JPH07268623A - イオンスパッタ装置 - Google Patents

イオンスパッタ装置

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JPH07268623A
JPH07268623A JP8796094A JP8796094A JPH07268623A JP H07268623 A JPH07268623 A JP H07268623A JP 8796094 A JP8796094 A JP 8796094A JP 8796094 A JP8796094 A JP 8796094A JP H07268623 A JPH07268623 A JP H07268623A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
target
electrode
sample
ion sputtering
ion
Prior art date
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Pending
Application number
JP8796094A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Akahori
宏 赤堀
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SHINKU DEVICE KK
Original Assignee
SHINKU DEVICE KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 試料に電子衝撃による損傷を与えることなく
イオンスパッタリングが行え、しかもターゲットの交換
のみで簡単にイオンボンバートも行えるイオンスパッタ
装置。 【構成】 イオンスパッタ装置は、希薄気体状態に維持
される真空槽1と、この真空槽1の中に配置された試料
台6と、この試料台6と対向して前記真空槽1内に配置
されたターゲント電極3と、このターゲット電極3に取
り付けられたターゲット2と、前記ターゲット電極3が
負電位となるよう放電電圧を印加する電源8とを有す
る。ターゲット電極3に磁石10を取り付け、同ターゲ
ット電極3に取り付けたターゲット2の板面に沿う方向
に磁界を形成する。さらに、前記試料台6が電源8に接
続された正電極13側と絶縁されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、プラズマ中で陽イオン
によりターゲットの分子を弾き出し、このターゲットと
対向して配置された試料や基板の表面に金属薄膜を形成
するイオンスパッタ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電子顕微鏡観察用の生物試料等の電気的
不導体を導電性にする場合、或は基板上に金属薄膜等を
成膜する場合に、この種のイオンスパッタ装置が使用さ
れる。従来における一般的なイオンスパッタ装置は、図
3に示す通りである。筒状のガラス壁16の上下両端部
を金属板14、15で気密に封止して真空槽1が構成さ
れており、この真空槽1は、真空ポンプ7により減圧さ
れる。この真空槽1の上下に対向して試料台6とターゲ
ット電極3とが対向して配置してあり、試料台6上には
試料sが載せられ、ターゲット電極3の下面にはターゲ
ット2が取り付けられている。ターゲット電極3は、絶
縁材4により金属板14と絶縁されると共に、静電シー
ルド5で囲まれている。
【0003】ターゲット電極3と試料台6に電気的に導
通した金属板15とに、ターゲット電極3が負電位とな
るよう電源8が接続され、この電源8の電圧は、電圧調
整器9により調整される。このイオンスパッタ装置によ
り、例えば試料sを金属薄膜でコーティングし、導電性
試料とする場合、真空槽1内を真空ポンプ7で減圧し、
放電に適した5〜7Pa程度の気圧に保持すると共に、
ターゲット電極3と試料台6との間に1500〜250
0Vの高電圧を印加し、プラズマ状態とする。
【0004】この状態では、真空槽1内に残留する気体
分子が+イオンと電子とに電離する。そして、+イオン
はターゲット電極3に印加した電圧に応じた加速度でタ
ーゲット2の表面に衝突し、ターゲット2の分子を弾き
出す。このとき、静電シールド5は、+イオンをターゲ
ット2の表面に集中させる働きをする。弾き出された分
子は、試料台6上の試料sに飛散し、同試料sの表面に
被着して同試料sをコーティングする。
【0005】また、このようなイオンスパッタ装置を用
い、イオンボンバード法により物質の表面を親水性化す
ることが行われている。そのためには、まずターゲット
2をスパッタ率の低い金属に交換する。さらに、真空槽
1内を10Pa程度の圧力に調整すると共に、ターゲッ
ト電極3と試料台6との間に、物質の表面を損傷しない
程度の300〜500Vの交流電圧を印加する。この状
態では、物質の表面に+イオンと電子が交互に飛来し、
結果的に物質の表面にイオンが注入され、その表面が+
にチャージされて親水性となる。
【0006】
【発明が解決しようとしている課題】前記従来の装置に
おいて、イオンスパッタリングを行う場合、ターゲット
電極3と試料台6との間に1500〜2500Vという
高い電圧を印加する必要があることから、高速に加速さ
れた電子が陽極側にある試料台6上の試料sに入射す
る。このため、電子衝撃により、試料sの温度上昇が大
きく、且つその損傷も大きい。
【0007】さらに、 前記従来の装置において、イオ
ンボンバードを行う場合、電源8をより低電圧の交流電
源に切り替え、その電圧で放電が維持できるよう、真空
槽1内をより高い圧力に調整する必要があった。このよ
うに、イオンボンバードを行うには、イオンスパッタリ
ングの場合と、電源や真空槽1内の気圧の条件を異なら
せなければならないため、付帯設備としての電源が大型
化し、さらに真空槽1内の気圧調整が面倒であった。
【0008】本発明は、このような従来の課題に鑑み、
試料に電子衝撃による損傷を与えることなくイオンスパ
ッタリングが行え、しかもターゲットの交換のみで簡単
にイオンボンバードも行えるイオンスパッタ装置を提供
することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明では、前記の目的
を達成するため、ターゲット電極3に取り付けたターゲ
ット2の板面に沿う方向に磁界を形成し、ターゲット2
の表面にマグネトロンを構成すると共に、試料台6を正
電極13側と絶縁し、電気的に浮遊状態とさせることと
した。これにより、従来の装置と同様の圧力下で、より
低電圧でイオンスパッタリングを可能とし、且つ試料台
6への電子の入射を防止することとした。
【0010】すなわち、本発明によるイオンスパッタ装
置は、希薄気体状態に維持される真空槽1と、この真空
槽1の中に配置された試料台6と、この試料台6と対向
して前記真空槽1内に配置されたターゲット電極3と、
このターゲット電極3に取り付けられたターゲット2
と、前記ターゲット電極3が負電位となるよう放電電圧
を印加する電源8とを有するイオンスパッタ装置におい
