JPH07265285A - 運動モニタ装置 - Google Patents

運動モニタ装置

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Publication number
JPH07265285A
JPH07265285A JP6060736A JP6073694A JPH07265285A JP H07265285 A JPH07265285 A JP H07265285A JP 6060736 A JP6060736 A JP 6060736A JP 6073694 A JP6073694 A JP 6073694A JP H07265285 A JPH07265285 A JP H07265285A
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JP
Japan
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light
oxygen change
value
scaling
change width
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Application number
JP6060736A
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English (en)
Inventor
Kazuhisa Tanabe
一久 田部
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Omron Corp
Original Assignee
Omron Corp
Omron Tateisi Electronics Co
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Publication date
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Priority to JP6060736A priority Critical patent/JPH07265285A/ja
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  • Measurement Of The Respiration, Hearing Ability, Form, And Blood Characteristics Of Living Organisms (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ハードウェア性能を特に上げることなく個人
差による酸素変化の変化幅のオーバースケールやアンダ
ースケールが生じないようにした運動モニタ装置を提供
することである。 【構成】 生体の測定部位に光を照射する発光手段と、
測定部位からの光を受光する受光手段と、前記発光手段
の光量を制御する光量制御手段及び/又は前記受光手段
の受光ゲインを制御するゲイン制御手段と、発光光量及
び/又はゲインと測定部位の受光強度とから酸素変化の
変化幅を算出する演算手段と、この変化幅を用いて酸素
変化データのスケーリングを行い、スケーリング後の座
標に酸素変化データを表示する表示手段とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光を用いて非侵襲に生
体組織の酸素代謝を計測し、生体の酸素変化、血液量変
化、運動能力、運動状態、運動疲労等を評価する運動モ
ニタ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、その種の運動モニタ装置では、酸
素変化をリアルタイムでグラフ表示することができるも
のがあるが、グラフ表示する際に、例えば酸素変化量を
表すグラフの縦軸のスケーリングは、予め設定(固定)
されているか、若しくは測定前に入力するようになって
いる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、酸素
変化の変化幅は実際に運動を行ってデータを収集しない
と分からない、酸素変化の変化幅は個人差が大きい、
