JPH0726975A - ロータリピストンエンジン - Google Patents

ロータリピストンエンジン

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JPH0726975A
JPH0726975A JP5170030A JP17003093A JPH0726975A JP H0726975 A JPH0726975 A JP H0726975A JP 5170030 A JP5170030 A JP 5170030A JP 17003093 A JP17003093 A JP 17003093A JP H0726975 A JPH0726975 A JP H0726975A
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JP
Japan
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air
rotor
air supply
slit
scavenging air
Prior art date
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JP5170030A
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English (en)
Inventor
Sadashichi Yoshioka
定七 吉岡
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Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
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Publication date
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Publication of JPH0726975A publication Critical patent/JPH0726975A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
    • F02B53/00Internal-combustion aspects of rotary-piston or oscillating-piston engines
    • F02B53/04Charge admission or combustion-gas discharge
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
    • F02B53/00Internal-combustion aspects of rotary-piston or oscillating-piston engines
    • F02B2053/005Wankel engines
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/12Improving ICE efficiencies

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
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  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ダイリューションガスの低減化を確実に図
る。加えて、吸気ポートなどの開閉タイミングの自由度
の向上、掃気用エアなどの供給時の空燃比制御の単純化
を図る。 【構成】 ロータハウジング2の短軸A方向一側に吸気
ポート8と排気ポート9とを短軸を挟んで配置し、吸気
ポートと排気ポートとの間の短軸位置のロータハウジン
グ内のスリット部17bから作動室6側に進退して作動
室を吸気側と排気側とに仕切る仕切弁17を配設する。
仕切弁をロータ5の外周面に非接触かつ近接状態で追従
するようロータと同期して往復運動させる作動手段18
を設ける。スリット部にシール部の設置、仕切弁より吸
気側に掃気用エアの供給、仕切弁を介して作動室内にメ
タリングオイルの供給を行ってもよい。掃気用エアなど
の2次エア供給時、燃料量を一定にして2次エア供給量
の増減調節により空燃比制御を行ってもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、排気側から吸気側へ持
ち込まれる排気ガス(ダイリューションガス)の低減化
を図るようにしたロータリピストンエンジンに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、ロータリピストンエンジンにお
いて、吸気側にダイリューションガスが吸気側に持ち込
まれると、吸気がそのダイリューションガスにより希釈
化されるため、特に、軽負荷時に燃焼性の悪化を招くと
いう問題を生じる。このため、吸気側に持ち込まれるダ
イリューションガスの低減化について対策が講じられて
いる。その一つとして、従来より、吸気ポートと排気ポ
ートとの間の作動室に、ダイリューションガスを掃気す
るための掃気用エアを供給するものが知られている(例
えば、実公昭62−8345号公報参照)。このもので
は、掃気用エアの供給源から、別途、排気ポート側に開
口する2次エア供給通路を設け、同じ供給源から2次エ
アも供給し、そして、この2次エア供給時に掃気側のエ
ア圧を低下させることなく十分な掃気用エアを供給する
ために、掃気用エア供給通路の有効断面積を2次エア供
給通路のそれよりも大きく設定している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、ロータリピ
ストンエンジンにおいては、同じ作動室が排気行程から
吸気行程にかけてまたがり、かつ、吸気ポートの開作動
時点に吸気行程の作動室がすでに容積増大途中にあると
いう特殊性があり、このため、上記従来のロータリピス
トンエンジンによってもダイリューションガスの持ち込
みを十分に阻止することはできないという問題を含んで
いる。すなわち、図1に排気行程から吸気工程にかけて
の短軸Aより吸気側の作動室の部分Bの容積変化の一例
を示すように、吸気上死点(吸気TDC)より以前のエ
キセントリックシャフト角(以下ECC角と略称する)
で80〜90度付近から上記B部の容積増大が始まり、
このB部が吸気TDCで例えば35cc、吸気ポート開
作動(I.O)時点で83ccと容積増大途中にあり、
排気ポート閉作動(E.C)時点で117ccとなる。
このようなB部の容積増大に起因してダイリューション
ガスの低減化を確実に図ることが困難となる。
【0004】また、ダイリューションガスの吸気への持
ち込み量の低減化を図るために、吸気ポートの開作動時
点から排気ポートの閉作動時点までのオーバーラップ期
間を、上記吸気ポートの開作動時点を遅らせることによ
り、減少させることも考えられるが、エンジン出力と運
転性とのバランスから限界がある。さらに、上記従来の
ロータリピストンエンジンのごとく2次エアの供給を行
うにしても、その供給位置と供給量とのバランス、燃費
と制御性のバランスなどにおいて、その最適な領域が極
めて狭く、決めの細かい制御を行う必要がある。従っ
て、上記の吸気ポートおよび排気ポートの開閉タイミン
グと同様、制御の自由度が大幅に狭められることにな
る。
【0005】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たものであり、その目的とするところは、ロータリピス
トンエンジンにおいて、ダイリューションガスの低減化
を確実に図ることにある。加えて、第1に、ダイリュー
ションガスの低減化を排気行程と吸気行程との分離によ
り達成して吸気ポートおよび排気ポートの開閉タイミン
