JPH0726727U - 質量流量計 - Google Patents

質量流量計

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JPH0726727U
JPH0726727U JP5671093U JP5671093U JPH0726727U JP H0726727 U JPH0726727 U JP H0726727U JP 5671093 U JP5671093 U JP 5671093U JP 5671093 U JP5671093 U JP 5671093U JP H0726727 U JPH0726727 U JP H0726727U
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gas
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康男 小野田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 質量流量計の異常の有無を点検する自己診断
機能の構造を簡略化してコストの増加を抑制し、且つ、
異常を正確に感知することが可能な質量流量計を提供す
る。 【構成】 ガス流量検出装置10で検出可能な最大流量
に相当する所定量のガスを通過可能な通路64が形成さ
れた層流素子60を、ガス流量検出装置10及びガス流
量調整装置30と直列に設け、ガス流量調整装置30を
制御してガス流路1を通過するガス流量を前記所定量以
上にする点検信号入力装置40と、ガス流量検出装置1
0の演算値Iと前記所定量とを比較するガス流量比較装
置26を配設した。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、質量流量計に係り、特に、半導体製造装置における精密なガス流量 制御や、各種工業用プロセスガスの流量監視あるいは混合ガスの調整、圧力セン サとの組み合わせによる圧力の調整自動制御等に使用される質量流量計の改良に 関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、半導体製造装置等の各種工業用品の製造装置で使用されるプロセス ガスの流量制御や、流量監視、あるいは自動制御等を行う目的で、前記製造装置 の所定位置に、質量流量計を配設している。 前記質量流量計としては、一般的に、センサ管内に、被測定ガスを流すことに よって、センサ管の外壁に設けられた自己発熱抵抗体が冷却される割合が、ガス の質量流量に対応することを応用したガス流量検出装置により、ガス流路を通過 するガス流量を検出するものがある。
【0003】 この質量流量計は、細いセンサ管を用いているため、センサ管を通過するガス 流量には限界(現在では、数ml/min〜数百ml/min程度)がある。そ こで、前記センサ管と並列にバイパス管を設け、ガスをセンサ管とバイパス管と の二手に分けて通過させ、センサ管を通過するガス流量の限界を大幅に越えた流 量の検出(測定)が行えるようにしている。
【0004】 しかしながら、前記質量流量計は、細いセンサ管と、層流素子が内設されたバ イパス管とにガスを通過させる構造のガス流量検出装置を設けているため、長期 使用等によってセンサ管内やバイパス管内に異物が付着したり、センサ部の故障 が生じることがある。 センサ管内に異物が付着すると、自己発熱抵抗体にて正確な温度変化を感知す ることが困難となったり、センサ管及びバイパス管の分流比が変化するなどによ り、正確な流量制御を行うことができないという問題があった。
【0005】 また、ガス流量検出装置の故障及び異物付着等の発生を、早期発見することが できないという問題もあった。 そこで、従来では、前記製造装置から質量流量計を定期的に取り外し、該質量 流量計のメンテナンス(点検・修理)を行うか、あるいは、質量流量計を定期的 に新しいものと取り替えていた。
【0006】 しかしながら、前記質量流量計のメンテナンス、あるいは、交換は、定期的に 行われるため、メンテナンスとメンテナンスとの間、あるいは新しい質量流量計 と交換する前に、質量流量計に異常が発生してしまう場合があるという問題があ った。 また、センサ管内やバイパス管内での汚れ発生状態や目詰まり状態がわからな いため、センサ管やバイパス管に異常がなく、メンテナンスや交換を行う必要が ない場合においても、定期的なメンテナンスまたは交換を行うことになる。
