JPH0726323A - 耐ssc性に優れた低硬度高靭性シームレス鋼管の製造法 - Google Patents

耐ssc性に優れた低硬度高靭性シームレス鋼管の製造法

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JPH0726323A
JPH0726323A JP17073493A JP17073493A JPH0726323A JP H0726323 A JPH0726323 A JP H0726323A JP 17073493 A JP17073493 A JP 17073493A JP 17073493 A JP17073493 A JP 17073493A JP H0726323 A JPH0726323 A JP H0726323A
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Akira Yagi
明 八木
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正勝 上野
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安典 田野
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 耐SSC性に優れた低硬度シームレス鋼管の
製造法を提供する。 【構成】 鋼を1000〜1250℃に加熱後穿孔し、
最終段の傾斜圧延機前で素管内面側より強制冷却しAr
3 〜1100℃の均一化処理を行い20〜70%の加工
を行う。その後形状矯正のための連続圧延後Ar3 〜9
00℃に再加熱しAr3 +50℃以上の熱間仕上げ圧延
を施す。仕上げ圧延後パイプ焼入れ側1〜2のmm点をA
1 以下の温度まで150℃/s以下の温度で冷却し、パ
イプの自己保有熱で400〜600℃まで復熱する温度
まで冷却後、放冷処理を行うことを特徴とする耐SSC
性に優れた低硬度高靭性シームレス鋼管の製造法を要旨
とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耐SSC性に優れた低
硬度高靭性シームレス鋼管の製造法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】近年、エネルギー資源としてのガス井、
油井開発は硫化水素濃度の高い環境で且つ極北化する傾
向にあり、開発機材として使用されるシームレス鋼管に
対しては、耐水素割れ性を保つため低硬度で且つ高靭性
を兼ね備えた性質が要求されている。従来より、このよ
うな諸特性を満足するにはASTM No.6以下の結晶
粒度では困難であることが本発明者等によって確かめら
れている。
【0003】一方、熱間シームレス鋼管の圧延は、鋳造
鋼片の穿孔圧延、延伸圧延、仕上げ圧延工程に分けられ
るが、成形性および表面品位の確保から通常1100℃
以上の高温域で行われる。よって、再結晶粒の粒成長は
著しく速く、その結晶粒度はASTM No.6以下の粗
粒となる。すなわち、近年の油井用機材として要求され
る特性を満足するにはASTM No.6以上の微細化且
つ整粒組織を安定して得る必要があるが、ASTM N
o.6以上の微細化組織を得るには熱間シームレス圧延
後に行う焼入れ−焼戻しする直接焼入れ工程では不十分
であるため、例えば特開昭52−77813号公報のよ
うに熱間粗圧延した中空素管を強制的に一旦鋼のAr1
点以下の温度に下げて再びオーステナイト化温度に加熱
し引き続き仕上げ圧延を行って焼入れ−焼戻しするか、
或いは通常の仕上げ圧延後に再加熱焼入れ−焼戻しする
必要があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような方法はいずれにおいても熱効率上の問題のほかに
製造工程が煩雑となる欠点があった。一方、従来の熱間
シームレス圧延ままで近年の油井開発に要求される特性
を満足できる必要条件であるASTM No.6以上の細
粒組織が得られないため、直接焼入れ処理等の省工程で
耐SSCの優れた低硬度高靭性シームレス鋼管が得られ
ないという問題があった。本発明はこのような従来の問
題を解消するものであって、鋼成分、熱間圧延条件を制
御することによって耐SSC性の優れた低硬度高靭性シ
