JPH0726960Y2 - 生体触媒の固定化用担体 - Google Patents

生体触媒の固定化用担体

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JPH0726960Y2
JPH0726960Y2 JP9911790U JP9911790U JPH0726960Y2 JP H0726960 Y2 JPH0726960 Y2 JP H0726960Y2 JP 9911790 U JP9911790 U JP 9911790U JP 9911790 U JP9911790 U JP 9911790U JP H0726960 Y2 JPH0726960 Y2 JP H0726960Y2
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JP
Japan
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biocatalyst
carrier
bone powder
immobilizing
immobilization
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JP9911790U
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文紀 木村
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Japan Vilene Co Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本考案は、酵素、微生物、動植物細胞などの生体触媒の
固定化用の担体に関する。更に詳しくは、豚骨、牛骨な
どの獣骨を利用した固定化用担体の改良に関する。
[従来の技術] 従来から、生体触媒を固定化する方法として、担体結合
法、架橋法、包括法などの種々の方法が提案されてい
る。この中でも、担体結合法による固定化は、操作が簡
単であることと担体の再生が可能なことから広く利用さ
れている。
特開昭64-80289号には、豚骨などの獣骨を粉砕した骨粉
を用いた生体触媒の固定化用担体が示されている。骨粉
は、多孔性で大きな表面積を有しているだけでなく、多
くの官能基をも有しており、又、他の合成高分子などの
担体に比べて無公害であることから、生体触媒の固定化
に適していると考えられている。
しかしながら、骨粉は比重が約1.7と重いため、反応さ
せる際に基質溶液中に均一に分散させるためには、激し
く攪拌しなければならないため、骨粉に吸着している生
体触媒の脱離、そして攪拌によって生体触媒が受ける剪
断力による活性の低下という問題があった。又、攪拌に
よって反応系に生じた泡によって、反応が阻害されると
いう問題もあった。
これに対して、カゼインを分解基質としたプロテアーゼ
を固定化する方法として、骨粉とカゼイン溶液を混合し
ペースト状とし、これを不織布などの支持材にコーティ
ングしグルタルアルデヒドで架橋した固定化用担体が知
られている。
この固定化用担体はシート状であるため、取扱いが容易
であり、シートを基質溶液中に浸漬させたり、あるいは
シート中に基質溶液を通液させることによって反応させ
ることができるので、激しい攪拌による生体触媒の脱
離、そして失活の問題は解消される。
[考案が解決しようとする課題] しかし、この固定化用担体では骨粉をペースト状にする
ため、骨粉を多量に保持することができない上に、骨粉
は実質的にカゼインに包まれているため、生体触媒の吸
着力が低下するという問題があった。すなわち、この固
定化用担体では、担体自体の保持量が少ない上に、担体
当りの生体触媒の吸着量も少なくなるため、活性の高い
ものは得られなかった。
本考案は、上記従来技術の問題点を解決すべくなされた
ものであり、生体触媒を高活性の状態で維持でき、かつ
多量に固定化することができ、しかも取扱い性に優れた
生体触媒の固定化用担体を提供することを課題とする。
[課題を解決するための手段] すなわち、本考案は、少なくとも2つの繊維質シートが
部分的に接着されており、該接着部によって仕切られる
ことにより形成された空間に骨粉が封入されていること
を特徴とする生体触媒の固定化用担体に関する。
[作用および実施例] 以下、本考案を図面に沿つて説明する。第1図は本考案
の生体触媒の固定化用担体の断面模型図、第2図は斜視
図である。
本考案に使用する骨粉3には、豚骨、牛骨などの獣骨を
粉砕したものが適している。これらの骨粉は、例えば獣
骨を裁断して、付着した肉片を取り除いた後、乾燥およ
び脱脂を行い、この後粉砕することによって作成され
る。
骨粉3の平均粒径は、250〜1000μmの範囲であること
が望ましい。これより平均粒径が小さいと、骨粉の間
に、隙間が形成されにくいため、通液時にチャネリング
が生じやすい。一方、これより平均粒径が大きいと、骨
粉を均一に分散することが困難になりシートがうまく形
成できないか、あるいはシート化できたとしても、表面
積が小さくなるため吸着量が低下する。骨粉の粒径は、
生体触媒の種類に応じて、上記の範囲から適宜選択され
る。
又、骨粉3の量は、50〜400g/m2の範囲にあることが望
ましい。これにより骨粉の量が少ないと、生体触媒の吸
着できる量が少なくなり、これより多すぎるとシート化
することが困難になる。
上記の骨粉3は、全く修飾を受けていないため、多孔性
で大きな表面積をもつという骨粉の性質を最大限に活用
することができる。
本考案の繊維質シート1には、不織布、紙、織物、編み
物などや、これらを複合したシートが好適に用いられ
る。繊維質シート1には、生体触媒や反応基質を通過さ
せ、骨粉3を通過させないことが要求されるため、繊維
質シート1の孔径は、上記の範囲で適宜設定された骨粉
3の粒径よりも小さくなるように設計される。
上記繊維質シートの中でも、不織布は繊維が3次元的に
絡合されているため、骨粉が脱落しにくい上に、通液抵
抗も小さく、又、孔径の大きさも容易に設計できること
から適している。特に、ニードルパンチによって絡合さ
れた不織布の場合は、表面に形成された起毛部分に骨粉
が保持されるたえ、骨粉の偏りが生じ難く、反応が効率
的に行え、通液性も良好なことから最適に用いられる。
繊維質シート1を構成する繊維としては、とくに限定さ
れないが、本考案品は、水溶液中、有機溶媒中での反応
に使用されるため、耐有機溶剤性の高いものが好まし
い。更に、通常120℃で行われるオートクレーブによる
滅菌処理に対して、溶融を起こさないものが好ましい。
この様な繊維としては、例えば、ポリプロピレン繊維、
アクリル繊維、ポリエステル繊維などがある。
本考案の接着部2に使用する接着剤としては、本考案品
が上記のような条件で使用されるため、耐水性、耐有機
溶剤性があり、オートクレーブ処理時における耐熱性を
備えたものであれば何でもよいが、製造工程の簡便化と
いう点で、ホットメルト型の接着剤が好適に用いられ
る。ホットメルト接着剤の樹脂としては、ポリエステル
共重合体、ポリアミド共重合体、ポリプロピレンなどが
好ましい。
繊維質シート1を構成する繊維が熱可塑性合成繊維であ
る場合には、押し金型、あるいはエンボスロールにより
熱シールすることによって熱融着することが可能である
が、上記ホットメルト樹脂からなる熱融着性繊維を含有
させておくことによって、容易にかつ短時間で接着作業
が行え、充分な接着強度が得られる。
上記熱融着性繊維としては、ホットメルト樹脂を低融点
成分として含む複合繊維であってもよい。
繊維質シート1が熱可塑性合成繊維以外の場合には、上
記ホットメルト樹脂からなる繊維を含有させ、上記の押
し金型あるいはエンボスロールで熱シールするか、ホッ
トメルト樹脂を片面に適当な形状にコーティングしてお
いて、ヒートロールによって圧着させる方法が用いられ
る。
接着部2の形状は特に限定されないが、骨粉3が出ない
形状でなければならない。又、第2図のように、骨粉を
封入する空間を、適当な大きさに仕切ることによって、
骨粉の移動を防止することができる。
以下に本考案の生体触媒の固定化用担体の製造方法の一
例を説明する。
まず、1.5デニールのポリエステル繊維80重量部とポリ
エステル成分の芯部とポリプロピレン成分の鞘部からな
る1.5デニールの芯鞘型熱融着性繊維(鞘部の融点160
℃)20重量部からなるウェブをニードルパンチ処理によ
って絡合させ、見かけ密度0.05g/cm3の不織布を得た。
その不織布を下槽として、その上に豚骨粉(平均粒径30
0μm)を散布量が400g/m2となるように散布し、上記と
同じ不織布を上層として積層した。この積層物を表面温
度180℃の格子型の押し金型で熱圧着し、両層の不織布
の鞘成分を熱融着によってシールし、固定化用担体を得
た。
得られた固定化用担体は、多量の骨粉を含み、上下の不
織布は骨粉を通さず、生体触媒、そして反応基質を通す
構造となっていた。又、骨粉はニードルパンチによって
形成された起毛部分に均一に保持された構造となってい
た。接着部は、生体触媒反応に用いられる溶液に対して
充分な接着強度をもち、オートクレーブ処理に対しても
充分な耐熱性を持っていた。
[考案の効果] 本考案の生体触媒の固定化用担体は上述の構成からなる
ため、以下に示す効果を奏する。
骨粉は全く修飾を受けていないため、多孔性で大きな
表面積をもつという骨粉の特性を最大限に利用すること
ができるので、担体当りに多くの生体触媒を保持でき、
さらに骨粉自体も多量に保持することができるので、高
活性の固定化用担体が得られる。
繊維質シートは、生体触媒、および反応基質を自由に
通過させるため、生体触媒を固定化させる場合には、生
体触媒を含む溶液に、そして基質と反応させる場合に
は、基質溶液に浸漬させておけばよいので反応操作が簡
便化される。
上記のように、基質との反応が、穏やかな条件で行え
るため、生体触媒の脱離の心配がなく、過度の剪断力を
受けないため、高活性な状態を維持できる。
骨粉は小さく仕切られた空間に封入されているので、
どのような向きで使用しても、偏りを生じることがな
く、さらに繊維質シートがニードルパンチ不織布の場合
であれば、その空間内においても偏りが防止される。
成型性の良い繊維質シートからなるため、各種リアク
ターに対する適応性がある。
以上のように、本考案の生体触媒の固定化用担体は優れ
た効果を有し、産業上極めて有用なものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の生体触媒の固定化用担体の一例を示す
断面模型図であり、第2図はその斜視図である。 1……繊維質シート 2……接着部 3……骨粉

