JPH0727193A - トロイダル型無段変速機 - Google Patents

トロイダル型無段変速機

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JPH0727193A
JPH0727193A JP17058993A JP17058993A JPH0727193A JP H0727193 A JPH0727193 A JP H0727193A JP 17058993 A JP17058993 A JP 17058993A JP 17058993 A JP17058993 A JP 17058993A JP H0727193 A JPH0727193 A JP H0727193A
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continuously variable
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variable transmission
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Seiji Ezaki
誠司 江崎
Seiji Terauchi
政治 寺内
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 パワーローラから付与される振動によって上
記変速比制御弁等のスムーズな作動が妨げられるのを効
果的に防止する。 【構成】変速機の出力軸または入力軸30を挾んで相対
向して設置された複数のパワーローラ35と、このパワ
ーローラ35を回転自在に支持するトラニオン44から
なる支持部材とを有するトロイダル型無段変速機におい
て、このトロイダル型無段変速機の油圧制御装置を構成
する変速比制御弁62等を、上記変速機の出力軸30ま
たは入力軸と平行に設置した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、変速機の出力軸また入
力軸を挾んで複数のパワーローラが相対向して設置され
てなるトロイダル型無段変速機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば特開昭63−225755
号公報に示されるように、自動車のエンジンから駆動ト
ルクが入力される入力ディスクと、駆動輪側に駆動トル
クを出力する出力ディスクとの間に一対のパワーローラ
を配設するとともに、このパワーローラを回転自在に支
持する支持部材をその軸線方向に変位させてパワーロー
ラの傾転角度を変化させることにより、変速比を調節す
るように構成されたトロイダル型無段変速機が知られて
いる。
【0003】上記パワーローラの支持部材には、油圧ピ
ストン等を有する油圧機構が設けられ、この油圧機構に
制御油圧を供給するため、バルブボディ内にスリーブと
スプールとが配設された三層構造の変速比制御弁が設置
されている。この変速比制御弁は、図6に示すように、
その一端部にステッピングモータ91が設けられ、この
ステッピングモータ91の駆動力によって変速比制御弁
92内のスプールをその軸線方向に移動させることによ
り、制御油圧の給排を制御するように構成されている。
【0004】上記ステッピングモータ91は、変速機本
体の下方に設置されたオイルパン内に収容されたオイル
の影響を受けるのを防止するため、通常、変速機本体の
側方に位置するように配設されている。また、上記変速
比制御弁92は、自動車の走行時に作用する前後Gの影
響を受けてその作動状態が阻害されるのを防止するた
め、変速機の出力軸および入力軸の軸線Aと直交する方
向に設置されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記トロイダル型無段
変速機を構成する一対のパワーローラは、変速機の出力
軸または入力軸を挾んで相対向して設置されるととも
に、互いに逆向きのトルク反力を受けるため、上記出力
軸等を支点にして変速機の機体を波打たせるように振動
させる加振源となり、その影響が上記出力軸また入力軸
と直交する方向に設置された変速比制御弁等に及ぶこと
になる。
【0006】したがって、上記パワーローラから付与さ
れる振動によって上記変速比制御弁等のスムーズな作動
が妨げられ易く、これを防止するためには、バルブボデ
ィの板厚を厚くしてその変形を防止する等の手段を講じ
る必要があるという問題がある。特に、上記変速比制御
