JPH07270305A - 摩擦試験装置および摩擦試験方法 - Google Patents

摩擦試験装置および摩擦試験方法

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JPH07270305A
JPH07270305A JP6282394A JP6282394A JPH07270305A JP H07270305 A JPH07270305 A JP H07270305A JP 6282394 A JP6282394 A JP 6282394A JP 6282394 A JP6282394 A JP 6282394A JP H07270305 A JPH07270305 A JP H07270305A
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礼三 金子
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祥雅 片桐
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茂 梅村
Shinji Hara
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明の目的は、摩擦力の検出感度と検出応答
性に優れ、実際の磁気ディスク装置の稼働時と同等の条
件で摩擦試験を可能とする装置を提供することにある。 【構成】本発明の摩擦試験装置では、同一支持部材上に
配置した半導体レーザ素子とフォトダイオード素子と球
レンズからなるセンサ部と、磁気ヘッドの支持部材に形
成した反射面とを組み合わせた変位計測機構により、レ
ーザ光の複合共振を利用して磁気ヘッドの支持部材にか
かる力を検出することに特徴がある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は磁気ディスク媒体の面上
に磁気ヘッドを押圧し、磁気ヘッドの支持部材にかかる
力を検出することによって、磁気ディスク媒体の回転始
動時、回転時、回転停止時の磁気ディスク媒体と該磁気
ヘッド間に発生する摩擦力を計測する摩擦試験装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】図6は特開平2−203226号にて開
示されている従来型の摩擦試験装置の摩擦力検出部の構
造図である。磁気ヘッドジンバル41には磁気ヘッド4
0が固定されており、磁気ヘッドジンバル41は磁気ヘ
ッドジンバル取り付け金具42により板ばね43に取り
付けられている。板ばね43は板ばね支持金具47を介
して板ばね取り付け金具48に固定されており、板ばね
取り付け金具48は3本のねじからなるレベル調整機構
46によりフレーム50に取り付けられている。さらに
板ばね43の両側面には歪ゲージ44が取り付けられて
おり、歪ゲージ44の入出力リード線(図示せず)はま
とめられてコード45に接続されている。磁気ヘッド4
0が磁気ディスク媒体(図示せず)に押圧された状態で
磁気ディスク媒体が回転すると、磁気ディスク媒体と磁
気ヘッド40の間には摩擦力が発生する。この摩擦力は
磁気ヘッドジンバル41を介して板ばね43に伝えら
れ、板ばね43は摩擦力の大きさに応じてたわむ。すな
わち、従来型の摩擦試験装置では、板ばね43のたわみ
量を歪ゲージ44で計測することによって、磁気ディス
ク媒体と磁気ヘッド40間の摩擦力を計測する。なお、
従来型の摩擦試験装置の摩擦力検出部にはリミッタ用セ
ットねじ49が取り付けられている。これは、過大な摩
擦力が発生して板ばね43が大きくたわんだときの歪ゲ
ージの破壊を防ぐために、板ばね43のたわみ範囲を制
限するためのものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来型の摩擦試験装置
の摩擦力検出では前述のように、摩擦力によってたわん
だ板ばね43のたわみ量を歪ゲージ44で測定する方法
を採用している。したがって、歪ゲージ44で板ばね4
3のたわみを検出するためには、歪ゲージ44の検出感
度で規定されるたわみ量が必要であり、このたわみ量は
板ばね43のスチフネスに依存する。一般的に歪ゲージ
を利用した変位の検出感度は低くいため、板ばね43の
スチフネスを小さくしてたわみ量を大きくし、摩擦力検
出感度を高める手段がとられている。しかし、この場
