JPH07265312A - 超音波探触子用のシース - Google Patents

超音波探触子用のシース

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JPH07265312A
JPH07265312A JP8264594A JP8264594A JPH07265312A JP H07265312 A JPH07265312 A JP H07265312A JP 8264594 A JP8264594 A JP 8264594A JP 8264594 A JP8264594 A JP 8264594A JP H07265312 A JPH07265312 A JP H07265312A
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JP
Japan
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sheath
ultrasonic probe
probe
body cavity
ultrasonic
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Pending
Application number
JP8264594A
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English (en)
Inventor
Toshiro Kondo
敏郎 近藤
Hiroshi Kanda
浩 神田
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Hitachi Healthcare Manufacturing Ltd
Original Assignee
Hitachi Medical Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】超音波探触子用のシースにおいて、被検体の体
腔内に挿入して使用する小形の超音波探触子に着脱可能
に被せて用い、被検体への細菌やウィルスなどの感染を
防止する。 【構成】エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂で作られ、一
端部に開口部11を有し他端部12は閉塞した細長状の
袋状に形成されると共に、その内周面には音速と音響イ
ンピーダンスが生体に近似したゼリー状の音響媒体13
が塗布されて成り、被検体の体腔内に挿入して使用する
小形の超音波探触子の全長にわたってその外周面に着脱
可能に被せるようにしたものである。この場合、シース
10は超音波探触子の使用の都度新品と交換することに
より、ある被検体から他の被検体への細菌やウィルスな
どの感染を防止することができると共に、上記超音波探
触子は繰り返し使用を可能として経済性を向上すること
ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、超音波を利用して被検
体内の診断部位について断層像を得る超音波診断装置の
計測手段としての超音波探触子に被せるシースに関し、
特に被検体の体腔内に挿入して使用する小形の超音波探
触子に着脱可能に被せるシースに関する。
【0002】
【従来の技術】一般的に超音波診断装置は、被検体表面
に超音波探触子を当接し、体内に向けて超音波ビームを
打ち出し、体内から反射してきたエコー信号を受信して
信号処理し、断層像を構成している。ところが、最近
は、超音波探触子を非常に小形化し、例えば直腸などの
体腔内あるいは血管内に挿入してその内部で超音波を送
受信し、上記体腔内あるいは血管内を観察して診断する
ことが行われるようになってきた。
【0003】このような体腔内に挿入して超音波診断に
用いる従来の超音波探触子としては、図3に示すような
ものがある。まず、図3(a)は回転ミラー型のものを
示しており、探触子本体1の先端に固着された単一板の
振動子2から超音波を送受信し、回転ワイヤ3の先端に
取り付けられて高速回転するミラー4により上記打ち出
された超音波を反射し、この超音波は先端部に設けられ
たヘッドケース5の音響窓を介して外部へ送信されると
共に、受信されるようになっている。次に、図3(b)
は回転振動子型のものを示しており、上記と同様の回転
ワイヤ3の先端部に単一板の振動子2が固着され、この
振動子2そのものを高速回転させながら超音波を送受信
し、この超音波は先端部のヘッドケース5の音響窓を介
して外部へ送受信されるようになっている。さらに、図
3(c)は電子スキャン型のものを示しており、探触子
本体1の先端部に幅の狭い短冊状の多数の振動子素子6
を円筒状に配列し、これら多数の振動子素子6のうち特
定の一群の振動子素子のみを選択し、この一群の振動子
素子のみで超音波を送受信することにより、特定の位置
