JPH072730B2 - カフェストールおよびカーベオール混合物の製造方法 - Google Patents
カフェストールおよびカーベオール混合物の製造方法Info
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- JPH072730B2 JPH072730B2 JP5079602A JP7960293A JPH072730B2 JP H072730 B2 JPH072730 B2 JP H072730B2 JP 5079602 A JP5079602 A JP 5079602A JP 7960293 A JP7960293 A JP 7960293A JP H072730 B2 JPH072730 B2 JP H072730B2
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- carveol
- mixture
- cafestol
- weight
- coffee oil
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-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07D—HETEROCYCLIC COMPOUNDS
- C07D307/00—Heterocyclic compounds containing five-membered rings having one oxygen atom as the only ring hetero atom
- C07D307/77—Heterocyclic compounds containing five-membered rings having one oxygen atom as the only ring hetero atom ortho- or peri-condensed with carbocyclic rings or ring systems
- C07D307/93—Heterocyclic compounds containing five-membered rings having one oxygen atom as the only ring hetero atom ortho- or peri-condensed with carbocyclic rings or ring systems condensed with a ring other than six-membered
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- Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はカーベオールおよびカフ
ェストール混合物の製造法に関する。
ェストール混合物の製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】コーヒー油は2種のジテルペンフラン、
すなわちカフェストールおよびカーベオールエステルの
かなりの量を含む。実際の含量はコーヒーの起源により
変化する。例えばロブスタコーヒーにはカーベオールは
含まれないがアラビカは約1:3の比のカーベオールお
よびカフェストールの混合物を含有する。コーヒー油の
平均組成は次の通りである:
すなわちカフェストールおよびカーベオールエステルの
かなりの量を含む。実際の含量はコーヒーの起源により
変化する。例えばロブスタコーヒーにはカーベオールは
含まれないがアラビカは約1:3の比のカーベオールお
よびカフェストールの混合物を含有する。コーヒー油の
平均組成は次の通りである:
【0003】 トリグリセリド 75〜80% カフェストールおよびカーベオールのエステル 7〜15% ステロイド 2〜 3% ホスファチッド 1〜 5% カフェストールおよびカーベオールの式はそれぞれ次の
式IおよびIIにより示される:
式IおよびIIにより示される:
【化1】
【化2】
【0004】2つの化合物間の差はカーベオールの位置
1および2間の二重結合の存在だけであることは容易に
分る。コーヒー油に含まれるカフェストールおよびカー
ベオールのエステルは主として位置17のパルミテート
およびリノレートである。
1および2間の二重結合の存在だけであることは容易に
分る。コーヒー油に含まれるカフェストールおよびカー
ベオールのエステルは主として位置17のパルミテート
およびリノレートである。
【0005】明らかに、実質的に純粋なカフェストール
を製造するために、最初にコーヒー油から加水分解工程
により遊離ジテルペン、カフェストールおよびカーベオ
ールを遊離させ、次にジテルペン混合物のカーベオール
を位置1および2間の二重結合であるが、フラン核の二
重結合ではない二重結合の水素添加によりカフェストー
ルに変換することが必要である。
を製造するために、最初にコーヒー油から加水分解工程
により遊離ジテルペン、カフェストールおよびカーベオ
ールを遊離させ、次にジテルペン混合物のカーベオール
を位置1および2間の二重結合であるが、フラン核の二
重結合ではない二重結合の水素添加によりカフェストー
