JPH0726202A - 水性塗料用樹脂組成物 - Google Patents

水性塗料用樹脂組成物

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JPH0726202A
JPH0726202A JP5174209A JP17420993A JPH0726202A JP H0726202 A JPH0726202 A JP H0726202A JP 5174209 A JP5174209 A JP 5174209A JP 17420993 A JP17420993 A JP 17420993A JP H0726202 A JPH0726202 A JP H0726202A
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JP
Japan
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resin
parts
reaction product
reaction
diisocyanate compound
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JP5174209A
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English (en)
Inventor
Chika Tagaito
親 田垣内
Atsushi Miyagaki
敦志 宮垣
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DIC Corp
Original Assignee
Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 一分子中に1個の水酸基を有するヒドロキシ
カルボン酸およびイソシアネート化合物、就中、ジイソ
シアネート化合物との反応生成物及び/又は一分子中に
2個の水酸基を有するヒドロキシカルボン酸、イソシア
ネート化合物、就中、ジイソシアネート化合物と、ポリ
アルキレングリコール及びその誘導体と、必要に応じ
て、1官能のアルコールをも用いて得られる反応生成物
と、乾性油脂肪酸変性エポキシエステルとを反応せしめ
て得られる変性樹脂を、必須の成分として含有すること
から成る;イソシアネート化合物を介して、乾性油変性
エポキシエステル樹脂に、ヒドロキシカルボン酸やポリ
アルキレングリコール及びその誘導体などを付加せしめ
て得られる変性樹脂を、水中に分散せしめて成る、水性
塗料用樹脂組成物。 【効果】 常温乾燥にも、加熱強制乾燥または焼付けな
どにもと、広範囲なる乾燥条件ならびに各種の塗装条件
の下で、優れた耐水性ならびに耐塩水噴霧性などを有
し、なおかつ、塗料安定性にも優れるという、極めて実
用性の高い水性塗料を提供し得るものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規にして有用なる水性
塗料用樹脂組成物に関する。さらに詳細には、本発明
は、イソシアネート化合物を介して、乾性油変性エポキ
シエステル樹脂に、ヒドロキシカルボン酸と、ポリオキ
シアルキレングリコール、ポリオキシアルキレンビスフ
ェノールAエーテルおよび/またはポリオキシアルキレ
ングリコールモノアルキルエーテルとを付加せしめた形
の変性樹脂を、水中に分散せしめることから成る、とり
わけ、耐水性ならびに耐食性などに優れた水性塗料用樹
脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、塗料中の有機溶剤の引火爆発や、
大気汚染や、労働安全衛生上の問題などにより、有機溶
剤系塗料から水系塗料への転換が急がれている。
【0003】車両関係の部品に用いられる防錆用塗料分
野においても、従来の有機溶剤系塗料から水系塗料への
転換が急がれている。
【0004】従来、この種の防錆塗料用樹脂は、乾性油
の持つ常温乾燥性、エポキシ樹脂の持つ密着性と防食性
とを利用して、好んで、乾性油変性エポキシエステル樹
脂が用いられてはいる。
【0005】水性化の手段としても、無水多塩基酸によ
るカルボキシル基の導入や、同じく、α、β−モノエチ
レン性不飽和酸の導入や、ノニオン成分の導入などが図
られ、水性化されてこそいるものの、無水多塩基酸の場
合には安定性が、その他の場合には、耐水性には、自ず
から限界があり、その改良が求められている。
【0006】また、耐水性の不良から、この種の樹脂の
本質的な特徴である防食効果も、著しく損なわれている
のが実状である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、本発明者ら
は、上述した如き従来型乾性油変性エポキシエステル樹
脂の本質的なる諸性能、特に、耐食性などを損なうこと
なしに、とりわけ、耐水性などを強化せしめることを目
的として、鋭意、研究を開始した。
【0008】したがって、本発明が解決しようとする課
題は、一にかかって、とりわけ、耐水性ならびに耐食性
などに優れた塗膜を与え得る、極めて実用性の高い水性
塗料用樹脂組成物を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者らは、
上述した如き発明が解決しようとする課題に照準を合わ
せて、鋭意、検討を重ねた結果、イソシアネート化合物
を介して、乾性油変性エポキシエステル樹脂に、ヒドロ
キシカルボン酸と、ポリオキシアルキレングリコール
と、ポリオキシアルキレンビスフェノールAエーテルお
よび/またはポリオキシアルキレングリコールモノアル
キルエーテルとを付加せしめて得られる形の変性樹脂
が、とりわけ、優れた耐水性ならびに耐食性などを有す
るものであることを見い出すに及んで、ここに、本発明
を完成させるに到った。
【0010】すなわち、本発明は、基本的には、乾性油
で以て変性された形の、いわゆる乾性油変性のエポキシ
エステル樹脂(A)と、一分子中に1個または2個の水
酸基を有するヒドロキシカルボン酸と、ジイソシアネー
ト化合物との反応生成物(B−1)または(B−2)
と、ポリオキシアルキレングリコールおよび/またはポ
リオキシアルキレンビスフェノールAエーテルおよび/
またはポリオキシアルキレングリコールモノアルキルエ
ーテルと、ジイソシアネート化合物との反応生成物(B
−3)、(B−4)または(B−5)とを反応せしめる
ことによって得られるという、特定の形の変性樹脂を、
必須の樹脂成分として含有することから成る、極めて実
用性の高い水性塗料用樹脂組成物を提供しようとするも
のであるし、
【0011】具体的には、それぞれ、乾性油変性エポキ
シエステル樹脂(A)と;一分子中に1個の水酸基を有
するヒドロキシカルボン酸(b−1)およびジイソシア
ネート化合物(b−2)の反応生成物(B−1);一分
子中に2個の水酸基を有するヒドロキシカルボン酸(b
−3)、ジイソシアネート化合物(b−2)および1官
能のアルコール(b−4)の反応生成物(B−2);ポ
リオキシアルキレングリコール(b−5)、ジイソシア
ネート化合物(b−2)および1官能のアルコール(b
−4)の反応生成物(B−3);ポリオキシアルキレン
ビスフェノールAエーテル(b−6)、ジイソシアネー
ト化合物(b−2)および1官能のアルコール(b−
4)の反応生成物(B−4);および/またはポリオキ
シアルキレングリコールモノアルキルエーテル(b−
7)およびジイソシアネート化合物(b−2)の反応生
成物(B−5)とを反応せしめて得られる形の変性樹脂
を、必須の樹脂成分として含有することから成る、極め
て実用性の高い水性塗料用樹脂組成物を提供しようとす
るものであるし、
【0012】あるいは、乾性油変性エポキシエステル樹
脂(A)と;一分子中に1または2個の水酸基を有する
ヒドロキシカルボン酸と、ジイソシアネート化合物との
反応生成物と;ポリオキシアルキレングリコール、ポリ
オキシアルキレンビスフェノールAエーテルおよび/ま
たはポリオキシアルキレングリコールモノアルキルエー
テルと、ジイソシアネート化合物との反応生成物とを反
応せしめることによって得られる、固形分酸価が20〜
75なる、特定の変性樹脂を必須の樹脂成分として含有
することから成る、極めて実用性の高い水性塗料用樹脂
組成物を提供しようとするものであるし、
【0013】さらには、乾性油変性エポキシエステル樹
脂(A)と;一分子中に1個の水酸基を有するヒドロキ
シカルボン酸(b−1)およびジイソシアネート化合物
(b−2)の反応生成物(B−1);一分子中に2個の
水酸基を有するヒドロキシカルボン酸(b−3)、ジイ
ソシアネート化合物(b−2)および1官能のアルコー
ル(b−4)の反応生成物(B−2);ポリオキシアル
キレングリコール(b−5)、ジイソシアネート化合物
(b−2)および1官能のアルコール(b−4)の反応
生成物(B−3);ポリオキシアルキレンビスフェノー
ルAエーテル(b−6)、ジイソシアネート化合物(b
−2)および1官能のアルコール(b−4)の反応生成
物(B−4);および/またはポリオキシアルキレング
リコールモノアルキルエーテル(b−7)およびジイソ
シアネート化合物(b−2)の反応生成物(B−5)と
を反応せしめて得られる、固形分酸価が20〜75な
る、特定の変性樹脂を、必須の樹脂成分として含有する