グの自由度の向上を図り、第2に、掃気用エアおよび2
次エアの各供給時の空燃比制御の単純化を図ることにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の発明は、内部にロータが配設される
ロータハウジングの短軸方向一側に吸気ポートと排気ポ
ートとが上記短軸を挟んでそれぞれ配置されているもの
を前提とする。このものにおいて、上記短軸方向一側の
ロータハウジングであって、吸気ポートと排気ポートと
の間の中間部位に、先端が上記ロータハウジング内から
作動室側に突出して上記ロータハウジングとロータとで
形成される作動室を上記吸気ポート側と排気ポート側と
に仕切る仕切弁を設ける。そして、この仕切弁をその先
端がロータハウジング内に没入した状態と作動室側に突
出した状態とに往復運動させる作動手段とを設け、この
作動手段を、上記ロータの回転に同期して、上記仕切弁
の先端が上記ロータ外周面に非接触かつ近接した状態で
追従するよう上記仕切弁を作動させる構成とするもので
ある。
【0007】請求項2記載の発明は、請求項1記載の発
明において、ロータハウジングにロータ摺動面に開口す
るスリット部を形成し、このスリット部から出没する仕
切部を仕切弁の先端に形成する。そして、上記スリット
部の内周面と上記仕切部の外周面との間に両者間の隙間
を気密的にシールするシール部を設ける構成とするもの
である。
【0008】請求項3記載の発明は、請求項1記載の発
明において、作動室内にメタリングオイルを供給するメ
タリングオイル供給手段を備える。また、ロータハウジ
ングにロータ摺動面に開口するスリット部を形成し、仕
切弁の先端に上記スリット部から出没する板状の仕切部
を形成する。そして、上記メタリングオイル供給手段の
供給通路の下流端を上記スリット部内面で上記仕切部に
臨んで開口させる構成とするものである。
【0009】請求項4記載の発明は、請求項1記載の発
明において、作動室内に掃気用エアを供給する掃気用エ
ア供給手段を備える。また、ロータハウジングにロータ
摺動面に開口するスリット部を形成し、仕切弁の先端に
上記スリット部から出没する仕切部を形成する。そし
て、上記掃気用エア供給手段の掃気用エア供給通路の下
流端を上記仕切部と吸気ポートとの間のロータハウジン
グ内面に開口させる構成とするものである。
【0010】請求項5記載の発明は、請求項4記載の発
明において、仕切部にロータ外周面に形成されたリセス
と略同一形状になるよう両角部に斜めカット部を形成す
る。そして、掃気用エア供給通路の下流端を上記仕切部
がスリット部に没入状態で上記斜めカット部と対応する
位置のスリット部内面に開口させる構成とするものであ
る。
【0011】請求項6記載の発明は、請求項4記載の発
明において、掃気用エア供給手段による掃気用エアの供
給と同時に、作動室の排気ポート側に2次エアを供給す
る2次エア供給手段を設ける。そして、上記掃気用エア
供給手段と2次エア供給手段とからのエア供給時に、燃
料供給量を一定に保ちつつ、上記掃気用エアと2次エア
との合計供給量を増減調節することにより空燃比を一定
にするよう制御する空燃比制御手段を備える構成とする
ものである。
【0012】また、請求項7記載の発明は、請求項1記
載の発明において、ロータハウジングに内外に貫通する
貫通孔を形成する。そして、この貫通孔に上記ロータハ
ウジングとは別体のスリット形成部材を密着状態で内嵌
する。加えて、このスリット形成部材を、凹状部を有す
る第1部材と、この第1部材の凹状部に相対向するよう
重ね合わされた板状の第2部材とから構成し、この第1
部材と第2部材の相対向面間に仕切弁が出没するスリッ
ト部が形成される構成とするものである。
【0013】さらに、請求項8記載の発明は、内部にロ
ータが配設されるロータハウジングの短軸方向一側に吸
気ポートと排気ポートとが上記短軸を挟んで配置されて
いるものを前提とする。このものにおいて、上記短軸方
向一側のロータハウジングであって、吸気ポートと排気
ポートとの間の中間部位に掃気用エアを供給する掃気用
エア供給手段を設ける。そして、この掃気用エア供給手
段による掃気用エアの供給と同時に、上記吸気ポートと
排気ポートとの間の中間部位に2次エアを供給する2次
エア供給手段を設ける。加えて、上記掃気用エア供給手
段と2次エア供給手段とからのエア供給時に、燃料供給
量を一定に保ちつつ、上記掃気用エアと2次エアとの合
計供給量を増減調節することにより空燃比を一定にする
よう制御する空燃比制御手段を備える構成とするもので
ある。
【0014】
【作用】上記の構成により、請求項1記載の発明では、
仕切弁が作動手段によって作動室側に突出状態とされる
ことによって作動室の排気ポート側と吸気ポート側との
間が仕切られるため、上記作動室の排気ポート側と吸気
ポート側とが遮断されて分離される。このため、排気行
程から吸気行程にかけて排気ポートおよび吸気ポートの
開作動期間がオーバーラップしていても、排気側から吸
気側へのダイリューションガスの持ち込みが抑制されて
低減化が図られる。しかも、上記仕切弁が作動手段によ
って、ロータの回転に同期してそのロータ外周面に非接
触かつ近接した状態を維持しつつロータハウジングから
出没するため、ロータの回転に支障を与えることもない
上、作動室の容積変動に合わせて仕切弁が進退作動され
る。
【0015】請求項2記載の発明では、上記請求項1記
載の発明による作用に加えて、ロータハウジングから作
動室側に出没する仕切弁先端の仕切部と、この仕切部が
出没するロータハウジングのスリット部との間の隙間が
シール部によって気密的にシールされるため、上記仕切
弁とスリット部との間の隙間を通して上記仕切部で仕切
られた作動室の排気ポート側からダイリューションガス
が吸気ポート側に漏れるのが防止され、請求項1記載に
よるダイリューションガスの吸気側への持ち込みの低減
化がより確実に図られる。
【0016】請求項3記載の発明では、上記請求項1記
載の発明による作用に加えて、メタリングオイル供給手
段の供給通路の下流端が仕切部に臨むスリット部内面に
開口しているため、上記供給通路からのメタリングオイ
ルが仕切部表面に拡散され、上記仕切部が作動室に出没
を繰り返すことによりメタリングオイルが上記拡散され
た状態で作動室に供給される。これにより、メタリング
オイル供給ための開口を他に設けることなく、仕切弁の
有効利用が図られる。
【0017】請求項4記載の発明では、上記請求項1記
載の発明による作用に加えて、掃気用エア供給通路の下
流端が仕切部と吸気ポートとの間に開口されているた
め、仕切部により仕切られる作動室の吸気ポート側の部
分に掃気用エアが供給される。そして、この掃気用エア
が上記吸気ポート側部分に供給されることにより、ダイ
リューションガスの排気ポート側への掃気が行われる。
これにより、仕切部による作動室内の分離に加えてダイ
リューションガスの積極的な掃気が行われるため、請求
項1記載のダイリューションガスの吸気側への持ち込み
の低減化がより確実に図られる。
【0018】請求項5記載の発明では、上記請求項4記
載の発明による作用に加えて、仕切部の両角部にそれぞ
れ斜めカット部が形成されて、仕切部がロータのリセス
表面に近接した状態に保たれ、これにより、仕切部によ
る仕切効果の向上が図られる。そして、この仕切部がス
リット部に没入した状態で上記斜めカット部に対応する
位置に掃気用エアが供給されるため、特にロータ稜線部
がスリット部を通過する際、そのロータ稜線部とスリッ
ト部との間の隙間を通してダイリューションガスが吸気
側に持ち込まれるのが防止される。
【0019】請求項6記載の発明では、上記請求項4記
載の発明による作用に加えて、掃気用エアの供給と同時
に2次エアの供給が行われて、両エアによって吸気側に
持ち込まれるダイリューションガスの低減化が図られ
る。そして、これらのエアの供給時に、空燃比制御手段
において、燃料量を一定に保ちつつ上記掃気用エアおよ