Claims (4)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも2つの繊維質シートが部分的に
    接着されており、該接着部によって仕切られることによ
    り形成された空間に骨粉が封入されていることを特徴と
    する生体触媒の固定化用担体。
  2. 【請求項2】少なくとも1つの繊維質シートが熱融着性
    繊維を含んでいる実用新案登録請求の範囲第1項記載の
    生体触媒の固定化用担体。
  3. 【請求項3】少なくとも1つの繊維質シートの片面に熱
    融着性樹脂が付着されている実用新案登録請求の範囲第
    1項記載の生体触媒の固定化用担体。
  4. 【請求項4】少なくとも1つの繊維質シートがニードル
    パンチで絡合された不織布である実用新案登録請求の範
    囲第1〜3項記載の生体触媒の固定化用担体。
JP9911790U 1990-09-21 1990-09-21 生体触媒の固定化用担体 Expired - Lifetime JPH0726960Y2 (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006192429A (ja) * 2004-12-27 2006-07-27 Kang Na Hsing Enterprise Co Ltd 汚染流体を処理する方法、汚染流体を処理するシステム、および汚染流体を処理するのに適したバイオマスキャリアを作る方法

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JP2006192429A (ja) * 2004-12-27 2006-07-27 Kang Na Hsing Enterprise Co Ltd 汚染流体を処理する方法、汚染流体を処理するシステム、および汚染流体を処理するのに適したバイオマスキャリアを作る方法

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