JPH07263730A - 薄膜シリコン型太陽電池 - Google Patents

薄膜シリコン型太陽電池

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JPH07263730A
JPH07263730A JP6050452A JP5045294A JPH07263730A JP H07263730 A JPH07263730 A JP H07263730A JP 6050452 A JP6050452 A JP 6050452A JP 5045294 A JP5045294 A JP 5045294A JP H07263730 A JPH07263730 A JP H07263730A
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JP
Japan
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thin film
silicon layer
solar cell
layer
barrier layer
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JP6050452A
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English (en)
Inventor
Naotake Kono
尚毅 河野
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Tonen General Sekiyu KK
Original Assignee
Tonen Corp
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Publication date
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    • Y02E10/50Photovoltaic [PV] energy
    • Y02E10/548Amorphous silicon PV cells

Abstract

(57)【要約】 【目的】 光電変換効率の改善が図れた薄膜シリコン型
太陽電池を提供する。 【構成】 この太陽電池は、支持基板1上に裏面電極2
と、p-型多結晶シリコン層4と、この多結晶シリコン
層4とpn接合を形成するn+非晶質シリコン層5と、
櫛歯状表面電極7を備え、裏面電極2と多結晶シリコン
層4との間にp+多結晶シリコンから成る障壁層3が設
けられていることを特徴とする。この太陽電池によれ
ば、上記障壁層3が少数キャリア(エレクトロン)のみ
に対するポテンシャルバリアとして機能することから、
多結晶シリコン層4中で発生した少数キャリアが障壁層
3の作用を受けて加速されこれにより少数キャリアを表
面電極7から効果的に収集でき、かつ、上記障壁層3は
多数キャリア(ホール)に対して低抵抗のオーム性電極
となるため、これ等の相乗効果によりその光電変換効率
の改善が図れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、薄膜シリコン層と裏面
電極とを備える薄膜シリコン型太陽電池に係り、特に、
光電変換効率の改善が図れる薄膜シリコン型太陽電池に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種の薄膜シリコン型太陽電池として
は、例えば、図4〜図5に示すようにp型多結晶シリコ
ン層aと、この多結晶シリコン層aの光入射側面に設け
られ多結晶シリコン層aとの間でpn接合を形成するn
+非晶質シリコン層bと、このn+非晶質シリコン層b上
に一様に製膜されたITO(酸化インジウム錫)の反射
防止層cと、この反射防止層c上に設けられた櫛歯状表
面電極dと、上記多結晶シリコン層aの光入射側とは反
対面に一様に設けられた裏面電極eと、これ等多層膜を
支持する支持基板fとでその主要部が構成され、光入射
に伴って多結晶シリコン層a中で発生したエレクトロン
とホールをそれぞれ上記電極d、eから電流として取出
す構造のものが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、この薄膜シ
リコン型太陽電池においては、近年、シリコン材料の少
量化や重量の低減化を図ったり、あるいは、光生成キャ
リア(上記エレクトロンとホール)の多結晶シリコン層
中での再結合に伴う光電変換効率の低下を防止する目的
で多結晶シリコン層等シリコン層の薄膜化が検討されて
いる。
【0004】しかし、光により励起された上記光生成キ