から超音波を送受信すると共に、上記特定の一群の振動
子素子を円筒状に配列された周方向に回転させるように
なっている。そして、上記のいずれの超音波探触子も水
密構造に構成されており、探触子本体1の先端部の送受
信部以外は可撓性が付与されているので、直腸などの体
腔内あるいは血管内に容易に挿入することができるよう
になっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような従
来の超音波探触子においては、探触子本体1を被検体の
所要の体腔内に直接挿入するようになっていたので、使
用に当っては消毒ガスあるいは薬液等により上記探触子
本体1を滅菌して使用していた。この場合、上述の滅菌
が不完全であると、ある被検体内で探触子本体1に付着
した細菌やウィルスなどが該探触子本体1を介して他の
被検体内に感染する危険性があった。これに対処して、
体腔内用の超音波探触子の生産工場において、完全な滅
菌処理を施すと共に、無菌状態に管理された施設内で完
全に密封できる袋に封入し、当該超音波探触子を使用す
る直前に上記袋から取り出して使用し、その使用後は廃
棄するという使い捨てのものが提案されている。この提
案によれば、高価な体腔内用の超音波探触子を一度の使
用で毎回廃棄することとなり、非常に不経済となるもの
であった。また、特に血管内用の超音波探触子は、極め
て小形で精密な加工を要する部品が多いため、一回の使
用で廃棄できる程度に安価な製造コストにすることは困
難であった。
【0005】そこで、本発明は、このような問題点に対
処し、被検体の体腔内に挿入して使用する小形の超音波
探触子に着脱可能に被せるシースを提供することを目的
とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明による超音波探触子用のシースは、エチレン
−酢酸ビニル共重合樹脂で作られ、一端部に開口部を有
し他端部は閉塞した細長状の袋状に形成されると共に、
その内周面には音速と音響インピーダンスが生体に近似
したゼリー状の音響媒体が塗布されて成り、被検体の体
腔内に挿入して使用する小形の超音波探触子の全長にわ
たってその外周面に着脱可能に被せるようにしたもので
ある。
【0007】
【作用】このように構成された超音波探触子用のシース
は、被検体の体腔内に挿入して使用する小形の超音波探
触子の全長にわたってその外周面に着脱可能に被せて用
いることにより、ある被検体から他の被検体への細菌や
ウィルスなどの感染を防止することができる。この場
合、上記のシースは、製造時において完全に滅菌処理し
た後に保存袋に密封し、使用に際して上記保存袋から取
り出して超音波探触子に装着し、体腔内に挿入して使用
後はその超音波探触子から抜去し、このシースのみを廃
棄する。従って、上記の感染防止と共に、高価な体腔内
用の超音波探触子を繰り返し使用可能として経済性を向
上することができる。
【0008】
【実施例】以下、本発明の実施例を添付図面に基づいて
詳細に説明する。図1は本発明による超音波探触子用の
シース10の実施例を示す斜視図であり、図2はその使
用状態を示す断面説明図である。このシース10は、超
音波を利用して被検体内の診断部位について断層像を得
る超音波診断装置の計測手段としての超音波探触子、特
に被検体の体腔内又は血管内に挿入して使用する小形の
超音波探触子に着脱可能に被せるもので、図1に示すよ
うに、一端部に開口部11を有し他端部12は閉塞した
細長状の袋状に形成されると共に、その内周面には音響
媒体13が塗布されている。
【0009】上記シース10の袋状物の材料は、音響特
性が生体に近似しており、可撓性を有し、化学的に安定
で溶出物が非常に少ないという性質を満足する材料であ
り、具体的にはエチレン−酢酸ビニル共重合樹脂を用い
ている。以下に、このエチレン−酢酸ビニル共重合樹脂
を材料として用いた理由を説明する。超音波診断装置の
被検体としての人体を形成する器管、特に血管及び血流
の音速Cと音響インピーダンスZは、 C=1492〜1585m/s Z=1.56×106kg/m2・s であることが知られている。従って、体腔内に挿入して
使用する超音波探触子に被せるシース10の界面におい
て、超音波の伝播に際し反射,屈折が生じないために
は、該シース10を構成する材料の音速及び音響インピ
ーダンスがそれぞれ上記の値と近似していることが必要
である。
【0010】ここで、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂
の音響特性等を示すと、次の如くである。 密度:0.95g/cm3 音速:1708m/s 音響インピーダンス:1.62kg/m2・s これらの値からわかるように、エチレン−酢酸ビニル共
重合樹脂は、音速及び音響インピーダンスともに前述の
人体の値と近似しており、音響的に望ましい特性を有す