合、板ばね43の共振周波数はスチフネスの平方根に比
例するので、板ばね43の共振周波数が低下し、摩擦力
検出の応答性も低下する。摩擦力検出感度と応答周波数
は独立に設定することはできないので、摩擦力検出感度
のみを高めることもできず、両者について適当な範囲で
設計がなされている。従来型の摩擦試験装置での典型的
な例では板ばね43のスチフネスは約8×103 N/
m、変位量検出感度は約0.1μm、摩擦力検出感度は
約1mN、最大応答周波数は約300Hzである。なお
前述のように、従来型の摩擦試験装置の摩擦力検出部で
リミッタ用セットねじ49が取り付けられて板ばね43
のたわみ範囲を制限しているのは、まさに板ばね43の
スチフネスを小さめにしてたわみ量を大きくして摩擦力
検出感度を高めようとすることに他ならない。しかし、
摩擦力検出感度を高めるため、板ばね43のスチフネス
を小さめにして板ばね43をたわみやすくすると、摩擦
力によって磁気ヘッドの位置が変動しやすくなること、
また磁気ディスクに対する磁気ヘッドの姿勢が乱れやす
くなることなどから、実際の磁気ディスク装置の磁気ヘ
ッドと磁気ディスク媒体の摩擦状況とはかけ離れた試験
になる可能性がある。さらに、摩擦力検出の応答性周波
数が低いことは、磁気ディスク媒体の試験回転数にも制
限をもたらす。
【0004】以上の点から、従来型の摩擦試験装置の摩
擦力検出方法では、(1)摩擦力の検出感度に限界があ
ること、(2)摩擦力検出の応答性に限界があること、
(3)磁気ヘッドの位置の変動および磁気ヘッドの姿勢
の乱れから実際の磁気ディスク装置の磁気ヘッドと磁気
ディスク媒体の摩擦状況とはかけ離れた試験になる可能
性があること、(4)磁気ディスク媒体の試験回転数に
制限があること等の問題点があった。 上記の問題点の
根源は歪ゲージを用いた場合の変位量検出感度が低いこ
とにある。歪ゲージより高感度の変位量検出手段があれ
ば、板ばねのスチフネスを高めにでき、さらにこれは板
ばねの共振周波数を高めることになるので、上記(1)
〜(4)の問題点は解決する。しかし、もう1つの重大
な問題点は変位量検出手段のスペースである。従来型の
摩擦試験装置に歪ゲージが使用されてきたのは、複数台
の試験装置が1台のコントローラの制御で並列運転され
ることが多いため装置がコンパクトでなければならず、
板ばねのたわみ検出のためのセンサスペースが極めて限
られていることから、この条件に合致する変位センサは
低感度といえどもこれまで歪ゲージよりほかになかった
ことによる。
【0005】検出感度の高い変位センサとしては、例え
ば、原子間力顕微鏡等に使用されている臨界角プリズム
方式、2分割フォトダイオード素子を用いた光てこ方式
などの変位センサがあり、これらの変位検出分解能は
0.1nmと非常に高い。しかし、臨界角プリズム方式
はセンサ部の占める体積が大きいこと、2分割フォトダ
イオード素子を用いた光てこ方式はレバー比を上げるた
めに光源、受光素子間で距離をとる必要があることから
変位計測系全体として体積が大きく、摩擦試験装置に適
用することは極めて困難である。
【0006】本発明の目的は、高感度でかつコンパクト
な変位センサと高スチフネスの摩擦力検出系を組み合わ
せることによって、上記(1)〜(4)の問題点を解決
し、実際の磁気ディスク装置と同等の条件で摩擦試験を
可能とする装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
め、本発明の摩擦試験装置は、半導体レーザ素子と、半
導体レーザ素子の両出力端の一方に半導体レーザ素子の
出力光を検出するためのフォトダイオード素子と、他方
に球レンズとがそれぞれ同一の支持部材上に設置され、
さらにその支持部材にアクチュエータが設置され、かつ
磁気ヘッドの支持部材を高スチフネスの寸法かつ形状と
してその一部にレーザ光のための反射面が形成されてい
る変位計測機構が支持台上に固定されたXYZ微動ステ
ージ上に搭載され、磁気ヘッドの支持部材に磁気へッド
が磁気ヘッドシンバルを介して固定され、磁気ヘッドの
上方にスピンドルを介してモータにより回転させられる
磁気ディスク媒体が固定され、モータ下部にはモータ駆
動回路により回転制御されるエンコーダが取付けられ、
半導体レーザ素子とフォトダイオード素子とアクチュエ
ータの各入出力線が変位検出回路に接続され、モータ駆
動回路と変位検出回路がインターフェースを介して制御
