JPH07275973A - 複数の分岐管を有する金属管の製造方法および該金属管を使用した配管ヘッダー - Google Patents

複数の分岐管を有する金属管の製造方法および該金属管を使用した配管ヘッダー

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JPH07275973A
JPH07275973A JP6092941A JP9294194A JPH07275973A JP H07275973 A JPH07275973 A JP H07275973A JP 6092941 A JP6092941 A JP 6092941A JP 9294194 A JP9294194 A JP 9294194A JP H07275973 A JPH07275973 A JP H07275973A
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branch
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branch pipe
metal pipe
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Nagaharu Ikuta
長治 生田
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TOYO FUITSUTENGU KK
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 金属管の側壁部に複数の分岐管を形成する方
法であって、金属管に穿設孔を列設し、金属管内に充填
物を満たし、金型内に装入して充填物を圧縮することに
より中央部に位置する穿設孔の1つまたは2つを膨出、
拡大させて分岐管を形成した後、さらに別の金型内に装
入して充填物を圧縮することにより、先に形成した分岐
管の外側に位置する2つの穿設孔を膨出、拡大させ、一
方向または多方向に延びる分岐管を成形する。 【効果】 分岐管を有する金属管が一体成形で製造で
き、得られた金属管は配管ヘッダーとして有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複数の分岐管を有する
金属管の製造方法および該金属管を使用した配管ヘッダ
ー、詳しくは、金属管の側壁部に複数の分岐管を一体に
形成した金属管の製造方法および一体に形成された分岐
管付き金属管を利用した配管ヘッダーに関する。
【0002】
【従来の技術】複数の分岐管を有する金属管からなる配
管ヘッダーが、給水、給湯配管、冷暖房配管などにおい
て、配管の簡易化、配管工数の合理化などのために使用
されている。この配管ヘッダーは、金属管の側壁部から
一方向に延びる複数個、例えば4個以上の分岐管を形成
したものである。
【0003】従来、上記配管ヘッダーは、図7に示すよ
うに、T字管継手11を短管12を介してろう付け接合
(B1 )することにより形成されていた。しかしなが
ら、この配管ヘッダーにおいては、ろう付け個所が多く
なるため、コスト高となるとともに、ろう付け不良に起
因するろう付け部からの漏洩のおそれもある。
【0004】図8に示すように、金属管2の側壁部の分
岐管形成個所に穿設孔を設け、これらの穿設孔にバーリ
ング加工を施し、形成されたバーリング部13に連結管
14をろう付け接合( B2)することにより、分岐管を有
する配管ヘッダーを製作することも行われているが、バ
ーリング部13の長さが2〜3mm程度しかないため、連
結管14の先に配管Tをろう付け( B3)する場合、先に
ろう付け接合した部分( B2)が加熱により溶融するのを
防止するために、少なくとも50mm以上の長さの連結管
14を使用する必要があり、従って、その分だけ配管ス
ペースに無駄が生じるという難点がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、複数の分岐
管を有する配管ヘッダーを製造する場合における上記従
来の問題点を解消するためになされたものであり、その
目的は、金属管の側壁部から一方向に延びる分岐管また
は多方向に延びる分岐管が、ろう付け接合によることな
く、一体成形により形成することができる複数の分岐管
を有する金属管の製造方法および当該金属管を使用した