ャリアは多結晶シリコン層等シリコン層中を等方に拡散
することから、上記シリコン層の膜厚を薄く設定する
と、このシリコン層中で発生した少数キャリア(p型多
結晶シリコン層が適用された上記構造の太陽電池におい
てはエレクトロンが少数キャリアとなる)の一部が裏面
電極側へ拡散し易くかつ界面再結合により消滅するた
め、反って光電変換効率の低下を引起こす問題点があっ
た。
【0005】本発明はこのような問題点に着目してなさ
れたもので、その課題とするところは、光電変換効率の
大幅な改善が図れる薄膜シリコン型太陽電池を提供する
ことにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】すなわち、請求項1に係
る発明は、n型又はp型の薄膜シリコン層と、この薄膜
シリコン層の光入射側とは反対面に設けられた裏面電極
を備える薄膜シリコン型太陽電池を前提とし、上記薄膜
シリコン層と裏面電極との間に少数キャリアのみに対す
るポテンシャルバリアとして機能する障壁層が設けられ
ていることを特徴とする。
【0007】そして、請求項1記載の発明に係る薄膜シ
リコン型太陽電池によれば、上記障壁層が少数キャリア
のみに対するポテンシャルバリアとして機能し、シリコ
ン層中で発生した少数キャリアがこの障壁層の作用を受
けて加速される結果、この少数キャリアを表面電極から
効果的に収集できるため、従来の薄膜シリコン型太陽電
池に較べてその光電変換効率の向上を図ることが可能と
なる。
【0008】このような技術的手段において上記障壁層
については、例えばn型ドーパントが添加されたn+
リコン層又はp型ドーパントが添加されたp+シリコン
層により構成することができる。
【0009】そして、上記n型ドーパントとしてはP
(リン)、Sb(アンチモン)、As(ひ素)等があ
り、p型ドーパントとしてはB(ボロン)、In(イン
ジウム)、Ga(ガリウム)、Al(アルミニウム)等
がある。また、これ等のドーパントはシリコン層の製膜
時に、PH3(フォスフィン)ガス、AsH3(アルシ
ン)ガス、B26(ジボラン)ガス、B(CH3
3 (トリメチルボロン)ガス等のドーパントガスを作用
させることにより上記シリコン層内に混入させることが
できる。すなわち、上記薄膜シリコン層がn型の場合に
はn型シリコン層の光入射側とは反対面にn+シリコン
層を製膜し、また、薄膜シリコン層がp型の場合にはp
+シリコン層を製膜することにより障壁層として機能さ
せることが可能となる。
【0010】尚、薄膜シリコン層と裏面電極との間にn
+シリコン層又はp+シリコン層から成る障壁層を介在さ
せた場合、この障壁層が多数キャリア(薄膜シリコン層
がn型の場合にはエレクトロン、p型の場合にはホー
ル)に対して低抵抗のオーム性電極になるため、障壁層
の上記少数キャリアに対するポテンシャルバリア機能と
相乗して光電変換効率を更に向上させることが可能とな
る。
【0011】ここで、上記障壁層がn+シリコン層又は
+シリコン層で構成されている薄膜シリコン型太陽電
池は、薄膜シリコン層と障壁層とは共にシリコンにより
構成されていることから両者のバンドギャップは同一で
あり、障壁層内に添加されたドーパントの作用により障
壁層のバンドを相対的に上げ薄膜シリコン層との間のエ
ネルギ差を形成している。このため、障壁層内における
ドーパントの添加量を増大させることにより上記エネル
ギ差を大きく設定することは原理的に可能である。しか
し、上記n+シリコン層又はp+シリコン層内へのドーパ
ントの添加量(固溶量)には一定の限界があるため、こ
れに起因してn+シリコン層又はp+シリコン層から成る
障壁層の上記少数キャリアに対するポテンシャルバリア
機能についても一定の限界がある。
【0012】そこで、上記障壁層のポテンシャルバリア
機能を改善する目的でこの障壁層を、例えばn型又はp
型の薄膜シリコン層と同型でかつシリコンよりバンドギ
ャップの大きい半導体材料にて構成してもよい。
【0013】そして、この薄膜シリコン型太陽電池にお
いては、同型ヘテロ接合(本発明においては、n型又は
p型の薄膜シリコン層とこの薄膜シリコン層と同型でか
つシリコンよりバンドギャップの大きい半導体材料との
接合のことで、少数キャリアは透過できないが多数キャ
リアは自由に透過できるバンド構造を有する接合のこと
を意味する)により障壁層が構成されており、障壁層に
適用される半導体材料のバンドギャップの大きさに対応
させて上記薄膜シリコン層と障壁層との間のエネルギ差
を大きく設定できるため、上記少数キャリアの裏面電極
側への拡散を更に抑制することが可能となる。
【0014】この障壁層に適用できる上記半導体材料と
しては、例えば、SiOx (但し、0.5≦x≦1.
