリーバー、９はこのケリーバー８の最下
端に取り付けられた中空円筒形の鉄製錐具としてのコア
バレルである。

【００１０】さらに、このコアバレル９の円筒状の下端
には複数のローラビット１０が取り付けられている。ま
た、このコアバレル９は、図１に示すように、外管１１
および内管１２からなる２重管構造となっており、外管
１１と内管の間には所定間隔ごとに複数箇所からエアー
を吹き出させて、掘削した土砂を図示しないコアバレル
上方のズリ受に受けるように構成されている。なお、こ
のズリ受上の土砂はコアバレル９を地上に引き上げた後
に除去するようになっている。また、図２において、Ｋ
は削孔にともなって挿入されたケーシングである。

【００１１】図３は上記コアバレル９の下端に取り付け
られるローラビット１０を有する１個のローラビットブ
ロックＢを示す。このローラビット１０は保持軸として
のシャンク１３の先端に回転自在に設けられ、このシャ
ンク１３の中央部には固定リング１４が取り付けられて
いる。

【００１２】ここで、ローラビット１０はこれの回転の
中心線が、シャンク１３の中心軸に対して一定の角度
（例えば１１５°）で交差する傾きを持って、コアバレ
ルの下端縁に一定間隔をおいて内側と外側に互い違いに
配置されている。また、上記シャンクは、ローラビット
１０とは反対側に徐々に断面積が小さくなるように、三
角錐，四角錐，多角錐などの截頭角錐状に形成されてい
る。

【００１３】また、図１において、１５はコアバレル９
下端の内管１１および外管１２間に溶接などにより取り
付けられたシャンクホルダで、これには軸方向にシャン
ク１３の形状に合致する角錐状の取付孔１６が設けられ
ている。なお、この取付孔１６の壁面はシャンク１３の
支圧面として機能する。

【００１４】また、１７はこのシャンクホルダ１５の端
面に架設された保持部材で、これが取付孔１６端の一部
を塞ぐように設けられ、この保持部材１７の中心部には
連結部材の一つとしてのボルト１８が回転操作可能に挿
通されている。そして、このボルト１８は取付孔１６内
に嵌入されたシャンク１３端の中心部に設けられたねじ
孔１９に保持部材１７を介して、ねじ込まれ、これによ
り、シャンクホルダ１５に対し、すなわちコアバレル９
に対し着脱可能に、上記シャンク１３が堅固に保持され
るようになっている。なお、内管１１及び外管１２の側
方にはボルト１８を締付けるための切欠き（図示せず）
がある。

【００１５】かかる構成になる削孔装置では、削孔作業
の開始時に、またはローラビット交換時などのコアバレ
ルの運転停止時に、図３に示すようなローラビットブロ
ックＢを用意し、これのシャンク１３をコアバレル９側
のシャンクホルダ１５の取付孔１６内の奥深くに軸方向
に挿し込む。そして、最も奥に入った後は、ボルト１８
を保持部材１７上で回転操作し、その先端をシャンク１
３のねじ孔１９にねじ込んでいく。これにより、シャン
ク１３はコアバレル９に取り付けられたシャンクホルダ
１５に堅固に固定される。

【００１６】一方、摩耗または損傷したローラビット１
０を新しいものと交換する必要がある場合には、上記ボ
ルト１８を緩めて、シャンクホルダ１５からシャンク１
３を取り外した後、これを新しいものと交換して、それ
のねじ孔１９にボルト１８を挿し込むことにより、容易
かつ迅速にローラビット１０の交換が行えるとともに、
そのシャンク１３の着脱構造が極めて簡単であるところ
から、コストを低く抑えることができる。このボルト
は、主にコアバレル９を吊り下げた際にローラビット１
０を落ちないように作用する。

【００１７】そして、このような構成のローラビット１
０を備えたコアバレル９は、図２に示すように、ケリー
バー８の下端に取り付けられて回転装置７により回転駆
動される。この回転駆動しているコアバレル９は、回転
装置７を介してワイヤ５により昇降され、地中に進入
し、岩盤などの硬い地盤を容易に削孔することができ
る。この削孔作業において、上記シャンク１３にはロー
ラビット１０を介して大きな力が作用するが、この力は
このシャンク１３およびシャンクホルダ１５の取付孔の
大きな接触面を支圧として受けるので、過酷な現場作業
にも強度上十分に耐えられるものとなる。なお、ケーシ
ングＫは削孔とともに嵌入していく。

【００１８】また、このとき、固定リング１４は地盤や
岩石の直接の作用に対してシャンクホルダ１５などを保
護するとともに、ローラビット１０の交換作業を容易化
し、内管１１および外管１２内に掘削物が進入するのを
防止する。

【００１９】

【考案の効果】以上のように、この考案によれば回転装
置によって回転駆動されるバーの下端に取り付けられた
円筒状のコアバレルと、該コアバレルの下端に取り付け
られた複数のローラビットに連設されて、該ローラビッ
ト側とは反対の方向に断面積が徐々に小さくなる截頭角
錐状のシャンクと、上記コアバレルに取り付けられて、
上記シャンクが嵌入される角錐状の取付孔を持ったシャ
ンクホルダとを設け、該シャンクホルダ端に設けられた
保持部材を介して、上記シャンク端にボルトを着脱自在
にねじ込むことができるように構成したので、ローラビ
ットの交換を容易，迅速に実現できるとともに、これを
ローコストな構成で実現でき、さらに多軸の大きな負荷
に耐える強力な削孔装置を実現できるという効果が得ら
れる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の一実施例による削孔装置の要部を示
す断面図である。

【図２】この考案の一実施例による削孔装置の全体を示
す概略構成図である。

【図３】この考案におけるローラビットブロックを示す
正面図である。

【符号の説明】

１ベースマシン２マスト４プーリ３ウインチ５ワイヤ６プーリ取付台７回転装置８ケリーバー９コアバレル１０ローラビット１１内管１２外管１３シャンク１４固定リング１５シャンクホルダ１６取付孔１７保持部材１８ボルト１９ねじ孔

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】回転装置によって回転駆動されるバーの
下端に取り付けられた円筒状のコアバレルと、該コアバ
レルの下端に取り付けられた複数のローラビットとを備
えた削孔装置において、上記ローラビットに連設され
て、該ローラビット側とは反対の方向に断面積が徐々に
小さくなる截頭角錐状のシャンクと、上記コアバレルに
取り付けられて、上記シャンクが嵌入される角錐状の取
付孔を持ったシャンクホルダと、該シャンクホルダ端に
設けられた保持部材を介して、上記シャンク端に着脱自
在にした連結部材とを設けたことを特徴とする削孔装
置。