JPH07260922A - 水中航走体位置検出装置 - Google Patents

水中航走体位置検出装置

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JPH07260922A
JPH07260922A JP5628894A JP5628894A JPH07260922A JP H07260922 A JPH07260922 A JP H07260922A JP 5628894 A JP5628894 A JP 5628894A JP 5628894 A JP5628894 A JP 5628894A JP H07260922 A JPH07260922 A JP H07260922A
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wave
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JP5628894A
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Akio Kaya
彰夫 賀谷
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Oki Electric Industry Co Ltd
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Oki Electric Industry Co Ltd
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  • Measurement Of Velocity Or Position Using Acoustic Or Ultrasonic Waves (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 水中航走体の音響測位を高精度で行う。 【構成】 LPF30−1〜30−4は、受波器2〜5
の受信信号から音響ピンガ信号と航走雑音とを分離して
抽出する。時間ウインドウ31−1〜31−4は、音響
ピンガの3次元位置に基づき、各受波器で受信される航
走雑音から直接伝搬時間近傍の信号を抽出する。各時間
ウインドウ31−1〜31−4で抽出した信号に対し
て、各相関器32−1〜32−4が、航走雑音源と各2
つの受波器間の直接伝搬遅延時間差において最大値とな
る相互相関関数C23,C34,C45,C52を算出する。航
走音源位置演算器40は、各受波器間の伝搬時間差に基
づき航走音源の3次元位置を算出する。航走音源位置予
測器41は、航走音源の現在及び過去の3次元位置から
次の時刻の航走音源の3次元位置を予測して時間ウイン
ドウ31−1〜31−4に出力する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、水中を移動する航走体
の3次元位置を音響計測する水中航走体位置検出装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、水中で航走体の位置を音響計測す
る装置として、ロング・ベース・ライン(Long Base Li
ne、以下、LBLという)方式がある。LBL方式で
は、通常、水中航走体に装着した音響ピンガからピンガ
信号を送信し、その信号を計測領域内の設置位置が既知
で、音響ピンガと同期又は非同期で動作する複数の受波
器である音響センサで受信し、音響ピンガと音響センサ
間の距離を計測して音響ピンガの位置を算出する。水中
航走体の3次元位置検出において、音響ピンガが同期ピ
ンガである場合、音響センサは少なくとも3個以上必要
であり、球面法により位置を求める。音響ピンガが非同
期ピンガである場合、音響センサは少なくとも4個以上
必要であり、双曲面法により位置を求める。尚、音響ピ
ンガとは、一定間隔で音波パルス(通常は数kHz〜数
100kHZの搬送波をパルス変調したもの)を送信する装置
である。同期ピンガとは、音響ピンガが音響センサと同
期したタイマを備えたものである。又、非同期ピンガと
は、音響ピンガのタイマが音響センサのタイマと同期し
ないものである。
【0003】次に、一例として、音響ピンガが同期ピン
ガである場合の従来の水中航走体位置検出装置の計測方
法を処理手順(1)〜(4)に従って説明する。 (1) 海底に3個以上の受波器を設置し、それらの受
波器の位置をキャリブレーションにより求める。尚、キ
