JPH07265891A - 水処理装置 - Google Patents

水処理装置

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JPH07265891A
JPH07265891A JP6057316A JP5731694A JPH07265891A JP H07265891 A JPH07265891 A JP H07265891A JP 6057316 A JP6057316 A JP 6057316A JP 5731694 A JP5731694 A JP 5731694A JP H07265891 A JPH07265891 A JP H07265891A
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water
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JP6057316A
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Nobuyoshi Umiga
信好 海賀
Koji Kanamaru
公二 金丸
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Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は、生物活性炭層の嫌気状態に起因する
生物処理の問題点を解決して原水中のアンモニア濃度が
変動してもこれを確実に除去することのできる水処理装
置を提供することにある。 【構成】本発明は、世代交替が比較的短い微生物が増殖
する第1の生物活性炭層と、世代交替が比較的長い微生
物が増殖する第2の生物活性炭層とを有する水処理装置
において、第2の生物活性炭層に溶存酸素補給装置を設
けているので、所定の第1間隔毎に原水の流入を停止し
て第1の洗浄装置により第1の生物活性炭層を逆洗浄す
るとともに、第1の間隔よりも長い第2の間隔毎に原水
の流入を停止して第2の逆洗装置により第2の生物活性
炭層を逆洗浄することにより、各生物活性炭層において
内部で増殖する微生物を適切な期間、維持・活性化する
ことができ、さらに第1の生物活性炭層で減少した溶存
酸素を途中で補給することにより、第2の生物活性炭層
内の微生物をより一層活性化することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は上下道設備などに利用さ
れる水処理装置に係わり、特に汚染された原水を浄化し
て飲料水を生成する水処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、上下道の水源は湖沼および河川
の表流水または伏流水あるいは地下水などから得られて
おり、これらは原水と呼ばれている。通常、この原水中
には種々の物質が溶解されており、また原水中には個体
の微粒子,微生物などが浮遊しており、しかも、濁り,
色および臭気などが混入しているため、このままでは飲
料水の用に供されない。
【0003】そこで、近年原水に対する凝集沈殿、ろ過
などの後に高度浄水処理としてオゾン酸化を行い、原水
中に含まれる有機物の酸化,脱色,脱臭などを行い、つ
いで活性炭を用いてオゾン酸化生成物を除く方法が行わ
れている。例えば原水に対するオゾン処理後の活性炭処
理において、オゾン酸化生成物を栄養源とした微生物が
生育し、活性炭がいわゆる生物活性炭となり、原水中の
多くの有機物が除去される。活性炭が生物活性炭に移行
した場合、活性炭の寿命も10倍以上になると言われて
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、生物活
性炭の使用については種々の問題がある。特に、原水中
のアンモニア濃度が変動する場合、生物活性炭の運用に
対して生物処理が十分対応できず、生物活性炭の実用化
に問題が生じていた。
【0005】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
であり、その目的は生物活性炭層の嫌気状態に起因する
生物処理の問題点を解決して原水中のアンモニア濃度が
変動してもこれを確実に除去することのできる水処理装
