JPH0726365A - 材料飛翔装置、薄膜形成装置及び材料飛翔装置の清掃方法 - Google Patents

材料飛翔装置、薄膜形成装置及び材料飛翔装置の清掃方法

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JPH0726365A
JPH0726365A JP19539093A JP19539093A JPH0726365A JP H0726365 A JPH0726365 A JP H0726365A JP 19539093 A JP19539093 A JP 19539093A JP 19539093 A JP19539093 A JP 19539093A JP H0726365 A JPH0726365 A JP H0726365A
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正康 柿沼
Mikio Aiura
幹夫 相浦
Kazuyoshi Kamagami
和義 鎌上
Hiroshi Hayashi
弘志 林
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 マスク材に付着した飛翔材料を容易に除去で
き、除去した飛翔材料の取扱いが容易な材料飛翔装置、
その材料飛翔装置を具備する薄膜形成装置及び前記飛翔
装置の清掃。 【構成】 クーリングロール2上を走行するベースフィ
ルム14に、蒸発源3から金属を蒸発、飛翔させ、薄膜
を形成し、ベースフィルム14にのみ飛翔金属が供給さ
れるよう、防着板5を用いてその窓5aを通して蒸発金
属を供給し、防着板5の天井壁両側部にボルト10Bを
ナット11によって取付け、中央部に断面逆T字形の飛
翔金属付着防止具9をボルト10A、ナット11によっ
て取り付け、飛翔金属付着防止具9の下側幅広部はマス
ク部9aで、防着板天井壁に対して固定部9bで離間し
ている、材料飛翔装置、薄膜形成装置及び材料飛翔装置
の清掃方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、材料飛翔装置、薄膜形
成装置及び材料飛翔装置の清掃方法に関し、例えば、蒸
着によって基体に薄膜を形成するのに好適な薄膜材料飛
翔装置、この薄膜材料飛翔装置を具備する薄膜形成装置
及び上記薄膜材料飛翔装置の清掃方法に係る。
【0002】
【従来の技術】ビデオテープレコーダにおいては、高密
度記録化による画質の向上が進められており、これに対
応すべく、例えば8ミリVTR用の磁気記録媒体として
金属磁性薄膜を磁性層とする、所謂蒸着テープが実用化
されている。
【0003】蒸着テープは、これまで広く用いられてき
た塗布型の磁気テープに比べて磁気特性に優れ、また磁
性層の厚さも薄いことから、電磁変換特性の点で塗布型
の磁気テープを上回る性能を発揮するものと期待されて
いる。
【0004】こうした蒸着テープは、塗布型テープと異
なり、図24に内部概略部分正面図で示すように、真空装
置内においてCo−Ni等の磁性金属物質を溶解し、その蒸
気をテープ表面に均質に付着させることにより製造され
る。
【0005】即ち、真空槽内においては、蒸発源73の上
方にクーリングロール72を配し、クーリングロール72に
非磁性ベースフィルム14を接触させながら冷却し、矢印
方向に搬送すると同時に、蒸発源73からの磁性金属の蒸
気をベースフィルム14上に付着させる。図24に示した蒸
着法は斜方蒸着と称されるものである。
【0006】クーリングロール72の近傍には、蒸発金属
の入射角及び蒸着領域を規定しかつ真空槽内の蒸着させ
たくない領域への蒸発金属の飛翔を防止するために、窓
75aを有する防着板75が配される。
【0007】防着板75は真空槽から外部へ取出せるよう
にしている。その理由は、蒸着を完了したベースフィル
ムを、これを巻回する繰出しハブ及び巻取りハブと共に
真空槽から取出し、次の蒸着に供する未蒸着のベースフ
ィルムと交換できるようにするためである。また、防着
板には蒸着金属が堆積するので、上記のベースフィルム
交換時にクリーニングする必要があるからである。
【0008】図24の XXV−XXV 線拡大断面図である図25
