JPH07272401A - ディジタルオーディオ装置及びメディア - Google Patents

ディジタルオーディオ装置及びメディア

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JPH07272401A
JPH07272401A JP6056989A JP5698994A JPH07272401A JP H07272401 A JPH07272401 A JP H07272401A JP 6056989 A JP6056989 A JP 6056989A JP 5698994 A JP5698994 A JP 5698994A JP H07272401 A JPH07272401 A JP H07272401A
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徹 斉藤
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Abstract

(57)【要約】 【目的】16ビットCDを用いて20ビットのディジタ
ルオーディオデータを扱う。 【構成】20ビットディジタルオーディオデータの低域
サブバンドを16ビットで再量子化するときに切り捨て
られる下位4ビットデータを分離し、高域サブバンドを
16ビットで再量子化したときに空きビットとなる下位
ビットに割り振って付加して保存する。再生時には、高
域サブバンドの下位ビットに付加されている高域サブバ
ンドの下位ビットデータを分離し、該下位ビットデータ
を低域サブバンドデータに戻して該低域サブバンドデー
タを再生することにより、高音質のオーディオデータを
忠実に再生する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はディジタルオーディオ装
置に係り、更に詳しくは、コンパクトディスク(CD)
システムやディジタルオーディオテープレコーダ(DA
T)等において扱うディジタルオーディオデータの処理
手段に関する。
【0002】
【従来の技術】CDシステムでは、アナログ形態のオー
ディオ信号を44.1kHzで標本化(サンプリング)
して16ビットで量子化している。一般のCDシステム
は、16ビットでフォーマットされているので、ダイナ
ミックレンジは96dBが限界である。
【0003】最近、A/D変換技術の進歩に伴い、20
ビットディジタルオーディオシステムで収録された20
ビットディジタルオーディオソースが得られるようにな
ってきた。しかしながら、16ビットでフォーマットさ
れたCDシステムにおいては、20ビットのフォーマッ
トで収録されたディジタルオーディオデータをそのまま
取り扱うことができず、16ビットのフォーマットに変
換している。そして、20ビットのディジタルオーディ
オソースを基にして16ビットフォーマットの高音質C
Dを作成するためのデータ変換では、ディザやノイズシ
ェーピング等の技術を導入して変換歪を軽減する試みが
なされている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、データ
変換の際に歪が発生し、また、CDプレーヤは16ビッ
ト対応のD/Aコンバータを搭載しているために、この
ようなCDプレーヤーで20ビットディジタルオーディ
オソース相当のデータを再現することは困難である。こ
のようなことは、DATにおいても言える。
【0005】本発明の1つの目的は、多数ビット(例え
ば20ビット)ディジタルオーディオソースの可聴デー
タを少数ビット(例えば16ビット)フォーマットのデ
ータエリアに余すことなく盛り込むことにある。
【0006】また、他の目的は、多数ビット(例えば2
0ビット)ディジタルオーディオソースの可聴データを
少数ビット(例えば16ビット)フォーマットのメディ
ア(例えばCD)に余すことなく盛り込むことにある。
【0007】更に他の目的は、多数ビット(例えば20
ビット)ディジタルオーディオソースの可聴データを少
数ビット(例えば16ビット)フォーマットのメディア
(例えばCD)に余すことなく且つ少数ビットフォーマ
ットのシステム(例えば16ビットCDシステム)に悪
影響を与えることなく盛り込むことにある。
【0008】更に他の目的は、少数ビット(例えば16
ビット)フォーマットのデータエリアに盛り込まれた多
数ビット(例えば20ビット)ディジタルオーディオデ
ータを忠実に再現することにある。
【0009】更に他の目的は、少数ビット(例えば16
ビット)フォーマットのメディア(例えばCD)に盛り
込まれた多数ビット(例えば20ビット)ディジタルオ
