JPH07261214A - 波長変換装置 - Google Patents
波長変換装置Info
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- JPH07261214A JPH07261214A JP4728194A JP4728194A JPH07261214A JP H07261214 A JPH07261214 A JP H07261214A JP 4728194 A JP4728194 A JP 4728194A JP 4728194 A JP4728194 A JP 4728194A JP H07261214 A JPH07261214 A JP H07261214A
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- waveguide
- wavelength conversion
- conversion device
- harmonic
- bragg reflection
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 ハイパワーの基本波を注入でき、さらには位
相整合条件の調整を機械的に行えるQPM−SHG素子
を提供する。 【構成】 基板と、基板上に形成されかつ各々互いに異
なる屈折率を有する2つの薄膜を交互に周期的に積層し
た多層群からなる分布型ブラッグ反射層と、分布型ブラ
ッグ反射層上に形成されたクラッド層と、クラッド層上
に形成されかつ、基本波を受光する入射側面及び第2高
調波を出射する出力端面を有しかつ、伸長方向に非線形
光学係数の変化部分を周期的に有する非線形グレーティ
ング位相整合型の導波路とからなる。
相整合条件の調整を機械的に行えるQPM−SHG素子
を提供する。 【構成】 基板と、基板上に形成されかつ各々互いに異
なる屈折率を有する2つの薄膜を交互に周期的に積層し
た多層群からなる分布型ブラッグ反射層と、分布型ブラ
ッグ反射層上に形成されたクラッド層と、クラッド層上
に形成されかつ、基本波を受光する入射側面及び第2高
調波を出射する出力端面を有しかつ、伸長方向に非線形
光学係数の変化部分を周期的に有する非線形グレーティ
ング位相整合型の導波路とからなる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、第2高調波発生(Secon
d Harmonic Generation:SHG)を利用した非線形光学結
晶の導波路を有する波長変換装置に関し、特に、伸長方
向に非線形光学係数の周期的変化構造を有する導波路に
垂直上方から基本波を注入し第2高調波を生ぜしめる波
長変換素子に関する。
d Harmonic Generation:SHG)を利用した非線形光学結
晶の導波路を有する波長変換装置に関し、特に、伸長方
向に非線形光学係数の周期的変化構造を有する導波路に
垂直上方から基本波を注入し第2高調波を生ぜしめる波
長変換素子に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、IEEE"JORMAL OF QUANTUM ELECT
RONICS Vol.27,No6,1991,pp1520-1530で表面垂直放射型
波長変換素子が提案されているが、この素子では、高調
波は導波路表面から発生するのでストリーク状のビーム
となり、光ディスクの光源などへの応用を考えると集光
性が問題となる。また、導波路型素子一般についていえ
ることだが、基本波を導波路へ結合させるため、バルク
結晶を用いた場合に比べ、結合損失が大きい。
RONICS Vol.27,No6,1991,pp1520-1530で表面垂直放射型
波長変換素子が提案されているが、この素子では、高調
波は導波路表面から発生するのでストリーク状のビーム
となり、光ディスクの光源などへの応用を考えると集光
性が問題となる。また、導波路型素子一般についていえ
ることだが、基本波を導波路へ結合させるため、バルク
結晶を用いた場合に比べ、結合損失が大きい。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】よって、本発明の目的
