JPH07269624A - 回転ダンパ - Google Patents

回転ダンパ

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JPH07269624A
JPH07269624A JP6083667A JP8366794A JPH07269624A JP H07269624 A JPH07269624 A JP H07269624A JP 6083667 A JP6083667 A JP 6083667A JP 8366794 A JP8366794 A JP 8366794A JP H07269624 A JPH07269624 A JP H07269624A
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rotary damper
elastic
elastic vane
vane member
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Ryota Shimura
志村良太
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Fuji Seiki KK
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Fuji Seiki Co Ltd
Fuji Seiki KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】作動軸が制動方向に回転せしめられる際に、許
容限度を超える大きな負荷が加わっても、ベーン部材の
変形、内部部品の破損を防ぐ。 【構成】ケーシング22の内面、作動軸6の周面、ケー
シング22の内面と作動軸6の周面との間に軸方向に沿
って設けられた1以上の隔壁部4,5、及び作動軸挿通
孔23の軸方向各端部付近に配設された軸受部材7,8
により形成される1以上の液体室91,92に突出する
ように弾性ベーン部材10,11を配設する。この弾性
ベーン部材10,11は、各液体室91,92の軸方向
の長さとほぼ同じ長さを有し、作動軸6と共に制動方向
に回転せしめられる際、設定した負荷より大きな負荷が
加わった場合に少なくとも先端縁付近が該制動方向と反
対方向に反り返る程度の弾性力を有する。また、該弾性
ベーン部材10,11に設けられた弁孔10b,11b
を、該弾性ベーン部材10,11の制動方向への回転時
には閉塞し、制動方向と反対方向への回転時には開放さ
せる弁体12,13を配設する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は作動軸に支持された回転
対象物の動作を遅動させるための回転ダンパに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、ピアノ、レコードプレーヤー、
ポータブルパソコン、コピーマシンその他の事務機器等
の開閉蓋、洋式トイレの便座や便蓋等は、回転軸によっ
て一端基部が支持されると共に、他端は遊端とされて9
0〜120度の前後の回転角の範囲で上下方向に回動可
能に設けられている。また、ドアやクーラーボックスの
蓋等はヒンジによって一端基部が支持されている。この
ように回転軸やヒンジに支持された回転対象物は、閉成
時に最後まで手を添えて閉じないと、閉成動作の最終点
で衝突して大きな衝撃音を生じると共に、破損の原因と
なる不都合があった。
【0003】このような不都合に鑑み、ケーシングの作
動軸挿通孔の径を、作動軸を挿通配設したときに、該ケ
ーシングの作動軸挿通孔の内面と作動軸の周面との間に
所定の隙間ができる程度とし、この隙間を隔壁で仕切る
と共に、さらに該隔壁、作動軸挿通孔の内面及び作動軸
の周面とにより形成される液体室に粘性液体を充填し、
かつ作動軸に固定され先端縁が液体室内に臨んでいる板
状のベーン部材を有する回転ダンパが用いられている。
そして、回転対象物が閉成動作する際には、粘性液体が
板状のベーン部材の先端縁と作動軸挿通孔内面との僅か
の隙間を通過して移動するか、別途に設けたオリフィス
を通過して移動することで制動力が働く。なお、回転対