8)、SiNx (但し、0.5≦x≦1.2)、SiC
x (但し、0<x≦0.9)等が挙げられる。尚、Si
Ox 、SiNx 及びSiCx についてはその組成に応じ
てそのバンドギャップの大きさを適宜調整することが可
能である。
【0015】尚、上記障壁層に適用される半導体材料の
バンド特性によっては多数キャリアに対する障壁層の電
気抵抗が無視できなくなる場合がある。このような場合
には多数キャリアの種類に応じて上記障壁層を構成する
半導体材料内にn型またはp型ドーパントを添加するこ
とにより回避できる。このn型又はp型ドーパントとし
ては、適用される半導体材料の種類に応じて適宜材料が
利用でき、例えば、障壁層を構成する半導体材料に上述
したSiOx 、SiNx 、SiCx 等シリコン系材料が
適用されている場合には、上述したn型及びp型ドーパ
ントがそのまま適用できる。そして、上記薄膜シリコン
層がn型の場合、上記障壁層を構成する半導体材料内に
n型ドーパントを添加することにより障壁層の多数キャ
リア(この場合エレクトロン)に対する電気抵抗を低減
させることが可能となり、また、薄膜シリコン層がp型
の場合には上記半導体材料内にp型ドーパントを添加す
ることにより障壁層の多数キャリア(この場合ホール)
に対する電気抵抗を低減させることが可能となる。
【0016】更に、上記裏面電極を光反射性の導電性材
料にて構成した場合には、薄膜シリコン型太陽電池の光
電変換効率をより一層改善することが可能となる。
【0017】すなわち、裏面電極が光反射性の導電性材
料にて構成された薄膜シリコン型太陽電池においては、
薄膜シリコン層内に入射された光が光反射性の裏面電極
において反射され、かつ、この反射光が薄膜シリコン層
表面において再度反射されて薄膜シリコン層内に導か
れ、以下、これ等反射が順次繰返される(すなわち多重
反射される)。そして、多重反射が繰返される度に薄膜
シリコン層内においては光電変換が繰返されるため光電
変換効率を更に改善することが可能となる。
【0018】そして、光反射性を有する上記導電性材料
としては、波長300nm〜1200nmの範囲で反射
率の高い材料が好ましく、かつ、上記薄膜シリコン層等
の多層膜を製膜する際のプロセス温度の高低によりその
耐熱性の有無が要求される。そして、プロセス温度が低
い場合、上記材料としてはAl、Ag等が例示できる。
また、上記プロセス温度が高い場合には、耐熱性を有す
る高反射性材料で構成することを要し、例えば、Zr
N、ZrC、TiN、TiC等の金属化合物が適用でき
る。また、上記金属化合物で裏面電極を構成する場合、
一種類の金属化合物でこれを構成してもよいし複数の金
属化合物でこれを構成してもよい。尚、裏面電極の製膜
方法としてはその材料の種類により任意な方法が適用で
き、例えば、蒸着法、スパッタリング法等の物理的気相
成長法、熱CVD法、プラズマCVD法、光CVD法等
の化学的気相成長法等が挙げられる。
【0019】尚、本発明において上記薄膜シリコン層や
裏面電極等多層膜を支持する支持基板としては任意の材
料が適用でき、薄膜シリコン層等の多層膜を製膜する際
のプロセス温度が高い場合にはグラファイト板、炭素−
炭素複合材料(例えば、カーボンファイバーと炭化され
た樹脂成分とでその主要部が構成されたものなど)及び
カーボンファイバー織布等の炭素系基材、タンタル(T
a)、タングステン(W)、モリブデン(Mo)及びチ
タン(Ti)等の耐熱性金属基板、シリコン(Si)基
材、炭化シリコン(SiC)基材、その他セラミックス
基板等が挙げられ、また、製膜する際のプロセス温度が
低い場合にはガラス、プラスチック等耐熱性を具備しな
い任意の材料が適用できる。
【0020】ここで、上記支持基板として炭素系基材や
金属基板等の導電性材料を適用した場合には、この支持
基板により上記裏面電極を構成させる構造にしてもよ
い。
【0021】次に、上記支持基板上に製膜される薄膜シ
リコン層、n+シリコン層、p+シリコン層等のシリコン
層については、これ等を多結晶シリコン層で構成しても
よいし非晶質シリコンで構成してもよく任意である。ま
た、その製膜手段についても従来シリコンの製膜手段と
して広く利用されている方法が適用でき、例えば、蒸着
