JPH07265734A - 電気集塵装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 放電極及び集塵部材をケーシングの側方に取
り出せるようにする。 【構成】 ケーシング４内に処理気体１の流動方向と交
差する方向に配置した放電極５と、処理気体１の透過構
造を有して前記放電極５と平行に配置した集塵部材６と
を備えた電気集塵装置であって、前記ケーシング４内に
処理気体１の流動方向と交差して左右方向に延びる支持
レール１０，１１を設け、該支持レール１０，１１に前
記放電極５及び集塵部材６を移動可能に支持し、前記ケ
ーシング４における支持レール１０，１１の延長方向側
面に前記放電極５及び集塵部材６の取出しを行い得る開
閉蓋１７を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は電気集塵装置に関するも
のである。

【０００２】

【従来の技術】電気集塵装置は、放電極と集塵部材との
間に高電圧を印荷することにより両部間にコロナ放電が
発生されて荷電帯を構成し、この荷電帯に処理気体を流
すことにより処理気体に含まれる粉塵を荷電させ、この
荷電粉塵を反対電位となっている集塵部材に吸引させて
捕集するものである。

【０００３】図７は、従来の電気集塵装置の一例を示し
た切断平面図であり、粉塵が含まれた処理気体１を矢印
方向に案内する気体流入ダクト２及び気体排出ダクト３
を有したケーシング４と、該ケーシング４内に位置する
と共に処理気体１の流動方向と平行に配置した網状或い
はバラ線状又はトゲトゲの突出部を有した板状物等から
なる放電極５と、網状或いは穴明板等の構成を有し、前
記放電極５と平行に配置した集塵部材６とを吊下げ部材
によりケーシング４の天井部から吊下げ支持して電気集
塵装置７の主要部を構成するようにしている。

【０００４】上記構成の電気集塵装置７は、放電極５及
び集塵部材６が処理気体１の流動方向と平行に配設され
ているために、処理気体１中の荷電された粉体が集塵部
材６に吸引されることなくそのままパスして流動し易
く、そのために集塵効率を高め難い問題を有し、そのた
めに電気集塵装置７が大型化してしまう問題を有してい
た。

【０００５】このため、近年では、図８に示すように、
ケーシング４内に、処理気体１の流動方向と交差する方
向に、処理気体１の透過構造を有した前記放電極５及び
集塵部材６を配置し、該放電極５及び集塵部材６をケー
シング４の天井部から吊下げて支持するようにした構造
の電気集塵装置８が考えられている。

【０００６】この電気集塵装置８によれば、放電極５と
集塵部材６がケーシング４内を流動する処理気体１と交
差する方向に配設されているために、放電極５による粉
塵に対する印荷と、集塵部材６に対する粉塵の吸引の機
会が増大されることにより、前記図７におけるような粉
塵がパスする作用が減少して、集塵効率を大幅に増大す
ることができる。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】しかし、前記した従来
の電気集塵装置７，８においては、前記放電極５および
集塵部材６をメンテナンスする必要が生じたり、交換等
が必要になった場合、従来はケーシング４の天井部を総
て取外して行う必要があると共に、交換等を要する場合
には重機を用いて行わねばならず、作業が大変になる問
題を有していた。

【０００８】本発明は、斯かる実情に鑑みてなしたもの
で、放電極及び集塵部材を容易にケーシング外に取り出
してメンテナンス或いは交換を行えるようにした電気集
塵装置を提供することを目的としている。

【０００９】

【課題を解決するための手段】本発明は、粉塵が含まれ
た処理気体を案内するケーシングと、該ケーシング内に
位置すると共に処理気体の流動方向と交差する方向に配
置した放電極と、処理気体の透過構造を有して前記放電
極と平行に配置した集塵部材とからなる電気集塵装置で
あって、前記ケーシング内に処理気体の流動方向と交差
して左右方向に延びる支持レールを設け、該支持レール
に前記放電極及び集塵部材を移動可能に支持し、前記ケ
ーシングにおける支持レールの延長方向側面に前記放電
極及び集塵部材の取出しを行い得る開閉蓋を設けたこと
を特徴とする電気集塵装置、に係るものである。

【００１０】

【作用】放電極及び集塵部材のメンテナンス或いは交換
が必要となった場合には、開閉蓋をケーシングから取外
した後、放電極及び集塵部材を支持レールに沿って移動
させて側方に引出し、またケーシング内に放電極及び集
塵部材を挿入する際には側方から支持レールに支持させ
た状態でケーシング内に挿入し、その後開閉蓋を取付け
る。

【００１１】

【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照しつつ説
明する。

【００１２】図１〜図４は、前記図８の装置に適用した
本発明の一実施例を示すもので、ケーシング４内の天井
部に、処理気体１の流動方向と交差して左右方向に延び
るように吊下げ材９により支持した支持レール１０と支
持レール１１を、処理気体１の流動方向に交互に所要の
間隔で複数設ける。

【００１３】処理気体１の流動方向と交差する方向に集
塵面を有するように配置する集塵部材６の上部両側に車
輪１２を設け、該車輪１２を前記支持レール１０に載置
することにより集塵部材６を左右方向に移動可能に支持
させる。

【００１４】また、前記支持レール１１は吊下げ材９に
絶縁材１３を介して支持させるようにし、前記集塵部材
６と平行に配置する放電極５の上部両側に車輪１４を設
け、該車輪１４を前記支持レール１１に載置することに
より放電極５を左右方向に移動可能に支持させる。

【００１５】前記ケーシング４における支持レール１
０，１１の延長方向一側に、前記放電極５及び集塵部材
６を取出しが可能な開口１５を形成し、該開口１５をボ
ルト１６等を介して開閉可能な開閉蓋１７を設ける。開
閉蓋１７は蝶番式等により開閉できる構造であっても良
い。