弁が車体の前後方向に設置されていると、上記パワーロ
ーラから付与される振動と、自動車の走行時に作用する
前後Gの影響との相乗作用により、変速比制御弁の作動
が阻害され易いという問題がある。
【0007】本発明は、上記問題点を解決するためにな
されたものであり、パワーローラから付与される振動に
よって上記変速比制御弁等のスムーズな作動が妨げられ
るのを効果的に防止することができるトロイダル型無段
変速機を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、
変速機の出力軸または入力軸を挾んで相対向して設置さ
れた複数のパワーローラと、このパワーローラを回転自
在に支持する支持部材とを有するトロイダル型無段変速
機において、このトロイダル型無段変速機の油圧制御装
置を構成する制御弁を、上記変速機の出力軸または入力
軸と平行に設置したものである。
【0009】請求項2に係る発明は、請求項1記載のト
ロイダル型無段変速機において、パワーローラの支持部
材をその軸線方向に変位させる油圧機構に制御油圧を供
給する変速比制御弁を、変速機の出力軸または入力軸と
平行に設置したものである。
【0010】請求項3に係る発明は、請求項2記載のト
ロイダル型無段変速機において、変速比制御弁の前後両
端部に制御用アクチュエータと、機械的フィードバック
手段とを配設したものである。
【0011】
【作用】上記請求項1記載の発明によれば、複数のパワ
ーローラによって付与されるトルク反力に応じて変速機
の機体がその出力軸または入力軸を支点に左右に振動し
た場合においても、その影響が制御弁に及ぶことが効果
的に防止されることになる。
【0012】上記請求項2記載の発明によれば、複数の
パワーローラによって付与されるトルク反力に応じて変
速機の機体がその出力軸または入力軸を支点に左右に振
動した場合においても、比較的に全長が長い変速比制御
弁に上記振動の影響が及ぶことが効果的に防止されるこ
とになる。
【0013】上記請求項3記載の発明によれば、変速比
制御弁の前後両端部が制御用アクチュエータと、機械的
フィードバック手段によって支持されることにより、上
記変速比制御弁の作動状態が阻害されることがより効果
的に防止されることになる。
【0014】
【実施例】図1は、本発明に係るプリロード圧調整方法
が適用されるトロイダル型無段変速機を有する自動車の
変速装置の概略構成を示している。この変速装置は、エ
ンジン1の出力側に接続される経路切換クラッチ2によ
って切り換えられる第1および第2動力伝達経路3,4
を有している。第1動力伝達経路3は、エンジン出力を
減速装置7を介して車輪側に伝達するもので、この実施
例ではトルクコンバータ5から、前後進切換装置6およ
び減速装置7を経て車輪側に動力を伝達するように構成
されている。また第2動力伝達経路4は、エンジン出力
をトロイダル型無段変速機8を介して車輪側に伝達する
ものである。
【0015】上記トルクコンバータ5は、その入力軸5
aに連なるポンプカバー11と、このポンプカバー11
に一体に形成されたポンプインペラ12と、これに対向
するように設置されたタービンライナ13と、その間で
ワンウェイクラッチ16を介して中空固定シャフト15
に取付けられたステータ14とを備えている。そして、
上記入力軸5aがエンジン1の出力軸に結合されるとと
もに、トルクコンバータ5の出力軸となるタービンシャ
フト17が上記タービンライナ13に結合されている。
また、上記ポンプカバー11内の空間には、作動流体と
してのオイルが充満されている。なお、ポンプインペラ
12には中空回転シャフト18が連結され、このシャフ
ト18の後端にオイルポンプ19が取付けられている。
【0016】上記減速装置7は、タービンシャフト17
と同軸上に配置された後進用および前進用の2つの遊星
歯車機構20,21とを有し、両遊星歯車機構20,2
1に共用されるサンギヤ22が上記タービンシャフト1
7に結合されている。上記後進用遊星歯車機構20は、
シングルピニオン式であリ、上記サンギヤ22の回転
が、キャリヤ23に支持されたピニオン24を介してリ
ングギヤ25に伝えられるようになっている。また、上
記キャリヤ23は、中空固定シャフト15に結合されて
ケーシング10に固定され、上記リングギヤ25は、リ
バースクラッチ6aを介して変速機の出力軸30に連結
されている。
【0017】一方、前進用遊星歯車機構21はダブルピ
ニオン式であリ、上記サンギヤ22の回転が、上記キャ
リヤ23に支持されたインナピニオン26およびアウタ
