JPH0726787B2 - 熱間静水圧加圧装置及び同装置の冷却運転方法 - Google Patents

熱間静水圧加圧装置及び同装置の冷却運転方法

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JPH0726787B2
JPH0726787B2 JP5583888A JP5583888A JPH0726787B2 JP H0726787 B2 JPH0726787 B2 JP H0726787B2 JP 5583888 A JP5583888 A JP 5583888A JP 5583888 A JP5583888 A JP 5583888A JP H0726787 B2 JPH0726787 B2 JP H0726787B2
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cooling
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fan
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郁二 高木
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    • B30PRESSES
    • B30BPRESSES IN GENERAL
    • B30B11/00Presses specially adapted for forming shaped articles from material in particulate or plastic state, e.g. briquetting presses, tabletting presses
    • B30B11/001Presses specially adapted for forming shaped articles from material in particulate or plastic state, e.g. briquetting presses, tabletting presses using a flexible element, e.g. diaphragm, urged by fluid pressure; Isostatic presses
    • B30B11/002Isostatic press chambers; Press stands therefor

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は熱間静水圧加圧(以下、HIPと略記する。)装
置に関し、詳しくは、HIP処理後の冷却工程において、
その冷却時間を短縮してなお、HIP処理体を均等に冷却
し得、もって稼動率の向上とHIP処理体の品質安定化と
を併せ可能とする上記HIP装置ならびに同装置を用いた
冷却運転方法に関するものである。
(従来の技術) 従来、HIP装置は基本的に高圧容器と、上蓋および下蓋
とによって画成される高圧容器内の高圧室に断熱層と、
その内側ヒータに囲繞された処理空間、すなわち炉室に
て被処理体を高温・高圧処理することを基本構成とされ
ており、断熱性能、均熱性の重要なことより、これらに
関し種々の改良が提案されている。
一方、このHIP処理は1サイクルに要する時間が長時間
に及び難点があり、その重要な一因子として冷却工程が
ある。
このことは、HIP装置の基本的な構成、即ちHIP処理に要
する高温なる熱から高圧容器の構成部材を保護するた
め、断熱層にて被処理体を含む炉室を被包し厳重に熱遮
閉した構成に起因するもので、その冷却工程において断
熱層に被包された炉室内の熱は、断熱層の熱遮断効果に
より、外部に放散することを妨げられるからである。
そのため、断熱層と被処理体を含む炉室とを一体的に高
圧容器より取り出し、その冷却工程をHIP装置外に設け
た装置に賦課させてHIP装置の稼動率を高めるシステ
ム、所謂、モジュラー型HIPシステム等が開発されると
共に、HIP装置内の構成や構成部材等に種々の工夫を加
え、その冷却速度を高めんとする試みがなされている。
一般に、熱伝達方式には対流,輻射,伝導の3つの形態