象物が開放動作する際は、閉成動作時に閉塞し開放動作
時に開放せしめられるベーン部材に設けた貫通孔から大
量の液体が移動して容易に開放動作することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、かかる
回転ダンパに設けられるベーン部材は、所定の厚みの金
属板や硬質のプラスチック板から構成されるのが通常で
あるため、回転対象物を制動力を働かせる必要のある方
向(制動方向)に回転させる際すなわち閉成動作させる
際に、許容限度を超える大きな負荷すなわちベーン部材
の大きさやオリフィスの大きさ等により決定される設定
負荷を超える負荷が加わった場合は、該ベーン部材が変
形したり、その他の内部部品が異常圧力により破損し、
その後の使用において適切な制動力を発揮できないとい
う問題があった。
【0005】本発明は上記課題を解消するためになされ
たものであり、作動軸が制動方向に回転せしめられる際
に、許容限度を超える大きな負荷が加わっても、ベーン
部材が変形することがなく、その後の使用でも適切な制
動力を発揮できる回転ダンパを提供することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の回転ダンパは上
記目的を達成するため、ケーシングに対し粘性液体を介
して相対的に回転可能に該ケーシングの作動軸挿通孔内
に配設された作動軸を有する回転ダンパにおいて、ケー
シングの内面、作動軸の周面、ケーシングの内面と作動
軸の周面との間に軸方向に沿って設けられた1以上の隔
壁部、及び作動軸挿通孔の軸方向各端部付近に配設され
た軸受部材により形成される1以上の液体室と、各液体
室の軸方向の長さとほぼ同じ長さを有し、基端部が作動
軸に固定されて各液体室に突出するように配設され、作
動軸と共に制動方向に回転せしめられる際、設定した負
荷より大きな負荷が加わった場合に少なくとも先端縁付
近が該制動方向と反対方向に反り返る程度の弾性力を有
する弾性ベーン部材と、を有することを特徴とする。
【0007】
【実施例】以下、図面に示した実施例に基づき本発明を
さらに詳細に説明する。図1〜図3は本発明の回転ダン
パをヒンジに適用した一実施例を示すもので、1は本実
施例のヒンジ型回転ダンパ1を示し、固定板2、可動板
3、第1及び第2の隔壁部4,5、作動軸6、第1及び
第2の弾性ベーン部材10,11を備えて構成される。
【0008】固定板2は開閉蓋等の基部側に位置する本
体部に固定配設されるもので、作動軸6が挿通配設され
る作動軸挿通孔23を有するケーシングとして機能する
ものである。具体的には、ねじ等により本体部に直接固
定される平板部21と該平板部21の一側縁付近に形成
された筒状部22とから構成され、この筒状部22の内
周面により作動軸挿通孔23が形成されている。
【0009】そして、作動軸挿通孔23に挿通される後
述の作動軸6に対して、両側縁の基端部31,32が固
定され、可動板3が取り付けられる。そして、可動板3
の平板部33は、開閉蓋に固定配設される。なお、可動
板3を本体部に、固定板2を開閉蓋に取り付けるように
してももちろんよい。
【0010】第1及び第2の隔壁部4,5は、ケーシン
グの内面すなわち本実施例では作動軸挿通孔23を構成
する筒状部22の内面、後述の作動軸6の周面及び作動
軸挿通孔23の軸方向各端部付近に配設された軸受部材
7,8と共に形成する間隙9を、粘性液体が充填される
2つの液体室91,92に区分するために設けられてい
る。ここで、軸受部材7,8は内周面により後述の作動
軸6の各端部を回転可能に支持し得るように略環状に形
成されている。なお、7b,8bは、筒状部22の内面
とのシール部材である。
【0011】そして、第1及び第2の隔壁部4,5は、
2つの軸受部材7,8の内端面7a,8a間の軸方向に
沿う距離と同じ長さで、筒状部22の内面から内方に向
かって突設されている。突設高さは、その先端縁4a,
5aが作動軸6の周面に接する程度である。また、本実
施例では、この第1及び第2の隔壁部4,5を固定板2
の筒状部22と一体成形しているが、別部材として成形
した棒部材ないしは板状部材を所定箇所に固定配設する
ようにしてもよい。