て、ターゲット電極3に磁石10を取り付け、同ターゲ
ット電極3に取り付けたターゲット2の板面に沿う方向
に磁界を形成すると共に、前記試料台6を電源8に接続
された正電極13側と絶縁したことを特徴とする。
【0011】さらに、この本発明によるイオンスパッタ
装置では、前記ターゲット2をイオンボンバード用のス
パッタ率の低いターゲット12とし、イオンスパッタ装
置を用いてイオンボンバードを行う。
【0012】
【作用】前記本発明によるイオンスパッタ装置では、タ
ーゲット2の表面に沿って磁界が形成されるため、放電
によって生じた電子が磁界の中で螺旋運動を起こし、そ
の飛距離を延ばす。このため、真空槽1内の残留ガスと
の衝突の機会が多くなり、残留ガスがプラズマ化される
ことから、低い気圧の中で+イオンの密度が飛躍的に増
大する。従って、従来のものに比べて放電電圧が300
〜500Vと、数分の1で済む。しかも、プラズマ領域
も、磁場の最も強いターゲット2の表面部分に集中する
ため、静電シールドが無くてもイオンが効率よくターゲ
ット2を衝撃する。
【0013】しかも、前記試料台6を電源8に接続され
た正電極13側と絶縁したので、試料台6上の試料sに
電子が入射するのが防止される。こため、試料sの温度
上昇や損傷を低いレベルに抑えながら、その表面コーテ
ィングが可能となる。また、この本発明によるイオンス
パッタ装置によりイオンボンバードを行う場合、前述し
た磁場の働きにより、低電圧で安定した放電が持続され
るため、イオンスパッタリングを行うのと同じ電源を使
用し、同じ気圧でイオンボンバードを行うことができ
る。すなわち、単にターゲット12をスパッタ率の低い
ものに換えるだけで、イオンボンバードを行うことがで
きる。
【0014】
【実施例】次に、図面を参照しながら、本発明の実施例
について詳細且つ具体的に説明する。図1に本発明の実
施例によるイオンスパッタ装置の概要が示されており、
図3に示された従来例と共通する部分には同じ符号が付
してある。
【0015】例えば、円筒状のガラス壁16の上下両端
部を金属板14、15で気密に封止して真空槽1が構成
されており、この真空槽1は、真空ポンプ7により減圧
され、その内部が希薄ガス雰囲気におかれる。この真空
槽1の上下に対向して試料台6とターゲット電極3とが
対向して配置してある。
【0016】試料台6は、絶縁材11により金属板15
と絶縁して保持されており、この試料台6上には試料s
が載せられる。この試料台6は、金属板15と電気的に
接続された正電極13に囲まれている。他方、ターゲッ
ト電極3は、磁性体からなり、絶縁材4により金属板1
4と絶縁されると共に、その下面が凹状にくり抜かれ、
その中央に磁石10が設けられている。磁石10は、そ
の下面がターゲット電極3の周囲の縁面と面一になるよ
うターゲット電極3に取り付けられている。この磁石1
0は、その下面側とターゲット電極3に取り付けられた
上面とに各々磁極がある。従って、磁性体であるターゲ
ット電極3の外周縁には、前記磁石10の下面と異なる
磁極が形成される。これにより、磁石10の下面とその
周囲にあるターゲット電極3の縁面との間に磁界が形成
される。このターゲット電極3の縁面と磁石10の下面
にわたってターゲット2が貼られるが、前記磁界はこの
ターゲット2に沿って形成される。
【0017】ターゲット電極3と前記正電極13に電気
的に導通した金属板15とに、ターゲット電極3が負電
位となるよう電源8が接続され、この電源8の電圧は、
電圧調整器9により調整される。このイオンスパッタ装
置により、例えば試料sを金属薄膜でコーティングする
場合、真空槽1内を真空ポンプ7で減圧し、5〜7Pa
程度の気圧に保持すると共に、ターゲット電極3と試料
台6との間に300〜500Vの電圧を印加し、放電さ
せる。
【0018】本発明によるイオンスパッタ装置では、タ
ーゲット2の表面に沿って磁界が形成されるため、放電
によって生じた電子が磁界の中で螺旋運動するため、真
空槽1内の残留ガスとの衝突の機会が多くなり、残留ガ
スがプラズマ化される。従って、従来のイオンスパッタ
装置に比べ、同程度の気圧の下でより低い放電電圧によ
り、+イオンの密度を高くすることができる。また、プ
ラズマ領域も、磁場の最も強いターゲット2の表面部分
に集中し、+イオンがターゲット2を効率よく衝撃す
る。このイオン衝撃によりターゲット2から弾き出され
た分子は、試料台6上の試料sに飛散し、同試料sの表
面に被着して同試料sをコーティングする。さらに、こ
の実施例によるイオンスパッタ装置では、前記試料台6
が電源8に接続された金属板15側と絶縁されているの
で、試料台6上の試料sに電子が入射するのが防止され
る。
【0019】このようなイオンスパッタ装置を用い、イ
オンボンバード法により薄膜の表面を親水性化する場
合、ターゲット2をスパッタ率の低い金属からなるター
ゲット12に交換する。例えば、図2に示す例では、タ
ーゲット2の下面にをカバーするように、スパッタ率の
低いターゲット12を取り付けている。この場合、ター
ゲット2、12が磁性体の場合は、磁石10の磁力を利
用してターゲット電極3にターゲット2、12を取り付
けることができる。他方、非磁性のターゲット2、12
を使用する場合は、ターゲット2、12を浅いカップ状
に成形し、これをターゲット電極3に被せるようにして
取り付けることができる。
【0020】本発明によるイオンスパッタ装置では、単
にターゲットをスパッタ率の低いものに換えるだけで、
前述した磁場の働きにより、低電圧で安定した放電が持
続されるため、イオンスパッタリングを行うのと同じ電
源を使用し、同じ気圧でイオンボンバードを行うことが
できる。すなわちこの状態では、物質の表面にターゲッ
ト12の表面で反射した+イオンが飛来し、物質の表面
にイオンが注入される。
【0021】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明によれば、低
い気圧の中で比較的低い放電電圧により、高い+イオン
密度がターゲットの表面部分に集中して得られるため、
効率のよいイオンスパッタリングが可能となる。これに
より、試料sの温度上昇や損傷を低いレベルに抑えなが
ら、その表面コーティングが可能となる。
【0022】さらに、試料台を電源に接続された正電極
側と絶縁したものでは、試料台上の試料に電子が入射す
るのが防止されるため、試料sの温度上昇や損傷がさら
に小さくなる。また、本発明によるイオンスパッタ装置
によりイオンボンバードを行う場合、イオンスパッタリ
ングを行うのと同じ電源を使用し、同じ気圧でイオンボ
ンバードを行うことができ、単にターゲットをスパッタ
率の低いものに換えるだけでよいので、きわめて簡便で
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例によるイオンスパッタ装置の概
略縦断側面図である。
【図2】同実施例によるイオンスパッタ装置によりイオ
ンボンバード処理を行う状態の概略縦断側面図である。
【図3】従来例によるイオンスパッタ装置の概略縦断側
面図である。
【符号の説明】
1 真空槽 2 ターゲット 3 ターゲント電極 6 試料台 8 電源 10 磁石 12 ターゲット 13 正電極