は、面放射型波長変換素子の原理を応用して発生する第
2高調波が通常の楕円形のファーフィールドパターンを
持ち、また、通常の導波路型のような基本波の結合損失
がなく、さらに、位相整合条件を基本波波長を変化させ
ることなく探し出せる波長変換装置を提供することにあ
る。
は、面放射型波長変換素子の原理を応用して発生する第
2高調波が通常の楕円形のファーフィールドパターンを
持ち、また、通常の導波路型のような基本波の結合損失
がなく、さらに、位相整合条件を基本波波長を変化させ
ることなく探し出せる波長変換装置を提供することにあ
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の波長変換装置
は、基板と、前記基板上に形成されかつ、各々互いに異
なる屈折率を有する2つの薄膜を交互に周期的に積層し
た多層群からなる分布型ブラッグ反射層と、前記分布型
ブラッグ反射層上に形成されたクラッド層と、前記クラ
ッド層上に形成されかつ、基本波が入射する入射上面及
び第2高調波を出射する出力端面を有しかつ、伸長方向
に非線形光学係数の変化部分を周期的に有する非線形グ
レーティング位相整合型の導波路とからなることを特徴
とする。
は、基板と、前記基板上に形成されかつ、各々互いに異
なる屈折率を有する2つの薄膜を交互に周期的に積層し
た多層群からなる分布型ブラッグ反射層と、前記分布型
ブラッグ反射層上に形成されたクラッド層と、前記クラ
ッド層上に形成されかつ、基本波が入射する入射上面及
び第2高調波を出射する出力端面を有しかつ、伸長方向
に非線形光学係数の変化部分を周期的に有する非線形グ
レーティング位相整合型の導波路とからなることを特徴
とする。
【0005】
【作用】本発明によれば、導波路上からの入射基本波
と、導波路反対側に配置された分布型ブラッグ反射層
(Distributed Bragg Reflector:DBR)からの反射光
と、で生じた定在波で導波路内に非線形分極を励起し、
第2高調波を導波路伸長方向へ出射する、高効率な波長
変換装置が得られる。
と、導波路反対側に配置された分布型ブラッグ反射層
(Distributed Bragg Reflector:DBR)からの反射光
と、で生じた定在波で導波路内に非線形分極を励起し、
第2高調波を導波路伸長方向へ出射する、高効率な波長
変換装置が得られる。
【0006】
【実施例】以下に、図を参照しつつ本発明による実施例
を説明する。図1に示すように、本実施例の波長変換装
置10は、基板11と、分布型ブラッグ反射層12と、
クラッド層13と、導波路14とからなる。基板11に
は、例えばガリウムヒ素(GaAs)及びガリウムヒ素
アルミニウム(GaAsAl)等のIII−V族の半導体
化合物若しくはII-VI族半導体化合物を用いる。ここで
は立方晶系GaAsの面指数(001)の結晶基板が用い
られる。なお、半導体化合物のほか、ニオブ酸リチウム
(LiNbO3)、タンタル酸リチウム(LiTaO3)等の強誘電体結
晶で素子を作成してもよい。
を説明する。図1に示すように、本実施例の波長変換装
置10は、基板11と、分布型ブラッグ反射層12と、
クラッド層13と、導波路14とからなる。基板11に
は、例えばガリウムヒ素(GaAs)及びガリウムヒ素
アルミニウム(GaAsAl)等のIII−V族の半導体
化合物若しくはII-VI族半導体化合物を用いる。ここで
は立方晶系GaAsの面指数(001)の結晶基板が用い
られる。なお、半導体化合物のほか、ニオブ酸リチウム
(LiNbO3)、タンタル酸リチウム(LiTaO3)等の強誘電体結
晶で素子を作成してもよい。
【0007】基板11上に形成された分布型ブラッグ反
射層12(DBR)は、各々互いに異なる屈折率を有す
る2つの薄膜を交互に周期的に積層した多層群からな
る。その互いに隣あう単層12a及び12bは、MBE
やMOCVD法により成層されたエピタキシャル層のG
aAs及びAlAsの組で用いられる。また、AlxG
a1-xAsで原子比xを変えて(0≦x≦1)交互に周
期的に積層した多層としてもよい。
射層12(DBR)は、各々互いに異なる屈折率を有す
る2つの薄膜を交互に周期的に積層した多層群からな
