JPH07267869A - 皮膚病治療薬及び治療方法 - Google Patents
皮膚病治療薬及び治療方法Info
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Abstract
効な治療薬及びその治療方法を提供する。 【構成】 皮膚の罹患した領域に用いることによる皮膚
病の治療のための薬剤であって、組成が、塩成分による
混合物を、塩混合物の1キログラム当たりのグラム数と
してイオン状態で表わされる、おおむね以下の比率で混
合物中に該塩成分が存在すべく作成することによって調
整されており、 陽イオン(g/kg) 陰イオン(g/kg) ナトリウム 150〜380 塩化物 150〜750 マグネシウム 10〜90 硫酸塩 20〜200 カルシウム 1〜30 炭酸水素塩 1〜5 カリウム 0.5〜35 炭酸塩 0.1〜2 また、前記組成がさらに、坦体媒体において分散される
か、または溶解されており、かつ、添加亜鉛が含まれて
いないことを特徴とする治療薬。
Description
炎、その他の皮膚病の治療のための治療薬及び治療方法
に関する。
ふれた皮膚病である。ざそうは、形態が多種多様である
ばかりか、いわゆる「思春期のにきび」、すなわち尋常
性ざそうから、皮膚の容貌を甚だしく損なった状態に至
る可能性のある集簇性ざそうなどのより危険な形態ま
で、さまざまな重篤度を有している。先進諸国では、1
5〜18歳をピーク年齢として、全青年の約4分の1が
ざそうに罹患していると推定されている。ざそうは一般
的に、増加しつつあるように思われる。スイスのある研
究によれば、バーゼル大学病院におけるざそうの患者の
比率は、1920年から1980年に10倍に増大し
た。かつて、患者の最高年齢は25歳であったが、今日
では50歳のざそうの患者も珍しくない。年配の女性
は、男性よりも明かに罹患率が大きい。その原因は、環
境の影響と不適切な化粧品によって皮膚への刺激が増し
ていることによるものと考えられる。
また、一種の思春期のエピソードとして見なされること
もあるので、ざそうにかかっているごくわずかな割合の
人だけが定期的な医師の治療を受けている。しかしなが
ら、人口のかなりの割合がこの病気を患っている。ざそ
うを無視することと同様に、過剰で不適切な治療のいず
れもが、皮膚の不可逆的な瘢痕と変化に至り、結果とし
て生活の質に悪影響を及ぼす。
膚炎や、皮膚の単純な炎症から表皮の重篤で不可逆的な
変化まで、疱疹などのさまざまな形態であるその他の皮
膚病に対してもあてはまる。こういった病気を区別し、
その程度を定義するため、皮膚科学では、高度に測定で
きるか、計数できる定義付けされた用語が用いられてい
る。acne aestivalis、fulmina
ns、necroticans、cosmeticaな
どのさまざまな形態のざそうは、多くの場合、丘疹、膿
庖、黒色面皰、白色面皰によって定義されているが、そ
の一方で、脂漏性皮膚炎や関連した皮膚疾患は、一般に
は、かゆみ、鱗屑、紅斑によって特徴づけられている。
皮膚病の治療には、基本的に2つの可能性がある。すな
わち、局所(外用)治療と、代謝経由で作用する経口治
療である。経口治療は原則として、非常に重篤な形態の
ざそうに対してのみ用いられている。これは、レチノイ
ドと関連の活性物質は、非常に強い副作用を生じる可能
性があるためである。また、妊娠中の女性には危険であ
る。しかしながら、これまでに使用されている局所治療
薬でも、所望する治療上の効果のため、必要な濃度で用
いられる場合にも、完全に安全とはいえない。主として
二次感染に対して用いられる抗生物質は、一般に処方箋
を必要としている。さらに、もっともよく用いられてい
る局所治療薬である過酸化ベンゾイルは、少なくとも青
年の治療には望ましいほど害のないものではまったくな
い。過酸化ベンゾイルは、動物を使った試験で認められ
た発癌作用の疑いに加え、きわめて侵襲的であり、ま