法、スパッタリング法、熱CVD法、プラズマCVD
法、光CVD法、固相成長法、溶融結晶化法、プラズマ
溶射法、及び、液相成長法等の任意の製膜手段が挙げら
れる。
【0022】また、本発明は、従来技術において説明し
たpn接合を有する通常の薄膜シリコン型太陽電池に適
用できる他、pin接合を有する太陽電池やMIS構造
を有する太陽電池等薄膜シリコン層が組込まれている各
種構造の太陽電池に適用することが可能である。
【0023】
【作用】請求項1記載の発明に係る薄膜シリコン型太陽
電池によれば、薄膜シリコン層と裏面電極との間に設け
られた障壁層が少数キャリアのみに対するポテンシャル
バリアとして機能することから、上記薄膜シリコン層中
で発生した少数キャリアがこの障壁層の作用を受けて加
速され、これにより少数キャリアを表面電極から効果的
に収集できるため、従来の薄膜シリコン型太陽電池に較
べてその光電変換効率の向上を図ることが可能となる。
【0024】
【実施例】以下、本発明の実施例について詳細に説明す
る。
【0025】[実施例1]この実施例に係る薄膜シリコ
ン型太陽電池は、図1に示すように厚さ1mmのカーボ
ンシート(東海カーボン社製 商品名グラッシーカーボ
ン)から成る支持基板1と、この支持基板1表面の全域
に亘り形成されたZrNから成る裏面電極2と、この裏
面電極2上に設けられた膜厚10μmのp+多結晶シリ
コンから成る障壁層3と、この障壁層3上に設けられた
膜厚50μmのp-型多結晶シリコン層4と、この多結
晶シリコン層4上に設けられ多結晶シリコン層4との間
でpn接合を形成する膜厚0.15μmのn+非晶質シ
リコン層5と、このn+非晶質シリコン層5上に一様に
設けられたITO(酸化インジウム錫)から成る反射防
止層6と、この反射防止層6上に設けられた銀ペースト
から成る櫛歯状表面電極7とでその主要部が構成されて
いる。
【0026】そして、この薄膜シリコン型太陽電池は以
下に述べるような方法により製造されている。すなわ
ち、上記支持基板1上に反応性スパッタリング法により
ZrNを製膜して裏面電極2を形成し、次いでこの裏面
電極2が形成された支持基板1を熱CVD装置内に搬入
し、かつ、下記製膜条件による熱CVD法により上記障
壁層3を構成する膜厚10μmのp+多結晶シリコンと
膜厚50μmのp-型多結晶シリコン層4を製膜した。
この後、上記支持基板1をプラズマCVD装置内に搬入
しかつ下記製膜条件によるプラズマCVD法により膜厚
0.15μmのn+非晶質シリコン層5を製膜した。
【0027】 (p+多結晶シリコンから成る障壁層の製膜条件) 反応ガスの種類と組成:B26/SiH4=0.5% 反応ガスの供給速度:100 SCCM 反応ガスの圧力:10 Torr 支持基板の加熱温度:800℃ (p-型多結晶シリコン層の製膜条件) 反応ガスの種類と組成:B26/SiH4=1ppm 反応ガスの供給速度:100 SCCM 反応ガスの圧力:10 Torr 支持基板の加熱温度:800℃ (n+非晶質シリコン層の製膜条件) 反応ガスの種類と組成:PH3/SiH4=0.5% 反応ガスの供給速度:30 SCCM 反応ガスの圧力:300 mTorr 放電電力:10 W 支持基板の加熱温度:200℃ 次に、スパッタリング法にて上記n+非晶質シリコン層
5上にITOを製膜して反射防止層6を形成し、かつ、
この面上に銀ペーストにより櫛歯状表面電極7を形成し
て実施例1に係る薄膜シリコン型太陽電池を製造した。
【0028】そして、実施例1に係る薄膜シリコン型太
陽電池においては、図2に示されたこの太陽電池のエネ
ルギーバンド図から明らかなように障壁層3におけるポ
テンシャルバリア機能により少数キャリア(エレクトロ
ン)の裏面電極2側への拡散が抑制され、かつ、障壁層
3が多数キャリア(ホール)に対して低抵抗のオーム性
電極になると共に、ZrNより成る裏面電極2の多重反
射作用によりその光電変換効率を著しく向上できるもの
であった。
【0029】そこで、実際にこの薄膜シリコン型太陽電
池について、AM1.5:100mW/cm2 のソーラ
ーシュミレータを用いて電流−電圧測定を行った結果、
ocは0.49ボルト、Jscは32.5mA/cm2
及び、FFは0.63であり、光電変換効率ηは10.
