JPH072618Y2 - ロータ式オープンエンド精紡機のロータ - Google Patents

ロータ式オープンエンド精紡機のロータ

Info

Publication number
JPH072618Y2
JPH072618Y2 JP15450688U JP15450688U JPH072618Y2 JP H072618 Y2 JPH072618 Y2 JP H072618Y2 JP 15450688 U JP15450688 U JP 15450688U JP 15450688 U JP15450688 U JP 15450688U JP H072618 Y2 JPH072618 Y2 JP H072618Y2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rotor
fiber
yarn
fiber bundle
pressing member
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP15450688U
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0274378U (ja
Inventor
紀明 宮本
政司 金子
Original Assignee
株式会社豊田自動織機製作所
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 株式会社豊田自動織機製作所 filed Critical 株式会社豊田自動織機製作所
Priority to JP15450688U priority Critical patent/JPH072618Y2/ja
Publication of JPH0274378U publication Critical patent/JPH0274378U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JPH072618Y2 publication Critical patent/JPH072618Y2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Spinning Or Twisting Of Yarns (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本考案はロータ式オープンエンド精紡機のロータに関す
るものである。
[従来の技術] 一般にオープンエンド精紡機においては第6図に示すよ
うに、スピニングユニット1の供給口2から供給された
スライバ3がフィードローラ4とプレッサ5とによって
挾持されつつ前進し、コーミングローラ6により開繊さ
れてトラッシュ等の不純物7が除塵開口部8で分離され
る。不純物7が分離されるとともにばらに開繊された繊
維はコーミングローラ6により矢印の方向に輸送されて
繊維輸送チャンネル9に至り、高速回転するロータ10内
の負圧に基づき繊維輸送チャンネル9内に生じる気流に
よってロータ10内に輸送される。そして、ロータ10内へ
輸送された繊維はロータ10の最大内径部にある繊維集束
部としての繊維集束溝11に集束され、ネーブル13の中心
に設けられたガイド孔14から引出しローラ12の作用によ
り加撚されつつ引き出され、ボビンにパッケージPとし
て巻取られるようになっている。
すなわち、ロータ式オープンエンド精紡機においては、
繊維集束溝11に集束された繊維束が繊維集束溝11からは
ぎ取られてネーブル13の中心に形成されたガイド孔14の
壁面に沿って引出される際に、その壁面との摩擦により
繊維束がロータ10の回転に伴いガイド孔14の内壁面に沿
って自転しながら引出されることにより繊維束に撚りが
加えられる。繊維集束溝11に集束された繊維束はロータ
10の回転に伴う遠心力の作用で繊維集束溝11の内壁面に
付着しているだけであるので、ガイド孔14に沿って自転
しながら引出される繊維束に加えられる撚りが繊維集束
溝11に付着し糸として引出される依然の状態にある繊維
束にまで伝播して繊維集束溝11内の繊維束が自転する。
このため撚りのかかり始めに十分な張力が得られず、繊
維が十分に伸ばされない状態で撚りが加えられるため糸
強力が上がらず、又、撚りかけ領域に飛び込んできた繊
維が形成されつつある糸に巻付く繊維となり、糸外観の
不良も生じるという問題がある。
この問題を解決する手段として従来第7図に示すよう
に、小径のボール15を紡糸体(ロータ)16内に配設し、
紡糸体16の回転により繊維集束溝11に付着した繊維をボ
ール15によって押圧せしめ、撚り糸の引出し作用によっ
て前記ボール15を転動推進させることにより紡出糸に強
力附与を行う方法や、第8図に示すように支持部材17の