ルに変換することが必要である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明者の以前の研究
で、発生期の水素が得られるナトリウム−エタノール混
合物を使用して既知水素添加方法によりカーベオールお
よびカフェストールの混合物から純粋のカフェストール
を得ようと試みた。しかし、カーベオールはこの方法に
よりカフェストールに還元できるが、2つの大きな不利
がある。: (1) 3〜4回の連続的水素添加が必要である (2) 金属ソーダのエタノールへの溶解は非常に微妙
な操作である。
で、発生期の水素が得られるナトリウム−エタノール混
合物を使用して既知水素添加方法によりカーベオールお
よびカフェストールの混合物から純粋のカフェストール
を得ようと試みた。しかし、カーベオールはこの方法に
よりカフェストールに還元できるが、2つの大きな不利
がある。: (1) 3〜4回の連続的水素添加が必要である (2) 金属ソーダのエタノールへの溶解は非常に微妙
な操作である。
【0007】水素および触媒、例えば活性炭上のパラジ
ウム又は硫酸バリウム上のパラジウムを使用する他の方
法は既知である。しかし、これらの方法では、カーベオ
ールのすべての二重結合の水素添加はテトラヒドロカフ
ェストールに還元されるように行なわれ、次に結晶化に
よりカフェストールから分離される。従ってカーベオー
ルはカフェストールに変換されず、従って収量は望む程
高くない。
ウム又は硫酸バリウム上のパラジウムを使用する他の方
法は既知である。しかし、これらの方法では、カーベオ
ールのすべての二重結合の水素添加はテトラヒドロカフ
ェストールに還元されるように行なわれ、次に結晶化に
よりカフェストールから分離される。従ってカーベオー
ルはカフェストールに変換されず、従って収量は望む程
高くない。
【0008】驚くべきことに鉛により調整された炭酸カ
ルシウム又は活性炭支持体上の部分不活性化パラジウム
触媒を使用することにより、フラン核の二重結合はほと
んど影響されないが、カーベオールはほとんど完全にカ
フェストールに変換される。
ルシウム又は活性炭支持体上の部分不活性化パラジウム
触媒を使用することにより、フラン核の二重結合はほと
んど影響されないが、カーベオールはほとんど完全にカ
フェストールに変換される。
【0009】調整は鉛との電気化学的交換によりパラジ
ウムの活性を部分不活性化し、又は和らげるために行な
われ、有利には酢酸鉛水溶液と水中で加熱し、次いで濾
過し、洗滌し、乾燥することにより行なわれる。好まし
くは、加熱は例えば60〜95℃の温度で、有利には3
0〜60分間、攪拌しながら行なわれる。このような触
媒は通常三重結合を二重結合に還元するために使用さ
れ、適当な触媒の製造例はOrganic Synth
esis,5巻,Banmgartner 880〜8
83頁に記載される。
ウムの活性を部分不活性化し、又は和らげるために行な
われ、有利には酢酸鉛水溶液と水中で加熱し、次いで濾
過し、洗滌し、乾燥することにより行なわれる。好まし
くは、加熱は例えば60〜95℃の温度で、有利には3
0〜60分間、攪拌しながら行なわれる。このような触
媒は通常三重結合を二重結合に還元するために使用さ
れ、適当な触媒の製造例はOrganic Synth
esis,5巻,Banmgartner 880〜8
83頁に記載される。
【0010】パラジウムは一般に4種の異る不活性支持
体上で商品として販売される: 炭酸カルシウム 活性炭 硫酸バリウム 酸化アルミニウム
体上で商品として販売される: 炭酸カルシウム 活性炭 硫酸バリウム 酸化アルミニウム
【0011】これらの触媒は鉛により調整されるが、使
用支持体が炭酸カルシウム又は活性炭である場合でのみ
好収量でカーベオールはカフェストールに変換されるこ
とが分った。使用支持体が硫酸バリウムである場合、カ
ーベオールは破壊され、使用支持体が酸化アルミニウム
である場合、カーベオールの少部分のみがカフェストー
ルに変換される。使用触媒量はカーベオール重量部につ
き有利には0.1〜1.0、好ましくは0.25〜0.
75、特に0.4〜0.6重量部である。
用支持体が炭酸カルシウム又は活性炭である場合でのみ
好収量でカーベオールはカフェストールに変換されるこ
とが分った。使用支持体が硫酸バリウムである場合、カ
ーベオールは破壊され、使用支持体が酸化アルミニウム
である場合、カーベオールの少部分のみがカフェストー
ルに変換される。使用触媒量はカーベオール重量部につ
き有利には0.1〜1.0、好ましくは0.25〜0.
75、特に0.4〜0.6重量部である。
【0012】反応は脂肪族アルコール又は芳香族炭化水
素のような適当な溶媒中で行なうことが好ましい。脂肪
族アルコールは有利には1〜3個の炭素原子を含み、例
えばエタノールである。芳香族炭化水素は好ましくはベ
ンゼン又はトルエンである。溶媒量はカーベオール重量
部につき適当には10〜100部、好ましくは20〜5
0重量部である。
素のような適当な溶媒中で行なうことが好ましい。脂肪
族アルコールは有利には1〜3個の炭素原子を含み、例
えばエタノールである。芳香族炭化水素は好ましくはベ
ンゼン又はトルエンである。溶媒量はカーベオール重量
部につき適当には10〜100部、好ましくは20〜5
0重量部である。
【0013】水添加時間は重要ではない。有利には0.