る。その互いに隣あう単層12a及び12bは、MBE
やMOCVD法により成層されたエピタキシャル層のG
aAs及びAlAsの組で用いられる。また、AlxG
a1-xAsで原子比xを変えて(0≦x≦1)交互に周
期的に積層した多層としてもよい。
【0008】分布型ブラッグ反射層上に形成されたクラ
ッド層13は、GaAsより屈折率が低くなるAlAs
エピタキシャル層である。クラッド層13上に形成され
た非線形グレーティング位相整合型の導波路14は、そ
の伸長方向に非線形光学係数の変化部分14a及び14
bを周期的に有しており、基本波が入射する(001)の
入射上面15a及び第2高調波を出射する出力端面15
bを有している。非線形グレーティング位相整合型の導
波路14は、LPE(Liquid Phase Epitaxy)やMBEや
MOCVD法及びフォトリソグラフィー法により形成さ
れたエピタキシャル層のGaAs部分14a及びAlA
s部分14bからなる。また、導波路14は、AlxG
a1-xAsで原子比xを変えて(0≦x≦1)交互に周
期的に形成したグレーティングでもよい。
ッド層13は、GaAsより屈折率が低くなるAlAs
エピタキシャル層である。クラッド層13上に形成され
た非線形グレーティング位相整合型の導波路14は、そ
の伸長方向に非線形光学係数の変化部分14a及び14
bを周期的に有しており、基本波が入射する(001)の
入射上面15a及び第2高調波を出射する出力端面15
bを有している。非線形グレーティング位相整合型の導
波路14は、LPE(Liquid Phase Epitaxy)やMBEや
MOCVD法及びフォトリソグラフィー法により形成さ
れたエピタキシャル層のGaAs部分14a及びAlA
s部分14bからなる。また、導波路14は、AlxG
a1-xAsで原子比xを変えて(0≦x≦1)交互に周
期的に形成したグレーティングでもよい。
【0009】導波路14の伸長方向に対して垂直若しく
は平行な偏光方向を有する基本波がシリンドリカルレン
ズ21を介して導波路の伸長方向に沿って入射上面15
a全面へ入射されたとき、この基本波とDBR12から
反射され導波路へ戻った基本波との非線形光学効果によ
って、基本波の電界方向に垂直な方向(結晶軸k)に分極
を生ぜしめ、位相整合条件が満たされる導波路の伸長方
向に進行する第2高調波が発生する。この第2高調波は
導波路の周期的変化部分14a及び14b(非線形グレ
ーティング)で位相整合される。
は平行な偏光方向を有する基本波がシリンドリカルレン
ズ21を介して導波路の伸長方向に沿って入射上面15
a全面へ入射されたとき、この基本波とDBR12から
反射され導波路へ戻った基本波との非線形光学効果によ
って、基本波の電界方向に垂直な方向(結晶軸k)に分極
を生ぜしめ、位相整合条件が満たされる導波路の伸長方
向に進行する第2高調波が発生する。この第2高調波は
導波路の周期的変化部分14a及び14b(非線形グレ
ーティング)で位相整合される。
【0010】さらに、導波路14及びその製造方法につ
いて詳述する。 (導波路)図2に、GaAs部分14aの立方晶系43
m結晶の結晶軸(結晶軸i,j,k)を示す。ここで
は、導波路の伸長方向が(110)面の法線方向に一致
し、結晶軸kの方向が入射上面に垂直な深さ方向をと
る。かかるGaAs部分14aの結晶の2次非線形光学
定数は3階テンソルで表されるので、2次の非線形分極
Pは次式(1)で示される。
いて詳述する。 (導波路)図2に、GaAs部分14aの立方晶系43
m結晶の結晶軸(結晶軸i,j,k)を示す。ここで
は、導波路の伸長方向が(110)面の法線方向に一致
し、結晶軸kの方向が入射上面に垂直な深さ方向をと
る。かかるGaAs部分14aの結晶の2次非線形光学
定数は3階テンソルで表されるので、2次の非線形分極
Pは次式(1)で示される。
【0011】
【数1】
【0012】式中、Pi,Pj,Pkはi,j,k軸方向
の分極成分を、d14,d25,d36は2次の非線形光学定
数テンソル成分(d14=d25=d36=d)を、Ei,Ej,Ek
はi,j,k軸方向の基本波の電界成分を示す。図1に
示すように、基本波は幅W及び作用長Lで導波路入射上