ームレス鋼管の製造法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記を達成す
るために構成されたもので、その要旨は、重量%として C :0.03〜0.20%、 Si:0.01
〜0.5%、Mn:0.15〜2.5%、 P
:0.020%以下、S :0.010%以下、
Al:0.005〜0.1%、Ti:0.00
5〜0.1%、 Nb:0.005〜0.1%、
N :0.01%以下を含有し、さらに必要によっては Cr:0.1〜1.5%、 Mo:0.05
〜0.5%、Ni:0.1〜2.0%、 V
:0.01〜0.1%、B :0.0003〜0.0
030%の1種または2種以上と、さらに必要によって 希土類元素:0.001〜0.05%、Ca:0.00
1〜0.02%、Co:0.05〜0.5%、
Cu:0.1〜0.5%の1種または2種以上を含有
して残部が実質的にFeからなる鋼片を1000〜12
50℃に加熱した後、熱間穿孔圧延を施して、加工発熱
で1000℃以上に上昇した中空素管を最終段の傾斜圧
延機前で該素管内面から強制冷却して素管全体をAr3
点〜1100℃間の温度にする均一化処理を行った後、
肉厚断面減少率で20〜70%の傾斜圧延を施し、さら
に形状矯正熱間連続圧延を行った後、Ar3 点〜900
℃の温度まで降下した中空素管を、該温度より高いAr
3 点+50〜1000℃に再加熱した後、仕上げ温度が
Ar3 点+50℃以上の熱間仕上げ圧延を施すか、或い
は該素管がAr3 点+50℃以上の十分高い温度が確保
された場合は再加熱することなく仕上げ温度がAr3
+50℃以上の熱間仕上げ圧延を施し、その後Ar3
以上の温度からパイプ焼入れ側深さ1〜2mmの点を鋼の
Ar1 点直下の温度まで150℃/s以下の速度で冷却し
引き続き150℃/s以上の速度でパイプ焼入れ側の反対
面側が800〜400℃になるまで冷却し、しかる後放
冷処理を施すことを特徴とする耐SSC性に優れた低硬
度高靭性シームレス鋼管の製造法である。
【0006】
【作用】以下本発明の製造法について詳細に説明する。
先ず、本発明において上記のような鋼成分に限定した理
由について説明する。C,Mnは、焼入れ効果を増して
強度を高め降伏点30〜60kgf/mm2 の高張力鋼を安定
して得るためおよび細粒化を図るため重要である。少な
過ぎるとその効果がなく、多過ぎるとパイプ焼入れ側深
さ1〜2mmの点を鋼のAr1 点直下の温度まで150℃
/s以下の速度で冷却しても硬さの低減(ビッカース硬さ
<250)が図れず耐SSC性の劣化をきたし、また靭
性劣化の原因となるためそれぞれ0.03〜0.0.2
0%、0.15〜2.5%とした。Siは、脱酸剤が残
存したもので強度を高める有効な成分である。少な過ぎ
るとその効果がなく、多過ぎると介在物を増加して耐S
SC性を低下させるため0.01〜0.5%とした。
【0007】Pは、粒界偏析を起こして加工の際き裂を
生じ易く有害な成分であり、また低温靭性の劣化をきた
すためその含有量を0.020%以下とした。Sは、M
nS系介在物を形成して熱間連続圧延で延伸し層状組織
を形成し、鋼の破壊伝播性能を改善する。少な過ぎると
その効果がなく、多過ぎると介在物を増加して鋼の性質
を脆化するため0.01%とした。Alは、Siと同様
脱酸剤が残存したもので、鋼中の不純物成分として含ま
れるNと結合して結晶粒の成長を抑えて鋼の破壊伝播性
能を改善する。少な過ぎるとその効果がなく、多過ぎる
と介在物を増加して鋼の性質を脆化するため0.005
〜0.1%とした。
【0008】Ti,Nbは、いずれもシームレス圧延中
の結晶粒径制御元素として本発明の成分の中で最も重要
な元素である。Tiは、鋼中の不純物成分として含まれ
るNと結合して、Nbは主にCと結合して、熱間傾斜圧
延中の結晶粒制御および熱間傾斜圧延後の結晶粒の成長
を抑える重要な成分である。結晶粒の成長抑制が不十分
であるとパイプ焼入れ側1〜2mmの点を鋼のAr1 点直
下の温度まで150℃/s以下の速度で冷却しても硬さの
低減(ビッカース硬さ<250)が図れず耐SSC性の
劣化をきたす。添加粒が少な過ぎるとその効果がなく、
多過ぎてもその効果は飽和し、しかも非常に高価である
ため0.005〜0.1%とした。Nは、後述のBの焼
入れ性を低下させる有害な成分としてその含有量を0.