る材料と言える。また、エチレンと酢酸ビニルの共重合
の比率を変えることにより、上記の音響特性が変化し、
所望の値に調節することもできる。このことから、使用
目的に適合した音響特性の材料を選ぶこともできる。
【0011】また、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂
は、柔軟性に富む物質であるので、図2に示す探触子本
体1の先端部の送受信部以外にて可撓性が付与された部
分のその性質を損うことがない。さらに、このエチレン
−酢酸ビニル共重合樹脂は、化学的に安定な物質である
ので、被検体の体腔内又は血管内に挿入しても溶出物が
非常に少なく、生理的な影響の面でも安全である。ま
た、この物質は透明であり、着色することもできる。以
上のような理由から、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂
は、体腔内用の超音波探触子に被せるシースの材料とし
て適していると言える。そして、このような材料で細長
状の袋状に形成されたシース10は、図2に示すよう
に、シームレス構造で探触子本体1の外径よりも大きく
作られており、その外周面の全長に容易に着脱可能に被
せられるようになっている。
【0012】上記音響媒体13は、音速と音響インピー
ダンスが生体のそれに近似したゼリー状のもので、探触
子本体1から送受信される超音波が効率よく伝播すると
共に、シース10の探触子本体1への着脱を容易ならし
めるものである。この音響媒体13としては、例えばエ
チレングリコールとプロピレングリコールとの混合物が
ある。あるいは、エチレングリコールとプロピレングリ
コールを混合した水溶液又はゲル状のものでもよい。
【0013】次に、このように構成された超音波探触子
用のシース10の使用について、図2を参照して説明す
る。まず、本発明のシース10を被せる体腔内用の小形
の超音波探触子は、図3(a)に示すと同様に、探触子
本体1の先端に固着された単一板の振動子2から超音波
を送受信し、回転ワイヤ3の先端に取り付けられて高速
回転するミラー4により上記打ち出された超音波を反射
し、この超音波は先端部に設けられたヘッドケース5の
音響窓を介して外部へ送信されると共に、受信されるよ
うになっている。そして、上記超音波探触子は水密構造
に構成されており、探触子本体1の先端部の送受信部以
外は可撓性が付与されているので、直腸などの体腔内あ
るいは血管内に容易に挿入することができるようになっ
ている。
【0014】また、本発明のシース10は、製造時にお
いて完全な滅菌処理が施されて無菌状態とされ、その後
保存袋に密封しておき、上記の超音波探触子を使用する
際に上記保存袋から取り出して、該超音波探触子に装着
するようになっている。
【0015】そして、上記シース10を実際に使用する
には、まず、保存袋を開封して中に封入されたシース1
0を取り出す。このとき、操作者の手は、取り出したシ
ース10を汚染しないように消毒されているか、あるい
は滅菌処理された手袋を着用している必要がある。次
に、上記取り出したシース10を図2に示す探触子本体
1の先端部に持ってきて、開口部11をヘッドケース5
の頂部に当てはめ、そのまま探触子本体1の長手方向に
沿って上記開口部11を移動させながら挿入する。そし
て、上記開口部11が探触子本体1の根本部まである長
さ挿入されると共に、他端部12の袋状に閉塞した部分
が上記ヘッドケース5の頂部まで至ることにより、上記
シース10が超音波探触子の全長にわたってその外周面
に被せられる。このとき、シース10の内周面に塗布さ
れたゼリー状の音響媒体13の存在により、挿入がスム
ーズに行える。
【0016】このようにシース10が装着されたところ
で、操作者は、図2に示す探触子本体1を被検体の所要
の体腔内へ挿入し、上記探触子本体1を駆動して超音波
を被検体内に送受信し、診断部位について断層像を計測
する。そして、所要の計測が終了したら探触子本体1の
駆動を停止して、シース10ごと探触子本体1を被検体
の体腔内から抜き出す。この間、上記探触子本体1は、
被検体の体腔内には直接接触することはない。その後、
上記探触子本体1の外周面からシース10を抜いて取り
外す。そして、この1回使用した後のシース10はその
まま廃棄する。
【0017】次に計測を行うときは、上記と同じ超音波
探触子を用い、シース10は新しいものを保存袋を開封
して取り出し、上述と同様にして探触子本体1の外周面
に被せて装着する。そして、被検体について所要の計測
を行い、終了したら上記シース10は探触子本体1から
抜いて取り外し、その使用後のシース10はそのまま廃
棄する。以後、このような使用を繰り返す。このとき、
探触子本体1自体は、被検体の体腔内には直接接触しな
いので、体内の細菌やウィルスなどに感染せず、清潔に
維持される。
【0018】なお、図2においては、図3(a)に示す