配管ヘッダーを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの本発明による複数の分岐管を有する金属管の製造方
法は、金属管の側壁部に複数の分岐管を形成する方法で
あって、金属管の側壁部の分岐管形成個所に穿設孔を形
成し、金属管内に外部からの負荷により変形可能な充填
物を満たし、金属管を金型内に装入して充填物を圧縮す
ることにより、1つまたは並設されている2つの穿設孔
を膨出、拡大させて分岐管を形成した後、分岐管を形成
した金属管を別の金型内に装入して充填物を圧縮するこ
とにより、形成した分岐管の外側に位置する穿設孔を膨
出、拡大させて分岐管とすることを構成上の第1の特徴
とする。
【0007】また、1つまたは並設されている2つの穿
設孔を膨出、拡大させて分岐管を形成した後、分岐管を
形成した金属管を別の金型内に装入して充填物を圧縮す
ることにより、先に形成された分岐管の外側に位置する
2つの穿設孔を膨出、拡大させて分岐管とする工程を繰
り返し、金属管の側壁部に5つ以上の分岐管を形成する
ことを発明構成上の第2の特徴とし、充填物が低融点金
属であることを発明構成上の第3の特徴とする。
【0008】さらに、上記製造方法により製造された金
属管を使用した本発明による配管ヘッダーは、金属管の
側壁部に一方向に延びる複数の分岐管が一体成形により
形成され、該分岐管は金属管より硬化した加工組織をそ
なえ、分岐管の肉厚が金属管と同一で、分岐管の長さが
8mm以上であり、分岐管の径が金属管の径の0.4〜
0.8倍であることを構成上の特徴とする。
【0009】本発明により製造される分岐管を有する金
属管の好ましい態様は、例えば図1に示すように、金属
管2の側壁部の一方向に複数の分岐管3を形成したもの
である。金属管2の径D、分岐管3の径d、および分岐
管3の間隔(ピッチ)Pは適宜選択される。金属管とし
ては、アルミニウム、銅、鉄を含む種々の材質のものを
使用することができるが、配管用としては銅および銅合
金が最も好適に使用される。
【0010】図1に示す分岐管を有する金属管1を製造
する方法について説明すると、金属管を所定長さに切
断、面取りした後、図2に示すように、金属管2の側壁
部の分岐管形成個所(例えば、4個所)に穿設孔4を並
設する。穿設孔4の大きさは、後述する分岐管の形成を
円滑かつ精度良く行う上で重要な役割を果たすものであ
り、形成すべき分岐管の径dの0.4〜0.6倍、好ま
しくは1/2の大きさに設定する。また穿設孔4の間隔
(ピッチ)も重要であり、製品における分岐管のピッチ
をPにしようとする場合、最初に分岐管が形成される中
央部の2つの穿設孔の間のピッチは、第1の分岐管成形
工程における金属管2の長さ方向の縮み代αを考慮し
て、P+αとし、中央部の穿設孔とその両側部の穿設孔
の間のピッチは、第1の成形工程での縮み代αおよび第
2の分岐管成形工程における金属管2の長さ方向の縮み
代βを考慮して、P+α+βとする。
【0011】つぎに、図3に示すように、外部からの負
荷で変形可能な充填物5を金属管2内に満たす。この充
填物5は、次工程で圧縮され、穿設孔4を膨出、拡大さ
せるバルジ成形を適用して穿設孔4を分岐管3に成形す
るためのもので、一般にバルジ成形に用いられる低融点
金属、油、ゴムなどが適用できる。このうち鉛などの低
融点金属は、金属管に対し容易に塑性変形を与えること
ができるとともに成形精度が良好で、充填、除去も簡単
に行うことができるため、最も好ましく、溶融した状態
あるいは棒状体で金属管内に充填され、成形終了後加熱
することにより金属管内から除去する。なお、低融点金
属を溶融した状態で金属管内に充填する場合は、穿設孔
4を何らかの手段で閉塞した後に充填を行う。
【0012】充填物5を満たした金属管2は、図4に示
すように、中央部に位置する2つの穿設孔4を分岐管に
成形するために、分岐管形成位置に円筒状孔部9、9を
設けた成形金型6中に、孔部9、9に穿設孔4、4の向
きを合わせて装入される。装入された金属管2の両端部
にピストン7、7をセットし、ピストン7、7をX方向
およびY方向に移動させる。好ましくはピストンを片方
づつ押し込み、充填物5および金属管2を圧縮し、バル
ジ成形を行う。
【0013】ピストン7を押し込んで充填物5および金
属管2を圧縮することにより、穿設孔4は膨出し、充填
物5が押し出されてはみ出し始める。はみ出し時、穿設
孔4を拡げようとする力が働くが、同時に、穿設孔4の
径が小さいため、金属管2を円筒状孔部9、9に引張り