【0012】作動軸6は軸受部材7,8により回転可能
に支持され、上記したように、その周面と筒状部22の
内面との間に間隙9を形成し得るような径で形成され
る。なお、作動軸6の周面と軸受部材7,8の内周面と
の隙間からの粘性液体の漏れを防止するために、シール
部材6a,6bが配設されている。
【0013】第1及び第2の弾性ベーン部材10,11
は、上記した各液体室91,92の軸方向の長さとほぼ
同じ長さを有し、各液体室91,92にそれぞれ突出す
るように、作動軸6の周面に基端部側が固定され、各液
体室91,92をそれぞれ、2つの小液体室91a,9
1bと92a,92bに区分している。作動軸6に固定
する手段としては、該作動軸6の周面に溝(図示せず)
を設け、各弾性ベーン部材10,11の基端部をこの溝
に嵌合するようにすることができる。また、図1〜図3
に示すように、作動軸6に軸方向に沿って切欠き6cを
形成し、かつ一枚の弾性板状部材をこの切欠き6cに挿
通配設して固定し、切欠き6cの両側に突出して液体室
91,92に臨んでいる部分を、それぞれ弾性ベーン部
材10,11とするようにしてもよい。
【0014】本実施例で用いる第1及び第2の弾性ベー
ン部材10,11を構成する弾性材料は、合成ゴムやプ
ラスチック材からなる板状のものや、板バネ等のバネ材
からなるものを用いることができる。また、板状のプラ
スチック材に板状の合成ゴムを貼り合わせたものや、板
バネに板状の合成ゴムを貼り合わせたもの等、上記した
材料を適宜組み合わせて使用することも可能である。
【0015】また、第1及び第2の弾性ベーン部材1
0,11は、作動軸6の周面から各先端縁10a,11
aまでの長さ(弾性ベーン部材10,11の幅に相当)
が、ケーシング内面、すなわち作動軸挿通孔23を構成
する筒状部22の内面との間に僅かな隙間ができる程度
で形成されている。単なる板状のものを用いてもよい
が、本実施例のように先端縁10a,11a付近が屈曲
されているものを用いてもよい。屈曲させて先端縁10
a,11aに丸みを形成することにより、多少の寸法誤
差があって筒状部22の内面と接触する場合があって
も、使用上極端な悪影響を防ぐことができる。但し、屈
曲させる場合、制動方向(図2上X方向)に向かって屈
曲すると、制動方向への回転時に粘性液体の圧力により
先端縁10a,11aが筒状部22内面に密着してしま
うことになり、過負荷がかかった場合に、該先端縁10
a,11aと筒状部22内面との間から粘性液体を移動
させることができず、各弾性ベーン部材10,11に大
きな負荷がかかってしまう。したがって、制動方向と反
対方向(図2上Y方向)へ屈曲させる必要がある。
【0016】また、第1及び第2の弾性ベーン部材1
0,11の長さ方向端縁10c,10d及び11c,1
1dが軸受部材7,8の内面と接触していると円滑な作
動の妨げとなるため、通常、両者間に僅かな隙間を設け
ている。したがって、この隙間からも多少の粘性液体の
移動がなされる。このことから、この隙間の大きさを調
整可能とすれば、制動力を調整することができるため、
本実施例では、軸受部材7,8を、ねじ部材14,15
により作動軸挿通孔23に対して進退可能に形成し、制
動力を調整可能としている。なお、弾性ベーン部材1
0,11の少なくとも一面に板状部材を取り付けること
により、該弾性ベーン部材10,11の厚みを実質的に
厚くして、長さ方向端縁10c,10d及び11c,1
1dと軸受部材7,8の内端面7a,8aとにより形成
される隙間を大きくすることにより制動力を調整するこ
ともできる。
【0017】第1及び第2の弾性ベーン部材10,11
の適宜位置、本実施例では2箇所に長孔からなる弁孔1
0b,11bが設けられている。また、制動方向への回
転時には該弁孔10b,11bを閉塞し、制動方向と反
対方向への回転時には該弁孔10b,11bを開放する
弁体12,13が配設されている。弁体12,13は特
に限定されるものではなく、例えば、板状部材の一端基
部を各弾性ベーン部材10,11の制動方向回転時正面
と反対面10e,11eに固着したものであってもよ
い。但し、板状部材の一端基部を固定することは、先端
側のみが制動方向と反対方向への回転時に反り返って弁