用のコンピュータに接続されていることを特徴とする。
【0008】また、半導体レーザ素子より球レンズを介
して反射面にレーザ光を照射したときに帰還するレーザ
光により半導体レーザ素子が複合共振している状態にお
いて、摩擦力が作用したときの磁気ヘッド支持部材の変
位を半導体レーザ素子出力が一定になるようにアクチュ
エータを制御し、このアクチュエータ制御信号を磁気ヘ
ッド支持部材の変位に換算して磁気ヘッド支持部材のス
チフネスより支持部材に作用する力を算出することによ
って、磁気ディスク媒体と磁気ヘッド間の摩擦力を非接
触で計測することを最も主要な特徴としている。
【0009】さらに、摩擦力が作用したときの磁気ヘッ
ド支持部材の変位を、アクチュエータの変位を一定に保
ったときの複合共振している半導体レーザ素子の出力変
化で検出し、磁気ヘッド支持部材のスチフネスより支持
部材に作用する力を算出することによって、磁気ディス
ク媒体と磁気ヘッド間の摩擦力を非接触で計測すること
も主要な特徴としている。
【0010】これらの特徴は、従来の技術が磁気ディス
ク媒体と磁気ヘッド間の摩擦力計測系を歪ゲージと低ス
チフネスの磁気ヘッド支持部材で構成している点、およ
び摩擦力を接触方式で計測している点で異なっている。
【0011】
【作用】半導体レーザより出射した光が外部反射面から
帰還すると、半導体レーザと外部反射面間で外部共振器
が形成され、外部反射面と半導体レーザの距離が変化す
ると半導体レーザの出力が変化する。なお、半導体レー
ザの出力は外部共振器側と反対側のレーザ出力端からフ
ォトダイオードで検出する。半導体レーザの出力は外部
反射面と半導体レーザの距離がレーザ発振周波数の整数
分の1を周期として変化する。この外部共振器中に球レ
ンズを挿入して球レンズの焦点位置前後に外部反射面を
置くと光結合効率が上昇し、外部反射面の位置変化によ
る半導体レーザの出力変化は大きくなる。特に、レーザ
出力変化が大きい場合は、出力は外部反射面の位置変化
に対して直角三角形状に変化する。さらに直角三角形状
に変化するレーザ出力の斜めのスロープの部分は出力が
外部反射面と半導体レーザの距離に対してリニアに変化
し、しかも距離に対する出力(フォトダイオード素子と
その増幅回路で検出した出力)は1nmあたり約15m
Vと非常に高感度である。したがって、この距離と出力
がリニアに変化する部分を利用すれば直線性に優れた変
位センサとすることができる。具体的には、半導体レー
ザ、フォトダイオード、球レンズを同一支持部材上に設
置し、変位する物体上に外部反射面を形成して、これら
でレーザを複合共振状態にすれば、外部反射面を形成し
た物体が移動したときにのレーザ出力が物体の変位に相
当する。
【0012】また、半導体レーザ、フォトダイオード、
球レンズの支持部材にアクチュエータを取り付け、外部
反射面を形成した物体が移動したときに複合共振状態の
レーザ出力が一定になるようにアクチュエータを制御す
れば、このアクチュエータ制御信号が物体の変位に相当
する。以上の2種の変位計測方法の実測分解能は約1n
mに達し、歪ゲージの場合の約100倍の分解能が得ら
れた。本発明は以上の変位計測方法を用いることによ
り、摩擦力を測定するための磁気ヘッド支持部材のスチ
フネスを歪ゲージを用いる場合の約100倍高いものを
使用することを可能とし、同時に共振周波数を約10倍
拡大することを可能とした。
【0013】
【実施例】以下、本発明について図面に示す実施例を参
照して説明する。図1は本発明の実施例である摩擦試験
装置の主要部を示す図である。磁気ヘッド1は磁気ヘッ
ドジンバル2に固定されており、磁気ヘッドジンバル2
は磁気ヘッド支持部材3に固定されている。磁気ヘッド
支持部材3の磁気ヘッドジンバル2と反対の側には半導
体レーザ素子とフォトダイオード素子と球レンズ搭載用
の支持部材部4(個々の素子は図示せず)がPZTアク
チュエータ5に固定され、PZTアクチュエータ5はセ
ンサ取り付け台6に固定されている。磁気ヘッド支持部
材3で半導体レーザ素子とフォトダイオード素子と球レ
ンズ搭載用支持部材4と対向する面には外部反射面7が
形成されている。磁気ヘッド支持部材3およびセンサ取
り付け台6はXYZ微動ステージ8上に取り付けられて
おり、XYZ微動ステージ8は支持台20上に固定され
ている。また、磁気ヘッド1の上方には磁気ディスク媒
体9が固定されており、磁気ディスク媒体9はスピンド
ル10を介してモータ11により回転させられる。モー