置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の請求項1は世代交替が比較的短い微生物が
増殖する第1の生物活性炭層と、世代交替が比較的長い
微生物が増殖する第2の生物活性炭層とを有する水処理
装置において、前記第2の生物活性炭層に溶存酸素補給
装置を設けたことを特徴とする。また、本発明の請求項
2は世代交替が比較的短い微生物が増殖する第1の生物
活性炭層と、世代交替が比較的長い微生物が増殖する第
2の生物活性炭層とを有する水処理装置において、前記
第2の生物活性炭層に大気開放部を設けたことを特徴と
する。
【0007】
【作用】本発明の請求項1によると、所定の第1間隔毎
に原水の流入を停止して第1の洗浄装置により第1の生
物活性炭層を逆洗浄するとともに、第1の間隔よりも長
い第2の間隔毎に原水の流入を停止して第2の逆洗装置
により第2の生物活性炭層を逆洗浄することにより、各
生物活性炭層において内部で増殖する微生物を適切な期
間、維持・活性化することができ、さらに第1の生物活
性炭層で減少した溶存酸素を途中で補給することにより
第2の生物活性炭層内の微生物をより一層活性化するこ
とができる。また、本発明の請求項2によると、各生物
活性炭層において内部で増殖する微生物を適切な期間、
維持・活性化することができ、さらに第1の生物活性炭
層で減少した溶存酸素を第2の生物活性炭層を大気開放
することにより途中で補給することができ、第2の生物
活性炭層内の微生物をより一層活性化することができ
る。
【0008】次に、本発明の作用についてさらに詳しく
説明する。本発明は、後述のように水処理装置の生物活
性炭層を二つに分割して、原水中の汚染有機物質の除去
とアンモニア性窒素の除去を完全に行わせるものであ
る。橋本、須藤著「新しい活性汚泥法」(産業用水調査
界;p.34)によれば、微生物の代謝、つまり世代交
替の増殖速度(世代交替時間)は有機物を除去するBO
D資化菌(Phodopseudomonas sph
eroides)では34℃で2.4時間であるが、硝
化菌(Nitorosomonas sp.)は25℃
で12.7時間となっている。
【0009】このように、資化菌の増殖速度は本質的に
遅いので、従来のように生物活性炭層を1層にした場
合、活性炭の目づまり防止および後生生物などの生育防
止などのために逆洗を頻繁に行うとBOD資化菌が生育
しても世代交替の遅い硝化菌は洗い流されてしまう。こ
のためアンモニア性窒素が原水中に存在する場合、ある
いは原水中のアンモニア性窒素濃度が急に上昇した場
合、原水を確実に処理できない場合があった。その一例
を海賀等の「オゾンと生物活性炭による高度浄水処理プ
ラント実験」(水道協会雑誌第60巻第6号2項;平成
3年6月)を図2に示す。図2に示すように、処理水中
のアンモニア性窒素濃度が変動していることが分かるよ
うなアンモニア性窒素濃度の変動は処理工程の管理のみ
ならず、処理後の残留塩素の保持についても影響を及ぼ
すことがある。
【0010】そこで、本発明は世代交替の異なった微生
物に合わせて、二つの生物活性炭層をもった水処理装置
を提供するものである。生物活性炭層による溶存有機物
の除去を活性炭内で調べた結果を海賀等の「オゾンと生
物活性炭による高度浄水プラント実験」水道協会雑誌6
0巻第6号2項;平成3年6月)に基づいて図3に示
す。
【0011】図3において、生物活性炭層の前段で凝
集、砂ろ過、オゾン処理を行う。紫外吸光で求めた有機
物の除去特性は、生物活性炭層の上部50cmぐらいで
顕著に表れている。生物活性炭層内の微生物により溶存
有機物質が代謝され、生物活性炭層上部に微生物の菌体
が増加し、ろ過に対する圧力損失が増加するため、通常
1〜5日に一度逆洗を行い、活性炭表面に付着増加した
余分な菌体を剥離、層内から除去することが必要とな
る。さらに長期間放置すると、微生物菌体を食物として
増殖する後生生物が活性炭層内に増殖する。これら後生
生物は自ら移動するための処理水中へ漏れ出すこともあ
り、後生生物の世代交替を考え、後生生物の繁殖に対し
て早めの逆洗を行うことが行われている。つまり生物活
性炭の利用に当たっては、有機物を除去するBOD資化
菌、アンモニアを硝化する硝化菌、および微生物を食べ
