JPH07269358A - 2サイクルエンジン - Google Patents

2サイクルエンジン

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JPH07269358A
JPH07269358A JP6060789A JP6078994A JPH07269358A JP H07269358 A JPH07269358 A JP H07269358A JP 6060789 A JP6060789 A JP 6060789A JP 6078994 A JP6078994 A JP 6078994A JP H07269358 A JPH07269358 A JP H07269358A
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JP
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piston
air
chamber
scavenging
underside
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Withdrawn
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JP6060789A
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English (en)
Inventor
Masaaki Nakachi
正明 中地
Yoshitaka Kawahara
芳隆 河原
Kazunori Kudo
和憲 工藤
Yoshihide Nakatani
美英 中谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Publication date
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
    • F02B75/00Other engines
    • F02B75/02Engines characterised by their cycles, e.g. six-stroke
    • F02B2075/022Engines characterised by their cycles, e.g. six-stroke having less than six strokes per cycle
    • F02B2075/025Engines characterised by their cycles, e.g. six-stroke having less than six strokes per cycle two
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/12Improving ICE efficiencies

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 2サイクルエンジンの吸気装置に関し、混合
気の流入量増加と排気への吹き抜けを防止し、混合気の
供給時期の適正化を図り掃気特性を向上させる。 【構成】 ピストン42の上昇時に膨張し、下降時に圧
縮する第1アンダサイド室47、及び上昇時に圧縮し、
下降時に膨張する第2アンダサイド室52をシリンダ4
1の下側に夫々形成し、リード弁67、吸入通路68及
びエアクリーナ69を第1アンダサイド室に連通し、混
合気を供給するリード弁75、吸入通路76混合器77
及びエアクリーナ78をアンダサイド室52に連通し、
更に掃気孔55をシリンダ41の頂部に設け、燃料噴射
弁70を掃気孔55に設ける。掃気弁の動作と燃料噴射
弁の動作とを独立させて圧縮空気の流入と混合気の流入
とを独立させ、混合気の供給時期の適正化を図ると共に
掃気特性が向上させ、混合気の排気孔45への吹き抜け
を減少させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ピストンの2行程で1
サイクルを完了する2サイクルエンジンに関し、混合気
の供給特性の向上と吹き抜け防止を企図したものであ
る。
【0002】
【従来の技術】2サイクルエンジンは、ピストンの2行
程で1サイクルを完了し、クランク軸に1回転毎(ピス
トンが下がる毎)に爆発して動力を発生するもので、小
型のガソリンエンジンや一部のディーゼルエンジンに用
いられている。
【0003】一般的な従来の2サイクルエンジンを図
9、図10に基づいて説明する。図9にはシュニューレ
式構造の2サイクルエンジンの断面、図10には掃気の
流れ状況を示してある。
【0004】図9に示すように、シリンダ1にはピスト
ン2がシリンダ1の軸方向(上下方向)に往復動自在に
支持され、ピストン2はコネクティングロッド3を介し
てクランク軸4のピン部4aに連結している。シリンダ
1の側壁には排気孔5が設けられ、排気孔5は図示しな
い排気通路に連通している。また、シリンダ1の側壁に
は掃気孔6が設けられ、掃気孔6は掃気通路7を介して
クランクケース8内に連通している。排気孔5及び掃気
孔6はピストン2の往復動によりピストン2によって異
なったタイミングで開閉される。シリンダ1にはシリン
ダヘッド9が取り付けられて燃焼室10が形成され、シ
リンダヘッド9には点火プラグ11が取り付けられてい
る。クランクケース8内には混合気12(図10参照)
が導入され、混合気12はクランクケース8内で圧縮さ
れて掃気通路7及び掃気孔6を介して燃焼室10内に流
入する。尚、クランクケース8内への混合気12の導入
は、前のサイクルの圧縮行程でピストン2が上昇した時
に生じるクランクケース8内の負圧により図示しない気
化器を通して行われる。
【0005】図9に示した2サイクルエンジンでは、点
火プラグ11の火花によって燃焼室10内で爆発が生じ
てピストン2が押し下げられ、ピストン2の動力によっ
てコネクティングロッド3を介してクランク軸4を回転
させ、出力を得るようになっている。ピストン2が押し
下げられる途中のある位置で排気孔5が開いて燃焼室1
0内の既燃ガス13(図10参照)が排出され、次い
で、掃気孔6が開いてピストン2の下降端で掃気通路7
から圧縮された混合気12が燃焼室10内に流入し、ピ
ストン2の上昇により燃焼室10内の掃気が行われる。
再びピストン2の上昇端部付近で点火プラグ11の火花
によって燃焼室10内で爆発が生じ、ピストン2の2行
程で1サイクルを完了する。この掃気方式はシュニュー
レ方式と称され、図10に既燃ガス13と混合気12と
の交換状況を示してある。
【0006】他の従来の2サイクルエンジンを図11、
図12に基づいて説明する。図11にはユニフロー式構
造の2サイクルエンジンの断面、図12には掃気の流れ
状況を示してある。
【0007】図11に示した2サイクルエンジンは、シ
リンダの頂部に掃気孔が設けられたものである。図9に
示すように、シリンダ21にはピストン22がシリンダ
21の軸方向(上下方向)に往復動自在に支持され、ピ
ストン22はコネクティングロッド23を介してクラン
ク軸24のピン部24aに連結している。シリンダ21
の側壁には排気孔25が設けられ、排気孔25は図示し
ない排気通路に連通している。排気孔25はピストン2
2の上下動によりピストン22によって開閉される。シ
リンダ21にはシリンダヘッド26が取り付けられて燃
焼室27が形成され、シリンダヘッド26には点火プラ
グ28が取り付けられている。一方、シリンダヘッド2
6には燃焼室27に開口する掃気孔29が設けられ、掃
気孔29は茸型の掃気弁30によって開閉され、掃気孔
29は掃気弁30によって常時は閉じられている。掃気
孔29は掃気通路31を介してクランクケース32内に
連通している。掃気弁30は弁開閉手段33によって開
閉駆動され、ピストン22の上下動(クランク軸24の
回転角度)に連動して掃気孔29が開かれる。クランク
ケース32内には混合気34(図12参照)が導入さ
れ、混合気34はクランクケース32内で圧縮されて掃
気通路31及び掃気孔29を介して燃焼室27内に流入
する。
【0008】図11に示した2サイクルエンジンでは、
点火プラグ28の火花によって燃焼室27内で爆発が生
じてピストン22が押し下げられ、ピストン22の動力
によってコネクティングロッド23を介してクランク軸
24を回転させ、出力を得るようになっている。ピスト
ン22が押し下げられる途中のある位置で排気孔25が
開いて燃焼室27内の既燃ガス35(図12参照)が排
出される。次いで、弁開閉手段33によって掃気弁30
が駆動して掃気孔29が開き、ピストン22の下降端で
掃気通路31から圧縮された混合気34が燃焼室27内
に流入する。混合気34が燃焼室27内に流入した後、
弁開閉手段33によって掃気弁30が駆動して掃気孔2
9が閉じ、ピストン22の上昇により燃焼室27内の掃
気が行われる。再びピストン22の上昇端部付近で点火
プラグ28の火花によって燃焼室27内で爆発が生じ、
ピストン22の2行程で1サイクルを完了する。この掃
気方式はユニフロー方式と称され、図12に既燃ガス3
5と混合気34との交換状況を示してある。尚、クラン
クケース32内への混合気34の導入は、前述同様、前
のサイクルの圧縮行程でピストン22が上昇した時に生
じるクランクケース32内の負圧により図示しない気化
器を通して行われる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】従来のシュニューレ式
構造の2サイクルエンジンは、バルブシステムが全くな
いので構造が簡単で軽量であるが、燃費や排ガス性能が
悪い、といった問題がある。これは、吸入新気に燃料を
混合した混合気を用いてシリンダ1内を掃気する際に、
混合気の一部が既燃ガスと共に排気に吹き抜けるためで
ある。図9に示した2サイクルエンジンは、排気孔5の
すぐ横に位置する掃気孔6からシリンダ1内に混合気を
吹き出すので、混合気の一部が既燃ガスと共に排気に吹
き抜けるのは避けられない。また、従来のユニフロー式
構造の2サイクルエンジンは、排気孔25に対向する掃
気孔29から混合気を導入するので、シュニューレ式構
造の2サイクルエンジンに比べて混合気の吹き抜けを抑
えることができる。しかし、大型のディーゼルエンジン
等に比べ、掃気の流入位置と排気の流出位置の間隔が比
較的短く、混合気の吹き抜けの抑制は十分とはいえな
い。また、混合気の燃焼室27内への供給は、ピストン
22の下降時に掃気弁30が開いたタイミングのみに限
定されるので、自由度が少なく混合気の吹き抜けの抑制
及び混合気形成が不十分である。また、クランク室32
の容積が大きく、ピストン22の下降時の圧力が十分に
高いとはいえないため、十分な掃気流量を得ることがで
きない。更に、掃気弁30の開弁及び燃焼室27内の掃
気を同時に行うので、掃気弁30の開閉特性及び掃気流
動特性に自由度が少なく、十分な掃気特性を得ることが
できない。
【0010】本発明は上記状況に鑑みてなされたもの
で、シリンダ内の掃気特性及び混合気の供給特性を向上
させて混合気の排気への吹き抜けを大幅に低減した2サ
イクルエンジンを提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の第1発明の構成は、シリンダの側壁に設けられた排気
孔の開閉をピストンの下死点付近のストローク位置で行
う2サイクルエンジンにおいて、前記シリンダのアンダ
サイド側に形成され前記ピストンの上昇時に膨張すると
共に前記ピストンの下降時に圧縮される第1ピストンア
ンダサイド室と、前記シリンダのアンダサイド側に形成