タ11下部にはエンコーダ12が取り付けられており、
モータ11はエンコーダ12の信号をもとにモータ駆動
回路13によりその回転が制御されている。センサ取り
付け台6からは半導体レーザ素子とフォトダイオード素
子のPZTアクチュエータ5のそれぞれの入出力部1
4、15、16が引出されており、これらは変位検出回
路17に接続されている。変位検出回路17およびモー
タ駆動回路13はインタフェイス18を介してパーソナ
ルコンピュータ19に接続されており、パーソナルコン
ピュータ19によりモータ駆動回路13および変位検出
回路17が制御される。 磁気ディスク媒体9が回転始
動時、回転時、回転停止時に磁気ヘッド1に作用する摩
擦力は磁気ヘッドジンバル2を介して磁気ヘッド支持部
材3に伝えられ、磁気ヘッド支持部材3は摩擦力の大き
さに応じて変位する。この変位は外部反射面7によって
複合共振している半導体レーザ素子の出力が一定になる
ように制御されるPZTアクチュエータ5の制御信号も
しくは半導体レーザ素子の出力そのものとして検出さ
れ、磁気ヘッド支持部材3のスチフネスより、摩擦力が
測定される。
【0014】次に変位計測系の構成について、図2を用
いて説明する。図2の(A)は変位計測系の平面図、
(B)はその側面図を示す。半導体レーザ素子とフォト
ダイオード素子と球レンズ搭載用支持部材部4(個々の
素子は図示せず)はPZTアクチュエータ5に固定さ
れ、PZTアクチュエータ5はセンサ取り付け台6に固
定される。また、磁気ヘッドジンバル2(図示せず)は
磁気ヘッドジンバル取り付け治具21により、磁気ヘッ
ド支持部材3の先端側にある磁気ヘッドジンバル取り付
け金具22に固定され、磁気ヘッドジンバル取り付け金
具22の半導体レーザ素子側の側面に外部反射面7が形
成されている。センサ取り付け台6および磁気ヘッド支
持部材3は取り付けベース23に固定される。さらに、
取り付けベース23に固定されたセンサ取り付け台6お
よび磁気ヘッド支持部材3の全体にはカバー24が取り
付けられ、カバー24とともにベース25に固定されて
いる。なお、磁気ヘッド支持部材3の側面には磁気ヘッ
ド支持部材3の残留振動を減衰させるための制振材26
が取り付けられている。図2(A)の平面図において、
磁気ヘッドジンバル2(図示せず)は、磁気ヘッド1
(図示せず)が紙面内で下向きに向かう方向で固定され
ている。磁気ヘッド1(図示せず)に摩擦力が作用する
と、磁気ヘッド支持部材3は第2図(A)の平面図にお
いて、紙面内で上下に変位し、その変位は半導体レーザ
素子と球レンズ(個々の素子は図示せず)および外部反
射面7の間で複合共振している半導体レーザの出力を一
定に保つためのPZTアクチュエータ5の制御信号もし
くは複合共振している半導体レーザ出力そのものによっ
て検出される。
【0015】次にこれまで図示しなかった半導体レーザ
素子、フォトダイオード素子、球レンズの位置関係を変
位計測系のブロック構成とともに説明する。図3は変位
計測系のブロック構成ならびに半導体レーザ素子、フォ
トダイオード素子、球レンズ、外部反射面の位置関係を
示す図である。半導体レーザ素子27、フォトダイオー
ド素子28、球レンズ29は支持部材4上で図3に示す
配置で取り付けられており、外部反射面7は球レンズ2
9のほぼ焦点近傍に位置する。なお、図3では外部反射
面7が固定されている磁気ヘッド支持部材3の記載は略
されている。半導体レーザ素子27、フォトダイオード
素子28、球レンズ29の搭載部4はPZTアクチュエ
ータ5に固定され、PZTアクチュエータ5はセンサ取
り付け台6(一部のみ図示)に固定される。半導体レー
ザ素子27とフォトダイオード素子28にはそれぞれ増
幅回路30、31が接続され、PZTアクチュエータ5
には駆動回路32が接続される。これらの回路30、3
1、32には電源33が接続され、半導体レーザ素子2
7の増幅回路30とPZTアクチュエータ5の駆動回路
31には必要に応じて積分回路34が接続され、これら
はCPU部および参照信号発生部35により制御され
る。積分回路34のon、offはスイッチ36によっ
てなされる。
【0016】図4は図3に示した変位計測系の動作タイ
ミングを説明する図である。リセット信号を入力すると
スイッチ36がoffになって積分回路34が切り離さ
れる。そこでPZTアクチュエータ5の駆動回路32か
ら掃引電圧が発せられると、複合共振状態にある半導体
