JPH0726828U - 液晶パネル用バックライト装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】内部電源を使用する時にはバックライト装置の
消費電力を低くして電池寿命を向上させ、外部電源を使
用する時にはバックライト装置の消費電力を高くして輝
度を高くする。 【構成】内部電源と外部電源とを切り換えて使用する液
晶パネル用バツクライト装置において、内部電源と外部
電源のいずれを使用しているかを検出する電源検出手段
と、前記電源検出手段からの検出信号により、前記外部
電源使用時は前記内部電源使用時よりバックライトの消
費電力を増加させるバックライト消費電力変化手段とを
有する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は液晶パネル用バックライト装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

液晶テレビに用いられる液晶表示装置は、光のシャッターとして動作するので 、光源が必要となり、自然光を利用した方式もあるが、一般的には螢光管を用い たバックライトが採用されている。バックライト回路の消費電力と螢光管の輝度 はほぼリニアな関係にあり、消費電力はバックライト回路の設計条件、液晶表示 装置の透過率、導光系の効率、製品の電池寿命及び液晶表示装置のコントラスト 比により決定これる。

【０００３】 液晶表示装置のコントラスト比によりバックライト回路の消費電力、すなわち 液晶テレビの管面輝度が決定されるのは以下の理由による。

【０００４】 人間の眼に黒レベルが黒く感じられる管面輝度は５〜１０ニットであり、１０ ニットを超えると黒レベルが浮き上つて見える。

【０００５】 一方白レベルは管面輝度が高ければ高い程輝いた美しい白が得られるが、通常 用の室内の使用条件、照度１００〜５００ルックスでは、白レベルが白と認めら れ、かつ管面が暗いと感じさせない最低管面輝度は８０〜１００ニットである。

【０００６】 ブラウン管を用いたテレビでは、ブラウン管のコントラスト比が約５０あり、 黒レベル約５ニット白レベル約２５０ニット（＝５×５０）として、明るい画面 と高コントラストを両立している。

【０００７】 従来の液晶テレビに用いられる液晶表示装置は、コントラスト比が８〜１０程 度であり、黒レベルの条件と画面の明るさの条件から、黒レベルを約１０ニット 、白レベルを８０〜１００ニットとして実用性能をかろうじてクリアしている。

【０００８】 従ってコントラスト比が８〜１０程度の液晶表示装置を用いたテレビの白レベ ルを、バックライト回路の消費電力を増加させて２５０ニットとしても、黒レベ ルが２５〜３０ニットとなるので、黒レベルが浮き上って黒く見えず実用性がな い。そこで内部電源使用時の放電初期、放電末期、及び外部電源使用時にかかわ らず、常に黒レベル、白レベルが一定となる様にバツクライト回路の消電電力を 制御するのが従来の技術である。

【０００９】

【考案が解決しようとする課題】

液晶表示装置の性能向上には著しいものがあり、カラーフィルタの製法、駆動 法等の技術開発により、コントラスト比２０〜３０の高コントラスト比液晶表示 装置がすでに実現している。

【００１０】 例えばコントラスト比２０の液晶表示装置を用いたテレビの場合、黒レベルの 条件と画面の明るさの条件から、黒レベル約１０ニット、白レベル約２００ニッ トの管面輝度重視型から、黒レベル約５ニット、白レベル約１００ニットの消費 電力重視型迄の選択の幅がある。

【００１１】 従来の技術ではバックライト回路の消費電力が一定の制御となるので、消費電 力により決定される電池寿命と管面輝度の妥協点に設定することになる。

【００１２】 本考案はこの問題を解決するためになされたものであり、その目的とするとこ ろは、内部電源使用時には電池寿命を考選してバツクライト回路の消費電力を消 費電力重視型とし、外部電源使用時には管面輝度重視型として液晶表示装置の性 能を１００％引出した、商品性の商い液晶テレビを市場に提供することである。

【００１３】

【課題を解決するための手段】

本考案の液晶テレビのバックライト回路は、内部電源、外部電源のいずれを使 用しているかを、外部電源入力端子の入力に連動した、電気的又は機械的な検出 手段により検出し、バックライト回路の消費電力を、外部電源使用時に増加させ て輝度を向上させる。

【００１４】

【実施例】

図１は本考案液晶テレビのバックライト回路の実施例であり、以下にその動作 を説明する。

【００１５】 電源により直接駆動される発振回路の出力を、コンバータトランスで数百ボル トへステップアップして螢光管を駆動する。

【００１６】 コンバータトランスと螢光管の間には、螢光管入力電力を検出するための電力 検出回路が設置され、螢光管入力電力を負の直流電圧に変換している。電力制部 回路は安定化した電源により駆動されるオぺアンプにより構成され、マイナス端 子の基準電圧と、螢光管入力電力により変化するプラ端子の電圧が一致する様に 、発振回路のデューテイ比を制御する。

【００１７】 マイナス端子に接続されたＶＲ₁ は、基準電圧を可変することにより、螢光管 入力電力を調整するパワー調整ボリュームである。外部電源入力端子に接線され たダイオードＤ₁ は、誤使用で逆極性の外部電源を使用した場合に回路を保護す るためのものであり、そのアノード電圧は内部電源使用時に開放、外部電源使用 時に約０．７ボルトとなる。

【００１８】 実施例では逆極性防止ダイオードＤ₁ のアノードと、電力制御用オペアンプの マイナス端子をＲ₄ で接続することにより、内部電源使用時にはマイナス端子電 圧１・２ボルトバックライト回路消費電力０．９ワットを、外部電源使用時には マイナス端子電圧１・０ボルトバツクライト回路消費電力１２ワットに変化させ ている。その結果、内部電源使用時は液晶表示装置の管面輝度は、白レベル１２ ０ニット、黒レベル６ニツト、コントラスト比２０となり、外部電波使用時の白 レベル１６０ニット、黒レベル８ニツト、コントラスト比２０としている。

【００１９】 以上の様に実施例では、Ｒ₄ の抵抗１本の追加ので、内部電源使用時に比較し て外部電源使用時のバツクライト回路の消費電力を増加させて輝度を向上し、電 池寿命と管面輝度という各々の電源使用時の条件を両立している。

【００２０】

【考案の効果】

以上の如く、本考案の液晶パネル用バツクライト装置は、「内部電源と外部電 源とを切り換えて使用する液晶パネル用バツクライト装置において、内部電源と 外部電源のいずれを使用しているかを検出する電源検出手段と、前記電源検出手 段からの検出信号により、前記外部電源使用時は前記内部電源使用時よりバック ライトの消費電力を増加させるバックライト消費電力変化手段とを有すること」 を特徴とすることから、内部電源を使用する時にはバックライト装置の消費電力 を低くして電池寿命を向上させることができ、外部電源を使用する時にはバック ライト装置の消費電力を高くして管面輝度を高くすることができ、液晶テレビ等 の携帯型液晶表示装置に要求される相反する性能を満たすことができる。なお、 本考案は、電池等の内部電源使用時には、バックライトの消費電力が外部電源使 用時より低くされているため、電池等の温度上昇を抑えることができるという効 果もある。

【図面の簡単な説明】

【図１】液晶テレビのバックライト回路の実施例を示す
図。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 内部電源と外部電源とを切り換えて使用
   する液晶パネル用バックライト装置において、 内部電源と外部電源のいずれを使用しているかを検出す
   る電源検出手段と、 前記電源検出手段からの検出信号により、前記外部電源
   使用時は前記内部電源使用時よりバックライトの消費電
   力を増加させるバックライト消費電力変化手段とを有す
   ることを特徴とする液晶パネル用バックライト装置。