上げようとする力も働き、穿設孔4は拡大して円筒状孔
部8の径d1 と同一径を有する分岐管3に成形される。
上記第1の分岐管成形工程において、金属管2は長さ方
向にαだけ縮むから、この工程で中央部に形成された分
岐管3の間のピッチはPとなり、分岐管3とその外側に
位置する穿設孔4の間のピッチはP+βとなる。なお、
第1の分岐管成形工程において形成される分岐管3の径
1 は、ついで行われる第2の分岐管成形工程の金型に
装入し易くするために、最終製品の分岐管の径d( 第2
の分岐管成形工程の金型の円筒状孔部の径)より、例え
ば0.1mm程小さくしておくのが好ましい。
【0014】第1の分岐管成形工程で中央部の穿設孔を
膨出、拡大することにより分岐管を形成した金属管は、
図5に示すように、図1に示す最終製品の分岐管3の径
およびピッチと同じ径dおよびピッチPを有する円筒状
孔部10をそなえた成形金型8内に装入される。ピスト
ン7、7により両側から充填物5および金属管2を押し
込み、圧縮すると、第1の分岐管成形工程と同様の態様
で、先に形成された分岐管3、3の外側に位置する穿設
孔4、4が膨出、拡大され、分岐管3、3が形成され
る。第2の分岐管成形工程において、金属管2の長さは
さらに縮むが、第1の工程で形成された分岐管の高さは
変化しない。
【0015】上記の工程で、金属管の側壁部に一方向に
延びる4つの分岐管を有する金属管が一体成形される。
金属管に多くの穿設孔を列設し、同様の工程を繰り返し
て、先に形成された分岐管の両側に位置する穿設孔を膨
出、拡大させて分岐管を形成して行けば、5つ以上の分
岐管を有する金属管を製造することができる。分岐管成
形後、金属管内から充填物を除去すれば図1に示す金属
管1が得られる。
【0016】以上、複数の分岐管を有する金属管の好ま
しい態様として、一方向に延びる4つの分岐管を有する
金属管の一体成形について説明したが、本発明によれ
ば、金属管に形成する穿設孔の位置を変え、分岐管成形
工程において、円筒状孔部の位置を変えた金型を使用す
ることにより、多方向に延びる複数の分岐管を有する帰
属管の成形を行うことも可能である。
【0017】本発明の方法により得られた複数の分岐管
を有する金属管は、製造方法に起因して、分岐管部が金
属管部より硬化された加工組織をそなえているから、こ
の金属管を配管ヘッダーとして適用する場合、図6に示
すように、分岐管3に配管Tをろう付けする際、分岐管
部がろう付け(B)時の加熱により若干軟化されてもな
お配管ヘッダーとして十分な強度を保持することができ
る。配管ヘッダーとしては、さらに、分岐管の肉厚を金
属管と同一とし、分岐管の長さが8mm以上で、分岐管の
径を金属管の径の0.4〜0.6倍とすることにより、
強度、配管とのろう付け性および配管と配管ヘッダーの
流量バランスなどの点で優れた性能を与えることができ
る。
【0018】
【作用】本発明においては、分岐管を形成すべき金属管
の分岐管形成個所に穿設孔を形成し、まず1つまたは並
設されている2つの穿設孔をバルジ成形により膨出、拡
大することにより分岐管に成形し、ついで形成されて分
岐管の外側に位置する2つの穿設孔をバルジ成形により
膨出、拡大することにより分岐管とする工程を繰り返す
ことによって、金属管の側壁部に一方向または多方向に
延びる複数の分岐管を形成した金属管を得ることが可能
となる。穿設孔部は充填物による圧縮作用で上方へ押し
上げられるとともに、孔部が拡大して分岐管が成形され
る。
【0019】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。外径13m
m、肉厚1.2mm のりん脱酸銅管に4 つの穿設孔( 径4mm)
を列設し、銅管内に鉛の棒材を嵌入した後、図4に示す
ように、成形金型中に装入し、銅管および鉛の棒材を左
右からそれぞれ片押しで圧縮し、中央部に位置する2つ
の穿設孔を膨出、拡大させて分岐管を成形した。この場
合、分岐管の径は得べき分岐管の径(7mm)より0.1mm 小
さくした。
【0020】ついで、中央部に2つの分岐管を形成した
銅管を、図5に示すように、別の成形金型中に装入し、
銅管および鉛の棒材を左右から圧縮して、形成された分
岐管の両側に位置する2つの穿設孔を膨出、拡大させ、
分岐管に成形した。この工程中、先に形成された分岐管
の高さは変化せず、金型から成形された銅管を取り出
し、加熱して鉛を溶融、除去したところ、外径13mm、肉