があることは周知であるが、HIP装置の圧媒ガスを介し
た高温・高圧下では特に対流が熱伝達の主体となる。
従って、HIP装置において冷却時間の短縮を図るために
は対流する圧媒ガスの流れ、あるいはまた強制的に形成
した圧媒ガスの流れを利用するのが有効である。
また、一方、冷却中、被処理体が上下方向に不均一に冷
却されると被処理体に歪が生じ、例えば薄物品のような
場合には処理後の被処理体が該歪によって使用に耐えな
くなるとか、また被処理体上下の冷却速度差により内外
組織に差を生じさせ、目的とする製品特性が部分的にし
か得られなくなるなどの品質低下を招来する。
そして、上記欠点は被処理体が大型である程、またその
高さが高い程、助長され、顕著となる。
そこで叙上の如き事情を勘案し、圧媒ガスの流れを利用
して冷却速度を高めると共に、被処理体を均一に冷却す
る試みとして例えば第5図に示す実願昭61-24676号装置
が提案されるに至った。
この装置は同第5図に示すように、高圧筒(1),およ
び上蓋(2),下蓋(3)にて画成された高圧室(a)
内の断熱層(4)およびヒータ(5)を収設することに
よって炉室(20)を形成しており、被処理体(7)が下
蓋(3)上の断熱炉床(6)上に載置されてHIP処理が
行われるもので、同装置の断熱層(4)は外側及び内側
の両倒立コップ形ケーシング(8)(9)と、中間の倒
立コップ形ケーシング(14)がその下端において金属リ
ング(4A)に溶接等により気密に結合されていて各ケー
シング間には断熱材(13)が充填されており、更に、外
側ケーシング(8)の上面にガス通路(10)が、また中
間のケーシング(14)の上面にはガス通路(15)が夫々
設けられ、上蓋(2)に装設された流体シリンダーの如
き駆動装置(12)の軸下端に取り付けられた弁(11)
を、その上下動と共に上下移動せしめて前記通路(10)
を開閉せしめるようになしていると共に、ケーシング下
端部において断熱層(4)とガスの充満する高圧室内と
を連通するガス通路(16)が、下蓋上で架台(4B)によ
り支持され、各ケーシング(8)(9)(14)の下端部
を結合する金属リング(4A)の内側ケーシング(9)と
中間ケーシング(14)との間の位置に設けられている。
又、同装置における前記被処理体(7)を載置保持する
断熱炉床(6)は下蓋(3)上にほぼ気密に結合された
架台(21)によって下蓋(3)から所要の空間を存して
支持されていて、該空間に連通して上下方向に延びる開
孔(26)が穿設され、その上に該開孔(26)に連通する
開孔(27)を下面に有する被処理体収納用の収納ケーシ
ング(22)が載置保持されて被処理体(7)を同ケーシ
ング(22)内に収容してHIP処理する如くなっていると
共に、収納ケーシング(22)内では収納時、被処理体
(7)と収納ケーシング(22)との間には後述するガス
の流通する空隙が確保された構造となっている。
そして、また、上記断熱炉床(6)の下部の空間におい
てモータ(25)により駆動される炉内ガスの攪拌用ファ
ン(24)が収設されていると共に、これを囲繞する前記
断熱炉床(1)の架台(21)側面に炉室(20)と架台
(21)内部とを連通する開孔(28)が設けられている
外、上記攪拌用ファン(24)とは別に断熱層内の冷却用
ガスを強制循環せしめるファン(31)が攪拌用ファン
(24)と同軸に結合され、同一駆動装置(25)によって
駆動されて付設され、これと共に断熱層下端の金属リン
グ(4A)と案内筒(23)下端とを下蓋上で支持する別の
架台(4B)が図示の如く設けられ、断熱層(4)下端の
開孔(16)への直接のガス流入を遮断すると共に下蓋
(3)の上面に開孔(32)が設けられ、又、更に炉床
(6)の架台(21)が区画板(34)によって上下両半部
い仕切られ、該区画板(34)と下蓋(3)との間に冷却
用ガスの流れる開孔(33)が設けられている。
かくして、上記装置を用い、所要の冷却を行うにあたっ
ては、同第5図において攪拌用ファン(24)によって強
制的に炉室(20)を流れるガス流(A)と、循環用ファ
ン(31)によって強制的に断熱層(4)内を上昇して通
路(10)を経て高圧筒(1)内壁に沿って流下するガス
流(B)とを内側倒立コップ形ケーシング(9)を介し
て熱交換させ、前者流れ(A)をもって炉室(20)内の