ピニオン27を介してリングギヤ28に伝えられるよう
になっている。このリングギヤ28は、フォワードクラ
ッチ6bおよびワンウェイクラッチ29を介して上記出
力軸30に連結されている。
【0018】上記リバースクラッチ6aとフォワードク
ラッチ6bとによって前後進切換装置6が構成されてい
る。そして、上記リバースクラッチ6aが締結されたと
きには、タービンシャフト17からの入力が後進用遊星
歯車機構20を介して変速機の出力軸30に伝達され、
フォワードクラッチ6bが締結されたときには、タービ
ンシャフト17からの入力が前進用遊星歯車機構21を
介して上記出力軸30に伝達されるようになっている。
【0019】一方、第2動力伝達経路4のトロイダル型
無段変速機8は、一対の無段変速機ユニット31,32
によって構成され、この両無段変速機ユニット31,3
2が、上記減速装置7に隣接する位置で上記出力軸30
上に配置されている。上記無段変速機ユニット31,3
2は、それぞれ軸方向に離間して配置された一対のディ
スク33,34と、これらのディスク33,34の間に
配設されて両ディスク33,34に摺接する一対のパワ
ーローラ35とを有している。この両パワーローラ35
は、上記出力軸30を挾んで相対向して設置されてい
る。
【0020】上記一対のディスクのうちの一方のディス
ク(出力ディスク)33は上記出力軸30に固定され、
他方のディスク(入力ディスク)34は上記出力軸30
に対して相対回転可能で、かつ軸方向に移動可能に支持
されている。上記パワーローラ35は、後述する油圧機
構により傾転角θが変更され、これに応じてトロイダル
型の変速機ユニット31,32の変速比が変更されるよ
うに構成されている。
【0021】すなわち、入力ディスク34の回転が上記
パワーローラ35を介して出力ディスク33に伝達され
る際の変速比は、パワーローラ35が入力ディスク34
に摺接する個所の半径Riと出力ディスク33に摺接す
る個所の半径Roとの比に対応して設定されるため、パ
ワーローラ35が傾転して上記摺接個所が変位すると、
これに応じて上記トロイダル型の無段変速機ユニット3
1,32の変速比が変更されるようになっている。
【0022】上記トロイダル型無段変速機8の変速機ユ
ニット31,32の構成について、図2〜図5に基づい
て説明する。一方の変速機ユニット31の出力ディスク
33は、変速機の出力軸30にスプライン嵌合されると
ともに、この出力軸30に設けられたリング状の位置決
め部材36によって位置決めされた状態で、ベアリング
37を介して変速機ケース38に回転自在に支持されて
いる。なお、他方の変速機ユニット32の出力ディスク
33は、変速機の出力軸30に形成された段部に係止さ
れたベアリング37によって位置決めされている。
【0023】上記変速機ユニット31,32を構成する
両入力ディスク34の間には、これらに対して相対回転
可能に支持されたインプットカム38が配設されてい
る。このインプットカム38と、上記入力ディスク34
との間には、リテーナ39に保持されたカムローラ40
が介設されている。このカムローラ40は、上記入力デ
ィスク34およびインプットカム38に形成されたカム
面にそれぞれ当接し、上記インプットカム38に入力さ
れた駆動トルクを入力ディスク34およびパワーローラ
35を介して出力ディスク33に伝達するように構成さ
れている。
【0024】また、上記変速機ユニット32の入力ディ
スク34と、インプットカム38を支持する支持部材4
1との間には、両変速機ユニット31,32の入力ディ
スク34をそれぞれ出力ディスク33側に付勢する皿ば
ねからなる付勢部材42が設置され、この付勢部材42
の付勢力に応じて上記入力ディスク34と出力ディスク
33との間に、プリロード圧が付与されるようになって
いる。
【0025】また、上記変速機ユニット31,32に
は、上記パワーローラ35を回転自在に支持する偏心軸
43を有するトラニオン44が設けられ、このトラニオ
ン44には、下方に突出する軸部材45が取り付けられ
ている。そして上記トラニオン44は、その上端部が球
面ブッシュ46と、これを支持する連結部材47とを介
して変速機ケーシング38の上面部に支持されるととも
に、下端部が球面ブッシュ48と、これを支持する連結
部材49および支持軸50を介して変速機ケース38の
下端部に設けられた仕切壁51に支持されている。
【0026】上記仕切壁51内には、トラニオン44を
作動させるための油圧シリンダ52が設けられている。