01%以下とした。上記の成分組成の鋼でさらに鋼の強
度を高める場合Cr,Mo,Ni,V,B等の成分を必
要に応じて選択的に添加する。Cr,Mo,Ni,V
は、鋼の焼入れ性を増して、強度を高めるために添加す
るものである。少な過ぎるとその効果がなく、多過ぎて
もその効果が飽和し、しかも非常に高価であるため、そ
れぞれ0.1〜1.5%、0.05〜0.5%、0.1
〜2.0%、0.01〜0.1%とした。Bは、焼入れ
性を著しく向上せしめて強度を高める。少な過ぎるとそ
の効果がなく、多過ぎても効果は変わらず、靭性や熱間
加工性を劣化させるので0.0003〜0.0030%
とした。
【0009】さらに本発明は、近年のシームレス鋼管の
使用環境を鑑み上記の成分組成で構成される鋼の耐SS
C性を改善するために希土類元素等の成分を必要に応じ
て選択的に添加する。希土類元素、Caは、介在物の形
態を球状化させて無害化する有効な成分である。少な過
ぎるとその効果がなく、多過ぎると介在物を増加して耐
SSC性を低下させるのでそれぞれ0.001〜0.0
5%、0.001〜0.02%とした。Co,Cuは、
鋼中への水素侵入抑制効果があり耐SSC性に有効に働
く。少な過ぎるとその効果がなく、多過ぎるとその効果
が飽和するためそれぞれ0.05〜0.5%、0.1〜
0.5%とした。
【0010】次に熱間シームレス圧延条件を上記のよう
に限定した理由について説明する。上記のような成分組
織の鋼は転炉、電気炉等の溶解炉で或いはさらに真空脱
ガス処理を経て溶製され、連続鋳造法または造塊分塊法
で鋼片を製造する。鋼片は、直ちに或いは一旦冷却され
た後高温に加熱し熱間穿孔圧延を行う。加熱温度は、熱
間穿孔圧延を容易にするため十分高くしておかねばなら
ないと同時に細粒オーステナイト組織を得る観点からは
極力低い方が望ましい。本発明の成分範囲内であれば1
000℃以上の温度で熱間穿孔加工上なんら支障が生じ
ずまた細粒化の観点から1250℃以上では粗粒となる
ため、その温度は1000〜1250℃とした。
【0011】熱間穿孔圧延が行われた中空素管は、加工
による発熱現象で1000℃以上の高温で、しかも素管
の温度は内表面で高く不均一となり、一方、最終段の傾
斜圧延機による結晶粒径微細化効果を図1に示すよう
に、結晶粒径は主に圧延温度に支配される。よって、最
終段の傾斜圧延機で均一且つ細粒オーステナイトを得る
には圧延直前の素管温度を低下させると同時に素管温度
を均一にしなければならない。本発明の成分範囲内で細
粒組織を得るには最終段の傾斜圧延機前温度はAr3
〜1100℃にする必要があり、また、素管温度の均一
化は、外表側に比べて温度が高い内表面側を強制的に冷
却する必要がある。冷却は、水単独或いはミスト、圧縮
空気のいずれでもよい。
【0012】また、傾斜圧延機では再結晶は大部分動的
に起こるので、結晶粒度は加工量によらない。しかし、
再結晶する臨界ひずみは超えている必要がある。圧下率
は、再結晶が圧延終了後にも静的に起こることを考慮し
て下限を20%とした。一方、圧下率が余り大き過ぎる
と、圧延が困難になりパイプの成形性や表面品位の低下
が起こるため、上限を70%とした。最終段の傾斜圧延
により微細化された該素管は圧延終了後、形状矯正のた
めの連続圧延を行い、Ar3 点〜900℃の温度まで降
下した中空素管は、該温度より高いAr3 点+50〜1
000℃に再加熱するか、或いは該素管がAr3 点+5
0℃以上の十分高い温度が確保されている場合は再加熱
せずに熱間最終仕上げ圧延を施す。再加熱温度は、最終
仕上げ後オーステナイトからの焼入れ温度を確保するた
め高温にする必要があるが高過ぎると酸化スケールが多
く生じ疵発生の原因となるためAr3 点+50〜100
0℃とした。Ar3 点以上の温度から急冷する焼入れ処
理を施した後、続いて、Ar1 点以下の温度に加熱して
冷却する焼戻し処理を行う最終仕上げ圧延温度は、圧延
後オーステナイトからの焼入れ温度を確保するため圧延
