JPH0727425U - 飲料液抽出器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 下蓋のフイルタに付着した豆粕等の除去作業
が自動的かつ確実に行なえるようにして、省力化及び作
業能率の向上が達成できるようにした飲料液抽出器を提
供する。 【構成】 温水スプレーノズル３が設けられている原料
収容タンク１と、原料収容タンクの底面開口部１３に開
閉可能に設けられている下蓋２とを備え、下蓋にフイル
タ２３が設けられ、フイルタを通して抽出される飲料液
の抽出口２４が下蓋に形成されている飲料液抽出器にお
いて、下蓋の開放状態でフイルタの上面に対向する噴出
位置に移動し、この噴出位置でフイルタの上面に沿って
旋回しながらフイルタの上面に向けて流体を噴出する流
体噴出ノズル４が設けられている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、コーヒーや茶類等の飲料液を製造するときに使用される飲料液抽出 器に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、飲料液、例えばコーヒー飲料液を製造するコーヒー抽出器としては、内 部に温水スプレーノズルが設けられている原料収容タンクと、この原料収容タン クの底面開口部に開閉可能に設けられた下蓋とを備え、この下蓋の内面側にフイ ルタが設けられ、このフイルタを通して抽出されるコーヒー飲料液の抽出口が下 蓋に形成されていた。

【０００３】 このコーヒー抽出器の使用に際しては、下蓋を閉鎖した状態で原料収容タンク の内部に原料となるコーヒー挽豆を収容し、次に、温水スプレーノズルによって コーヒー挽豆の上から温水を散布する。これにより、温水がコーヒー挽豆の層を 通過する間にコーヒー飲料液が抽出され、この抽出されたコーヒー飲料液がフイ ルタを通して下蓋の抽出口から取り出されるものである。

【０００４】 そして、コーヒー飲料液を抽出し終えたのちは下蓋を開放し、コーヒー挽豆の 豆粕を原料収容タンクから排出する。このとき、フイルタには豆粕が付着してい るため、これを除去する必要があるが、従来では、この豆粕の除去作業を人手に よる手作業で行なっていた。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、従来のように、フイルタに付着した豆粕の除去作業を人手によ る手作業で行なうと、その除去作業に手間がかかる分だけ作業能率が低下するこ とになるし、特に、原料の投入から抽出までの一連の工程を全自動化する場合に 、この手作業による除去作業がネックになっていた。又、手作業であるため、豆 粕の除去が不十分になりがちなため、フイルタに目詰まりが残ったり、ひいては コーヒー飲料液の品質低下を招いてしまうという問題が生じる。

【０００６】 本考案は、上述のような従来の問題点に着目し、フイルタに付着した豆粕等の 除去作業が自動的かつ確実に行なえるようにして、省力化及び作業能率の向上が 達成できるようにした飲料液抽出器を提供することを課題としている。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

上記の課題を解決するために、本考案の飲料液抽出器は、内部に温水スプレー ノズルが設けられている原料収容タンクと、この原料収容タンクの底面開口部に 開閉可能に設けられている下蓋とを備え、この下蓋の内面側にフイルタが設けら れ、このフイルタを通して抽出される飲料液の抽出口が下蓋に形成されている飲 料液抽出器において、前記下蓋の開放状態でフイルタの上面に対向する噴出位置 に移動し、この噴出位置でフイルタの上面に沿って旋回しながらフイルタの上面 に向けて流体を噴出する流体噴出ノズルが設けられている。

【０００８】

【作用】

本考案では、豆粕等を原料収容タンクから排出する際の下蓋の開放状態で流体 噴出ノズルから流体が噴出する。即ち、下蓋が開放すると原料収容タンクから豆 粕等が落下し、排出される。次に、流体噴出ノズルがフイルタの上面に対向する 噴出位置に移動し、フイルタの上面に沿って旋回しながらフイルタの上面に向け て流体を噴出する。