この油圧シリンダ52は、上記トラニオン44の軸部材
46に支持された上下一対のピストン53,54と、こ
の両ピストン53,54間に位置する画壁板55とによ
って画成された上下一対の油圧室56,57を有してい
る。そして上方の油圧室56に油圧が導入されると、上
側のピストン53によってトラニオン44が押し上げら
れ、下方の油圧室57に油圧が導入されると、下側のピ
ストン54によってトラニオン44が押下げられ、これ
にともなってパワーローラ35が傾転するようになって
いる。
【0027】上記上方の連結部材47の中央部には、変
速機ケース22に突設された支持軸58およびこれに外
嵌された支持部材59が設置される位置決め孔59が形
成されている。また、下方の連結部材49の中央部に
は、支持軸50に外嵌された球面軸受60が設置される
位置決め孔61が形成されている。
【0028】また、上記両ピストン53,54間の画壁
板55には、上記軸部材45に設けられた潤滑油通路4
5aに連通する潤滑油供給口55aが形成されている。
そして、上記潤滑油通路45aからトラニオン44に形
成された油路44aに潤滑油が導出されることにより、
パワーローラ35の支持部の潤滑が行われるようになっ
ている。
【0029】上記油圧シリンダ52の油圧室56,57
に対する油圧の給排を制御することによって変速比を制
御する変速比制御弁62は、図4に示すように、仕切壁
51の下方に位置するハウジング63に取り付けられた
バルブボディ64と、このバルブボディ64内に嵌入さ
れたスリーブ65と、このスリーブ65内にスライド自
在に支持されたスプール66とを有する三層構造に形成
されている。上記スプール66の一端部には、制御用ア
クチュエータを構成するスプリング67と、回転部材6
8と、ピン部材69と、ステッピングモータ70とが配
設され、スプール66の他端部には、機械的フィードバ
ック手段71が設置されている。
【0030】上記スリーブ67には、バルブボディ64
に形成された元圧受入ポートP1と、シフトアップ用制
御ポートP2と、シフトダウン用制御ポートP3に対応
する位置に、これらに常時連通するメインポート72
と、第1ポート73と、第2ポート74とが形成されて
いる。
【0031】また、上記スプール66には、上記メイン
ポート72に常時連通する環状のグルーブ75と、その
左右に位置する第1,第2ランド部76,77とが形成
されている。この第1,第2ランド部76,77は、シ
フトアップおよびシフトダウンのいずれもが行われてい
ない非変速時に、それぞれ上記第1,第2ポート73,
74を閉じるように構成されている。
【0032】上記ステッピングモータ70の駆動軸に
は、回転部材68が取り付けられ、この回転部材68の
先端部には、カラー78が螺着されている。このカラー
78には、ピン部材69が係止されるとともに、このピ
ン部材69の両端部が上記バルブボディ64に形成され
た溝部79に係止されることにより、上記カラー78の
回転が阻止されるようになっている。そして、上記回転
部材68がステッピングモータ70によって回転駆動さ
れると、上記カラー78がその軸方向に移動するととも
に、これに伴い上記ピン部材69を介してスリーブ65
がその軸線方向にスライド変位するように構成されてい
る。
【0033】このスリーブ65のスライド変位に応じて
スリーブ65のメインポート72が、スプール66のグ
ルーブ75を介してバルブボディ65の第1ポート73
もしくは第2ポート74に連通し、元圧受入ポートP1
内の油圧がシフトアップ用制御ポートP2またはシフト
ダウン用制御ポートP3に導出されることにより、変速
制御が実行されるようになっている。
【0034】上記フィードバック手段71は、一方のト
ラニオン44に突設された軸部材45の下端部に取り付
けられたプリセスカム80と、ハウジング63に揺動自
在に支持されたレバー部材81とを有している。このレ
バー部材81は、上記プリセスカム80の下面に形成さ
れた傾斜面82に当接する第1アーム83と、上記スプ
ール66の先端部に当接する第2アーム84とを有して
いる。そして、上記スプリング67の付勢力によって上
記スプール67の先端部がレバー部材81の第2アーム
84に常時当接するようになっている。
【0035】上記のように変速比制御弁62の前後両端
部は、ステッピングモータ70を有する制御用アクチュ
エータと、レバー部材81等からなる機械的フィードバ
ック手段71とによってそれぞれ支持されている。ま
た、上記変速比制御弁62は、オイルパン85内に配設