均熱化を達成し、後者流れ(B)をもって速い冷却速度
を達成する。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、上述の如き第5図に示す同一軸で2つの
ファン(24)(31)を回転させるときは炉室(20)内を
流れるガス流(A)の流量と高圧筒(1)内壁を流下す
るガス流(B)の流量とを夫々独立に制御することは困
難である。例えば、冷却開始初期においては後者ガス流
(B)のガス温度は高く、上蓋(2)内面および高圧筒
(1)内壁の過昇温防止のため流量を極く僅かにする
か、あるいは弁(11)を断続的に開閉する必要がある。
しかし、この場合でも前者ガス流(A)の流量は一定量
を確保する必要があり、攪拌用ファン(24)の回転数を
落とすことはできない。従って、弁(11)を断続的に開
閉するにしろ、弁(11)あるいはガス流(B)の流路中
に可変絞りを設けて流量を小さくするにしろ、循環用フ
ァン(31)ひいてはモータ(25)に大きな負荷が加わ
り、モータの短寿命化あるいは最悪の場合、モータトリ
ップで破損を惹起する原因となる。
通常、モータ(25)は圧力容器内という限られた空間内
に配置されるもので、出力に余裕をみた設計はコストア
ップにつながり、好ましくなく、又上蓋(2)下面と、
外側倒立コップ形ケーシング(8)との空間に蓄熱器を
設けてガスの温度を下げ、絞り又は弁の開閉動作を不要
とする方法はやはり限られた圧力容器内の有効面積を狭
め、炉室(20)を小さくして了うことから一般的に用い
られるべきではなく、しかも、この方法は熱抵抗が大き
くなるのみならず、前記2つのガスの流れ(A)(B)
を制御しているわけでない。
かくて、本発明は上記の如き実状に対処し、冷却中、モ
ータに過負荷を与えることなく、上記2つのガス流
(A)(B)を制御し、もって迅速かつ均一な冷却を達
成させることを目的とするものである。
(課題を解決するための手段) 即ち、上記目的を達成する本発明の特徴とするところ
は、第1に機構上、第1図に示すように前記第5図に示
す構成に加え、前記冷却用ガスの流路中、架台(4B)内
部の本質的に冷たい位置に弁(41)を備え、開閉可能な
ガス通路(41)を設け、冷却用ガスの流れの一部又は全
部を該ガス通路を経て本質的に冷たい場所のみで循環さ
せることを可能ならしめた装置にあり、また、請求項2
は上記装置における同軸の攪拌用ファンと循環用ファン
を駆動する駆動装置を可変速ならしめてより効果的とし
た構成にある。
そして、請求項3および4は上記装置を用いる冷却運転
方法に関し、前者は駆動装置の可変速操作を利用し、外
側ケーシング上部のガス通路を開とし、同時に駆動装置
を動かして攪拌用ガスと循環用ガスを循環させる冷却工
程において攪拌用ガスの流量を上記駆動装置の可変速操
作によって、一方、冷却用ガスの流量を本質的に冷たい
位置に設けられたガス通路を開閉することによって夫々
調節し、冷却の効率化を達成することにあり、また後者
は特に、上記冷却工程の初期において外側ケーシング上
部の通路より出る冷却用ガスが高温にすぎ、ためにこの
通路が閉じた場合には下部の本質的に冷たい位置のガス
通路を開ならしめることにある。
(作用) 上記の本発明によれば炉室内を流れるガス流(A)は速
度可変モータの回転数によって調節し、一方高圧筒内壁
に沿って流下するガス流(B)の流量は下方のガス通路
(41)に設けられた弁(40)によって調節する。
そこで、以下、冷却過程を説明すると、炉室内を一定の
速度で冷却するためには前記2つのガス流(A)と
(B)との交換熱量が時間に対して略一定であることが
必要である。ところが、両ガス流(A)(B)の温度差
は時間とともに小さくなるのでガス流(B)の流量は時
間と共に多くならなければならない。一方、炉室内を均
一に冷却するためにはガス流(A)の流量は時間と共に
多くならなければならないが、この流量増加量は一般に
はガス流(B)の流量増加量に比べて小さく、モータの
回転数を増すことで充分、対応可能である。
従って、ガス流(B)の流量が冷却終了付近でも十分な
量が得られるようファンおよび流路を設計し、それ以前
においては下部の1個又は複数個の弁(40)を順次閉じ
ることによって流量を調節する。