ーディオデータを忠実に再現することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、多数ビットで
収録された多数ビットディジタルオーディオデータを少
数ビットで再量子化して少数ビットディジタルオーディ
オデータを得るディジタルオーディオ装置において、多
数ビットディジタルオーディオデータを複数のサブバン
ドデータに分割し、各サブバンドデータ毎に等ラウドネ
ス曲線に基づいて再量子化した後に低域サブバンドデー
タを少数ビットで一律に再量子化するときに切り捨てら
れる下位ビットデータを分離し、高域サブバンドデータ
を少数ビットで一律に再量子化したときに空きビットと
なる下位ビットに割り振って付加することを特徴とす
る。
【0011】具体的には、低域サブバンドデータの下位
4ビットのデータを高域サブバンドデータの最小可聴限
レベル以下の下位ビットに付加して保存する。
【0012】また、他の発明は、多数ビットで収録され
た多数ビットディジタルオーディオデータを複数のサブ
バンドデータに分割し、各サブバンドデータ毎に等ラウ
ドネス曲線に基づいて再量子化した後に低域サブバンド
データを少数ビットで一律に再量子化するときに切り捨
てられる下位ビットデータを分離し、高域サブバンドデ
ータを少数ビットで一律に再量子化したときに空きビッ
トとなる下位ビットに割り振って付加された少数ビット
ディジタルオーディオデータから多数ビットディジタル
オーディオデータを再生するディジタルオーディオ装置
において、少数ビットディジタルオーディオデータを複
数のサブバンドデータに分割し、高域サブバンドデータ
の下位ビットに付加されている低域サブバンドデータの
下位ビットデータを分離し、該下位ビットデータを低域
サブバンドデータに戻して該低域サブバンドデータを再
生することを特徴とする。
【0013】
【作用】多数ビットで量子化されたオーディオデータの
低域サブバンドデータの下位ビットのデータを高域サブ
バンドデータの下位データビットを活用して保存し、再
生するすることができるので、少数ビットのフォーマッ
トを介在させても多数ビットの高音質を維持することが
できる。
【0014】また、少数ビットのデータ形態はそのまま
維持することができる。
【0015】
【実施例】以下、本発明になるディジタルオーディオ装
置の実施例を図面を参照して説明する。
【0016】図1は、本発明になる16ビットフォーマ
ット共用の新20ビットCDの製造工程を示している。
第1工程では、20ビットディジタルオーディオシステ
ムで収録された20ビットディジタルオーディオデータ
をデータソースとして20ビットマスターテープ(また
はマスターディスク)10を作成する。第2工程では、
本発明になる20/16ビット変換エンコーダ20を用
いて前記20ビットディジタルオーディオデータを16
ビットCDシステムと共通の16ビットフォーマットに
盛り込んだ新16ビットディジタルオーディオデータを
作成し、第3工程において新16ビットCDマスターテ
ープ(またはマスターディスク)30を作成する。第4
工程では、このマスターテープ30を用い、従来と同様
な製盤装置40により16ビットCDと共用にフォーマ
ットされた本発明になる新20ビットCD50を作成す
る。この新フォーマットについては後述するが、16ビ
ットでフォーマットされたデータエリアの高域微小デー
タエリア(最小可聴限レベル以下の領域)を活用して2
0ビットの可聴オーディオデータの総てを盛り込むよう
にマッピングするものである。
【0017】図2は、このようにして作成された新20
ビットCD50及び16ビットCDを再生する本発明に
なるCDプレーヤーを示している。CDデコーダ60は
従来の16ビットCDシステムにおけるCDデコーダと
同様のデコーダであり、16ビットCDの場合と同様に
新20ビットCD50から16ビットの新16ビットデ
ィジタルオーディオデータを再生する。本発明になる1
6/20ビット変換デコーダ70は、CDデコーダ60
で再生された前記新16ビットディジタルオーディオデ
ータから元の20ビットディジタルオーディオデータを
復調し、20ビットD/Aコンバータ80により20ビ
ット相当のアナログオーディオ信号を高精度で再現す
る。
【0018】標準の16ビットCDを再生するときに
は、CDデコーダ60で再生した16ビットディジタル
オーディオデータは、従来装置と同様に、16ビットD
/Aコンバータ90により16ビット相当のアナログオ
ーディオ信号に変換される。
【0019】従来の16ビットCDプレーヤーで本発明
になる新20ビットCD50を再生すると、新20ビッ
トCD50の新16ビットフォーマットにおいて付加し