ことから成る、極めて実用性の高い水性塗料用樹脂組成
物を提供しようとするものであるし、
【0014】さらにはまた、乾性油変性エポキシエステ
ル樹脂(A)と;一分子中に1個の水酸基を有するヒド
ロキシカルボン酸(b−1)およびジイソシアネート化
合物(b−2)の反応生成物(B−1);一分子中に2
個の水酸基を有するヒドロキシカルボン酸(b−3)、
ジイソシアネート化合物(b−2)および1官能のアル
コール(b−4)の反応生成物(B−2);ポリオキシ
アルキレングリコール(b−5)、ジイソシアネート化
合物(b−2)および1官能のアルコール(b−4)の
反応生成物(B−3);ポリオキシアルキレンビスフェ
ノールAエーテル(b−6)、ジイソシアネート化合物
(b−2)および1官能のアルコール(b−4)の反応
生成物(B−4);および/またはポリオキシアルキレ
ングリコールモノアルキルエーテル(b−7)およびジ
イソシアネート化合物(b−2)の反応生成物(B−
5)とを反応せしめて得られる、固形分酸価が20〜7
5であって、しかも、ポリオキシアルキレングリコール
(b−5)、ポリオキシアルキレンビスフェノールAエ
ーテル(b−6)および/またはポリオキシアルキレン
グリコールモノアルキルエーテル(b−7)の合計が
0.1〜25.0重量%なる範囲内であるという、特定
の変性樹脂を、必須の樹脂成分として含有することから
成る、極めて実用性の高い水性塗料用樹脂組成物を提供
しようとするものであるし、
【0015】そして、さらには、一分子中に2個の水酸
基を有するヒドロキシカルボン酸(b−3)、ジイソシ
アネート化合物(b−2)およびポリオキシアルキレン
グリコールモノアルキルエーテル(b−7)の反応生成
物(B−6)と、乾性油変性エポキシエステル樹脂
(A)とを反応せしめるか、あるいは、一分子中に2個
の水酸基を有するヒドロキシカルボン酸(b−3)、ジ
イソシアネート化合物(b−2)、ポリオキシアルキレ
ングリコールモノアルキルエーテル(b−7)および1
官能のアルコール(b−4)の反応生成物(B−7)
と、乾性油変性エポキシエステル樹脂(A)とを反応せ
しめて得られる、固形分酸価が20〜75なる範囲内の
変性樹脂であって、しかも、ポリオキシアルキレングリ
コールモノアルキルエーテル(b−7)が0.1〜2
5.0重量%なる範囲内の変性樹脂を、必須の樹脂成分
として含有することから成る、極めて実用性の高い水性
塗料用樹脂組成物を提供しようとするものである。
【0016】ここにおいて、本発明の水性塗料用樹脂組
成物の必須の一構成成分である、上記した乾性油変性エ
ポキシエステル樹脂(A)としては、たとえば、エポキ
シ樹脂類の20〜80重量%と、脂肪酸類の80〜20
重量%とを用いて得られるものを使用するのが適切であ
る。
【0017】この際に、エポキシ樹脂類が20重量%未
満の場合には、どうしても、耐食性などが劣るようにな
るし、一方、80重量%を超えて余りに多くなる場合に
は、どうしても、得られる変性樹脂の粘度が高くなり易
く、取り扱いにくくなり、ひいては、作業性を悪化させ
る処となる。
【0018】このエポキシ樹脂類の好ましい使用量の範
囲としては、40〜70重量%が適切である。
【0019】また、脂肪酸類の使用量が20重量%未満
の場合には、どうしても、耐水性などが悪くなるし、一
方、80重量%を超えて余りに多くなる場合には、どう
しても、塗膜の初期乾燥性が遅くなる処となり、それが
ために、どうしても、ハンドリング性が悪くなる。
【0020】この脂肪酸類の好ましい使用量の範囲とし
ては、30〜70重量%が適切である。
【0021】当該乾性油変性エポキシエステル樹脂は、
たとえば、次のようにして調製される。その調製の方法
は、特に限定されるものではなく、公知慣用の方法によ
り製造することが出来る。たとえば、エポキシ樹脂と脂
肪酸を窒素ガス還流中において150〜250℃で加熱
攪拌して得られる。その際に、縮合水の除去のためとし
て、トルエンやキシレンなどを還流させて行ってもよい
し、あるいは、ジブチル錫ジラウレート、水酸化リチウ
ムまたは酢酸亜鉛などのような、各種の触媒の存在下に
おいて、反応を行ってもよい。
【0022】使用できるエポキシ樹脂として、特に制限
こそはないものの、ビスフェノール型エポキシ樹脂と、
脂肪族系エポキシ化合物との、いずれでもよい。市販の
エポキシ樹脂として特に代表的なもののみを例示するに
とどめれば、「エピクロン830、850、1050、
2055、4050、4055、7055もしくはEX
A−1514」[以上、大日本インキ化学工業(株)製
品]をはじめ、
【0023】さらには、「エピコート 828、100
1、1002、1004、1007もしくは1009」
(以上、オランダ国シェル社製品):または「デナコー
ル EX−611、EX−512、EX−411、EX
−421、EX−301、EX−201、321もしく
はEX−212」[以上、ナガセ化成工業(株)製品]
などである。
【0024】これらのエポキシ樹脂は、単独使用でも2
種以上の併用でもよいことは、勿論である。
【0025】また、使用できる乾性油脂肪酸としては、
特に制限がある訳ではないが、当該乾性油脂肪酸として
特に代表的なもののみを例示するにとどめれば、桐油、
亜麻仁油、ヒマシ油、大豆油、脱水ヒマシ油、サフラワ
ー油または綿実油などから得られるような脂肪酸などで
ある。
【0026】これらは、単独使用でも2種以上の併用で
もよいことは勿論である。
【0027】次いで、ジイソシアネート化合物と、水酸
基含有物質との反応生成物を得る方法について説明をす
ることにするが、本発明においては、いずれも、前述し
た乾性油変性エポキシエステル樹脂との反応に供するた
めに製造されるものである。
【0028】ところで、前記した、一分子中に1個の水
酸基を有するヒドロキシカルボン酸(b−1)と、ジイ
ソシアネート化合物(b−2)との当量比を1.0〜
1.1:2.0とし、また、それぞれ、一分子中に2個
の水酸基を有するヒドロキシカルボン酸(b−3)と、
ジイソシアネート化合物(b−2)との当量比、あるい
は、該ヒドロキシカルボン酸(b−3)と、ジイソシア
ネート化合物(b−2)と、1官能のアルコール(b−
4)の当量比を2.0:4.0:1.0〜1.1とし、
【0029】さらに、前記した、それぞれ、一分子中に
2個の水酸基を有するヒドロキシカルボン酸(b−3)
と、ジイソシアネート化合物(b−2)と、ポリオキシ
アルキレングリコールモノアルキルエーテル(b−7)
との反応生成物(B−6)の当量比を、あるいは、該ヒ
ドロキシカルボン酸(b−3)と、ジイソシアネート化
合物(b−2)と、ポリオキシアルキレングリコールモ
ノアルキルエーテル(b−7)と、さらに、必要に応じ
て用いられる1官能のアルコール(b−4)との反応生
成物(B−7)の当量比を、後者の場合には、(b−
7)と(b−4)とを合わせた形で以て、2.0:4.
0:1.0〜1.1のようにして、反応を行うのが適切
である。
【0030】一分子中に1個の水酸基を有するヒドロキ
シカルボン酸(b−1)と、ジイソシアネート化合物
(b−2)との当量比を1.0〜1.1:2.0にする
のは、該ヒドロキシカルボン酸(b−1)の当量比が
1.0未満となる場合には、反応生成物中に、未反応の
ジイソシアネート化合物(b−3)が残留するようにな
り易いし、乾性油変性エポキシエステル樹脂(A)との
反応時に、粘度が異常に高くなったり、ゲル化するに到
ったりするようになるので、決して適切ではなく、一
方、此の当量比が1.1を超える場合には、反応生成物
が、乾性油変性エポキシエステル樹脂(A)との反応効
率を低下させる処となるし、ひいては、水分散性ならび
に耐食性などが悪くなるので、いずれの場合も好ましく
ない。
【0031】同じく、一分子中に2個の水酸基を有する
ヒドロキシカルボン酸(b−3)と、ジイソシアネート
化合物(b−2)および1官能のアルコール(b−4)
との当量比を2.0:4.0:1.0〜1.1にするの
は、該ヒドロキシカルボン酸(b−3)と、ジイソシア
ネート化合物(b−2)との当量比が2.0:4.0未
満となる場合も、これを超える場合にも、反応生成物の
粘度が高くなったり、ポリマー化する処となったりし
て、該ヒドロキシカルボン酸(b−3)およびジイソシ
アネート化合物(b−2)が、反応生成物中に、そのま
ま残留したりする処となり易いし、
【0032】また、1官能アルコール(b−4)の当量
比が1.0未満になる場合には、乾性油変性エポキシエ
ステル樹脂(A)との反応時に、粘度が異常に高くなっ
たり、ゲル化するに到ったりする処となるので適切では
なく、一方、1.1を超える場合には、反応生成物が、
乾性油変性エポキシエステル樹脂(A)との反応効率を
低下させる処となるし、ひいては、水分散性ならびに耐
食性などが悪くなるので、いずれの場合も好ましくな
い。
【0033】さらにまた、それぞれ、一分子中に2個の
水酸基を有するヒドロキシカルボン酸(b−3)と、ジ
イソシアネート化合物(b−2)と、ポリオキシアルキ
レングリコールモノアルキルエーテル(b−7)との当
量比を、あるいは、該ヒドロキシカルボン酸(b−3)
と、ジイソシアネート化合物(b−2)と、ポリオキシ
アルキレングリコールモノアルキルエーテル(b−7)
および1官能のアルコール(b−4)との当量比を2.