面15a全面に垂直に入射されているので、第2高調波
は位相整合条件をみたす所の幅W、深さDの該導波路に
閉じ込められる。なお、導波路中第2高調波の吸収(損
失)がないものと仮定する。
の分極成分を、d14,d25,d36は2次の非線形光学定
数テンソル成分(d14=d25=d36=d)を、Ei,Ej,Ek
はi,j,k軸方向の基本波の電界成分を示す。図1に
示すように、基本波は幅W及び作用長Lで導波路入射上
面15a全面に垂直に入射されているので、第2高調波
は位相整合条件をみたす所の幅W、深さDの該導波路に
閉じ込められる。なお、導波路中第2高調波の吸収(損
失)がないものと仮定する。
【0013】上記(1)式から非線形分極成分Pkを生
ぜしめるためには、電界Ei,Ej成分の基本波を励振す
る必要がある。基本波は導波路入射上面15aに対して
垂直上から下へ(x方向)に進行する平面波(電界
E+)、DBRで反射した基本波は下から上へに進行す
る平面波(電界E-)であるから、ωを角周波数、tを
時間、kを基本波の伝播定数(k=n(2π/λ)
(λ:基本波の波長,n:基本波に対する等価屈折
率))とすると下記(2),(3)式によって示され
る。
ぜしめるためには、電界Ei,Ej成分の基本波を励振す
る必要がある。基本波は導波路入射上面15aに対して
垂直上から下へ(x方向)に進行する平面波(電界
E+)、DBRで反射した基本波は下から上へに進行す
る平面波(電界E-)であるから、ωを角周波数、tを
時間、kを基本波の伝播定数(k=n(2π/λ)
(λ:基本波の波長,n:基本波に対する等価屈折
率))とすると下記(2),(3)式によって示され
る。
【0014】
【数2】
【0015】また、これら電界を用いて基板結晶のi,
j軸方向における基本波の電界は次の(4),(5)式
で示される。
j軸方向における基本波の電界は次の(4),(5)式
で示される。
【0016】
【数3】
【0017】よって、上記(1)式におけるPkは、
(2)〜(5)式から、ここで角周波数2ωで振動し、
垂直方向において衝突する成分を選ぶと、次式(7)の
ように表される。よって、非線形分極成分Pkの実数部
は(7)式で得られる。
(2)〜(5)式から、ここで角周波数2ωで振動し、
垂直方向において衝突する成分を選ぶと、次式(7)の
ように表される。よって、非線形分極成分Pkの実数部
は(7)式で得られる。
【0018】
【数4】
【0019】このように、第2高調波の偏光は進行方向
に対して垂直である。よって、第2高調波の電界と非線
形分極の成分は平行とし、導波路に沿って第2高調波を
出力するためには、導波路伸長方向に対して垂直な成分
を持つ非線形分極を励起する必要があり、非線形分極は
x方向の成分を有することが分かる(Pk=Px)。ここ
で、励起された第2高調波ESHは、x方向に偏光(電界
方向)を有しz方向へ伝搬する平面波であるから、次
(8)式にて示される。
に対して垂直である。よって、第2高調波の電界と非線
形分極の成分は平行とし、導波路に沿って第2高調波を
出力するためには、導波路伸長方向に対して垂直な成分
を持つ非線形分極を励起する必要があり、非線形分極は
x方向の成分を有することが分かる(Pk=Px)。ここ
で、励起された第2高調波ESHは、x方向に偏光(電界
方向)を有しz方向へ伝搬する平面波であるから、次
(8)式にて示される。
【0020】
【数5】
【0021】但し、kSHは第2高調波の伝播定数(kSH
=nSH(2π/λSH)(λSH:第2高調波の波長,
nSH:第2高調波に対する等価屈折率)を示す。よっ
て、(7)及び(8)式を使って次(9)式のマックス
ウェル方程式を解くと、
=nSH(2π/λSH)(λSH:第2高調波の波長,
nSH:第2高調波に対する等価屈折率)を示す。よっ
て、(7)及び(8)式を使って次(9)式のマックス
ウェル方程式を解くと、
【0022】
【数6】
【0023】導波路14は周期的変化部分14a及び1
4b(非線形グレーティング)を有するので、Kをグレ
ーティングベクトル、Λをグレーティング周期として
(K=2π/Λ)、(10)式中の非線形光学定数dはz方
向の周期関数の(11)式で示される。