は、防着板に蒸発金属が堆積した状態を示している。防
着板75には、その天井壁内面全域と両側壁の内面上部と
に亘って金属堆積層93が付着する。金属堆積層93は、大
量になると一部が剥離して蒸発源73に混入するようにな
る。すると、蒸発源の金属組成が変化し、これが蒸着テ
ープの品質低下に繋がる。
【0009】そこで、1巻のベースフィルムへの蒸着が
完了すると、蒸着装置から防着板を外し、金属堆積層93
を除去して防着板75をクリーニングし、この間に交換さ
れた未蒸着の新しいベースフィルムへの次の蒸着作業に
備える。然し、防着板の天井壁全面から側壁の一部に亘
って付着して一体化した金属堆積層は、ハンドリングの
ための引っ掛かり部が無くこれを剥取るのは甚だ厄介な
作業になり、そのための手数と時間が大幅にかかってし
まう。
【0010】特に、最近のテープの長尺化や蒸着装置の
大型化に伴い、金属堆積層が厚くまた大きくなってその
剛性や重量が増大するようになり、金属堆積層除去に大
きな手数と時間がかかるようになってきている。また、
離脱した金属堆積層の容積が嵩み、重量が大きくなるこ
とが、その運搬や処理を面倒なものにしている。
【0011】
【発明に至る経過】本発明者は、上記の問題について検
討を重ねた結果、図22に示すように、防着板65の天井壁
に複数の貫通孔65cを設け、これにボルト10を挿通して
天井壁上方に突出するボルト部分にナット11を螺合して
セットし、防着板65の天井壁内面及びボルト10の頭部に
接して蒸着金属堆積層83を形成させることを考えた。
【0012】防着板クリーニング時には、ナット11をボ
ルト10から外し、ボルト突出部を下方に押すと、金属堆
積層の除去が容易になされる筈である。ところが、金属
堆積層83は、ときとして図23に示すように傾斜して落下
することがあり、この場合、左右の稜部が防着板側壁に
接触して係合し、落下が阻止されてしまう。こうなる
と、金属堆積層83を防着板65から離脱させるのが甚だ面
倒になる。この問題は、前述の金属堆積層の容積、重量
の増大によって拍車が掛けられるようになる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の実情
に鑑みてなされたものであって、マスク材(具体的には
例えば前記防着板)に付着した飛翔材料を容易に除去で
き、除去した飛翔材料の取扱いが容易な材料飛翔装置、
その材料飛翔装置を具備する薄膜形成装置及び前記材料
飛翔装置の清掃(付着飛翔材料の除去)方法を提供する
ことを目的としている。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の目的を
達成するため、次のような構成としている。
【0015】本発明は、材料飛翔源と、飛翔した材料の
通過口を有しかつ飛翔源を囲むマスク部材とを具備する
材料飛翔装置において、装置本体の内壁面に付着した飛
翔材料を除去するための付着材料除去手段が前記装置本
体に対し着脱可能に設けられ、前記付着材料除去手段が
複数の部材からなり、これら複数の部材のうちの一部が
前記内壁面への材料の付着を防止する付着防止部材とな
っていることを特徴とする材料飛翔装置に係る。
【0016】本発明において、付着防止部材が、装置本
体の内壁面に着脱可能に固定される固定部と、この固定
部の飛翔源側に前記内壁面から空間的に離れて位置する
マスク部とからなることが望ましい。
【0017】本発明はまた、前記材料飛翔装置と、前記
通過口からの飛翔材料を堆積させる基体を支持する基体
支持手段とを有する薄膜形成装置に係る。
【0018】本発明はまた、前記付着材料除去手段を装
置本体から分離し、付着した飛翔材料を除去する、前記
材料飛翔装置の清掃方法に係る。
【0019】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。
【0020】先ず、図9によって蒸着テープ製造用の真
空蒸着装置の概要を説明する。図9は同装置の内部概略
正面図である。
【0021】真空槽1内には、クーリングロール2及び
蒸発源(坩堝に収容された金属例えばCo−Ni合金)3が
配置され、クーリングロール2に近接してその図9にお