されて図5に示すように、変速機の出力軸30の軸線A
と平行に設置されている。
【0036】上記構成において、変速時にステッピング
モータ70が図外のコントロールユニットから出力され
る制御信号に応じ、目標傾転角(目標変速比)に対応す
る角度に回転駆動されると、この回転角度に対応する分
だけ、上記スリーブ65がその軸方向に移動する。この
結果、スリーブ65のメインポート72が、スプール6
6のグルーブ75を介してバルブボディ65の第1ポー
ト72もしくは第2ポート74に連通し、これによって
所定の油圧室56,57に油圧が供給されてパワーロー
ラ35が目標傾転角度に変位する。
【0037】例えばシフトアップ時には、ステッピング
モータ70が上記制御信号に応じて所定角度だけ順回転
すると、スリーブ65が先端部側、つまりフィードバッ
ク手段71の設置部側に移動する。この結果、メインポ
ート72がグルーブ75を介して第1ポート73と連通
し、元圧受入ポートP1の油圧がシフトアップ用ポート
P2に出力されるとともに、シフトダウン用ポートP3
がドレンポート85に連通してこのシフトダウン用ポー
トP3の油圧がリリーフされる。
【0038】そして、上記油圧に応じて油圧シリンダ5
2が作動するこにとより、上記パワーローラ35を支持
するトラニオン44が昇降駆動されるとともに、これに
伴ってパワーローラ35が傾転してトロイダル型無段変
速機6が増速側に移行するようになっている。
【0039】これに対してシフトダウン時には、ステッ
ピングモータ70が上記制御信号に応じて所定角度だけ
逆回転し、スリーブ65が基端部側、つまりステッピン
グモータ70の設置部側に移動する。この結果、メイン
ポート72がグルーブ75を介して第2ポート74と連
通し、元圧受入ポートP1の油圧がシフトダウン用ポー
トP3に出力されるとともに、シフトアップ用ポートP
2がドレンポート85に連通してこのシフトアップ用ポ
ートP2の油圧がリリーフされる。
【0040】そして、上記油圧に応じて油圧シリンダ5
2が作動するこにとより、上記シフトアップ時と逆方向
に上記トラニオン44が昇降駆動されるとともに、これ
に伴ってパワーローラ35が傾転してトロイダル型無段
変速機6が減速側に移行する。このシフトダウン時にお
いては、スリーブ65がスプリング67によって先端部
側に付勢されているため、この付勢力によって上記スリ
ーブ65が迅速に移動し、変速応答性が確保されるよう
になっている。
【0041】また、上記パワーローラ35の傾転に応じ
てトラニオン44と、軸部材45とが回動すると、これ
に伴ってプリセスカム80が回転する。そして、このプ
リセスカム80の回転に応じてレバー部材81の第1ア
ーム83が押動されることにより、第2アーム84を介
して上記スプール66がスリーブ65の移動方向と同方
向にスライド駆動される。
【0042】そして、パワーローラ35の傾転角が目標
傾転角度に到達した時点で、スプール66の移動量がス
リーブ65の移動量と等しくなってメインポート72
と、第1ポート73もしくは第3ポート74との連通が
遮断される。これによって油圧室56,57への油圧の
供給が停止されて傾転角の変化が阻止され、パワーロー
ラ35が目標傾転角度に保持されることになる。
【0043】上記のようにパワーローラ35を傾動させ
る油圧機構を構成する油圧シリンダ52の油圧室56,
57に対する油圧の給排を制御する変速比制御弁62を
変速機の出力軸30の軸線A方向と平行に設置したた
め、上記出力軸30の軸線Aと直交する方向に変速比制
御弁を配設してなる従来装置のように、上記振動の影響
を受けて変速比制御弁の作動が阻害されるという事態が
生じることを効果的に防止することができる。
【0044】すなわち、変速機の出力軸30を挾んで相
対向して設置された一対のパワーローラ35によって変
速機の機体ケース38および仕切壁51等に付与される
振動の影響が上記変速比制御弁62に及ぶのを効果的に
防止することができる。このため、変速比制御弁62の
バルブボディ64が上記振動に起因して変形することを
効果的に防止し、スリーブ65およびスプール66を常
にスムーズにスライド移動させることができる。
【0045】したがって、上記変速比制御弁62のバル
ブボディ64と、スリーブ65とのクリアランスを小さ
くし、これによって変速比制御弁62の応答性を向上さ
せることができるとともに、油圧のリークを効果的に防
止することができる。さらに、バルブボディ64の板厚
を小さくして軽量化を図ることができる。