5〜5時間、好ましくは1〜3時間である。環境温度お
よび大気圧は本方法に適する。水素添加後、反応溶液は
例えば濾過により触媒から分離し、カフェストールは濃
縮濾液に水を添加して沈澱させ、その後所望の場合、低
級脂肪族アルコール、エステル、ケトン、エーテル又は
芳香族炭化水素のような適当な溶媒で再結晶することが
できる。適当な溶媒の例はC1 〜C4 アルコール、蟻酸
又は酢酸のC1〜C4 アルキルエステル、3〜5個の炭
素原子を含むケトン、ジエチルエーテル、ジイソプロピ
ルエーテル、ベンゼン又はトルエンである。
5〜5時間、好ましくは1〜3時間である。環境温度お
よび大気圧は本方法に適する。水素添加後、反応溶液は
例えば濾過により触媒から分離し、カフェストールは濃
縮濾液に水を添加して沈澱させ、その後所望の場合、低
級脂肪族アルコール、エステル、ケトン、エーテル又は
芳香族炭化水素のような適当な溶媒で再結晶することが
できる。適当な溶媒の例はC1 〜C4 アルコール、蟻酸
又は酢酸のC1〜C4 アルキルエステル、3〜5個の炭
素原子を含むケトン、ジエチルエーテル、ジイソプロピ
ルエーテル、ベンゼン又はトルエンである。
【0014】本発明方法は特にカフェストールおよびカ
ーベオールを含む混合物、特にコーヒー油由来のカフェ
ストールおよびカーベオールの粗混合物から実質的に純
粋のカフェストールの製造に適用できる。コーヒー油由
来のこれらの粗混合物は約15〜50%のカーベオー
ル、さらに通例は20〜45%のカーベオールを含有す
る。これらの混合物はコーヒー油を加水分解し、次にカ
フェストールおよびカーベオールを選択抽出、例えば鹸
化し、次に、メチレンジクロリドのような溶媒により不
鹸化物を抽出することにより得ることができる。しか
し、このような方法は非常に大量の溶媒および熱感受性
のためにカーベオールの分解を生ずる約80℃で長時間
の加熱を必要とする。
ーベオールを含む混合物、特にコーヒー油由来のカフェ
ストールおよびカーベオールの粗混合物から実質的に純
粋のカフェストールの製造に適用できる。コーヒー油由
来のこれらの粗混合物は約15〜50%のカーベオー
ル、さらに通例は20〜45%のカーベオールを含有す
る。これらの混合物はコーヒー油を加水分解し、次にカ
フェストールおよびカーベオールを選択抽出、例えば鹸
化し、次に、メチレンジクロリドのような溶媒により不
鹸化物を抽出することにより得ることができる。しか
し、このような方法は非常に大量の溶媒および熱感受性
のためにカーベオールの分解を生ずる約80℃で長時間
の加熱を必要とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】コーヒー油からカフェス
トールおよびカーベオールの混合物を得る改良方法が開
発された。これは塩基触媒の存在で無水エタノールを使
用してトランスエステル化し次に抽出する方法を含む。
メタノールの使用は環境温度でこの方法を行なうことが
でき、こうしてカーベオールの熱分解を避けることがで
きる。
トールおよびカーベオールの混合物を得る改良方法が開
発された。これは塩基触媒の存在で無水エタノールを使
用してトランスエステル化し次に抽出する方法を含む。
メタノールの使用は環境温度でこの方法を行なうことが
でき、こうしてカーベオールの熱分解を避けることがで
きる。
【0016】従って、本発明はコーヒー油が塩基性触媒
の存在で無水メタノールにより処理され、反応媒体は形
成メチルエステルを溶解する実質的に水不溶性の溶媒に
より溶解され、次に水性メタノールにより抽出され、次
に水性メタノール相は分離され、さらに低沸点塩素化炭
化水素により抽出されて水性メタノール相から分離さ
れ、蒸発してカフェストールおよびカーベオールの混合
物を得ることを特徴とするカフェストールおよびカーベ
オール混合物の製造方法を供する。