孔10b,11bを開放することになるので、繰り返し
使用により、中途で折れ曲がったりする場合がある。そ
こで、本実施例のような構造とすることが好ましい。
【0018】すなわち、本実施例で用いた弁体12,1
3は金属板やプラスチック板等の板状部材からなるが一
端基部が固定されずに配設されている。具体的には、各
弾性ベーン部材10,11の上記した反対面10e,1
1e側において、該面10e,11eに対して所定の間
隙12b,13bをもって作動軸6の径とほぼ同じ幅と
弾性ベーン部材10,11とほぼ同じ長さを有する支持
板12a,13aを固定配設する。この支持板12a,
13aには、脚部12c,13cが設けられており、こ
の脚部12c,13cにより反対面10e,11eに対
して間隙12b,13bを形成し得るように配設されて
いる。また、脚部12c,13cは、支持板12a,1
3aの一端縁側と他端縁側とに設けられている。そし
て、弁体12,13は、支持板12a,13aと長さが
ほぼ同じであるが、弁孔10b,11bを覆うため該支
持板12a,13aよりも幅広に形成され、間隙12
b,13b内に遊嵌されている。なお、脚部12c,1
3cは該弁体12,13の間隙12b,13bからの離
脱防止機能を果たす。かかる構造とすることにより、粘
性液体の流圧を弁体12,13の全体の面で受けること
になるため、繰り返し使用により中途から折れ曲がるな
どの破損を防ぐことができる。
【0019】次に、本実施例のヒンジ型回転ダンパ1の
作用を説明する。まず、アイスボックスやオートバイの
荷台上に載置する荷物収納箱など、上下方向や前後方向
に一端基部を中心に開閉する開閉蓋を有する箱体の本体
部に、固定板2の平板部21を固定し、開閉蓋に可動板
3の平板部33を固定する。ここでは、開閉蓋を閉成す
る際に制動力を作用させ、開放する際に制動力を解除す
るように、該ヒンジ型回転ダンパ1を配設するものとす
る。
【0020】かかる状態でまず、開閉蓋が開放状態から
閉成すると、可動板3の基端部31,32が作動軸6の
両端部に固定されているため、該作動軸6も閉成方向す
なわち制動方向(図2上X方向)に回転する。弾性ベー
ン部材10,11も同様に制動方向へ回転せしめられ
る。制動方向への回転に従い、各液体室91,92の一
方の小液体室91a,92aの容積が小さくなっていく
ため、該一方の小液体室91a,92aに充填されてい
る粘性液体は他方の小液体室91b,92bへ移動しよ
うとするが、弁体12,13は容積が狭くなっていく一
方の小液体室91a,92a側に配設されているため粘
性液体の流圧を受けて弁孔10b,11bを閉塞する。
したがって、粘性液体は、弾性ベーン部材10,11の
先端縁10a,11aと作動軸挿通孔23を形成する筒
状部22の内面(ケーシング内面)との僅かの隙間から
他方の小液体室91b,92bへ移動する。そして、粘
性液体がこの隙間を通過することにより発揮される動圧
抵抗、粘性抵抗により制動力が作用し、作動軸6の回転
が遅動せしめられ、結果として開閉蓋の閉成動作が遅く
なる。
【0021】本実施例のヒンジ型回転ダンパ1の制動力
は、弾性ベーン部材10,11の大きさや、オリフィス
として機能する弾性ベーン部材10,11の先端縁10
a,11aと筒状部22の内面との僅かな隙間の大きさ
等により、制動可能な最大トルクが決まる。しかしなが
ら、開閉蓋を閉成動作させる際に、この最大トルクを超
える大きな負荷がかかった場合には、弾性ベーン部材1
0,11が先端縁10a,11a側から作動軸6の周面
にかけて制動方向と反対方向(図2上Y方向)側へたわ
むため、弾性ベーン部材10,11の先端縁10a,1
1aと筒状部22の内面との隙間が大きくなり、より多
くの粘性液体を他方の小液体室91a,92aへ流入さ
せることになる。したがって、弾性ベーン部材10,1
1自体が受ける圧力は、予想を超える程のよほど大きな
負荷がかからない限りは、設定した負荷より大きな負
荷、すなわち過負荷になっても、所定以上には上がらな
い。その結果、過負荷になっても、弾性ベーン部材1
0,11が折れ曲がったりすることがない。
【0022】なお、制動力を調整する場合は、上記した
