JPH07270213A - 塩水タンクの水位および塩補充時期検知装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 軟水化装置の塩水タンク内に所定の塩水濃度
を有する塩水を所定量貯留し、イオン交換樹脂の再生を
確実に行なう塩水タンクの水位および塩補充時期検知装
置を提供することを目的とする。 【構成】 イオン交換樹脂１を充填した樹脂筒２に、コ
ントロールバルブ３および塩水ライン６を介して連通し
た塩水タンク４において、前記イオン交換樹脂１の再生
時に必要な塩水量と、塩補充時期を検知するロードセル
１０を前記塩水タンク４の下面に設け、該ロードセル１
０と制御装置１３を回線１２を介して連結し、この制御
装置１３と前記コントロールバルブ３とを回線１４を介
して連結した構成。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、硬水を軟水化する軟
水化装置の再生用塩水タンクに関するもので、さらに詳
細には塩水タンク内の塩水量と塩補充時期を検知する検
知装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】周知のように、硬水の軟水化およびイオ
ン交換樹脂の再生化とを交互に行なう軟水化装置におい
ては、前回の再生から今回の再生までのサイクルを決定
し、その間の通過水量（硬度分）を推定してイオン交換
樹脂の再生に必要な塩水を塩水タンク内に貯留し、再生
時にはコントロールバルブの作用で貯留した塩水を吸引
しイオン交換樹脂の再生を行なうという方法がとられて
いた。

【０００３】しかしながら、イオン交換樹脂の再生に必
要な塩水量の制御は、従来、塩水タンク内に設けたボー
ルタップや圧力センサ等で行なっているが、ボールタッ
プによる制御ではＯＮ、ＯＦＦ制御しかできず、容量が
相違する軟水器に共用使用する場合は吸込量を変更する
ことができないという不具合がある。また、圧力センサ
による制御は、連続量として検知し制御できるので前記
ボールタップによる制御の問題は解決できるが、この場
合は、あくまでも水位を検知し、絶対量で検知するので
はないため、前記塩水タンクの外径が変わるごとに制御
水位を再設定しなければならず、したがって、制御シス
テムのソフト面で負担が増加することになる。

【０００４】一方、塩水タンク内の塩水の塩水濃度の検
知は、従来電極式のセンサを用い電気伝導度により濃度
を検知する方法がとられている。この電気伝導度による
検知方法では、塩水タンク内の塩水濃度がかなり低濃度
（３〜５％）にならなければ検知できないため、塩水タ
ンク内の塩がなくなってから警報を出すことがあり問題
となっている。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】この発明は、上述のよ
うに、塩水タンク内において必要な塩水量を制御するボ
ールタップや圧力センサや、塩水の塩水濃度を測定する
電極式の電気伝導度測定では問題があるため、塩水タン
クの下面にロードセルを設けて制御する塩水タンクの水
位および塩補充時期検知装置を提供することを目的とす
るものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】この発明は、上記課題を
解決するためになされたものであって、イオン交換樹脂
を充填した樹脂筒に、コントロールバルブおよび塩水ラ
インを介して連通した塩水タンクにおいて、前記イオン
交換樹脂の再生時に必要な塩水量（水位）と、塩補充時
期を検知するロードセルを前記塩水タンクの下面に設
け、該ロードセルと制御装置を回線を介して連結し、こ
の制御装置と前記コントロールバルブとを回線を介して
連結したことを特徴としている。

【０００７】

【作用】上述の構成によれば、イオン交換樹脂を再生す
るため塩水タンクより塩水を樹脂筒に供給後、コントロ
ールバルブを操作して原水を塩水タンク内へ供給する。
塩水タンクの下面に設けたロードセルは、原水の供給に
より圧力を受け、この圧力を電気的に変換し、予め設定
した数値に達すると塩水タンク内の原水は、所定水量と
なり供給を停止する。一方、塩水タンク内の塩水を、イ
オン交換樹脂を再生するために所定水量を樹脂筒内に供
給した後の塩水タンクの総重量をロードセルで検知し、
この総重量が予め設定した所定値以下であれば塩の補充
指示を出力する。