【0007】 ここで、質量流量計のメンテナンスや交換を行う場合には、前記製造装置を停 止させる必要があるため、メンテナンス中には、前記製造装置を使用することが できなくなる。従って、この不要なメンテナンスや交換は、無駄な手間がかかる と共に、製品の生産性を著しく低下させるという問題があった。また、特に質量 流量計の不要な交換は、ランニングコストの著しい増加を招くという問題があっ た。
【0008】 そこで、この問題を解決するため、実開昭59−175125号公報に開示さ れているように、センサ管と並列に設けられ、且つ該センサ管より内径の大きな チェック用マスフローセンサ管と、前記センサ管及びチェック用マスフローセン サ管からの出力信号を比較し、前記センサ管の異常の有無を確認する比較器と、 を備えた自己診断機能付き質量流量計が存在する。
【0009】 この考案は、質量流量計に、前記自己診断機能を付加したことで、前記製造装 置から質量流量計を取り外すことなく、質量流量計に異常が発生したか否かを、 知ることができるため、不要なメンテナンスや新品の質量流量計との交換を行う 必要がないという利点を備えている。
【0010】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、前記実開昭59−175125号公報に開示されている質量流 量計は、自己診断機能として、センサ管とチェック用マスフローセンサ管からの 出力信号を比較する回路を備えた比較器を設けているため、構造が複雑となり、 質量流量計のコストを大幅に増加させるという問題があった。
【0011】 また、複雑な構造を有する自己診断機能はそれ自信に故障が発生し易いという 問題もあった。 本考案は、このような従来の問題点を解決することを課題とするものであり、 質量流量計の異常の有無を点検する自己診断機能の構造を簡略化してコストの増 加を抑制し、且つ、異常を早期に感知することが可能な質量流量計を提供するこ とを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するために、請求項1記載の考案は、ガス流路と、前記ガス流 路を通過するガス流量を検出するガス流量検出手段及びガス流量調整手段と直列 に前記ガス流路に設けられ且つ前記ガス流量検出手段の流量測定レンジの最大流 量に相当する所定量にガス流量最大値を制限する通路が形成されたガス流量制限 手段と、前記ガス流量検出手段の検出値と前記所定量とを比較するガス流量比較 手段と、を備えたことを特徴とする自己校正機能付き質量流量計を提供するもの である。
【0013】 また、請求項2記載の考案は、請求項1に係るガス流量制限手段が、層流素子 からなる質量流量計を提供するものである。 そしてまた、請求項3記載の考案は、請求項1に係るガス流量制限手段が、オ リフィスからなる質量流量計を提供するものである。
【0014】
【作用】
請求項1記載の考案によれば、ガス流量調整手段制御手段を作動して全開にす ると、ガス流量検出手段を通過するガス流量は、ガス流量制限手段により、ガス 流量検出手段の流量測定レンジの最大流量に相当する所定量に制限される。従っ て、この状態においては、ガス流量検出手段が正常な状態にある場合には、前記 ガス流量検出手段を通過するガス流量と、ガス流量検出手段の流量測定レンジの 最大流量と、が同じ値(流量)となる。これより、ガス流量比較手段により、前 記ガス流量検出手段を通過するガス流量とガス流量検出手段の流量測定レンジの 最大流量とを比較し、その差を求めることで、ガス流量検出手段に、何らかの異 常が発生したか否かが確認される。
【0015】 ここで、前記質量流量計は、ガス供給源を備えた種々の製造装置の所定位置に 設置されるが、前記流量の比較は、質量流量計を前記製造装置から取り外すこと なく行える。 さらに、ガス流路を通過するガス流量を、前記所定量にする動作は、ガス流量 調整手段の微調整を行うことなく簡単に行えるため、ガス流量検出手段に異常が 発生したか否かの点検が簡単に行える。
【0016】 また、前記ガス流量制限手段は、前記ガス流量検出手段で検出可能な最大流量 に相当する所定量のガスを通過させる通路が形成された構造を備えているため、 質量流量計としてのガス流量検出機能及びガス流量検出レンジに悪影響を与える ことがない。 そしてまた、ガス流量制限手段は、ここを通過するガス流量が前記所定量にな る通路を形成することにより、ガス流量を制限する構造としているため、ガス流 量制限手段の構造が複雑になることがない。