4b(非線形グレーティング)を有するので、Kをグレ
ーティングベクトル、Λをグレーティング周期として
(K=2π/Λ)、(10)式中の非線形光学定数dはz方
向の周期関数の(11)式で示される。
【0024】
【数7】 d(z)=deff exp{−iKz} (11) 第2高調波のパワーは次(14)式にて示される。
【0025】
【数8】
【0026】(14)式より第2高調波のパワーは周期関数
となっていることから、位相整合条件kSH−K=0を満
すようにグレーティング周期Λを設定すればよい。非線
形光学定数の変化部分が異なる2つの部分14a,14
bで交互にグレーティングを形成する場合は次(16)式を
満すように周期Λを設定すればよい。(但し、nSHaを
変化部分14aの第2高調波に対する屈折率、nSHbを
変化部分14bの第2高調波に対する屈折率とする。)
となっていることから、位相整合条件kSH−K=0を満
すようにグレーティング周期Λを設定すればよい。非線
形光学定数の変化部分が異なる2つの部分14a,14
bで交互にグレーティングを形成する場合は次(16)式を
満すように周期Λを設定すればよい。(但し、nSHaを
変化部分14aの第2高調波に対する屈折率、nSHbを
変化部分14bの第2高調波に対する屈折率とする。)
【0027】
【数9】
【0028】第2の実施例としては、図3に示すよう
に、上記第1の実施例の導波路14上に形成された第2
クラッド層25と、第2クラッド層上に形成され各々互
いに異なる屈折率を有する2つの薄膜26a,26bを
交互に周期的に積層した多層群からなる第2DBR26
とを有する波長変換装置30がある。図1に示すグレー
ティング結合長Tの長さの設定により、反射率の大きさ
を設定できまた、DBRの約100%までの反射率が達成
される。
に、上記第1の実施例の導波路14上に形成された第2
クラッド層25と、第2クラッド層上に形成され各々互
いに異なる屈折率を有する2つの薄膜26a,26bを
交互に周期的に積層した多層群からなる第2DBR26
とを有する波長変換装置30がある。図1に示すグレー
ティング結合長Tの長さの設定により、反射率の大きさ
を設定できまた、DBRの約100%までの反射率が達成
される。
【0029】両DBR12,26の反射率を99%近い
高反射率にすれば共振条件が満たされるときPは100倍
近くになる。従って変換効率は10000倍近く改善される
ことになり、ミリワットオーダーの第2高調波を得るこ
とができる。両DBRで基本波を反射させ導波路14内
で定在波を発生させることにより、非線形分極波が励起
され第2高調波が放射される。さらにこの波長変換装置
の特徴としては、装置を導波路の水平面内(結晶軸k周
り)で回転させることにより、位相整合条件を満たすグ
レーティングピット14を簡単にさがすことができる。
高反射率にすれば共振条件が満たされるときPは100倍
近くになる。従って変換効率は10000倍近く改善される
ことになり、ミリワットオーダーの第2高調波を得るこ
とができる。両DBRで基本波を反射させ導波路14内
で定在波を発生させることにより、非線形分極波が励起
され第2高調波が放射される。さらにこの波長変換装置
の特徴としては、装置を導波路の水平面内(結晶軸k周
り)で回転させることにより、位相整合条件を満たすグ
レーティングピット14を簡単にさがすことができる。
【0030】例えば、基本波λ=1.064μmの光を導波路
側面上から垂直に入射させて、第2高調波λ=532nmを
得る場合、上記のAlGaAs/GaAs導波路nSH=
3.3,n=3.0では、deff=50Pm/v及びD=W=
3μmとすれば、第2高調波の出力はPSH[W]=2.2
×10-6[W-1]×P+[W]×P-[W]となり、P+
=P-=1Wで2μWの出力が得られる。 (波長変換装置の製造)波長変換装置の作製プロセスを
図4に示す。
側面上から垂直に入射させて、第2高調波λ=532nmを
得る場合、上記のAlGaAs/GaAs導波路nSH=
3.3,n=3.0では、deff=50Pm/v及びD=W=
3μmとすれば、第2高調波の出力はPSH[W]=2.2
×10-6[W-1]×P+[W]×P-[W]となり、P+