温度はAr1 点以上とした。
【0013】形状矯正のための連続圧延直後或いは再加
熱後Ar3 点+50℃以上の温度で熱間最終仕上げ圧延
を行う。圧延温度は、あまり低くなると形状の確保が困
難となるため、Ar3 点+50℃以上とした。
【0014】熱間最終仕上げ圧延後Ar3 点以上の温度
からパイプ焼入れ側1〜2mmの点を鋼のAr1 点直下の
温度まで150℃/s(秒)以下の速度で冷却し引き続き
150℃/s以上の速度でその反対側の面が800〜40
0℃になるまで冷却した後、放冷処理を施す。焼入れ開
始温度は、細粒フェライト+ベイナイト+マルテンサイ
トの混合組織を確保し、必要とする強度を確保するため
Ar3 点以上とした。焼入れ時の冷却速度は、強度、靭
性、耐SSC性を確保するため特に重要である。冷却速
度は、冷媒すなわち冷却水の温度を一定とした場合、水
量密度の大小により決まりその水量密度は焼入れ表面か
ら深さ1〜2mmの点の冷却速度に最も大きく影響を及ぼ
す。強度確保に必要な水量密度で冷却すると焼入れ端か
ら1〜2mmの点の冷却速度が大きくなり、焼戻し後の硬
さが上昇し、耐SSC性が低下する。耐SSC性の確保
には、ビッカース硬さ250以下にする必要があり、本
発明範囲の鋼成分は150℃/s以下で冷却する必要があ
る。
【0015】しかしながら、パイプ焼入れ側の反対側の
面の冷却速度を150℃/s以下とすると必要な強度が確
保できない。よって、焼入れ側から深さ1〜2mmの点の
冷却速度を、Ar1 点を切るまで150℃/s以下で行
い、引き続き150℃/s以上の速度で冷却する。150
℃/s以上の速度での冷却は、パイプ焼入れ側の反対面側
が800〜400℃で停止しなければならない。150
℃/s以上の速度で冷却を完了する温度(ここでは、パイ
プの内面側)は冷却後のパイプの自己保有熱によりパイ
プ焼入れ側から1〜2mmの点を400〜600℃まで復
熱する必要があり、その温度はパイプの肉厚により変化
する。一般的にガス、石油エネルギー資源機材として使
用されるパイプの肉厚範囲(5〜30mm)では、冷却を
完了する温度があまり低くなると十分な復熱がなく、ま
たあまり高くなると十分な強度を確保するための組織が
得られないため、パイプ焼入れ側の反対面側が800〜
400℃で冷却を停止するのがよい。
【0016】尚、本発明において、仕上げ鋼管の冷却を
1〜2mmの点を基準としたのは、1mm未満では脱炭層或
いはスケールで硬度測定が難しくなること、また2mmを
超えると冷却速度の影響が小さく敏感に材質を管理する
ことができない。つまり、1〜2mmの深さは冷却速度の
影響を敏感に受け材質を管理し易い範囲であるからであ
る。
【0017】以上の製造方法で得られる鋼は、粗大粒を
含むことなく且つ焼入れ時の自己保有熱により焼戻しを
省略した省工程で耐SSC性に優れた低硬度高靭性シー
ムレス鋼管の製造に有効である。
【0018】
【実施例】次に本発明の実施例について説明する。転炉
で溶製し連続鋳造を経て製造された表1に示す成分の鋼
片を表2に示す条件で熱間シームレス圧延を行ってパイ
プ焼入れ側1〜2mmの点を鋼のAr1 点以下の温度まで
150℃/s以下の速度で冷却し、引き続き150℃/s以
上の速度で冷却後、放冷処理を施した。これらの鋼管の
強度、硬さ、オーステナイト粒度および耐SSC性を表
1に示した。尚、耐SSC性は、NACE TM01−
77に従った荷重方式によるσth(Threshold Stress)を
求めて評価した。
【0019】
【表1】
【0020】
【表2】
【0021】本発明によって製造された鋼管は、高強度
を有し且つ従来法に比しオーステナイト粒度(γ粒度)
は微細で低硬度が得られ耐SSC性はσthで0.2σy
以上向上することがわかる。
【0022】
【発明の効果】上記の本発明法によって製造された鋼管
は、高強度を有し且つ従来法に比しオーステナイト粒度