【００１６】前記ケーシング４には、前記放電極５及び
集塵部材６を槌打ち棒１８を介して振動を与えることに
より放電極５及び集塵部材６に付着した粉塵を振るい落
とす槌打ち装置１９が備えてある。この場合、放電極５
に備える槌打ち装置１９は、ケーシング４との間でショ
ートすることがないように絶縁を行った構成となってい
る。

【００１７】図５は槌打ち装置１９の一例を示す正面図
であって、放電極５及び集塵部材６に固定されている槌
打ち棒１８は、ケーシング４を密に、しかも摺動可能に
貫通してケーシング４の外に突出している。槌打ち棒１
８の先端にはカラー部２７が一体的に形成されていて、
カラー部２７とケーシング４外面との間には、スプリン
グ２８が設けられている。このため槌打ち棒１８は、ス
プリング２８によってケーシング４から突出する方向に
付勢され、カラー部２７が槌打ちカム２９に押し付けら
れるようになっている。

【００１８】槌打ちカム２９は回転シャフト３０に固着
されていて、回転シャフト３０と共に槌打ちカム２９が
時計方向に回転すると、槌打ちカム２９のカラー部２７
に当接する箇所は次第に大径になり、スプリング２８の
力に抗してカラー部２７、槌打ち棒１８、放電極５また
は集塵部材６を、一体的にケーシング４の内方に向けて
移動させるようになる。

【００１９】槌打ちカム２９がさらに時計方向に回転を
続けると、槌打ちカム２９のカラー部２７に当接する箇
所は急激に小径になり、カラー部２７、槌打ち棒１８、
放電極５または集塵部材６は、スプリング２８の力によ
って急速にケーシング４から突出する方向に移動する。
槌打ちカム２９が回転を継続することにより、放電極５
または集塵部材６は左右に振動されることになる。３１
はカバーである。

【００２０】図中２０はケーシング４に形成した粉塵取
出しのためのホッパー、２５は放電極用電送線、２６は
ソケットを示す。

【００２１】次に上記実施例の作用を説明する。

【００２２】図１〜図４の電気集塵装置において、放電
極５及び集塵部材６のメンテナンス或いは交換が必要と
なった場合には、開閉蓋１７をケーシング４から取外し
た後、放電極５及び集塵部材６を支持レール１０，１１
に沿って移動させて側方に引出す。また、メンテナンス
後の或いは新品の放電極５及び集塵部材６をケーシング
４内に挿入する際には、側方の開口１５から支持レール
１０，１１に支持させた状態でケーシング４内に挿入
し、その後開閉蓋１７を取付ける。

【００２３】このようにすることにより、重機等を必要
とすることなく放電極５及び集塵部材６を容易にケーシ
ング４外に取り出してメンテナンスすることができる。

【００２４】図６は本発明の他の実施例を示したもの
で、放電極５及び集塵部材６を左右に２分割とした構成
として分割した夫々を支持レール１０，１１に支持させ
るようにした場合を示しており、前記分割した放電極５
及び集塵部材６を左右側方に別々に取り出せるようにす
るために、ケーシング４の左右両側に開閉蓋２１，２２
を備えた開口２３，２４を形成している。

【００２５】上記実施例によれば、放電極５及び集塵部
材６を左右に２分割にしているので、重量を軽減させて
取出し等の際の作業を容易にすることができる。

【００２６】尚、上記実施例においては放電極及び集塵
部材を上部に設けた支持レールに吊下げ支持するように
した場合を示したが、支持レールを下部に設けて支持し
たり、或いは支持レールを上下に設けて上下で支持させ
るようにしても良いこと、その他本発明の要旨を逸脱し
ない範囲内において種々変更を加え得ること、等は勿論
である。

【００２７】

【発明の効果】本発明の電気集塵装置によれば、放電極
と集塵部材をケーシング内に設けた左右方向に延びる支
持レールに支持させると共に、ケーシングの側面に開閉
蓋を備えた開口を形成して、放電極及び集塵部材をケー
シングの側方に取り出せるようにしたので、放電極及び
集塵部材のメンテナンス或いは交換の作業を容易に行う
ことができる優れた効果を奏し得る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例を示す切断側面図である。

【図２】図１のＩＩ−ＩＩ矢視図である。

【図３】図２をＩＩＩ−ＩＩＩ方向から見た集塵部材の
支持部を示す切断正面図である。

【図４】図２をＩＩＩ−ＩＩＩ方向から見た放電極の支
持部を示す切断正面図である。

【図５】槌打ち装置の一例を示す正面図である。

【図６】本発明の他の実施例を示す図２と同一位置の切
断正面図である。

【図７】従来の電気集塵装置の一例を示す切断平面図で
ある。

【図８】従来の電気集塵装置の他の例を示す切断側面図
である。

【符号の説明】

１ 処理気体 ４ ケーシング ５ 放電極 ６ 集塵部材 １０ 支持レール １１ 支持レール １７ 開閉蓋 ２１ 開閉蓋 ２２ 開閉蓋

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 粉塵が含まれた処理気体を案内するケー
   シングと、該ケーシング内に位置すると共に処理気体の
   流動方向と交差する方向に配置した放電極と、処理気体
   の透過構造を有して前記放電極と平行に配置した集塵部
   材とからなる電気集塵装置であって、前記ケーシング内
   に処理気体の流動方向と交差して左右方向に延びる支持
   レールを設け、該支持レールに前記放電極及び集塵部材
   を移動可能に支持し、前記ケーシングにおける支持レー
   ルの延長方向側面に前記放電極及び集塵部材の取出しを
   行い得る開閉蓋を設けたことを特徴とする電気集塵装
   置。