両端に繊維集束溝11の溝断面に近い形状のローラ18を取
付けた繊維規制具19を、ローラ18が紡糸体16の回転中心
に関し対称的に位置するように紡糸体16内に配設し、紡
糸体16の回転により前記ローラ18が遠心力で繊維集束溝
11に集束された繊維束を押圧することにより加撚されつ
つ引出される糸の撚りが繊維集束溝11内の繊維束に伝播
しないようにしたものが開示されている。(特公昭46−
19738号公報、特公昭50−18094号公報) [考案が解決しようとする課題] ところが、前記従来の方法では、ボール15あるいはロー
ラ18を糸の引出しに対応して紡糸体16の内周面に沿って
移動させるのに糸を引出す力を利用している。従って、
遠心力により繊維束を押えつけている状態にあるボール
15あるいはローラ18を移動させるためには紡出中の糸に
大きな引張力を加える必要があり、糸に大きな引張力が
加わることにより糸切れが発生して紡出できなくなると
いう問題がある。又、ボール15を使用した場合には重量
バランスが不均衡となり、紡糸体16が高速回転する際に
ロータ10の軸受けが破損し易くなるという問題がある。
一方、対称位置にローラ18を設けた繊維規制具19を使用
した場合にも、重量バランスが最適となるようにロータ
に装着するにはその組付け調整が難しいという問題もあ
る。
本考案は前記の問題点に鑑みてなされたものであって、
その目的は加撚されつつ引出される糸(繊維束)の撚り
が繊維集束溝11内の繊維束に伝播するのを阻止し、引張
強度が大きくしかも外観の良い製造することができるロ
ータ式オープンエンド精紡機のロータを提供することに
ある。
[課題を解決するための手段] 前記の目的を達成するため本考案においては、ロータ内
に、その背面部でロータの繊維集束部に集束された繊維
束をロータ内壁に押圧付勢する押圧部材を該先端背面部
とロータ内周面との間に繊維が滑り込む隙間を有する状
態でロータの内周面全周にわたってロータと一体回転可
能に装着した。
[作用] この考案においては繊維輸送チャンネルからロータ内に
送り込まれた開繊繊維はロータ壁に沿って滑動し、最大
内径部である繊維集束部に集束される。繊維集束部の一
端は引出しローラにより引出される糸と繋がっているた
め、糸の引出しに伴い繊維束は繊維集束部からはぎ取ら
れるとともにロータの回転により加撚されながら糸とし
て引出される。繊維集束部内にある繊維束は押圧部材の
作用によりロータ内壁に押圧付勢されているため、繊維
集束部上にある状態では繊維束は自転できない状態にあ
る。従って、繊維束が繊維集束部からはぎ取られる瞬間
に繊維束に撚りが加えられ、このため撚りかけ時に繊維
にテンションが加えられ、繊維が引き伸ばされた状態で
撚りかけが行われるためしまりの良い糸が得られる。
又、撚りかけ領域に飛び込んできた繊維は形成されつつ
ある糸に巻付き、糸外観不良の原因となるが、繊維集束
部においては従来と異なり撚りかけが行われないため、
前記巻付き繊維が大幅に低減し糸外観が向上する。
[実施例1] 以下、本考案を具体化した第1実施例を第1,2図に従っ
て説明する。なお、従来装置と同一部分は同一符号を付
して説明を省略する。第1図に示すようにロータ10の開
口部と反対側、すなわち繊維輸送チャンネル9の出口9a
と対応する側と反対側には押圧部材20がロータ10の内周
面全周にわたってロータ10と一体回転可能に装着されて
いる。押圧部材20は金属、プラスチックなど可撓性を有
する板材で円環状に形成されるとともに1カ所が切り離
されており、ロータ10内に挿入する際に径を小さくして
挿入可能になっている。押圧部材20の基端外周部にはロ
ータ10の底部内周面に形成された嵌合溝10aに嵌合可能
な嵌合凸条21が形成され、嵌合凸条21が嵌合溝10aに嵌
合された状態で固定されている。押圧部材20の先端は繊
維集束溝11よりロータ10の開口部側でかつネーブル13の
前面より繊維集束溝11側に位置する状態に形成され、か
つ押圧部材20の先端はロータ10の中心側に向かって折曲
形成されている。押圧部材20の先端背面部とロータ10内
周面との間には先端部は繊維集束溝11へ滑り込むのに十
分な、かつ糸(撚りかけされた繊維束)Yが通過できる
大きさの隙間が形成されている。又、繊維集束溝11と押
圧部材20との間は繊維束の自転が不能な狭い隙間が形成
されている。
前記のように構成されたロータ10を備えたオープンエン
ド精紡機においては、繊維輸送チャンネル9からロータ
10内へ送り込まれた繊維はロータ10の壁面に沿って滑動
し、最大内径部である繊維集束溝11へ集束されて繊維束
(フリース)Fとなる。繊維束Fの端部はネーブル13に
形成されたガイド孔14から引出される糸Yと繋がってお
り、糸Yの引出しに伴い順次繊維集束溝11からはぎ取ら
