JPH07262948A - バケット型イオン源装置 - Google Patents

バケット型イオン源装置

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JPH07262948A
JPH07262948A JP6053466A JP5346694A JPH07262948A JP H07262948 A JPH07262948 A JP H07262948A JP 6053466 A JP6053466 A JP 6053466A JP 5346694 A JP5346694 A JP 5346694A JP H07262948 A JPH07262948 A JP H07262948A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
plasma chamber
magnet
plasma
heat insulating
permanent magnet
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP6053466A
Other languages
English (en)
Inventor
Hideaki Tawara
英明 田原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissin Electric Co Ltd
Original Assignee
Nissin Electric Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Nissin Electric Co Ltd filed Critical Nissin Electric Co Ltd
Priority to JP6053466A priority Critical patent/JPH07262948A/ja
Publication of JPH07262948A publication Critical patent/JPH07262948A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【目的】プラズマ室壁に沿って磁石が配置されたバケッ
ト型イオン源装置であって、装置を大型化、複雑化する
ことなく、磁石の温度上昇を抑えることができるバケッ
ト型イオン源装置を提供する。 【構成】カスプ磁場形成のためにプラズマ室1の壁に沿
って配設される磁石2とプラズマ室1の壁との間に断熱
材9を介在させたバケット型イオン源装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、イオンビームを利用し
た薄膜形成(イオン蒸着薄膜形成(IVD)、イオンビ
ームスパッタ蒸着(IBS)等)、エッチング、表面改
質等に用いられるバケット型イオン源装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般にバケット型イオン源としては、図
3、図4に示すものが用いられている。図3は側方から
見た概略構成図であり、図4は図3におけるX−X線切
断端面図である。この装置は、底面が開口した円筒形の
プラズマ室1を有し、室1外周には偶数個の永久磁石2
が、隣り合う磁石の磁極の向きが互いに逆になるように
ほぼ等間隔で配置されている。また、プラズマ室1の材
質には通常非磁性のステンレス鋼が用いられる。プラズ
マ室1内部にはフィラメント3が絶縁体4により室1と
絶縁されて配置され、フィラメント3両端には図示しな
いフィラメント電源が接続されている。一方、フィラメ
ント3と室1との間には図示しない放電電源が接続され
て、フィラメント3を陰極、プラズマ室1を陽極として
該両者間に電力印加できるようになっている。プラズマ
室1底部の開口部には絶縁体5を介してイオン引き出し
電極系6が設置されている。イオン引き出し電極系6は
加速電極61、減速電極62及び接地電極63から構成
され、電極61、62は図示しない電源に接続されてイ
オン加速エネルギを調節できるようになっている。ま
た、室1にはプラズマ原料ガスのガス供給部7が配管接
続されており、ガス供給部7には1又は2以上のマスフ
ローコントローラ711、712・・・及び開閉弁72
1、722・・・を介して接続されたプラズマ原料ガス
のガス源731、732・・・が含まれる。またプラズ
マ室1を囲繞して、上下2つの環状の管と該管を連通す
る複数の縦の管からなる冷却管8が設置され、その内部
に冷却水を流すことで、この装置の温度上昇を防いでい
る。
【0003】この装置によると、ガス供給部7からプラ
ズマ原料ガスがプラズマ室1内に導入される。同時に、
フィラメント3両端に電圧印加されることによりフィラ
メント3が1000〜3000℃程度の温度にまで加熱
されて熱電子が放出されるとともに、フィラメント3と
プラズマ室1との間に40〜100V程度の放電電圧が
印加され、これらにより前記導入されたプラズマ原料ガ
スが電離してプラズマPが生成される。さらにイオン引
き出し電極系6に印加される電圧により、プラズマPか
らイオンが引き出されて加速され、イオンビームIが形
成される。
【0004】このときプラズマ室1内部では、永久磁石
により形成されたカスプ磁場によりカスプラインB1に
沿って効率よくプラズマPの封じ込めが行われる。この
プラズマPは個々の永久磁石2に近接した領域B2でプ
ラズマ室1と接し、プラズマP中の熱が領域B2を介し
てプラズマ室1の周方向及び近接した永久磁石2に主に
熱伝導により伝わるため、領域B2は非常に高温にな
る。また、永久磁石2は、その磁力をプラズマ室1内へ
効率よく及ぼすために、室1の磁石2取り付け部分の厚
みを小さくする等してできるだけ室1内部に近くなるよ
うに配置されているため、プラズマP中の熱は容易に磁
石2に伝導する。さらに、永久磁石2の材質には、一般
に小型で大きな磁力が得られる希土類元素が用いられる
が、その熱伝導効率はプラズマ室1に通常用いられるス
テンレス鋼とほぼ同程度であるため領域B2からプラズ
マ室1に伝導した熱は磁石2にも同様に伝導する。さら
に、磁石2は体積が小さいために伝導した熱により全体
が容易に温度上昇し、表面積が小さいために外部に熱が
放出され難い。これらの結果、磁石2はプラズマPの発
生に伴い容易に高温になり、温度劣化し易い。しかし、
磁石2の磁力が低下しない耐熱温度は100〜300℃
程度であるため、水冷管8の縦の管を磁石2近傍に配置
することで磁石2周辺の温度を低下させている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この方
法では磁石2の配置に対応させて水冷管を配置しなけれ
ばならないため、装置の構造が制約されて装置が大型
化、複雑化する。また、前述したようにプラズマP中の
熱は主に伝導により永久磁石2に伝わるため、磁石2を
プラズマ室1から若干離して配置することも考えられる
が、この方法では磁石2の固定が困難で実用化し難い。
【0006】そこで本発明は、プラズマ室壁に沿って磁
石が配置されたバケット型イオン源装置であって、該装
置を大型化、複雑化することなく、該磁石の温度上昇を
抑えることができるバケット型イオン源装置を提供する
ことを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決する本発
明のバケット型イオン源装置は、カスプ磁場形成のため
にプラズマ室壁に沿って配設される磁石と該プラズマ室
壁との間に断熱材を介在させたことを特徴とする。前記
断熱材の材質は、前記磁石よりも熱伝導率が低く、耐熱
性に優れ、非磁性体であれば特に限定されないが、中で
も熱伝導率は0.1kcal/m・h・℃以下であるこ
とが望ましく、このとき断熱材の熱伝導率はプラズマ室
の熱伝導率より大幅に低くなり、プラズマ室内で発生し
た熱は主にプラズマ室周方向に伝導するようになる。ま
た、耐熱温度は200℃以上であることが望ましい。こ
のような断熱材の材質として、グラスウール、ロックウ
ール、石綿、バーミュライト、珪酸カルシウムその他の
セラミックス及びこれらの組合せ等を挙げることができ
る。
【0008】前記断熱材は所定のカスプ磁場形成に支障
の無い範囲でその厚み及び体積を大きくすることがで
き、このとき磁石への熱伝導が遅くなり、その温度上昇
が低減する。同様に、前記断熱材は所定のカスプ磁場形
成に支障の無い範囲でその表面積を大きくすることがで
き、このとき外部へ熱が放出され易く、その温度上昇が
低減する。
【0009】前記磁石には永久磁石等を用いることがで
きる。
【0010】
【作用】本発明のバケット型イオン源装置によると、フ
ィラメント室壁に沿って配設される磁石と該プラズマ室
壁との間に、該磁石より熱伝導率の低い材質からなる断
熱材を配置する。これによりプラズマ室内部に生成され
たプラズマとプラズマ室壁との接点部分から、プラズマ
室壁を介して該磁石へ伝導する熱が低減し、該磁石の温
度上昇による劣化が抑制される。
【0011】前記断熱材の熱伝導率がプラズマ室壁の熱
伝導率より大幅に低いときには、前記プラズマからプラ
ズマ室壁に伝導する熱は主に該プラズマ室周方向に伝導
するため、該磁石の温度上昇による劣化は一層効率良く
抑制される。
【0012】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。図1は本発明の1実施例であるバケット型イオン
源装置の概略構成図であり、図2は図1に示す装置の磁
石付近の拡大断面図である。この装置は、図3、図4に
示す従来装置において、永久磁石2の温度上昇を抑制す
るために永久磁石2とプラズマ室1との間に断熱材9が
挟着され、また、冷却管8は有していない。その他の構
成は図3、図4に示す従来装置と同様であり、その動作
も同様である。
【0013】なお、ここでは断熱材9の材質には珪酸カ
ルシウム(熱伝導率0.06kcal/m・h・℃(2
00℃))を用い、プラズマ室1の材質にはステンレス
鋼(SUS316)(熱伝導率14kcal/m・h・
℃(0〜100℃))を用いた。この結果、プラズマ室
1内でのプラズマP生成に伴い発生する熱が領域B2を
介して永久磁石2に伝導するのが抑制され、永久磁石2
の温度上昇による劣化が防がれる。また、断熱材9の設
置によって装置のその他の部分の構造が冷却管による制
約を受けることがなく、装置が大型化、複雑する恐れが
ない。
【0014】
【発明の効果】本発明によると、プラズマ室壁に沿って
磁石が配置されたバケット型イオン源装置であって、該
装置を大型化、複雑化することなく、該磁石の温度上昇
を抑えることができるバケット型イオン源装置を提供す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のバケット型イオン源装置の一実施例の
概略構成を示す図である。
【図2】図1に示す装置の磁石付近の拡大断面図であ
る。
【図3】従来のバケット型イオン源装置例の概略構成を
示す図である。
【図4】図3に示す装置のX−X線切断端面図である。
【符号の説明】
1 プラズマ室 2 永久磁石 3 フィラメント 4、5 絶縁体 6 イオン引き出し電極系 7 プラズマ原料ガス供給部 8 冷却管 9 断熱材 P プラズマ B1 カスプライン I イオンビーム