は最高硬さが低く、低温靭性および耐SSC性が優れて
いるため、極北の寒冷地や硫化物応力腐食環境において
使用される。
【図面の簡単な説明】
【図1】通常の鋼板圧延法と傾斜圧延後のγ粒度と圧延
温度の影響を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中島 晃 福岡県北九州市戸畑区飛幡町1番1号 新 日本製鐵株式会社八幡製鐵所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重量%として、 C :0.03〜0.20%、 Si:0.01〜
    0.5%、 Mn:0.15〜2.5%、 P :0.020%
    以下、 S :0.010%以下、 Al:0.005〜
    0.1%、 Ti:0.005〜0.1%、 Nb:0.005〜
    0.1%、 N :0.01%以下 を含有して残部が実質的にFeからなる鋼片を1000
    〜1250℃に加熱した後、熱間穿孔圧延を施して、加
    工発熱で1000℃以上に上昇した中空素管を最終段の
    傾斜圧延機前で該素管内面から強制冷却して素管全体を
    Ar3 点〜1100℃間の温度にする均一化処理を行っ
    た後、肉厚断面減少率で20〜70%の傾斜圧延を施
    し、さらに形状矯正熱間連続圧延を行った後、Ar3
    〜900℃の温度まで降下した中空素管を、該温度より
    高いAr3 点+50〜1000℃に再加熱した後、或い
    は該素管がAr3 点+50℃以上の十分高い温度が確保
    された場合は再加熱することなく、仕上げ温度がAr3
    点+50℃以上の熱間仕上げ圧延を施し、その後Ar3
    点以上の温度からパイプ焼入れ側深さ1〜2mmの点を鋼
    のAr1 点直下の温度まで150℃/秒(s)以下の速
    度で冷却し、引き続き150℃/s以上の速度でパイプ焼
    入れ側の反対面側が800〜400℃になるまで冷却
    し、しかる後放冷処理を施すことを特徴とする耐SSC
    性に優れた低硬度高靭性シームレス鋼管の製造法。
  2. 【請求項2】 重量%として、 C :0.03〜0.20%、 Si:0.01〜
    0.5%、 Mn:0.15〜2.5%、 P :0.020%
    以下、 S :0.010%以下、 Al:0.005〜
    0.1%、 Ti:0.005〜0.1%、 Nb:0.005〜
    0.1%、 N :0.01%以下を含有して、さらに Cr:0.1〜1.5%、 Mo:0.05〜
    0.5%、 Ni:0.1〜2.0%、 V :0.01〜
    0.1%、 B :0.0003〜0.0030%の1種または2種
    以上 を含有して残部が実質的にFeからなる鋼片を1000
    〜1250℃に加熱した後、熱間穿孔圧延を施して、加
    工発熱で1000℃以上に上昇した中空素管を最終段の
    傾斜圧延機前で該素管内面から強制冷却して素管全体を
    Ar3 点〜1100℃間の温度にする均一化処理を行っ
    た後、肉厚断面減少率で20〜70%の傾斜圧延を施
    し、さらに形状矯正熱間連続圧延を行った後、Ar3
    〜900℃の温度まで降下した中空素管を、該温度より
    高いAr3 点+50〜1000℃に再加熱した後、或い
    は該素管がAr3 点+50℃以上の十分高い温度が確保
    された場合は再加熱することなく、仕上げ温度がAr3
    点+50℃以上の熱間仕上げ圧延を施し、その後Ar3
    点以上の温度からパイプ焼入れ側深さ1〜2mmの点を鋼
    のAr1 点直下の温度まで150℃/s以下の速度で冷却
    し、引き続き150℃/s以上の速度でパイプ焼入れ側の
    反対面側が800〜400℃になるまで冷却し、しかる
    後放冷処理を施すことを特徴とする耐SSC性に優れた
    低硬度高靭性シームレス鋼管の製造法。