次に冷却開始初期においては、ガス流(B)が高温であ
るために上部の弁(11)の開閉を繰り返すように通常設
計されているが、このとき、弁(11)の閉止に連動して
下部の弁(40)を開け、モータに過負荷を加えないよう
にする。そして、弁(11)の開いたときは弁(40)を閉
じる。なお、弁(40)は弁(11)が開閉を繰り返してい
る間、開放したままとすることもある。
(実施例) 以下、更に添付図面を参照し、本発明の実施例を説明す
る。
第1図および第2図は本発明に係るHIP装置の1例を示
し、第1図は上部弁が開いた場合、第2図は同弁が閉じ
た場合である。
これら図において、その装置構成は本発明の要部とする
下部のガス通路を除いては前述の第5図の装置と略同様
であり、同一部分は同一符号をもって示し、詳細は省略
する。唯、これら図においては架台(4B)内部の区画板
(34)で仕切られた本質的に冷たい位置において下蓋
(3)上部の開孔(32)を形成する仕切板(42)に一個
又は複数の弁(40)を備えたガス通路(41)が設けられ
ており、区画板(34)と仕切板(42)との間と、前記開
孔(32)とを連通させて開孔(33)より出る冷却用ガス
の流れの一部又は全部をガス通路(41)を介して開孔
(32)に循環せしめるようになしている。
かくしてモータ(25)により駆動されて攪拌用ファン
(24)が作動すると断熱炉床(6)の開孔(26)及び被
処理体(7)の収納ケーシング(22)の下面に設けられ
た開孔(27)を通過した炉室内ガスは第1図矢視(A)
の如く被処理体(7)と収納ケーシング(22)との空隙
を通り、被処理体(7)の側面を経て熱を奪い、炉室
(20)上部で反転して断熱層(4)の内側ケーシング
(9)で断熱層内を通過する冷却用ガスと熱交換しなが
ら流下し、下蓋(3)上に結合された架台(21)の開孔
(28)からファン(24)を収設した炉床下部の空間に還
戻する。
一方、断熱層(4)内を通過して熱を奪い、高圧筒
(1)の内壁に沿って流下しつつ放冷する攪拌用冷却ガ
スは前記第1図における炉室内ガスとは別に矢視(B)
の如く下蓋(3)に設けた開孔(32)を通過して循環用
ファン(31)の作用により該ファン部に流入し、区画板
(34)下部の開孔(33)を経て断熱層の下部の開孔(1
6)に向かい強制的に循環されるが、このとき、このガ
ス流(B)の流量は下部の弁(40)の開閉によって更に
別のガス流(B′)として流れ、調節がなされる。
即ち、炉室(20)内を一定の速度で冷却するためには、
ガス流(A)(B)の交換熱量が時間に対して略一定で
あることが必要である。しかし、通常、両ガス流(A)
(B)の温度差は時間と共に小さくなるのでガス流
(B)の流量は時間と共に多くならなければならない。
一方、炉室内を均一に冷却するためには、ガス流(A)
の流量は時間と共に多くなければならないが、この流量
増加量は一般にはガス流(B)の流量増加量に比べて小
さく、モータ(25)の回転数を増すことで対応可能であ
る。
従って、ガス流(B)の流量が冷却終了付近でも十分な
量が得られるファン(31)および流路を設計し、それ以
前においては1個若しくは複数個の弁(40)を順次閉じ
ることによって流量を調節する。
即ち、弁(40)を開けることによって図に示す流れ
(B′)が生じ、前記ガス流(B)の流量を少なくする
こととなる。この弁(40)を複数個とするときは数段階
に分けてガス流(B)の流量を調節することができる。
また、冷却開始の初期段階においては、ガス流(B)の
温度が高く、そのために高圧筒(1)内壁の過昇温防止
の目的から弁(11)は開閉を繰り返すよう構成されるの
が通常であるが、このとき、第2図に示すように弁(1
1)が閉じるのに連動して弁(40)を開け、循環用ファ
ン(31)によるガスの流れを図中、矢視(B′)の如く
することでモータ(25)に過負荷を加えないことができ
る。なお、弁(11)が開いたときは弁(40)を閉じる。
あるいは弁(40)は弁(11)が開閉を繰り返している
間、開き放しでもよく、何れの方法を選ぶかは必要とす
るガス流(B)の流量による。しかし、後者の方が一般
に流量が少ない。
次に上記第1図,第2図の例において弁(40)を同心円
状等間隔に8個配置し冷却を行う場合の運転例を第3図
に示す。