び2次エアの合計エア量を増減制御することにより空燃
比が所定の一定値に保たれるため、制御の容易化、単純
化が図られる。
【0020】また、請求項7記載の発明では、上記請求
項1記載の発明による作用に加えて、仕切部の出没する
スリット部を構成するスリット形成部分がロータハウジ
ングとは別体とした第1部材と第2部材とによって構成
され、しかも、上記スリット部が第1部材の凹状部と、
これに相対向するよう重ねた平板状の第2部材とで形成
されているため、上記スリット部を精度よく可及的に薄
くすることが可能となる。このため、ロータ摺動面に開
口するスリット部のロータ回転方向の幅が可及的に小さ
くなり、ロータ稜線部が上記スリット部を通過する際の
スリット部を介してのダイリューションガスの持ち込み
がより低減化される。
【0021】さらに、請求項8記載の発明では、掃気用
エアの供給と同時に2次エアの供給が行われ、掃気用エ
アによりダイリューションガスが掃気されるとともに、
2次エアにより上記ダイリューションガスが排気ポート
に押し込まれ、これにより、吸気側に持ち込まれるダイ
リューションガスの低減化が図られる。そして、これら
のエアの供給時に、空燃比制御手段において、燃料量を
一定に保ちつつ上記掃気用エアおよび2次エアの合計エ
ア量を増減制御することにより空燃比が所定の一定値に
保たれるため、制御の容易化、単純化が図られる。
【0022】
【実施例】以下、本発明の実施例を図2以下の図面に基
いて説明する。
【0023】(第1実施例)図2は、本発明の第1実施
例に係るロータリピストンエンジン1を示し、このロー
タリピストンエンジン1は、ペリトロコイド曲線を内周
面とするロータハウジング2と、このロータハウジング
2の外側面に装着された一対のサイドハウジング3(同
図には一方をのみ示す)とを備えており、これらのハウ
ジング2,3によって気筒4が形成されている。この気
筒4には、3つの内方包絡面を有する略三角形のロータ
5が収容されており、このロータ5の3つの稜線部が上
記ロータハウジング2の内周面に気密的に当接すること
により、上記ロータ5と上記ハウジング2,3との間に
3つの作動室6,6,6が区画形成されている。
【0024】上記ロータ5はエキセントリックシャフト
7により偏心回転運動可能に支持されており、ロータ5
の偏心回転に伴って各作動室6の容積が変化して吸入、
圧縮、膨脹(爆発)および排気の各行程を順に行なうこ
とにより上記エキセントリックシャフト7が回転駆動さ
れるようになっている。上記圧縮、膨脹行程にある作動
室6が燃焼室となる。
【0025】上記ロータハウジング2の短軸A方向一側
(図2の左側)には吸気ポート8と排気ポート9とが上
記短軸Aを挟んで上下各位置に配置されている。具体的
には、上記吸気ポート8が上記気筒4の吸気行程にある
作動室に臨んで上記サイドハウジング3に開口されてお
り、また、上記排気ポート9が上記気筒4の排気行程に
ある作動室に臨んで開口されている。上記吸気ポート9
が吸気通路10の下流端と連通され、上記排気ポート9
が排気通路11の上流端と連通されている。上記吸気通
路10は、上流端の図示しないエアクリーナで大気に開
口されており、このエアクリーナを通して吸気されたエ
アが図示しないスロットルバルブによる吸気量調整を経
て上記吸気ポート8を通して気筒4に導入されるように
なっている。なお、このエアの導入に際して、図示しな
い燃料供給手段により所定量の燃料が供給されるように
なっている。また、上記排気通路11は、上流端である
上記排気ポート9からの排気ガスが図示しない触媒によ
る排気ガス浄化などを経た後、大気に放出されるように
なっている。
【0026】また、上記各ロータハウジング2の上記短
軸A方向他側(図2の右側)には、上記気筒4の圧縮お
よび膨脹行程の作動室に対応する部分であって、ロータ
回転方向のリーディング側とトレーリング側との両位置
に点火プラグ12,13が取付けられている。各点火プ
ラグ12,13は所定のタイミングで点火されるように
なっている。
【0027】さらに、14,14,14は上記ロータ5
の3つの稜線部のそれぞれに設けられて互いに隣接する
作動室6,6間のシールを行うアペックスシール、1
5,15,15は3つの内方包絡面に形成されたリセス
である。
【0028】このような構造のロータリピストンエンジ
ンにおいて、上記吸気ポート8および排気ポート9が設
けられた側である短軸A方向一側のロータハウジング2
には、上記短軸Aに沿って内外に貫通する貫通孔16が
形成されており、この貫通孔16に上記短軸Aに沿って
往復運動して上記作動室6を仕切る仕切弁17と、この
仕切弁17を所定のタイミングで所定量往復作動させる
作動手段18とが配設されている。
【0029】上記貫通孔16の作動室6の側の部分は、
ロータ5の厚み方向に横長でかつ所定の開口幅のスリッ
ト部16aとされており、このスリット部16aで作動
室6に開口している。そして、上記貫通孔16の上記作
動室6とは反対側の開口はロータハウジング2の外面側
に固定されて上記仕切弁17を保持するための保持部材
19によって閉止されている。
【0030】上記仕切弁17は、図3に詳細を示すよう
に、ステム部17aと、このステム部17aの先端に一
体的に形成された板状の仕切部17bとからなり、この
仕切部17bが上記スリット部16a内に配置されてこ
のスリット部16aから作動室6の側に出没するように
なっている。そして、この仕切部17bの先端形状は、
ロータ5のリセス15の断面形状とほぼ同じ形状となる
ように、両角部にそれぞれ斜めカット部17cが形成さ
れている。また、上記仕切部17bの板厚は素材の選択
などにより強度が保証し得る範囲で可及的に小さいもの
に設定され、上記スリット部16aも上記仕切部17b
の進退に際し過大な摺動抵抗が生じない範囲で可及的に
小さい開口幅(例えば1mm)で、かつ、例えば放電加
工などにより滑らかな内面となるように形成されてい
る。この場合、上記仕切部17bの表面(図4に一点鎖
線の斜線で示す部分)に例えばテフロン(ポリクロロ・
トリフロロ・エチレンの商品名)などの潤滑性を有する
材料でコーティングCを施すことにより、上記ステム部
17aの微小な偏心移動の発生による摩擦力の低減化、
カーボンの付着防止などを図るようにしてもよい。
【0031】上記仕切弁17には、上記保持部材19に
固定されて上記ステム部17aを進退案内するステムガ
イド20と、上記ステム部17aの基端側に連結されて
上記保持部材19により進退案内される有底筒状のヘッ
ド部材21と、上記保持部材19と上記ステム部17a
の基端側との間にかけ渡されて上記仕切弁17を戻り方
向(図2および図3の左方向)に付勢する戻しスプリン
グ22とが付設されている。そして、上記ステムガイド
20とヘッド部材21とによって上記仕切弁17は短軸
Aに沿って進退可能となっている。なお、図3中23は
上記スプリング22のリテーナである。
【0032】上記作動手段18は上記ヘッド部材21を
作動室6の側に押圧する所定形状のカム24を備えてお
り、このカム24は図示省略のタイミングベルトを介し
て上記エキセントリックシャフト7と接続されてこのエ
キセントリックシャフト7と同期して回転作動されるよ
うになっている。すなわち、エキセントリックシャフト
7を介してロータ5の回転と同期するようになってお
り、これにより、ロータ5の回転にてロータ5の外周面
と上記スリット部16aの開口との間隔の変化に対応し
た進退量を上記ヘッド部材21を介して仕切弁17に付
与するようになっている。そして、上記仕切弁17は上
記カム24に作動されて、仕切部17bの先端17dが
スリット部16aから作動室6の側に突出してロータ5
の外周面に所定間隔だけ隔てて近接した前進状態(図3
に実線で示す状態)と、上記仕切部17bがスリット部
16a内に没入してその先端17dがロータハウジング
2の内周面から没入した後退状態(図3に一点鎖線で示
す状態)との間を進退して、ロータ5の外周面に追従し