【0017】 そして、請求項2記載の考案によれば、請求項1に係るガス流量制限手段を、 層流素子で構成したため、前記通路は、層流素子とバイパス管とが形成する隙間 及び層流素子に形成されている隙間の断面積により形成される。従って、前記作 用に加え、ガス流量制限手段の構造がさらに簡略化される。 そしてまた、請求項3記載の考案によれば、請求項1に係るガス流量制限手段 を、オリフィスで構成したため、前記通路は、オリフィスの内径により決定され る。従って、請求項2記載の考案と同様に、ガス流量制限手段の構造がさらに簡 略化される。
【0018】
【実施例】
次に、本考案に係る実施例について、図面を参照して説明する。 図1は、本考案の実施例に係る質量流量計の構成図、図2は、図1に示す質量 流量計の部分拡大図、図3は、図1に示す質量流量計の部分拡大図である。 図1に示す質量流量計100は、ガス流路1と、ガス流路1を通過するガス流 量を検出するガス流量検出装置10と、ガス流量検出装置10からの出力信号I を受信し、受信した出力信号Iに基づいて種々の演算を行うコントローラ20と 、コントローラ20から出力信号(補正値C)を受信し、ガス流路1を通過する ガスの流量を調整するガス流量調整装置30と、コントローラ20及びガス流量 調整装置30に接続され、質量流量計100の点検開始信号をコントローラ20 及びガス流量調整装置30に入力する点検用信号入力装置40と、コントローラ 20からの出力信号(信号A)を表示する表示装置50と、ガス流量検出装置1 0とガス流量調整装置30との間に、両者に対して直列に介在した層流素子60 と、から構成されている。
【0019】 ガス流量検出装置10は、ガス流路1から供給されたガスを通過させる細管か らなるセンサ管2(本実施例では、内径=0.25mmφのセンサ管を使用)と 、センサ管2と並列に設けられ、ガス流路1から供給されたガスをセンサ管2と 共に二手に分けるバイパス管5と、センサ管2の外壁に、ガスの流れる方向に沿 って巻き付けられた2本の自己発熱抵抗体3と、自己発熱抵抗体3に接続された ブリッジ回路4と、から構成されている。なお、本実施例では、このガス流量検 出装置10が、請求項に記載したガス流量検出手段に相当する。
【0020】 ここで、ガス流路1からガス流量検出装置10に供給されたガスは、センサ管 2とバイパス管5との二手に分けられ、ガス流量検出装置10にて、そのガス流 量が検出された後、再び合流してガス流路1を形成する。即ち、センサ管2及び バイパス管5を通過するガス流量の合計は、ガス流路1を通過するガス流量と等 しい構成となっている。
【0021】 バイパス管5には、特に図示しないが、複数の隙間が形成された層流素子が、 バイパス管5の内壁と隙間をもって内設されている。そして、この層流素子とバ イパス管5とが形成する隙間及び層流素子に形成された複数の隙間の断面積を調 整することで、センサ管2を通過するガス流量とバイパス管5を通過するガス流 量の比(分流比)を設定するようになっている。即ち、これらの隙間が、バイパ ス管5におけるガスの通路となる。この隙間の断面積は、ガス流路1を通過させ るべきガスの流量に応じて、予め設定されている。
【0022】 このガス流量検出装置10は、センサ管2を通過する被測定ガスにより自己発 熱抵抗体3が冷却される割合が、被測定ガスの質量流量に対応することを応用し てガス流量を検出するものである。 即ち、センサ管2を通過するガスによって生じる2本の自己発熱抵抗体3の上 流側と下流側の温度差をブリッジ回路4で検出する。
【0023】 ブリッジ回路4では、質量流量にほぼ比例した出力信号が得られる。そして、 この出力信号Iが、コントローラ20へ出力される。 このように、センサ管2と並列にバイパス管5を設けてガスを二手に分けるこ とにより、細管からなるセンサ管2を通過するガス流量の限界を大幅に越えたガ ス流量の検出が行えるようになり、広範な流量検出レンジを得ることができるよ うになる。