【０００９】 これにより、フイルタに付着した豆粕等が除去されるもので、この場合、噴出 流体の勢いによって豆粕等が吹き飛ばされる。そして、この流体噴出ノズルは、 フイルタの上面に沿って旋回しながら流体を噴出するため、フイルタの上面全面 に亘って満遍なく流体を当てることができると共に、旋回によって豆粕等を旋回 方向に押しやる作用が生じるため、目詰まりがなく、確実かつ能率的に豆粕等を 除去することができる。

【００１０】 尚、上述のようにしてフイルタの豆粕等を除去したのちは、下蓋を閉鎖し、原 料収容タンクの内部に新たな原料（コーヒー挽豆や茶葉）を収容する。次に、温 水スプレーノズルによって原料の上からから温水を散布し、飲料液を抽出するも のである。

【００１１】

【実施例】

以下、本考案の実施例を図面により詳述する。尚、この実施例では、コーヒー 挽豆を原料としたコーヒー抽出器を例として説明する。

【００１２】 図１は実施例のコーヒー抽出器を示す側面図である。図において、１は原料収 容タンクで、円筒体が用いられ、その上面には開閉蓋１１を備えたコーヒー挽豆 の投入口１２が設けられている。又、この原料収容タンク１の底面は開口され、 この底面開口部１３に下蓋２が開閉可能に設けられている。又、原料収容タンク １の内部には、温水スプレーノズル３が設けられており、この温水スプレーノズ ル３は、温水供給装置（図示省略）に接続されている。

【００１３】 前記下蓋２は、コーヒー抽出時には原料収容タンク１の底面開口部１３を閉鎖 して、その上に挽豆を収容させ、また、コーヒー抽出後には原料収容タンク１の 底面開口部１３を開放して豆粕を排出させる。尚、この下蓋２は、回動アーム２ １の先端に取り付けられ、この回動アーム２１がシリンダ２２の伸縮によって上 下回動することにより開閉する構造となっている。又、下蓋２の内面側にはフイ ルタ２３が設けられ、このフイルタ２３を通して抽出されるコーヒー飲料液の抽 出口２４が下蓋２に形成されている。

【００１４】 そして、前記下蓋２の開放状態でフイルタ２３の上面に対向する噴出位置（図 １実線位置）に移動し、この噴出位置でフイルタ２３の上面に沿って旋回しなが らフイルタ２３の上面に向けて流体（実施例では圧縮エアー）を噴出する流体噴 出ノズル４が設けられている。尚、この流体噴出ノズル４は、下蓋２の開放状態 で原料収容タンク１の側方に設定された待機位置（図１仮想線位置）に移動して いる。

【００１５】 この流体噴出ノズル４は、長手方向の数ヵ所にノズル口４１が形成された棒状 のノズルに形成され、その基端部がノズル回転モータ４２に接続されて、前記噴 出位置においてフイルタ２３の上面中央部からフイルタ２３の上面と平行に半径 方向に延在するように取り付けられている。

【００１６】 前記各ノズル口４１は、図２に示すように、流体噴出ノズル４の旋回方向に向 けて前向きで、しかも旋回中心から外側に向くように傾斜して設けられている。 又、各ノズル口４１からは圧縮エアーが扇状に噴出し、その噴出範囲Ｓが扁平な 楕円状になると共に、隣同士の噴出範囲Ｓ，Ｓが重なるようになっている。

【００１７】 前記ノズル回転モータ４２は、支持アーム４３の先端に取り付けられ、この支 持アーム４３がシリンダ４４の伸縮によって上下回動することにより、待機位置 と噴出位置との間を移動する構造となっている。又、ノズル回転モータ４２は、 ロータリジョイント４５を介してエアー供給装置のエアーホース４６に接続され 、このエアー供給装置からの圧縮エアーがノズル回転モータ４２を経て、流体噴 出ノズル４の各ノズル口４１から噴出する。

【００１８】 次に、実施例の作用を説明する。 本実施例のコーヒー抽出器でコーヒー飲料液を抽出するには、下蓋２を閉鎖し た状態で、原料収容タンク１の内部に原料となるコーヒー挽豆を収容し、次に、 温水スプレーノズル３によってコーヒー挽豆の上からから温水を散布する。これ により、温水がコーヒー挽豆の層を通過する間にコーヒー飲料液が抽出され、こ の抽出されたコーヒー飲料液がフイルタ２３を通して下蓋２の抽出口２４から取 り出される。尚、この抽出作業時には、流体噴出ノズル４は待機位置にある。