た、その主要な作用は化学的なメスのごとくの上部皮膚
層の酸化であり、それによって化学的にこれらの層を分
離し、炎症を引き起こす。同じことが、角質溶解作用に
よって皮膚を溶解するために使用されるサリチル酸にも
当てはまる。一般に、すぐれた有効性と皮膚許容性の両
方を備えた治療薬は、今までのところないと言うことが
できる。
してプラスの効果を持ちうることが知られている。よく
知られているのは、長時間海水中で水泳を行なうと、浸
透圧作用によって引き起こされる皮膚の収縮が起きるこ
とである。場合により、頻繁に海水浴をすると、ざそう
の軽度の減少や、脂漏性皮膚炎のかゆみの軽減が観察さ
れている。しかしながら、こうした治療効果は無視でき
るほどわずかなものであり、ごくまれな例に限られてい
る。
ら治療上、確かめられている。この治療と関連し、ざそ
うの自然治癒も観察されているが、あまりにも例数が少
ないためにこうした治療法を正当化することはできな
い。
1と、対応する米国特許4,943,432には、乾癬
の治療のための合成塩の混合物が記述されている。この
塩混合物は、以下の望ましいとされる組成を有してい
る。
を浴用液として用いるか、あるいは、ゲルの形態で局所
に用いると、きわめて良好な治療結果を得る。しかしな
がら、治療経験から、乾癬に対する良好な治癒効果とは
対照的に、ざそうや脂漏性皮膚炎などの他の皮膚病に
は、所望されたほどの影響が及ぼされないことが示され
ている。乾癬とは対照的に、上記した特許に記載されて
いる塩混合物の効果は、浴用療法によるざそうや脂漏性
皮膚炎の治療では、統計学的に効果が見られないことが
試験によって確かめられている。このような塩混合物を
セルロースエーテルでゲル化して用いた場合、これらの
症状の治療に対して統計的に無効であることが証明され
た。
とは対照的に、きわめて特異的な有効性を持ち、その一
方で、皮膚や生理機能に対する全般的な副作用を避け
る、ざそう、脂漏性皮膚炎、その他の関連した皮膚病の
治療に対する塩混合物からなる治療薬及び治療方法を提
供することである。
構成を有する。
膚病の治療のための薬剤であって、組成が、塩成分によ
る混合物を、塩混合物の1キログラム当たりのグラム数
としてイオン状態で表わされる、おおむね以下の比率で
混合物中に該塩成分が存在すべく作成することによって
調整されており、 陽イオン(g/kg) 陰イオン(g/kg) ナトリウム 150〜380 塩化物 150〜750 マグネシウム 10〜90 硫酸塩 20〜200 カルシウム 1〜30 炭酸水素塩 1〜5 カリウム 0.5〜35 炭酸塩 0.1〜2 また、前記組成がさらに、坦体媒体において分散される
か、または溶解されており、かつ、添加亜鉛が含まれて
いないことを特徴とする治療薬。
ログラム当たりのグラム数として表わされる以下の比
率、 陽イオン(g/kg) 陰イオン(g/kg) ナトリウム 267〜320 塩化物 450〜600 マグネシウム 30〜40 硫酸塩 60〜120 カルシウム 5〜15 炭酸水素塩 3〜4.2 カリウム 6〜14 炭酸塩 0.3〜0.7 で混合物中に存在するような塩成分からなる治療薬。
きる。
かつ、接触させた場合に、ざそう、脂漏性皮膚炎、関連
した皮膚疾患に対し、より効果的な治療であることが確
かめられた物質の組成法を提供することであり、その一
方で、上述したような確立された治療法に伴う不利益な
点や合併症を避けるものである。この組成は、水に溶解
した場合、イオンの面では、主としてナトリウム陽イオ
ン、マグネシウム陽イオン、塩素陰イオン、硫酸陰イオ
ンの混合物からなり、また、望ましくは添加亜鉛を含ん
でいない、塩の合成混合物である。さらに詳しく説明す
れば、本発明による塩混合物は、イオン状態では、塩混
合物1キログラム当たりのグラム数で、以下のおおよそ
の範囲の組成であり、また、平衡は水和状態による。
て、すなわち浴用、湿した綿球、スプレーとして用いる
ことができ、また、さらに望ましくは、ゲル、軟膏、シ