即ち、冷却開始後、しばらくは弁(11)は開閉を繰り返
し、ガス流(B)の温度が下がり弁(11)が開き放しに
なった後は弁(40)を対称的に4個,6個,8個と順次、閉
じガス流(B)の流量を増加させて上段図表の如く一定
の冷却速度を確保する。
なお、均熱性については炉室内上部と下部の温度を測定
し、その差が一定範囲となるようモータ(25)の回転数
を増加することによって達成される。
以上の操作は手動によっても勿論、可能であるが、好ま
しくは、冷却速度及び均熱性を予め設定して、この設定
に従って自動的に運転されるよう構成するのが有用であ
る。
なお、弁(40)としては形状が小型であればよく、基本
的には温度の低い領域、通常、約100℃の領域におかれ
るためDCソレノイドなどが用いられる。そして、この弁
(40)の駆動機構は下蓋側であっても、炉室側であって
も差し支えない。
第4図は前記第1図,第2図の変形に係る実施例装置で
あり、前記各図と同一部分は同一符号で示しているが、
被処理体(7)を下蓋(3)上で下部断熱部(43a)を
備えた支持部材(43)上に載置してHIP処理を行うと共
にヒータ外側の案内筒(23)を廃している。
そして、この場合には第1図と異なりガス流(B)の流
れは下部にある循環用ファン(31)で駆動され炉室下部
でガス流(A)と直接接触して熱交換し、混合した流れ
が収納ケーシング(22)内を上昇する間に被処理体
(7)より熱を奪い、一部は上方の通路(15),(10)
を経てガス流(B)となり、高圧筒(1)に放熱し、残
りの大部分は炉室(20)を下降し、ガス流(A)とな
る。
この装置は前記第1図の装置に比較し、2つのガス流
(A),(B)が直接混合されるために熱交換の効率が
よく、より速い冷却速度を得ることができるが、この構
成においても攪拌用ファン(24)と循環用ファン(31)
は同一軸でモータ(25)に直結されており、図に示すよ
うに通路(41)および弁(40)を1組若しくは複数組設
け、ガス流(B′)の流れを作って可変速モータを用い
ることによりガス流(A)(B)の流量を調節すること
ができ、均一かつ一定速度で迅速に被処理体を冷却する
ことができる。
(発明の効果) 本発明は以上のように攪拌用ファンと循環用ファンを同
軸に設け、循環用ファンによって強制的に循環される冷
却用ガスと、攪拌用ファンによって循環される攪拌用ガ
スを熱交換し得るようにしたHIP装置において、更に下
部に弁を備え、開閉可能なガス通路を設けたものであ
り、モータを速度可変モータとすることにより炉室内を
流れるガス流の流量ならびに高圧筒内壁に沿って流下す
るガス流の流量の調節を容易ならしめ、HIP装置の冷却
中、モータに過負荷を与えることなく、ガス流の流れを
制御し、一定速度で、かつ均一な冷却を迅速に達成する
ことができる顕著な効果を奏する。
殊に前記実願昭61-24676号によって提案された装置にあ
っては被処理体の熱がガス流(A)→内側倒立コップ形
ケーシング→還流ガス流(B)→高圧筒と伝わるために
熱抵抗が大きくなるが本発明においては被処理体の熱が
ガス流(A)→ガス流(B)→高圧筒となるため熱抵抗
が小さく、より冷却速度は大となる。
しかも、本発明の場合、ガス流(B)の方向は冷たいガ
スが温められて上昇する自然対流の方向と同じであり、
強制的に同一流量を還流させる場合、逆方向に流すより
も少量の駆動力で済むという利点があると共に炉内下部
に流れるガスは既に筒壁により冷却されて冷たくなって
おり、上蓋下面には比較的高い温度のガスが存在するた
めに上蓋による熱放散も効率よく行えるという利点もあ
る。
更に請求項3,4の運転によれば炉室内を均一に冷却する
ためのガス流(A)の流量の増加をモータの回転数の増
加により対応すると共にガス流(B)の流量の弁の閉止
によって順次調節できると共に、冷却開始初期において
循環用ファンによるガスの流れを(B′)の如くしてモ
ータに過負荷を加えないようにすることができる。
かくして、本発明はHIP処理時における冷却工程で炉室
内に発生する上下方向温度不均一を低減し、平均化を促
進してガス循環による一層の効率的な冷却を可能とし、
HIP処理の実用化に求められる冷却工程の合理化を進
め、HIP装置の汎用化に格段の効用が期待される。