=P-=1Wで2μWの出力が得られる。 (波長変換装置の製造)波長変換装置の作製プロセスを
図4に示す。
【0031】基板11は43m族の半導体化合物に限ら
ず、強誘電体の有機化合物でもよい。すなわち、非線形
分極波面成分を導波方向に対して垂直になるように結晶
軸を選んでやればよい。そこで、基板11が(001)Ga
As結晶である例を示す。まず、(001)GaAs基板1
1上にMBEやMOCVD法により、AlAs層及びG
aAs層からなるDBR12、AlAsからなるクラッ
ド層13を順次積層する(図4a)。
ず、強誘電体の有機化合物でもよい。すなわち、非線形
分極波面成分を導波方向に対して垂直になるように結晶
軸を選んでやればよい。そこで、基板11が(001)Ga
As結晶である例を示す。まず、(001)GaAs基板1
1上にMBEやMOCVD法により、AlAs層及びG
aAs層からなるDBR12、AlAsからなるクラッ
ド層13を順次積層する(図4a)。
【0032】次に、導波路をグレーティング構造にする
ため、レジストをGaAs導波路14a上に形成し、二
光束干渉法で所定Λ=λSH/nSHの周期を満たすように
露光する。現像すれば導波路14a上にレジストパター
ンが得られる(図4b)。例えばλSH=500nmでnSH=
3.5とすれば該パターンはΛ=143nmである。次に、ドラ
イエッチングにより導波路14aをクラッド層13の上
面まで切削する(図4c)。
ため、レジストをGaAs導波路14a上に形成し、二
光束干渉法で所定Λ=λSH/nSHの周期を満たすように
露光する。現像すれば導波路14a上にレジストパター
ンが得られる(図4b)。例えばλSH=500nmでnSH=
3.5とすれば該パターンはΛ=143nmである。次に、ドラ
イエッチングにより導波路14aをクラッド層13の上
面まで切削する(図4c)。
【0033】次に、レジストパターン除去後LPEによ
りAlGaAsを変化部分14bとして切削部に成長さ
せる(図4d)。このようにして、幅W、深さD及び作
用長Lのグレーティング導波路を有する第1の実施例の
光波長変換装置が得られる。さらに、第2の実施例の光
波長変換装置を得るためには、第1の実施例の装置のグ
レーティング導波路14a,14b上に対向するDBR
を形成することもできる。すなわち、そのグレーティン
グ導波路上にクラッド層25を形成して、その上にMB
E又はMOCVDにより順次DBR26を形成すれば第
2の実施例が得られる(図4e)。
りAlGaAsを変化部分14bとして切削部に成長さ
せる(図4d)。このようにして、幅W、深さD及び作
用長Lのグレーティング導波路を有する第1の実施例の
光波長変換装置が得られる。さらに、第2の実施例の光
波長変換装置を得るためには、第1の実施例の装置のグ
レーティング導波路14a,14b上に対向するDBR
を形成することもできる。すなわち、そのグレーティン
グ導波路上にクラッド層25を形成して、その上にMB
E又はMOCVDにより順次DBR26を形成すれば第
2の実施例が得られる(図4e)。
【0034】
【発明の効果】以上の如く、本発明の波長変換装置によ
れば、基本波を導波路上から入射させ、導波路下部には
基本波に対するDBRを設けるので、導波路内で垂直方
向の定在波が発生し、導波路伸長方向を伝搬する第2高
調波が発生する。よって、発生する第2高調波は通常の
半導体レーザと同様のファーフィールドパターンとな
り、凸レンズで集光でき、更に厳しい位相整合条件はシ
リンドリカルレンズと素子との相対角度を変えるだけで
見つけられるような波長変換装置が得られる。
れば、基本波を導波路上から入射させ、導波路下部には
基本波に対するDBRを設けるので、導波路内で垂直方
向の定在波が発生し、導波路伸長方向を伝搬する第2高
調波が発生する。よって、発生する第2高調波は通常の
半導体レーザと同様のファーフィールドパターンとな
り、凸レンズで集光でき、更に厳しい位相整合条件はシ
リンドリカルレンズと素子との相対角度を変えるだけで
見つけられるような波長変換装置が得られる。
【図1】本発明による実施例の波長変換装置の概略斜視
図である。
図である。
【図2】実施例の波長変換装置の導波路の結晶軸を説明