ャンプー、液体石鹸、固形石鹸を形成するよう適切な坦
体との組み合わせで用いることができる。
水など天然の塩溶液に見いだされるような、れき青、石
油タール、下水残さ、有機残さなどの有機不純物を本質
的には含まない組成として特徴づけることができる。本
組成はさらに、少なくとも重量で約97.5%(水和の
水は除く)が、主として水溶性の塩混合物からなる組成
として特徴づけることができる。この水溶性塩混合物に
は、塩化ナトリウム、塩化カルシウム、硫酸カルシウ
ム、塩化カリウム、硫酸カリウム、塩化マグネシウム、
硫酸マグネシウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウ
ムが含まれ、また、それぞれが、上記の式Iに記述した
ようなイオン状態で科学組成を生じるよう、適切な比で
混合される。さらに本発明のより望ましい実施例におい
ては、塩混合物はストロンチウムイオン源、例えば塩化
ストロンチウムを含んでおり、および/または、臭化イ
オン源、例えば臭化ナトリウムを含んでおり、それによ
り、混合物の重量で少なくとも約99.5%(水和の水
は除く)がイオン状態で、以下の組成(II)を1キロ
グラム当たりのグラム数で有する。
4,943,432に記載されたものとは、数多くの重
要な点で異なっている。最も著しい点は、本発明の混合
物に伴うナトリウムイオンと硫酸イオンの含量はより多
く、また、マグネシウムイオンとカルシウムイオンの含
量はより少ないことである。さらに、本発明の混合物
は、望ましくは添加亜鉛を含まず、また、さらに望まし
くは、添加された、ヨウ化物、フッ化物、ケイ酸、ホウ
酸、リチウム、アルミニウム、鉄の陽イオンも含まない
ことであり、これらのイオンは、乾癬を治療するために
用いられる塩混合物の有効性には寄与しているものの、
また、理由は現在不明であるが、なんら治療効果を持た
ず、かつ、ざそうや脂漏性皮膚炎などの皮膚疾患を治療
するために用いられる塩混合物の有効性を損なうことさ
え見いだされている。
ては、塩化ナトリウムの含量は、塩混合物の重量で少な
くとも約50%を占め、より望ましくは、混合物の重量
で少なくとも約3分の2(67%)を占めていることで
あり、また、混合物中のナトリウムイオン含量は、望ま
しくは塩混合物の1kg当たり270gを越えているこ
とであり、さらにより望ましくは、塩混合物1kg当た
り約275〜300gの範囲にあることである。組成に
おいて、こういったレベルでナトリウムを含む結果とし
て、ざそうや脂漏性皮膚炎に対する治療効果は劇的に増
加し、その一方で、乾癬に対する治療効果は減少するこ
とが見いだされる。
るいは脱イオン水を使用し、水溶液として最も簡便に皮
膚に対して用いられるが、これに、アルコールあるい
は、グリセロールなどの水溶性ポリオルを、単独で、も
しくは、ゲル、軟膏、膏薬、シャンプー、液体石鹸、固
形石鹸を形成するよう、適切な坦体もしくは塗布媒体と
の組み合わせで、含めることも可能である。水または塗
布媒体における塩混合物の濃度は一般に、重量で約1%
から約30%の範囲で、より望ましくは重量で約2%か
ら約15%であり、さらに望ましくは重量で約4%から
約12%である。
0.5%から3%の天然ゴムまたは合成ゴム、もしく
は、当業者には周知のゲル化コロイド添加物とを混合
し、この混合物をゲルとすることによって簡便に調製す
ることができる。特に望ましいゲル添加剤はセルロース
エステルまたはセルロースエーテルである。そのような
組成は、皮膚に滑らか感を与えるラノリンまたはグリセ
リンなどの他の添加剤を、重量で最大約30%含むこと
も可能である。シャンプーや石鹸は、塩溶液と、このよ
うな組成に通常使用されているイオン性または非イオン
性界面活性剤、脂肪アルコール、ビルダー、4級アンモ
ニア塩、脂肪エステル、脂肪アミドなどの界面活性剤と
いった、従来のシャンプー成分または石鹸成分と調合す
ることによって調製できる。これらの組成は、保存剤、