され前記ピストンの上昇時に圧縮されると共に前記ピス
トンの下降時に膨張する第2ピストンアンダサイド室
と、前記第1ピストンアンダサイド室に連通し該第1ピ
ストンアンダサイド室側への空気の流れのみを許容する
逆止弁を介して該第1ピストンアンダサイド室内に空気
を供給する空気吸入手段と、前記第2ピストンアンダサ
イド室に連通し該第2ピストンアンダサイド室側への混
合気の流れのみを許容する逆止弁を介して該第2ピスト
ンアンダサイド室内に混合気を供給する混合気吸入手段
と、前記シリンダの頂部に設けられ掃気弁により開閉さ
れる掃気孔と、該掃気孔もしくは燃焼室に臨み混合気を
噴射する噴射弁と、前記第1ピストンアンダサイド室と
前記掃気孔とを連通する掃気通路と、前記噴射弁側への
混合気の流れのみを許容する逆止弁を介して前記第2ピ
ストンアンダサイド室と前記噴射弁とを連通する混合気
通路とを備えたことを特徴とする。
【0012】また上記目的を達成するための第2発明の
構成は、シリンダの側壁に設けられた排気孔の開閉をピ
ストンの下死点付近のストローク位置で行う2サイクル
エンジンにおいて、前記シリンダのアンダサイド側に形
成され前記ピストンの上昇時に圧縮されると共に前記ピ
ストンの下降時に膨張するピストンアンダサイド室と、
前記ピストンの上昇時に膨張すると共に前記ピストンの
下降時に圧縮されるクランク室と、前記クランク室に連
通し該クランク室側への空気の流れのみを許容する逆止
弁を介して該クランク室内に空気を供給する空気吸入手
段と、前記ピストンアンダサイド室に連通し該ピストン
アンダサイド室側への混合気の流れのみを許容する逆止
弁を介して該ピストンアンダサイド室内に混合気を供給
する混合気吸入手段と、前記シリンダの頂部に設けられ
掃気弁により開閉される掃気孔と、該掃気孔もしくは燃
焼室に臨み混合気を噴射する噴射弁と、前記クランク室
と前記掃気孔とを連通する掃気通路と、前記噴射弁側へ
の混合気の流れのみを許容する逆止弁を介して前記ピス
トンアンダサイド室と前記噴射弁とを連通する混合気通
路とを備えたことを特徴とする。
【0013】また上記目的を達成するための第3発明の
構成は、シリンダの側壁に設けられた排気孔の開閉をピ
ストンの下死点付近のストローク位置で行う2サイクル
エンジンにおいて、前記シリンダのアンダサイド側に形
成され前記ピストンの上昇時に膨張すると共に前記ピス
トンの下降時に圧縮される第1ピストンアンダサイド室
と、前記シリンダのアンダサイド側に形成され前記ピス
トンの上昇時に圧縮されると共に前記ピストンの下降時
に膨張する第2ピストンアンダサイド室と、前記ピスト
ンの上昇時に膨張すると共に前記ピストンの下降時に圧
縮されるクランク室と、前記第1ピストンアンダサイド
室に連通し該第1ピストンアンダサイド室側への空気の
流れのみを許容する逆止弁を介して該第1ピストンアン
ダサイド室内に空気を供給する空気吸入手段と、前記第
2ピストンアンダサイド室に連通し該第2ピストンアン
ダサイド室側への混合気の流れのみを許容する逆止弁を
介して該第2ピストンアンダサイド室内に混合気を供給
する混合気吸入手段と、前記シリンダの頂部に設けられ
掃気弁により開閉される掃気孔と、該掃気孔もしくは燃
焼室に臨み混合気を噴射する噴射弁と、前記第1ピスト
ンアンダサイド室と前記掃気孔とを連通する掃気通路
と、前記噴射弁側への混合気の流れのみを許容する逆止
弁を介して前記第2ピストンアンダサイド室と前記噴射
弁とを連通する混合気通路と、前記クランク室から連通
路を介して導かれる空気圧により前記掃気弁の開閉駆動
を行う圧力式開閉手段とを備えたことを特徴とする。
【0014】また上記目的を達成するための第4発明の
構成は、シリンダの側壁に設けられた排気孔の開閉をピ
ストンの下死点付近のストローク位置で行う2サイクル
エンジンにおいて、前記シリンダのアンダサイド側に形
成され前記ピストンの上昇時に膨張すると共に前記ピス
トンの下降時に圧縮される第1ピストンアンダサイド室
と、前記シリンダのアンダサイド側に形成され前記ピス
トンの上昇時に圧縮されると共に前記ピストンの下降時
に膨張する第2ピストンアンダサイド室と、前記ピスト
ンの上昇時に膨張すると共に前記ピストンの下降時に圧
縮されるクランク室と、前記クランク室に連通し該クラ
ンク室側への空気の流れのみを許容する逆止弁を介して
該クランク室内に空気を供給する空気吸入手段と、前記
第2ピストンアンダサイド室に連通し該第2ピストンア
ンダサイド室側への混合気の流れのみを許容する逆止弁
を介して該第2ピストンアンダサイド室内に混合気を供
給する混合気吸入手段と、前記シリンダの頂部に設けら
れ掃気弁により開閉される掃気孔と、該掃気孔もしくは
燃焼室に臨み混合気を噴射する噴射弁と、前記クランク
室と前記掃気孔とを連通する掃気通路と、前記噴射弁側
への混合気の流れのみを許容する逆止弁を介して前記第
2ピストンアンダサイド室と前記噴射弁とを連通する混
合気通路と、前記第1ピストンアンダサイド室から連通
路を介して導かれる空気圧により前記掃気弁の開閉駆動
を行う圧力式開閉手段とを備えたことを特徴とする。
【0015】また上記目的を達成するための第5発明の
構成は、シリンダの側壁に設けられた排気孔の開閉をピ
ストンのストロークで行う2サイクルエンジンにおい
て、前記シリンダの側壁に設けられ、前記ピストンの下
死点付近のストローク位置で開孔される掃気孔と、前記
シリンダのアンダサイド側に形成され前記ピストンの上
昇時に膨張すると共に前記ピストンの下降時に圧縮され
る第1ピストンアンダサイド室と、前記シリンダのアン
ダサイド側に形成され前記ピストンの上昇時に圧縮され
ると共に前記ピストンの下降時に膨張する第2ピストン
アンダサイド室と、燃焼室に臨み混合気を噴射する噴射
弁と、前記第1ピストンアンダサイド室に連通し該第1
ピストンアンダサイド室側への空気の流れのみを許容す
る逆止弁を介して該第1ピストンアンダサイド室内に空
気を供給する空気吸入手段と、前記第2ピストンアンダ
サイド室に連通し該第2ピストンアンダサイド室側への
混合気の流れのみを許容する逆止弁を介して該第2ピス
トンアンダサイド室内に混合気を供給する混合気吸入手
段と、前記第1ピストンアンダサイド室と前記掃気孔と
を連通する掃気通路と、前記噴射弁側への混合気の流れ
のみを許容する逆止弁を介して前記第2ピストンアンダ
サイド室と前記噴射弁とを連通する混合気通路とを備え
たことを特徴とする。
【0016】
【作用】第1発明の2サイクルエンジンでは、第1ピス
トンアンダサイド室はピストンの上昇時に膨張され、逆
止弁を介して空気吸入手段により空気が吸入される。第
1ピストンアンダサイド室はピストンの下降時に圧縮さ
れ、掃気通路から掃気孔を介して圧縮空気がシリンダ内
に供給される。第2ピストンアンダサイド室はピストン
の下降時に膨張され、逆止弁を介して混合気吸入手段に
より混合気が吸入される。第2ピストンアンダサイド室
はピストンの上昇時に圧縮され、混合気通路から噴射弁
を介して混合気がシリンダ内に供給される。掃気弁の動
作と噴射弁の動作とが独立しているため、圧縮空気の流
入と混合気の流入とが独立して行われ、混合気に供給時
期の適正化が図れる。容積の小さい第1ピストンアンダ
サイド室で圧縮された圧縮空気をシリンダ内へ供給する
ことにより、圧縮空気のシリンダ内への供給圧力(掃気
圧)が高くなり、掃気特性が向上する。また、容積の小
さい第2ピストンアンダサイド室で圧縮された混合気を
シリンダ内へ供給することにより、混合気のシリンダ内
への供給圧力が高くなり排気孔への吹き抜けが減少す
る。
【0017】第2発明の2サイクルエンジンでは、ピス
トンアンダサイド室はピストンの下降時に膨張され、逆
止弁を介して混合気吸入手段により混合気が吸入され
る。ピストンアンダサイド室はピストンの上昇時に圧縮
され、混合気通路から噴射弁を介して混合気がシリンダ
内に供給される。クランク室はピストンの上昇時に膨張
され、逆止弁を介して空気吸入手段により空気が吸入さ
れる。クランク室はピストンの下降時に圧縮され、掃気
通路から掃気孔を介して圧縮空気がシリンダ内に供給さ
れる。掃気弁の動作と噴射弁の動作とが独立しているた
め、圧縮空気の流入と混合気の流入とが独立して行わ
れ、混合気の供給時期の適正化が図れる。容積の小さい
ピストンアンダサイド室で圧縮された混合気をシリンダ
内へ供給することにより、混合気のシリンダ内への供給
圧力が高くなり排気孔への吹き抜けが減少する。
【0018】第3発明の2サイクルエンジンでは、第1
ピストンアンダサイド室はピストンの上昇時に膨張さ
れ、逆止弁を介して空気吸入手段により空気が吸入され
る。第1ピストンアンダサイド室はピストンの下降時に
圧縮され、掃気通路から掃気孔を介して圧縮空気がシリ
ンダ内に供給される。第2ピストンアンダサイド室はピ
ストンの下降時に膨張され、逆止弁を介して混合気吸入
手段により混合気が吸入される。第2ピストンアンダサ
イド室はピストンの上昇時に圧縮され、混合気通路から
噴射弁を介して混合気がシリンダ内に供給される。クラ
ンク室はピストンの下降時に圧縮され、連通路を介して
圧縮空気が圧力式開閉手段に導かれ掃気弁の開閉駆動が
行なわれる。掃気弁の動作と噴射弁の動作とが独立して
いるため、圧縮空気の流入と混合気の流入とが独立して
行われ、混合気の供給時期の適正化が図れる。容積の小
さい第1ピストンアンダサイド室で圧縮された圧縮空気
をシリンダ内へ供給することにより、圧縮空気のシリン
ダ内への供給圧力(掃気圧)が高くなり、掃気特性が向
上する。また、容積の小さい第2ピストンアンダサイド
室で圧縮された混合気をシリンダ内へ供給することによ
り、混合気のシリンダ内への供給圧力が高くなり排気孔
への吹き抜けが減少する。また、クランク室内で圧縮さ
れた掃気圧に関係ない圧縮空気により駆動される圧力式
開閉手段により掃気弁の開閉動作が行われるため、掃気
弁の開閉動作が掃気圧の変動に影響されない。
【0019】第4発明の2サイクルエンジンでは、第1
ピストンアンダサイド室はピストンの下降時に圧縮さ
れ、連通路を介して圧縮空気が圧力式開閉手段に導かれ
掃気弁の開閉駆動が行なわれる。第2ピストンアンダサ
イド室はピストンの下降時に膨張され、逆止弁を介して
混合気吸入手段により混合気が吸入される。第2ピスト
ンアンダサイド室はピストンの上昇時に圧縮され、混合
気通路から噴射弁を介して混合気がシリンダ内に供給さ
れる。クランク室はピストンの上昇時に膨張され、逆止
弁を介して空気吸入手段により空気が吸入される。クラ
ンク室はピストンの下降時に圧縮され、掃気通路から掃
気孔を介して圧縮空気がシリンダ内に供給される。掃気
弁の動作と噴射弁の動作とが独立しているため、圧縮空
気の流入と混合気の流入とが独立して行われ、混合気の
供給時期の適正化が図れる。また、容積の小さい第2ピ
ストンアンダサイド室で圧縮された混合気をシリンダ内
へ供給することにより、混合気のシリンダ内への供給圧
力が高くなり排気孔への吹き抜けが減少する。また、第
1ピストンアンダサイド室内で圧縮された掃気圧に関係
ない圧縮空気により駆動される圧力式開閉手段により掃
気弁の開閉動作が行われるため、掃気弁の開閉動作が掃
気圧の変動に影響されない。
【0020】第5発明の2サイクルエンジンでは、第1
ピストンアンダサイド室はピストンの上昇時に膨張さ
れ、逆止弁を介して空気吸入手段により空気が吸入され
る。第1ピストンアンダサイド室はピストンの下降時に
圧縮され、掃気通路から掃気孔を介して圧縮空気がシリ
ンダ内に供給される。第2ピストンアンダサイド室はピ
ストンの下降時に膨張され、逆止弁を介して混合気吸入
手段により混合気が吸入される。第2ピストンアンダサ
イド室はピストンの上昇時に圧縮され、混合気通路から