等の理由で最適なスケールを設定することは困難であ
る。そのため、スケール固定で、酸素変化幅の異なる2
つのデータA,Bを描画する場合、データAに合わせて
スケールを決めると図16のようになる。つまり、図1
6の(a)はグラフがバランス良く表示されるが、図1
6の(b)に対してはアンダースケールし、酸素変化の
様子が見難くなってしまう。逆に、データBに合わせて
スケールを決めると図17のようになる。つまり、図1
7の(b)はグラフがバランス良く表示されるが、図1
7の(a)に対してはオーバースケールしてしまい、酸
素変化の様子を見ることのできない部分が出てくる。
【0004】更に、縦軸のスケーリングの初期値に対し
て、測定動作中にオーバースケールが発生したときに縦
軸の再スケーリングを実行するような動作を行う場合、
ハードウェア性能が高いことが要求されるだけでなく、
再描画の際に画面が見苦しくなるという問題点もある。
又、アンダースケールを防ぐために、測定開始からの最
大値・最小値の値でスケーリングを行い、最大値・最小
値の値に変化があったときに再描画を行うことも可能で
あるが、この場合も上記オーバースケールの場合と同様
に、ハードウェア性能が高いことが要求されるばかり
か、再描画の頻度が高くなるという問題点がある。
【0005】従って、本発明は、このような従来の問題
点に着目してなされたものであり、ハードウェア性能を
特に上げることなく個人差による酸素変化の変化幅のオ
ーバースケールやアンダースケールが生じないようにし
た運動モニタ装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明の請求項1記載の運動モニタ装置は、生体の
測定部位に光を照射する発光手段と、測定部位からの光
を受光する受光手段と、前記発光手段の光量を制御する
光量制御手段及び/又は前記受光手段の受光ゲインを制
御するゲイン制御手段と、発光光量及び/又はゲインと
測定部位の受光強度とから酸素変化の変化幅を算出する
演算手段と、この変化幅を用いて酸素変化データのスケ
ーリングを行い、スケーリング後の座標に酸素変化デー
タを表示する表示手段とを備えることを特徴とする。
【0007】請求項2記載の運動モニタ装置は、生体の
測定部位に光を照射する発光手段と、測定部位からの光
を受光する受光手段と、前記発光手段の光量を制御する
光量制御手段及び/又は前記受光手段の受光ゲインを制
御するゲイン制御手段と、被験者の性別を入力する性別
入力手段と、男性と女性のそれぞれの酸素変化の変化幅
の最大値を記憶する記憶手段と、この記憶された変化幅
の最大値を用いて酸素変化データのスケーリングを行
い、スケーリング後の座標に酸素変化データを表示する
表示手段とを備えることを特徴とする。
【0008】
【作用】請求項1記載の装置では、演算手段により、発
光光量及び/又はゲインと測定部位の受光強度とから酸
素変化の変化幅を算出し、表示手段により、その変化幅
を用いて酸素変化データのスケーリングを行い、スケー
リング後の座標に酸素変化データを表示する構成である
ため、測定前に酸素変化データの表示スケールが自動的
に決定され、個人差によらず最適なスケーリングが可能
となり、しかも使用者には特別な知識が必要でなく、操
作手順も少なくなる。
【0009】請求項2記載の装置では、性別入力手段に
より被験者の性別を入力すると、記憶手段に予め記憶さ
れている男性と女性のそれぞれの酸素変化の変化幅の最
大値に基づき、表示手段により、酸素変化データのスケ
ーリングを行い、スケーリング後の座標に酸素変化デー
タを表示する構成であるため、前記と同様に、測定前に
酸素変化データの表示スケールが自動的に決定され、個
人差に関係なく最適なスケーリングが行われる。
【0010】後者の装置について付言すると、一般的に
男性の任意の測定部位における光透過率は女性のそれよ
りも小さく、且つ男性の酸素変化の変化幅は女性のそれ
よりも大きいため、男性と女性のそれぞれの酸素変化の
変化幅の最大値データを使用することによってオーバー
スケールを防ぐことができるのである。但し、この場
合、請求項1記載の装置ほど細かなスケーリング対応は
できないが、酸素変化データの記憶に必要とされるメモ
リ容量は少なくて済む。
【0011】
【実施例】以下、本発明の運動モニタ装置を実施例に基
づいて説明する。その一実施例に係る装置(請求項1記