染料、香料、類似の従来の添加物など、その他の添加剤
を含むことも可能である。
漏薬、抗角化症などの従来の治療用の抗ざそう剤や抗皮
膚炎剤を任意で、組成に少量、含めることにより、さら
に作用を強化することができる。これらは、それらの使
用によって生じる可能性のある正常な皮膚の何らかの炎
症を最小にするよう、すなわち、一般的には重量で約
0.5%から約10%、より望ましくは重量で約1%か
ら約7%、少量加えるべきである。適切な治療剤の例に
は、レゾルシノール、酢酸レゾルシノール、クロロヘキ
サジン、過酸化ベンゾイル、サリチル酸、ビタミンA
酸、ヘキサクロロフェン、acelainic aci
d、グリシレチン酸、それらの塩化物、スルホンアミ
ド、イオウ、イヒチオール、ピリチオン、セレン誘導体
など、ならびに、エリスロマイシンやテトラサイクリン
などの抗生物質が含まれる。
るものである。
た(薬学基準) 553.4g 塩化ナトリウム(NaCl) 106.3g 塩化マグネシウム(MgCl2 −6H
2 O) 92.7g 硫酸マグネシウム(MgSO4 ) 25.8g 塩化カルシウム(CaCl2 −2H2
O) 15.8g 塩化カリウム(KCl) 4.1g 炭酸水素ナトリウム(NaHCO3 ) 1.2g 臭化ナトリウム(NaBr) 0.7g 炭酸ナトリウム(Na2 CO3 )
の脱イオン水に溶かし、溶解した固形物の濃度が重量で
8%となるようにした。次に本溶液と、重量で1.5%
のヒドロキシエチルセルロースならびに重量で0.07
%の防腐剤とを完全に混合し、結果として生じた混合物
がゲルを形成するようにすることにより、ゲルを形成さ
せた。
オンラウリルサルフェート界面活性剤、cocoami
de、タンパク加水分解物、4級アンモニア化合物、水
の混合物を含む従来のシャンプー組成とを混合すること
によって調製した。シャンプーは、クエン酸を加えてp
H6.0に調整し、溶解した無機塩固形物を重量で8%
含んでいた。
均4.4年)による対照実験において、ざそうの治療の
ための塩ゲル調製品の治療上の有効性を検討した。例1
のゲル調製品を、6週間の期間にわたって1日1回薄層
として皮膚に用いた。患者には、塩ゲル(n=75)
か、あるいは、活性を有する塩成分を含まない偽薬ゲル
(n=25)のみのいずれかを用いた。偽薬は、色や臭
いでは活性のあるゲルと識別できなかった。治療開始
時、開始2週間後、開始4週間後、開始6週間後におい
て、膿庖と丘疹の数、開放面皰と閉鎖面皰の数を、各患
者について数えた。6週間後には、適合性/許容性およ
び有効性の評価を、患者と医師とで別個に、追加して行
なった。
週間後、膿庖、丘疹、面皰(開放と閉鎖の両方)の数の
有意の減少が示された(p=0.001)。臨床状態の
明らかな改善が、投薬群においては14日後にすでに明
白であった(p=0.05)。偽薬群においては、単独
症状の有意の改善はまったく見られなかった。すなわ
ち、膿庖、丘疹、開放面皰、閉鎖面皰の数は、6週間
後、偽薬群よりも投薬群の方がきわめて有意に、より少
なかった(p=0.001)。膿庖、丘疹、開放面皰、
閉鎖面皰の数は、6週間後、投薬群においては開始時の
値の9%から25%に減少し、その一方、偽薬群におけ
る症状は、事実上変化のないままで、開始時の値の70
%から99%であった。
薬群においては、開始時の数よりも悪化したことさえ見
られた。すなわち、6週間後、膿庖の数は開始時の値の
約120%であった。
患者と医師の双方によってすべての症例で非常に良い
か、あるいは良好という判定を受けた。また、偽薬群に
おいては、患者と医師の双方が有効性はほとんどない
か、あるいは悪いと判定したが、適合性/許容性は非常
に良いと判定した。
ている66名の患者(平均年齢36歳)による対照実験
で、本発明のゲルの治療上の有効性を評価した。例1の
ゲル調製品を、皮膚の罹患した領域に対して薄層として
4週間にわたって1日1回用いた。患者には、例1の活