する概略斜視図である。
する概略斜視図である。
【図3】第2の実施例の波長変換装置の概略斜視図であ
る。
る。
【図4】本実施例の波長変換装置の製造行程における各
部材の概略断面図である。
部材の概略断面図である。
11 基板 12 分布型ブラッグ反射層(DBR) 13 クラッド層 14 導波路 15a 導波路入射上面 15b 導波路出射端面
Claims (3)
- 【請求項1】 基板と、 前記基板上に形成されかつ、各々互いに異なる屈折率を
有する2つの薄膜を交互に周期的に積層した多層群から
なる分布型ブラッグ反射層と、 前記分布型ブラッグ反射層上に形成されたクラッド層
と、 前記クラッド層上に形成されかつ、基本波が入射する入
射上面及び第2高調波を出射する出力端面を有しかつ、
伸長方向に非線形光学係数の変化部分を周期的に有する
非線形グレーティング位相整合型の導波路とからなるこ
とを特徴とする波長変換装置。 - 【請求項2】 前記非線形グレーティング位相整合型の
導波路は、III-V族若しくはII-VI族半導体化合物からな
る(001)結晶を有し、第2高調波の出射面が劈開面で
あることを特徴とする請求項1記載の波長変換装置。 - 【請求項3】 前記導波路上に形成された第2クラッド
層と、 前記第2クラッド層上に形成されかつ、各々互いに異な
る屈折率を有する2つの薄膜を交互に周期的に積層した
多層群からなる第2分布型ブラッグ反射層とを有するこ
とを特徴とする請求項1又は2記載の波長変換装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4728194A JPH07261214A (ja) | 1994-03-17 | 1994-03-17 | 波長変換装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4728194A JPH07261214A (ja) | 1994-03-17 | 1994-03-17 | 波長変換装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07261214A true JPH07261214A (ja) | 1995-10-13 |
Family
ID=12770917
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4728194A Pending JPH07261214A (ja) | 1994-03-17 | 1994-03-17 | 波長変換装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07261214A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017062473A (ja) * | 2015-09-23 | 2017-03-30 | 富士通株式会社 | ブラッグ反射導波路を用いる高調波生成及び位相感応型増幅 |
CN113866879A (zh) * | 2021-10-18 | 2021-12-31 | 联合微电子中心有限责任公司 | 基于布拉格光栅的反射器及其制造方法、光电装置 |
-
1994
- 1994-03-17 JP JP4728194A patent/JPH07261214A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017062473A (ja) * | 2015-09-23 | 2017-03-30 | 富士通株式会社 | ブラッグ反射導波路を用いる高調波生成及び位相感応型増幅 |
CN113866879A (zh) * | 2021-10-18 | 2021-12-31 | 联合微电子中心有限责任公司 | 基于布拉格光栅的反射器及其制造方法、光电装置 |
CN113866879B (zh) * | 2021-10-18 | 2024-04-30 | 联合微电子中心有限责任公司 | 基于布拉格光栅的反射器及其制造方法、光电装置 |
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