【0024】 コントローラ20は、特に図2に示すように、断路器21と、断路器21を介 してブリッジ回路4からの出力信号Iを受信する比較制御装置23と、点検用信 号入力装置40を作動した際にのみ、断路器21を介してブリッジ回路4からの 出力信号Iを受信するガス流量比較装置26と、から構成されている。 断路器21は、ブリッジ回路4からの出力信号Iを送信する経路が、比較制御 装置23またはガス流量比較装置26のいずれかになるように選択するものであ る。この断路器21は、通常の製造プロセス中には、比較制御装置23の端子S 1 に接続された状態となっており、点検用信号入力装置40を作動した際にのみ 、ガス流量比較装置26の端子S2 に接続されるようになっている。
【0025】 比較制御装置23は、受信した出力信号Iを、直流電圧で0〜5Vに増幅変換 する増幅回路22と、増幅回路22に接続された比較回路24と、から構成され ている。なお、本実施例では、この比較制御装置23が、請求項に記載したガス 流量調整手段を制御する制御手段に相当する。 比較回路24では、製造プロセス中に、ガス流路1を流れるべきガスの流量値 に相当する設定値Bと、増幅回路22から受信したデータとの比較を行い、両者 の差D1 をガス流量調整装置30に出力する。
【0026】 一方、ガス流量比較装置26は、受信した出力信号Iを直流電圧で0〜5Vに 増幅変換する増幅回路29と、増幅回路29に接続された比較回路27と、比較 回路27に接続された判断回路28から構成されている。 なお、本実施例では、このガス流量比較装置26が、請求項に記載したガス流 量比較手段に相当する。
【0027】 比較回路27には、後に説明するコントロールバルブ32を全開にした際に、 ガス流量検出装置10で検出可能な最大流量に相当する設定値Mが予め入力され ている。そして、この比較回路27にて、設定値Mと、増幅回路29から受信し たデータとの比較を行い、両者の差D2 を算出して、この結果を判断回路28に 出力する。
【0028】 判断回路28では、比較回路27から受信したデータに基づいて、表示装置5 0に信号Aを出力する。 ガス流量調整装置30は、制御回路31と、制御回路31に接続されたコント ロールバルブ32と、から構成されている。なお、本実施例では、このガス流量 調整装置30が、請求項に記載したガス流量調整手段に相当する。
【0029】 制御回路31では、コントローラ20から受信した信号(差D1 )が0となる ように、コントロールバルブ32の開閉を行う。また、後に詳細する点検用信号 入力装置40からの出力信号Gを受信した際には、コントロールバルブ32を全 開にする。 コントロールバルブ32は、その開閉状態により、ガス流路1を通過するガス 流量を調整する。このコントロールバルブ32は、用途に応じてノーマルオープ ンタイプとノーマルクローズタイプとを使い分けることができる。
【0030】 点検用信号入力装置40は、質量流量計100の点検を行う際に作動させる装 置であって、ON/OFFスイッチ41と、ON/OFFスイッチ41に接続さ れた指令回路42と、から構成されている。 ON/OFFスイッチ41は、質量流量計100の点検を行うか、あるいは、 点検を終了するかを指令する信号を指令回路42に出力する。
【0031】 指令回路42は、ON/OFFスイッチ41から信号を受信し、信号がONで ある場合には、断路器21に、断路器21の接続を端子S1 から端子S2 に変更 する指令信号を出力すると共に、制御回路31に、コントロールバルブ32を全 開にする指令信号を出力する。 一方、信号がOFFである場合には、断路器21に、断路器21の接続を端子 S2 から端子S1 に変更する指令信号を出力する。
【0032】 表示手段50は、特に図示しないが、種々の情報を表示する画面と、警告を音 で告げるスピーカを備えている。そして、判断回路28から受信した信号Aの内 容を画面に表示すると共に、必要に応じてスピーカから警告音を発生させる。 層流素子60は、特に図3に示すように、複数の隙間63が貫通形成された円 板状シートから構成されている。なお、本実施例では、この層流素子60が、請 求項に記載したガス流量制限手段に相当する。
【0033】 この層流素子60は、ガス流量検出装置10の下流側に形成されているガス流 路1の内壁とある程度の隙間61をもって配設されており、隙間61及び63に より、ガス通路64を構成している。 このガス通路64は、コントロールバルブ32を全開にした際に、設定値Mに 相当する所定量のガスを通過させる断面積を有している。ここで、この層流素子 60は、コントロールバルブ32を全開にした際に、設定値Mに相当する所定量 のガスを通過させる構造を備えているため、質量流量計100のガス流量検出機 能及びガス流用検出レンジに悪影響を与えることがない。