いて左下側に防着板5が位置固定されている。真空槽1
内に、ベースフィルム14を巻回した繰出しハブ7及びベ
ースフィルム14の先端を取付けた巻取りハブ8が取付け
られ、ハブ7、8間のベースフィルムは、巻取りハブ8
の回転により、クーリングロール2の外周面の所定領域
に密着し、次いで巻取りハブ8に巻取られる。
【0022】防着板5は、蒸着時にはクーリングロール
2に極めて近接して位置固定されているので、その儘前
記の真空槽への着脱を行うと、クーリングロール2に接
触又は衝突するおそれがある。
【0023】それで、前記の真空槽への防着板着脱に際
し、防着板を下降させてクーリングロールから充分に離
間させるようにし、蒸着時には防着板を上昇させてクー
リングロールに所定の間隙を以て近接させるようにして
いる。このため、防着板5は、下端部の四隅でこれを支
えるリフタ22によって昇降可能にしている。
【0024】防着板5の位置決めは、位置決めピン35、
39が位置決めブロック34、38に夫々接当することによっ
てなされる。そして、各リフタ22は周期して上下動す
る。
【0025】防着板5には窓5a、5bが設けられてい
て、真空槽1外に設けられた電子銃4から発する電子ビ
ームが、窓5bを通って蒸発源3を照射する。かくし
て、蒸発源3から蒸発金属が飛翔して窓5aを通り、ク
ーリングロール2上で走行するベースフィルム14に対し
て窓5aの領域で蒸発金属が付着し、これが堆積して金
属薄膜となる。窓5aは、蒸着を行っていないときはシ
ャッタ6によって塞がれていて、蒸着時にのみシャッタ
6が移動して窓5aが開口するようにしてある。また、
真空槽1には、防着板5のクリーニング時にこれを取り
出せるように扉20を設けてある。
【0026】この例で注目すべきことは、防着板天井壁
の一部に、蒸発金属の付着を防止するためのマスク部
を、天井壁内面から離れて着脱可能に蒸発源側に設けて
あることである。これを図3及び図3の VII−VII 線断
面図である図7、同VIII−VIII線断面図である図8によ
って説明する。
【0027】図3に示すように、防着板5の天井壁には
貫通孔5cが複数(この例では5箇所に)設けてある。
中央の貫通孔には、これに挿通されたボルト10Aとナッ
ト11とによって飛翔金属付着防止具9が取付けられてい
る。飛翔金属付着防止具9は、防着板天井壁に接して固
定される固定部9bと、固定部9bから延在するマスク
部9aとからなっていて、全体として断面逆T字形を呈
している。
【0028】マスク部9aは天井壁から離れていて、天
井壁の一部がマスク部9aによって蒸発源3の陰になっ
ている。そして、図7に示すように、マスク部9aは、
防着板天井壁の幅方向領域の大部をマスクするようにし
てある。
【0029】上記中央以外の各貫通孔5cには、ボルト
10Bが挿通され、ナット11によってボルト10Bが防着板
天井壁に取付けられる。なお、図3には、ボルト10Bの
一部、ボルト10A及び飛翔金属付着防止具9の天井壁へ
の取付け前の状態を仮想線で示してある。
【0030】図9のベースフィルム14への蒸着が進行し
ている間に、蒸発源3から飛翔する蒸発金属の一部の防
着板5への付着堆積が進行する。そして1巻のベースフ
ィルムへの蒸着が完了すると、防着板の天井壁及び側壁
の内面に可成りの金属堆積層が形成される。
【0031】金属堆積層は、図1に示すように、マスク
部9aに堆積した金属堆積層12及び防着板5の天井壁の
両側部分とこれらに連なって側壁の上部に堆積した金属
堆積層13、13の3つに分かれる。天井壁の中央部分は、
マスク部9aにマスクされて蒸発源3に対して陰になっ
ているので、金属堆積層は形成されず、この部分で両金
属堆積層13、13に分離される。また、マスク部9aは、
防着板5の天井壁から離れているので、金属堆積層13、
13がマスク部9aに形成された金属堆積層12と接続する
ことがない。
【0032】金属堆積層12、13、13を防着板5から除去
するには、図4、図5及び図2の手順による。
【0033】先ず、図4に示すように、ナット11をボル
ト10A、10Bから外す。図4では、ボルト10Bの一部か
らナットを外した途中の状態を示している。