0:4.0:1.0〜1.1にするのは、該ヒドロキシ
カルボン酸(b−3)と、ジイソシアネート化合物(b
−2)との当量比が2.0:4.0未満である場合に
も、これを超える場合にも、
【0034】反応生成物の粘度が高くなったり、ポリマ
ーする処となったり、該ヒドロキシカルボン酸(b−
3)およびジイソシアネート化合物(b−2)が、反応
生成物中に、そのまま残留したりする処となるので好ま
しくないし、また、そのうちのポリオキシアルキレング
リコールモノアルキルエーテルおよび1官能アルコール
の当量比が1.0未満になる場合には、乾性油変性エポ
キシエステル樹脂(A)との反応時に、粘度が異常に高
くなったり、ゲル化するに到ったりする処となるので適
切ではなく、一方、1.1を超える場合には、反応生成
物と、乾性油変性エポキシエステル樹脂(A)との反応
効率が低下する処となるし、ひいては、水分散性ならび
に耐食性などが悪くなるので、いずれの場合も好ましく
ない。
【0035】前記した、一分子中に1個または2個の水
酸基を有するヒドロキシカルボン酸と、ジイソシアネー
ト化合物との反応生成物は、次のようにして調製され
る。その調製方法は、特に、限定されるものではなく
て、公知慣用の方法に従えばよい。
【0036】たとえば、一分子中に1個の水酸基を有す
るヒドロキシカルボン酸と、ジイソシアネート化合物と
を、窒素気流中において、攪拌しながら、室温から10
0℃の温度範囲で反応を行う、というものである。
【0037】反応熱が制御できないようであれば、どち
らかの原料を、滴下せしめるという方法もある。
【0038】この際に、反応触媒は使ってもよいし、使
わなくともよいが、かかる反応触媒として特に代表的な
もののみを例示するにとどめれば、ジブチル錫ジラウレ
ート、ジブチル錫ジオクテート、酢酸カリウム、ステア
リン酸亜鉛またはオクチル酸錫の如き、各種の金属塩;
あるいは、トリエチルアミン、トリエチレンジアミンま
たはモルホリンの如き、各種の含窒素化合物などであ
る。
【0039】また、反応生成物の粘度が高い場合には、
次のような溶剤を、予め、共存させておいて反応を行え
ばよい。こうした溶剤としては、特に限定されるもので
はないが、特に代表的なもののみを例示するにとどめれ
ば、次のようなものがある。
【0040】すなわち、ベンゼン、トルエン、キシレ
ン、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸n−ブチル、シクロ
ヘキサン、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソ
ブチルケトン、セロソルブアセテート、テトラヒドロフ
ランまたはシクロヘキサノンなどが挙げられる。
【0041】さらにもう一例を挙げるとすれば、一分子
中に2個の水酸基を有するヒドロキシカルボン酸(b−
3)と、ジイソシアネート化合物(b−2)とを、窒素
気流中において、攪拌しながら、室温から100℃の温
度範囲で反応を行うというものである。
【0042】その際に、イソシアネート含有率(NCO
%)が所定値になった処で、1官能のアルコール(b−
4)を投入して反応を続行せしめる、というものであ
る。
【0043】万が一、反応熱が制御できないようであれ
ば、いずれかの原料を滴下するという方法もある。この
ときに、反応触媒は使ってもよいし、使わなくともよい
が、当該反応触媒としては、前述したような、各種の金
属塩または含窒素化合物などが挙げられる。
【0044】また、反応生成物の粘度が高い場合には、
前述したような、いわゆる芳香族炭化水素系、エステル
系、ケトン系、セロソルブ系とか、テトラヒドロフラン
などのような溶剤を、予め、共存させて反応を行えばよ
いことも、勿論である。
【0045】さらに、もう一例を挙げるとすれば、一分
子中に2個の水酸基を有するヒドロキシカルボン酸(b
−3)と、ジイソシアネート化合物(b−2)とを、窒
素気流中において、攪拌しながら、室温から100℃の
温度範囲で反応を行うというものである。
【0046】NCO%が所定値になった時点で、ポリオ
キシアルキレングリコールモノアルキルエーテル(b−
7)を、さらに、必要に応じて、1官能のアルコール
(b−4)をも投入して反応を続行せしめる、というも
のである。
【0047】反応熱が制御できないようであれば、いず
れかの原料を滴下するという方法もあるし、このさい
に、必要ならば、前述したような反応触媒が用いられ得
るし、また、反応生成物の粘度が高い場合は、同様に、
前述したような溶剤を、予め、共存させて反応を行う、
というようにしてもよい。その際に使用できる溶剤とし
ては、勿論、前述したようなものが用いられ得る。
【0048】この反応に使用される、それぞれ、一分子
中に1または2個の水酸基を有するヒドロキシカルボン
酸:(b−1)または(b−3)としては、特に制限は
ないが、それらのうちでも特に代表的なもののみを例示
するにとどめれば、ヒドロキシピバリン酸、グリコール
酸、乳酸、3−ヒドロキシプロピオン酸、2−ヒドロキ
シ酪酸、3−ヒドロキシ酪酸、4−ヒドロキシ酪酸もし
くは2−ヒドロキシイソ酪酸などをはじめ、
【0049】2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン
酸、3−ヒドロキシ吉草酸、5−ヒドロキシ吉草酸、1
0−ヒドロキシオクタデカン酸、2ーヒドロキシシクロ
ヘキサンカルボン酸、クエン酸、酒石酸、ジメチロール
プロピオン酸、3−ヒドロキシグルタル酸、L−ロイシ
ン酸、α,β−ヒドロキシヒドロケイ皮酸、グリセリン
酸、マンデル酸もしくはリンゴ酸などである。
【0050】これらは、それぞれ、単独使用でもよい
し、2種類以上の併用でもよい。
【0051】同じく、ジイソシアネート化合物(b−
2)の方も、特に制限はないが、それらのうちでも特に
代表的なもののみを例示するにとどめれば、2,4−ト
ルエンジイソシアネート、2,6−トルエンジイソシア
ネート、m−キシリレンジイソシアネート、p−キシリ
レンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネー
ト、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートもし
くはリジンジイソシアネート(学名=2,6−ジイソシ
アネートメチルカプロエート)をはじめ、
【0052】4,4−メチレンビス(シクロヘキシルイ
ソシアネート)、メチルシクロヘキサン2,4−(ない
しは2,6−)ジイソシアネート、1,3−(イソシア
ナートメチル)シクロヘキサン、イソホロンジイソシア
ネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、
ダイマー酸ジイソシアネートなどである。
【0053】これらは、単独使用でも、2種類以上の併
用でもよい。
【0054】さらに、1官能のアルコール(b−4)に
ついても、特に制限はないが、それらのうちでも特に代
表的なもののみを例示するにとどめれば、メチルアルコ
ール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イ
ソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、イソブ
チルアルコール、sec−ブチルアルコール、ter−
ブチルアルコール、n−アミルアルコール、イソアミル
アルコール、ter−アミルアルコール、ネオペンチル
アルコール、n−ヘキシルアルコール、シクロヘキシル
アルコール、n−ヘプチルアルコールもしくはn−オク
チルアルコールをはじめ、
【0055】カプリルアルコール、n−ノニルアルコー
ル、n−デシルアルコールラウリルアルコール、ミスチ
リルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコ
ール、アリルアルコ−ル、フルフリルアルコール、ベン
ジルアルコール、メチルセロソルブ、エチルセロソル
ブ、ブチルセロソルブ、メチルカルビトール、エチルカ
ルビトール、ブチルカルビトール、β−ヒドロキシエチ
ルアクリレート、β−ヒドロキシエチルメタクリレー
ト、β−ヒドロキシプロピルアクリレートもしくはβ−
ヒドロキシプロピルメタクリレートなどである。
【0056】これらは、単独使用でも2種類以上の併用
でもよいことは、勿論である。
【0057】さらにまた、ポリオキシアルキレングリコ
ールモノアルキルエーテル(b−7)についても、特に
制限はないが、それらのうちでも特に代表的なもののみ
を例示するにとどめれば、「ユニオックス M−40
0、M−550、M−1000、M−2000もしくは
M−4000」[以上、日本油脂(株)社製品]、「M
−PEG CP400、CP2500もしくはCP50
00」[以上、第一工業製薬(株)製品]などであり、
これらは、単独使用でも2種類以上の併用でもよい。
【0058】また、ポリオキシアルキレングリコール
(b−5)および/またはポリオキシアルキレンビスフ
ェノールAエーテル(b−6)と、ジイソシアネート化
合物(b−2)および1官能のアルコール(b−4)と
の当量比を2.0:4.0:1.0〜1.1となるよう
にして、反応を行うのが適切である。
【0059】ポリオキシアルキレングリコール(b−
5)および/またはポリオキシアルキレンビスフェノー
ルAエーテル(b−6)と、ジイソシアネート化合物
(b−2)および1官能アルコール(b−4)との当量
比を同上のようにして反応を行うのは、(b−5)およ
び/または(b−6)と、(b−2)との当量比が2.