噴射弁を介して混合気がシリンダ内に供給される。掃気
弁の動作と噴射弁の動作とが独立しているため、圧縮空
気の流入と混合気の流入とが独立して行われ、混合気の
供給時期の適正化が図れる。また、容積の小さい第1ピ
ストンアンダサイド室で圧縮された圧縮空気をシリンダ
内へ供給することにより、圧縮空気のシリンダ内への供
給圧力(掃気圧)が高くなり、掃気特性が向上する。ま
た、容積の小さい第2ピストンアンダサイド室で圧縮さ
れた混合気をシリンダ内へ供給することにより、混合気
のシリンダ内への供給圧力が高くなり排気孔への吹き抜
けが減少する。また、ピストンの下死点付近のストロー
クで開孔される掃気孔から圧縮空気をシリンダ内へ供給
することにより、圧縮空気によって混合気がシールさ
れ、混合気の排気孔への吹き抜けが減少する。
【0021】
【実施例】図1に基づいて第1発明を説明する。図1に
は第1発明の一実施例に係る2サイクルエンジンの断面
を示してある。
【0022】図1に示すように、シリンダ41にはピス
トン42がシリンダ41の軸方向(上下方向)に往復動
自在に支持され、ピストン42の軸部42aはコネクテ
ィングロッド43を介してクランク軸44のピン部44
aに連結している。シリンダ41の側壁には排気孔45
が設けられ、排気孔45は図示しない排気通路に連通し
ている。排気孔45はピストン42の上下動によりピス
トン42の下死点付近のストローク位置で開孔される。
シリンダ41の下部には仕切壁46が固定され、ピスト
ン42との間に第1ピストンアンダサイド室(第1アン
ダサイド室)47が形成されている。仕切壁46にはシ
ールリング48を介してピストン42の軸部42aが摺
動自在に嵌合し、第1アンダサイド室47はクランクケ
ース49(クランク室)から独立してシリンダ41のア
ンダサイド側に形成されている。第1アンダサイド室4
7はピストン42の上昇時に容積が増加して膨張され、
ピストン42の下降時に容積が減少して圧縮される。一
方、仕切壁46を挟んで第1アンダサイド室47の反対
側におけるピストン42の軸部42aには摺動仕切50
が固定され、摺動仕切50はシールリング51を介して
シリンダ41の内壁に摺動自在に支持されている。摺動
仕切50と仕切壁46とによって第2ピストンアンダサ
イド室(第2アンダサイド室)52が形成され、第2ア
ンダサイド室52はピストン42の上昇時に容積が減少
して圧縮され、ピストン42の下降時に容積が増加して
膨張される。尚、図中の符号で49aはクランクケース
49に形成された空気穴である。
【0023】シリンダ41にはシリンダヘッド53が取
り付けられ、シリンダヘッド53には点火プラグ(図示
省略)が取り付けられている。シリンダヘッド53(シ
リンダ41の頂部)には燃焼室54に開口する掃気孔5
5が設けられ、掃気孔55は茸型の掃気弁56によって
開閉される。掃気弁56は弁開閉手段57によって開閉
駆動され、掃気孔55は掃気弁56によって常時は閉じ
られた状態になっている。弁開閉手段57を説明する。
シリンダヘッド53にはガイド58が設けられ、ガイド
58には掃気弁56の軸部56aが摺動自在に嵌合して
いる。掃気弁56の軸部56aにはバネ受59が設けら
れ、バネ受59とガイド58とにわたって圧縮バネ60
が設けられている。つまり、掃気弁56は圧縮バネ60
により上方(掃気孔55を閉じる方向)に付勢されてい
る。シリンダヘッド53には圧力式開閉手段であるダイ
ヤフラムアクチュエータ61が設けられ、ダイヤフラム
アクチュエータ61には掃気弁56の軸部56aの上端
部が当接するダイヤフラム62が設けられている。ダイ
ヤフラム62を挟んで掃気弁56の反対側におけるダイ
ヤフラムアクチュエータ61には圧力室63が形成さ
れ、圧力室63に流体圧が作用することによりダイヤフ
ラム62を介して掃気弁56は圧縮バネ60のバネ力に
抗して下方に移動し、掃気孔55が開かれる。
【0024】第1アンダサイド室47の吐出口64と掃
気孔55とにわたって掃気通路65が設けられ、第1ア
ンダサイド室47で圧縮された圧縮空気が掃気通路65
によって掃気孔55に導かれる。掃気通路65には分岐
路66が設けられ、分岐路66は圧力室63に連通して
いる。つまり、第1アンダサイド室47で圧縮された圧
縮空気が掃気通路65及び分岐路66を経て圧力室63
に導かれ、圧力室63には圧縮空気が作用するようにな
っている。第1アンダサイド室47は空気吸入手段とし
てのリード弁67、吸入通路68及びエアクリーナ69
を介して外部に連通し、リード弁67は第1アンダサイ
ド室47側への空気の流れのみを許容する逆止弁となっ
ている。一方、シリンダヘッド53には掃気孔55に臨
む燃料噴射弁70が取り付けられ、燃料噴射弁70はソ
レノイド71によって開弁が制御される。第2アンダサ
イド室52の吐出口72と燃料噴射弁70とにわたって
混合気通路73が設けられ、混合気通路73には燃料噴
射弁70側への混合気の流れのみを許容する逆止弁74
が設けられ、第2アンダサイド室52で圧縮された混合
気が混合気通路73によって燃料噴射弁70に導かれ
る。第2アンダサイド室52には混合気吸入手段として
のリード弁75、吸入通路76、混合器77及びエアク
リーナ78を介して外部に連通し、リード弁75は第2
アンダサイド室52側への混合気の流れのみを許容する
逆止弁となっている。
【0025】図1に示したものは、燃料噴射弁70を掃
気孔55に臨ませてシリンダヘッド53に設けたが、図
2に示すように、燃料噴射弁70を燃焼室54に直接臨
ませてシリンダヘッド53に設けることも可能である。
【0026】上記構成の2サイクルエンジンでは、点火
プラグの火花によって燃焼室54内で爆発が生じてピス
トン42が押し下げられ、ピストン42の動力によって
コネクティングロッド43を介してクランク軸44を回
転させ、出力を得るようになっている。膨張行程時にピ
ストン42が押し下げられる途中のある位置で排気孔4
5が開いて燃焼室54内の既燃ガスが排出される。この
時、ピストン42の下降によって第1アンダサイド室4
7で圧縮された圧縮空気が掃気通路65を通って掃気孔
55に導かれると共に、第1アンダサイド室47で圧縮
された圧縮空気が掃気通路65及び分岐路66を経て圧
力室63に導かれ、ダイヤフラム62を介して掃気弁5
6は圧縮バネ60のバネ力に抗して下方に移動して掃気
孔55が開かれ、圧縮空気が掃気孔55から燃焼室54
内に導入される。また、前回のサイクル時にピストン4
2の上昇によって第2アンダサイド室52で圧縮された
混合気が混合気通路73を通って燃料噴射弁70に導か
れてチャージされており、ソレノイド71によって燃料
噴射弁70を開弁することで、圧縮空気と共に混合気が
掃気孔55から燃焼室54内に導入される。これによ
り、燃焼室57内の掃気及び燃焼室57内への混合気の
流入が行われる。再びピストン42の上昇端部付近で点
火プラグの火花によって燃焼室57内で爆発が生じ、ピ
ストン42の2行程で1サイクルを完了する。
【0027】ソレノイド71による燃料噴射弁70の開
弁時期は、圧縮空気が掃気孔55から燃焼室54内に導
入された後に設定されており、排気孔45から燃焼室5
4内の既燃ガスが排出された後に混合気が燃焼室57内
に流入するようになっている。このため、混合気の排気
孔45への吹き抜けが大幅に低減される。図2に示すよ
うに、燃料噴射弁70を燃焼室54に直接臨ませてシリ
ンダヘッド53に設けた場合、排気孔45から燃焼室5
4内の既燃ガスが排出されてピストン42によって排気
孔45が閉じられた後にソレノイド71による燃料噴射
弁70の開弁時期を設定することで、混合気の排気孔4
5への吹き抜けを完全に無くすことができる。尚、第1
アンダサイド室47はピストン42の上昇時に膨張さ
れ、リード弁67を介して吸入通路68及びエアクリー
ナ54により空気が吸入され、第2アンダサイド室52
はピストン42の下降時に膨張され、リード弁75を介
して吸入通路76、混合器77及びエアクリーナ54に
より混合気が吸入される。
【0028】上記構成の2サイクルエンジンは、容積の
小さい第2アンダサイド室52で圧縮された混合気をシ
リンダ41内に供給するようにしているので、混合気の
シリンダ41内への供給圧力(掃気圧)が高くなり、掃
気の流れが排気の流れに左右されにくくなり、排気孔4
5への混合気の吹き抜けが減少する。また、ソレノイド
71による燃料噴射弁70の開弁時期の調整により混合
気の流入時期を自由に設定でき、燃料供給特性の自由度
が増す。尚、燃料噴射弁70の開弁時期の調整は、ソレ
ノイド71によるものに限らず、第2アンダサイド室5
2内の圧縮圧を用いる等他の機構を用いることも可能で
ある。また、掃気弁56の開弁を第1アンダサイド室4
7内の圧縮圧を用いて行ったが、電磁弁を用いる等他の
機構を用いることも可能である。
【0029】次に図3に基づいて第2発明を説明する。
図3には第2発明の一実施例に係る2サイクルエンジン
の断面を示してある。
【0030】図3に示すように、シリンダ81にはピス
トン82がシリンダ81の軸方向(上下方向)に往復動
自在に支持され、ピストン82の軸部82aはコネクテ
ィングロッド83を介してクランク軸84のピン部84
aに連結している。シリンダ81の側壁には排気孔85
が設けられ、排気孔85は図示しない排気通路に連通し
ている。排気孔85はピストン82の上下動によりピス
トン82の下死点付近のストローク位置で開孔される。
シリンダ81の下部には仕切壁86が固定され、仕切壁
86にはシールリング87を介してピストン82の軸部
82aが摺動自在に嵌合している。仕切壁86を挟んで
ピストン82の反対側におけるピストン82の軸部82
aには摺動仕切88が固定され、摺動仕切88はシール
リング89を介してシリンダ81の内壁に摺動自在に支
持されている。摺動仕切88と仕切壁86とによってピ
ストンアンダサイド室(アンダサイド室)90が形成さ
れ、アンダサイド室90はピストン82の上昇時に容積
が減少して圧縮され、ピストン82の下降時に容積が増
加して膨張される。
【0031】シリンダ81にはシリンダヘッド91が取
り付けられ、シリンダヘッド91には点火プラグ(図示
省略)が取り付けられている。シリンダヘッド91(シ
リンダ81の頂部)には燃焼室92に開口する掃気孔9
3が設けられ、掃気孔93は茸型の掃気弁94によって
開閉される。掃気弁94は図1で示した弁開閉手段57
と同一構成の弁開閉手段57によって開閉駆動され、掃
気孔93は掃気弁94によって常時は閉じられた状態に
なっている。弁開閉手段57は図1で示したものと同一
であるので、重複する説明は省略する。シリンダヘッド
91にはガイド95が設けられ、ガイド95には掃気弁
94の軸部94aが摺動自在に嵌合している。掃気弁9
4の軸部94aにはバネ受96が設けられ、バネ受96
とガイド95とにわたって圧縮バネ97が設けられてい
る。つまり、掃気弁94は圧縮バネ97により上方(掃
気孔93を閉じる方向)に付勢されている。圧力室63
に流体圧が作用することによりダイヤフラム62を介し
て掃気弁94は圧縮バネ97のバネ力に抗して下方に移
動し、掃気孔93が開かれる。図中の符号で98はピス
トン82と仕切壁86との間のシリンダ81に設けられ
た空気穴である。
【0032】クランクケース99(クランク室)とシリ
ンダ81とは摺動仕切88によって仕切られ、クランク
ケース99内はピストン82の上昇時に容積が増加して
膨張され、ピストン82の下降時に容積が減少して圧縮
されされる。クランクケース99の吐出口100 と掃気孔
93とにわたって掃気通路101 が設けられ、クランクケ
ース99で圧縮された圧縮空気が掃気通路101 によって
掃気孔93に導かれるようになっている。掃気通路101