性を有する塩ゲル(n=54)か、あるいは活性を有す
る塩成分を含まない偽薬ゲル(n=12)のいずれかを
用いた。偽薬ゲルは、色や臭いでは、活性のあるゲルと
は識別できなかった。罹患した皮膚領域の対照検査は、
治療開始時(0週間)、開始2週間後(2週間)、開始
4週間後(4週間)に行なった。治療開始時、ならび
に、治療開始2週間後、治療開始4週間後に行なった検
査で、「かゆみ」、「紅斑」、「鱗屑」の症状は、次の
ような離散的なパラメータによって定義した。すなわ
ち、0=なし、1=ほとんどない、2=中程度、3=重
篤。さらに治療開始時の点数に対し、症状の合計点数の
百分率による減少度を評価した。治療効果は、症状の点
数の減少が、治療開始時の値の50%以下になった場合
と定義した。
されているごとく、症状における変化で評価した。
了時との間で、投薬群における3つの症状すべてにおい
て、平均値の非常にはっきりとした、きわめて有意な減
少を示している。これとは対照的に、偽薬群では、これ
らの症状のいずれにおいてもなんら有意な変化はなかっ
た。
治療 有毛頭皮の脂漏性皮膚炎の55名の患者(平均年齢3
7.4歳)による対照実験において、例2において記述
したシャンプーの治療上の有効性を評価した。シャンプ
ー(8g)を、濡らした髪にとり、2分間頭皮に泡立
て、洗い流した。この治療を4週間の期間にわたって1
日1回繰り返した。患者には、例2の活性のあるシャン
プー(n=28)か、もしくは偽薬シャンプー(n=2
7)のいずれかを用いた。偽薬シャンプーは活性を有す
る塩成分を含んでいないこと以外は、例2のシャンプー
とまったく同一であり、活性のあるシャンプーとは色や
臭いでまったく識別できない。頭皮の罹患した領域の対
照検査は、上述したゲル試験の場合と同様、治療開始時
(0週間)、2週間後、4週間後に行なった。これらの
検査は、上述したゲル評価に用いたのと同様の基準で評
価を行なった。その試験結果を、表4から表6に示す。
は、すべての症状、ならびに、単独の症状である「かゆ
み」、「紅斑」、「鱗屑」の合計点と平均値で、大きな
減少を示した。治療開始時と2週間後との間の差はすで
に有意であった(確率p=0.01〜0.005)。治
療開始時と4週間後との間の差はきわめて有意であった
(確率p=0.001または99%)。
症状である「かゆみ」や「紅斑」でも、合計点や平均値
になんら有意な減少は見られなかった。唯一「鱗屑」症
状だけが偽薬群において、治療開始時と4週間後との間
で比べるとわずかに減少した。3回の検査時点における
この2群の統計学的な比較は、治療開始時に「かゆみ」
と「紅斑」の症状では差のあることを示している。この
ことは、これらの症状が無作為化投薬群においてはより
強かったことを意味するものである。「鱗屑」症状に関
しては、投薬群よりも偽薬群において、合計点も平均値
も、より高かったにもかかわらず、治療開始の時点では
なんら有意の差はなかった。ただ、臨床試験の開始時に
この2群間においては、合計点と平均値に関して統計的
になんら有意の差はなかった。本研究の終了時点におい
て、偽薬群に比較して、投薬群においては単独症状のす
べてと合計点の値は、きわめて有意に、より低かった。
あり、特にざそうや脂漏性皮膚炎の治療に有効であっ
た。
者で、アレルギー反応を起こした症例は1例もなく、ま
た、継続的な炎症はまったく観察されなかった。
疹の治療の際に、ざそうや脂漏性皮膚炎で見られたもの
と匹敵する治療効果も観察されているが、臨床試験デー
タはこれまでのところ未発表である。
Claims (17)
- 【請求項1】 皮膚の罹患した領域に用いることによる
皮膚病の治療のための薬剤であって、組成が、塩成分に
よる混合物を、塩混合物の1キログラム当たりのグラム
数としてイオン状態で表わされる、おおむね以下の比率
で混合物中に該塩成分が存在すべく作成することによっ