れるとともに加撚されて糸Yとなる。繊維集束溝11上に
付着している繊維束Fはロータ10の高速回転により遠心
力で僅かにロータ10の壁面側に近づくように変形した押
圧部材20によりロータ10の内壁に押し付けられているた
め、糸Yに加えられた撚りが繊維集束溝11上にある繊維
束Fに伝播するのが阻止されて繊維集束溝11上にある繊
維束Fは自転しない状態に保持される。したがって、繊
維束Fには繊維集束溝11からはぎ取られる瞬間に撚りが
加えられることになり、撚りが加えられる繊維束はその
一端を確実に把持された状態で撚り掛けが行われるた
め、繊維にテンションが加えられて繊維が引き伸された
状態で撚りが確実に加えられてしまりの良い糸が得ら
れ、糸強力が向上する。
又、繊維輸送チャンネル9からロータ10内に送り込まれ
た繊維のうち撚りかけ領域に飛び込んできた繊維は形成
されつつある糸に巻付く繊維となり、糸外観不良の原因
となる。従来はガイド孔14から引出されつつある糸Yの
撚りが繊維集束溝11に付着している状態の繊維束Fにも
及び、繊維集束溝11の部分にも撚りかけ領域が存在した
ため巻付き繊維の量が多くなった。しかし、本考案のロ
ータ10では繊維集束溝11上にある繊維束Fは押圧部材20
の作用により自転が阻止されているため、巻付き繊維が
繊維集束溝11部分で発生することがなくなり巻付き繊維
の量が大幅に低減する。
なお、製造する糸の番手が変更された場合には糸の太さ
が変わるため、同一押圧部材20を使用したままだと繊維
集束溝11と押圧部材20との間隔が繊維束Fの自転を阻止
するのに適した状態と対応しなくなるため、糸の紡出番
手を変更する場合には押圧部材20を番手と対応した物と
取り代えるかあるいはロータ10全体の交換を行う。
[実施例2] 次に第2の実施例を第3,4図に従って説明する。この実
施例では押圧部材20の先端部に多数の切れ込み22が形成
されている点が前記実施例の場合と大きく異なってい
る。押圧部材20はロータ10の高速回転に伴う遠心力の作
用により、その先端背面側がロータ10の壁面側に近付く
ように変形する。従って、押圧部材20は高速回転時にお
ける変形を考慮した状態でロータ10の壁面との間隔が所
定の値となるように形成する必要があり、押圧部材20の
先端の撓身を考慮してその材質等の選定が必要となる。
しかし、このように押圧部材20の先端に多数の切れ込み
22を形成した場合には、前記実施例のように切れ目のま
ったく無い円環状に一体に形成されたものと異なり、撓
みの調整がし易く材料選択の自由度が増す。多数の切れ
込み22の幅は繊維の長さより十分小さくしかも繊維は繊
維集束溝11に沿って延びる状態で集束されるため、切れ
込み22が繊維束Fの形成に支障をきたす虞は全くない。
又、ガイド孔14から引出されつつある糸Yに繋がって順
次繊維集束溝11からはぎ取られる繊維束Fは第4図に示
すように、ロータ10の壁面に押し付けられながら押圧部
材20の先端とわずかに離れた位置を通過するように引取
られるため、切れ込み22に糸Yが引掛かることはない。
又、この実施例の場合のように多数の切れ込み22を形成
した構成では、切れ込み22により分割された各片を先端
部束Fに軽く接触して押圧するような板ばねとすること
が可能となり、そのような構成を採用した場合には紡出
番手を変更した場合にも押圧部材20の交換をする必要が
無くなる。
なお、本考案は前記両実施例に限定されるものではな
く、例えば、第5図に示すように押圧部材20を円環状の
支持部材23とその外周面に多数固着された規制片24とか
ら構成してもよい。このように構成した場合には規制片
24を板ばねで形成することにより紡出番手の変更時にも
交換が不要な押圧部材20の製作が容易となる。又、押圧
部材20はロータ10に着脱不能に固着してもよい。
[考案の効果] 以上詳述したように、本考案によれば繊維集束部に集束
された状態の繊維束はロータ壁面からはぎ取られるまで
はその自転が阻止される状態に保持されるため、繊維束
は撚りかけ時に一端が確実に固定されて繊維が引き伸ば
された状態でしかも撚りが逃げない状態で撚りが加えら
れ、しまりの良い糸が形成されて引張強度の大きい糸が
得られる。又、従来装置と異なり繊維集束部には撚りか
け領域が無くなるため、形成されつつある糸に巻付く巻
付き繊維の量が大幅に低減されて糸外観が向上する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案を具体化した一実施例の要部断面図、第
2図は第1図のA−A線断面図、第3図は第2実施例の
要部断面図、第4図は同じく部分拡大断面図、第5図は
変更例の部分断面図、第6図は従来のオープンエンド精
紡機の一部破断平面図、第7,8図は従来装置の要部断面