には分岐路102 が設けられ、分岐路102 は圧力室63に
連通している。つまり、クランクケース99で圧縮され
た圧縮空気が掃気通路101 及び分岐路102 を経て圧力室
63に導かれ、圧力室63には圧縮空気が作用するよう
になっている。クランクケース99は空気吸入手段とし
てのリード弁103 、吸入通路104 及びエアクリーナ105
を介して外部に連通し、リード弁103 はクランクケース
99側への空気の流れのみを許容する逆止弁となってい
る。一方、第1発明と同様に、シリンダヘッド91には
掃気孔93に臨む燃料噴射弁106 が取り付けられ、燃料
噴射弁106 はソレノイド107 によって開弁が制御され
る。アンダサイド室90の吐出口108 と燃料噴射弁106
とにわたって混合気通路109 が設けられ、混合気通路10
9 には燃料噴射弁106 側への混合気の流れのみを許容す
る逆止弁110 が設けられ、アンダサイド室90で圧縮さ
れた混合気が混合気通路109 によって燃料噴射弁106 に
導かれる。アンダサイド室90は混合気吸入手段として
のリード弁111 、吸入通路112 、混合器113 及びエアク
リーナ114 を介して外部に連通し、リード弁111 はアン
ダサイド室90側への混合気の流れのみを許容する逆止
弁となっている。尚、第1発明と同様に、燃料噴射弁10
6を燃焼室92に直接臨ませてシリンダヘッド91に設
けることも可能である。
【0033】上記構成の2サイクルエンジンでは、点火
プラグの火花によって燃焼室92内で爆発が生じてピス
トン82が押し下げられ、ピストン82の動力によって
コネクティングロッド83を介してクランク軸84を回
転させ、出力を得るようになっている。膨張行程時にピ
ストン82が押し下げられる途中のある位置で排気孔8
5が開いて燃焼室92内の既燃ガスが排出される。この
時、ピストン82の下降によってクランクケース99内
で圧縮された圧縮空気が掃気通路101 を通って掃気孔9
3に導かれると共に、クランクケース99内で圧縮され
た圧縮空気が掃気通路101 及び分岐路102 を経て圧力室
63に導かれ、ダイヤフラム62を介して掃気弁94は
圧縮バネ97のバネ力に抗して下方に移動して掃気孔9
3が開かれ、圧縮空気が掃気孔93から燃焼室92内に
導入される。また、前回のサイクル時にピストン82の
上昇によってアンダサイド室90で圧縮された混合気が
混合気通路109 を通って燃料噴射弁106 に導かれてチャ
ージされており、ソレノイド107 によって燃料噴射弁10
6 を開弁することで、圧縮空気と共に混合気が掃気孔9
3から燃焼室92内に導入される。これにより、燃焼室
92内の掃気及び燃焼室92内への混合気の流入が行わ
れる。再びピストン82の上昇端部付近で点火プラグの
火花によって燃焼室92内で爆発が生じ、ピストン82
の2行程で1サイクルを完了する。
【0034】ソレノイド107 による燃料噴射弁106 の開
弁時期は、圧縮空気が掃気孔93から燃焼室92内に導
入された後に設定され、排気孔85から燃焼室92内の
既燃ガスが排出された後に混合気が燃焼室92内に流入
するようになっている。このため、混合気の排気孔85
への吹き抜けが大幅に低減される。燃料噴射弁106 を燃
焼室92に直接臨ませてシリンダヘッド91に設けた場
合、排気孔85から燃焼室92内の既燃ガスが排出され
てピストン82によって排気孔85が閉じられた後にソ
レノイド107 による燃料噴射弁106 の開弁時期を設定す
ることで、混合気の排気孔85への吹き抜けを完全に無
くすことができる。尚、クランクケース99内はピスト
ン82の上昇時に膨張され、リード弁103 を介して吸入
通路104及びエアクリーナ105 により空気が吸入され、
アンダサイド室90はピストン82の下降時に膨張さ
れ、リード弁111 を介して吸入通路112 、混合器113 及
びエアクリーナ114 により混合気が吸入される。
【0035】上記構成の2サイクルエンジンは、容積の
小さいアンダサイド室90で圧縮された混合気をシリン
ダ81内に供給するようにしているので、混合気のシリ
ンダ81内への供給圧力(掃気圧)が高くなり、掃気の
流れが排気の流れに左右されにくくなり、排気孔85へ
の混合気の吹き抜けが減少する。また、ソレノイド107
による燃料噴射弁106 の開弁時期の調整により、混合気
の流入時期を自由に設定でき、燃料供給特性の自由度が
増す。尚、第1発明と同様に、燃料噴射弁106の開弁時
期の調整は、ソレノイド107 によるものに限らず、アン
ダサイド室90内の圧縮圧を用いる等他の機構を用いる
ことも可能である。また、掃気弁94の開弁をクランク
ケース99内の圧縮圧を用いて行ったが、電磁弁を用い
る等他の機構を用いることも可能である。
【0036】次に図4に基づいて第3発明を説明する。
図4には第3発明の一実施例に係る2サイクルエンジン
の断面を示してある。
【0037】図4に示すように、シリンダ121 にはピス
トン122 がシリンダ121 の軸方向(上下方向)に往復動
自在に支持され、ピストン122 の軸部122 aはコネクテ
ィングロッド123 を介してクランク軸124 のピン部124
aに連結している。シリンダ121 の側壁には排気孔125
が設けられ、排気孔125 は図示しない排気通路に連通し
ている。排気孔125 はピストン122 の上下動によりピス
トン122 の下死点付近のストローク位置で開孔される。
シリンダ121 の下部には仕切壁126 が固定されており、
ピストン122 との間に第1ピストンアンダサイド室(第
1アンダサイド室)127 が形成されている。仕切壁126
にはシールリング128 を介してピストン122 の軸部122
aが摺動自在に嵌合し、第1アンダサイド室127 はクラ
ンクケース129 (クランク室)から独立してシリンダ12
1 のアンダサイド側に形成されている。第1アンダサイ
ド室127 はピストン122 の上昇時に容積が増加して膨張
され、ピストン122 の下降時に容積が減少して圧縮され
る。一方、仕切壁126 を挟んで第1アンダサイド室127
の反対側におけるピストン122 の軸部122 aには摺動仕
切130 が固定され、摺動仕切130 はシールリング131 を
介してシリンダ121の内壁に摺動自在に支持されてい
る。摺動仕切130 と仕切壁126 とによって第2ピストン
アンダサイド室(第2アンダサイド室)132 が形成さ
れ、第2アンダサイド室132 はピストン122 の上昇時に
容積が減少して圧縮され、ピストン122 の下降時に容積
が増加して膨張される。クランクケース129 (クランク
室)とシリンダ121 とは摺動仕切130 によって仕切ら
れ、クランクケース129 内はピストン122 の上昇時に容
積が増加して膨張され、ピストン122 の下降時に容積が
減少して圧縮されされる。尚、図中の符号で155 はクラ
ンクケース129 に形成された空気穴である。
【0038】シリンダ121 にはシリンダヘッド133 が取
り付けられ、シリンダヘッド133 には点火プラグ(図示
省略)が取り付けられている。シリンダヘッド133 (シ
リンダ121 の頂部)には燃焼室134 に開口する掃気孔13
5 が設けられ、掃気孔135 は茸型の掃気弁136 によって
開閉される。掃気弁136 は第1発明の弁開閉手段57
(図1参照)と同一構成の弁開閉手段57によって開閉
駆動され、掃気孔135 は掃気弁136 によって常時は閉じ
られた状態になっている。弁開閉手段57は図1で示し
たものと同一であるので重複する説明は省略する。シリ
ンダヘッド133 にはガイド137 が設けられ、ガイド137
には掃気弁136 の軸部136 aが摺動自在に嵌合してい
る。掃気弁136 の軸部136 aにはバネ受138 が設けら
れ、バネ受138とガイド137 とにわたって圧縮バネ139
が設けられている。つまり、掃気弁136は圧縮バネ139
により上方(掃気孔135 を閉じる方向)に付勢されてい
る。シリンダヘッド133 には圧力式開閉手段であるダイ
ヤフラムアクチュエータ61が設けられ、ダイヤフラム
アクチュエータ61には掃気弁136 の軸部136 aの上端
部が当接するダイヤフラム62が設けられている。ダイ
ヤフラム62を挟んで掃気弁136 の反対側におけるダイ
ヤフラムアクチュエータ61には圧力室63が形成さ
れ、圧力室63に流体圧が作用することによりダイヤフ
ラム62を介して掃気弁136 は圧縮バネ138 のバネ力に
抗して下方に移動し、掃気孔135 が開かれる。
【0039】第1アンダサイド室127 の吐出口140 と掃
気孔135 とにわたって掃気通路141が設けられ、第1ア
ンダサイド室127 で圧縮された圧縮空気が掃気通路141
によって掃気孔135 に導かれる。第1アンダサイド室12
7 は空気吸入手段としてのリード弁142 、吸入通路143
及びエアクリーナ144 を介して外部に連通し、リード弁
142 は第1アンダサイド室127 側への空気の流れのみを
許容する逆止弁となっている。一方、シリンダヘッド13
3 には掃気孔135 に臨む燃料噴射弁145 が取り付けら
れ、燃料噴射弁145 はソレノイド146 によって開弁が制
御される。第2アンダサイド室132 の吐出口147 と燃料
噴射弁145 とにわたって混合気通路148 が設けられ、混
合気通路148 には燃料噴射弁145 側への混合気の流れの
みを許容する逆止弁149 が設けられ、第2アンダサイド
室132 で圧縮された混合気が混合気通路148 によって燃
料噴射弁145 に導かれる。第2アンダサイド室132 は混
合気吸入手段としてのリード弁150 、吸入通路151 、混
合器152 及びエアクリーナ153 を介して外部に連通し、
リード弁150 は第2アンダサイド室132 側への混合気の
流れのみを許容する逆止弁となっている。また、クラン
クケース129 と圧力室63とにわたって連通路154 が設
けられ、クランクケース129 内で圧縮された圧縮空気が
連通路154 によって圧力室63に導かれる。つまり、圧
力室63にはクランクケース129 内で圧縮された圧縮空
気がが作用するようになっている。図4に示したもの
は、燃料噴射弁145 を掃気孔135 に臨ませてシリンダヘ
ッド133 に設けたが、第1発明と同様に、燃料噴射弁14
5 を燃焼室134 に直接臨ませてシリンダヘッド133 に設
けることも可能である。
【0040】上記構成の2サイクルエンジンでは、点火
プラグの火花によって燃焼室134 内で爆発が生じてピス
トン122 が押し下げられ、ピストン122 の動力によって
コネクティングロッド123 を介してクランク軸124 を回
転させ、出力を得るようになっている。膨張行程時にピ
ストン122 が押し下げられる途中のある位置で排気孔12
5 が開いて燃焼室134 内の既燃ガスが排出される。この
時、ピストン122 の下降によって第1アンダサイド室12
7 で圧縮された圧縮空気が掃気通路141 を通って掃気孔
135 に導かれると共に、クランクケース129 内で圧縮さ
れた圧縮空気が連通路154 経て圧力室63に導かれ、ダ
イヤフラム62を介して掃気弁136 は圧縮バネ139 のバ
ネ力に抗して下方に移動して掃気孔135 が開かれ、圧縮
空気が掃気孔135 から燃焼室134 内に導入される。ま
た、前回のサイクル時にピストン122 の上昇によって第
2アンダサイド室132 で圧縮された混合気が混合気通路
148及び逆止弁149 を通って燃料噴射弁145 に導かれて
チャージされており、ソレノイド146 によって燃料噴射
弁145 を開弁することにより、圧縮空気と共に混合気が
掃気孔135 から燃焼室134 内に導入される。これによ