生育する後生生物の3種について考察することが大切で
ある。このうち、後生生物についてはBOD資化菌と同
様の時期に早期に排出することにすると、2つの異なる
世代交替時間を有する微生物(BOD資化菌等と硝化
菌)に合致した生物活性炭層を用いる必要がある。
【0012】また、繁殖した微生物菌体は水中の溶存酸
素を消費するため、この溶存酸素消費によって生物活性
炭層の一部が嫌気性の状態にならないようにすることが
重要である。嫌気性になると生育した微生物菌体が死滅
し死骸となって流出ほか、アンモニアの流出や硫化水素
の流出あるいは鉄・マンガン溶出の原因となる。常にま
んべんなく溶存酸素を確保し、微生物菌体の活性を保つ
ことが必要である。
【0013】
【実施例】以下、本発明の実施例を図を参照して説明す
る。図1は本発明の一実施例の構成図であり、同図に示
すように、本実施例の水処理装置は単一の水槽1と、水
槽1内に配置され世代交替が比較的短い生物が増殖する
第1の生物活性炭層3と、水槽1内に配置され世代交替
時間が比較的長い生物が増殖する第2の生物活性炭層4
とを備えている。また第1の生物活性炭層3の入口側の
入口室13にはオゾンにより酸化処理された被処理水の
流入管2が接続され、第2の生物活性炭層4の出口側の
出口室15には処理水の流出管5が接続されている。
【0014】また、第1及び第2の生物活性炭層3及び
4に向かって空洗用のエアーが供給できるように、第1
の生物活性炭層3と第2の生物活性炭層4の間の中間室
14及び出口室15に、第1のエアー供給管6及び第2
のエアー供給管7が各々設けられている。同様に中間室
14及び出口室15に、逆洗水を供給するための第1の
逆洗管8及び第2の逆洗管9が各々設けられている。ま
た第1及び第2のエアー供給管6,7と第1及び第2の
逆洗管8,9には、空洗弁6A及び7Aと逆洗弁8A及
び9Aが各々取り付けられている。
【0015】さらに、第1及び第2の生物活性炭層3及
び4を逆洗した場合の排水用として入口室13及び中間
室14に第1の排水管10及び第2の排水管11が各々
設けられ、これら排水管10,11には排水弁10A,
11Aが各々取り付けられている。また、酸素ボンベ1
6から圧力調整弁16Aを介して酸素供給管17が中間
室14に導入され、第2の生物活性炭層4の上部に設置
されている。18は溶存酸素補給口で、第2の生物活性
炭層4の方向に開口されている。
【0016】ところで、第1の生物活性炭層3では主に
世代交替が比較的速いBOD資化菌が増殖し、第2の生
物活性炭層4では主に世代交替時間が比較的長い硝化菌
が増殖する。この場合、生物活性炭による汚染物質の吸
着除去だけでなく、原水中の汚染有機物あるいはオゾン
酸化を受け生物分解性に変化した溶存有機物が第1の生
物活性炭層3内でBOD資化菌により浄化され、汚染物
質の一つであるアンモニア性窒素が第2の生物活性炭層
4内で硝化される。
【0017】次に、本実施例の作用について説明する。
世代交替時間の短いBOD資化菌は、第1の生物活性炭
層3の上層部で生物分解性有機物を代謝し菌体として増
殖する。この場合、BOD資化菌は活性炭粒子を担体と
して増殖するが、BOD資化菌の菌体が粒子間を埋め尽
くし通水の圧力損失を大きくする。このため、1〜5日
に1度、流入管2からの通水を止め、空洗弁6Aと逆洗
弁8Aを開き、エアーと逆洗水を中間室14内に送り第
1の生物活性炭層3の逆洗浄を行う。この時、生物活性
炭層3の活性炭粒子表面に生育付着したBOD資化菌
は、粒子から剥離して逆洗排水となって排水管10から
排出される。次に、空洗弁6A及び逆洗弁8Aを閉じ、
排水管10の排水弁10Aを閉じ通常の通水を流入管2
から行うことにより、再び粒子表面に付着している菌体
が増殖をはじめ水を浄化することになる。
【0018】なお、原水から入る後生生物の卵、幼生な
どが第1の生物活性炭層3内に入り、粒子間表面で増殖
しているBOD資化菌を食べ増殖する。これら後生生物
としては特に線虫、ミミズ、ミジンコ等が挙げられる。
これら後生生物が処理水中に流出すると、肉眼で見える
ため種々の問題を起こすことになる。特に微生物の増殖
は季節的に変化するが、これらの現象を抑えるため後生
生物の世代交替時間より短い間隔で逆洗を行い、後生生