【0034】次に、ナットが外された各ボルト10A、10
Bの先端突出部に矢印Pで示す押圧力を加え、図5を経
て図2に示すように、ボルト10Aと飛翔金属付着防止具
9とに一体になった金属堆積層12が防着板5から離脱し
て確実に落下する。同様に、ボルト10Bと一体になった
金属堆積層13も防着板5から離脱して確実に落下する。
【0035】このように、防着板5内に堆積してなる金
属堆積層12、13は、防着板5から簡単に除去され、防着
板のクリーニングが容易になされる。防着板のクリーニ
ングが完了したら、図3に示した状態として防着板5の
クリーニングを完了し、図6のように装置に組み付けて
次の真空蒸着の操業に備える。
【0036】以上説明したように、飛翔金属付着防止具
9を用いることにより、防着板内の金属堆積層は複数
(この例では3個)に分離されて形成されるので、これ
らの除去が簡単でクリーニング時間が大幅に短縮され
る。
【0037】飛翔金属付着防止具は、適宜の種々の形状
として良い。
【0038】図10、図11の飛翔金属防止具15は、固定部
15bの両側から斜めに下方へ向けてマスク部15aを延在
させ、全体を板状としている。図12、図13の飛翔金属付
着防止具16は、板状体を2箇所で折曲し、固定部16bと
マスク部16aとの間にこれらに垂直な連結部16cを設け
ている。飛翔金属付着防止具15、16は、板金加工によっ
て簡単に作製できるという利点がある。
【0039】図14、図15の例では、飛翔金属付着防止具
17を板状のマスク部のみで構成し、マスク部としての飛
翔金属付着防止具17を固定する固定部として、防着板5
の天井壁から下方に固定部5dを延設し、ボルト10Aに
よって固定部5dにマスク材としての飛翔金属付着防止
具17を防着板天井壁から離間して固定している。
【0040】図10〜図15の各例にあって、上記以外は図
1〜図8の例におけると同様である。
【0041】図16、図17は、ボルトに替えてリベット
(コーキング前のリベット)を用い、リベットの防着板
への係止に止め輪を用いた例を示し、図16は部分平面
図、図17(a)は図16のXVII−XVII線断面図である。
【0042】リベット18を防着板5の天井壁に係止する
止め輪19は、半径方向内方に向けて例えば4個の突起19
aを設けたドーナッツ状の特殊仕様の止め輪である。各
突起19aが板ばねの作用をなしてリベット18を係止して
いる。金属堆積層13の除去には、図17(b)に示すよう
に、リベット18の先端をハンマで叩く。すると、金属堆
積層13はリベット18と共に防着板5から離脱して落下す
る。止め輪19は防着板5上に残される。
【0043】この例では、金属堆積層除去に際してナッ
トを回して外す手数が省け、防着板のクリーニングが一
層簡単になる。なお、止め輪には、上記の特殊仕様のも
のでなくても、規格化された例えばE形止め輪が使用で
きる。飛翔金属付着防止具の防着板への固定も、リベッ
トと止め輪によることができる。
【0044】飛翔金属付着防止具の防着板への固定に
は、ボルトやリベットのような別の棒状体を省略するこ
とが可能である。図18の例では、飛翔金属付着防止具21
のマスク部21aを固定する固定部21bを太くかつ長くし
ている。そして、固定部21bを防着板5の天井壁の貫通
孔5eに挿通し、固定部21bの先端部を防着板5から突
出させてこれに止め輪22を外嵌し、飛翔金属付着防止具
21を防着板に係止させている。その他は図16、図17の例
におけると同様である。
【0045】前記の各例におけるナットや止め輪を省略
することができる。これには、ボルトやリベットに替え
て頭部の無いピンを使用すれば良い。図19は、図1のボ
ルト10Bに替えてピンを使用した例を示す。図19のピン
23は、防着板5への係止のためにテーパピンとしてい
る。即ち、防着板5の天井壁に上方に向けて径小になる
テーパを付した貫通孔5fを設け、貫通孔5fに下方か
らテーパピン23を挿入して軽く叩いて防着板5に係止さ
せておく。
【0046】金属堆積層13を除去するには、テーパピン
23を上から叩くと、図16〜図18の例におけると同様に、
金属堆積層13は、テーパピン23と一緒に防着板5から離
脱して落下する。この例においては、ナットの着脱や止