り、燃焼室134 内の掃気及び燃焼室134 内への混合気の
流入が行われる。再びピストン122 の上昇端部付近で点
火プラグの火花によって燃焼室134 内で爆発が生じ、ピ
ストン122 の2行程で1サイクルを完了する。
【0041】ソレノイド146 による燃料噴射弁145 の開
弁時期は、前述同様に、圧縮空気が掃気孔135 から燃焼
室134 内に導入された後に設定され、排気孔125 から燃
焼室134 内の既燃ガスが排出された後に混合気が燃焼室
134 内に流入するようになっている。このため、混合気
の排気孔125 への吹き抜けが大幅に低減される。また、
掃気の流路と圧力室63に作用させる圧縮空気の流路と
を独立させたので、掃気の圧力によって掃気弁136 の動
作が影響されることがない。燃料噴射弁145 を燃焼室13
4 に直接臨ませてシリンダヘッド133 に設けた場合、排
気孔125 から燃焼室134 内の既燃ガスが排出されてピス
トン122 によって排気孔125 が閉じられた後に電磁弁14
6 による燃料噴射弁145 の開弁時期を設定することで、
混合気の排気孔125 への吹き抜けを完全に無くすことが
できる。尚、第1アンダサイド室127 はピストン122 の
上昇時に膨張され、リード弁142 を介して吸入通路143
及びエアクリーナ144 により空気が吸入され、第2アン
ダサイド室132 はピストン42の下降時に膨張され、リ
ード弁150 を介して吸入通路151 、混合器152 及びエア
クリーナ153 により混合気が吸入される。
【0042】上記構成の2サイクルエンジンは、容積の
小さい第2アンダサイド室132 で圧縮された混合気をシ
リンダ121 内に供給するようにしているので、混合気の
シリンダ121 内への供給圧力(掃気圧)が高くなり、掃
気の流れが排気の流れに左右されにくくなり、排気孔12
5 への混合気の吹き抜けが減少する。また、ソレノイド
146 による燃料噴射弁145 の開弁時期の調整により混合
気の流入時期を自由に設定でき、燃料供給特性の自由度
が増す。また、掃気の流路と圧力室63に作用させる圧
縮空気の流路とを独立させたので、掃気の圧力によって
掃気弁136 の動作が影響されず、掃気弁136 の開閉特性
の低下を防止することができる。尚、燃料噴射弁145 の
開弁時期の調整は、ソレノイド146 によるものに限ら
ず、第2アンダサイド室132 内の圧縮圧を用いる等他の
機構を用いることも可能である。
【0043】次に図5に基づいて第4発明を説明する。
図5には第4発明の一実施例に係る2サイクルエンジン
の断面を示してある。尚、図5に示した第4発明の2サ
イクルエンジンは、第3発明の2サイクルエンジンに対
して掃気の流路と圧力室63作用させる圧縮空気の流路
とを逆にしたものであるので、同一部材にはー同一符号
を付して構成の異なる部位だけを説明する。
【0044】図5に示すように、第1アンダサイド室12
7 の吐出口140 と圧力室63とにわたり連通路154 が設
けられ、第1アンダサイド室127 で圧縮された圧縮空気
が連通路154 によって圧力室63に導かれる。クランク
ケース129 は空気吸入手段としてのリード弁142 、吸入
通路143 及びエアクリーナ144 を介して外部に連通して
おり、リード弁142 は第1アンダサイド室127 側への空
気の流れのみを許容する逆止弁となっている。クランク
ケース129 と掃気孔135 とにわたり掃気通路141 が設け
られ、クランクケース129 内で圧縮された圧縮空気が掃
気通路141 によって掃気孔135 に導かれる。クランクケ
ース129 内はピストン122 の上昇時に膨張され、リード
弁142 を介して吸入通路143 及びエアクリーナ144 によ
り空気が吸入される。尚、図中の符号で156 は第1アン
ダサイド室127 に設けられた空気穴である。
【0045】上記構成の2サイクルエンジンでは、前述
同様に、膨張行程時にピストン122が押し下げられる途
中のある位置で排気孔125 が開いて燃焼室134 内の既燃
ガスが排出される。この時、ピストン122 の下降によっ
てクランクケース129 内で圧縮された圧縮空気が掃気通
路141 によって掃気孔135 に導かれると共に、第1アン
ダサイド室127 で圧縮された圧縮空気が連通路154 を通
って圧力室63に導かれ、ダイヤフラム62を介して掃
気弁136 は圧縮バネ139 のバネ力に抗して下方に移動し
て掃気孔135 が開かれ、圧縮空気が掃気孔135 から燃焼
室134 内に導入される。また、ソレノイド146 によって
燃料噴射弁145 を開弁することにより、圧縮空気と共に
混合気が掃気孔135 から燃焼室134 内に導入される。こ
れにより、燃焼室134 内の掃気及び燃焼室134 内への混
合気の流入が行われる。再びピストン122 の上昇端部付
近で点火プラグの火花によって燃焼室134 内で爆発が生
じ、ピストン122 の2行程で1サイクルを完了する。
【0046】ソレノイド146 による燃料噴射弁145 の開
弁時期は、前述同様に、圧縮空気が掃気孔135 から燃焼
室134 内に導入された後に設定され、排気孔125 から燃
焼室134 内の既燃ガスが排出された後に混合気が燃焼室
134 内に流入するようになっている。このため、混合気
の排気孔125 への吹き抜けが大幅に低減される。また、
掃気の流路と圧力室63に作用させる圧縮空気の流路と
を独立させたので、掃気の圧力によって掃気弁136 の動
作が影響されることがない。尚、クランクケース129 内
はピストン122 の上昇時に膨張され、リード弁142 を介
して吸入通路143 及びエアクリーナ144 により空気が吸
入される。
【0047】上記構成の2サイクルエンジンは、第3発
明の2サイクルエンジンと同様に、容積の小さい第2ア
ンダサイド室132 で圧縮された混合気をシリンダ121 内
に供給するようにしているので、混合気のシリンダ121
内への供給圧力(掃気圧)が高くなり、掃気の流れが排
気の流れに左右されにくくなり、排気孔125 への混合気
の吹き抜けが減少する。また、ソレノイド146 による燃
料噴射弁145 の開弁時期の調整により混合気の流入時期
を自由に設定でき、燃料供給特性の自由度が増す。ま
た、掃気の流路と圧力室63に作用させる圧縮空気の流
路とを独立させたので、掃気の圧力によって掃気弁136
の動作が影響されず、掃気弁136 の開閉特性の低下を防
止することができる。尚、燃料噴射弁145 の開弁時期の
調整は、電磁弁146 によるものに限らず、第2アンダサ
イド室132 内の圧縮圧を用いる等他の機構を用いること
も可能である。
【0048】次に図6、図7に基づいて第5発明を説明
する。図6には第5発明の一実施例に係る2サイクルエ
ンジンの断面、図7には掃気の流れ状況を示してある。
【0049】図6に示すように、シリンダ161 にはピス
トン162 がシリンダ161 の軸方向(上下方向)に往復動
自在に支持され、ピストン162 はコネクティングロッド
163を介してクランク軸164 のピン部164 aに連結して
いる。シリンダ161 の側壁には排気孔165 が設けられ、
排気孔165 は図示しない排気通路に連通している。排気
孔165 はピストン162 の上下動によりピストン162 によ
って開閉されるようになっている。また、シリンダ161
の側壁には排気孔165 と90度位相を変えて掃気孔166
が設けられ、掃気孔166 はピストン162 の上下動により
ピストン162 によって開閉され、掃気孔166 はピストン
162 の下死点付近のストローク位置で開孔される。シリ
ンダ161 の下部には仕切壁167 が固定され、ピストン16
2 との間に第1ピストンアンダサイド室(第1アンダサ
イド室)168 が形成されている。仕切壁167 にはシール
リング169 を介してピストン162 の軸部162 aが摺動自
在に嵌合し、第1アンダサイド室168 はクランクケース
170 (クランク室)から独立してシリンダ161 のアンダ
サイド側に形成されている。第1アンダサイド室168 は
ピストン162 の上昇時に容積が増加して膨張され、ピス
トン162 の下降時に容積が減少して圧縮される。一方、
仕切壁167 を挟んで第1アンダサイド室168の反対側に
おけるピストン162 の軸部162 aには摺動仕切171 が固
定され、摺動仕切171 はシールリング172 を介してシリ
ンダ161 の内壁に摺動自在に支持されている。摺動仕切
171 と仕切壁167 とによって第2ピストンアンダサイド
室(第2アンダサイド室)173 が形成され、第2アンダ
サイド室173 はピストン162 の上昇時に容積が減少して
圧縮され、ピストン162 の下降時に容積が増加して膨張
される。また、クランクケース170 内は、ピストン162
の下降時に容積が減少して圧縮されるようになってお
り、クランクケース170 には空気穴174 が形成されてい
る。
【0050】第1アンダサイド室168 の吐出口178 と掃
気孔166 とにわたって掃気通路179が設けられ、第1ア
ンダサイド室168 で圧縮された圧縮空気が掃気通路179
によって掃気孔166 に導かれる。掃気孔166 から圧縮空
気がシリンダ161 内の燃焼室180 に供給された際に既燃
ガスが排気孔165 から排出される。第1アンダサイド室
168 は空気吸入手段としてのリード弁175 、吸入通路17
6 及びエアクリーナ177 を介して外部に連通し、リード
弁175 は第1アンダサイド室168 側への空気の流れのみ
を許容する逆止弁となっている。シリンダ161 にはシリ
ンダヘッド185が取り付けられ、シリンダヘッド185 に
は点火プラグ(図示省略)が取り付けられている。シリ
ンダヘッド185 には燃焼室180 に臨む燃料噴射弁186 が
取り付けられ、燃料噴射弁186 はソレノイド187 によっ
て開弁が制御される。第2アンダサイド室173 の吐出口
188 と燃料噴射弁186 とにわたって混合気通路189 が設
けられ、混合気通路189 には燃料噴射弁186 側への混合
気の流れのみを許容する逆止弁190 が設けられ、第2ア
ンダサイド室173 で圧縮された混合気が混合気通路189
によって燃料噴射弁186 に導かれる。第2アンダサイド
室173 は混合気吸入手段としてのリード弁181 、吸入通
路182 、混合器183 及びエアクリーナ184 を介して外部
に連通し、リード弁181 は第2アンダサイド室173 側へ
の混合気の流れのみを許容する逆止弁となっている。
【0051】上記構成の2サイクルエンジンでは、点火
プラグの火花によって燃焼室180 内で爆発が生じてピス
トン162 が押し下げられ、ピストン162 の動力によって
コネクティングロッド163 を介してクランク軸164 を回
転させ、出力を得るようになっている。膨張行程時にピ
ストン162 が押し下げられる途中のある位置で排気孔16
5 が開いて燃焼室180 内の既燃ガスが排出され、次い
で、掃気孔166 が開いてピストン162 の下降端で第1ア
ンダサイド室168 で圧縮された圧縮空気が掃気通路179
から燃焼室180 内に流入し、燃焼室180 内の掃気が行わ
れる。また、前回のサイクル時にピストン162 の上昇に
よって第2アンダサイド室173 で圧縮された混合気が混
合気通路189 を通って燃料噴射弁186 に導かれてチャー
ジされており、ソレノイド187 によって燃料噴射弁186
を開弁することで、圧縮空気と共に混合気が燃焼室54
内に導入される。これにより、燃焼室180 内の掃気及び
燃焼室180 内への混合気の流入が行われる。再びピスト
ン162 の上昇端部付近で点火プラグの火花によって燃焼