て保存された切り捨てられるべき低域サブバンドデータ
の下位ビットデータを再現することができないのみで、
その他の上位ビットデータは従来通りの特性で再現する
ことができる。このとき、高域サブバンドデータの下位
ビット領域に付加されている低域サブバンドデータの一
部は、聴感上は認識できないノイズとなって無視され
る。
【0020】次に、20/16ビット変換エンコーダ2
0について説明する。図3は、20ビットフォーマット
で量子化された20ビットディジタルオーディオデータ
を16ビットフォーマットに変換する原理を示してい
る。横軸は22.05kHzの周波数帯域を32の帯域
(サブバンド)に分割して表示してあり、縦軸は6dB
の音圧を1ビットとして20ビットを表示している。こ
こで、0dBはCD(16ビット)のLSBレベル、9
6dBはMSBレベル、−24dBは20ビットのLS
Bレベルに相当する。そして、曲線は、MPEGオーデ
ィオの絶対閾値データに基づく最小可聴限レベルを示し
ている。この曲線に沿って低域サブバンドデータ領域の
0dB以下に斜線で示した領域Aと高域サブバンドデー
タ領域の0dB以上に斜線で示した領域Bは面積が等し
くなるように再量子化レベルが各帯域毎に設定され、領
域Aのデータは領域Bに移して盛り込まれる。
【0021】20ビットのディジタルオーディオデータ
を一律に16ビットで再量子化すると、各サブバンドデ
ータの0dB以下の4ビットのデータは切り捨てられて
しまう。本発明は、この切り捨てられるべき4ビットの
低域サブバンドデータ領域(領域A)のデータを高域サ
ブバンドデータ領域の0dB以上の低dBビット領域
(領域B)に移して保存する。
【0022】高い周波数領域は最小可聴限レベルが高い
ので高域サブバンドデータ領域では、微小音圧レベル領
域にノイズが混入していても聴覚では認識できない。前
記領域Bはこの微小音圧レベル領域に設定され、前記低
域サブバンドデータ領域における下位4ビットのデータ
はこの領域に混入するノイズと同様に扱うことにより保
存することができる。しかしながら、そのままの形で無
造作に混入させると、オーディオデータの規則性により
混変調やビートを起す危険があるので、スクランブル等
によりランダムノイズ化しておくことが望ましい。
【0023】図4はこのような原理に従った本発明にな
るビット変換処理の一例を示しており、図5は該処理を
実行する20/16ビット変換エンコーダ30の一例を
示している。44.1kHzで標本化して20ビットで量
子化された20ビットディジタルオーディオデータは、
サブバンド分割フィルタバンク31により689Hzの帯
域幅で32のサブバンドデータsb0〜sb31に等分
割される。このとき、各サブバンドデータのサンプル数
は1/32に間引かれる。このように分割された各サブ
バンド毎のデータをサブバンド別再量子化手段32によ
り人間の聴覚特性に基づいた必要な量子化ビット数で再
量子化する。この再量子化は、等ラウドネス曲線に従っ
て行い、高域サブバンドデータ領域では低域サブバンド
データ領域に比べて粗い量子化を行う。すなわち、各サ
ブバンドデータ毎に人間の最小可聴限よりも低いレベル
でデータの丸めを行って不要な下位ビット領域のビット
データを総て0に強制する処理を行う。この丸めによっ
て高域サブバンドデータsb20〜sb31の下位ビッ
ト領域のビットデータが0に強制されて空きビット領域
(前記斜線領域B)が形成されるが、これらの処理は可
聴周波数帯域外のデータビットに対して行われるので、
この処理によって聴感上の音質変化が発生することはな
い。そして、ビット組み替え手段32により、低域サブ
バンドデータsb0〜sb18における下位4ビット領
域(前記斜線領域A)のデータをこの空きビット領域
(B)に移送してビット組み替えすることにより、各サ
ブバンドデータsb0〜sb31を16ビットのデータ
とする。このビット組み替えは、混変調やビートを避け
るためにスクランブルビット割当てとしている。
【0024】このようにして16ビットの量子化データ
に変換されたオーディオデータは、サブバンド合成フィ
ルタバンク34によって合成されて新16ビットディジ
タルオーディオデータにされる。
【0025】図6は、前記ビット組み替え手段33のブ
ロック図である。下位ビット分離手段33aは、17〜
20ビットの精度をもった低域のサブバンドデータsb
0〜sb18を上位16ビットと下位4ビットのデータ
に分離する。この分離される各サブバンドデータsb0
〜sb18の下位4ビットのデータの総数は、70ビッ
ト程度が適当である。ビット合成手段33bは、分離さ
れた各サブバンドデータの下位ビットのデータを並べて