て往復運動するようになっている。なお、上記前進状態
における仕切部17bの先端17dとロータ5の外周面
との間隔は、その先端17dとロータ5の外周面とが接
触することのない範囲で、作動室6の空間を吸気ポート
8の側と排気ポート9の側とに分離して遮断し得るよう
可及的に微小な寸法とするのが好ましく、例えば0.3
〜0.5mmに設定されている。
【0033】上記カム24の具体構成の一例としては、
仕切弁17の後退状態からのECC角に対する前進量が
図5に実線で示すような軌跡を描くように定めればよ
い。この場合、吸気TDC(ECC角180度)前90
度までの範囲と、吸気TDC後90度以降の範囲には、
リセス15の存在によって、このリセス15とスリット
部16aの開口との間に同図に一点鎖線と実線との差に
相当する隙間が存在するが、これらの範囲は短軸Aから
吸気側の作動室6の部分であるB部(図1参照)の容積
が実質的にゼロとなるため、上記の軌跡でカム24の形
状を定めても後述の効果上影響は生じない。
【0034】次に、上記構成の第1実施例の作用・効果
について説明するに、ロータリピストンエンジン1の駆
動に伴いロータ5が回転作動され、この回転力がエキセ
ントリックシャフト7を介して作動手段18のカム24
に伝達される。そして、このカム24の回転作動に伴い
ヘッド部材21を介して仕切弁17が作動されて、この
仕切弁17が前進状態と後退状態との間を往復運動して
進退する。この進退作動によって、仕切弁17の仕切部
17bがロータ5の外周面と非接触かつ近接した状態で
その外周面に追従して相対移動するため、排気行程から
吸気行程にかけての作動室6が排気ポート9と吸気ポー
ト8との間で常に仕切られた状態となる。
【0035】このため、上記作動室6の排気ポート9側
と吸気ポート8側とが遮断されて分離され、排気ポート
9の側から吸気ポート8の側へのダイリューションガス
の流入を大幅に抑制することができる。これにより、排
気ポート9および吸気ポート8の開閉タイミングのいか
んに拘らず、排気ポート9の側から吸気ポート8の側へ
のダイリューションガスの持ち込みを確実に低減するこ
とができる。加えて、上記排気ポートおよび吸気ポート
の開閉タイミングの自由度の向上を図ることができる。
そして、ダイリューションガスの低減化を図ることによ
り吸気行程の作動室内の酸素量の増大を図ることがで
き、空燃比(A/F)を稀薄側に抑えることができ、い
わゆるリーンバーンの実現を図ることができる。しか
も、上記仕切弁17が作動手段18によって、ロータ5
の外周面に近接した状態を維持しつつ進退作動を繰り返
し、ロータ5と接触することがないようにされているた
め、ロータ5の回転作動を良好な状態に保つことができ
る。
【0036】図6および図7に、本実施例の構造のロー
タリピストンエンジンを用い同一燃料供給量にして、上
記仕切弁17を作動した場合と、作動せずに後退状態
(非作動)のままにした場合とについて空燃比の値と吸
気側へのダイリューションガスの量とを比較試験した結
果を示す。同図において、太い実線が非作動の場合の測
定結果を、破線が作動の場合の測定結果をそれぞれ示し
ている。なお、空燃比における縦軸の1目盛りは1.0
を示し、ダイリューションガスにおける縦軸の1目盛り
は全吸気量に対する割合としての5%を示している。ま
た、図6はエンジン回転数を750rpmとした場合
を、図7は1500rpmとした場合をそれぞれ示す。
【0037】この結果、図6の750rpmの場合、お
よび、図7の1500rpmの場合共、上記仕切弁17
を作動させることにより非作動の場合から空燃比が稀薄
側に変化し、ダイリューションガスが減量した。エンジ
ン回転数750rpmの場合、例えば、負荷Pe1.0
Kg/cm2 の時において、仕切弁17を作動させるこ
とにより非作動の場合から空燃比が稀薄側に0.8変化
し、ダイリューションガスの量がダイリューションガス
の絶対量に対する割合で減量側に20%変化した。ま
た、図7の1500rpmの場合、同様に、空燃比の値
が稀薄側に1.2、ダイリューションガスが減量側に3
5%それぞれ変化した。
【0038】従って、上記仕切弁17で排気行程から吸
気行程にかけての作動室6を仕切ることにより、ダイリ
ューションガスの大幅な低減化と、これに伴う空燃比の
大幅な稀薄化とを図ることができるという効果を確認す
ることができた。そして、これらの効果はエンジン回転
数が高い程、大きい効果を得ることができる。
【0039】(第2実施例)図8は本発明の第2実施例
に係るロータリピストンエンジンの概略構成図を示す。
この第2実施例は、第1実施例と同様の構造のロータリ
ピストンエンジンに対して掃気用エア供給手段25を付
加したものである。このため、図8において、第1実施
例と同一部材には同一符号を付して、その説明を省略
し、第1実施例とは異なる上記掃気用エア供給手段25
の構成についてのみ以下に説明する。
【0040】上記掃気用エア供給手段25は、吸気通路
10(図2参照)の上流に配設されたエアクリーナ26
からの新気を導入するエアポンプ27と、このエアポン
プ27から作動室6まで上記新気を掃気用エアとして供
給する掃気用エア供給通路28と、この掃気用エア供給
通路28に介装されて掃気用エア供給通路28を開閉す
る制御バルブ29と、この制御バルブ29の開閉を制御
するバルブコントローラ30とを備えている。
【0041】上記掃気用エア供給通路28は、上流端が
上記エアポンプ27の吐出口に接続され、ロータハウジ
ング2を貫通して下流端が仕切弁17の配設位置と吸気
ポート8との間のロータハウジング2の内周面に開口さ
れている。
【0042】上記バルブコントローラ30にはECC角
の信号が入力されており、上記制御バルブ29を図9に
示すタイミングで開閉制御するようになっている。すな
わち、仕切弁17から吸気ポート8の側の作動室6の部
分(図1のB部)の容積が増大変動し始めるECC角9
0度付近で上記制御バルブ29を開作動させて、吸気T
DCを過ぎ、排気ポート9が閉まる前であって吸気ポー
ト8が開くまで開状態として閉作動させるようになって
いる。
【0043】そして、上記第2実施例の場合、仕切弁1
7で排気行程から吸気行程にかけての作動室6を排気側
と吸気側とに仕切ることによるダイリューションガスの
低減化を第1実施例と同様に図ることができる上、さら
に、上記仕切弁17より吸気ポート8の側の作動室6に
掃気用エア供給手段25から掃気用エアが供給され、こ
の掃気用エアにより上記仕切弁17とロータ5の外周面
との微小幅の隙間から漏れこむダイリューションガスの
掃気を行うことができる。これにより、吸気側へのダイ
リューションガスの持ち込みをより確実に低減化させる
ことができ、上記隙間からの漏れ込みを防止できる分、
第1実施例の場合よりも大きいダイリューションガスの
低減効果を得ることができ、併せて、空燃比のより稀薄
化を図ることができる。
【0044】しかも、制御バルブ29を開作動する期間
の上記B部は、仕切弁17により排気ポート9の側と仕
切られた状態で容積増大するため負圧傾向となり、エア
ポンプ27でわずかな吐出圧をかけることにより掃気用
エアが十分に充填することができる上、従来充填されて
いなかった上記吸気TDC前90度から吸気ポート8の
開作動時点までのB部に掃気用エアとして新気を充填し
ているため、吸気充填量の増大を図ることができ、エン
ジン出力の向上を図ることができる。
【0045】第1実施例の仕切弁17を作動させた場合
と、これに加えて掃気用エア供給手段25を作動させた
第2実施例の場合とについての比較試験を行った。この
結果、エンジン回転数750rpmにおいて、仕切弁1
7をのみ作動させた場合(同図の破線参照)から、これ
に加えて掃気用エアを供給することにより同図に一点鎖
線で示すように空燃比の値がさらに稀薄側に変化し、ダ
イリューションガスの量がさらに減量側に変化した。例
えば、負荷Pe1.0Kg/cm2 の時で空燃比が0.