室180 内で爆発が生じ、ピストン162 の2行程で1サイ
クルを完了する。
【0052】ソレノイド187 による燃料噴射弁186 の開
弁時期は、圧縮空気が掃気孔166 から燃焼室180 内に導
入された後に設定され、排気孔165 から燃焼室180 内の
既燃ガスが排出された後に混合気が燃焼室134 内に流入
するようになっている。このため、導入された圧縮空気
によって既燃ガスと混合気とがシールされた状態にな
り、混合気の排気孔165 への吹き抜けが大幅に低減され
る。図7(a) にこの時の既燃ガス191 、圧縮空気192 及
び混合気193 の交換状況を示してある。この時、排気孔
165 から燃焼室180 内の既燃ガス191 が排出されてピス
トン162 によって排気孔165 が閉じられた後にソレノイ
ド187 による燃料噴射弁186 の開弁時期を設定した場
合、混合気193 の排気孔165 への吹き抜けを完全に無く
すことができる。尚、第1アンダサイド室168 はピスト
ン162 の上昇時に膨張され、リード弁175 を介して吸入
通路176 及びエアクリーナ177 により空気が吸入され、
第2アンダサイド室173 はピストン162 の下降時に膨張
され、リード弁181 を介して吸入通路182 、混合器183
及びエアクリーナ184 により混合気が吸入される。
【0053】上記構成の2サイクルエンジンは、容積の
小さい第2アンダサイド室173 で圧縮された混合気をシ
リンダ161 内に供給するようにしているので、混合気の
シリンダ161 内への供給圧力(掃気圧)が高くなり、掃
気の流れが排気の流れに左右されにくくなり、排気孔16
5 への混合気の吹き抜けが減少する。また、掃気孔166
から圧縮空気を燃焼室180 内に流入させているので、圧
縮空気によって既燃ガスと混合気とがシールされた状態
になり、混合気の排気孔165 への吹き抜けが大幅に減少
する。また、ソレノイド187 による燃料噴射弁186 の開
弁時期の調整により混合気の流入時期を自由に設定で
き、燃料供給特性の自由度が増す。尚、燃料噴射弁186
の開弁時期の調整は、ソレノイド187 によるものに限ら
ず、第2アンダサイド室173 内の圧縮圧を用いる等他の
機構を用いることも可能である。
【0054】次に図8に基づいて第5発明の他実施例を
説明する。図8には第5発明の他実施例に係る2サイク
ルエンジンの断面を示してある。
【0055】図8に示すように、シリンダ201 にはピス
トン202 がシリンダ201 の軸方向(上下方向)に往復動
自在に支持され、ピストン202 はコネクティングロッド
203を介してクランク軸204 のピン部204 aに連結して
いる。シリンダ201 の側壁には排気孔205 が設けられ、
排気孔205 は図示しない排気通路に連通している。排気
孔205 はピストン202 の上下動によりピストン202 によ
って開閉されるようになっている。また、シリンダ201
の側壁には排気孔205 と90度位相を変えて掃気孔206
が設けられ、掃気孔206 はピストン202 の上下動により
ピストン202 によって開閉され、掃気孔206 はピストン
202 の下死点付近のストローク位置で開孔される。シリ
ンダ201 の下部には仕切壁207 が固定され、ピストン20
2 との間に第1ピストンアンダサイド室(第1アンダサ
イド室)208 が形成されている。仕切壁207 にはシール
リング209 を介してピストン202 の軸部202 aが摺動自
在に嵌合し、第1アンダサイド室208 はクランクケース
210 (クランク室)から独立してシリンダ201 のアンダ
サイド側に形成されている。第1アンダサイド室208 は
ピストン162 の上昇時に容積が増加して膨張され、ピス
トン202 の下降時に容積が減少して圧縮される。一方、
仕切壁207 を挟んで第1アンダサイド室208の反対側に
おけるピストン202 の軸部202 aには摺動仕切211 が固
定され、摺動仕切211 はシールリング212 を介してシリ
ンダ201 の内壁に摺動自在に支持されている。摺動仕切
211 と仕切壁207 とによって第2ピストンアンダサイド
室(第2アンダサイド室)213 が形成され、第2アンダ
サイド室213 はピストン202 の上昇時に容積が減少して
圧縮され、ピストン202 の下降時に容積が増加して膨張
される。また、クランクケース210 内は、ピストン202
の下降時に容積が減少して圧縮されるようになってい
る。
【0056】シリンダ201 にはシリンダヘッド214 が取
り付けられ、シリンダヘッド214 には点火プラグ(図示
省略)が取り付けられている。シリンダヘッド214 (シ
リンダ201 の頂部)には燃焼室215 に開口する第2掃気
孔216 が設けられ、第2掃気孔216 は茸型の掃気弁217
によって開閉される。掃気弁217 は弁開閉手段218 によ
って開閉駆動され、第2掃気孔216 は掃気弁217 によっ
て常時は閉じられた状態になっている。弁開閉手段218
は図1で示した弁開閉手段57と同一であるので同一符
号を付して重複する説明は省略する。シリンダヘッド21
4 にはガイド219 が設けられ、ガイド219 には掃気弁21
7 の軸部217 aが摺動自在に嵌合している。掃気弁217
の軸部217 aにはバネ受220 が設けられ、バネ受220 と
ガイド219 とにわたって圧縮バネ221 が設けられてい
る。つまり、掃気弁217 は圧縮バネ221 により上方(第
2掃気孔216 を閉じる方向)に付勢されている。シリン
ダヘッド214 には圧力式開閉手段であるダイヤフラムア
クチュエータ61が設けられ、ダイヤフラムアクチュエ
ータ61には掃気弁217 の軸部217 aの上端部が当接す
るダイヤフラム62が設けられている。ダイヤフラム6
2を挟んで掃気弁217の反対側におけるダイヤフラムア
クチュエータ61には圧力室63が形成され、圧力室6
3に流体圧が作用することによりダイヤフラム62を介
して掃気弁217は圧縮バネ221 のバネ力に抗して下方に
移動し、第2掃気孔216 が開かれる。
【0057】第1アンダサイド室208 の吐出口222 と掃
気孔206 とにわたって掃気通路223が設けられ、第1ア
ンダサイド室208 で圧縮された圧縮空気が掃気通路223
によって掃気孔206 に導かれる。第1アンダサイド室20
8 は空気吸入手段としてのリード弁224 、吸入通路225
及びエアクリーナ226 を介して外部に連通し、リード弁
224 は第1アンダサイド室208 側への空気の流れのみを
許容する逆止弁となっている。一方、シリンダヘッド21
4 には第2掃気孔216 に臨む燃料噴射弁227 が取り付け
られ、燃料噴射弁227 はソレノイド228 によって開弁が
制御される。第2アンダサイド室213 の吐出口229 と燃
料噴射弁227 とにわたって混合気通路230 が設けられ、
混合気通路230 には燃料噴射弁227 側への混合気の流れ
のみを許容する逆止弁231 が設けられ、第2アンダサイ
ド室213 で圧縮された混合気が混合気通路230 によって
燃料噴射弁227 に導かれる。第2アンダサイド室213 は
混合気吸入手段としてのリード弁232 、吸入通路233 、
混合器234 及びエアクリーナ235 を介して外部に連通
し、リード弁232 は第2アンダサイド室213 側への混合
気の流れのみを許容する逆止弁となっている。また、ク
ランクケース210 の吐出口236 と第2掃気孔216 とにわ
たって第2掃気通路237 が設けられ、クランクケース21
0 で圧縮された圧縮空気が第2掃気通路237 によって第
2掃気孔216 に導かれる。第2掃気通路237 には分岐路
238 が設けられ、分岐路238 は圧力室63に連通してい
る。つまり、クランクケース210 で圧縮された圧縮空気
が第2掃気通路237 及び分岐路238 を経て圧力室63に
導かれ、圧力室63には圧縮空気が作用するようになっ
ている。クランクケース210 は空気吸入手段としてのリ
ード弁239 、吸入通路240 及びエアクリーナ241 を介し
て外部に連通し、リード弁239 はクランクケース210 内
側への空気の流れのみを許容する逆止弁となっている。
尚、燃料噴射弁227 の開弁制御を混合気通路230 内の圧
縮圧で行うようにしてもよい。即ち、ソレノイド228 に
代えて逆止弁を設け、第2掃気通路237 内の圧力( クラ
ンクケース210 内の圧力)が下がって混合気通路230 内
の圧力が相対的に上がった際に燃料噴射弁227 の開弁を
行わせるようにしてもよい。このようにした場合、電気
的制御がなくなり制御が容易になる。
【0058】上記構成の2サイクルエンジンでは、点火
プラグの火花によって燃焼室215 内で爆発が生じてピス
トン202 が押し下げられ、ピストン202 の動力によって
コネクティングロッド203 を介してクランク軸204 を回
転させ、出力を得るようになっている。膨張行程時にピ
ストン202 が押し下げられる途中のある位置で排気孔20
5 が開いて燃焼室215 内の既燃ガスが排出され、次い
で、掃気孔206 が開いてピストン202 の下降端で第1ア
ンダサイド室208 で圧縮された圧縮空気が掃気通路223
から燃焼室215 内に流入し、燃焼室215 内の掃気が行わ
れる。この時、ピストン202 の下降によってクランクケ
ース210 内で圧縮された圧縮空気が第2掃気通路237 を
通って第2掃気孔216 に導かれると共に、クランクケー
ス210 内で圧縮された圧縮空気が第2掃気通路237 及び
分岐路238 を経て圧力室63に導かれ、ダイヤフラム6
2を介して掃気弁217 は圧縮バネ97のバネ力に抗して
下方に移動して第2掃気孔216 が開かれ、圧縮空気が第
2掃気孔216 から燃焼室215内に導入される。また、前
回のサイクル時にピストン202 の上昇によって第2アン
ダサイド室213 で圧縮された混合気が混合気通路230 を
通って燃料噴射弁227に導かれてチャージされており、
ソレノイド228 によって燃料噴射弁227 を開弁すること
で、圧縮空気と共に混合気が燃焼室215 内に導入され
る。これにより、燃焼室215 内の掃気及び燃焼室215 内
への混合気の流入が行われる。再びピストン202 の上昇
端部付近で点火プラグの火花によって燃焼室215 内で爆
発が生じ、ピストン202 の2行程で1サイクルを完了す
る。
【0059】ソレノイド228 による燃料噴射弁227 の開
弁時期は、圧縮空気が掃気孔206 及び第2掃気孔216 か
ら燃焼室215 内に導入された後に設定され、排気孔205
から燃焼室215 内の既燃ガスが排出された後に混合気が
燃焼室215 内に流入するようになっている。このため、
導入された圧縮空気によって既燃ガスと混合気とがシー
ルされた状態になり、混合気の排気孔205 への吹き抜け
が大幅に低減される。図7(b) にこの時の既燃ガス242
、圧縮空気243 及び混合気244 の交換状況を示してあ
る。尚、第1アンダサイド室213 はピストン202 の上昇
時に膨張され、リード弁224 を介して吸入通路225 及び
エアクリーナ226 により空気が吸入され、第2アンダサ
イド室213 はピストン202 の下降時に膨張され、リード
弁232 を介して吸入通路233 、混合器234 及びエアクリ
ーナ235 により混合気が吸入されるようになっている。
また、クランクケース210 内はピストン202 の上昇時に
膨張され、リード弁239 を介して吸入通路240 及びエア
クリーナ241 により空気が吸入される。
【0060】上記構成の2サイクルエンジンは、容積の
小さい第2アンダサイド室213 で圧縮された混合気をシ