レーザ素子27はPZTアクチュエータ5の変位に応じ
て直角三角形状の出力を発生する。なお、この出力はフ
ォトダイオード素子28により検出する。次に、半導体
レーザ素子27の最大出力と最小出力を検出したあとに
その出力が両者のほぼ中間となるところでPZTアクチ
ュエータ5の変位を保持し、そこからスイッチ36がo
nとなって積分回路34が接続される。この状態で磁気
ヘッド支持部材3(図示せず)が変位すなわち外部反射
面7が変位するとPZTアクチュエータ5の駆動回路3
1は複合共振状態にある半導体レーザ素子27の出力を
一定に保持するようにPZTアクチュエータ5に変位の
ための駆動信号を発生する。この信号は外部反射面7の
変位に対応するものであり、この信号により磁気ヘッド
支持部材3(図示せず)の変位が検出される。
【0017】なお、積分回路34が切り離したままPZ
Tアクチュエータ5の位置を一定に保持し、複合共振状
態にある半導体レーザ素子27の直角三角形状の出力の
スロープの範囲のみであれば、外部反射面7の変位に追
随して半導体レーザ素子27の出力は変化する。これに
より、変位検出範囲は制限を受けるが、半導体レーザ素
子27の出力信号そのものにより磁気ヘッド支持部材3
(図示せず)の変位を検出することも可能である。
【0018】以上で、本発明の摩擦試験装置の構成、発
明の特徴である変位計測系の構造、ブロック構成、動作
タイミングを説明した。本発明の特徴である変位計測系
は従来の歪ゲージよりも変位検出感度が約100倍向上
している。このため、磁気ヘッド支持部材3のスチフネ
スを低く、しかし共振周波数は大きく低減させないよう
に設計すれば、これまで測定されたことがなかった磁気
ヘッド1の超低押圧力条件下の摩擦力も測定することが
可能である。図5は各種押圧力条件用の磁気ヘッド支持
部材3の構造および寸法を示す図である。図5(A)、
(B)、(C)の磁気ヘッド支持部材は、スチフネスが
それぞれ1.2×106 N/m、4×104 N/m、2
×103 N/m、押圧力がそれぞれ60mN、2mN、
0.1mN、摩擦力検出の分解能が0.6mN、20μ
N、1μN、最大応答周波数が5.5kHz、2kH
z、1.9kHzの場合に対応した構造および寸法であ
る。特に図5(A)に示す磁気ヘッド支持部材は従来型
の摩擦試験装置で採用されている押圧条件に対応するも
のであり、スチフネスが2桁高くなっていることによ
り、最大応答周波数が1桁以上向上する。
【0019】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明の変位計
測機構を有する摩擦試験装置は従来の装置に比べて摩擦
力検出感度の大幅向上、磁気ヘッド支持部材の高スチフ
ネス化を実現しており、本発明の目的であるところの
(1)摩擦力の検出感度の向上、(2)摩擦力検出の応
答性の向上、(3)磁気ヘッドの位置の変動および磁気
ヘッドの姿勢が乱れの防止、(4)磁気ディスク媒体の
試験回転数範囲の拡大が可能になり、実際の磁気ディス
ク装置と同等の条件で摩擦試験が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例である摩擦試験装置の主要部を
示す図である。
【図2】本発明の摩擦試験装置の変位計測系の構成を示
す図であり、(A)は平面図、(B)は側面図を示す。
【図3】図2に示した変位計測系のブロック構成ならび
に半導体レーザ素子、フォトダイオード素子、球レン
ズ、外部反射面の位置関係を示す図である。
【図4】図3に示した変位計測系の動作タイミングを説
明する図である。
【図5】各種押圧力条件用の磁気ヘッド支持部材の実施
例について、その構造および寸法を示す図である。
【図6】従来型の摩擦試験装置の摩擦力検出部の構造を
説明する図であり、(A)は側面図、(B)は平面図を
示す。
【符号の説明】
1・・・磁気ヘッド 2・・・磁気ヘッドジンバル 3・・・磁気ヘッド支持部材 4・・・半導体レーザ素子とフォトダイオード素子と球