め輪の取付けの手数が省略できる。なお、ストレートの
ピンを使用し、係止用に楔や割りピン又は粘着剤を使用
することができる。
【0047】図20の例では、図1のボルト10Bに替え
て、頭部の面積を大きくしたボルト24を使用している。
頭部24aを大面積とすることにより、防着板5と金属堆
積層13との接触面積が小さくなり、防着板の材料に蒸発
金属に対する密着性の特に低い材料を選ぶ必要がなくな
り、防着板材料の選択に自由が増すという利点がもたら
される。
【0048】図20の例にあって、通常のボルトを使用
し、ボルト頭部と防着板天井壁との間に薄い板(仮想線
で示す)を介在させても同様の効果が奏せられる。この
場合、ボルトに替えて図17のリベット18及び止め輪19を
使用し、或いは図19のテーパピン23を使用できることは
言う迄もない。
【0049】図21は、他の例による蒸着テープ製造用の
真空蒸着装置の内部正面図である。この装置では、防着
板47の電子ビーム通過用窓47bを防着板47の背壁に設け
ている。
【0050】真空槽41内には、クーリングロール44及び
蒸発源(坩堝に収容された金属例えばCo−Ni合金)46が
配置され、クーリングロール44に近接してその図21にお
いて右下側に防着板47が位置固定されている。真空槽41
内に、ベースフィルム14を巻回した繰出しハブ42及びベ
ースフィルム14の先端を取付けた巻取りハブ43が取付け
られ、ハブ42、43間のベースフィルムは、巻取りハブ43
の回転により、クーリングロール44の外周面の大部分に
密着し、次いで巻取りハブ43に巻取られる。
【0051】ベースフィルム14は、繰出しハブ42及び巻
取りハブ43とクーリングロール44との間で多数のガイド
ロール57に案内され、かつ、適度の張力を付与され、繰
出しハブ2からクーリングロール44を経由して巻取りロ
ール43へと走行する。
【0052】防着板47には窓47a、47bが設けられてい
て、真空槽41外に設けられた電子銃45から発する電子ビ
ームが、窓47bを通って蒸発源46を照射する。かくし
て、蒸発源46から蒸発金属が飛翔して窓47aを通り、ク
ーリングロール44上で走行するベースフィルム14に対し
て窓47aの領域で蒸発金属が付着し、これが堆積して金
属薄膜となる。蒸発源46は、材料金属の補給ができるよ
う、エアシリンダ58によって昇降可能にしてある。防着
板47は、前述したように、四隅でエアシリンダ48に載設
され、昇降可能にしてある。図中、49はシャッタであ
る。
【0053】電子ビーム通過用窓47bを、防着板47の天
井壁ではなく背壁に設けることにより、防着板の構造が
簡単になる。その上、例えば図1の飛翔金属付着防止具
9やボルト10A、10Bを防着板天井壁に取付けるのも容
易になる。
【0054】以上、本発明の実施例を説明したが、本発
明の技術的思想に基いて種々の変形を前記の実施例に加
えることができる。
【0055】例えば、飛翔金属付着防止具を2個以上使
用し、防着板に直接堆積して形成される金属堆積層を3
以上に分離して小さくすることができる。
【0056】また、本発明は、蒸着テープ製造用以外の
連続蒸着装置、更にバッチ処理方式の蒸着装置や蒸着以
外の例えばスパッタによる薄膜形成装置にも適用でき、
更には薄膜形成以外の目的、例えばクヌートセンセル型
の蒸発源を囲む壁部に適用して前記と同様の効果が奏せ
られる。
【0057】
【発明の作用効果】本発明は、材料飛翔装置の本体に、
付着材料除去手段が着脱可能に設けられ、この付着材料
除去手段が複数の部材からなり、その一部が装置本体へ
の飛翔材料付着を防止する付着防止手段となっているの
で、装置本体に付着した材料は、前記の複数の部材によ
り、一体にならずに分離するようになる。
【0058】何故なら、前記複数の部材のうちの一部で
ある付着防止手段により、装置本体に材料が付着しない
領域が生じ、この領域によって付着材料が分断されるか
らである。
【0059】その結果、分断された各付着材料が小さく
なることと、付着材料除去手段が装置本体に着脱可能で
あることとにより、付着材料は簡単に装置本体から除去