合成することにより70ビットのデータ列を構成する。
スクランブル手段33cは、この70ビットのデータ列
に対してスクランブルを掛けてそのデータをランダム化
する。オーディオデータは周期性や規則性をもっている
ので、この分離データをそのまま高域サブバンドデータ
の空きビットに混入すると、混変調やビートを発生する
危険がある。このスクランブルによるデータのランダム
化は、この危険を回避する。このスクランブルは、スク
ランブルパターンを発生し、70ビットのデータ列に、
順次、排他的論理和処理を行うことで実現できる。図7
は、スクランブル手段33cの一例を示している。
【0026】ビット分割手段33dは、スクランブルさ
れた70ビットのデータ列を高域サブバンドデータsb
19〜sb31のデータビットの空き具合に応じたブロ
ックに分割する。高域サブバンドデータsb19〜sb
31のデータは8〜16ビットに量子化されているの
で、この分割処理はデータ列が0〜8ビットのブロック
となるように行われる。
【0027】サブバンド別加算手段33eは、このよう
にして分割されたデータブロックを高域サブバンドデー
タsb19〜sb31の各16ビットデータ列の前記空
きビットに加え、全サブバンドデータsb0〜sb31
がそれぞれ16ビットのデータとなるようにする。
【0028】次に、本発明になる前記CDプレーヤーに
おいて新16ビットディジタルオーディオデータから2
0ビットディジタルオーディオデータを得る16/20
ビット変換デコーダ70を具体的に説明する。図8は、
この16/20ビット変換デコーダ70のブロック図を
示している。
【0029】サブバンド分割フィルタバンク71は、C
Dデコーダ60から入来する新16ビットディジタルオ
ーディオデータを、前記エンコーダ31におけるサブバ
ンド分割フィルタバンク31と同様に、689Hzの帯域
幅で32のサブバンドデータ(sb0〜sb31)に分
割する。ビット再構築手段72は、高域サブバンドデー
タ(sb20〜sb31)の下位ビット領域(前記斜線
領域B)のデータビットに組み込まれている低域サブバ
ンドデータ(sb0〜sb18)の下位4ビット領域
(前記斜線領域A)のビットデータを抽出し、これを該
低域サブバンドデータ(sb0〜sb18)の下位4ビ
ット領域(前記斜線領域A)のデータビットに戻す(組
み替える)。下位ビット補填手段73は、前記データ組
み替え処理によってデータが消失した高帯域サブバンド
データ(sb20〜sb31)の下位ビット領域(前記
斜線領域B)のデータビットにデータ0を補填して各2
0ビットのサブバンドデータsb0〜sb31を再現す
る。そして、サブバンド合成フィルタバンク74は、2
0ビットの前記サブバンドデータsb0〜sb31を合
成して20ビットディジタルオーディオデータを生成す
る。
【0030】図9は、前記ビット再構築手段72のブロ
ック図である。このビット再構築手段72は、前記20
/16ビット変換エンコーダ30のビット組み替え手段
33におけるデータ処理と逆のデータ処理によって20
ビットのサブバンドデータを再現する。
【0031】下位ビット分離手段72aは、16ビット
の高域サブバンドデータsb19〜sb31の空きビッ
ト領域(前記斜線領域B)に付加されている低域サブバ
ンドデータsb0〜sb18における下位4ビット領域
(前記斜線領域A)のデータを分離する。ビット合成手
段72bは、分離された前記下位4ビット領域のデータ
を合成して70ビットのデータ列を構成する。デスクラ
ンブル手段72cは、スクランブル処理されている70
ビットのデータ列のスクランブルを解除する。ビット分
割手段72dは、前記エンコーダ30のビット合成手段
33bのビット合成と逆のビット分割を行って各低域サ
ブバンドデータsb0〜sb18毎の下位4ビット領域
のデータを再現する。そして、サブバンド別加算手段7
2eは、この下位ビット領域のデータを対応する各16
ビットの低域サブバンドデータsb0〜sb18に加算
して20ビットのサブバンドデータsb0〜sb18を
再現する。
【0032】以上のようなCDシステムによれば、従来
の16ビットCDシステムに共用できる新16ビットフ
ォーマットの新20ビットCDにより、20ビット相当
の高音質のディジタルオーディオデータを忠実に扱うこ
とができる。
【0033】そして、この新20ビットCDは、従来の
16ビットCDのフォーマットをそのまま使用してその
高域の不可聴領域に低域の下位ビットを符号化して付加
しているので、従来のCDプレーヤーにより16ビット
再生することも可能である。
【0034】図10は、従来の16ビットCDと本発明