レンズ搭載用支持部材 5・・・PZTアクチュエータ 6・・・センサ取り付け台 7・・・外部反射面 8・・・XYZ微動ステージ 9・・・磁気ディスク媒体 10・・・スピンドル 11・・・モータ 12・・・エンコーダ 13・・・モータ駆動回路 14・・・半導体レーザ素子の入出力部 15・・・フォトダイオード素子の入出力部 16・・・PZTアクチュエータ5の入出力部 17・・・変位検出回路 18・・・インタフェイス 19・・・パーソナルコンピュータ 20・・・支持台 21・・・磁気ヘッドジンバル取り付け治具 22・・・磁気ヘッドジンバル取り付け金具 23・・・取り付けベース 24・・・カバー 25・・・ベース 26・・・制振材 27・・・半導体レーザ素子 28・・・フォトダイオード素子 29・・・球レンズ 30・・・半導体レーザ素子27の増幅回路 31・・・フォトダイオード素子の増幅回路 32・・・PZTアクチュエータ5の駆動回路 33・・・電源 34・・・積分回路 35・・・CPU部および参照信号発生部 36・・・スイッチ 40・・・磁気ヘッド 41・・・磁気ヘッドジンバル 42・・・磁気ヘッドジンバル取り付け金具 43・・・板ばね 44・・・歪ゲージ 45・・・コード 46・・・レベル調整機構 47・・・板ばね支持金具 48・・・板ばね取り付け金具 49・・・リミッタ用セットねじ 50・・・フレーム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 原 臣司 東京都千代田区内幸町1丁目1番6号 日 本電信電話株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁気ディスク媒体の面上に磁気ヘッドを
    押圧し、前記磁気ディスク媒体の回転始動時、回転時、
    回転停止時の前記磁気ディスク媒体と前記磁気ヘッド間
    に発生する摩擦力を、磁気ヘッドの支持部材にかかる力
    を検出することによって計測する摩擦試験装置におい
    て、半導体レーザ素子と、該半導体レーザ素子の両出力
    端の一方に該半導体レーザ素子の出力光を検出するため
    のフォトダイオード素子と、前記半導体レーザ素子の他
    端側に球レンズが同一の支持部材上に設置され、該支持
    部材にアクチュエータが備えられ、該半導体レーザ素子
    より該球レンズを介して該半導体レーザ素子の他端側の
    前記磁気ヘッドの支持部材上に外部反射面を設けた変位
    計測機構が支持台上に固定されたXYZ微動ステージ上
    に搭載され、磁気ヘッドの支持部材に磁気へッドが磁気
    ヘッドシンバルを介して固定され、前記磁気ヘッドの上
    方にスピンドルを介してモータにより回転させられる磁
    気ディスク媒体が固定され、モータ下部にはモータ駆動
    回路により回転制御されるエンコーダが取付けられ、半
    導体レーザ素子とフォトダイオード素子とアクチュエー
    タの各入出力線が変位検出回路に接続され、前記モータ
    駆動回路と前記変位検出回路がインターフェースを介し
    て制御用のコンピュータに接続されていることを特徴と
    する摩擦試験装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の摩擦試験装置において、
    レーザ光を照射したときに帰還するレーザ光により前
    記半導体レーザ素子を複合共振させ、摩擦力が作用する
    ときの前記磁気ヘッドの支持部材の変位を前記半導体レ
    ーザ素子出力が一定になるように前記アクチュエータを
    制御し、該アクチュエータを制御する信号を前記磁気ヘ
    ッド支持部材の変位に換算し、前記支持部材のスチフネ
    スより前記支持部材に作用する力を算出することによっ
    て、前記磁気ディスク媒体と前記磁気ヘッド間の摩擦力
    を計測することを特徴とする摩擦試験方法。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の摩擦試験装置において、
    前記磁気ディスク媒体と前記磁気ヘッド間に摩擦力が作
    用するときの前記磁気ヘッドの支持部材の変位を、前記
    アクチュエータの変位を一定に保ったときの複合共振し
    ている前記半導体レーザ素子の出力変化で検出し、前記
    支持部材のスチフネスより前記支持部材に作用する力を
    算出することによって、前記磁気ディスク媒体と前記磁
    気ヘッド間の摩擦力を計測することを特徴とする摩擦試
    験方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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