【図面の簡単な説明】
第1図及び第2図は本発明に係る装置の1例を示す断面
概要図で、第1図は上部の弁を開放した状態,第2図は
同弁を閉鎖した状態である。第3図は上記装置の運転例
を示す図表,第4図は本発明装置の変形実施例に係る断
面概要図,第5図は従前のHIP装置例を示す断面概要図
である。 (1)……高圧容器,(2)上蓋,(3)……下蓋,
(4)……断熱層,(5)……ヒータ,(6)……炉
床,(7)……被処理体,(8)……外側倒立コップ形
ケーシング,(9)……内側倒立コップ形ケーシング,
(14)……中間倒立コップ形ケーシング,(10)(15)
……ケーシングの冷却用ガス通路,(11)……弁,(1
6)……断熱層下端冷却用ガス通路,(20)……炉室,
(23)……案内筒,(24)……炉室内ガス攪拌用ファ
ン,(25)……駆動伝動機,(26)(27)(28)(29)
……炉室ガス循環開孔,(31)……冷却用ガス強制循環
用ファン,(32)(33)……冷却用ガス循環用開孔,
(40)……弁,(41)……ガス通路

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】高圧筒と、上蓋および下蓋により画成され
    る高圧室内に、断熱層と、その内側にヒータを周設して
    炉室となし、かつ前記断熱層を気密構造の外側ケーシン
    グと、内側ケーシングとの少なくとも2つの倒立コップ
    状ケーシングを含んで構成し、外側ケーシング上面に上
    蓋に装設された流体シリンダーの如き駆動装置の軸下端
    に取り付けられた弁の上下動により開閉可能なガス通路
    を設け、この通路より流出したガスが高圧筒内壁に沿っ
    て流下する間に上蓋および高圧筒に放熱するような冷却
    用ガスの流れを作り出すよう構成する一方、被処理体を
    設置する炉室内炉床の下法に炉室内ガス攪拌用のファン
    を設け、また被処理体を囲み、下方に気密に炉床に接続
    された収納ケーシング円筒を配して攪拌用ガスのガスの
    流れを作りだすよう構成し、更に前記攪拌用ファンの下
    方に位置し攪拌用ファンと同軸に同一駆動装置で駆動さ
    れる循環用ファンを取り付け、該循環用ファンによって
    強制的に循環される前記冷却用ガスが断熱層に設けられ
    た前記ガス通路を経て高圧筒内側に沿って流下し、反転
    して上昇する間に前記円筒外を流れる攪拌用ガスと直接
    あるいは間接に接触し熱交換を可能とした熱間静水圧加
    圧装置において、上記冷却用ガスの流路中、本質的に冷
    たい位置に開閉可能なガス通路を少なくとも1個設け、
    冷却用ガスの流れの一部若しくは全部を上記ガス通路を
    経て本質的に冷たい場所のみで循環させることを可能と
    したことを特徴とする熱間静水圧加圧装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の装置において同軸の攪拌用
    ファンと循環用ファンを駆動する同一の駆動装置を可変
    速とした熱間静水圧加圧装置。
  3. 【請求項3】請求項2記載の装置を用い、冷却過程中、
    外側ケーシング上部のガス通路を開とし、同時に駆動装
    置を作動して攪拌用ガスと循環用ガスを循環させる工程
    において、攪拌用ガスの流量を駆動装置の可変速操作に
    よって、一方、冷却用ガスの流量を本質的に冷たい位置
    に設けられたガス通路の開閉によって夫々調節し、被処
    理体の均一かつ一定速度の冷却をはかることを特徴とす
    る熱間静水圧加圧装置の冷却運転方法。
  4. 【請求項4】請求項1又は請求項2記載の装置を用い、
    冷却過程中、外側ケーシング上部のガス通路を開とし、
    同時に駆動装置を作動して攪拌用ガスと冷却用ガスを循
    環させる工程の初期において、少なくとも外側ケーシン
    グ上部の通路より出る冷却用ガスが高温にすぎ、ために
    この通路が閉じた場合には本質的に冷たい位置に設けた
    通路を連動的に開とする熱間静水圧加圧装置の冷却運転
    方法。
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