9稀薄側に変化し、ダイリューションガス量がダイリュ
ーションガスの絶対量に対する割合で約28%減量し
た。
【0046】(第3実施例)図10は、本発明の第3実
施例に係るロータリピストンエンジンの概略構成図を示
す。この第3実施例は、第2実施例と同様の構造のロー
タリピストンエンジンにおいて、掃気用エアの供給位置
を上記第2実施例とは異なる位置とした場合の態様例で
あり、後述のシール部材33を設けたものである。
【0047】この第3実施例のロータハウジング2に
は、仕切弁17を配設するための貫通孔31がロータハ
ウジング2を同じ断面形状で貫通して形成されており、
この貫通孔31の作動室6側にロータハウジング2とは
別体のスリット形成部材32を嵌め込んで第1実施例の
スリット部16aと同じ開口幅のスリット部32aを形
成している。そして、上記スリット形成部材32の作動
室6とは反対側の面にシール部材33が嵌め込まれ、上
記スリット部32aと仕切部17bとの間の微小隙間3
4が気密的にシールされている。このシール部材33
は、図11に示すように、上記仕切部17bを囲むラバ
ーシール33aと、このラバーシール33aの内部に上
記仕切部17bを囲むように埋め込まれたエキスパンダ
スプリング33bとから構成されている。
【0048】一方、掃気用エア供給手段25の制御バル
ブ29の下流側の掃気用エア供給通路35はロータハウ
ジング2を上記スリット形成部材32に向けて貫通さ
れ、そのスリット形成部材32で2つの分岐通路35a
(図10には一方をのみ示す)に枝分かれし、各下流端
がスリット部32aの内面で開口されている。この両下
流開口端35bは、図12に示すように、後退状態の仕
切部17bの両斜めカット部17c,17cに対応する
位置であって、上記スリット部32aの吸気ポート8の
側の内面にそれぞれ開口されている。
【0049】また、この第3実施例の場合におけるバル
ブコントローラ30(図8参照)による制御バルブ29
の開閉制御は、図13に示すように、ECC角0度(吸
気TDC前180度)の直前、すなわち、ロータ5の稜
線部が図10に一点鎖線で示すように上記スリット部3
1aを通過する時点の直前に上記制御バルブ29を開作
動し、吸気TDCを過ぎて吸気ポートが開作動される時
点(I.O)まで開状態として閉作動するようになって
いる。
【0050】そして、この第3実施例の場合、吸気TD
C前180度において、上記ロータ5の稜線部がスリッ
ト部32aを通過するため、仕切部17bはそのスリッ
ト部32a内に没入した後退状態となり、この状態で、
両下流開口端35b,35bから掃気用エアが両斜めカ
ット部17c,17cを介して上記ロータ5の稜線部に
吹き付けられる。このため、上記ロータ5の稜線部とス
リット部32aとの間の微小隙間を通して排気側から吸
気側に流れ込もうとする排気ガスが上記両下流開口端3
5b,35bからの掃気用エアにより排気側に押し戻さ
れて掃気され、この分、吸気側へ持ち込まれようとする
ダイリューションガスのより低減化を図ることができ
る。以後、ロータ5の回転が進むにつれて仕切部17b
が前進してスリット部31aから突出し、上記各下流開
口端35bから供給される掃気用エアは仕切部17bと
スリット部32aとの微小隙間から作動室6の吸気側に
吹き出される。そして、この吹き出された掃気用エアに
より、第2実施例において説明したように、仕切部17
bの先端17dとロータ5の外周面であるリセス15と
の間の微小隙間から流入しようとする排気ガスを掃気し
てダイリューションガスの低減化が図られる。
【0051】この掃気用エアの供給期間において、主と
して上記吸気TDC前180度付近に各下流開口端35
bから吹き出される掃気用エアの一部がロータ5の稜線
部から排気側に流れ込み、これが排気ガスを燃焼するた
めの2次エアとして機能し、主として吸気TDC前90
度付近以降に吹き出される掃気用エアが吸気行程の作動
室6に充填される。従って、上記掃気用エア供給手段2
5は、掃気用エアの他に2次エアの供給手段としても併
せて機能している。
【0052】また、掃気用エア供給通路35の下流開口
端35b,35bをスリット部32aの内面に形成して
いるため、第2実施例のごとくロータハウジング2の内
周面に開口を形成する必要がなく、ロータ摺動面を良好
な状態に保ってロータ5の回転を良好な状態に保つこと
ができる。
【0053】さらに、この第3実施例の場合、スリット
部32aと仕切部17bとの微小隙間34がシール部材
33によってシールされているため、仕切弁17の出入
りに伴いその微小隙間34および貫通孔31を介して吸
気側に持ち込まれるダイリューションガスの流れを遮断
することができる。すなわち、シールが行われていない
場合に、作動室6の排気側からスリット部32a内にお
ける仕切部17bを挟んで排気側の部分の微小隙間34
を通して貫通孔31(弁室)内に入り、そして、上記仕
切部17bを挟んで吸気側の部分の微小隙間34を通し
て吸気側へ抜けるというダイリューションガスの流れが
発生するおそれがあるが、この流れの発生を上記シール
部材33によって遮断することができ、このような弁室
を介した排気ガスの回り込みに起因するダイリューショ
ンガスの持ち込みを防止することができる。
【0054】このシール部材33による効果の確認のた
めに、シール部材33を設けた場合と、設けない場合と
について、吸気側に持ち込まれるダイリューションガス
の量を測定した。仕切弁17を作動した場合での測定結
果を図14に、上記仕切弁17を非作動状態、すなわ
ち、後退状態で停止させたままにした場合での測定結果
を図15にそれぞれ示す。この結果、仕切弁17の作
動、非作動の別を問わず、共に、シール部材33のない
場合(両図の実線参照)よりある場合(両図の破線参
照)の方がダイリューションガスは減量した。
【0055】(第4実施例)図16は本発明の第4実施
例に係るロータリピストンエンジンの概略構成図を示
す。この第4実施例は、第1実施例と同様の構造のロー
タリピストンエンジンに対してメタリングオイル供給手
段36を付加したものである。
【0056】この第4実施例のロータハウジング2に
は、上述の第3実施例と同様に、仕切弁17を配設する
ための貫通孔31と、この貫通孔31に嵌め込まれたス
リット形成部材32とが、上述の第3実施例と同様に設
けられており、上記スリット形成部材32によってスリ
ット部32aが形成されている。そして、上記スリット
形成部材32の作動室6とは反対側の面にシール部材3
3が、上記第3実施例と同様に嵌め込まれている。
【0057】上記メタリングオイル供給手段36は、メ
タリングオイルポンプ37と、このメタリングオイルポ
ンプ37により吐出されるメタリングオイルを送給する
ためのメタリングオイル供給通路38とを備えており、
このメタリングオイル供給通路38の下流部38aが上
記スリット形成部材32を貫通し下流端が上記スリット
部32aの内面において仕切部17bと相対向して開口
されている。
【0058】なお、このロータリピストンエンジンにお
ける仕切弁17や図示省略の作動手段などの構成は第1
実施例と同様であるため、図16において同一部材には
同一の符号を付してその説明を省略する。
【0059】この第4実施例の場合、ロータ5の回転に
伴い往復運動して作動室6の側に進退する仕切部17b
の表面に、メタリングオイルポンプ37からメタリング
オイル供給通路38を通してメタリングオイルが吹き付
けられる。これにより、そのメタリングオイルが上記仕
切部17bの表面に拡散され、この拡散された状態のメ
タリングオイルが上記仕切部17bの進退作動によって
作動室6内に供給される。
【0060】そして、このメタリングオイルによって、
スリット部32aと仕切部17bとの間の潤滑と、ロー
タ摺動面の潤滑とが併せて行うことができ、潤滑油を個
別に設ける場合と比べ構成の単純化を図ることができ
る。
【0061】(第5実施例)図17は本発明の第5実施
例に係るロータリピストンエンジンの概略構成図を示
す。この第5実施例は、第3実施例(図10参照)と同
様の構造のロータリピストンエンジンに対して、エア供
給時の空燃比制御手段40を付加したものである。
【0062】図17において、41は掃気用エア供給手