になる新20ビットCDを最良の状態で再生する、本発
明になる、改良されたCDプレーヤーを示している。新
20ビットCDを再生する機能をもつように構成された
再生系で標準の16ビットCDのデータを処理すると、
高域サブバンドの下位ビットのデータを低域サブバンド
の下位ビットに付加して再生するようになる。この機能
は低域サブバンドの下位に雑音を付加するように作用
し、ビートや混変調を発生する危険がある。
【0035】この実施例は、新20ビットCDのサブコ
ードに該CDの全曲または該曲が20ビットでコーディ
ングしたものであることを表す識別コードを付加し、C
Dプレーヤーはこの識別コードに応じて2つの再生系を
選択的に有効に機能させる構成である。
【0036】新20ビットCDのサブコードに付加する
識別コードは、該CD全体が20ビットコーディングさ
れている場合には、TOC(=Tabble Of C
ontents)のTNO(=Track Numbe
r)=00,Index=A0のAFrameに新20
ビットCDであることを表すように付加し、1曲毎に違
う場合には、各トラック毎にIndex=0のときのA
DR(=Address)(またはMODE)を「5」
とすることにより、該曲が20ビットでコーディングさ
れた新16ビットディジタルオーディオデータであるこ
とを表すように付加する。
【0037】次に、図10を参照して改良されたCDプ
レーヤーを説明する。なお、図2に示した実施例と同一
の構成手段には同一の参照符号を付して重複する説明を
省略する。マイクロコンピュータ100は、CDデコー
ダ60からサブコードデータを入力して前記識別コード
を解析し、再生中のCDまたは曲が標準の16ビットフ
ォーマットのディジタルオーディオデータか本発明にな
る新16ビットフォーマットのディジタルオーディオデ
ータかを識別する。そして、標準の16ビットディジタ
ルオーディオデータである場合には、16ビットD/A
コンバータ90からのアナログオーディオ信号を有効に
出力するように切換えスイッチ110を操作し、本発明
になる新16ビットディジタルオーディオデータである
場合には、20ビットD/Aコンバータ80からのアナ
ログオーディオ信号を有効に出力するように切換えスイ
ッチ110を操作する。この切換えスイッチ110は、
D/Aコンバータ80,90の何れの系を有効に機能さ
せてアナログオーディオ信号を得るかを選択するもので
あるから、設置形態は多様に変形し得る。
【0038】このような実施例によれば、セットされた
CD(16ビットCDまたは新20ビットCD)に応じ
て最適な再生系を自動的に選択して構成することがで
き、従って、何れのフォーマットのCDも忠実に再生す
ることができる。
【0039】また、このようなことは、DATに対して
も同様に適用することができる。
【0040】
【発明の効果】本発明は、低域サブバンドデータを少数
ビットで一律に再量子化するときに切り捨てられる下位
ビットデータを、高域サブバンドデータを少数ビットで
一律に再量子化したときに空きビットとなる下位ビット
に割り振って付加して保存するので、多数ビット(例え
ば20ビット)ディジタルオーディオソースのデータを
少数ビット(例えば16ビット)フォーマットのデータ
エリアに余すことなく盛り込むことができ、少数ビット
のフォーマットで高音質のオーディオデータを扱うこと
ができる。
【0041】また、このようにして構成された少数ビッ
トディジタルオーディオデータを複数のサブバンドデー
タに分割し、高域サブバンドデータの下位ビットに付加
されている高域サブバンドデータの下位ビットのデータ
を低域サブバンドデータに戻して該低域サブバンドデー
タを再生するので、高音質のオーディオデータを忠実に
再生することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明になる20ビットCDの製造工程図であ
る。
【図2】本発明になるCDプレーヤーのブロック図であ
る。
【図3】本発明になる20/16ビット変換原理説明図
である。
【図4】本発明になる20/16ビット変換原理に従っ
たビット変換処理の一例を示す説明図である。
【図5】本発明になる20/16ビット変換エンコーダ
のブロック図である。
【図6】図5に示した20/16ビット変換エンコーダ
におけるビット組み替え手段のブロック図である。
【図7】図6に示したビット組み替え手段におけるスク
ランブル手段のブロック図である。
【図8】図2に示した本発明になるCDプレーヤーにお
ける16/20ビット変換デコーダのブロック図であ
る。
【図9】図8に示した16/20ビット変換デコーダに
おけるビット再構築手段のブロック図である。