ャリブレーションとは、海上の位置が正確に分かってい
る船舶等から受波器へ向けて音波を発信し、受波器から
の応答と水中の音速との関係に基づいて受波器の位置を
算出する方法である。 (2) 水中航走体に同期音響ピンガを取り付け、一定
の時間間隔でピンガ信号を送信する。 (3) 同期ピンガの送信時刻と各受波器での受信時刻
に基づき、水中航走体から各受波器までの音波の伝搬時
間を求め、水中音速値から距離を求める。 (4) 水中航走体から各受波器までの距離から、球面
法により水中航走体の3次元位置を求める。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
水中航走体位置検出装置では、次のような問題点があっ
た。浅海域においては、音響ピンガが受波器に直接到達
する信号に、海面及び海底で反射してから受波器に到達
するマルチパス信号が重畳される。位置計測は、最も早
く到達する直接伝搬信号の受信時刻により行っている。
ところが、音響ピンガの送信間隔が短い場合、マルチパ
ス信号と直接伝搬信号とが分離できなくなり、位置計測
が行えなくなる。従って、音響ピンガはマルチパス信号
が減衰するための十分な時間間隔を取らなければなら
ず、単位時間当たりの位置計測の回数を多くできない。
そのため、位置計測の効率が悪いと言う問題があった。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明では、前記課題を
解決するために、一定の時間間隔で一定の周波数の音波
を出す第1の音源を有する水中航走体の該第1の音源か
ら送信される第1の信号及び航走に伴って発生する航走
音を音源とする第2の音源から送信される第2の信号と
を受信する複数の受波器と、各受波器の受信信号及び各
受波器の3次元位置に基づき第1の音源の3次元位置を
算出する第1音源位置算出手段とを、備えた水中航走体
位置検出装置において、次のような手段を設けている。
即ち、各受波器の受信信号から第1の信号及び第2の信
号をそれぞれ抽出する複数のフィルタ手段と、第1音源
位置算出手段で算出された第1の音源の3次元位置と各
受波器の3次元位置とに基づき、水中航走体と各受波器
間の直接伝搬時間を算出し、この伝搬時間が中心となる
ように各時間ウインドウの時間位置とウインドウ幅とを
それぞれ初期設定する時間ウインドウ初期設定手段と、
フィルタ手段により抽出された各受波器で受信した第2
の信号から各時間ウインドウによって直接伝搬時間近傍
で抽出した各信号に基づき、その2つの受波器の伝搬遅
延時間において最大値となる相互相関関数を算出する複
数の相関器とを、設けている。更に、相互相関関数のピ
ーク検出手段と、ピークとなる遅延時間を検出すること
により受波器間の伝搬時間差を検出する伝搬時間差検出
手段と、伝搬時間差検出手段で検出された各受波器間の
伝搬時間差に基づき、第2の音源の3次元位置を算出す
る第2音源位置算出手段と、この第2音源位置算出手段
で算出された現在及び過去の第2の音源の3次元位置か
ら次の時刻の第2の音源の3次元位置を予測する第2音
源位置予測手段と、この第2音源位置予測手段で予測さ
れた次の時刻の第2の音源の3次元位置に基づき、第2
の信号の前記各受波器での直接伝搬時間を算出し、この
伝搬時間が中心となるように時間ウインドウの時間位置
とウインドウ幅を設定する時間ウインドウ設定手段と
を、設けている。
【0006】
【作用】本発明によれば、以上のように水中航走体位置
検出装置を構成したので、各フィルタ手段は、各受波器
の受信信号から第1及び第2の信号を分離して抽出す
る。この第1の信号は、音響ピンガ等の既知の信号であ
り、これにより従来のLBL方式等で第1の音源の3次
元位置が、ピンガの送信毎に計測可能である。第2の信
号は、第1の音源とほぼ同一の位置で発生した航走雑音
であり、連続的に放射される信号である。第1の音源の
3次元位置に基づき、時間ウインドウ初期設定手段は、
第2の音源と各受波器間の伝搬時間を算出し、直接伝搬
時間が時間ウインドウの中心となるように時間位置とウ
インドウ幅との初期設定をする。この初期設定により、
時間ウインドウは、第1の信号による第1の音源の3次
元位置の計測結果に基づき、各受波器で受信される第2
の信号から直接伝搬時間近傍の信号を抽出する。各時間
ウインドウで抽出した信号に対して、各相関器が、第2
の音源と各2つの受波器間の直接伝搬遅延時間差におい
て最大値となる相互相関関数を算出する。各ピーク検出
手段は各相互相関関数のピークを検出し、更に、伝搬時