0:4.0未満であったり、これを超えたような場合に
は、どうしても、反応生成物の粘度が高くなったり、ポ
リマー化する処となったり、(b−5)および/または
(b−6)とか、(b−2)とかが、反応生成物中に、
そのまま残留したりする処となるので好ましくないし、
【0060】1官能のアルコール(b−4)の当量比が
1.0未満になる場合にも、乾性油変性エポキシエステ
ル樹脂(A)との反応時に、粘度が異常に高くなった
り、ゲル化するに到ったりするので、これまた、適切で
はなく、一方、1.1を超える場合にも、反応生成物
と、乾性油変性エポキシエステル樹脂(A)との反応効
率が低下する処となり、ひいては、水分散性ならびに耐
食性などが悪くなる傾向にあるので、いずれの場合も好
ましくない。
【0061】同じように、ポリオキシアルキレングリコ
ールモノアルキルエーテル(b−7)と、ジイソシアネ
ート化合物(b−2)との当量比を1.0〜1.1:
2.0のようにして、反応を行うのが適切である。
【0062】(b−7)と(b−2)との当量比1.0
〜1.1:2.0で反応を行うのはb−7)が残留し、
ひいては、乾性油変性エポキシエステル樹脂(A)との
反応時に、粘度が異常に高くなったり、ゲル化するに到
ったりするので、適切ではなくなる、というものであ
り、当量比が1.1を超えると、どうしても、反応生成
物と、乾性油変性エポキシエステル樹脂(A)との反応
効率が低下し、ひいては、水分散性ならびに耐食性など
が悪くなるので、好ましくない。
【0063】当該反応生成物(B−5)は、次のように
して調製されるが、その方法は、特に限定されるもので
はなく、したがって、公知慣用の方法に従って調製する
ことができる。
【0064】すなわち、たとえば、ポリオキシアルキレ
ングリコール(b−5)および/またはポリオキシアル
キレンビスフェノールAエーテル(b−6)と、ジイソ
シアネート化合物(b−2)とを、窒素気流中におい
て、攪拌しながら、室温から100℃の温度範囲で反応
を行うというものである。
【0065】NCO%が所定の値になった処で、1官能
のアルコール(b−4)を投入して反応を続行せしめ
る、というものであり、反応熱が制御できないようであ
れば、いずれかの原料を滴下するというような方法もあ
る。この際に、反応触媒は使ってもよいし、使わなくと
もよいが、そうした反応触媒としては、前述したよう
な、各種の金属塩や含窒素化合物などが、特に代表的な
ものである。
【0066】また、反応生成物の粘度が高い場合には、
予め、前述したような、いわゆる芳香族炭化水素系、エ
ステル系、ケトン系、セロソルブ系とか、テトラヒドロ
フランなどのような溶剤を共存せしめて、反応を行えば
よいことは、勿論である。
【0067】もう一つ例を挙げるとすれば、ポリオキシ
アルキレングリコールモノアルキルエーテル(b−5)
と、ジイソシアネート化合物(b−2)とを、窒素気流
中において、攪拌しながら、室温から100℃の温度範
囲で反応を行う、というものである。
【0068】此の場合にも、反応熱が制御できないよう
であれば、どちらかの原料を滴下する方法もあるし、こ
の際に、反応触媒は使ってもよいし、使わなくともよい
が、かかる反応触媒としては、たとえば、前述したよう
な、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジオクテー
ト、酢酸カリウム、ステアリン酸亜鉛またはオクチル酸
錫の如き、各種の金属塩;あるいは、トリエチルアミ
ン、トリエチレンジアミンまたはモルホリンの如き、各
種の含窒素化合物などが特に代表的なものである。
【0069】また、反応生成物の粘度が高い場合には、
予め、次のような溶剤を共存させて反応を行えばよい。
使用できる溶剤としては、特に限定されるものではない
が、それらのうちでも特に代表的なもののみを例示する
にとどめれば、ベンゼン、トルエン、キシレン、酢酸メ
チル、酢酸エチル、酢酸n−ブチル、アセトン、メチル
エチルケトン、セロソルブアセテート、テトラヒドロフ
ランまたはシクロヘキサノンなどである。
【0070】此の場合の反応で以て使用されるポリオキ
シアルキレングリコール(b−5)としては、特に制限
はないが、それらのうちでも特に代表的なもののみを例
示するにとどめれば、「PEG 200、300、40
0、600、1000、1500、1540、200
0、4000、6000、6000P、11000もし
くは20000」、「ユニオール D−400もしくは
D−2000」または「ユニセーフ DC−1100も
しくはDC−1800」[以上、日本油脂(株)製
品]、
【0071】あるいは「PEG 200、300、40
0、600、1000、1500、1540、200
0、4000、6000、10000もしくは2000
0」[以上、第一工業製薬(株)製]などであるが、こ
れらは単独使用でも2種類以上の併用でもよい。
【0072】また、此の場合の反応で以て使用されるポ
リオキシアルキレンビスフェノールAエーテル(b−
6)としては、特に制限はないが、それらのうちでも特
に代表的なもののみを例示するにとどめれば、「ユニオ
ール DA−350F、DA−400、DB−400、
DB−900もしくはDB−2000」[日本油脂
(株)製品]などであるが、これらは単独使用でも2種
類以上の併用でもよい。
【0073】さらに、此の場合の反応で以て使用される
ポリオキシアルキレングリコールモノアルキルエーテル
(b−7)としては、特に制限はないが、それらのうち
でも特に代表的なもののみを例示するにとどめれば、
「ユニオックス M−400、M−550、M−100
0、M−2000もしくはM−4000」[日本油脂
(株)社製品]または「M−PEG CP400、CP
2500もしくはCP5000」[第一工業製薬(株)
製品]などであるが、これらは単独使用でも2種類以上
の併用でもよい。
【0074】別に、ジイソシアネート化合物(b−2)
についても、特に制限はないものの、それらのうちでも
特に代表的なもののみを例示するにとどめれば、既述し
たような、2,4−トルエンジイソシアネート、2,6
−トルエンジイソシアネート、m−キシリレンジイソシ
アネート、p−キシリレンジイソシアネート、ヘキサメ
チレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタン
ジイソシアネート、リジンジイソシアネート(学名=
2,6−ジイソシアネートメチルカプロエート)もしく
は4,4−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネー
ト)などをはじめ、
【0075】メチルシクロヘキサン2,4−(ないしは
2,6−)ジイソシアネート、1,3−(イソシアナー
トメチル)シクロヘキサン、イソホロンジイソシアネー
ト、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネートもしく
はダイマー酸ジイソシアネートなどであって、これら
は、単独使用でも2種類以上の併用でもよいことは、勿
論である。
【0076】同じく、1官能のアルコールについても、
特に制限こそないものの、それらのうちでも特に代表的
なもののみを例示するにとどめれば、これまた、前述し
たような、メチルアルコール、エチルアルコール、n−
プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブ
チルアルコール、イソブチルアルコール、sec−ブチ
ルアルコール、tert−ブチルアルコール、n−アミ
ルアルコール、イソアミルアルコール、tert−アミ
ルアルコール、ネオペンチルアルコール、n−ヘキシル
アルコール、シクロヘキシルアルコール、n−ヘプチル
アルコールもしくはn−オクチルアルコールなどをはじ
め、
【0077】カプリルアルコール、n−ノニルアルコー
ル、n−デシルアルコール、ラウリルアルコール、ミス
チリルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアル
コール、アリルアルコ−ル、フルフリルアルコール、ベ
ンジルアルコール、メチルセロソルブ、エチルセロソル
ブ、ブチルセロソルブ、メチルカルビトール、エチルカ
ルビトール、ブチルカルビトール、β−ヒドロキシエチ
ルアクリレート、β−ヒドロキシエチルメタクリレー
ト、β−ヒドロキシプロピルアクリレートもしくはβ−
ヒドロキシプロピルメタクリレートなどであるが、これ
らも、単独使用でも2種類以上の併用でもよい。
【0078】以上が、それぞれ、ジイソシアネート化合
物(b−2)と、それぞれの水酸基含有物質との反応方
法、つまり、(b−2)と各種の水酸基含有物質との反
応生成物である、反応生成物(B−1)〜(B−5)の
調製方法についてのものであるが、このように、別個に
反応させるというのみならず、
【0079】最終的に、目的とする反応生成物たる、い
わゆるモノイソシアネート化合物が得られるのでさえあ
れば、ヒドロキシカルボン酸(b−3)と、ポリオキシ
アルキレングリコール(b−5)、ポリオキシアルキレ
ンビスフェノールAエーテル(b−6)および/または
ポリオキシアルキレングリコールモノアルキルエーテル
(b−7)と、それに、必要によっては、1官能のアル
コール(b−4)をも、残るジイソシアネート化合物
(b−2)とを、一括で、反応せしめるようにしてもよ
いことは、勿論である。
【0080】次には、乾性油変性エポキシエステル樹脂
(A)と、上述したような、種々のタイプのモノイソシ
アネート化合物との反応についての説明に移ることにす
る。ここにおいて、本発明の最終目的物でもあり、しか
も、本発明の必須の樹脂成分でもある、乾性油変性エポ
キシエステル樹脂(A)と、
【0081】ヒドロキシカルボン酸−ジイソシアネート
反応物(すなわち、モノイソシアネート)、ポリオキシ
アルキレングリコール−ジイソシアネート反応物(すな
わち、モノイソシアネート)、ポリオキシアルキレンビ
スフェノールAエーテル−ジイソシアネート反応物(す
なわち、モノイソシアネート)および/またはポリオキ
シアルキレングリコールモノアルキルエーテル−ジイソ
シアネート反応物(すなわち、モノイソシアネート)と
の反応生成物としては、それらの固形分酸価が20〜7
5なる範囲内に調整されたものが、一層、適切である。
【0082】固形分酸価が20未満である場合には、ど
うしても、水に溶け難くなって、好ましからざるものと
なり易く、一方、75を超えて、余りに高くなる場合に
は、どうしても、塗膜の耐食性などが低下して来る処と
なるので、いずれの場合も好ましくない。就中、固形分
酸価が30〜65なる範囲内のものが適切である。
【0083】此の際の反応方法は、特に限定されるもの
ではなくて、公知慣用の方法によればよく、それによ
り、容易に、製造することが出来る。たとえば、乾性油
変性エポキシエステル樹脂(A)と、ヒドロキシカルボ
ン酸−ジイソシアネート反応物(つまり、モノイソシア
ネート)とを、窒素気流中において、攪拌しながら、室
温から100℃の温度範囲で以て反応を行う、というも
のである。
【0084】また、反応生成物の粘度が高い場合には、
次のような溶剤を、予め、共存させておいて反応を行え
ばよい。使用できる溶剤としては、特に限定されるもの
ではなく、次のようなものがある。
【0085】すなわち、それらのうちでも特に代表的な
もののみを例示するにとどめれば、ベンゼン、トルエ
ン、キシレン、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、
アセトン、メチルエチルケトン、セロソルブアセテー