【図10】本発明になる更に改良されたCDプレーヤー
のブロック図である。
【符号の説明】
10…20ビットマスターテープ、30…20/16ビ
ット変換エンコーダ、30…新16ビットマスターテー
プ、40…CD製盤装置、50…新20ビットCD、6
0…CDデコーダ、70…16/20ビット変換デコー
ダ、80…20ビットD/Aコンバータ。

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】多数ビットで収録された多数ビットディジ
    タルオーディオデータを少数ビットで再量子化して少数
    ビットディジタルオーディオデータを得るディジタルオ
    ーディオ装置において、 多数ビットディジタルオーディオデータを複数のサブバ
    ンドデータに分割し、各サブバンドデータ毎に等ラウド
    ネス曲線に基づいて再量子化した後に低域サブバンドデ
    ータを少数ビットで一律に再量子化するときに切り捨て
    られる下位ビットデータを、高域サブバンドデータを少
    数ビットで一律に再量子化したときに空きビットとなる
    下位ビットに割り振って付加することを特徴とするディ
    ジタルオーディオ装置。
  2. 【請求項2】請求項1において、前記空きビットは、最
    小可聴限レベル以下のデータの再量子化ビットに形成し
    たことを特徴とするディジタルオーディオ装置。
  3. 【請求項3】請求項1において、前記分離した下位ビッ
    トは、これを並べてビットデータ列を構成した後にデー
    タにスクランブルを掛けて付加されることを特徴とする
    ディジタルオーディオ装置。
  4. 【請求項4】44.1kHzで標本化して20ビットで
    量子化された20ビットディジタルオーディオデータを
    16ビットで再量子化するディジタルオーディオ装置に
    おいて、 20ビットで収録されたディジタルオーディオデータを
    32のサブバンドデータに分割するサブバンド分割フィ
    ルタと、各サブバンドデータを等ラウドネス曲線に基づ
    いて各サブバンドデータ毎に再量子化する再量子化手段
    と、高いビット精度をもつ低域の各サブバンドデータか
    らそれぞれ16ビットで一律に再量子化されるときに切
    り捨てられる下位4ビットのデータを分離する下位ビッ
    ト分離手段と、分離された低域サブバンドデータの下位
    4ビットのデータを再量子化手段で一律に量子化されて
    いる高域サブバンドデータの下位の空きビットに割り振
    って付加するサブバンド別ビット加算手段と、下位ビッ
    トデータが分離された低域サブバンドデータと分離され
    た下位ビットが付加された高域サブバンドデータを合成
    して16ビットのディジタルオーディオデータを得るサ
    ブバンド合成フィルタとを設けたことを特徴とするディ
    ジタルオーディオ装置。
  5. 【請求項5】多数ビットで収録された多数ビットディジ
    タルオーディオデータを複数のサブバンドデータに分割
    し、各サブバンドデータ毎に等ラウドネス曲線に基づい
    て再量子化した後に、低域サブバンドデータを少数ビッ
    トで一律に再量子化するときに切り捨てられる下位ビッ
    トデータを分離し、高域サブバンドデータを少数ビット
    で一律に再量子化したときに空きビットとなる下位ビッ
    トに割り振って付加された少数ビットディジタルオーデ
    ィオデータから多数ビットディジタルオーディオデータ
    を再生するディジタルオーディオ装置において、 少数ビットディジタルオーディオデータを複数のサブバ
    ンドデータに分割し、高域サブバンドデータの下位ビッ
    トに付加されている低域サブバンドデータの下位ビット
    データを分離して低域サブバンドデータに戻して該低域
    サブバンドデータを再生することを特徴とするディジタ
    ルオーディオ装置。
  6. 【請求項6】請求項5において、前記分離した下位ビッ
    トデータのスクランブルを解除するスクランブル解除手
    段を備えたことを特徴とするディジタルオーディオ装
    置。
  7. 【請求項7】20ビットで収録された20ビットディジ
    タルオーディオデータを32のサブバンドデータに分割
    し、各サブバンドデータ毎に等ラウドネス曲線に基づい
    て再量子化した後に低域サブバンドデータを16ビット
    で一律に再量子化するときに切り捨てられる下位ビット
    データを分離し、高域サブバンドデータを16ビットで