物の卵、幼生などを第2の生物活性炭層4に生存できな
いようにする。
【0019】本実施例においては、第1の生物活性炭層
内で増殖するBOD資化菌と後生生物の世代交替時間を
比較的短い時間とみなし、第1の生物活性炭層3につい
ての逆洗浄を1〜5日程度の間隔で頻繁に行うことによ
り、BOD資化菌と後生生物を第1の生物活性炭層3か
ら定期的に排出することができる。
【0020】ところで、第1の生物活性炭層3における
短い間隔の逆洗はBOD資化菌、後生生物にとってはよ
いが、世代交替の遅い硝化菌にとっては都合が悪く、逆
洗によって洗い流されてしまう。河川水を原水とすると
ころでは、上下二次処理水、し尿処理水の放流により、
アンモニア性窒素の大きな変動があり、一般には硝化菌
は育ちにくい。特に硝化菌はアンモニア性窒素、炭酸塩
などを栄養として生育できる菌体であり、BOD資化菌
より栄養源の少ないところで生育する菌となっている。
【0021】本実施例では、図1に示すように、第2の
生物活性炭層4内を溶存有機物濃度の薄い条件とし、こ
の第2の生物活性炭層4内で硝化菌を増殖する。第2の
生物活性炭層4での硝化菌の増殖はゆっくりと起こるた
め、逆洗浄の回数は第1の生物活性炭層3に比べてはる
かに少なく、数カ月に1度あるいは数週間に1度でよ
い。逆洗浄の操作は、第1の生物活性炭層3の場合と略
同じであり、流入管2からの通水を止め空洗弁7A、逆
洗弁9Aを開く。同時に排水弁11Aを開いて、第2の
生物活性炭層4内の硝化菌を活性炭粒子表面から剥離し
て排水弁11Aから排出する。
【0022】ここで第2の生物活性炭層4内は、第1の
生物活性炭層3内に増殖するBOD資化菌や後生生物に
よって溶存酸素が消費されるため、溶存酸素が減少し硝
化菌の生育のための条件が満足できなくなる。そこで、
本実施例では酸素ボンベ16から圧力調整弁16Aを介
して酸素供給管17が接続され溶存酸素補給口18を通
して第2の生物活性炭層4に対して溶存酸素を供給でき
るようにしている。
【0023】本実施例によれば、第1の生物活性炭層3
内で増殖するBOD資化菌により原水中の有機物を、ま
た第2の生物活性炭層4内で溶存酸素の補給を受け増殖
する硝化菌により原水中のアンモニアを各々確実に処理
することができる。またBOD資化菌、硝化菌、及び第
1の生物活性炭層3内で増殖する後生生物について、各
々の世代交替時間に合わせた逆洗浄を行うことにより、
BOD資化菌、硝化菌、後生生物を適切なタイミングに
より適宜外部へ排出することができる。なお、酸素ボン
ベ16の代わりに空気源を用いてもよく、また供給媒体
として多孔質の散気管や膜などを用いてもよいことは言
うまでもない。
【0024】図4は本発明の他の実施例の構成図であ
り、同図に示すように、本実施例の水処理装置は第1の
水槽21Aと、第1の水槽21A内に配置され世代交替
が比較的短い生物が増殖する第1の生物活性炭層23A
と、第2の水槽21B内に配置され世代交替時間が比較
的長い生物が増殖する第2の生物活性炭層23Bとを備
えている。また、第1の生物活性炭層23Aの入口側の
入口室33Aには、オゾンにより酸化処理された被処理
水の流入管22が接続され、出口室34Aには第2の水
槽21Bへの流出管24Aが接続されている。この流出
管24Aは揚水ポンプ37により第2の水槽の流入管2
4Bにより第2の水槽21Bの入口室33Bへ導かれ、
第2の生物活性炭層23Bの出口側の出口室34Bには
処理水の流出管25が接続されている。第2の水槽21
Bの上部には開口部35が設けられ、大気開放されてい
る。
【0025】また、それぞれの生物活性炭層23A及び
23Bに向かって空洗用のエアーが供給できるように、
第1の生物活性炭層23Aと第2の生物活性炭層23B
の出口室34A,34Bに、第1のエアー供給管26及
び第2のエアー供給管27が各々設けられている。同様
に、出口室34A及び34Bに逆洗水を供給するための
第1の逆洗管28及び第2の逆洗管29が各々設けられ
ている。また第1と第2のエアー供給管26,27と第
1と第2の逆洗管28,29には、空洗弁26A,27
Aと逆洗弁28A,29Aが各々取り付けられている。
さらにそれぞれの生物活性炭層23A、23Bを逆洗し
た場合の排水用として入口室33A及び33Bに第1の