ように、軸受部材7,8をねじ部材14,15により作
動軸挿通孔23内へ進退させ、弾性ベーン部材10,1
1の長さ方向端縁10c,10d及び11c,11dと
軸受部材7,8の内端面7a,8aとの隙間の大きさを
調整することにより行うことができる。
【0023】一方、開閉蓋を閉成状態から開放させる場
合は、上記と逆に作動軸6は開放方向すなわち制動方向
と反対方向(図2上Y方向)に回転する。この場合、弾
性ベーン部材10,11により区分される他方の小液体
室91b,92bの容積が狭くなっていくため、粘性液
体は一方の小液体室91a,92aへ移動しようとす
る。その結果、弁体12,13は上記と逆方向から粘性
液体の流圧を受けるため、弁孔10b,11bから離間
し、該弁孔10b,11bを開放させる。したがって、
粘性液体は、この弁孔10b,11bから大量に一方の
小液体室91a,92aへ流入することになり、開閉蓋
をあまり抵抗を受けることなくスムーズに開放動作させ
ることができる。
【0024】次に、本発明の回転ダンパの他の実施例を
図4に基づいて説明する。本実施例の回転ダンパ100
は、固定板部101aと筒状部101bとから構成され
るケーシング101と、作動軸102、隔壁部103及
び弾性ベーン部材104を有してなるものである。な
お、筒状部101bの内面(ケーシング内面)は作動軸
挿通孔101cとして機能する。また、作動軸102の
一端部又は両端部は作動軸挿通孔101cの長手方向端
部から突出し、開閉蓋の回転基部等に連結される作用端
として機能する。図4から明らかなように、本実施例の
回転ダンパ100は隔壁部103が1つで、これに伴い
形成される液体室105も1つであり、さらに、作動軸
102の周面に基端部が固定される弾性ベーン部材10
4も1つである。そしてまた、該弾性ベーン部材104
に設けられた弁孔104aを開閉する弁体106は、上
記実施例と異なり、一端基部が作動軸102に固定され
たものを用いている。但し、弁体106は一端基部を固
定しない構成とすることが好ましいことは上記実施例と
同様である。その他の構成及び各部材の構造は上記した
実施例と同様である。
【0025】本実施例の回転ダンパ100は弾性ベーン
部材104が一枚であるため、制動可能な最大トルクが
2枚の弾性ベーン部材を有する上記した回転ダンパ1よ
りも小さくなる。しかしながら、構造が簡易であるた
め、予想される発生トルクが小さい箇所には、本実施例
の回転ダンパ100を取り付けることが有利である。な
お、過負荷時に弾性ベーン部材104がたわみ、弾性ベ
ーン部材104の損傷を防止できることは上記した実施
例と全く同様である。
【0026】本発明の回転ダンパは上記した実施例に何
ら限定されるものではない。例えば、上記した一実施例
では、ヒンジとして利用する回転ダンパ1を説明してい
るが、ケーシングを単なる筒状体とし、この筒状体に、
2枚の弾性ベーン部材10,11等の上記一実施例で説
明した構造を採用してもよい。そして、筒状体を任意の
不動部に固定し、作動軸を開閉蓋の回転基部に連結する
ことにより、上記一実施例と同様の作用を発揮させるこ
とができる。このことは弾性ベーン部材が1枚である上
記他の実施例でも同様である。例えば、図5に示したよ
うに、机の作業板(デスクトップ)200が、一端基部
を中心として上下方向に回動し、非使用時は上方へ回動
させて垂直に保持され、使用時に下方へ回動させて水平
に保持される形式の机があるが、このデスクトップ20
0を上下回動させるため配設されるアーム部材201の
回転基部に適用してもよい。すなわち、このアーム部材
201は一端部201aが不動部202に他端部201
bがデスクトップ200側に軸部材201c,201d
を介して連結される。そこで、筒状ケーシングからなる
回転ダンパ300を、軸部材201cに作動軸を連結さ
せて不動部202側に固定配設する。これにより、デス
クトップ200の下方(矢印R方向)回動時に所定の制
動力を発揮させることができる。なお、図5において符
号203は、デスクトップ200を支持するための板で
ある。
【0027】また、上記した説明では、開閉蓋やデスク
トップの下方回動時に制動力を発揮させるようにしてい