ト、テトラヒドロフランまたはシクロヘキサノンなどの
ような、前述した如き、各種のタイプのものである。
【0086】同じく、本発明の最終目的物であって、し
かも、本発明の必須の樹脂成分でもある、乾性油変性エ
ポキシエステル樹脂(A)と、それぞれ、ヒドロキシカ
ルボン酸−ジイソシアネート反応物(つまり、モノイソ
シアネート)、ポリオキシアルキレングリコール−ジイ
ソシアネート反応物(つまり、モノイソシアネート)、
ポリオキシアルキレンビスフェノールAエーテル−ジイ
ソシアネート反応物(つまり、モノイソシアネート)お
よび/またはポリオキシアルキレングリコールモノアル
キルエーテル−ジイソシアネート反応物(つまり、モノ
イソシアネート)との反応においては、
【0087】ポリオキシアルキレングリコール(b−
5)、ポリオキシアルキレンビスフェノールAエーテル
(b−6)および/またはポリオキシアルキレングリコ
ールモノアルキルエーテル(b−7)を合計した重量%
が0.1〜25.0なる範囲内であり、かつ、固形分酸
価が20〜75なる範囲内に調整されたものの使用が、
特に望ましい。
【0088】ポリオキシアルキレングリコール(b−
5)、ポリオキシアルキレンビスフェノールAエーテル
(b−6)および/またはポリオキシアルキレングリコ
ールモノアルキルエーテル(b−7)が0.1重量%未
満の場合には、どうしても、耐食性などが悪くなり易い
し、一方、25重量%を超えて余りに多くなる場合に
は、どうしても、耐水性などが悪くなり、さらには、耐
食性などにも影響を及ぼす処となるからである。好まし
くは、0.5〜20.0重量%なる範囲内である。
【0089】また、固形分酸価が20.0以下だとどう
しても水に溶け難くなりうまくなく、75以上になる
と、どうしても、塗膜の耐水性(ブリスター発生)と耐
食性が低下してくるため好ましくない。好ましくは、固
形分酸価が30〜65の範囲のものである。
【0090】その際の反応方法は、特に限定されるもの
ではなく、したがって、公知慣用の方法によって、容易
に、調製することが出来る。たとえば、乾性油変性エポ
キシエステル樹脂(A)と、ヒドロキシカルボン酸−ジ
イソシアネート反応物(モノイソシアネート)、ポリオ
キシアルキレングリコール−ジイソシアネート反応物
(モノイソシアネート)、ポリオキシアルキレンビスフ
ェノールAエーテル−ジイソシアネート反応物(モノイ
ソシアネート)および/またはポリオキシアルキレング
リコールモノアルキルエーテル−ジイソシアネート反応
物(モノイソシアネート)を、窒素気流中において、攪
拌しながら、室温から100℃の温度範囲で以て反応を
行う、というものである。
【0091】また、反応生成物の粘度が高い場合には、
予め、前述したような、芳香族炭化水素系、エステル
系、ケトン系またはセロソルブ系をはじめ、さらには、
テトラヒドロフランなどの如き、各種の溶剤を共存せし
めて、反応を行えばよい。
【0092】反応が終了したら、次のような親水性溶剤
を加えて、真空ポンプで以て、反応釜内を真空状態に保
って、非親水性溶剤を除去せしめる。この場合には、親
水性溶剤の沸点が、非親水性溶剤の沸点よりも高いとい
うことが、第一の条件である。こうした親水性溶剤とし
ては、特に限定されるものではないが、それらのうちで
も、特に代表的なもののみを例示するにとどめれば、次
のようなものである。
【0093】すなわち、プロピレングリコールモノメチ
ルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテ
ル、プロピレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、
プロピレングリコールモノイソブチルエーテル、プロピ
レングリコールモノ−t−ブチルエーテル、メチルセロ
ソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、イソプ
ロピルセロソルブ、イソプロピルアルコール、tert
−ブチルアルコール、ブチルアルコールまたはイソブチ
ルアルコールなどであり、これらの単独使用は、勿論の
こと、これらを主体とした、種々の組み合わせになる混
合溶剤をも使用することが出来る。
【0094】このようにして得られた樹脂は、たとえ
ば、水酸化カリウムもしくは水酸化ナトリウムの如き、
各種の無機アルカリ;アンモニア;またはモノメチルア
ミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、モノエチル
アミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、モノ−n
−プロピルアミン、ジメチル−n-プロピルアミン、モ
ノエタノールアミン、ジエタノールアミンもしくはトリ
エタノールアミンなどをはじめ、
【0095】N-メチルエタノールアミン、N-アミノエ
チルエタノールアミン、N-メチルジエタノールアミ
ン、モノイソプロパノールアミン、ジイソプロパノール
アミン、トリイソプロパノールアミンもしくはN,N−
ジメチルプロパノールアミンの如き、各種のアミン類な
どで以て中和される。
【0096】かかる中和剤は、これらから選ばれるとこ
ろの1種または2種以上を使用することができ、7〜1
1なる範囲内のpHとなるように調整される。
【0097】このようにして得られる、本発明の水性塗
料用樹脂組成物は、所望の粘度と濃度とに、水で以て希
釈されたのち、水性塗料として、そのまま、使用するこ
ともできるが、公知慣用の塗料用添加剤である、たとえ
ば、顔料をはじめ、炭酸カルシウム、シリカもしくはタ
ルクの如き、各種の体質顔料または防錆顔料などのよう
な、種々の着色剤類;
【0098】消泡剤、可塑剤または溶剤であるとか、ナ
フテン酸コバルトもしくはナフテン酸鉛の如き、各種の
ドライヤー類を添加したり、さらには、アミノ樹脂、ア
クリル樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂またはポ
リウレタン樹脂の如き、各種の樹脂類であるとか、各種
のエマルジョンまたはラテックスなどのような、種々の
水溶性ないしは水分散性樹脂類と混合して、使用するこ
とも可能である。
【0099】たとえば、ドライヤー類を添加した形のも
のは、常温乾燥塗料としても使用できるし、焼付け塗料
としてもまた、充分に使用できる。勿論、アミノ樹脂を
添加することにより、焼付け塗料として利用もできる
し、また、樹脂類の設計の如何では、紫外線硬化塗料
や、電子線硬化塗料などとしても利用できる。
【0100】これらの、種々の形の塗料組成物は、ディ
ッピング、刷毛塗り、エアスプレー、エアレススプレ
ー、電着またはロール塗りなどのような、種々の塗装方
法ないしは塗装手段で以て、塗装することが出来る。
【0101】その際の被塗装物の例示としては、鉄、非
鉄金属、プラスチック、紙、木材、繊維、コンクリート
またはスレートなどが、特に代表的なものである。
【0102】
【実施例】次に、本発明を実施例および比較例により、
一層、具体的に説明することにするが、本発明は、特
に、これらの実施例のみに限定されるものではない。以
下において、部および%は特に断りの無い限り、すべて
重量基準であるものとする。
【0103】実施例 1 窒素ガス導入管を付け、かつ、攪拌機、温度計およびガ
ラス管を装着した、5リットルのガラス製フラスコに、
亜麻仁油脂肪酸の1,750部および「エピクロン 1
050」(前述社製のビスフェノールA型エポキシ樹
脂)の1,750部を入れ、窒素ガスを吹き込みなが
ら、210℃で5時間のあいだ反応を行ったのち、温度
を100℃にまで降下させてから、トルエンの500部
を加えて、不揮発分が70.3%で、かつ、酸価が2.
5なる、亜麻仁油脂肪酸変性のエポキシエステル樹脂
(A)を得た。以下、これを樹脂(A−1)と略記す
る。
【0104】別に、窒素ガス導入管を付け、しかも、攪
拌機、温度計、滴下用ロートおよび冷却管を装着した、
0.5リットルのガラス製フラスコに、ヒドロキシピバ
リン酸の47.3部およびトルエンの50.2部を入
れ、滴下用ロートからは、2,4−/2,6−が80/
20の重量部比になる、トルエンジイソシアネートの6
9.9部を滴下し、NCO%が10.1%になるまで、
60℃で以て反応を行って得られた反応物(B−1)
を、以下、(B−1−1)と略記する。
【0105】また別に、窒素ガス導入管を付け、かつ、
攪拌機、温度計および冷却管を装着した、2リットルの
ガラス製フラスコに、2,4−/2,6−が80/20
の重量部比なる、トルエンジイソシアネートの16.3
部と、トルエンの19.1部と、「PEG 600」
(前述社製のポリオキシエチレングリコール)の28.
2部とを入れ、70℃において反応を行って、イソシア
ネート基含有率が6.2%になった処で、反応温度を5
0℃にまで落とし、メチルアルコールの1.7部を加え
てから、イソシアネート基含有率が3.0%になるま
で、反応を続けた。
【0106】次いで、これに、上記した樹脂(A−1)
の569.0部と、上記した(B−1−1)の全量とを
加えて、反応温度を60℃にして、イソシアネート基含
有率が0.1%以下となるまで、この反応を行った。
【0107】さらに、ブチルセロソルブの250.0部
を加え、攪拌しながら、120℃で、真空ポンプで以
て、反応釜内を真空状態に保って、トルエンを除去せし
めた。しかるのち、温度を50℃にまで降下させ、トリ
エチルアミンの30.0部を加えることによって、中和
せしめた。
【0108】かくして得られた樹脂は、その不揮発分が
65.7%で、かつ、固形分酸価が40.3なるもので
あった。次いで、この樹脂の60.9部に対し、53.
4部のイオン交換水を加え、よく攪拌することによっ
て、114.3部の水分散体を得た。
【0109】次に示すような塗料組成比に従って、ま
ず、目的とする本発明の水性塗料用樹脂組成物たる塗料
を調製し、次いで、エアスプレー塗装により、トルエン
脱脂した未処理軟鋼板上に、平均乾燥膜厚が41ミクロ
ン(μm)となるように塗装し、
【0110】しかるのち、それぞれ、一つには、20℃
で10日間の乾燥を、二つには、130℃で20分間の
焼き付けを行ってから、40℃で以て、10日間に亘る
耐水性の試験と、三つには、20℃で10日間の乾燥を
行ってから、JIS K−5400に準拠した、1,0
00時間に亘る耐塩水噴霧性の試験(耐食試験)とを行
った。
【0111】 《塗料組成》 水分散体 114.3部 「MA−100」 [三菱化成(株)製のカーボン] 2.0〃 「ホモカル D」 [白石工業(株)製の炭酸カルシウム] 23.0〃 「NS #100」[日東粉化(株)製の炭酸カルシウム] 14.2〃 「P−W−2」 [菊池色素(株)製の防錆顔料] 8.8〃 「BYK−080」[ドイツ国ビーク(BYK)・ヒェミー 0.1〃 社製の消泡剤] 「SN−373」 [サンノプコ(株)製の消泡剤] 0.2〃 「ディックネート 3111」[大日本インキ化学工業 (株)のドライヤー] 0.6〃
【0112】実施例 2 窒素ガス導入管を付けると共に、攪拌機、温度計、滴下
用ロートおよび冷却管を装着した、1リットルのガラス
製フラスコに、ジメチロールプロピオン酸の36.4部
および酢酸エチルの59.4部を入れ、滴下用ロートか
らは、2,4−/2,6−が80/20の重量部比な
る、トルエンジイソシアネートの94.4部を滴下し、
70℃で反応を行って、イソシアネート基含有率が1
2.0%になったことを確認してから、アリルアルコー
ルの7.9部を投入し、イソシアネート基含有率が5.