リンダ201 内に供給するようにしているので、混合気の
シリンダ201 内への供給圧力(掃気圧)が高くなり、掃
気の流れが排気の流れに左右されにくくなり、排気孔20
5 への混合気の吹き抜けが減少する。また、掃気孔206
から圧縮空気を燃焼室215 内に流入させているので、圧
縮空気によって既燃ガスと混合気とがシールされた状態
になり、混合気の排気孔205 への吹き抜けが大幅に減少
する。また、ソレノイド228 による燃料噴射弁227 の開
弁時期の調整により混合気の流入時期を自由に設定で
き、燃料供給特性の自由度が増す。
【0061】
【発明の効果】第1発明の2サイクルエンジンは、ピス
トンの上昇時に膨張すると共にピストンの下降時に圧縮
される第1ピストンアンダサイド室をシリンダのアンダ
サイド側に形成し、ピストンの上昇時に圧縮されると共
にピストンの下降時に膨張する第2ピストンアンダサイ
ド室をシリンダのアンダサイド側に形成し、空気吸入手
段を第1ピストンアンダサイド室に連通し、混合気を供
給する混合気吸入手段を第2ピストンアンダサイド室に
連通し、掃気弁により開閉される掃気孔をシリンダの頂
部に設け、混合気を噴射する噴射弁を掃気孔もしくは燃
焼室に設け、第1ピストンアンダサイド室と掃気孔とを
掃気通路で連通し、第2ピストンアンダサイド室と噴射
弁とを混合気通路で連通したので、第1ピストンアンダ
サイド室はピストンの上昇時に膨張して空気吸入手段に
より空気が吸入されると共に、ピストンの下降時に圧縮
されて掃気通路から掃気孔を介して圧縮空気がシリンダ
内に供給され、第2ピストンアンダサイド室はピストン
の下降時に膨張して混合気吸入手段により混合気が吸入
されると共に、ピストンの上昇時に圧縮されて混合気通
路から噴射弁を介して混合気がシリンダ内に供給され
る。このため、掃気弁の動作と噴射弁の動作とが独立
し、圧縮空気の流入と混合気の流入とが独立して行わ
れ、混合気の供給時期の適正化が図れる。また、容積の
小さい第1ピストンアンダサイド室で圧縮された圧縮空
気をシリンダ内へ供給することにより、圧縮空気のシリ
ンダ内への供給圧力(掃気圧)が高くなり、掃気特性が
向上する。また、容積の小さい第2ピストンアンダサイ
ド室で圧縮された混合気をシリンダ内へ供給することに
より、混合気のシリンダ内への供給圧力が高くなり排気
孔への吹き抜けが減少する。
【0062】第2発明の2サイクルエンジンは、ピスト
ンの上昇時に圧縮されると共にピストンの下降時に膨張
するピストンアンダサイド室をシリンダのアンダサイド
側に形成し、ピストンの上昇時に膨張すると共にピスト
ンの下降時に圧縮されるクランク室を設け、空気吸入手
段をクランク室に連通し、混合気を供給する混合気吸入
手段をピストンアンダサイド室に連通し、掃気弁により
開閉される掃気孔をシリンダの頂部に設けると共に、混
合気を噴射する噴射弁を掃気孔もしくは燃焼室に設け、
クランク室と掃気孔とを掃気通路で連通し、ピストンア
ンダサイド室と噴射弁とを混合気通路で連通したので、
ピストンアンダサイド室はピストンの下降時に膨張され
て混合気吸入手段により混合気が吸入されると共に、ピ
ストンの上昇時に圧縮されて混合気通路から噴射弁を介
して混合気がシリンダ内に供給される。クランク室はピ
ストンの上昇時に膨張されて空気吸入手段により空気が
吸入されると共にピストンの下降時に圧縮されて掃気通
路から掃気孔を介して圧縮空気がシリンダ内に供給され
る。このため、掃気弁の動作と噴射弁の動作とが独立
し、圧縮空気の流入と混合気の流入とが独立して行わ
れ、混合気の供給時期の適正化が図れる。また、容積の
小さいピストンアンダサイド室で圧縮された混合気をシ
リンダ内へ供給することにより、混合気のシリンダ内へ
の供給圧力が高くなり排気孔への吹き抜けが減少する。
【0063】第3発明の2サイクルエンジンは、ピスト
ンの上昇時に膨張すると共にピストンの下降時に圧縮さ
れる第1ピストンアンダサイド室をシリンダのアンダサ
イド側に形成し、ピストンの上昇時に圧縮されると共に
ピストンの下降時に膨張する第2ピストンアンダサイド
室をシリンダのアンダサイド側に形成し、ピストンの上
昇時に膨張すると共にピストンの下降時に圧縮されるク
ランク室を設け、空気吸入手段を第1ピストンアンダサ
イド室に連通し、混合気吸入手段を第2ピストンアンダ
サイド室に連通し、掃気弁により開閉される掃気孔をシ
リンダの頂部に設け、混合気を噴射する噴射弁を掃気孔
もしくは燃焼室に設け、第1ピストンアンダサイド室と
掃気孔とを掃気通路で連通し、第2ピストンアンダサイ
ド室と噴射弁とを混合気通路で連通し、クランク室から
連通路を介して導かれる空気圧により掃気弁の開閉駆動
を行う圧力式開閉手段を設けたので、第1ピストンアン
ダサイド室はピストンの上昇時に膨張されて空気吸入手
段により空気が吸入されると共に、ピストンの下降時に
圧縮されて掃気通路から掃気孔を介して圧縮空気がシリ
ンダ内に供給され、第2ピストンアンダサイド室はピス
トンの下降時に膨張されて混合気吸入手段により混合気
が吸入されると共に、ピストンの上昇時に圧縮されて混
合気通路から噴射弁を介して混合気がシリンダ内に供給
され、更に、クランク室はピストンの下降時に圧縮され
て連通路を介して圧縮空気が圧力式開閉手段に導かれ掃
気弁の開閉駆動が行なわれる。このため、掃気弁の動作
と噴射弁の動作とが独立し、圧縮空気の流入と混合気の
流入とが独立して行われ、混合気の供給時期の適正化が
図れる。また、容積の小さい第1ピストンアンダサイド
室で圧縮された圧縮空気をシリンダ内へ供給することに
より、圧縮空気のシリンダ内への供給圧力(掃気圧)が
高くなり、掃気特性が向上する。また、容積の小さい第
2ピストンアンダサイド室で圧縮された混合気をシリン
ダ内へ供給することにより、混合気のシリンダ内への供
給圧力が高くなり排気孔への吹き抜けが減少する。ま
た、クランク室内で圧縮された掃気圧に関係ない圧縮空
気により駆動される圧力式開閉手段により掃気弁の開閉
動作が行われるため、掃気弁の開閉動作が掃気圧の変動
に影響されない。
【0064】第4発明の2サイクルエンジンは、ピスト
ンの上昇時に膨張すると共にピストンの下降時に圧縮さ
れる第1ピストンアンダサイド室をシリンダのアンダサ
イド側に形成し、ピストンの上昇時に圧縮されると共に
ピストンの下降時に膨張する第2ピストンアンダサイド
室をシリンダのアンダサイド側に形成し、ピストンの上
昇時に膨張すると共にピストンの下降時に圧縮されるク
ランク室を設け、クランク室に空気吸入手段を連通し、
第2ピストンアンダサイド室に混合気吸入手段を連通
し、掃気弁により開閉される掃気孔をシリンダの頂部に
設け、混合気を噴射する噴射弁を掃気孔もしくは燃焼室
に設け、クランク室と掃気孔とを掃気通路で連通し、第
2ピストンアンダサイド室と噴射弁とを混合気通路で連
通し、第1ピストンアンダサイド室から連通路を介して
導かれる空気圧により掃気弁の開閉駆動を行う圧力式開
閉手段を設けたので、第1ピストンアンダサイド室はピ
ストンの下降時に圧縮されて連通路を介して圧縮空気が
圧力式開閉手段に導かれ掃気弁の開閉駆動が行なわれ、
第2ピストンアンダサイド室はピストンの下降時に膨張
されて混合気吸入手段により混合気が吸入されると共
に、ピストンの上昇時に圧縮されて混合気通路から噴射
弁を介して混合気がシリンダ内に供給され、クランク室
はピストンの上昇時に膨張されて空気吸入手段により空
気が吸入されると共に、ピストンの下降時に圧縮されて
掃気通路から掃気孔を介して圧縮空気がシリンダ内に供
給される。このため、掃気弁の動作と噴射弁の動作とが
独立し、圧縮空気の流入と混合気の流入とが独立して行
われ、混合気の供給時期の適正化が図れる。また、容積
の小さい第2ピストンアンダサイド室で圧縮された混合
気をシリンダ内へ供給することにより、混合気のシリン
ダ内への供給圧力が高くなり排気孔への吹き抜けが減少
する。また、第1ピストンアンダサイド室内で圧縮され
た掃気圧に関係ない圧縮空気により駆動される圧力式開
閉手段により掃気弁の開閉動作が行われるため、掃気弁
の開閉動作が掃気圧の変動に影響されない。
【0065】第5発明の2サイクルエンジンは、ピスト
ンの下死点付近のストローク位置で開孔される掃気孔を
シリンダの側壁に設け、ピストンの上昇時に膨張すると
共にピストンの下降時に圧縮される第1ピストンアンダ
サイド室をシリンダのアンダサイド側に形成し、ピスト
ンの上昇時に圧縮されると共にピストンの下降時に膨張
する第2ピストンアンダサイド室をシリンダのアンダサ
イド側に形成し、混合気を噴射する噴射弁を燃焼室に設
け、空気吸入手段を第1ピストンアンダサイド室に連通
し、混合気吸入手段を第2ピストンアンダサイド室に連
通し、第1ピストンアンダサイド室と掃気孔とを掃気通
路で連通し、第2ピストンアンダサイド室と前記噴射弁
とを混合気通路で連通したので、第1ピストンアンダサ
イド室はピストンの上昇時に膨張されて空気吸入手段に
より空気が吸入されると共にピストンの下降時に圧縮さ
れて掃気通路から掃気孔を介して圧縮空気がシリンダ内
に供給され、第2ピストンアンダサイド室はピストンの
下降時に膨張されて逆止弁を介して混合気吸入手段によ
り混合気が吸入されると共にピストンの上昇時に圧縮さ
れて混合気通路から噴射弁を介して混合気がシリンダ内
に供給される。このため、掃気弁の動作と噴射弁の動作
とが独立し、圧縮空気の流入と混合気の流入とが独立し
て行われ、混合気の供給時期の適正化が図れる。また、
容積の小さい第1ピストンアンダサイド室で圧縮された
圧縮空気をシリンダ内へ供給することにより、圧縮空気
のシリンダ内への供給圧力(掃気圧)が高くなり、掃気
特性が向上する。また、容積の小さい第2ピストンアン
ダサイド室で圧縮された混合気をシリンダ内へ供給する
ことにより、混合気のシリンダ内への供給圧力が高くな
り排気孔への吹き抜けが減少する。また、ピストンの下
死点付近のストロークで開孔される掃気孔から圧縮空気
をシリンダ内へ供給することにより、圧縮空気によって
混合気がシールされ、混合気の排気孔への吹き抜けが減
少する。
【0066】この結果、シリンダ内の掃気特性及び混合
気の供給特性を向上させて混合気の排気への吹き抜けを
大幅に低減した応答生のよい2サイクルエンジンを達成
することができ、燃費及び排ガス性能が格段に向上す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1発明の一実施例に係る2サイクルエンジン
の断面図。
【図2】第1発明の他実施例に係る2サイクルエンジン
の断面図。
【図3】第2発明の一実施例に係る2サイクルエンジン
の断面図。
【図4】第3発明の一実施例に係る2サイクルエンジン
の断面図。
【図5】第4発明の一実施例に係る2サイクルエンジン
の断面図。
【図6】第5発明の一実施例に係る2サイクルエンジン
の断面図。
【図7】掃気の流れ状況説明図。
【図8】第5発明の他実施例に係る2サイクルエンジン
の断面図。
【図9】従来のシュニューレ式構造の2サイクルエンジ
ンの断面図。
【図10】掃気の流れ状況説明図。
【図11】従来のユニフロー式構造の2サイクルエンジ
ンの断面図。
【図12】掃気の流れ状況説明図。
【符号の説明】
41、81、121 、161 、201 シリンダ 42、82、122 、162 、202 ピストン 45、85、125 、165 、205 排気孔 46、86、126、167 、207 仕切壁 47、127 、168 、208 第1ピストンアンダサイド室 90 ピストンアンダサイド室 49、99、129 、170 、210 クランクケース 50、88、130 、171 、211 摺動仕切 52、132 、173 、213 第2ピストンアンダサイド室 53、91、133 、185 、214 シリンダヘッド 54、92、134 、180 、215 燃焼室 55、93、135 、166 、206 掃気孔 56、94、136 、217 掃気弁 57、218 弁開閉手段 65、101 、141 、179 、223 掃気通路 66、102 、238 分岐路 67、75、103 、111 、142 、150 、175 、181 、22