の存在で無水メタノールにより処理され、反応媒体は形
成メチルエステルを溶解する実質的に水不溶性の溶媒に
より溶解され、次に水性メタノールにより抽出され、次
に水性メタノール相は分離され、さらに低沸点塩素化炭
化水素により抽出されて水性メタノール相から分離さ
れ、蒸発してカフェストールおよびカーベオールの混合
物を得ることを特徴とするカフェストールおよびカーベ
オール混合物の製造方法を供する。
【0017】無水メタノールによるコーヒー油の処理は
好ましくは最低1時間、好ましくは2〜6時間、環境温
度で攪拌しながら行なわれる。メタノール使用量はコー
ヒー油重量基準で有利には20〜100%、好ましくは
30〜80%、特に40〜60重量%である。
好ましくは最低1時間、好ましくは2〜6時間、環境温
度で攪拌しながら行なわれる。メタノール使用量はコー
ヒー油重量基準で有利には20〜100%、好ましくは
30〜80%、特に40〜60重量%である。
【0018】塩基性触媒は適当には苛性ソーダ、苛性カ
リ又は炭酸カリであり、使用量はコーヒー油重量基準で
0.1〜10%、好ましくは0.5〜5%、特に1〜4
重量%である。
リ又は炭酸カリであり、使用量はコーヒー油重量基準で
0.1〜10%、好ましくは0.5〜5%、特に1〜4
重量%である。
【0019】塩基性触媒の存在で無水メタノールによる
コーヒー油の処理では、トリグリセリドおよびエステル
は脂肪酸メチルエステルおよびアルコール(グリセロー
ル、ステロール、カフェストールおよびカーベオール)
に変換される。脂肪酸メチルエステルを溶解する実質的
に水不溶性の溶媒は反応条件下で液体であるべきで、C
5 〜C14アルカン、例えばヘプタンである。溶媒量はコ
ーヒー油重量基準で有利には0.5〜3部、好ましくは
1〜2重量部である。
コーヒー油の処理では、トリグリセリドおよびエステル
は脂肪酸メチルエステルおよびアルコール(グリセロー
ル、ステロール、カフェストールおよびカーベオール)
に変換される。脂肪酸メチルエステルを溶解する実質的
に水不溶性の溶媒は反応条件下で液体であるべきで、C
5 〜C14アルカン、例えばヘプタンである。溶媒量はコ
ーヒー油重量基準で有利には0.5〜3部、好ましくは
1〜2重量部である。
【0020】水性メタノールは好ましくはメタノール重
量基準で約2〜15%、好ましくは4〜12重量%の水
を含有する。水性メタノール相はカフェストール、カー
ベオール、グリセロールおよび溶液の塩基性触媒を含有
する。水性メタノール相が分離された場合、低沸点塩素
化炭化水素より抽出されてカフェストールおよびカーベ
オールを単離する。低沸点塩素化炭化水素は好ましくは
ジクロロメタンである。
量基準で約2〜15%、好ましくは4〜12重量%の水
を含有する。水性メタノール相はカフェストール、カー
ベオール、グリセロールおよび溶液の塩基性触媒を含有
する。水性メタノール相が分離された場合、低沸点塩素
化炭化水素より抽出されてカフェストールおよびカーベ
オールを単離する。低沸点塩素化炭化水素は好ましくは
ジクロロメタンである。
【0021】カーベオールは興味のある紫外線吸収スペ
クトルを有し、カフェストールおよびカーベオール混合
物は上記のように得た粗製形で、又は再結晶後、化粧品
用に使用できる。カフェストールは抗炎症性を有する。
次例はさらに本発明を例示する。
クトルを有し、カフェストールおよびカーベオール混合
物は上記のように得た粗製形で、又は再結晶後、化粧品
用に使用できる。カフェストールは抗炎症性を有する。
次例はさらに本発明を例示する。
【0022】例 1 カフェストールおよびカーベオール混合物の製造 カフェストールおよびカーベオールエステルの混合物1
1.3%を含有する1000gのコーヒー油をインスタ
ントコーヒーの製造で得た消費した粉砕物から集めた。
このコーヒー油に5重量%の苛性カリを含有する600