間差検出手段は、相互相関関数のピークとなる遅延時間
を検出することにより、各受波器間の伝搬時間差を検出
する。第2音源位置算出手段は、伝搬時間差検出手段に
よる各受波器間の伝搬時間差に基づき前記第2の音源の
3次元位置を算出する。第2の信号は連続であるので、
第2の音源の3次元位置は、ほぼ連続的に得られる。第
2音源位置予測手段は、第2音源位置算出手段による第
2の音源の現在及び過去の3次元位置から次の時刻の第
2の音源の3次元位置を予測する。時間ウインドウ設定
手段は、第2の音源の3次元位置の予測結果に基づき、
次の第1の信号による時間ウインドウの初期設定がなさ
れるまでの間、第2の音波の各受波器間の伝搬時間差を
算出して直接伝搬時間が時間ウインドウの中心となるよ
うに時間位置とウインドウ幅とを更新する。従って、前
記課題を解決できるのである。
【0007】
【実施例】図2は、本発明の実施例における同期音響ピ
ンガを取り付けた水中航走体と、海底の既知の位置に設
置された受波器の配置と音波の伝搬モデルを示す模式図
である。第1の音源である音響ピンガを取り付けた水中
航走体1からは、一定の時間間隔で第1の音波である音
響ピンガ信号が送信されると共に、連続的に第2の音波
である航走雑音が送出されている。海底Aの既知の位置
に設置された複数の受波器2,3,4,5では、水中航
走体1から直接伝搬してくる音響ピンガ信号及び航走雑
音の音波Bと、海面Cなどで反射されてから到達するマ
ルチパス信号Dとが同時に受信される。図1は、本発明
の実施例を示す水中航走体位置検出装置の機能ブロック
図であり、図2と共通の要素には共通の符号が付されて
いる。この水中航走体位置検出装置は、図2中の水中航
走体1に取り付けた音響ピンガから送信されるピンガ信
号及び該水中航走体1が発生する航走雑音を受信する複
数の受波器2〜5を備えている。この音響ピンガと受波
器2〜5とは図示しないタイマで同期が取られている。
受波器2〜5の受信信号は同期ピンガ処理器10−1〜
10−4にそれぞれ入力されるようになっている。同期
ピンガ処理器10−1は、同期ピンガの帯域に一致し、
受信信号から音響ピンガ信号を抽出する帯域通過フィル
タ(Band Pass Filter、以下、BPFという)11と、
音響ピンガ信号を音響ピンガ包絡線に変換する包絡線検
波器12と、音響ピンガの送信タイミングと一致した同
期信号S14を入力端子14から取り込んでスタートパ
ルスとし、音響ピンガ包絡線をストップパルスとして両
パルスの間の時間間隔を計測して出力する時間間隔カウ
ンタ13とで、構成されている。他の同期ピンガ処理器
10−2〜10−4も同様の構成になっている。各同期
ピンガ処理器10−1〜10−4の時間間隔カウンタ1
3は、第1の音源位置算出手段である音響ピンガ位置演
算器20に接続されている。音響ピンガ位置演算器20
は、音響ピンガの3次元位置を算出するものである。音
響ピンガ位置演算器20の出力側は、時間ウインドウ初
期設定手段である時間ウインドウ初期設定器21の入力
側に接続されている。時間ウインドウ初期設定器21
は、音響ピンガ位置演算器20で算出された音響ピンガ
の3次元位置に基づき、航走雑音源と各受波器間の直接
伝搬時間を算出し、時間ウィンドウ毎に直接伝搬時間が
時間ウインドウの中心となるように時間位置とウインド
ウ幅との初期設定をする手段である。
【0008】一方、各受波器2〜5の受信信号は、受信
信号から音響ピンガ信号と航走雑音とを分離して抽出す
るフィルタ手段である低域通過フィルタ(Low Pass Fil
ter、以下、LPFという)30−1〜30−4にも入
力されるようになっている。LPF30−1〜30−4
の各出力側は、時間ウインドウ31−1〜31−4の各
入力側にそれぞれ接続されている。又、時間ウインドウ
31−1〜31−4には、時間ウインドウ初期設定器2
1の出力信号が入力するようになっている。時間ウイン
ドウ31−1〜31−4は、時間ウインドウ初期設定器
21の初期設定により、音響ピンガの3次元位置の計測
結果に基づき、各受波器で受信された航走雑音から直接
伝搬時間近傍の信号を抽出する手段である。時間ウイン
ドウ31−1,31−2の出力側は、受波器2で受信さ
れた航走雑音と受波器3で受信された航走雑音との間の
相互相関関数C23を算出する相関器32−1の入力側に
接続されている。同様に、他の時間ウインドウ31−
2,31−3の出力側は、受波器3で受信された航走雑
音と受波器4で受信された航走雑音との間の相互相関関
数C34を算出する相関器32−2の入力側に接続されて