8%となるまで、反応を行った。かくして得られた反応
物(B−2)を、以下、(B−2−1)と略記する。
【0113】別に、窒素ガス導入管を付け、しかも、攪
拌機、温度計および冷却管を装着した、2リットルのガ
ラス製フラスコに、「ユニオックス M−2000」
(前述社製のポリエチレングリコールモノメチルエーテ
ル)の60.6部と、イソホロンジイソシアネートの
6.7部と、酢酸エチルの28.8部とを仕込み、イソ
シアネート基含有率が1.3%になるまで、70℃で反
応を行った。
【0114】かくして得られた反応物(B−5)を、以
下、(B−5−1)と略記する。
【0115】次に、上述した(B−2−1)の全量と、
実施例1で得られた樹脂(A−1)の569.0部とを
投入し、反応温度を70℃として、イソシアネート基含
有率が0.1%以下になるまで、反応を行った。
【0116】さらに、ブチルセロソルブの310.0部
を加え、120℃に昇温しながら、真空ポンプによっ
て、反応釜内を真空状態に保ち、酢酸エチルとトルエン
とを除去せしめた。
【0117】しかるのち、温度を50℃に降下させ、ト
リエチルアミンの20.0部を加えることによって、中
和せしめた。得られた樹脂は、その不揮発分が64.8
%で、かつ、固形分酸価が26.0なるものであった。
【0118】次いで、この樹脂の61.7部に、52.
6部のイオン交換水を加え、よく攪拌することによっ
て、114.3部の水分散体を得た。以後も、実施例1
と同様にして塗料化せしめ、耐水性試験と耐塩水噴霧性
試験とを行った。この際の平均乾燥膜厚は、41μmで
あった。
【0119】実施例 3 窒素ガス導入管を付けると共に、攪拌機、温度計および
ガラス管を装着した、1リットルのガラス製フラスコ
に、亜麻仁油脂肪酸の140部、サフラワー油脂肪酸の
140部および「エピクロン 4050」(前述社製の
ビスフェノールA型エポキシ樹脂)の420部を入れ、
窒素ガスを吹き込みながら、210℃で5時間のあいだ
反応を行ったのち、温度を100℃にまで降下させてか
ら、トルエンの290部を加えて、不揮発分が70.5
%で、かつ、酸価が2.5なる、乾性油肪酸変性エポキ
シエステル樹脂(A)を得た。以下、これを樹脂(A−
2)と略記する。
【0120】別に、窒素ガス導入管を付けると共に、攪
拌機、温度計、滴下用ロートおよび冷却管を装着した、
1リットルのガラス製フラスコに、10−ヒドロキシオ
クタデカン酸の198.8部およびトルエンの138.
5部を入れ、滴下用ロートから、m−/p−が7/3な
る重量部比の、キシリレンジイソシアネートの124.
3部を滴下し、60℃において、イソシアネート基含有
率が6.0%になるまで、反応を行った。
【0121】ここに得られた反応生成物(B−1)を、
以下、(B−1−2)と略記する。
【0122】また別に、窒素ガス導入管を付けると共
に、攪拌機、温度計および冷却管を装着した、2リット
ルのガラス製フラスコに、「ユニオール DB−40
0」(前述社製のポリオキシプロピレンビスフェノール
Aエーテル)の7.4部と、ヘキサメチレンジイソシア
ネートの12.5部と、それに、トルエンの9.1部と
を量り取り、イソシアネート基含有率がが10.8%に
なるまで、70℃で反応を行ってから、n−ブチルアル
コールの1.4部を加え、イソシアネート基含有率が
5.1%になるまで、反応を続けた。
【0123】かくして得られた反応物(B−4)を、以
下、(B−4−1)と略記する。
【0124】その次に、上記した樹脂(A−2)の56
7.4部と、上記した(B−1−2)の全量とを加え
て、同温度で以て、イソシアネート基含有率が0.1%
以下になるまで、反応を続けた。
【0125】さらに、ブチルセロソルブの250.0部
と、イソプロピルセロソルブの100.0部とを加え、
攪拌しながら、120℃において、真空ポンプで以て、
反応釜内を真空状態に保ち、トルエンを除去せしめた。
【0126】しかるのち、温度を50℃にまで降下さ
せ、トリエチルアミンの50.0部を加えることによっ
て、中和せしめた。かくして得られた樹脂は、その不揮
発分が66.0%で、かつ、固形分酸価が50.8なる
ものであった。
【0127】次いで、この樹脂の60.6部に、イオン
交換水の53.7部を加え、よく攪拌することによっ
て、114.3部の水分散体を得た。以後も、実施例1
と同様にして塗料化せしめ、耐水性の試験と耐塩水噴霧
性の試験とを行った。この際の平均乾燥膜厚は、39μ
mであった。
【0128】実施例 4 窒素ガス導入管を付けると共に、攪拌機、温度計および
ガラス管を装着した、1リットルのガラス製フラスコ
に、亜麻仁油脂肪酸の170部およびサフラワー油脂肪
酸の110部と、「エピクロン 1050」(前述社製
のビスフェノールA型エポキシ樹脂)の100部と、同
じく、「エピクロン 4050」の320部とを仕込
み、窒素ガスを吹き込みながら、210℃で5時間のあ
いだ反応を行ったのち、温度を100℃にまで降下させ
てから、トルエンの290部を加えて、不揮発分が7
0.3%で、かつ、酸価が2.9なる、乾性油肪酸変性
エポキシエステル樹脂(A)を得た。以下、これを(A
−3)と略記する。
【0129】別に、窒素ガス導入管を付けると共に、攪
拌機、温度計、滴下用ロートおよび冷却管を装着した、
0.5リットルのガラス製フラスコに、ヒドロキシピバ
リン酸の49.0部および酢酸ブチルの52.0部を入
れ、滴下用ロートから、2,4−/2,6−が80/2
0の重量部比なる、トルエンジイソシアネートの72.
3部を滴下し、60℃において、イソシアネート基含有
率が10.1%になるまで、反応を行った。
【0130】このようにして得られた反応生成物(B−
1)を、以下、(B−1−3)と略記する。
【0131】また別に、窒素ガス導入管を付けると共
に、攪拌機、温度計および冷却管を装着した、2リット
ルのガラス製フラスコに、「ユニセーフ DC−110
0」(前述社製のポリオキシエチレンオキシテトラメチ
レングリコールエーテル)の155.6部と、2,4−
/2,6−が80/20の重量部比なる、トルエンジイ
ソシアネートの96.4部と、酢酸エチルの109.9
部とを量り取り、イソシアネート基含有率が6.4%に
なるまで、60℃で反応を行った。
【0132】次に、反応温度を50℃にまで落として、
メチルアルコールの4.4部を加えて、イソシアネート
基含有率が3.2%になるまで、同温度で以て、反応を
続けた。ここに得られた反応物(B−3)を、以下、
(B−3−1)と略記する。
【0133】その次に、上記した樹脂(A−3)の56
4.2部と、(B−1−3)の全量とを加え、同温度
で、イソシアネート基含有率が0.1%以下になるま
で、反応を続行せしめた。
【0134】さらに、ブチルセロソルブの290.0部
と、イソプロピルセロソルブの100.0部とを加え、
120℃に昇温しながら、真空ポンプで以て、反応釜内
を真空状態に保ち、トルエン、酢酸エチルおよび酢酸n
−ブチルを除去せしめた。
【0135】しかるのち、温度を50℃にまで降下さ
せ、ジメチルエタノールアミンの25.0部を加えるこ
とによって、中和せしめた。かくして得られた樹脂は、
その不揮発分が64.2%で、かつ、固形分酸価が3
0.5なるものであった。
【0136】次いで、この樹脂の64.1部に、イオン
交換水の50.2部を加え、よく攪拌することによっ
て、114.3部の水分散体を得た。そして、次の塗料
組成で以て塗料を調製し、エアスプレー塗装により、未
処理軟鋼板上に、膜厚が43μmとなるように塗装し、
130℃で20分間という条件で以て焼き付け、実施例
1と同様にして、40℃における10日に亘る耐水性の
試験と、1,000時間に及ぶ耐塩水噴霧性の試験とを
行った。
【0137】 《塗料組成》 水分散体 102.9部 「S−695」* 6.1〃 「MA−100」 2.0〃 「ホモカルD」 23.0〃 「NS #100」 14.2〃 「P−W−2」 8.8〃 「BYK−080」 0.1〃 「SN−373」 0.2〃 「ディックネート 3111」 0.6〃
【0138】* 「ウォーターゾール S−695」
[大日本インキ化学工業(株)製のメチルエーテル化メ
ラミン樹脂]の略記
【0139】比較例 1 窒素ガス導入管を付けると共に、攪拌機、温度計、滴下
用ロートおよび冷却管を装着した、0.5リットルのガ
ラス製フラスコに、10−ヒドロキシオクタデカン酸の
52.4部およびメチルエチルケトンの35.1部を入
れ、滴下ロートから、ヘキサメチレンジイソシアネート
の29.5部を適下し、イソシアネート基含有率が6.