mlの無水メタノールを添加し、混合物は窒素下に環境
温度で2時間攪拌した。この工程でトリグリセリドおよ
び、カフェストールおよびカーベオールエステルは脂肪
酸メチルエステルおよびアルコール(グリセロール、カ
フェストール、カーベオールおよびステロール)に変換
される。2時間の攪拌後、反応混合物は1500mlの
ヘプタンにより稀釈し、次に10%の水を含有する15
40mlの水性メタノールにより攪拌しながら抽出し
た。脂肪酸メチルエステルを含有するヘプタン相は次に
カフェストールおよびカーベオール、グリセロールおよ
び苛性カリを溶解した水性メタノール相から分離した。
抽出は2回5%の水を含有する1500mlの水性メタ
ノールを毎回使用して反復し、3つの抽出液は合せ、真
空下に1200gに濃縮した。50gの苛性カリを濃縮
抽出液に溶解し、窒素下に40℃で30分攪拌し、その
後2リットルの水を添加した。次にこの溶液は8重量%
のメタノールを添加した1800mlのジクロロメタン
を含有する混合液により5回抽出し、抽出液は乾燥する
まで蒸発し、オレンジ色、粗カフェストールおよび70
%純度のカーベオール混合物64gを得た。カフェスト
ールおよびカーベオールの粗混合物は1500mlの酢
酸エチルに溶解し、溶液は30gの活性炭素と1時間攪
拌した。次に溶液は濾過し、乾燥するまで蒸発し、57
gの橙黄色油を得た。温メタノールで再結晶して40.
7%カーベオールを含有するカフェストールおよびカー
ベオールの混合物50gを得た。
1.3%を含有する1000gのコーヒー油をインスタ
ントコーヒーの製造で得た消費した粉砕物から集めた。
このコーヒー油に5重量%の苛性カリを含有する600
mlの無水メタノールを添加し、混合物は窒素下に環境
温度で2時間攪拌した。この工程でトリグリセリドおよ
び、カフェストールおよびカーベオールエステルは脂肪
酸メチルエステルおよびアルコール(グリセロール、カ
フェストール、カーベオールおよびステロール)に変換
される。2時間の攪拌後、反応混合物は1500mlの
ヘプタンにより稀釈し、次に10%の水を含有する15
40mlの水性メタノールにより攪拌しながら抽出し
た。脂肪酸メチルエステルを含有するヘプタン相は次に
カフェストールおよびカーベオール、グリセロールおよ
び苛性カリを溶解した水性メタノール相から分離した。
抽出は2回5%の水を含有する1500mlの水性メタ
ノールを毎回使用して反復し、3つの抽出液は合せ、真
空下に1200gに濃縮した。50gの苛性カリを濃縮
抽出液に溶解し、窒素下に40℃で30分攪拌し、その
後2リットルの水を添加した。次にこの溶液は8重量%
のメタノールを添加した1800mlのジクロロメタン
を含有する混合液により5回抽出し、抽出液は乾燥する
まで蒸発し、オレンジ色、粗カフェストールおよび70
%純度のカーベオール混合物64gを得た。カフェスト
ールおよびカーベオールの粗混合物は1500mlの酢
酸エチルに溶解し、溶液は30gの活性炭素と1時間攪
拌した。次に溶液は濾過し、乾燥するまで蒸発し、57
gの橙黄色油を得た。温メタノールで再結晶して40.
7%カーベオールを含有するカフェストールおよびカー
ベオールの混合物50gを得た。
【0023】例 2(参考) カフェストールの製造 (a)鉛により調整されたパラジウム炭酸カルシウム触
媒の形成 塩化第一パラジウム(1.48g、0.0083モル)
を10mlのエルレンマイヤーフラスコに入れ、3.6
ml(0.043モル)の37%塩酸を添加した。フラ
スコは約30℃で塩化第一パラジウムが溶解するまで振
盪した。塩化第一パラジウム水素酸溶液は45mlの蒸
溜水をいれた150mlビーカーに移した。ビーカーは
pHメーターおよびマグネチックスターラー又は機械ス
ターラーを設置した。攪拌溶液のpHはビューレットか
ら3N水性苛性ソーダをゆっくり添加して4.0〜4.