載)の構成のブロック図を図1に示す。この装置は、生
体の任意の測定部位に光を照射する発光素子(LED
等)1と、測定部位からの光を受光する受光素子(フォ
トトランジスタ等)2と、発光素子1の発光光量を制御
する光量制御回路(光量制御手段)3と、受光素子2か
らの信号を増幅するゲイン制御可能な増幅器4と、増幅
器4の出力を数値化するA/D変換回路5と、各部制御
のためのデータ、測定値、安静時の測定部位の光透過率
と酸素変化幅との関係を示すデータ等の記憶や演算処理
等に使用されるメモリ6と、各部の制御や演算を行うた
めのCPU7(演算手段)と、使用者に対する指示、各
部の状態、測定データやその他を表示する表示回路(表
示手段)8と、測定のスタートやその他の指示を装置に
伝えるためのスイッチ9とを備える。この構成に加え
て、図2に示すように、CPU7にホストコンピュータ
(パソコン)10を接続し、各種の入力、指示、表示等
をホストコンピュータ10で行っても構わない。
【0012】このように構成した装置では、測定開始前
の自動スケーリング機能に特徴があり、スケーリングが
終了した後の測定から酸素変化の変化幅の表示に至る一
連の動作は従来の装置と大差はない。従って、以下では
スケーリング機能における各動作について説明する。ま
ず、安静時の測定部位の光透過率と酸素変化の変化幅の
実測値とには、一例として図3に示すような関係があ
る。即ち、発光素子1と受光素子2との間の距離が一定
の場合、安静時の測定部位の光透過率が決まれば酸素変
化の変化幅を推定することができる。従って、このよう
な特性データを少なくとも1組、或いは測定部位毎に複
数組、メモリ6(又は別途の記憶手段)に記憶させてお
き、測定開始前に安静時の測定部位の光透過率を測定
し、記憶されている特性データにより予め酸素変化の変
化幅を推定して、リアルタイムに酸素変化のデータをグ
ラフ表示する際の縦軸(酸素変化量)のスケーリングに
用いればよいわけである。こうすることにより、オーバ
ースケールやアンダースケールが起こらず、酸素変化が
見易いグラフ表示が可能となるだけでなく、縦軸のスケ
ール設定を使用者が行う必要がなくなり、操作性が良く
なる。又、発光素子1と受光素子2との間の距離が可変
の場合でも、それぞれの距離に対して上記と同様のこと
を行うことにより対応が可能である。
【0013】具体的には、安静時の測定部位の光透過率
(相対値)は、図1のような装置の場合、次式のように
発光光量と増幅器ゲインとで受光信号レベルを規格化す
ることで求めることができる。 光透過率(相対値)=受光信号レベル/(発光光量×増
幅器ゲイン) 勿論、図2のようにグラフ表示をホストコンピュータ1
0で行うような装置においても、同様のことが可能であ
る。
【0014】次に、その酸素変化幅の推定アルゴリズム
を図4に概略フロー図で示す。但し、ここでは発光系は
異なる波長の発光素子,を有する2波長発光で、そ
れぞれの発光強度が可変で、受光系は1系統で受光ゲイ
ンが可変であるとする。図4に示すアルゴリズムでは、
S/N比を良好にするために発光強度をできるだけ大き
く、且つ受光ゲインをできるだけ小さくするように制御
している。
【0015】まず、ステップ(以下、STと略す)1で
は、装置の電源を投入すると共に発光素子,及び受
光素子からなるセンサを任意の測定部位に装着する。す
ると、オートスケールの開始が指示され(ST2)、受
光ゲインGが決定される(ST3)。ここでは、2波長
の光を別々に最大強度で発光させ、それぞれの波長の受
光強度が所定の閾値(少なくともダイナミックレンジの
中央よりも大きく設定される)を共に越える最小のゲイ
ンを求める。
【0016】そして、上記で決定したゲインで上記閾値
以下の最も近い受光強度となるような発光強度L1,L
2を求める(ST4)。続いて、ダーク値DARKを測
定し(ST5)、上記で決定した受光ゲインGと発光強
度L1,L2で、発光素子の波長1の受光強度R1と
発光素子の波長2の受光強度R2を測定する(ST
6,ST7)。これらの値とダーク値から光透過率(相
対値)A1,A2を計算し(ST8)、予め記憶してあ
る光透過率と酸素変化幅との関係を示す計算式或いはデ
ータベースを用いて、酸素変化幅Wを推定する(ST