て調整されており、 陽イオン(g/kg) 陰イオン(g/kg) ナトリウム 150〜380 塩化物 150〜750 マグネシウム 10〜90 硫酸塩 20〜200 カルシウム 1〜30 炭酸水素塩 1〜5 カリウム 0.5〜35 炭酸塩 0.1〜2 また、前記組成がさらに、坦体媒体において分散される
か、または溶解されており、かつ、添加亜鉛が含まれて
いないことを特徴とする治療薬。 - 【請求項2】 重量で約1%から約30%の範囲内の濃
度で、坦体媒体としての水に溶解された皮膚の罹患した
領域に用いられる請求項1記載の皮膚病治療薬。 - 【請求項3】 ゲルを形成するに足る、天然ゴム、もし
くは、合成ゴム、ゲル添加剤と混合された請求項2記載
の治療薬。 - 【請求項4】 シャンプーを形成するに足る、界面活性
剤と混合された請求項2記載の治療薬。 - 【請求項5】 添加したヨー化物、フッ化物、ケイ酸
塩、ホウ酸塩、リチウム、アルミニウム、鉄のイオンも
含有しない請求項1記載の治療薬。 - 【請求項6】 ナトリウムイオンを、塩混合物1キログ
ラム当たり少なくとも270グラムのレベルで含む請求
項1記載の治療薬。 - 【請求項7】 臭化物イオンを、塩混合物1キログラム
当たり約1グラムから約2.5グラム含む請求項1記載
の治療薬。 - 【請求項8】 ストロンチウムイオンを、塩混合物1キ
ログラム当たり約0.1グラムから0.3グラム含む請
求項7記載の治療薬。 - 【請求項9】 前記混合物が、イオン状態で塩混合物1
キログラム当たりのグラム数として表わされる以下の比
率で、混合物中に存在するような塩成分からなる請求項
1記載の治療薬。 陽イオン(g/kg) 陰イオン(g/kg) ナトリウム 267〜320 塩化物 450〜600 マグネシウム 30〜40 硫酸塩 60〜120 カルシウム 5〜15 炭酸水素塩 3〜4.2 カリウム 6〜14 炭酸塩 0.3〜0.7 - 【請求項10】 臭化物イオンを、塩混合物1キログラ
ム当たり約1グラムから2.5グラム含む請求項9記載
の治療薬。 - 【請求項11】 ストロンチウムイオンを、塩混合物1
キログラム当たり約0.1グラムから0.3グラム含む
請求項10記載の治療薬。 - 【請求項12】 重量で約4%から約12%の範囲内の
濃度で、坦体媒体としての水に溶解された請求項1記載
の治療薬。 - 【請求項13】 ゲルを形成するに足る、天然ゴム、も
しくは、合成ゴム、ゲル添加剤と混合された請求項12
記載の治療薬。 - 【請求項14】 シャンプーを形成するに足る、界面活
性剤と混合された請求項12記載の治療薬。 - 【請求項15】 請求項1、3、4、5、8、9、1
0、11のいずれか1項の治療薬を、罹患した皮膚領域
に接触させることによる、皮膚病の治療方法。 - 【請求項16】 前記皮膚病がざそうである請求項15
記載の治療方法。 - 【請求項17】 前記皮膚病が脂漏性皮膚炎である請求
項15記載の治療方法。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
DE4339750.6 | 1993-11-22 | ||
DE4339750A DE4339750A1 (de) | 1993-11-22 | 1993-11-22 | Mittel zur Behandlung von Akne, seborrhoischem Ekzem und anderen Hautkrankheiten |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07267869A true JPH07267869A (ja) | 1995-10-17 |
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ID=6503136
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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