5にした。局所的高濃度の苛性ソーダで沈澱が形成され
るが、さらに攪拌することにより溶解した。溶液は目盛
り付きシリンダーで約100mlに稀釈し、機械攪拌機
および温度計を備え、一部油浴又は水浴中に浸漬した2
00ml又は250mlの三頸円底フラスコに入れた。
沈降炭酸カルシウム(18g)を添加した。十分に攪拌
したサスペンジョンを75〜85℃に加熱し、溶液の消
色により示される(約15分を要した)ようにパラジウ
ムが沈澱するまでこの温度に保持した。尚75〜85℃
の混合物について6.0mlの蟻酸ソーダ溶液(約0.
7N)を添加した。添加中CO2 が逸散し、触媒は褐色
から灰色に変った。泡があふれるのを抑制するために混
合物を急速攪拌することが絶対に必要であった。4.5
mlの蟻酸ソーダ溶液を追加添加した。75〜85℃で
40分混合物を攪拌することにより還元は完結した。黒
色の触媒は10cmのブフナー漏斗上で分離し8回の6
5mlの水で洗滌した。湿潤触媒は上記のように装置し
た200ml又は250ml円底フラスコに入れた。水
(60ml)および18mlの工業用酢酸鉛、Pb(O
COCH3 )2・3H2 Oの7.7%溶液を添加した。
スラリーを攪拌し、75〜85℃で45分加熱した。触
媒は10cmブフナー漏斗上で分離し、4回の50ml
の水で洗浄し、できるだけ乾燥するように吸引し、そし
て60〜70℃でオーブンで乾燥した。暗灰色粉末の乾
燥触媒は19〜19.5g重量であった。 (b)例1のように製造したカーベオール/カフェスト
ール混合物の水素添加 48.2%カフェストールおよび40.7%カーベオー
ルを含有する例1記載の方法により製造した100gの
カフェストールおよびカーベオール混合物を2500m
lの96%エタノールに溶解した。この溶液に上記のよ
うに製造した21gのパラジウム/炭酸カルシウム触媒
を添加し、3000mlの水素を烈しく攪拌しながら2
時間15分にわたって導入した。次に反応混合物は濾過
して触媒を除き、半量に真空濃縮した。500mlの水
を攪拌しながらエタノール溶液に添加して不溶性物質を
沈澱させ、混合物は4℃で一夜放置後濾過乾燥して7
8.2gのカフェストールの雪白色結晶を得た。濾液
(1800ml)に攪拌しながら250mlの水を添加
してさらに不溶性物質を形成させ、混合物は4℃で4時
間放置後濾過および乾燥してさらに10.1gの雪白色
カフェストール結晶を得た。収量は88.3gで、カフ
ェストールの純度は95%であった。次にカフェストー
ルはメタノールから再結晶して80.0gの収量および
99%より高い純度を得た。
媒の形成 塩化第一パラジウム(1.48g、0.0083モル)
を10mlのエルレンマイヤーフラスコに入れ、3.6
ml(0.043モル)の37%塩酸を添加した。フラ
スコは約30℃で塩化第一パラジウムが溶解するまで振
盪した。塩化第一パラジウム水素酸溶液は45mlの蒸
溜水をいれた150mlビーカーに移した。ビーカーは
pHメーターおよびマグネチックスターラー又は機械ス
ターラーを設置した。攪拌溶液のpHはビューレットか
ら3N水性苛性ソーダをゆっくり添加して4.0〜4.
5にした。局所的高濃度の苛性ソーダで沈澱が形成され
るが、さらに攪拌することにより溶解した。溶液は目盛
り付きシリンダーで約100mlに稀釈し、機械攪拌機
および温度計を備え、一部油浴又は水浴中に浸漬した2
00ml又は250mlの三頸円底フラスコに入れた。
沈降炭酸カルシウム(18g)を添加した。十分に攪拌
したサスペンジョンを75〜85℃に加熱し、溶液の消
色により示される(約15分を要した)ようにパラジウ
ムが沈澱するまでこの温度に保持した。尚75〜85℃
の混合物について6.0mlの蟻酸ソーダ溶液(約0.