9)。但し、光透過率A1,A2及び酸素変化幅Wは、 A1=(R1−DARK)/〔F(G)×L1〕 A2=(R2−DARK)/〔F(G)×L2〕 W=X(A1,A2) F(G)は、ゲイン設定値からゲインの実際の値を求め
るデータベース X(A1,A2)は、光透過率から酸素変化幅を求める
データベース で表される。
【0017】次に、図4のフロー図における各処理につ
いて更に詳しく述べる。受光ゲインの決定アルゴリズム
は図6に示すような手順である。初期値として、ゲイン
Gの初期値(初期値=4)、発光素子の波長1の発光
強度設定値L1(L1=最大値)、発光素子の波長2
の発光強度設定値L2(L2=最大値)、フラグF(F
=0)、波長1の受光閾値V1、波長2の受光閾値V2
とする。まず、ST11では、上記のようにゲインGの
初期値=4を設定し、ダークオフセット調整を行う(S
T12)。
【0018】ダークオフセット調整のアルゴリズムは図
8に示すようなものである。このダークオフセット調整
アルゴリズムは、ゲインが変化したときに増幅器のオフ
セット電圧等によってダーク時のオフセット電圧が変化
するのを防ぐためのもので、ダーク時のオフセット電圧
が所定範囲に収まるように制御するものである。初期値
として、ダークレベル目標値n、オフセット(OFS)
設定値=27 、L=7、OFS=2L とする。但し、こ
こではオフセット電圧設定用の素子(例えば8ビット精
度のD/A変換器)に設定値を書き込んで使用するよう
な構成としてある。
【0019】まず、ST31では、オフセット値OFS
を設定し、続いてダーク値を測定し、その最大値(MA
X)と最小値(MIN)を取得する(ST32)。次い
でMAX=255であるか否かを判定し(ST33)、
YESならオフセット値OFS=OFS−2L とし(S
T34)、更にL>0の判定をし(ST35)、YES
ならばL=L−1、OFS=OFS+2L の計算を行い
(ST36)、ST31に戻る。ST35でNOなら
ば、オーバー又はアンダーフローエラー処理を行う(S
T37)。
【0020】一方、ST33でNOなら、更にMIN=
0であるか否かを判定し(ST38)、これがYESな
らST35に移る。NOなら、MINがダークレベル目
標値nよりも大きいかどうかを判定し(ST39)、Y
ESのときはOFS=OFS−2L とし(ST40)、
NOのときはST40の処理をスキップする。次いで、
L>0の判定をし(ST41)、YESならばL=L−
1、OFS=OFS+2L の計算を行い(ST42)、
ST31に戻り、NOならばダークオフセット調整処理
を終了する。
【0021】図6に示すフロー図に戻り、ST12にて
上記のようにダークオフセット調整処理を実行した後、
波長1の発光素子に発光強度L1を設定し、発光素子
を点灯し(ST13)、波長1の受光強度R1を測定
し(ST14)、次いで発光素子に発光強度0を設定
し、発光素子を消灯する(ST15)。同様に、波長
2の発光素子に発光強度L2を設定し、発光素子を
点灯し(ST16)、波長2の受光強度R2を測定した
(ST17)後、発光素子に発光強度0を設定し、発
光素子を消灯する(ST18)。
【0022】その後、受光強度R1が受光閾値V1以上
であるか(R1≧V1)を判定し(ST19)、YES
なら更に受光強度R2が受光閾値V2以上であるか(R
2≧V2)を判定し(ST20)、これもYESならば
F=−1であるか否か判定する(ST21)。この判定
がYESのときは、その時点でのゲインGを受光ゲイン
と決定し(ST29)、受光ゲイン決定処理を終わる。
ST21でNOなら、ゲインG>1の判定を行い(ST
22)、YESならG=G−1、F=1とし(ST2
3)、ST11に戻り、NOならST29の受光ゲイン
Gの決定処理に移る。
【0023】一方、ST19又はST20でNOなら
ば、G<7の判定を行い(ST24)、NOのときはG
=8とした(ST25)後、ST29に移る。ST24
でYESのときはG=G+1とした(ST26)後、F
=1かどうか判定し(ST27)、これがYESならS
T29に移り、NOならF=−1とし(ST28)、S
T11に戻る。
【0024】このような受光ゲイン決定処理による動作
例を図7に示す。図7において、ゲイン設定値で○を付
した数字がゲイン決定値であり、ゲインは設定値が大き
いほど大とし、設定値は1〜8としてある。ゲイン状態