3%になるまで、70℃で反応を行った。
【0140】ここに得られた、対照用の反応生成物を
(B’−1)と略記する。
【0141】別に、窒素ガス導入管を付けると共に、攪
拌機、温度計および冷却管を装着した、2リットルのガ
ラス製フラスコに、「ユニオックス M−1000」
(前述社製のポリエチレングリコールモノメチルエーテ
ル)の54.6部と、2,4−/2,6−が80/20
の重量部比なる、トルエンジイソシアネートの9.5部
と、酢酸エチルの27.5部とを量り取り、イソシアネ
ート基含有率が2.5%になるまで、60℃において、
反応を行った。
【0142】次いで、実施例1で合成した樹脂(A−
1)の569.0部と、上記(B’−1)の全量とを投
入し、再び、イソシアネート基含有率が0.1%以下に
なるまで、70℃で反応を行った。
【0143】さらに、イソプロピルセロソルブの28
0.0部を加え、攪拌下に、120℃にまで昇温しなが
ら、真空ポンプで以て、反応釜内を真空状態に保って、
メチルエチルケトン、トルエンおよび酢酸エチルを除去
せしめた。
【0144】しかるのち、温度を50℃にまで降下さ
せ、トリエチルアミンの20.0部を加えることによっ
て、中和せしめた。ここに得られた樹脂は、その不揮発
分が65.8%で、かつ、固形分酸価が17.0なるも
のであった。
【0145】次いで、この樹脂の60.8部に、53.
5部のイオン交換水を加え、よく攪拌することによっ
て、114.3部の水分散体を得ようとしたが、水に対
する分散性が悪くて、結局の処、得ることが出来なかっ
た。
【0146】したがって、塗料化せしめることもまた、
不可能であった。
【0147】比較例 2 窒素ガス導入管を付けると共に、攪拌機、温度計および
ガラス管を装着した、1リットルのガラス製フラスコ
に、亜麻仁油脂肪酸の40部およびサフラワー油脂肪酸
の170部と、「エピクロン 4050」の490部と
を入れ、窒素ガスを吹き込みながら、210℃で5時間
のあいだ反応を行ったのち、温度を100℃にまで降下
させてから、トルエンの290部を加えて、不揮発分が
70.5%で、かつ、酸価が3.1なる、乾性油肪酸変
性エポキシエステル樹脂(A)を得た。以下、これを
(A−4)と略記する。
【0148】次いで、窒素ガス導入管を付けると共に、
攪拌機、温度計、滴下用ロートおよび冷却管を装着し
た、0.5リットルのガラス製フラスコに、ヒドロキシ
ピバリン酸の120.3部およびメチルイソブチルケト
ンの127.6部を入れ、滴下ロートからは、2,4−
/2,6−が80/20の重量部比なる、トルエンジイ
ソシアネートの177.5部を適下し、イソシアネート
基含有率が10.1%になるまで、70℃で反応を行っ
た。
【0149】このようにして得られた、対照用の反応生
成物を、以下、(B’−2)と略記する。
【0150】別に、窒素ガス導入管を付けると共に、攪
拌機、温度計および冷却管を装着した、2リットルのガ
ラス製フラスコに、「PEG 1500」(前述社のポ
リオキシエチレングリコール)の14.3部と、m−/
p−が7/3の重量部比なる、キシリレンジイソシアネ
ートの3.6部と、酢酸エチルの7.4部とを量り取
り、イソシアネート基含有率が3.1%になるまで、7
0℃で反応を続行させ、続いて、メチルアルコールの
0.16部を投入せしめ、イソシアネート基含有率が
1.6%になるまで、反応を行った。
【0151】しかるのち、上記した樹脂(A−4)の5
67.4部と、上記した(B’−2)の全量とを加え、
イソシアネート基含有率が0.1%以下になるまで、同
温度で、反応を続けた。
【0152】さらに、イソプロピルセロソルブの115
.0部と、ブチルセロソルブの200.0部とを加
え、攪拌下に、120℃にまで昇温しながら、真空ポン
プで以て、反応釜内を真空状態に保って、メチルイソブ
チルケトン、トルエンおよび酢酸エチルを除去せしめ
た。
【0153】しかるのち、温度を50℃にまで降下さ
せ、トリエチルアミンの70.0部を加えることによっ
て、中和せしめた。かくして得られた樹脂は、その不揮
発分が66.3%で、かつ、固形分酸価が80.7なる
ものであった。
【0154】次いで、この樹脂の60.3部に、54.
0部のイオン交換水を加え、よく攪拌することによっ
て、114.3部の水分散体を得た。以後も、実施例1
と同様にして塗料化せしめ、耐水性の試験と、耐塩水噴
霧性の試験とを行った。この際の平均乾燥膜厚は、43
μmであった。
【0155】比較例 3 窒素ガス導入管を付けると共に、攪拌機、温度計および
ガラス管を装着した、1リットルのガラス製フラスコ
に、亜麻仁油脂肪酸の100部、サフラワー油脂肪酸の
100部および脱水ひまし油脂肪酸の100部と、「エ
ピクロン 4050」の400部とを入れ、窒素ガスを
吹き込みながら、210℃で5時間のあいだ反応を行っ
たのち、温度を100℃にまで降下させてから、トルエ
ンの290部を加えて、不揮発分が70.9%で、か
つ、酸価が2.8なる、乾性油肪酸変性エポキシエステ
ル樹脂(A)を得た。以下、これを(A−5)と略記す
る。
【0156】別に、窒素ガス導入管を付けると共に、攪
拌機、温度計、滴下用ロートおよび冷却管を装着した、
2リットルのガラス製フラスコに、ジメチロールプロピ
オン酸の31.1部および酢酸エチルの50.8部を入
れ、滴下用ロートからは、2,4−/2,6−が80/
20の重量部比なる、トルエンジイソシアネートの8
0.8部を滴下し、イソシアネート基含有率が12.0
%になるまで、60℃において反応を行ったのち、アリ
ルアルコールの6.7部を加え、イソシアネート基含有
率が5.8%になるまで、反応を続行させた。
【0157】その次に、上記した樹脂(A−5)の56
4.2部を加え、イソシアネート基含有率が0.1%以
下になるまで、同温度で、反応を続けた。さらに、ブチ
ルセロソルブの270.0部を加え、攪拌しながら、1
20℃において、真空ポンプで、反応釜内を真空状態に
保って、トルエンおよび酢酸エチルを除去せしめた。
【0158】しかるのち、温度を50℃にまで降下さ
せ、トリエチルアミンの17.0部を加えることによっ
て、中和せしめた。かくして得られた樹脂は、その不揮
発分が64.5%、固形分酸価が25.8なるものであ
った。
【0159】次いで、この樹脂の62.0部に、52.
3部のイオン交換水を加え、よく攪拌することによっ
て、114.3部の水分散体を得た。以後も、実施例1
と同様にして塗料化せしめ、耐水性試験と、耐塩水噴霧
性試験とを行った。この際の平均乾燥膜厚は、39μm
であった。
【0160】比較例 4 窒素ガス導入管を付けると共に、攪拌機、温度計および
ガラス管を装着した、1リットルのガラス製フラスコ
に、亜麻仁油脂肪酸の100部および脱水ひまし油脂肪
酸の245部と、「エピクロン 4050」の455部
とを仕込んで、窒素ガスを吹き込みながら、210℃で
5時間のあいだ反応を行ったのち、温度を100℃にま
で降下させてから、トルエンの290部を加えて、不揮
発分が70.2%で、かつ、酸価が2.4なる、乾性油
肪酸変性エポキシエステル樹脂(A’)を得た。以下、
これを(A−6)と略記する。
【0161】別に、窒素ガス導入管を付けると共に、攪
拌機、温度計、滴下用ロートおよび冷却管を装着した、
2リットルのガラス製フラスコに、ヒドロキシプロピオ
ン酸の72.1部と、「ユニオックス M−2000」
(前述社製のポリエチレングリコールモノメチルエーテ
ル)の257.5部と、酢酸エチルの196.4部とを
仕込み、一方、滴下用ロートからは、2,4−/2,6
−が80/20の重量部比なる、トルエンジイソシアネ
ートの128.7部を滴下し、イソシアネート基含有率
が4.7%になるまで、60℃で以て、反応を行った。
【0162】その次に、上記した樹脂(A−6)の56
9.8部を加え、イソシアネート基含有率が0.1%以
下になるまで、同温度で、反応を続けた。さらに、ブチ
ルセロソルブの320.0と、イソプロピルセロソルブ
の100.0部とを加え、攪拌しながら、120℃にお
いて、真空ポンプで、反応釜内を真空状態に保って、ト
ルエンおよび酢酸エチルを除去せしめた。
【0163】しかるのち、温度を50℃にまで降下さ
せ、トリエチルアミンの46.0部を加えることによっ
て、中和せしめた。かくして得られた樹脂は、その不揮
発分が64.9%で、かつ、固形分酸価が41.2なる
ものであった。
【0164】次いで、この樹脂の61.6部に、52.