厚1.2mm のりん脱酸銅管の側壁部から一方向に延びる直
径7mm 、肉厚1.2mm 、高さ10mmの分岐管が22mmピッチで
並設された分岐管付き銅管が得られた。
【0021】得られた分岐管付き銅管は、十分な長さの
分岐管をそなえているから、分岐管部にろう材をリング
にしてセットすることにより配管とのろう付けが可能で
あり、分岐管部はより硬化された加工組織を有している
からろう付け時の加熱によって若干強度が低下してもな
お十分な強度を保持し、給水給湯配管、冷暖房配管など
の配管ヘッダーとして十分使用可能である。
【0022】
【発明の効果】以上のとおり、本発明によれば、金属管
の側壁部に複数の分岐管を形成した金属管が一体成形に
より精度良く製造されることができ、とくに本発明によ
り製造された一方向に延びる分岐管付き金属管は、給水
給湯用配管、冷暖房配管などの配管ヘッダーとして有効
に使用することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明により成形された分岐管付き金属管の一
部断面側面図である。
【図2】本発明により分岐管付き金属管を成形する工程
のうち分岐管形成個所に穿設孔を形成した状態を示す一
部断面側面図である。
【図3】本発明の成形工程のうち金属管内に充填物を満
たした状態を示す一部断面側面図である。
【図4】本発明の成形工程のうち第1の分岐管成形工程
を示す断面図である。
【図5】本発明の成形工程のうち第2の分岐管成形工程
を示す断面図である。
【図6】本発明により成形された分岐管付き金属管の分
岐管部に配管をろう付けした状態を示す側面図である。
【図7】従来の分岐管付き金属管の一例を示す側面図で
ある。
【図8】従来の分岐管付き金属管の他の例を示す側面図
である。
【符号の説明】
1 分岐管付き金属管 2 金属管 3 分岐管 4 穿設孔 5 充填物 6 金型 7 ピストン 8 金型 9 円筒状孔部 10 円筒状孔部 11 T字管継手 12 短管 13 バーリング部 14 連結管 T 配管 P ピッチ B ろう付け部 B1 ろう付け部 B2 ろう付け部 B3 ろう付け部

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属管の側壁部に複数の分岐管を形成す
    る方法であって、金属管の側壁部の分岐管形成個所に穿
    設孔を形成し、金属管内に外部からの負荷により変形可
    能な充填物を満たし、金属管を金型内に装入して充填物
    を圧縮することにより、1つまたは並設されている2つ
    の穿設孔を膨出、拡大させて分岐管を形成した後、分岐
    管を形成した金属管を別の金型に装入して充填物を圧縮
    することにより、形成した分岐管の外側に位置する2つ
    の穿設孔を膨出、拡大させて分岐管とすることを特徴と
    する複数の分岐管を有する金属管の製造方法。
  2. 【請求項2】 金属管の側壁部に形成される複数の分岐
    管が一方向に延びるものであることを特徴とする複数の
    分岐管を有する金属管の製造方法。
  3. 【請求項3】 1つまたは並設されている2つの穿設孔
    を膨出、拡大させて分岐管を形成した後、分岐管を形成
    した金属管を別の金型に装入して充填物を圧縮すること
    により、先に形成した分岐管の外側に位置する2つの穿
    設孔を膨出、拡大させて分岐管とする工程を複数回繰り
    返し、金属管の側壁部に5つ以上の分岐管を形成するこ
    とを特徴とする請求項1記載の複数の分岐管を有する金
    属管の製造方法。
  4. 【請求項4】 充填物が低融点金属であることを特徴と
    する請求項1または2記載の複数の分岐管を有する金属
    管の製造方法。
  5. 【請求項5】 金属管の側壁部に一方向に延びる複数の
    分岐管が一体成形により形成され、該分岐管は金属管よ
    り硬化した加工組織をそなえ、分岐管の肉厚が金属管と
    同一で、分岐管の長さが8mm以上であり、分岐管の径が
    金属管の径の0.4〜0.8倍であることを特徴とする
    配管ヘッダー。
JP6092941A 1994-04-05 1994-04-05 複数の分岐管を有する金属管の製造方法および該金属管を使用した配管ヘッダー Pending JPH07275973A (ja)

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