【0034】 次に、本実施例に係る質量流量計100の具体的動作について説明する。 本実施例では、半導体装置の製造工程で、ウエハの所望位置に所望の膜を成膜 する際に使用する成膜装置(以下、『CVD装置』、CVD;Chemical Vapor D eposition )のガス供給管の所定位置に、質量流量計100を配設し、成膜時に 使用するプロセスガスの流量を制御しながら、HTO(High Tenparature Oxide )膜を成膜する場合について説明する。なお、成膜用のプロセスガスとして、モ ノシラン(SiH4 )を使用した。
【0035】 質量流量計100は、図4に示すように、CVD装置のガス供給源であるガス ボンベ91と、成膜用チャンバー間に、ガス供給管94を介して介在させ、ガス 供給管94と連通したガス流路1を形成するように配設する。 質量流量計100の下流側には、ガス供給管94を介して成膜用チャンバ93 が配設されており、ここにプロセスガスが供給されるようになっている。
【0036】 次に、HTO膜の成膜を行う場合と、質量流量計100の点検を行う場合につ いて説明する。 (HTO膜の成膜方法) ガスボンベ91から成膜チャンバ93に向けて供給したプロセスガスは、質量 流量計100に到達する。ここで、ガス流量検出装置10に供給されたガスは、 センサ管2とバイパス管5とに分かれてガス流量検出装置10を通過する。この 時、センサ管2の上流側に配設された自己発熱抵抗体3の温度と、下流側に配設 された自己発熱抵抗体3との温度との差により、ブリッジ回路4から質量流量に 比例した出力信号が得られる。
【0037】 出力信号I1 は、断路器21を介して増幅回路22に送信される。増幅回路2 2では、送信されたデータを直流電圧で0〜5Vに増幅し、比較回路24に出力 する。 比較回路24では、予め入力されている設定値Bと増幅された出力信号I1 と の比較を行い、両者の差D1 を算出し、この結果を制御回路31に出力する。
【0038】 ガス流量調整装置30では、制御回路31にて、前記差D1 が0になるように コントロールバルブ32の開閉状態を決定し、ガス流路1を通過するガス流量、 即ち、成膜用チャンバ93に供給されるガス流量が、常に一定の値となるように 制御する。 なお、ガス流路1に、層流素子60が配設されていても、層流素子60は、コ ントロールバルブ32を全開にした際に、ガス流量検出装置10での流量測定レ ンジの最大流量に相当する所定量のガスが通過可能であるため、HTO膜の成膜 に支障を来すことがない。
【0039】 (質量流量計の点検方法) 点検用信号入力装置40のON/OFFスイッチ41をON状態にし、このO N信号を指令回路42に出力する。指令回路42では、断路器21に、断路器2 1の接続を端子S1 から端子S2 に切り替える命令信号を出力すると共に、制御 回路31に、コントロールバルブ32を全開にする命令信号を出力する。
【0040】 ここで、コントロールバルブ32を全開にする動作は、微調整を行うことなく 簡単に行えるため、点検作業が容易に行える。 コントロールバルブ32が全開になると、層流素子60により、設定値Mに相 当する所定量が流れるように制御される。このため、ガス流路1及びガス流量検 出装置10には、この所定量のガスが供給される。
【0041】 ガス流量検出装置10に供給されたガスは、センサ管2とバイパス管5とに分 かれてガス流量検出装置10を通過する。 ブリッジ回路4では、前記と同様に、ガス流量検出装置10を通過したガスに よる温度差を検出し、コントローラ20へ出力する。 ブリッジ回路4からの出力信号は、断路器21を介して、増幅回路29に送信 される。増幅回路22では、受信したデータを、直流電圧で0〜5Vに増幅し、 比較回路27に出力する。比較回路27では、予め入力されている設定値Mと、 増幅された出力信号との比較を行い、両者の差D2 を算出して、この結果をガス 流量調整装置に出力する。
【0042】 この時、センサ管2あるいはバイパス管5の内壁に、異物の付着や目詰まり等 がなく、ガス流量検出装置10が良好な状態である場合には、設定値Mと増幅さ れた出力値との差D2 は、0となる。一方、センサ管2あるいはバイパス管5の 内壁に、異物の付着や目詰まり等が発生したり、ガス流量検出装置10に故障が 生じた場合には、前記D2 は、0以外の値を示す。