でき、装置本体の清掃が容易かつ短時間になされる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例による金属堆積層が形成された防着板の
断面図である。
【図2】同金属堆積層を防着板から離脱させた状態を示
す断面図である。
【図3】同クリーニングを完了した防着板の断面図であ
る。
【図4】同蒸着完了直後の防着板の断面図である。
【図5】同金属体積層除去の途中の防着板の断面図であ
る。
【図6】同蒸着開始直前の防着板の断面図である。
【図7】同図3の VII−VII 線断面図である。
【図8】同図3のVIII−VIII線断面図である。
【図9】同真空蒸着装置の内部概略正面図である。
【図10】他の実施例による図1と同様の防着板の断面図
である。
【図11】同図2と同様の防着板の断面図である。
【図12】更に他の実施例による図1と同様の防着板の断
面図である。
【図13】同図2と同様の防着板の断面図である。
【図14】更に他の実施例による図1と同様の防着板の断
面図である。
【図15】同図2と同様の防着板の断面図である。
【図16】更に他の実施例による防着板の部分平面図であ
る。
【図17】同図16のXVII−XVII線断面図(同図(a))及
び金属堆積層離脱状態を示す断面図(同図(b))であ
る。
【図18】更に他の実施例による防着板の部分断面図であ
る。
【図19】更に他の実施例による防着板の部分断面図であ
る。
【図20】更に他の実施例による防着板の部分断面図であ
る。
【図21】更に他の実施例による真空蒸着装置の内部正面
図である。
【図22】本発明完成前に試作された防着板の図1と同様
の断面図である。
【図23】同図2と同様の防着板の断面図である。
【図24】従来例による真空蒸着装置の部分断面図であ
る。
【図25】同図2と同様の防着板の断面図である。
【符号の説明】
1、41・・・真空槽 2、44・・・クーリングロール 3、46、73・・・蒸発源 5、47、65・・・防着板 5a、5b、47a、47b・・・窓 5c、5e、5f・・・貫通孔 9、15、16、17、21・・・飛翔金属付着防止具 9a、15a、16a、21a・・・マスク部 9b、15b、16b、21b・・・固定部 10、10A、10B、24・・・ボルト 11・・・ナット 12、13、83・・・金属堆積層 14・・・ベースフィルム 18・・・リベット 19、22・・・止め輪 24a・・・大面積のボルト頭部 29・・・テーパピン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 林 弘志 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 材料飛翔源と、飛翔した材料の通過口を
    有しかつ飛翔源を囲むマスク部材とを具備する材料飛翔
    装置において、装置本体の内壁面に付着した飛翔材料を
    除去するための付着材料除去手段が前記装置本体に対し
    着脱可能に設けられ、前記付着材料除去手段が複数の部
    材からなり、これら複数の部材のうちの一部が前記内壁
    面への材料の付着を防止する付着防止部材となっている
    ことを特徴とする材料飛翔装置。
  2. 【請求項2】 付着防止部材が、装置本体の内壁面に着
    脱可能に固定される固定部と、この固定部の飛翔源側に
    前記内壁面から空間的に離れて位置するマスク部とから
    なる、請求項1に記載された材料飛翔装置。
  3. 【請求項3】 請求項1の材料飛翔装置と、通過口から
    の飛翔材料を堆積させる基体を支持する基体支持手段と
    を有する薄膜形成装置。
  4. 【請求項4】 請求項1の付着材料除去手段を装置本体
    から分離し、付着した飛翔材料を除去する、請求項1に
    記載された材料飛翔装置の清掃方法。
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CN108007936A (zh) * 2017-12-19 2018-05-08 苏州精濑光电有限公司 一种金属遮罩的支撑平台及检测装置

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