いる。時間ウインドウ31−3,31−4の出力側は、
受波器4で受信された航走雑音と受波器5で受信された
航走雑音との間の相互相関関数C45を算出する相関器3
2−3の入力側に接続されている。時間ウインドウ31
−4,31−5の出力側は、受波器5で受信された航走
雑音と受波器1で受信された航走雑音との間の相互相関
関数C52を算出する相関器32−4の入力側に接続され
ている。尚、相互相関関数とは、2つの信号の類似性を
表す関数であり、本実施例では、1つの信号源からの信
号を独立した2つの受波器で受信し、これらの信号の相
互相関関数を求めると、2つの信号の時間差に相当する
遅延時間で相関が最も高くなり、ピークをもつものであ
る。この性質から時間差の検出に用いられる。
【0009】相関器32−1〜32−4の各出力側は、
各相互相関関数C23,C34,C45,C52をそれぞれ入力
してピークを検出するピーク検出器33−1,33−
2,33−3,33−4の各入力側に接続されている。
ピーク検出器33−1,33−2,33−3,33−4
の各出力側は、各相互相関関数C23,C34,C45,C52
のピークとなる遅延時間を検出する遅延時間カウンタ3
4−1,34−2,34−3,34−4の各入力側に接
続されている。尚、遅延時間カウンタ34−1,34−
2,34−3,34−4は、クロック発生器35が生成
するクロックS35で同期がとられている。遅延時間カ
ウンタ34−1,34−2,34−3,34−4の各出
力側は、第2の音源位置算出手段である航走音源位置演
算器40に接続されている。航走音源位置演算器40
は、航走雑音が直接伝搬して受波器2及び受波器3に到
達する音波伝搬時間差τ23と、受波器3及び受波器4に
到達する音波伝搬時間差τ34と、受波器4及び受波器5
に到達する音波伝搬時間差τ45と、受波器5及び受波器
2に到達する音波伝搬時間差τ52とに基づき水中航走体
(航走雑音源)1の3次元位置を算出し、算出結果S4
0を出力端子50に出力する手段である。又、航走音源
位置演算器40の出力側は、第2の音源位置予測手段で
ある航走音源位置予測器41にも接続されている。航走
音源位置予測器41は、例えば、カルマンフィルタ等で
実現され、水中航走体1の過去及び現在の3次元位置か
ら次の時刻の3次元位置を予測して時間ウインドウ設定
手段である時間ウインドウ設定器42に出力するもので
ある。時間ウインドウ設定手段42は、航走音源の3次
元位置の予測結果に基づき、次の音響ピンガ信号による
時間ウインドウの初期設定がなされるまでの間、航走雑
音の各受波器間の伝搬時間差を算出して直接伝搬時間が
時間ウインドウの中心となるように時間位置とウインド
ウ幅とを更新する手段である。時間ウインドウ設定器4
2の出力信号は、各時間ウインドウ31−1〜31−4
に入力するようになっている。
【0010】次に、図1の動作を説明する。まず、受波
器2は音響ピンガからの信号を受信し、BPF11が、
その受信信号から音響ピンガ信号を抽出する。音響ピン
ガ信号は包絡線検波器12により、音響ピンガ包絡線に
変換され、時間間隔カウンタ13に入力される。時間間
隔カウンタ13は、音響ピンガの送信タイミングと一致
した同期信号S14を入力端子14から取り込み、同期
信号S14をスタートパルスとし、音響ピンガ包絡線を
ストップパルスとして両パルスの間の時間間隔を計測す
る。即ち、この時間間隔は音響ピンガ1と受波器2との
間の音波伝搬時間である。他の受波器3〜5の受信信号
も受波器2と同様に処理される。これらの音波伝搬時間
は、音響ピンガ位置演算器20に入力される。音響ピン
ガ位置演算器20は、従来のLBL音響測位方式と同様
に、球面法により測定領域に設定した基準座標における
音響ピンガの3次元位置を算出する。一方、受波器2で
受信された信号は、LPF30−1にも入力される。L
PF30−1は、受信信号から航走雑音を抽出して時間
ウインドウ31−1に出力する。更に、時間ウインドウ
31−1には、時間ウインドウ初期設定器21から水中
航走体1の位置の初期値として音響ピンガの3次元位置
Pp も入力される。時間ウインドウ31−1は、時間ウ
インドウ初期設定器21から出力される音響ピンガの3
次元位置の計測結果に基づき、各受波器で受信される航
走雑音から直接伝搬時間近傍の信号を抽出して相関器3
2−1及び相関器32−4へ入力する。相関器32−1
は相互相関器であり、受波器2で受信された航走雑音と
受波器3で受信された航走雑音との間の相互相関関数C