【0043】 判断回路28では、比較回路27から受信したデータに基づいて、表示装置5 0に信号Aを出力する。この時、D2 が予め設定した許容範囲Eを越える場合に は、その旨を表示装置50の画面に出力すると共に、スピーカから警告音を発生 し、異常を通報する。D2 が許容範囲E内である場合は、正常であることを表示 装置50の画面に出力する。
【0044】 このように、質量流量計100をCVD装置から取り外すことなく、質量流量 計100の点検を行った。この点検作業は、層流素子60の存在により、簡単な 動作で高精度に行うことができた。 質量流量計100の点検が終了した際には、ON/OFFスイッチ41をOF Fにし、指令回路42からOFF信号を断路器21に出力して、断路器21の接 続を端子S2 からS1 に戻し、必要に応じて次の成膜工程を行う。
【0045】 ここで、質量流量計100に、何らかの異常が生じていた場合には、次に行う 成膜プロセスを中止し、新しい質量流量計100と交換した後、次の成膜プロセ スを行う。 このようにして、成膜プロセス毎に、質量流量計100の点検を行うことで、 成膜チャンバ93に、常に決められた一定量のプロセスガスを供給することがで きる。従って、ロット間にバラツキのない良好な成膜が行えた。
【0046】 なお、質量流量計100の点検を行うためのON/OFFスイッチ41の作動 は、成膜プロセスと成膜プロセスとの間に、自動的に行われるように、設定して おいてもよく、また、手動により行ってもよい。 また、質量流量計100の点検は、成膜プロセス毎に行ってもよく、任意のタ イミングで行ってもよい。
【0047】 本実施例では、層流素子60を、ガス流量検出装置10とガス流量調整装置3 0との間に配設したが、これに限らず、層流素子60は、ガス流量検出装置10 及びガス流量調整装置30に対して直列に配設されていれば、ガス流量検出装置 10より上流側、あるいは、ガス流量調整装置30より下流側等、所望位置に配 設してよい。
【0048】 そして、本実施例では、ガス流量制限手段として、層流素子60を使用成した が、これに限らず、ガス流路1に、ガス流量検出装置10で検出可能な最大流量 に相当する所定量以上のガスを通過させた際に、ガス流量検出装置10で検出可 能な最大流量に相当する所定量のガスを通過させるガス通路64が形成されてい れば、例えば、図5に示すようなオリフィス66等を使用してもよい。
【0049】 また、本実施例では、コントロールバルブ32を全開にする場合について説明 したが、これに限らず、コントロールバルブ32の開閉状態は、ガス流量検出装 置10で検出可能な最大流量に相当する所定量以上のガスを通過させることが可 能であれば、任意に設定してよい。 そして、本実施例では、ガス流量調整装置30の構成要素として、コントロー ルバルブ32を使用したが、これに限らず、ガス流路1を通過するガス流量を調 整することが可能であれば、他の部材をガス流量調整装置30の構成要素として もよい。
【0050】 また、本実施例では、センサ管2を通過するガスにより生じる自己発熱抵抗体 3の温度変化によって、ガス流量を検出する構造を備えたガス流量検出装置を使 用したが、これに限らず、ガス流路1を通過するガス流量を検出することが可能 であれば、他の構造を備えたガス流量検出装置を使用してもよい。 そして、本実施例では、質量流量計100の状態を表示装置50の画面に表示 すると共に、異常が発生した場合には、スピーカからの警告音を発生させるよう にしたが、これに限らず、特に、表示装置50を設置せずに、質量流量計100 に異常が発生した場合には、自動的にCVD装置にその旨を知らせる信号を出力 し、自動的に次に行う成膜工程を停止させる等、質量流量計100の異常は、種 々の方法により警告すればよい。
【0051】 そしてまた、本実施例では、質量流量計100をCVD装置に使用した場合に ついて説明したが、これに限らず、本考案に係る質量流量計100は、例えば、 各種工業用プロセスガスの流量監視や混合ガスの調整、圧力センサとの組み合わ せによる圧力の調整、分析計との組み合わせによる混合濃度の自動制御等、種々 のガス流量制御に使用することができる。
【0052】
【考案の効果】