排水管30及び第2の排水管31が各々設けられ、これ
ら排水管30,31には排水弁30A,31Aが各々取
り付けられている。
【0026】図4に示す水処理装置において、第1の生
物活性炭層23Aでは主に世代交替が比較的速いBOD
資化菌が増殖し、第2の生物活性炭層23Bでは主に世
代交替時間が比較的長い硝化菌が増殖する。この場合生
物活性炭による汚染物質の吸着除去だけでなく、原水中
の汚染有機物あるいオゾン酸化を受け生物分解性に変化
した溶存有機物が第1の生物活性炭層23A内でBOD
資化菌により浄化され、汚染物質の一つであるアンモニ
ア性窒素が第2の生物活性炭層23B内で硝化される。
【0027】次に、本実施例の作用について説明する。
世代交替時間の短いBOD資化菌は、第1の生物活性炭
層23Aの上層部で生物分解性有機物を代謝し菌体とし
て増殖する。この場合、BOD資化菌は活性炭粒子を担
体として増殖するが、BOD資化菌の菌体が粒子間を埋
め尽くし通水の圧力損失を大きくする。このため1〜5
日に1度、流入管22からの通水を止め、空洗弁26A
と逆洗弁28Aを開き、エアーと逆洗水を出口室34A
内に送り第1の生物活性炭層23Aの逆洗浄を行う。こ
の時生物活性炭層23Aの活性炭粒子表面に生育付着し
たBOD資化菌は、粒子から剥離して逆洗排水となって
排水管30から排出される。次に空洗弁23A及び逆洗
弁28Aを閉じ、排水管30の排水弁30Aを閉じ通常
の通水を流入管22から行うことにより、再び粒子表面
に付着している菌体が増殖をはじめ水を浄化することに
なる。
【0028】なお、原水から入る後生生物の卵、幼生な
どが第1の生物活性炭層23内に入り、粒子間表面で増
殖しているBOD資化菌を食べ増殖する。これら後生生
物としては特に虫線、ミミズ、ミジンコ等が挙げられ
る。これら後生生物が処理水中に流出すると、肉眼で見
えるため種々の問題を起こすことになる。特に、微生物
の増殖は季節的に変化するが、これらの現象を抑えるた
め後生生物の世代交替時間より短い間隔で逆洗を行い、
後生生物の卵、幼生などを第2の生物活性炭層23Bに
生存できないようにする。
【0029】本実施例においては、第1の生物活性炭層
内で増殖するBOD資化菌と後生生物の世代交替時間を
比較的短い時間とみなし、第1の生物活性炭層23Aに
ついての逆洗浄を1〜5日程度の間隔で頻繁に行うこと
により、BOD資化菌と後生生物を第1の生物活性炭層
23Aから定期的に排出することができる。
【0030】ところで、第1の生物活性炭層23Aにお
ける短い間隔の逆洗はBOD資化菌、後生生物にとって
はよいが、世代交替の遅い硝化菌にとっては都合が悪
く、逆洗によって洗い流されてしまう。河川水を原水と
するところでは、上下二次処理水、し尿処理水の放流に
よりアンモニア性窒素の大きな変動があり、一般には硝
化菌は育ちにくい。特に硝化菌はアンモニア性窒素、炭
酸塩などを栄養として生育できる菌体であり、BOD資
化菌より栄養源の少ないところで生育する菌となってい
る。
【0031】本実施例では、図4に示すように、第2の
生物活性炭層23B内を溶存有機物濃度のうすい条件と
し、この第2の生物活性炭層23B内で硝化菌を増殖す
る。第2の生物活性炭層23Bでの硝化菌の増殖はゆっ
くりと起こるため、逆洗浄の回数は第1の生物活性炭層
23Aに比べてはるかに少なく、数カ月に1度あるいは
数週間に1度でよい。逆洗浄の操作は、第1の生物活性
炭層23Aの場合と略同じであり、流入管22からの通
水を止め空洗弁27A逆洗弁29Aを開く。同時に排水
弁31Aを開いて、第2の生物活性炭層23B内の硝化
菌を活性炭粒子表面から剥離して排水弁31Aから排出
する。
【0032】ここで第2の生物活性炭層23B内は、第
1の生物活性炭層23A内に増殖するBOD資化菌や後
生生物によって溶存酸素が消費されるため、溶存酸素が
減少し硝化菌の生育のための条件が満足できなくなる。
そこで、本実施例では第2の水槽上部を大気開放してい
る。従来、密閉系で処理されていた生物活性炭層を大気
開放することにより溶存酸素の補給が可能なようにして
いる。オゾン処理された被処理水の溶存オゾンは第1の
生物活性炭層23Aで分解されるため、2段構成にした
本実施例では第2の水槽21Bの上部を大気開放しても
排気オゾン処理の必要はない。