回転ミラー型の超音波探触子に適用した例を示したが、
本発明はこれに限らず、同図(b)に示す回転振動子型
の超音波探触子や、同図(c)に示す電子スキャン型の
超音波探触子にも同様に適用することができる。
【0019】
【発明の効果】本発明は以上のように構成されたので、
被検体の体腔内に挿入して使用する小形の超音波探触子
の全長にわたってその外周面に着脱可能に被せて用いる
ことにより、ある被検体から他の被検体への細菌やウィ
ルスなどの感染を防止することができる。この場合、本
発明のシースは、製造時において完全に滅菌処理した後
に保存袋に密封し、使用に際して上記保存袋から取り出
して超音波探触子に装着し、体腔内に挿入して使用後は
その超音波探触子から抜去し、このシースのみを廃棄す
る。従って、上記の感染防止と共に、高価な体腔内用の
超音波探触子を繰り返し使用可能として経済性を向上す
ることができる。また、本発明のシースは、その材料と
してエチレン−酢酸ビニル共重合樹脂を用いているの
で、音響特性が生体に近似しており、シース界面での超
音波の反射,屈折はほとんどなく、得られる断層像の画
質が劣化することはない。さらに、本発明のシースを透
明のまま使用すれば、超音波探触子の外周面に装着した
際に混入した気泡の存在を目視で確認することができる
ので、この気泡を除去して超音波の伝播に障害が生じな
いようにすることができる。さらにまた、シースのみを
新品と交換することにより超音波探触子を繰り返し使用
することができるので、探触子本体をその都度滅菌処理
する必要がなく、検査の準備時間を短縮化して診断効率
を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による超音波探触子用のシースの実施例
を示す斜視図である。
【図2】上記のシースの使用状態を示す断面説明図であ
る。
【図3】従来から使用されている体腔内に挿入して超音
波診断に用いる超音波探触子を示す一部断面説明図であ
る。
【符号の説明】
1 探触子本体 2 振動子 5 ヘッドケース 6 振動子素子 10 シース 11 開口部 12 他端部 13 音響媒体

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂で作ら
    れ、一端部に開口部を有し他端部は閉塞した細長状の袋
    状に形成され、且つ被検体の体腔内に挿入して使用する
    小形の超音波探触子の全長にわたってその外周面に着脱
    可能に被せるようにしたことを特徴とする超音波探触子
    用のシース。
JP8264594A 1994-03-30 1994-03-30 超音波探触子用のシース Pending JPH07265312A (ja)

Priority Applications (1)

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JP8264594A JPH07265312A (ja) 1994-03-30 1994-03-30 超音波探触子用のシース

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Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8264594A JPH07265312A (ja) 1994-03-30 1994-03-30 超音波探触子用のシース

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JPH07265312A true JPH07265312A (ja) 1995-10-17

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Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8264594A Pending JPH07265312A (ja) 1994-03-30 1994-03-30 超音波探触子用のシース

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JP (1) JPH07265312A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011218016A (ja) * 2010-04-12 2011-11-04 Toshiba Corp 超音波プローブ

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011218016A (ja) * 2010-04-12 2011-11-04 Toshiba Corp 超音波プローブ

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