+は、受光強度R1,R2と、波長1の受光閾値V1及
び波長2の受光閾値V2との関係がR1≧V1且つR2
≧V2の状態を示す。ゲイン状態−は、受光強度R1,
R2と、波長1の受光閾値V1及び波長2の受光閾値V
2との関係がR1<V1又はR2<V2の状態を示す。
【0025】次に、図4のフロー図における発光強度調
整(ST4)のアルゴリズムを図15にフロー図で示
す。初期値として、波長1の発光強度設定値L1(L1
=27)、波長2の発光強度設定値L2(L2=
7 )、L=7、波長1の受光目標値V1、波長2の受
光目標値V2とする。但し、ここでも、ダークオフセッ
ト調整処理と同様に、発光強度設定用の素子(例えば8
ビット精度のD/A変換器)に設定値を書き込んで使用
するような構成としてある。
【0026】まず、波長1の発光素子に発光強度L1
を設定し、発光素子を点灯し(ST71)、波長1の
受光強度R1を測定した(ST72)後、発光素子に
発光強度0を設定し、発光素子を消灯する(ST7
3)。同様に、波長2の発光素子に発光強度L2を設
定し、発光素子を点灯し(ST74)、波長2の受光
強度R2を測定した(ST75)後、発光素子に発光
強度0を設定し、発光素子を消灯する(ST76)。
【0027】続いて、R1>V1の判定を行い(ST7
7)、YESならL1=L1−2Lとし(ST78)、
NOならST78をスキップする。次いで、L>0かど
うか判定し(ST79)、YESならL1=L1+2
L-1 とし(ST80)、NOならST80をスキップす
る。更に、R2>V2の判定を行い(ST81)、YE
SならL2=L2−2L とし(ST82)、NOならS
T82をスキップする。そして、L>0かどうか判定し
(ST83)、YESならL2=L2+2L-1 、L=L
−1とし(ST84)、ST71に戻り、NOなら発光
強度調整処理を終了する。
【0028】以上のような各処理を経て酸素変化幅の推
定が終わると(図4参照)、表示画面で実際の測定時の
スケーリングを行うわけであるが、上記で推定した酸素
変化幅に、グラフ化したときに見易くするための係数
(例えば1.25)を掛けた値を求め、その値に最も近
い切りのよい数値(切りのよい数値群を予め記憶してお
く)を、酸素変化幅を表す縦軸の最大値としてスケーリ
ングする。スケーリング後は、通常の測定動作に伴い、
スケーリング後の縦軸の目盛りに従って酸素変化がグラ
フ化される。
【0029】実際の測定に際しては、日光等の外乱光強
度の変化によりダーク値が変化してしまうことを考慮す
る必要がある。例えば、外乱光レベルが増加した場合に
は、ダーク値が上昇すると共に発光素子点灯時の測定値
が装置の測定範囲を越えてしまい、逆に外乱光レベルが
低下した場合には、ダーク値が装置の測定範囲以下にな
ってしまうことがあり、いずれの場合も測定値とダーク
値との減算処理が正しく行われなくなり、甚だしくは測
定データが全く無駄になることもある。この問題を解決
するために、測定動作の間で常にダーク値を所定の許容
範囲に収まるように制御することが好ましく、そのため
のダーク値補正の処理例を図9にフロー図で示す。
【0030】図9に示すダーク値補正処理は、図8と同
様の処理を簡略化して示したもので、測定したダーク値
が許容範囲の上限値よりも小さいかどうかを判断し(S
T51)、YESの場合は更にダーク値が許容範囲の下
限値よりも大きいかどうかを判断し(ST52)、これ
もYESならダーク値が許容範囲内にあるためダーク値
補正処理を終了する。ST51又はST52でNOの場
合には、ダーク値が許容範囲を越えているため、オフセ
ット調整(図8の処理参照)を行い(ST53)、任意
の測定動作の間で次のダーク値を測定し(ST54)、
ST51に戻る。このダーク値補正処理の動作タイミン
グを図11に示す。このようにすることで、測定中にダ
ーク値が変動しても、測定を一時中断したり、測定周期
を乱したりすることなく、測定を行うことが可能とな
る。
【0031】別のダーク値補正処理のフロー図を図10
に、その動作タイミングを図12に示す。ここでは、S
T61でダーク値を測定した後、前記と同様にST62
で上限値>ダーク値の判定を、ST63で下限値<ダー
ク値の判定を行い、ST62とST63が共にYESな
らダーク値補正処理を終わる。ST62又はST63が