4 、232 リード弁 68、76、104 、112 、143 、151 、176 、182 、22
5 、233 吸入通路 71、107 、146 、187 、228 ソレノイド 70、106 、145 、186 、227 燃料噴射弁 73、109 、148 、189 、230 混合気通路 77、113 、152 、183 、234 混合器 154 連通路 216 第2掃気孔 237 第2掃気通路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中谷 美英 愛知県名古屋市中村区岩塚町字高道1番地 三菱重工業株式会社名古屋機器製作所内

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリンダの側壁に設けられた排気孔の開
    閉をピストンの下死点付近のストローク位置で行う2サ
    イクルエンジンにおいて、前記シリンダのアンダサイド
    側に形成され前記ピストンの上昇時に膨張すると共に前
    記ピストンの下降時に圧縮される第1ピストンアンダサ
    イド室と、前記シリンダのアンダサイド側に形成され前
    記ピストンの上昇時に圧縮されると共に前記ピストンの
    下降時に膨張する第2ピストンアンダサイド室と、前記
    第1ピストンアンダサイド室に連通し該第1ピストンア
    ンダサイド室側への空気の流れのみを許容する逆止弁を
    介して該第1ピストンアンダサイド室内に空気を供給す
    る空気吸入手段と、前記第2ピストンアンダサイド室に
    連通し該第2ピストンアンダサイド室側への混合気の流
    れのみを許容する逆止弁を介して該第2ピストンアンダ
    サイド室内に混合気を供給する混合気吸入手段と、前記
    シリンダの頂部に設けられ掃気弁により開閉される掃気
    孔と、該掃気孔もしくは燃焼室に臨み混合気を噴射する
    噴射弁と、前記第1ピストンアンダサイド室と前記掃気
    孔とを連通する掃気通路と、前記噴射弁側への混合気の
    流れのみを許容する逆止弁を介して前記第2ピストンア
    ンダサイド室と前記噴射弁とを連通する混合気通路とを
    備えたことを特徴とする2サイクルエンジン。
  2. 【請求項2】 前記掃気通路に導かれる空気圧により前
    記掃気弁の開閉駆動を行う圧力式開閉手段を備えたこと
    を特徴とする請求項1に記載の2サイクルエンジン。
  3. 【請求項3】 シリンダの側壁に設けられた排気孔の開
    閉をピストンの下死点付近のストローク位置で行う2サ
    イクルエンジンにおいて、前記シリンダのアンダサイド
    側に形成され前記ピストンの上昇時に圧縮されると共に
    前記ピストンの下降時に膨張するピストンアンダサイド
    室と、前記ピストンの上昇時に膨張すると共に前記ピス
    トンの下降時に圧縮されるクランク室と、前記クランク
    室に連通し該クランク室側への空気の流れのみを許容す
    る逆止弁を介して該クランク室内に空気を供給する空気
    吸入手段と、前記ピストンアンダサイド室に連通し該ピ
    ストンアンダサイド室側への混合気の流れのみを許容す
    る逆止弁を介して該ピストンアンダサイド室内に混合気
    を供給する混合気吸入手段と、前記シリンダの頂部に設
    けられ掃気弁により開閉される掃気孔と、該掃気孔もし
    くは燃焼室に臨み混合気を噴射する噴射弁と、前記クラ
    ンク室と前記掃気孔とを連通する掃気通路と、前記噴射
    弁側への混合気の流れのみを許容する逆止弁を介して前
    記ピストンアンダサイド室と前記噴射弁とを連通する混
    合気通路とを備えたことを特徴とする2サイクルエンジ
    ン。
  4. 【請求項4】 前記掃気通路に導かれる空気圧により前
    記掃気弁の開閉駆動を行う圧力式開閉手段を備えたこと
    を特徴とする請求項3に記載の2サイクルエンジン。
  5. 【請求項5】 シリンダの側壁に設けられた排気孔の開
    閉をピストンの下死点付近のストローク位置で行う2サ
    イクルエンジンにおいて、前記シリンダのアンダサイド
    側に形成され前記ピストンの上昇時に膨張すると共に前
    記ピストンの下降時に圧縮される第1ピストンアンダサ
    イド室と、前記シリンダのアンダサイド側に形成され前
    記ピストンの上昇時に圧縮されると共に前記ピストンの
    下降時に膨張する第2ピストンアンダサイド室と、前記
    ピストンの上昇時に膨張すると共に前記ピストンの下降
    時に圧縮されるクランク室と、前記第1ピストンアンダ
    サイド室に連通し該第1ピストンアンダサイド室側への
    空気の流れのみを許容する逆止弁を介して該第1ピスト
    ンアンダサイド室内に空気を供給する空気吸入手段と、
    前記第2ピストンアンダサイド室に連通し該第2ピスト
    ンアンダサイド室側への混合気の流れのみを許容する逆
    止弁を介して該第2ピストンアンダサイド室内に混合気
    を供給する混合気吸入手段と、前記シリンダの頂部に設
    けられ掃気弁により開閉される掃気孔と、該掃気孔もし
    くは燃焼室に臨み混合気を噴射する噴射弁と、前記第1
    ピストンアンダサイド室と前記掃気孔とを連通する掃気
    通路と、前記噴射弁側への混合気の流れのみを許容する
    逆止弁を介して前記第2ピストンアンダサイド室と前記
    噴射弁とを連通する混合気通路と、前記クランク室から
    連通路を介して導かれる空気圧により前記掃気弁の開閉
    駆動を行う圧力式開閉手段とを備えたことを特徴とする
    2サイクルエンジン。
  6. 【請求項6】 シリンダの側壁に設けられた排気孔の開
    閉をピストンの下死点付近のストローク位置で行う2サ
    イクルエンジンにおいて、前記シリンダのアンダサイド
    側に形成され前記ピストンの上昇時に膨張すると共に前
    記ピストンの下降時に圧縮される第1ピストンアンダサ
    イド室と、前記シリンダのアンダサイド側に形成され前
    記ピストンの上昇時に圧縮されると共に前記ピストンの
    下降時に膨張する第2ピストンアンダサイド室と、前記
    ピストンの上昇時に膨張すると共に前記ピストンの下降
    時に圧縮されるクランク室と、前記クランク室に連通し
    該クランク室側への空気の流れのみを許容する逆止弁を
    介して該クランク室内に空気を供給する空気吸入手段
    と、前記第2ピストンアンダサイド室に連通し該第2ピ
    ストンアンダサイド室側への混合気の流れのみを許容す
    る逆止弁を介して該第2ピストンアンダサイド室内に混
    合気を供給する混合気吸入手段と、前記シリンダの頂部
    に設けられ掃気弁により開閉される掃気孔と、該掃気孔
    もしくは燃焼室に臨み混合気を噴射する噴射弁と、前記
    クランク室と前記掃気孔とを連通する掃気通路と、前記
    噴射弁側への混合気の流れのみを許容する逆止弁を介し
    て前記第2ピストンアンダサイド室と前記噴射弁とを連
    通する混合気通路と、前記第1ピストンアンダサイド室
    から連通路を介して導かれる空気圧により前記掃気弁の
    開閉駆動を行う圧力式開閉手段とを備えたことを特徴と
    する2サイクルエンジン。
  7. 【請求項7】 前記噴射弁を、前記混合気通路内の圧縮
    圧もしくはソレノイドの励磁により開弁する噴射弁とし
    たことを特徴とする請求項1もしくは請求項3もしくは
    請求項5もしくは請求項6に記載の2サイクルエンジ
    ン。
  8. 【請求項8】 シリンダの側壁に設けられた排気孔の開
    閉をピストンのストロークで行う2サイクルエンジンに
    おいて、前記シリンダの側壁に設けられ前記ピストンの
    下死点付近のストローク位置で開孔される掃気孔と、前
    記シリンダのアンダサイド側に形成され前記ピストンの
    上昇時に膨張すると共に前記ピストンの下降時に圧縮さ
    れる第1ピストンアンダサイド室と、前記シリンダのア
    ンダサイド側に形成され前記ピストンの上昇時に圧縮さ
    れると共に前記ピストンの下降時に膨張する第2ピスト
    ンアンダサイド室と、燃焼室に臨み混合気を噴射する噴
    射弁と、前記第1ピストンアンダサイド室に連通し該第
    1ピストンアンダサイド室側への空気の流れのみを許容
    する逆止弁を介して該第1ピストンアンダサイド室内に
    空気を供給する空気吸入手段と、前記第2ピストンアン
    ダサイド室に連通し該第2ピストンアンダサイド室側へ
    の混合気の流れのみを許容する逆止弁を介して該第2ピ
    ストンアンダサイド室内に混合気を供給する混合気吸入
    手段と、前記第1ピストンアンダサイド室と前記掃気孔
    とを連通する掃気通路と、前記噴射弁側への混合気の流
    れのみを許容する逆止弁を介して前記第2ピストンアン
    ダサイド室と前記噴射弁とを連通する混合気通路とを備
    えたことを特徴とする2サイクルエンジン。
  9. 【請求項9】 前記シリンダの頂部に設けられ掃気弁に
    より開閉される第2掃気孔と、前記クランク室に連通し
    該クランク室側への空気の流れのみを許容する逆止弁を
    介して該クランク室内に空気を供給する空気吸入手段
    と、前記クランク室と前記第2掃気孔とを連通する第2
    掃気通路とを備えたことを特徴とする請求項8に記載の
    2サイクルエンジン。
  10. 【請求項10】 前記クランク室から導かれる空気圧に
    より前記第2掃気弁の開閉駆動を行う圧力式開閉手段を
    備えたことを特徴とする請求項9に記載の2サイクルエ
    ンジン。
  11. 【請求項11】 前記噴射弁を前記第2掃気孔に設けて
    なる請求項9に記載の2サイクルエンジン。
  12. 【請求項12】 前記噴射弁を、前記混合気通路内の圧
    縮圧もしくはソレノイドの励磁により開弁する噴射弁と
    したことを特徴とする請求項8に記載の2サイクルエン
    ジン。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2018074817A1 (ko) * 2016-10-17 2018-04-26 현대중공업 주식회사 선박용 엔진
JP2019536933A (ja) * 2016-10-17 2019-12-19 コリア シップビルディング アンド オフショア エンジニアリング カンパニー リミテッド 船舶用エンジン

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WO2018074817A1 (ko) * 2016-10-17 2018-04-26 현대중공업 주식회사 선박용 엔진
JP2019536933A (ja) * 2016-10-17 2019-12-19 コリア シップビルディング アンド オフショア エンジニアリング カンパニー リミテッド 船舶用エンジン

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