7部のイオン交換水を加え、よく攪拌することによっ
て、114.3部の水分散体を得た。以後も、実施例1
と同様にして塗料化せしめ、耐水性の試験と、耐塩水噴
霧性の試験とを行った。この際の平均乾燥膜厚は、39
μmであった。
【0165】比較例 5 窒素ガス導入管を付けると共に、攪拌機、温度計および
ガラス管を装着した、1リットルのガラス製フラスコ
に、亜麻仁油脂肪酸の100部および脱水ひまし油脂肪
酸の100部と、「エピクロン 1050」の300部
とを入れ、窒素ガスを吹き込みながら、210℃で5時
間のあいだ反応を行ったのち、温度を100℃にまで降
下させてから、ブチルセロソルブの200部を加えて、
不揮発分が71.3%で、かつ、酸価が2.3なる、乾
性油脂肪酸変性エポキシエステル樹脂(A)を得た。
【0166】次に、この樹脂の方は、そのままにして、
ガラス管を冷却管に代え、「NKエステル M−90
G」[新中村化学(株)製のメトキシポリエチレングリ
コールメタクリレート]の70部およびブチルセロソル
ブの60部を加えて、よく攪拌しながら、130℃にお
いて、スチレンの50部、メタクリル酸メチルの40部
およびメタクリル酸の40部と、tert−ブチルベン
ゾエートの6部とを、3時間かけて滴下し、さらに、同
温度で5時間のあいだ反応を行ってから、温度を50℃
にまで下げて、トリエチルアミンの49部を加えること
によって、中和せしめた。
【0167】かくして得られた樹脂は、その不揮発分が
69.5%で、かつ、固形分酸価が39.3なるもので
あった。次いで、この樹脂の57.6部に、56.7部
のイオン交換水を加え、よく攪拌することによって、1
14.3部の水分散体を得た。
【0168】以後も、実施例1と同様にして塗料化せし
め、耐水性の試験と、耐塩水噴霧性の試験とを行った。
この際の膜厚は、40μmであった。それらの結果は、
まとめて、第1表に表示する。
【0169】
【表1】
【0170】《第1表の脚注》 <耐水性試験の評価判定規準> ○………白化が認められない ×………白化が顕著に認められる
【0171】括弧内は、ブリスター発生の有無を示す。 ○………異状なし ×………ブリスターの発生が認められる
【0172】<耐塩水噴霧試験の評価判定規準> ○………錆幅が狭い △………錆幅が、やや広い ×………錆幅が広い
【0173】
【発明の効果】以上のことからも明らかなように、本発
明の水性塗料用樹脂組成物は、常温乾燥にも、加熱強制
乾燥または焼き付けなどにもと、種々の塗装条件ならび
に広範囲なる乾燥条件の下で、とりわけ、優れた耐水性
ならびに耐食性などを有する、極めて実用性の高い、水
性塗料を提供し得るものである。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年8月5日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0034
【補正方法】変更
【補正内容】
【0034】反応生成物の粘度が高くなったり、ポリマ
ー化する処となったり、該ヒドロキシカルボン酸(b−
3)およびジイソシアネート化合物(b−2)が、反応
生成物中に、そのまま、残留したりする処となるので、
好ましくないし、また、そのうちのポリオキシアルキレ
ングリコールモノアルキルエーテルおよび1官能アルコ
ールの当量比が1.0未満になる場合には、乾性油変性
エポキシエステル樹脂(A)との反応時に、粘度が異常
に高くなったり、ゲル化するに到ったりする処となるの
で、適切ではなく、一方、1.1を超えて余りに大きく
なる場合には、反応生成物と、乾性油変性エポキシエス
テル樹脂(A)との反応効率が低下する処となるし、ひ
いては、水分散性ならびに耐食性などが悪くなるので、
いずれの場合も好ましくない。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0160
【補正方法】変更
【補正内容】
【0160】比較例 4 窒素ガス導入管を取り付けると共に、攪拌機、温度計、
滴下用漏斗および冷却管を装備した、1リットルのガラ
ス製フラスコに、亜麻仁油脂肪酸の100部および脱水
ひまし油脂肪酸の245部と、「エピクロン 405
0」の455部とを仕込んで、窒素ガスを吹き込みなが
ら、210℃で、5時間のあいだ反応を行ったのち、温
度を100℃にまで降下させてから、トルエンの290
部を加えて、不揮発分が70.2%で、かつ、酸価が
2.4なる、乾性油変性エポキシエステル樹脂(A)を
得た。以下、これを(A−6)と略記する。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0161
【補正方法】変更
【補正内容】
【0161】別に、窒素ガス導入管を取り付けると共
に、攪拌機、温度計、滴下用漏斗および冷却管を装備し
た、2リットルのガラス製フラスコに、ヒドロキシピバ
リン酸の72.1部と、「ユニオックス M−200
0」(前述社製のポリエチレングリコールモノメチルエ
ーテル)の257.5部と、酢酸エチルの196.4部
とを仕込み、一方、滴下用漏斗からは、2,4−/2,
6−の混合重量部比が80/20なるトルエンジイソシ
アネートの128.7部を滴下し、イソシアネート基含
有率が4.7%になるまで、60℃で以て、反応を行っ
た。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 イソシアネート化合物を介して、乾性油
    変性エポキシエステル樹脂に、ヒドロキシカルボン酸
    と、ポリオキシアルキレングリコールおよび/またはポ
    リオキシアルキレンビスフェノールAエーテルと、ポリ
    オキシアルキレングリコールモノアルキルエーテルとを
    付加して得られる変性樹脂を、水中に分散せしめて成
    る、水性塗料用樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 前記した変性樹脂が、一分子中に1個の
    水酸基を有するヒドロキシカルボン酸(b−1)および
    ジイソシアネート化合物(b−2)の反応生成物(B−
    1);一分子中に2個の水酸基を有するヒドロキシカル
    ボン酸(b−3)、ジイソシアネート化合物(b−2)
    および1官能のアルコール(b−4)の反応生成物(B
    −2);ポリオキシアルキレングリコール(b−5)、
    ジイソシアネート化合物(b−2)および1官能のアル
    コール(b−4)の反応生成物(B−3);ポリオキシ
    アルキレンビスフェノールAエーテル(b−6)、ジイ
    ソシアネート化合物(b−2)および1官能のアルコー
    ル(b−4)の反応生成物(B−4);および/または
    ポリオキシアルキレングリコールモノアルキルエーテル
    (b−7)およびジイソシアネート化合物(b−2)の
    反応生成物(B−5)と、乾性油変性エポキシエステル
    樹脂(A)とを反応せしめて得られるものである、請求
    項1に記載の組成物。
  3. 【請求項3】 前記した変性樹脂が、20〜75なる範
    囲内の固形分酸価を有するものである、請求項1または
    2に記載の組成物。
  4. 【請求項4】 前記した変性樹脂が、一分子中に1個の
    水酸基を有するヒドロキシカルボン酸(b−1)および
    ジイソシアネート化合物(b−2)の反応生成物(B−
    1);一分子中に2個の水酸基を有するヒドロキシカル
    ボン酸(b−3)、ジイソシアネート化合物(b−2)
    および1官能のアルコール(b−4)の反応生成物(B
    −2);ポリオキシアルキレングリコール(b−5)、
    ジイソシアネート化合物(b−2)および1官能のアル
    コール(b−4)の反応生成物(B−3);ポリオキシ
    アルキレンビスフェノールAエーテル(b−6)、ジイ
    ソシアネート化合物(b−2)および1官能のアルコー
    ル(b−4)の反応生成物(B−4);および/または
    ポリオキシアルキレングリコールモノアルキルエーテル
    (b−7)およびジイソシアネート化合物(b−2)の
    反応生成物(B−5)と、乾性油変性エポキシエステル
    樹脂(A)とを反応せしめて得られる、20〜75なる
    範囲内の固形分酸価を有するものである、請求項1〜3
    に記載の組成物。
  5. 【請求項5】 前記した変性樹脂が、一分子中に1個の
    水酸基を有するヒドロキシカルボン酸(b−1)および
    ジイソシアネート化合物(b−2)の反応生成物(B−
    1);一分子中に2個の水酸基を有するヒドロキシカル
    ボン酸(b−3)、ジイソシアネート化合物(b−2)
    および1官能のアルコール(b−4)の反応生成物(B
    −2);ポリオキシアルキレングリコール(b−5)、
    ジイソシアネート化合物(b−2)および1官能のアル
    コール(b−4)の反応生成物(B−3);ポリオキシ
    アルキレンビスフェノールAエーテル(b−6)、ジイ
    ソシアネート化合物(b−2)および1官能のアルコー
    ル(b−4)の反応生成物(B−4);および/または
    ポリオキシアルキレングリコールモノアルキルエーテル
    (b−7)およびジイソシアネート化合物(b−2)の
    反応生成物(B−5)と、乾性油変性エポキシエステル
    樹脂(A)とを反応せしめて得られる、20〜75なる
    範囲内の固形分酸価を有するものであって、しかも、ポ
    リオキシアルキレングリコール(b−5)、ポリオキシ
    アルキレンビスフェノールAエーテル(b−6)および
    /またはポリオキシアルキレングリコールモノアルキル
    エーテル(b−7)の合計が0.1〜25.0重量%な
    る範囲内のものである、請求項1〜4に記載の組成物。
  6. 【請求項6】 前記した変性樹脂が、一分子中に2個の
    水酸基を有するヒドロキシカルボン酸(b−3)と、ジ
    イソシアネート化合物(b−2)と、ポリオキシアルキ
    レングリコールモノアルキルエーテル(b−7)との反
    応生成物(B−6)と、乾性油変性エポキシエステル樹
    脂(A)とを反応せしめるか;あるいは、一分子中に2
    個の水酸基を有するヒドロキシカルボン酸(b−3)
    と、ジイソシアネート化合物(b−2)と、ポリオキシ
    アルキレングリコールモノアルキルエーテル(b−7)
    と、1官能のアルコール(b−4)との反応生成物(B
    −7)と、乾性油変性エポキシエステル樹脂(A)とを
    反応せしめて得られる、20〜75なる範囲内の固形分
    酸価を有するものであって、しかも、ポリオキシアルキ
    レングリコールモノアルキルエーテル(b−7)の使用
    量が0.1〜25.0重量%なる範囲内のものである、
    請求項1に記載の組成物。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007262132A (ja) * 2006-03-27 2007-10-11 Dainippon Ink & Chem Inc 水性塗料用樹脂組成物の製造方法
JP2008545024A (ja) * 2005-07-01 2008-12-11 コンストラクション リサーチ アンド テクノロジー ゲーエムベーハー 両親媒性ポリマー化合物、その製造法および該化合物の使用
JP2009501818A (ja) * 2005-07-21 2009-01-22 コンストラクション リサーチ アンド テクノロジー ゲーエムベーハー 両親媒性ポリマー化合物、その製造方法及びその使用
US7785449B2 (en) 2007-10-31 2010-08-31 Canon Anelva Corporation Magnetron unit, magnetron sputtering apparatus, and method of manufacturing electronic device

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