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 希薄気体状態に維持される真空槽1と、
    この真空槽1の中に配置された試料台6と、この試料台
    6と対向して前記真空槽1内に配置されたターゲット電
    極3と、このターゲット電極3に取り付けられたターゲ
    ット2と、前記ターゲット電極3が負電位となるよう放
    電電圧を印加する電源8とを有するイオンスパッタ装置
    において、ターゲット電極3に磁石10を取り付け、同
    ターゲット電極3に取り付けたターゲット2の板面に沿
    う方向に磁界を形成すると共に、前記試料台6を電源8
    に接続された正電極13側と絶縁したことを特徴とする
    イオンスパッタ装置。
  2. 【請求項2】 前記ターゲットがイオンボンバード用の
    スパッタ率の低いターゲット12である請求項1に記載
    のイオンスパッタ装置。
JP8796094A 1994-03-31 1994-03-31 イオンスパッタ装置 Pending JPH07268623A (ja)

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JP8796094A JPH07268623A (ja) 1994-03-31 1994-03-31 イオンスパッタ装置

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JP8796094A JPH07268623A (ja) 1994-03-31 1994-03-31 イオンスパッタ装置

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JPH07268623A true JPH07268623A (ja) 1995-10-17

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002194542A (ja) * 2000-12-27 2002-07-10 Anelva Corp マグネトロンスパッタリング装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002194542A (ja) * 2000-12-27 2002-07-10 Anelva Corp マグネトロンスパッタリング装置
JP4592949B2 (ja) * 2000-12-27 2010-12-08 キヤノンアネルバ株式会社 マグネトロンスパッタリング装置

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A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20060502

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A02 Decision of refusal

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