7N)を添加した。添加中CO2 が逸散し、触媒は褐色
から灰色に変った。泡があふれるのを抑制するために混
合物を急速攪拌することが絶対に必要であった。4.5
mlの蟻酸ソーダ溶液を追加添加した。75〜85℃で
40分混合物を攪拌することにより還元は完結した。黒
色の触媒は10cmのブフナー漏斗上で分離し8回の6
5mlの水で洗滌した。湿潤触媒は上記のように装置し
た200ml又は250ml円底フラスコに入れた。水
(60ml)および18mlの工業用酢酸鉛、Pb(O
COCH3 )2・3H2 Oの7.7%溶液を添加した。
スラリーを攪拌し、75〜85℃で45分加熱した。触
媒は10cmブフナー漏斗上で分離し、4回の50ml
の水で洗浄し、できるだけ乾燥するように吸引し、そし
て60〜70℃でオーブンで乾燥した。暗灰色粉末の乾
燥触媒は19〜19.5g重量であった。 (b)例1のように製造したカーベオール/カフェスト
ール混合物の水素添加 48.2%カフェストールおよび40.7%カーベオー
ルを含有する例1記載の方法により製造した100gの
カフェストールおよびカーベオール混合物を2500m
lの96%エタノールに溶解した。この溶液に上記のよ
うに製造した21gのパラジウム/炭酸カルシウム触媒
を添加し、3000mlの水素を烈しく攪拌しながら2
時間15分にわたって導入した。次に反応混合物は濾過
して触媒を除き、半量に真空濃縮した。500mlの水
を攪拌しながらエタノール溶液に添加して不溶性物質を
沈澱させ、混合物は4℃で一夜放置後濾過乾燥して7
8.2gのカフェストールの雪白色結晶を得た。濾液
(1800ml)に攪拌しながら250mlの水を添加
してさらに不溶性物質を形成させ、混合物は4℃で4時
間放置後濾過および乾燥してさらに10.1gの雪白色
カフェストール結晶を得た。収量は88.3gで、カフ
ェストールの純度は95%であった。次にカフェストー
ルはメタノールから再結晶して80.0gの収量および
99%より高い純度を得た。
【0024】例 3(参考) パラジウム/活性炭触媒(鉛により調整)を使用するこ
とを除いて、例2b記載のものと同じ方法を行なった
が、カフェストールの収量は同じであった。
とを除いて、例2b記載のものと同じ方法を行なった
が、カフェストールの収量は同じであった。
【0025】比較例A パラジウム/硫酸バリウム触媒(鉛により調整)を使用
することを除いて例2b記載のものと同じ方法を行なっ
たが、すべてのカーベオールは分解した。
することを除いて例2b記載のものと同じ方法を行なっ
たが、すべてのカーベオールは分解した。
【0026】比較例B パラジウム/酸化アルミニウム触媒(鉛により調整)を
使用することを除いて例2b記載のものと同じ方法を行
なったが、カーベオールの45%のみがカフェストール
に変換した。
使用することを除いて例2b記載のものと同じ方法を行
なったが、カーベオールの45%のみがカフェストール
に変換した。
Claims (6)
- 【請求項1】 カフェストールおよびカーベオール混合
物の製造方法において、コーヒー油を塩基性触媒の存在
下で無水メタノールにより処理し、反応媒体は形成メチ
ルエステルを溶解する実質的に水不溶性溶媒で稀釈し、
次に水性メタノールにより抽出し、水性メタノール相を
分離し、さらに低沸点塩素化炭化水素により抽出して水
性メタノール相から分離し、蒸発してカフェストールお
よびカーベオール混合物を得ることを特徴とする、上記
混合物の製造方法。 - 【請求項2】 無水メタノールの使用量はコーヒー油重
量基準で30〜80重量%である、請求項1記載の方
法。 - 【請求項3】 塩基性触媒は苛性ソーダ、苛性カリ又は
炭酸カリである、請求項1記載の方法。 - 【請求項4】 塩基性触媒の使用量はコーヒー油重量基
準で0.5〜5重量%である、請求項1記載の方法。 - 【請求項5】 実質的に水不溶性溶媒はC5 〜C14アル
カンである、請求項1記載の方法。 - 【請求項6】 低沸点塩素化炭化水素溶媒はジクロロメ
タンである、請求項1記載の方法。
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US847488 | 1986-04-03 | ||
US06/847,488 US4692534A (en) | 1986-04-03 | 1986-04-03 | Preparation of cafestol |
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