NOならば、オフセット調整を行い(ST64)、ST
61に戻り、次のダーク値を測定する。つまり、この処
理では、測定と測定の間のタイミング毎にダーク値を常
に監視し、ダーク値が所定の許容範囲を越えた場合にオ
フセット調整を制御して、測定時にはダーク値が所定の
許容範囲を越えないようにするものである。この処理の
場合には、測定データが無効になる可能性は図9に示す
処理の場合よりも更に低くなる。
【0032】参考までに、図9や図10に示した処理に
よるダーク値制御の結果を図13に示す。これによる
と、外乱光の変動があった場合〔図13の(a)参
照〕、この変動に応じて、装置の入力範囲内で発光素子
の点灯時の測定値及びダーク値はそれぞれ図13の
(b)のようになり、(測定値)−(ダーク値)を行っ
た結果は図13の(c)のようになり、図13の(a)
と同様の波形が得られる。これに対し、ダーク値補正を
行わない場合、図14の(a)に示すように、図13の
(a)と同様の外乱光の変動が発生すると、発光素子の
点灯時の測定値及びダーク値は装置の入力範囲を越えて
変化し〔図14の(b)参照〕、(測定値)−(ダーク
値)の結果は図14の(c)に示すように図14の
(a)とは全く異なる波形になる。
【0033】次に、別実施例に係る装置(請求項2記
載)のスケール決定の動作アルゴリズムを図5にフロー
図で示す。但し、ハードウェアの構成は、図1又は図2
に示すブロック図と同様である。この場合、前記の装置
と同様に、発光素子及び受光素子からなるセンサを測定
部位に装着してから(ST91)、性別入力手段により
被験者の性別を入力する(ST92)。装置には、男性
と女性の各々任意の測定部位における酸素変化の変化幅
の最大値データを予め記憶してあるので、この記憶され
ている変化幅の最大値を用いて、直ちにスケールを決定
し(ST93)、スケーリング後に通常の測定動作に移
行する。スケール決定の処理後に実行される受光ゲイン
決定処理(ST94)と発光強度調整処理(ST95)
は、スケール決定には直接関係ないが、適切な測定を行
ってグラフ表示をするためには必要な処理であるので、
スケール決定処理に続いてそれらの処理を行うのが好ま
しい。なお、受光ゲイン決定は図6及び図7に示したよ
うな処理に、発光強度調整は図15に示したような処理
になる。
【0034】このような装置では、酸素変化幅の最大値
が予め分かっているので前もってその最大値に係数を掛
けておき、切りのよい値を選んでその値をメモリに記憶
しておけばよく、性別の入力から直ぐにスケールの最大
値を決めることができるだけでなく、各処理のプログラ
ム容量やメモリ容量が少なくて済む。又、性別の入力の
他に、肥満度入力手段により肥満度をも入力することに
より、肥満による影響も考慮することができるので、一
層最適なスケーリングを行うことができる。勿論、肥満
度のデータも予めメモリに記憶しておけばよい。
【0035】上記実施例の特に受光ゲイン決定処理(図
6参照)において、ここでは受光系のゲインを2波長と
も共通にしているが、ゲイン切り替え速度とオフセット
調整時間が十分に高速である構成の場合には、図6のア
ルゴリズムを2波長それぞれに対して独立して適用する
ことによって、それぞれの波長に対して最適なゲインを
設定することも可能である。或いは、波長毎に受光系を
持つような構成でも、同様に図6のアルゴリズムをそれ
ぞれに対して独立して適用することによって、それぞれ
の波長に対して最適なゲインを設定することも可能であ
る。
【0036】
【発明の効果】本発明の請求項1及び請求項2記載の運
動モニタ装置では、以上説明したように構成されるた
め、いずれも測定前に酸素変化の変化幅のスケールを自
動的に決定することができ、個人差によらず最適なスケ
ーリングが可能となり、オーバースケールやアンダース
ケールが起こらなくなる上に、使用者には特別な知識が
必要とされず、操作手順が少なくなる。
【0037】請求項2記載の運動モニタ装置では、被験
者の性別を入力すれば直ぐにスケールが決定されるだけ
でなく、プログラム容量やメモリ容量が少なくて済む。
又、請求項2記載の運動モニタ装置において、男性及び
女性の肥満度を入力する肥満度入力手段を設けることに
より、被験者の性別に加えて肥満度も入力することで、