【０００８】

【実施例】以下、この発明の実施例を図面に基づいて詳
細に説明する。図１は軟水化装置の各機器の配置を示す
説明図である。図中の１はイオン交換樹脂であって、樹
脂筒２内に充填してある。この樹脂筒２の上端部にはコ
ントロールバルブ３が締結してあり、原水はコントロー
ルバルブ３の一端から流入し、他端から軟水となって系
外に送水するように構成してある。図中の４はイオン交
換樹脂再生に使用する塩水５を貯留する塩水タンクであ
って、この塩水タンク４と前記樹脂筒２とは前記コント
ロールバルブ３を介して塩水ライン６により連結してあ
る。又、このコントロールバルブ３にはイオン交換樹脂
再生時の排水を排出するための排出ライン７が連結して
ある。塩水タンク４内にはネット８が設けてあって、こ
のネット８上に塩９を蓄えており、前記イオン交換樹脂
再生後に前記塩水ライン６を介して供給する原水に溶解
して規定の濃度の塩水を生成する。

【０００９】この発明に係る検知装置は、前記塩水タン
ク４の下面に複数のロードセル１０と支点部材１１を設
け、塩水タンク４、塩水および塩等の総重量を検知し、
予め設定したそれぞれの時点における数値と対比して、
前記イオン交換樹脂１の再生時に必要な塩水量（水位）
と、塩補充時期を指示するようにしている。即ち、前記
ロードセル１０は、前記塩水タンク４、塩水および塩等
の総重量圧力を電気的に変換してアナログ信号として出
力し、このアナログ信号を回線１２を介して制御装置１
３に通報する。制御装置１３は通報された信号により回
線１４を介してコントロールバルブ３を制御する構成と
なっている。図中１５は、塩水濃度を検知する電極式セ
ンサであって、回線１６を介して制御装置１３に接続し
ている。また、この制御装置１３には、所定濃度の塩水
を必要水量塩水タンク４に貯水したことを示す塩水供給
表示器１７と塩補充警報器１８を備えている。

【００１０】つぎに作用について説明する。原水を軟水
化するときにはコントロールバルブ３の一端から原水を
流入し、樹脂筒２内に充填したイオン交換樹脂１の働き
により軟化し、軟水としてコントロールバルブ３の他端
から系外に送水する。そして所定水量を軟水化した後イ
オン交換樹脂を再生化するときは、制御装置１３よりの
信号でコントロールバルブ３は、原水の供給を停止し塩
水タンク４内の塩水５を塩水ライン６を通じて吸引し、
イオン交換樹脂１の再生を行ないその排水は排水ライン
７から系外に排出する。塩水を必要水量吸引して再生が
終わるとコントロールバルブ３の働きにより、塩水ライ
ン６を通じて塩水タンク４内に原水を供給するが、所定
水量に達すると前記ロードセル１０の作用により制御装
置１３を介してコントロールバルブ３を閉め原水の供給
を停止する。供給した原水にタンク４内の塩が溶解し所
定の塩水濃度に達すると、前記電極式センサ１５の作用
により制御装置１３は前記塩水供給表示器１７に塩水供
給を表示する。又、タンク４内に塩を補充する時期は、
前記樹脂筒２に所定量の塩水を供給した後の塩水タンク
４の総重量を計測し、この総重量が予め設定してある総
重量に達しないときは、前記ロードセル１０からの信号
により制御器１３は、前記塩補充警告器１８に塩不足を
表示し塩補充を通報する。

【００１１】

【発明の効果】この発明は、以上のように構成したの
で、つぎのような効果がある。すなわち、塩水タンクの
下面に設けたロードセルの働きによりタンク内の水位お
よび塩補充時期を検知するので、従来のボールタップに
よる水位制御ではできなかった容量の相違する軟水化装
置の塩水タンクを共用使用することができる。一方、塩
補充時期の設定を塩水タンクの総重量を検知して行なう
ようにしたので、従来の電極式センサによる塩水濃度判
定に比し、より確実に塩の補充指示を出すことができ
る。また、ロードセルによる検知は連続量として検知で
きるので、それぞれの時点における設定や制御手段（ソ
フト）の負担を少なくすることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明を実施した軟水化装置の各機器の配置
を示す説明図である。

【符号の説明】

１ イオン交換樹脂 ２ 樹脂筒 ３ コントロールバルブ ４ 塩水タンク ６ 塩水ライン １０ ロードセル １２ 回線 １３ 制御器 １４ 回線

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 イオン交換樹脂１を充填した樹脂筒２
   に、コントロールバルブ３および塩水ライン６を介して
   連通した塩水タンク４において、前記イオン交換樹脂１
   の再生時に必要な塩水量と、塩補充時期を検知するロー
   ドセル１０を前記塩水タンク４の下面に設け、該ロード
   セル１０と制御装置１３を回線１２を介して連結し、こ
   の制御装置１３と前記コントロールバルブ３とを回線１
   ４を介して連結したことを特徴とする塩水タンクの水位
   および塩補充時期検知装置。