  3. 【請求項3】 重量%として、 C :0.03〜0.20%、 Si:0.01〜
    0.5%、 Mn:0.15〜2.5%、 P :0.020%
    以下、 S :0.010%以下、 Al:0.005〜
    0.1%、 Ti:0.005〜0.1%、 Nb:0.005〜
    0.1%、 N :0.01%以下を含有して、さらに 希土類元素:0.001〜0.05%、 Ca:0.001〜0.02%、 Co:0.05〜
    0.5%、 Cu:0.1〜0.5% の1種または2種以上を含有して残部が実質的にFeか
    らなる鋼片を1000〜1250℃に加熱した後、熱間
    穿孔圧延を施して、加工発熱で1000℃以上に上昇し
    た中空素管を最終段の傾斜圧延機前で該素管内面から強
    制冷却して素管全体をAr3 点〜1100℃間の温度に
    する均一化処理を行った後、肉厚断面減少率で20〜7
    0%の傾斜圧延を施し、さらに形状矯正熱間連続圧延を
    行った後、Ar3 点〜900℃の温度まで降下した中空
    素管を、該温度より高いAr3 点+50〜1000℃に
    再加熱した後、或いは該素管がAr3 点+50℃以上の
    十分高い温度が確保された場合は再加熱することなく、
    仕上げ温度がAr3 点+50℃以上の熱間仕上げ圧延を
    施し、その後Ar3 点以上の温度からパイプ焼入れ側深
    さ1〜2mmの点を鋼のAr1 点直下の温度まで150℃
    /s以下の速度で冷却し、引き続き150℃/s以上の速度
    でパイプ焼入れ側の反対面側が800〜400℃になる
    まで冷却し、しかる後放冷処理を施すことを特徴とする
    耐SSC性に優れた低硬度高靭性シームレス鋼管の製造
    法。
  4. 【請求項4】 重量%として、 C :0.03〜0.20%、 Si:0.01〜
    0.5%、 Mn:0.15〜2.5%、 P :0.020%
    以下、 S :0.010%以下、 Al:0.005〜
    0.1%、 Ti:0.005〜0.1%、 Nb:0.005〜
    0.1%、 N :0.01%以下を含有して、さらに Cr:0.1〜1.5%、 Mo:0.05〜
    0.5%、 Ni:0.1〜2.0%、 V :0.01〜
    0.1%、 B :0.0003〜0.0030%の1種または2種
    以上と、 希土類元素:0.001〜0.05%、 Ca:0.001〜0.02%、 Co:0.05〜0.5%、 Cu:0.1〜0.
    5% の1種または2種以上を含有して残部が実質的にFeか
    らなる鋼片を1000〜1250℃に加熱した後、熱間
    穿孔圧延を施して、加工発熱で1000℃以上に上昇し
    た中空素管を最終段の傾斜圧延機前で該素管内面から強
    制冷却して素管全体をAr3 点〜1100℃間の温度に
    する均一化処理を行った後、肉厚断面減少率で20〜7
    0%の傾斜圧延を施し、さらに形状矯正熱間連続圧延を
    行った後、Ar3 点〜900℃の温度まで降下した中空
    素管を該温度より高いAr3 点+50〜1000℃に再
    加熱した後、或いは該素管がAr3 点+50℃以上の十
    分高い温度が確保された場合は再加熱することなく、仕
    上げ温度がAr3 点+50℃以上の熱間仕上げ圧延を施
    し、その後Ar3 点以上の温度からパイプ焼入れ側深さ
    1〜2mmの点を鋼のAr1 点直下の温度まで150℃/s
    以下の速度で冷却し、引き続き150℃/s以上の速度で
    パイプ焼入れ側の反対面側が800〜400℃になるま
    で冷却し、しかる後放冷処理を施すことを特徴とする耐
    SSC性に優れた低硬度高靭性シームレス鋼管の製造
    法。
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