図である。 繊維輸送チャンネル9、出口9a、ロータ10、繊維集束部
としての繊維集束溝11、ネーブル13、ガイド孔14、押圧
部材20、切れ込み22、規制片24、糸Y。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】ロータ内に、その背面部でロータの繊維集
    束部に集束された繊維束をロータ内壁に押圧付勢する押
    圧部材を該先端背面部とロータ内周面との間に繊維が滑
    り込む隙間を有する状態でロータの内周面全周にわたっ
    てロータと一体回転可能に装着したロータ式オープンエ
    ンド精紡機のロータ。
JP15450688U 1988-11-28 1988-11-28 ロータ式オープンエンド精紡機のロータ Expired - Lifetime JPH072618Y2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP15450688U JPH072618Y2 (ja) 1988-11-28 1988-11-28 ロータ式オープンエンド精紡機のロータ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP15450688U JPH072618Y2 (ja) 1988-11-28 1988-11-28 ロータ式オープンエンド精紡機のロータ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0274378U JPH0274378U (ja) 1990-06-06
JPH072618Y2 true JPH072618Y2 (ja) 1995-01-25

Family

ID=31431298

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP15450688U Expired - Lifetime JPH072618Y2 (ja) 1988-11-28 1988-11-28 ロータ式オープンエンド精紡機のロータ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH072618Y2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0274378U (ja) 1990-06-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3176926B2 (ja) 芯/被覆糸
JPH036251B2 (ja)
US5243813A (en) Process and an arrangement for false-twist spinning
US5088265A (en) Apparatus for producing spun yarn
JPH0670288B2 (ja) 繊維束ドラフト装置
JPH11315427A (ja) サクションロ―タを備えている練条機を有する精紡機
JPH0313326B2 (ja)
US4642981A (en) Rotor with yarn guide for open-end spinning
US4481766A (en) Yarn draw off tube for open-end spinning unit
JPH072618Y2 (ja) ロータ式オープンエンド精紡機のロータ
US4479348A (en) Apparatus for spinning fasciated yarn
JPH11315423A (ja) 糸を造るための方法およびこのための精紡機
EP0096540A2 (en) A method and apparatus for producing spun yarn having true twist
US4455819A (en) Method and apparatus for fasciated yarn spinning
JPH0931763A (ja) ロータ式オープンエンド精紡機の糸継ぎ方法及び装置
JPH039209B2 (ja)
JPH0533226A (ja) ロータ式オープンエンド精紡機
JP2599146Y2 (ja) ロータ式オープンエンド精紡機
US5974778A (en) Arrangement for open-end spinning comprising a driven suction roller
JPH04343722A (ja) オープンエンド精紡機のロータ
JPH052618Y2 (ja)
JPH04240228A (ja) ロータ式オープンエンド精紡機
JPH054444B2 (ja)
JPS6235033Y2 (ja)
JPH062228A (ja) ロータ式オープンエンド精紡機