23を算出してピーク検出器33−1に出力する。相関器
32−4も同様に受波器2で受信された航走雑音と受波
器5で受信された航走雑音との間の相互相関関数C53を
算出してピーク検出器33−4に出力する。同様に、他
の時間ウインドウ31−2〜31−4においても、受波
器3〜5で受信された航走雑音について受波器2の航走
雑音と同様の処理を行う。
【0011】各ピーク検出器33−1〜33−4は各相
互相関関数C23,C34,C45,C52のピークを検出し、
更に、遅延時間カウンタ34−1〜34−4は、各相互
相関関数C23,C34,C45,C52のピークとなる遅延時
間を検出することにより、各受波器間の相互の伝搬時間
差τ34,τ45,τ52の初期値を算出する。これらの初期
値は、航走音源位置演算器40に入力され、双曲面方式
により水中航走体(航走音源)1の3次元位置Pn (j
Δt)(j=0,1,2,・・・:音響ピンガ番号、Δt:音
響ピンガ信号の時間間隔)を計算し、水中航走体1の3
次元位置として出力端子50から出力する。一方、水中
航走体(航走音源)1の3次元位置Pn は、航走音源位
置予測器41にも出力される。航走音源位置予測器41
は、水中航走体1の過去の3次元位置データPn (kδ
t)(k=0,1,2,・・・K:初期値からのデータ番号、
δt:航走音源位置演算の時間間隔)が記憶してあり、
新たに3次元位置Pn (kδt)が入力されると、δt
後の3次元位置Pn [(k+1)δt]を予測し、時間
ウインドウ設定器42を介して時間ウインドウ31−1
〜31−4に出力する。時間ウインドウ31−1では、
3次元位置の予測値Pn [(k+1)δt]が入力され
ると、3次元位置の初期値Pp の場合と同様に、3次元
位置の予測値Pn [(k+1)δt]に基づき、水中航
走体1と受波器2及び水中航走体1と受波器3の距離を
それぞれ計算し、次に、両者の距離差から、水中航走体
1から放射される航走雑音が直接伝搬して受波器2及び
受波器3に到達する音波伝搬時間差を求め、この伝搬時
間差付近の相互相関関数C23を抽出する時間ウインドウ
を生成する。同様に、他の時間ウインドウ31−2〜3
1−4においても、受波器3〜5で受信された航走雑音
について受波器2の航走雑音と同様の処理を行う。更
に、上記と同様に、これらの時間ウインドウが相関器3
2−1〜32−4及びピーク検出器33−1〜33−4
をそれぞれ経由して遅延時間カウンタ34−1〜34−
4に入力され、時刻[(k+1)δt]において航走雑
音が直接伝搬して各受波器間に到達する相互の音波伝搬
時間差τ23,τ34,τ45,τ52を算出する。これらの値
は、航走音源位置演算器40において、双曲面方式によ
り水中航走体1の3次元位置Pn [(k+1)δt]を
算出して出力端子50から出力する。
【0012】以上の水中航走体(航走雑音源)1の3次
元位置Pn を求める動作を、次の音響ピンガ[(j+
1)番目のピンガ]の受信まで行い、(j+1)番目の
音響ピンガの3次元位置Pn [(k+1)Δt]が与え
られると、これを初期値として上記の動作を繰り返す。
以上のように、本実施例では、遅延時間カウンタ34−
1〜34−4により抽出した各受波器2〜5の音波の伝
搬時間差から、水中航走体(航走雑音源)1の3次元位
置を求め、更に、過去及び現在の水中航走体(航走音
源)1の3次元位置に基づいて次の時刻の水中航走体
(航走音源)1の3次元位置を予測し、その予測した3
次元位置によって音波の伝搬時間差付近の相互相関関数
C23,C34,C45,C52を抽出する相関器を設けたの
で、音響ピンガ信号の送信間隔よりも高速で3次元位置
の計測ができる。更に、音響ピンガの3次元位置が与え
られる毎に、時間ウインドウを再設定するようにしたの
で、航走雑音源の3次元位置の計測が一時的に失敗して
も、音響ピンガの受信毎に正しい計測結果に置き換えら
れ、高い精度で音響計測ができる。
【0013】尚、本発明は上記実施例に限定されず、種
々の変形が可能である。その変形例としては、例えば、
次のようなものがある。 (1) LBL方式は、各受波器の音波の搬送波の位相
差から伝搬時間差を算出するショート・ベース・ライン
(Short Base Line 、SBLという)方式やスーパー・
ショート・ベース・ライン(Super Short Base Line 、
SSBLという)方式でもよい。 (2) 同期ピンガは、音響ピンガのタイマが音響セン
サのタイマと同期しない非同期ピンガとしてもよい。非
同期ピンガの場合は、各受波器間での受信時間差を計測