段と2次エア供給手段とを兼ね合わせたものとしてのエ
ア供給手段であり、吸気通路10を通してロータリピス
トンエンジン1に供給される1次エアの他に、上記ロー
タリピストンエンジン1に2次エアを併せて供給するも
のである。上記エア供給手段41はエアクリーナの下流
から吸気通路10と分岐して2次エアを作動室6に供給
するエア供給通路42と、このエア供給通路42に介装
されたエアポンプ43と、このエアポンプ43とロータ
リピストンエンジン1との間のエア供給通路42に配設
されてエア供給通路42を開閉する制御バルブ44と、
この制御バルブ44を開閉制御するバルブ制御器45と
を備えている。上記エア供給通路42の下流部は気筒4
の短軸A(図2参照)に沿ってロータハウジング2を貫
通して下流端が吸気ポート8と排気ポート9との中間位
置のロータハウジング2の内周面に開口されている。
【0063】また、上記エアポンプ43は電動エアポン
プにより構成され、印加される電圧値に応じてエア供給
量が変化するようになっておる。そして、このエアポン
プ43は、制御バルブ42の開作動に併せて作動され上
記電圧値がコントロールユニット(ECU)46の空燃
比制御手段40によって制御される。さらに、上記バル
ブ制御器45は上記ECU46に備えられ、負荷とエン
ジン回転数との関係で予め定めたマップに基き車両の運
転状態が所定のエア供給領域(例えば軽負荷、低回転領
域)にある時に、第3実施例と同様のタイミング(図1
3参照)で制御バルブ29を開閉作動するようになって
いる。すなわち、上記エア供給通路42から作動室6に
供給されるエアが排気ガスを掃気しつつ、一部が排気ポ
ート9の側に流れて2次エアとして機能し、他部が吸気
ポート8の側に流れて吸気充填エアとして機能するよう
になっている。つまり、同じ供給源43から掃気用エア
と2次エアとが同時に供給されるようになっている。
【0064】また、47は吸気通路10の上流端のエア
クリーナ26の下流側に配設されて吸入空気量を検出す
るエアフローメータ、48は排気通路11に設けられて
排気ガス中の酸素濃度を検出するO2 センサであり、共
に検出値がECU46に入力されている。また、49は
膨脹行程の作動室に燃料を噴射する燃料噴射弁、50は
上記排気通路11に設けられた三元触媒、51はサイレ
ンサーである。
【0065】上記空燃比制御手段40は、図示省略の回
転数センサからのエンジン回転数や例えばスロットルセ
ンサからのエンジン負荷が入力されており、これらの検
出値に基いてエア供給手段41による2次エア供給時
と、非供給時とで異なる制御を行うようになっている。
上記空燃比制御手段40は、エンジン回転数と負荷との
関係で予め定めたエア供給時用燃料噴射量マップと、エ
ア非供給時用燃料噴射量マップと、そのエア供給時用の
エアポンプ43の電圧値マップとを備えており、これら
のマップに基き以下の制御を行う。すなわち、エア非供
給時には、その時の運転状態に基きエア供給時用燃料噴
射量マップから燃料噴射量を設定し、上記O2 センサ4
8から得られる実際の空燃比が理論空燃比14.7(λ
=1)となるように、上記設定燃料噴射量を増減するよ
うになっている。また、エア供給時には、エア供給時用
燃料噴射マップから燃料噴射量を、電圧値マップからエ
アポンプ43の電圧値を設定し、上記設定燃料噴射量を
一定として、λ=1となるように上記設定電圧値を増減
するようになっている。つまり、エアポンプ43の電圧
制御を行うことによりエア供給通路42を通して作動室
6に供給されるエア量を増減し、これにより、実際空燃
比をλ=1とする空燃比制御を行うようになっている。
【0066】以下、上記ECU46の空燃比制御手段4
0およびバルブ制御器45による具体的制御を図18の
フローチャートに基いて説明する。
【0067】まず、ステップS1でエンジン回転数、エ
ンジン負荷、吸入空気量、および、実際空燃比などの検
出値を入力し、次に、ステップS2で上記エンジン回転
数およびエンジン負荷に基き現在の運転状態がエア供給
領域にあるか否かをマップから判別し、エア供給領域で
なければステップS3に進みステップS3〜S7のエア
非供給時制御を行い、エア供給領域であれば制御バルブ
44を所定タイミングで開閉作動してステップS8に進
みステップS8〜S13のエア供給時制御を行う。
【0068】エア非供給時制御の場合、ステップS3で
エア非供給時用燃料噴射量マップから現在の運転状態に
対応する制御燃料噴射量Fnを設定し、この設定量Fn
の燃料を燃料噴射弁49から噴射する。次に、ステップ
S4で上記実際空燃比がλ=1にあるか否かを判別し、
λ=1であればリターンし、λ=1でなければステップ
S5で空燃比がリッチ側にあるか否かの判別を行う。こ
のステップS5で空燃比がリッチ側であればステップS
6に進み、このステップS6で上記制御燃料噴射量Fn
から所定の燃料補正量ΔFを減じたものを制御燃料噴射
量Fnと設定し、上記燃料噴射弁49から噴射した後、
ステップS4に戻ってλ=1にあるか否かの判別を繰り
返す。逆に、上記ステップS5で実際空燃比がリーン側
であればステップS7に進み、このステップS7でその
時の制御燃料噴射量Fnに所定の燃料補正量ΔFを加え
たものを燃料噴射量Fnと設定し、上記燃料噴射弁49
から噴射した後、ステップS4に戻ってλ=1にあるか
否かの判別を繰り返す。
【0069】一方、エア供給時制御の場合、ステップS
8でエア供給時用燃料噴射量マップから現在の運転状態
に対応する燃料噴射量Faを設定し、この設定量Faの
燃料を燃料噴射弁49から噴射する。加えて、ステップ
S9で電圧値マップから現在の運転状態に対応する制御
電圧値Vaを設定し、この設定電圧でエアポンプ43を
駆動させる。次に、ステップS10で実際空燃比がλ=
1にあるか否かを判別し、λ=1であればリターンし、
λ=1でなければステップS11で空燃比がリッチ側に
あるか否かの判別を行う。このステップS11で空燃比
がリッチ側であればステップS12に進み、このステッ
プS12で上記制御電圧値Vaから所定の電圧補正量Δ
Vを加えたものを制御電圧値Vaとし、この電圧値によ
り上記エアポンプ43を駆動した後、ステップS10に
戻ってλ=1にあるか否かの判別を繰り返す。逆に、上
記ステップS11で実際空燃比がリーン側であればステ
ップS13に進み、このステップS13でその時の制御
電圧値Vaに上記電圧補正量ΔVを減じたものを制御電
圧値Vaとし、上記エアポンプ43を駆動した後、ステ
ップS10に戻ってλ=1にあるか否かの判別を繰り返
す。
【0070】上記フローチャート中、ステップS2がバ
ルブ制御器45を、ステップS3〜S13が空燃比制御
手段40をそれぞれ構成する。
【0071】上記第5実施例の場合、エア供給手段41
によって排気ポート9と吸気ポート8との中間位置から
排気行程から吸気行程にかけての作動室6に新気が供給
され、この新気がダイリューションガスを掃気する掃気
用エアおよび排気ガスの浄化のための2次エアとして機
能するため、排気側から吸気側に持ち込まれるダイリュ
ーションガスの低減化を図ることができる。
【0072】そして、上記掃気用エアの一部が吸気行程
の作動室6に充填されることによる空燃比の変動が上記
空燃比制御手段40でのエア供給時制御により防止され
て、空燃比が理論空燃比に保たれるため、三元触媒50
による排気ガスの浄化作用を良好な状態に保つことがで
きる。
【0073】このエア供給時制御に際し、エア供給手段
41による掃気用エアおよび2次エアの供給が同じ電動
エアポンプ43により供給されるため、この1つのエア
ポンプ43の電圧制御を行うだけでよく上記掃気用エア
および2次エアの合計エア供給量の増減制御を容易に行
うことができる。また、燃料噴射量を一定として上記エ
アポンプ43によるエア供給量の増減により空燃比を一
定値に保つよう制御しているため、空燃比制御の容易化
および単純化を図ることができる上、空燃比変動を比較
的小さいものに抑えることができる。
【0074】なお、本発明は上記第1〜第5実施例に限
定されるものではなく、その他種々の変形例を包含する
ものである。すなわち、第2および第3実施例では仕切
弁17に掃気用エア供給手段25を付加したものを、第