【0046】また、上記のように変速比制御弁62の前
後両端部を、ステッピングモータ70からなる制御用ア
クチュエータと、レバー部材81等からなる機械的フィ
ードバック手段71とによってそれぞれ支持するように
した構成によると、この変速比制御弁62を車体の前後
方向に配設した場合においても、車両の走行時に作用す
る前後Gの影響を受けて変速比制御弁62の作動状態が
阻害されることを効果的に防止し、これに起因した制御
圧の変動を抑制することができる。
【0047】また、上記実施例では、図2に示すよう
に、油圧シリンダ52を構成する画壁板55に設けられ
た潤滑油供給口55aを介してパワーローラ35の支持
部に潤滑油を供給するようにしている。このため、軸部
材45の下端部から潤滑油を供給するように構成された
従来例に比べ、潤滑油の流路長および軸部材の全長を短
くすることができるとともに、その構成を簡略化するこ
とができるという利点がある。
【0048】なお、上記実施例では、全長が比較的に長
いため、上記振動等の影響を受け易い変速比制御弁62
を変速機の出力軸30の軸線Aと平行に設置した例につ
いて説明したが、この変速比制御弁62に代え、あるい
はこの変速比制御弁62とともに、ライン圧制御弁また
はその他の切り替え弁等の油圧機構を構成する種々の制
御弁を変速機の出力軸また入力軸の軸線と平行に設置し
た構造としてもよい。
【0049】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、パワー
ローラを傾動させる油圧機構に制御油圧を供給する変速
比制御弁等の油圧制御装置を構成する制御弁を変速機の
出力軸または入力軸と平行に設置したため、この変速機
の出力軸等を挾んで相対向して設置された複数のパワー
ローラによって変速機の機体ケース等に付与される振動
の影響が上記制御弁に及ぶのを効果的に防止することが
できる。したがって、上記制御弁のバルブボディと、ス
リーブとのクリアランスを小さくし、これによって制御
弁の応答性を向上させることができるとともに、油圧の
リークを効果的に防止することができる。さらに、バル
ブボディの板厚を小さくして軽量化を図ることができ
る。
【0050】また、上記制御弁の前後両端部を、ステッ
ピングモータ等からなる制御用アクチュエータと、機械
的フィードバック手段とによってそれぞれ支持するよう
にした構成した場合には、この変速比制御弁を車体の前
後方向に配設した構成において、車両の走行時に作用す
る前後Gの影響を受けて変速比制御弁の機体が変形する
ことを効果的に防止することができるという利点があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係るトロイダル型無段変速機
を備えた変速装置の全体構成を示す概略説明図である。
【図2】上記トロイダル型変速機の具体例を示す正面断
面図である。
【図3】上記トロイダル型変速機の側面断面図である。
【図4】変速機制御弁の構成を示す側面断面図である。
【図5】図2のB−B線断面図図である。
【図6】従来例を示す図5相当図である。
【符号の説明】
8 トロイダル型無段変速機 30 出力軸 35 パワーローラ 44 トラニオン(支持部材) 62 変速比制御弁 70 ステッピングモータ(制御用アクチュエータ) 71 機械的フィードバック手段

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 変速機の出力軸または入力軸を挾んで相
    対向して設置された複数のパワーローラと、このパワー
    ローラを回転自在に支持する支持部材とを有するトロイ
    ダル型無段変速機において、このトロイダル型無段変速
    機の油圧制御装置を構成する制御弁を、上記変速機の出
    力軸または入力軸と平行に設置したことを特徴とするト
    ロイダル型無段変速機。
  2. 【請求項2】 パワーローラの支持部材をその軸線方向
    に変位させる油圧機構に制御油圧を供給する変速比制御
    弁を、変速機の出力軸または入力軸と平行に設置したこ
    とを特徴とする請求項1記載のトロイダル型無段変速
    機。
  3. 【請求項3】 変速比制御弁の前後両端部に制御用アク
    チュエータと、機械的フィードバック手段とを配設した
    ことを特徴とする請求項2記載のトロイダル型無段変速
    機。
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