【００１９】 そして、コーヒー飲料液を抽出し終えたのちは、シリンダ２２を作動して下蓋 ２を開放し、コーヒー挽豆の豆粕を原料収容タンク１の底面開口部１３から落下 させ、排出する。

【００２０】 この豆粕の排出に際し、フイルタ２３にも豆粕が付着しているため、これを除 去する必要がある。この場合、まず、シリンダ４４の作動により流体噴出ノズル ４がノズル回転モータ４２と共に噴出位置に移動し、フイルタ２３の上面に対向 する。

【００２１】 次に、ノズル回転モータ４２によって流体噴出ノズル４が数回（４〜５回）旋 回すると同時に、エアー供給装置からの圧縮エアーが流体噴出ノズル４の各ノズ ル口４１からフイルタ２３の上面に向けて噴出する。これにより、フイルタ２３ に付着した豆粕が噴出エアーの勢いによって吹き飛ばされ、除去される。このと き、フイルタ２３に付着した水分も同時に除去することができる。

【００２２】 又、この流体噴出ノズル４は、フイルタ２３の上面に沿って旋回しながら流体 を噴出するため、フイルタ２３の上面全面に亘って満遍なく圧縮エアーを当てる ことができる。又、旋回によって豆粕を旋回前向に押しやる作用が生じるし、ノ ズル口４１が旋回方向に向けて前向きで、しかも旋回中心から外側に向くように 傾斜して設けられているため、豆粕が旋回前方及びフイルタ２３の外側に向けて 吹き飛ばされる。これにより、フイルタ２３上に豆粕が残ることがなく、確実か つ能率的に豆粕等を除去することができる。

【００２３】 尚、上述のようにしてフイルタ２３の豆粕等を除去したのちは、下蓋２を閉鎖 し、原料収容タンク１の内部に新たなコーヒー挽豆を収容し、温水スプレーノズ ル３によって温水を散布し、飲料液を抽出するものである。

【００２４】 以上、本考案の実施例を図面により説明したが、具体的な構成は実施例に限定 されることはない。例えば、実施例ではコーヒー挽豆を原料としたコーヒー抽出 器を例にとったが、紅茶、ウーロン茶、玄米茶、麦茶、緑茶等の茶葉を原料とし た茶類抽出器にも適用できる。又、流体噴出ノズルからの噴出流体を水等の液体 としてもよい。

【００２５】

【考案の効果】

以上説明してきたように、本考案の飲料液抽出器にあっては、流体噴出ノズル がフイルタの上面に沿って旋回しながらフイルタの上面に向けて流体を噴出し、 豆粕等を吹き飛ばしていくため、フイルタに付着した豆粕等の除去作業が自動的 かつ確実に行なえるという効果が得られる。従って、省力化及び作業能率の向上 が達成できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】実施例のコーヒー抽出器を示す側面図である。

【図２】実施例のコーヒー抽出器に設けられた流体噴出
ノズルの平面図である。

【符号の説明】

１ 原料収容タンク １３ 底面開口部 ２ 下蓋 ２３ フイルタ ２４ 抽出口 ３ 温水スプレーノズル ４ 流体噴出ノズル

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 内部に温水スプレーノズルが設けられて
   いる原料収容タンクと、 この原料収容タンクの底面開口部に開閉可能に設けられ
   ている下蓋とを備え、 この下蓋の内面側にフイルタが設けられ、このフイルタ
   を通して抽出される飲料液の抽出口が下蓋に形成されて
   いる飲料液抽出器において、 前記下蓋の開放状態でフイルタの上面に対向する噴出位
   置に移動し、この噴出位置でフイルタの上面に沿って旋
   回しながらフイルタの上面に向けて流体を噴出する流体
   噴出ノズルが設けられていることを特徴とした飲料液抽
   出器。