以上説明したように、請求項1記載の質量流量計によれば、ガス流量調整手段 制御手段により、前記ガス流路を通過するガス流量を、当該ガス流量検出手段の 流量測定レンジの最大流量に相当する所定量にガス流量最大値を制限する通路が 形成されたガス流量制限手段を設けたことで、ガス流量検出手段が正常な状態に ある場合には、前記ガス流量検出手段を通過するガス流量と、ガス流量検出手段 で検出可能な最大流量と、が同じ値となる。このため、ガス流量比較手段により 、前記ガス流量検出手段を通過するガス流量とガス流量検出手段で検出可能な最 大流量とを比較し、その差を求めることで、製造装置から質量流量計を取り外す ことなく、異常発生の有無を簡単に確認することができる。
【0053】 また、前記ガス流路を通過するガス流量を最大にする動作は、ガス流量調整手 段の微調整を行うことなく簡単に行えるため、点検作業を容易に行うことができ る。 そして、前記ガス流量制限手段は、前記ガス流量検出手段の流量測定レンジの 最大流量に相当する所定量にガス流量最大値を制限する構造を備えているため、 質量流量計としてのガス流量検出機能及びガス流用検出レンジに悪影響を与える ことがない。
【0054】 また、ガス流量制限手段は、ここを通過するガス流量が前記所定量になる通路 を形成することにより、ガス流量を制限する構造としているため、ガス流量制限 部材の構造が複雑になることがない。 この結果、質量流量計の異常の有無を点検する自己診断機能の構造を簡略化し てコストの増加を抑制し、且つ、異常を正確に感知することが可能な質量流量計 を得ることができるという効果がある。
【0055】 そして、請求項2記載の質量流量計は、請求項1に係るガス流量制限手段を、 層流素子で構成したため、前記効果に加え、複雑な制御を行うことなく、ここを 通過するガス流量を所定値に制限することができる。この結果、ガス流量制限手 段の構造をさらに簡略化することができるという効果がある。 そしてまた、請求項3記載の質量流量計は、請求項1に係るガス流量制限手段 を、オリフィスで構成したため、請求項2と同様に、複雑な制御を行うことなく 、ここを通過するガス流量を所定値に制限することができる。この結果、ガス流 量制限手段の構造をさらに簡略化することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の実施例に係る質量流量計の構成図であ
る。
【図2】図1に示す質量流量計の部分拡大図である。
【図3】図1に示す質量流量計の部分拡大図である。
【図4】本考案の実施例に係る質量流量計を、CVD装
置の所定位置に配設した状態を示す図である。
【図5】本考案の他の実施例に係る質量流量計の部分拡
大図である。
【符号の説明】
1 ガス流路 2 センサ管 3 自己発熱抵抗体 4 ブリッジ回路 5 バイパス管 10 ガス流量検出装置 20 コントローラ 21 断路器 22 増幅回路 23 比較制御装置 24 比較回路 26 ガス流量比較装置 27 比較回路 28 判断回路 29 増幅回路 30 ガス流量調整装置 31 制御回路 32 コントロールバルブ 40 点検用信号入力装置 41 ON/OFFスイッチ 42 指令回路 50 表示装置 60 層流素子 61 隙間 63 隙間 64 ガス通路

Claims (3)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガス流路と、前記ガス流路を通過するガ
    ス流量を検出するガス流量検出手段及びガス流量調整手
    段と直列に前記ガス流路に設けられ且つ前記ガス流量検
    出手段の流量測定レンジの最大流量に相当する所定量に
    ガス流量最大値を制限する通路が形成されたガス流量制
    限手段と、前記ガス流量検出手段の検出値と前記所定量
    とを比較するガス流量比較手段と、を備えたことを特徴
    とする自己校正機能付き質量流量計。
  2. 【請求項2】 前記ガス流量制限手段が、層流素子から
    なることを特徴とする請求項1記載の質量流量計。
  3. 【請求項3】 前記ガス流量制限手段が、オリフィスか
    らなることを特徴とする請求項1記載の質量流量計。
JP5671093U 1993-10-20 1993-10-20 質量流量計 Pending JPH0726727U (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101233632B1 (ko) * 2006-03-07 2013-02-15 씨케이디 가부시키 가이샤 가스유량 검정유닛

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