るが、回転ダンパ自体の取り付けを逆にしたり、弾性ベ
ーン部材及び弁体の配設位置を変えることにより、必要
に応じて逆方向に制動力を発揮させることもできる。さ
らに、上記した実施例ではいずれも、弾性ベーン部材と
ケーシング内面との間の僅かな隙間をオリフィスとして
利用するタイプのものであるが、ケーシング内面や軸受
部材内端面にオリフィス溝を形成するようにしてもよ
い。この場合、該オリフィス溝の幅が、弾性ベーン部材
の制動方向に沿って次第に狭くなるように形成すると、
制動力を徐々に大きくしていくことができる。
【0028】
【発明の効果】本発明の回転ダンパによれば、弾性ベー
ン部材を用いてるため、作動軸が制動方向に回転せしめ
られる際に、許容限度を超える大きな負荷が加わって
も、弾性ベーン部材が変形したり、損傷を来したりする
ことがなく、その後の使用でも適切な制動力を発揮でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる回転ダンパの一実施例を示す平
面方向から見た一部断面図である。
【図2】図1のA−A線断面図である。
【図3】同実施例の弾性ベーン部材を示す斜視図であ
る。
【図4】本発明にかかる回転ダンパの他の実施例を示す
縦断面図である。
【図5】本発明にかかる回転ダンパの応用例の要部を示
す図である。
【符号の説明】
1 ヒンジ型回転ダンパ 2 固定板 22 筒状部 23 作動軸挿通孔 3 可動板 4 第1の隔壁部 5 第2の隔壁部 6 作動軸 7 軸受部材 8 軸受部材 91 液体室 92 液体室 10 第1の弾性ベーン部材 10b 弁孔 11 第2の弾性ベーン部材 11b 弁孔 12 弁体 13 弁体 100 回転ダンパ 101 ケーシング 102 作動軸 103 隔壁部 104 弾性ベーン部材 105 液体室 200 デスクトップ 300 回転ダンパ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ケーシングに対し粘性液体を介して相対
    的に回転可能に該ケーシングの作動軸挿通孔内に配設さ
    れた作動軸を有する回転ダンパにおいて、 ケーシングの内面、作動軸の周面、ケーシングの内面と
    作動軸の周面との間に軸方向に沿って設けられた1以上
    の隔壁部、及び作動軸挿通孔の軸方向各端部付近に配設
    された軸受部材により形成される1以上の液体室と、 各液体室の軸方向の長さとほぼ同じ長さを有し、基端部
    が作動軸に固定されて各液体室に突出するように配設さ
    れ、作動軸と共に制動方向に回転せしめられる際、設定
    した負荷より大きな負荷が加わった場合に少なくとも先
    端縁付近が該制動方向と反対方向に反り返る程度の弾性
    力を有する弾性ベーン部材と、を有することを特徴とす
    る回転ダンパ。
  2. 【請求項2】 略対向する位置に設けられた2つの隔壁
    部により2つの液体室が形成され、該2つの液体室にそ
    れぞれ弾性ベーン部材が配設されている請求項1記載の
    回転ダンパ。
  3. 【請求項3】 1つの隔壁部により1つの液体室が形成
    され、該液体室に弾性ベーン部材が配設されている請求
    項1記載の回転ダンパ。
  4. 【請求項4】 前記弾性ベーン部材に弁孔が設けられ、
    該弾性ベーン部材の制動方向への回転時には閉塞し、制
    動方向と反対方向への回転時には開放させる弁体を設け
    た請求項1〜3いずれか1に記載の回転ダンパ。
  5. 【請求項5】 前記弁体が、弾性ベーン部材の一面と、
    該面に対して所定の間隙を有して配設された支持板との
    間に遊嵌されている請求項4記載の回転ダンパ。
  6. 【請求項6】 前記軸受部材が作動軸挿通孔内を進退可
    能に設けられ、弾性ベーン部材の軸方向端縁と軸受部材
    の内端面との隙間を調整することができる請求項1〜5
    いずれか1に記載の回転ダンパ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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