4実施例では仕切弁17にメタリングオイル供給手段3
6を付加したものをそれぞれ個別に示したが、上記掃気
用エア供給手段25とメタリングオイル供給手段36の
双方を上記仕切弁17に付加してロータリピストンエン
ジンを構成してもよい。
【0075】上記第3実施例では、ロータハウジング2
とは別体であって、予めスリット部32aを貫通形成し
たスリット形成部材32をロータハウジング2の貫通孔
31に内嵌させることにより、精度よく薄幅のスリット
部32aを形成しているが、より精度よく、より薄幅の
スリット部の形成のために、例えば図19に示すよう
に、第1部材39aと、第2部材39bと、両者39
a,39bを接合して一体化させるねじ39c,39c
とによりスリット形成部材39を構成し、これを所定形
状に形成したロータハウジング2の貫通孔に内嵌させる
ようにしてもよい。すなわち、上記第1部材39aの接
合面側にはスリット部39eとなる凹状部39dを形成
し、この凹状部39dに相対向させて平板状の第2部材
39bを被せて上記各ねじ39cで互いに固定し、これ
により、予め所定形状のスリット部39eが形成された
スリット形成部材39を製作すればよい。この場合、上
記凹状部39dの内面および第2部材39bの表面を個
別に加工することができ、上記第3実施例の場合よりも
高い精度でかつより薄幅のスリット部39eを形成する
ことができる。
【0076】また、第5実施例では、エア供給手段41
により排気ポート9と吸気ポート8との中間位置に2次
エアの供給を行いダイリューションガスの低減化を図る
とともに、エア供給時の空燃比制御をエアポンプ43の
電圧制御により行っているが、この第5実施例の構成に
第1〜第4実施例のいずれかの構成における仕切弁17
を付加してもよい。この場合、仕切弁17によるダイリ
ューションガスの持ち込み抑制効果、掃気用エアによる
ダイリューションガスの掃気効果に加えて、エア供給時
の空燃比制御の容易化、単純化の実現を図ることができ
る。
【0077】さらに、上記第5実施例では、1つのエア
ポンプ43により掃気用エアと2次エアとの供給を行う
ように構成しているが、これに限らず、例えば別々のエ
アポンプにより両者を同時に供給するようにしてもよ
い。この場合においても、エア供給時における空燃比制
御において、燃料噴射量を一定として、合計エア量の増
減を2つのエアポンプの駆動制御により行うことによ
り、エア供給時の空燃比制御の容易化、単純化を図るこ
とができる。
【0078】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の発
明におけるロータリピストンエンジンによれば、仕切弁
を作動手段によって作動室側に突出させることによって
作動室の排気ポート側と吸気ポート側との間を仕切り、
上記作動室の排気ポート側と吸気ポート側とを分離して
遮断するようにしているため、排気行程から吸気行程に
かけて排気ポートおよび吸気ポートの開閉タイミングの
いかんに拘らず、排気側から吸気側へのダイリューショ
ンガスの持ち込みを抑制することができ、そのダイリュ
ーションガスの低減化を図ることができる。そして、ダ
イリューションガスの低減化に伴い、より稀薄側の空燃
比での燃焼を実現することができ、燃費の向上を図るこ
とができる。加えて、上記排気ポートおよび吸気ポート
の開閉タイミングの自由度の向上を図ることができる。
しかも、上記作動手段によって、仕切弁をロータの回転
に同期してそのロータ外周面に近接した状態を維持しつ
つロータハウジングから出没するようにしているため、
ロータの回転に支障を与えることなく、ロータの回転を
良好に保つことができる。
【0079】請求項2記載の発明によれば、上記請求項
1記載の発明による効果に加えて、ロータハウジングか
ら作動室側に出没する仕切弁先端の仕切部と、この仕切
部が出没するロータハウジングのスリット部との間の隙
間をシール部によって気密的にシールするようにしてい
るため、上記仕切弁とスリット部との間の隙間を通して
上記仕切部で仕切られた作動室の排気ポート側からダイ
リューションガスが吸気ポート側に漏れるのを防止する
ことができ、請求項1記載によるダイリューションガス
の吸気側への持ち込みの低減化をより確実に図ることが
できる。
【0080】請求項3記載の発明によれば、上記請求項
1記載の発明による効果に加えて、メタリングオイル供
給手段を設け、その供給通路の下流端を仕切部に臨むス
リット部内面に開口させているため、上記供給通路から
のメタリングオイルが板状の仕切部表面に拡散され、仕
切部の作動室側への往復運動によりその拡散された状態
でメタリングオイルを作動室に供給することができる。
これにより、メタリングオイル供給ための開口を他に設
けることなく仕切弁の有効利用を図ることができる上、
上記メタリングオイルによりスリット部の潤滑とロータ
摺動面の潤滑との双方を効果的に行うことができる。
【0081】請求項4記載の発明によれば、上記請求項
1記載の発明による効果に加えて、掃気用エア供給手段
を設け、その掃気用エア供給通路の下流端を仕切部と吸
気ポートとの間に開口させているため、仕切部により仕
切られる作動室の吸気ポート側の部分に供給される掃気
用エアによって、ダイリューションガスの排気ポート側
への掃気を行うことができる。これにより、仕切部によ
る作動室内の分離に加えてダイリューションガスの積極
的な掃気を行うことができ、請求項1記載のダイリュー
ションガスの吸気側への持ち込みの低減化をより確実に
図ることができる。
【0082】請求項5記載の発明によれば、上記請求項
4記載の発明による効果に加えて、仕切部の両角部にそ
れぞれ斜めカット部を形成して仕切部をロータのリセス
表面により近接した状態に保つことができ、これによ
り、仕切部による仕切効果をより効果的なものとするこ
とができる。そして、この仕切部がスリット部に没入し
た状態で上記斜めカット部に対応する位置に掃気用エア
を供給するようにしているため、特にロータの稜線部が
スリット部を通過する際における両者間の隙間を通して
ダイリューションガスが吸気側への持ち込まれるのを防
止することができ、その分、ダイリューションガスのよ
り低減化を図ることができる。
【0083】請求項6記載の発明によれば、上記請求項
4記載の発明による効果に加えて、掃気用エアの供給と
同時に2次エアの供給を行うようにしているため、両エ
アによって吸気側に持ち込まれるダイリューションガス
の低減化をより効果的に図ることができる。そして、こ
れらのエアの供給時に、空燃比制御手段において、燃料
量を一定に保ちつつ上記掃気用エアおよび2次エアの合
計エア量を増減制御することにより空燃比を所定の一定
値に保つようにしているため、制御の容易化、単純化を
図ることができる。
【0084】また、請求項7記載の発明によれば、上記
請求項1記載の発明による効果に加えて、仕切部の出没
するスリット部を構成する部分をロータハウジングとは
別体とした第1部材と第2部材とによって構成し、しか
も、上記スリット部を第1部材の凹状部と、これに相対
向するよう重ねた平板状の第2部材とで形成するように
しているため、上記スリット部を精度よく可及的に薄く
する加工を容易に行うことができる。このため、ロータ
摺動面に開口するスリット部のロータ回転方向の幅を可
及的に小さくすることができ、ロータ稜線部が上記スリ
ット部を通過する際のスリット部を介してのダイリュー
ションガスの持ち込みをより低減化することができる。
【0085】さらに、請求項8記載の発明によれば、吸
気ポートと排気ポートとの中間位置から掃気用エアの供
給と同時に2次エアの供給を行い、掃気用エアによるダ
イリューションガスの掃気と、2次エアによる上記ダイ
リューションガスの排気ポートへの押し込みとを同時に
図るようにしているため、吸気側に持ち込まれるダイリ
ューションガスの低減化を確実に図ることができる。そ
して、これらのエアの供給時に、空燃比制御手段におい
て、燃料量を一定に保ちつつ上記掃気用エアおよび2次
エアの合計エア量を増減制御することにより空燃比を所
定の一定値に保つようにしているため、エア供給時の空