【0033】本実施例によれば、第1の生物活性炭層2
3A内で増殖するBOD資化菌により原水中の有機物
を、また第2の生物活性炭層23B内で溶存酸素の補給
を受け増殖する硝化菌により原水中のアンモニアを各々
確実に処理することができる。また、BOD資化菌、硝
化菌、及び第1の生物活性炭層23A内で増殖する後生
生物について、各々の世代交替時間に合わせた逆洗浄を
行うことにより、BOD資化菌、硝化菌、後生生物を適
切なタイミングにより適宜外部へ排出することができ
る。
【0034】なお、溶存酸素の補給方法として本実施例
では大気開放する方法により説明したが、第2の水槽に
対する揚水ポンプの吐出側にラインミキサーを設けて気
液混合したり、あるいはまた第2の水槽への給水にエジ
ェクター方式を用いることによりさらに効果的に溶存酸
素の供給が可能になることは言うまでもない。また、第
1の水槽と第2の水槽の間に揚水ポンプを設けている
が、配置的に可能ならば自然硫化方式にできることは言
うまでもない。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
世代交替時間に応じて逆洗間隔を変えることにより活性
炭層の内部で増殖する微生物を適切な期間、維持・活性
化させる2層式の生物活性炭層において、第1の生物活
性炭層で増殖する微生物によって消費された溶存酸素を
適量に補給することにより、第2の生物活性炭層が嫌気
状態になるのを避けることができるため、第2の生物活
性炭層に増殖する微生物をより活性化させることができ
る。このため季節的もしくは天候等によって大きく変動
する原水に対して安定的かつ効率的な水処理を行うこと
ができる。また生物活性炭層を2層式にしているため、
後生生物の処理水側への流出に対しても大幅に改善され
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の構成図。
【図2】アンモニア性窒素の除去と水温との関係を示す
特性図。
【図3】生物活性炭層での吸光度変化を示す特性図。
【図4】本発明の他の実施例の構成図。
【符号の説明】
1,21A,21B…水槽、2,24B…流入管、3,
23A…第1の生物活性炭層、4,23B…第2の生物
活性炭層、5,24A,25…流出管、6…エアー供給
管、7…エアー供給管、8,9…逆洗管、6A,7A…
空洗弁、8A,9A…逆洗弁、10,11…排水管、1
0A,11A…排水弁、13,33A,33B…入口
室、14…中間室、15,34A,34B…出口室、1
6…酸素ボンベ、16A…圧力調整弁、17…酸素供給
管、18…溶存酸素補給口、23A…第1の生物活性炭
層、23B…第2の生物活性炭層、26,27…エアー
供給管、28,29…逆洗管、30,31…排水管、3
0A,31A…排水弁、35…大気開放部、37…揚水
ポンプ。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 世代交替が比較的短い微生物が増殖する
    第1の生物活性炭層と、世代交替が比較的長い微生物が
    増殖する第2の生物活性炭層とを有する水処理装置にお
    いて、前記第2の生物活性炭層に溶存酸素補給装置を設
    けたことを特徴とする水処理装置。
  2. 【請求項2】 世代交替が比較的短い微生物が増殖する
    第1の生物活性炭層と、世代交替が比較的長い微生物が
    増殖する第2の生物活性炭層とを有する水処理装置にお
    いて、前記第2の生物活性炭層に大気開放部を設けたこ
    とを特徴とする水処理装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009172486A (ja) * 2008-01-22 2009-08-06 Nippon Oil Corp 排水処理装置
JP2010089046A (ja) * 2008-10-10 2010-04-22 Japan Organo Co Ltd 生物ろ過装置
JP2014018747A (ja) * 2012-07-19 2014-02-03 Toenec Corp 排水処理装置及び排水処理方法

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