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カスプ磁場形成のためにプラズマ室壁に
    沿って配設される磁石と該プラズマ室壁との間に断熱材
    を介在させたことを特徴とするバケット型イオン源装
    置。
JP6053466A 1994-03-24 1994-03-24 バケット型イオン源装置 Withdrawn JPH07262948A (ja)

Priority Applications (1)

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JP6053466A JPH07262948A (ja) 1994-03-24 1994-03-24 バケット型イオン源装置

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JP6053466A JPH07262948A (ja) 1994-03-24 1994-03-24 バケット型イオン源装置

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JPH07262948A true JPH07262948A (ja) 1995-10-13

Family

ID=12943648

Family Applications (1)

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JP6053466A Withdrawn JPH07262948A (ja) 1994-03-24 1994-03-24 バケット型イオン源装置

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JP (1) JPH07262948A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09129151A (ja) * 1995-11-06 1997-05-16 Hitachi Ltd 負イオン源装置
JP2012190658A (ja) * 2011-03-10 2012-10-04 Nissin Ion Equipment Co Ltd イオン源
JP2013225521A (ja) * 2013-06-17 2013-10-31 Hitachi High-Technologies Corp 電子銃

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012190658A (ja) * 2011-03-10 2012-10-04 Nissin Ion Equipment Co Ltd イオン源
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