して音源からの距離を求め、計測領域に設定した座標系
における位置が既知の受波器を4個以上用いて双曲面法
で音源の位置を算出する。 (3) 第2の音源位置予測手段である航走音源位置予
測器41は、カルマンフィルタ以外に過去のデータから
次の位置を推定する外挿でもよい。 (4) 時間ウインドウ31−1〜31−4から相関器
32−1〜32−4への接続は、他の組み合わせでもよ
い。
【0014】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、各受波器で受信する水中航走体の音響信号のう
ち、航走雑音の伝搬時間差付近の信号を抽出する時間ウ
インドウを、音響ピンガについて求めた3次元位置に基
づき設定するようにしたので、マルチパスによって生ず
る相互相関関数のピークのうち、水中航走体の航走雑音
が直接伝搬して受波される音波の伝搬時間差に対応する
相互相関関数のピークが検出可能である。その上、遅延
時間差検出手段により抽出した各受波器間の音波の伝搬
時間差から、連続して航走雑音を放射する航走音源の3
次元位置を求め、更に、過去及び現在の水中航走体の3
次元位置に基づいて次の時刻の航走音源の3次元位置を
予測し、予測した3次元位置によって音波の伝搬時間差
付近の相互相関関数を抽出する相関器を設けたので、音
響ピンガ信号の送信間隔よりも高速で3次元位置の計測
が可能である。しかも、音響ピンガの3次元位置が与え
られる毎に、時間ウインドウを再設定するようにしたの
で、航走音源の3次元位置の計測が一時的に失敗して
も、音響ピンガの受信毎に正しい計測結果に置き換えら
れ、高い精度で音響計測ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す水中航走体位置検出装置
の機能ブロック図である。
【図2】本発明の実施例を示す音波の伝搬モデルの模式
図である。
【符号の説明】
21 時間ウイン
ドウ初期設定器 30−1〜30−4 LPF(低
域通過フィルタ) 31−1〜31−4 時間ウイン
ドウ 32−1〜32−4 相関器 40 航走音源位
置演算器 41 航走音源位
置予測器

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一定の時間間隔で一定の周波数の音波を
    出す第1の音源を有する水中航走体の該第1の音源から
    送信される第1の信号及び航走に伴って発生する航走音
    を音源とする第2の音源から送信される第2の信号とを
    受信する複数の受波器と、 前記各受波器の受信信号及び既知である該各受波器の3
    次元位置に基づき前記第1の音源の3次元位置を算出す
    る第1音源位置算出手段とを、 備えた水中航走体位置検出装置において、 前記各受波器の受信信号から前記第1の信号及び第2の
    信号をそれぞれ抽出する複数のフィルタ手段と、 前記第1音源位置算出手段で算出された第1の音源の3
    次元位置と前記各受波器の3次元位置とに基づき、前記
    水中航走体と前記各受波器間の直接伝搬時間を算出し、
    該伝搬時間が中心となるように各時間ウインドウの時間
    位置とウインドウ幅をそれぞれ初期設定する時間ウイン
    ドウ初期設定手段と、 前記フィルタ手段により抽出された各受波器で受信した
    前記第2の信号から前記各時間ウインドウによって直接
    伝搬時間近傍で抽出した各信号に基づき、その2つの受
    波器の伝搬遅延時間において最大値となる相互相関関数
    を算出する複数の相関器と、 前記相互相関関数の最大値から前記受波器間の伝搬時間
    差を検出する伝搬時間差検出手段と、 前記伝搬時間差検出手段で検出された各受波器間の伝搬
    時間差に基づき、前記第2の音源の3次元位置を算出す
    る第2音源位置算出手段と、 前記第2音源位置算出手段で算出された現在及び過去の
    第2の音源の3次元位置から次の時刻の第2の音源の3
    次元位置を予測する第2音源位置予測手段と、 前記第2音源位置予測手段で予測された次の時刻の第2
    の音源の3次元位置に基づき、前記第2の信号の前記各
    受波器での直接伝搬時間を算出し、該伝搬時間が中心と
    なるように前記時間ウインドウの時間位置とウインドウ
    幅を設定する時間ウインドウ設定手段とを、 設けたことを特徴とする水中航走体位置検出装置。
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