0%と良好であった。
【0030】[実施例2]p+多結晶シリコンで構成さ
れている障壁層3に代えて、下記条件の熱CVD法によ
り製膜されp型でかつシリコンよりそのバンドギャップ
が大きく(図3参照)B26(ジボラン)ガスが添加さ
れたSiOx (x=0.5)により障壁層3が構成され
ている点を除き実施例1に係る薄膜シリコン型太陽電池
と略同一である。
【0031】(障壁層の製膜条件) 反応ガスの種類と組成:SiH4、B26(B26/S
iH4=0.5%)及び、N2O 反応ガスの供給速度:B26が含まれたSiH4…10
0 SCCMN2O…50 SCCM 反応ガスの圧力:10 Torr 支持基板の加熱温度:650℃ そしてこの太陽電池についも、AM1.5:100mW
/cm2 のソーラーシュミレータを用いて電流−電圧測
定を行った結果、Vocは0.55ボルト、Jscは29.
8mA/cm2 、及び、FFは0.54であり、光電変
換効率ηは8.85%と良好であった。
【0032】[実施例3]SiOx で構成されている障
壁層3に代えてB26(ジボラン)ガスが添加されたS
iCにより障壁層3が構成されている点を除き実施例2
に係る太陽電池と略同一である。
【0033】尚、プラズマCVD法による上記障壁層3
の製膜条件は以下の通りである。
【0034】 反応ガスの種類と組成:SiH4、B26(B26/S
iH4=0.5%)、及び、CH4 反応ガスの供給速度:B26が含まれたSiH4…50
SCCM、CH4…100 SCCM 反応ガスの圧力:0.3 Torr 放電電力:10W 支持基板の加熱温度:200℃ そしてこの太陽電池についも、AM1.5:100mW
/cm2 のソーラーシュミレータを用いて電流−電圧測
定を行った結果、Vocは0.53ボルト、Jscは24.
9mA/cm2 、及び、FFは0.59であり、光電変
換効率ηは7.79%と良好であった。
【0035】
【発明の効果】請求項1に係る発明によれば、薄膜シリ
コン層と裏面電極との間に設けられた障壁層が少数キャ
リアのみに対するポテンシャルバリアとして機能するこ
とから、上記薄膜シリコン層中で発生した少数キャリア
がこの障壁層の作用を受けて加速され、これにより少数
キャリアを表面電極から効果的に収集できるため、従来
の薄膜シリコン型太陽電池に較べてその光電変換効率を
向上できる効果を有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1に係る薄膜シリコン型太陽電池の断面
図。
【図2】実施例1に係る薄膜シリコン型太陽電池のエネ
ルギーバンド図。
【図3】実施例2に係る薄膜シリコン型太陽電池のエネ
ルギーバンド図。
【図4】従来の薄膜シリコン型太陽電池の斜視図。
【図5】従来の薄膜シリコン型太陽電池の断面図。
【符号の説明】
1 支持基板 2 裏面電極 3 障壁層 4 p-型多結晶シリコン層 5 n+非晶質シリコン層 6 反射防止層 7 櫛歯状表面電極

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】n型又はp型の薄膜シリコン層と、この薄
    膜シリコン層の光入射側とは反対面に設けられた裏面電
    極を備える薄膜シリコン型太陽電池において、 上記薄膜シリコン層と裏面電極との間に少数キャリアの
    みに対するポテンシャルバリアとして機能する障壁層が
    設けられていることを特徴とする薄膜シリコン型太陽電
    池。
JP6050452A 1994-03-22 1994-03-22 薄膜シリコン型太陽電池 Pending JPH07263730A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20110030769A1 (en) * 2009-08-10 2011-02-10 Samsung Electronics Co., Ltd. Solar cell and method for manufacturing the same
WO2013055539A1 (en) * 2011-10-11 2013-04-18 Qualcomm Mems Technologies, Inc. Photovoltaic devices and methods of forming the same
CN108550697A (zh) * 2017-10-30 2018-09-18 上海幂方电子科技有限公司 柔性有机太阳能电池及其全印刷制备方法

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