    一律に再量子化したときに空きビットとなる下位ビット
    に割り振って付加されている16ビットディジタルオー
    ディオデータから20ビットディジタルオーディオデー
    タを再生するディジタルオーディオ装置において、 16ビットディジタルオーディオデータを32のサブバ
    ンドデータに分割し、高域サブバンドデータの下位ビッ
    トに付加されている低域サブバンドデータの下位ビット
    データを分離して低域サブバンドデータに戻して該低域
    サブバンドデータを再生することを特徴とするディジタ
    ルオーディオ装置。
  8. 【請求項8】請求項5において、少数ビットディジタル
    オーディオデータを複数のサブバンドデータに分割する
    サブバンド分割フィルタと、分割された高域サブバンド
    データの下位ビットに付加されている低域サブバンドの
    下位ビットデータを分離する下位ビット分離手段と、分
    離された各下位ビットデータを各低域サブバンドの下位
    ビットに戻す加算手段とを備えたことを特徴とするディ
    ジタルオーディオ装置。
  9. 【請求項9】請求項8において、下位ビットが分離され
    た高域サブバンドの下位ビットにランダム雑音データを
    補填するビット補填手段を設けたことを特徴とするディ
    ジタルオーディオ装置。
  10. 【請求項10】多数ビットで量子化されたディジタルオ
    ーディオデータから分割した低域サブバンドデータを少
    数ビットで再量子化するときに切り捨てられる下位ビッ
    トデータを分離し、高域サブバンドデータを少数ビット
    で再量子化したときに空きビットとなる下位ビットに割
    り振って付加された少数ビットディジタルオーディオデ
    ータを記憶したメディア。
  11. 【請求項11】20ビットで量子化されたディジタルオ
    ーディオデータから分割した低域サブバンドデータを1
    6ビットで再量子化するときに切り捨てられる下位4ビ
    ットデータを分離し、高域サブバンドデータを16ビッ
    トで再量子化したときに空きビットとなる下位ビットに
    割り振って付加された16ビットディジタルオーディオ
    データを記憶したメディア。
  12. 【請求項12】20ビットで収録された20ビットディ
    ジタルオーディオデータを32のサブバンドデータに分
    割し、各サブバンドデータ毎に等ラウドネス曲線に基づ
    いて再量子化した後に低域サブバンドデータを16ビッ
    トで一律に再量子化するときに切り捨てられる下位ビッ
    トデータを、高域サブバンドデータを16ビットで一律
    に再量子化したときに空きビットとなる下位ビットに割
    り振って付加されている16ビットディジタルオーディ
    オデータから20ビットディジタルオーディオデータを
    再生するディジタルオーディオ装置において、 16ビットディジタルオーディオデータを32のサブバ
    ンドデータに分割し、高域サブバンドデータの下位ビッ
    トに付加されている低域サブバンドデータの下位ビット
    データを低域サブバンドデータに付加して該低域サブバ
    ンドデータを再生することを特徴とするディジタルオー
    ディオ装置。
  13. 【請求項13】20ビットで量子化されたディジタルオ
    ーディオデータから分割した低域サブバンドデータを1
    6ビットで再量子化するときに切り捨てられる下位4ビ
    ットデータを分離し、高域サブバンドデータを16ビッ
    トで再量子化したときに空きビットとなる下位ビットに
    割り振って付加された16ビットディジタルオーディオ
    データと、サブコードコード中に20ビット識別コード
    を記憶したメディア。
  14. 【請求項14】16ビットディジタルオーディオデータ
    をそのままアナログオーディオ信号に変換する第1の再
    生系と、16ビットディジタルオーディオデータを複数
    のサブバンドデータに分割し、高域サブバンドデータの
    下位ビットに付加されている低域サブバンドデータの下
    位ビットデータを低域サブバンドデータに付加して該低
    域サブバンドデータを再生してからアナログオーディオ
    信号に変換する第2の再生系と、サブコード中の識別コ
    ードを識別して前記第1及び第2の再生系を選択的に有
    効に機能させる選択手段を備えたことを特徴とするディ
    ジタルオーディオ装置。
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