燃比制御の容易化、単純化を併せて図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】エキセントリックシャフト角と短軸より吸気側
の作動室部分の容積との関係図である。
【図2】本発明の第1実施例のロータリピストンエンジ
ンの概略断面図である。
【図3】図2のD−D線における拡大断面図である。
【図4】仕切弁の部分平面図である。
【図5】エキセントリックシャフト角とカムによる仕切
弁前進量との関係図である。
【図6】750rpmの場合のエンジン負荷に対する空
燃比およびダイリューションガス量の比較試験結果を示
す図である。
【図7】1500rpmの場合のエンジン負荷に対する
空燃比およびダイリューションガス量の比較試験結果を
示す図である。
【図8】第2実施例のロータリピストンエンジンの概略
構成図である。
【図9】第2実施例の制御バルブの開閉タイミングを示
すタイムチャート図である。
【図10】第3実施例のロータリピストンエンジンの概
略構成図である。
【図11】図10のシール部材の部分拡大図である。
【図12】図10のE−E線における断面図である。
【図13】第3実施例の制御バルブの開閉タイミングを
示すタイムチャート図である。
【図14】仕切弁作動時のエンジン負荷に対するダイリ
ューションガス量の比較試験結果を示す図である。
【図15】仕切弁停止時のエンジン負荷に対するダイリ
ューションガス量の比較試験結果を示す図である。
【図16】第4実施例のロータリピストンエンジンの概
略構成図である。
【図17】第5実施例のロータリピストンエンジンの概
略全体構成図である。
【図18】第5実施例のECUによる制御を示すフロー
チャートである。
【図19】スリット形成部材の他の態様を示す斜視図で
ある。
【符号の説明】
1 ロータリピストンエンジン 2 ロータハウジング 5 ロータ 6 作動室 8 吸気ポート 9 排気ポート 15 リセス 16,31 貫通孔 16a,32a,39e スリット部 17 仕切弁 17b 仕切部 17c 斜めカット部 18 作動手段 25 掃気用エア供給手段 28,35 掃気用エア供給通路 32,39 スリット形成部材 33 シール部材(シール部) 35b 掃気用エア吸気通路の開口 36 メタリングオイル供給手段 38 メタリングオイル供給通路 40 空燃比制御手段 41 エア供給手段(掃気用エア供給手段,
2次エア供給手段) 42 エア供給通路 A 短軸

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部にロータが配設されるロータハウジ
    ングの短軸方向一側に吸気ポートと排気ポートとが上記
    短軸を挟んでそれぞれ配置されているロータリピストン
    エンジンにおいて、 上記短軸方向一側のロータハウジングであって、吸気ポ
    ートと排気ポートとの間の中間部位に、先端が上記ロー
    タハウジング内から作動室側に突出して上記ロータハウ
    ジングとロータとで形成される作動室を上記吸気ポート
    側と排気ポート側とに仕切る仕切弁と、 この仕切弁をその先端がロータハウジング内に没入した
    状態と作動室側に突出した状態とに往復運動させる作動
    手段とを備えており、 上記作動手段は、上記ロータの回転に同期して、上記仕
    切弁の先端が上記ロータ外周面に非接触かつ近接した状
    態で追従するよう上記仕切弁を作動させるように構成さ
    れていることを特徴とするロータリピストンエンジン。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 ロータハウジングにはロータ摺動面に開口するスリット
    部が形成され、このスリット部から出没する仕切部が仕
    切弁の先端に形成されており、 上記スリット部の内周面と上記仕切部の外周面との間に
    は両者間の隙間を気密的にシールするシール部が設けら
    れているロータリピストンエンジン。
  3. 【請求項3】 請求項1において、 作動室内にメタリングオイルを供給するメタリングオイ
    ル供給手段を備えており、 ロータハウジングにはロータ摺動面に開口するスリット
    部が形成され、仕切弁の先端には上記スリット部から出
    没する板状の仕切部が形成されており、 上記メタリングオイル供給手段の供給通路の下流端が上
    記スリット部内面で上記仕切部に臨んで開口されている
    ロータリピストンエンジン。
  4. 【請求項4】 請求項1において、 作動室内に掃気用エアを供給する掃気用エア供給手段を
    備えており、 ロータハウジングにはロータ摺動面に開口するスリット
    部が形成され、仕切弁の先端には上記スリット部から出
    没する仕切部が形成されており、 上記掃気用エア供給手段の掃気用エア供給通路の下流端
    が上記仕切部と吸気ポートとの間のロータハウジング内
    面に開口されているロータリピストンエンジン。
  5. 【請求項5】 請求項4において、 仕切部はロータ外周面に形成されたリセスと略同一形状
    になるよう両角部に斜めカット部が形成されており、 掃気用エア供給通路の下流端が上記仕切部がスリット部
    に没入状態で上記斜めカット部と対応する位置のスリッ
    ト部内面に開口されているロータリピストンエンジン。
  6. 【請求項6】 請求項4において、 掃気用エア供給手段による掃気用エアの供給と同時に、
    作動室の排気ポート側に2次エアを供給する2次エア供
    給手段と、 上記掃気用エア供給手段と2次エア供給手段とからのエ
    ア供給時に、燃料供給量を一定に保ちつつ、上記掃気用
    エアと2次エアとの合計供給量を増減調節することによ
    り空燃比を一定にするよう制御する空燃比制御手段とを
    備えているロータリピストンエンジン。
  7. 【請求項7】 請求項1において、 ロータハウジングには内外に貫通する貫通孔が形成さ
    れ、 この貫通孔には上記ロータハウジングとは別体のスリッ
    ト形成部材が密着状態で内嵌されており、 このスリット形成部材は凹状部を有する第1部材と、こ
    の第1部材の凹状部に相対向するよう重ね合わされた板
    状の第2部材とから構成され、この第1部材と第2部材
    の相対向面間に仕切弁が出没するスリット部が形成され
    ているロータリピストンエンジン。
  8. 【請求項8】 内部にロータが配設されるロータハウジ
    ングの短軸方向一側に吸気ポートと排気ポートとが上記
    短軸を挟んで配置されているロータリピストンエンジン
    において、 上記短軸方向一側のロータハウジングであって、吸気ポ
    ートと排気ポートとの間の中間部位に掃気用エアを供給
    する掃気用エア供給手段と、 この掃気用エア供給手段による掃気用エアの供給と同時
    に、上記吸気ポートと排気ポートとの間の中間部位に2
    次エアを供給する2次エア供給手段と、 上記掃気用エア供給手段と2次エア供給手段とからのエ
    ア供給時に、燃料供給量を一定に保ちつつ、上記掃気用
    エアと2次エアとの合計供給量を増減調節することによ
    り空燃比を一定にするよう制御する空燃比制御手段とを
    備えていることを特徴とするロータリピストンエンジ
    ン。
JP5170030A 1993-07-09 1993-07-09 ロータリピストンエンジン Withdrawn JPH0726975A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7002110B2 (en) 2002-06-10 2006-02-21 Kyushu Electric Power Co., Inc. Electric smokeless roaster

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7002110B2 (en) 2002-06-10 2006-02-21 Kyushu Electric Power Co., Inc. Electric smokeless roaster

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