より一層最適なスケーリングを行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施例に係る装置の構成を示すブロック図で
ある。
【図2】一実施例に係る装置の別の構成を示すブロック
図である。
【図3】酸素変化幅と安静時の光透過率(相対値)との
関係を示す図である。
【図4】請求項1記載の装置に係るスケーリング機能に
おける酸素変化幅の推定処理を示すフロー図である。
【図5】請求項2記載の装置に係るスケーリング機能に
おけるスケール決定処理を示すフロー図である。
【図6】スケーリング機能における受光ゲイン決定処理
を示すフロー図である。
【図7】図6に示す受光ゲイン決定処理の動作例を示す
図である。
【図8】スケーリング機能におけるダークオフセット調
整処理を示すフロー図である。
【図9】図6に示す受光ゲイン決定処理におけるダーク
値補正処理の一例を示すフロー図である。
【図10】図6に示す受光ゲイン決定処理におけるダー
ク値補正処理の別例を示すフロー図である。
【図11】図9に示すダーク値補正処理の動作タイミン
グを示す図である。
【図12】図10に示すダーク値補正処理の動作タイミ
ングを示す図である。
【図13】図9又は図10に示すダーク値補正処理を行
った場合のダーク値を示す図である。
【図14】ダーク値補正処理を行わない場合のダーク値
を示す図である。
【図15】スケーリング機能における発光強度調整処理
を示すフロー図である。
【図16】酸素変化幅と時間との関係を示し、酸素変化
幅の異なる2つのデータA,Bを同じスケールで描画し
た時の図例であり、(b)は(a)に最適なスケーリン
グでグラフ描画を行った結果、アンダースケールした状
態を示している。
【図17】酸素変化幅と時間との関係を示し、酸素変化
幅の異なる2つのデータA,Bを同じスケールで描画し
た時の図例であり、(a)は(b)に最適なスケーリン
グでグラフ描画を行った結果、スケールオーバーした状
態を示している。
【符号の説明】
1 発光素子 2 受光素子 3 光量制御回路(光量制御手段) 6 メモリ(記憶手段) 7 CPU(演算手段) 8 表示回路(表示手段) 9 スイッチ 10 ホストコンピュータ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】生体の測定部位に光を照射する発光手段
    と、測定部位からの光を受光する受光手段と、前記発光
    手段の光量を制御する光量制御手段及び/又は前記受光
    手段の受光ゲインを制御するゲイン制御手段と、発光光
    量及び/又はゲインと測定部位の受光強度とから酸素変
    化の変化幅を算出する演算手段と、この変化幅を用いて
    酸素変化データのスケーリングを行い、スケーリング後
    の座標に酸素変化データを表示する表示手段とを備える
    ことを特徴とする運動モニタ装置。
  2. 【請求項2】生体の測定部位に光を照射する発光手段
    と、測定部位からの光を受光する受光手段と、前記発光
    手段の光量を制御する光量制御手段及び/又は前記受光
    手段の受光ゲインを制御するゲイン制御手段と、被験者
    の性別を入力する性別入力手段と、男性と女性のそれぞ
    れの酸素変化の変化幅の最大値を記憶する記憶手段と、
    この記憶された変化幅の最大値を用いて酸素変化データ
    のスケーリングを行い、スケーリング後の座標に酸素変
    化データを表示する表示手段とを備えることを特徴とす
    る運動モニタ装置。
  3. 【請求項3】前記男性及び女性の肥満度を入力する肥満
    度入力手段を備えることを特徴とする請求項2記載の運
    動モニタ装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012223459A (ja) * 2011-04-21 2012-11-15 Panasonic Corp 生体情報測定装置
JP2013208467A (ja) * 2013-05-31 2013-10-10 Denso Corp 生体状態検出装置
WO2019181268A1 (ja) * 2018-03-20 2019-09-26 Dynamic Brain Lab合同会社 生体情報測定装置

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