JP2570110B2 - 水中音源位置推定システム - Google Patents

水中音源位置推定システム

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JP2570110B2 JP5164249A JP16424993A JP2570110B2 JP 2570110 B2 JP2570110 B2 JP 2570110B2 JP 5164249 A JP5164249 A JP 5164249A JP 16424993 A JP16424993 A JP 16424993A JP 2570110 B2 JP2570110 B2 JP 2570110B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、水中の音源位置を推定
する水中音源位置推定システムに関する。
【0002】
【従来の技術】水中音波の音源位置は、深度及び測定点
までの水平距離で特定するが、水中の伝搬経路は複雑で
あるので、水中音源位置推定システムでは、深度方向に
直線的に配列した複数の受波器を用いてその音源位置を
推定するようにしている。この種の水中音源位置推定シ
ステムとしては、従来、例えば図4に示すものが知られ
ている。
【0003】図4において、N個の受波器(#1〜#
N)は、深度方向に直線的に一定の間隔で配列される。
周波数分析器10は、これらN個の受波器の各受波信号
をそれぞれ周波数軸へ変換し、運用目的と対象とする水
中音源の特性等を勘案して予め設定する特定の周波数f
1 についての配列受波器上におけるエネルギー分布E0
を求め、それを類似性計算器12の一方の入力へ与え
る。
【0004】一方、伝搬計算器11では、各受波器の深
度(Z1 〜ZN )のデータと仮想音源位置(P11
XZ)のデータとが外部から与えられる。ここに、仮想
音源位置(P11〜PXZ)は、例えば図5に示すようにN
個の受波器の配列方向に平行かつ所定の距離に設定した
直交座標平面としての仮想格子面を音場内に設定した場
合の各格子点(以下、単に各格子という)の座標位置で
あって、各格子には音源が仮想的に配置されるのであ
る。
【0005】この伝搬計算器11では、各仮想音源位置
と各受波器との間の水平距離は既知であるので、各受波
器の深度データと各仮想音源位置のデータを受けて、
列1行目からX列Y行目の交点を表現する11〜PXZ
各位置に存在する仮想音源の音波をN個の受波器のそれ
ぞれが受波するとした場合の伝搬損失を特定の周波数f
1 について計算し、その特定周波数についての配列受波
器上でのエネルギー分布(E11〜EXZ)を類似性計算器
12の他方の入力へ与える。上述した伝搬損失は、隣接
する受波器の受信入力を、位相情報を含む振幅レベルの
差として複素数表現したものである。
【0006】類似性計算器12では、N個の受波器で測
定された音波のエネルギー分布E0(周波数分析器10
の出力)に対する伝搬計算により求めたN個の受波器そ
れぞれにおけるE11〜EXZのエネルギー分布の類似度を
最尤度比を最大とするものを求める最尤推定法や最小2
乗誤差を最小とするものを求める最小2乗法等の所定の
計算式に基づく推定法を用いて計算し、各々の類似度を
位置検出器13へ出力する。
【0007】例えば図5において、配列受波器上には
(ア)(イ)(ウ)の3つのエネルギー分布を示してあ
るが、(ア)はN個の受波器で測定された音波のエネル
ギー分布E0 、(イ)は真音源aの位置に近い格子位置
に配置した仮想音源b対する伝搬計算によるエネルギー
分布、(ウ)は真音源aの位置から遠い格子位置に配置
した仮想音源cに対する伝搬計算によるエネルギー分布
である。
【0008】類似性計算器12では、(ア)と(イ)、
(ア)と(ウ)をそれぞれ比較して前述した推定法に基
づいてそれぞれの類似度を求めるが、真音源aの位置に
近い位置にある仮想音源bの類似度が遠い位置にある仮
想音源cの類似度よりも高い値を示すことが解る。
【0009】位置検出器13では、予め設定したレベル
を越える類似度とそのエネルギー分布を生じた仮想音源
位置(格子点位置)を検出し、出力処理器14に与え
る。
【0010】出力処理器14では、類似度の大小関係や
時間的な連続性等を勘案して音源位置を推定する。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の水中音
源位置推定システムでは、仮想音源位置から真の音源位
置を推定するための計算データと測定データとの類似性
計算処理において、水中音場の深度方向に設定される配
列受波器上のエネルギー分布を比較データとして利用し
ているが、仮想音源位置ごとの計算データの差異は僅か
であるので、類似性計算処理によりこれら多数の計算デ
ータの中から真の音源位置に対応したデータを抽出でき
るようにするには、計算データの比較対象として詳細な
エネルギー分布の測定値が必要である。一方音源の発す
る音波の周波数には各種あるが、想定される最小波長の
音波も正確に受波できるようにするため受波器の配列間
隔は半波長の法則に従い定める必要がある。
【0012】従って、従来の水中音源位置推定システム
では、相当に多数の受波器を深度方向に配列する必要が
あり、システム規模が増大するという問題がある。
【0013】本発明は、このような問題に鑑みなされた
もので、その目的は、配列受波器の受波器数の大幅な低
減を可能とした水中音源位置推定システムを提供するこ
とにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明の水中音源位置推定システムは次の如き構成
を有する。即ち、本発明の水中音源位置推定システム
は、音波の到達時間差を測定できる程度に離隔した間隔
で深度方向に直線的に配列される少なくとも3個の受波
器と; 前記少なくとも3個の受波器における2つずつ
組み合わせ可能な受波器の対の受波信号間の相互相関係
数に基づく遅延相関度を計算する前記組み合わせ可能な
受波器対の数mに対応して配設したm個の第1遅延相関
処理器と; 前記少なくとも3個の受波器の配列方向に
平行かつ所定の距離に仮想的に設定した複数の格子点を
有する直交座標面としての仮想格子面の各格子に仮想
的に配置した仮想音源の音波を前記少なくとも3個の受
波器のそれぞれが受波するとした場合の伝搬損失を各受
波器が受ける位相情報を含む振幅レベルの差として表現
して周波数毎に計算し、前記伝搬損失と前記少なくとも
3個の受波器のいずれか1つで受信した実際の測定信号
とに基づいて各受波器の各仮想音源による受波信号を模
擬的に生成して出力する伝搬計算器と; 前記伝搬計算
器が模擬的に出力する少なくとも3個の受波器それぞれ
の受波信号のうちの組み合わせ可能なm個の受波器対
受波信号間の遅延相関度を計算するm個の第2遅延相関
処理器と; 前記第1遅延相関処理器が計算した遅延相
関度と第2遅延相関処理器が計算した遅延相関度との類
似性を予め設定する所定の計算式に基づいて計算する
の類似性計算器と; 前記類似性が一定レベル以上と
なる場合の遅延相関度に対応して求める仮想音源位置を
推定音源位置候補として出力するm個の位置検出器と;
前記位置検出器が検出した仮想音源位置を時系列デー
タとして順次記憶するメモリと; 前記記憶された仮想
音源位置のうち所定の計測期間ごとに一定箇所に集中す
生起頻度を有する仮想音源位置を抽出し、その位置及
び類似度等の情報を推定音源位置として確定出力する出
力処理器と; を備えたことを特徴とするものである。
【0015】
【作用】次に、前記の如く構成される本発明の水中音源
位置推定システムの作用を説明する。深度方向に直線的
に配列される少なくとも3個の受波器は、音波の到達時
間差を測定できる程度に離隔した間隔で配置され、真の
音源の音波を受波するが、2つずつ組み合わせの受波
器の受波信号間の遅延相関度が相互相関係数算出の形式
第1遅延相関処理器で計算される。一方、伝搬計算器
で各受波器の各仮想音源に対する受波信号が位相情報を
含む振幅レベルの複素数表現形式で計算され、その計算
された2つの受波器の受波信号間の遅延相関度が相互相
関係数算出の形式で第2相関処理器で計算される。これ
ら2つの遅延相関度の類似度が類似性計算器で計算さ
れ、類似性が一定レベル以上となった場合の遅延相関度
に対応した仮想音源位置が推定音源位置候補として位置
検出器で検出され、メモリに順次時系列データとして
憶される。そして、記憶された仮想音源位置のうち一定
箇所に集中して生起する仮想音源位置が抽出されそれら
の位置及び類似度等の情報が推定音源位置として確定し
出力処理器から出力される。
【0016】以上要するに、本発明で実施される類似性
計算処理で用いる比較データは、従来のように空間領域
でのデータ分布ではなく、時間領域でのデータ分布であ
るので、従来のように空間的に詳細なデータ分布を測定
する必要がない。
【0017】従って、配列受波器の受波器数を大幅に減
らすことができ、システム規模の縮小化を可能にする。
なお、受波器数は、推定精度を問わなければ2個で良
く、一定の精度を確保する場合でも最低3個あれば足り
る。
【0018】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。図1は、本発明の一実施例に係る水中音源位置推
定システムを示す。構成要素の中には名称が従来例(図
4)と同様のものもあるが、動作内容が異なる。
【0019】本実施例は、#1〜#3の3個の受波器を
使用した例を示す。これら3個の受波器は、深度方向に
直線的に配列されるが、配列間隔が音波の到達時間差を
測定できる程度に充分に離隔した間隔である点が従来と
異なる。
【0020】これら3個の受波器の受波信号は、ろ波処
理を受けず、つまり広帯域性を保持した状態で(第1
の)遅延相関処理器に入力すると共に、そのうちの1つ
の受波信号が伝搬計算器2に入力する。
【0021】(第1の)遅延相関処理器は、3個の受波
器における2つずつの組み合わせ可能数としての3個、
すなわち1aと1bと1cの3個で構成され、それぞれ
3個の受波器の受波信号のうちの2個の受波信号間の遅
延相関度を両受波信号の相互相関係数に基づいて計算す
る。
【0022】即ち、遅延相関処理器1aは、受波器#1
と同#2の受波信号間の相互相関係数に基づく遅延相関
度Da0(τ)を計算する。同様に、遅延相関処理器1b
は、受波器#2と同#3の受波信号間の遅延相関度Db0
(τ)を計算し、遅延相関処理器1cは、受波器#1と
同#3の受波信号間の遅延相関度Dc0(τ)を計算す
る。
【0023】また、伝搬計算器2では、従来と同様に各
受波器の深度(Z1 〜Z3 )のデータと仮想音源位置
(P11〜PXZ)のデータとが外部から与えられるが、更
に3個の受波器のうちの1つの受波器の受波信号がその
広帯域性を保持してリファレンス信号として入力し、従
来と異なり次の4つの動作を順次実行する。なお、仮想
音源位置(P11〜PXZ)に関しては従来と同様である。
【0024】(1)例えば図2の右方に示すような波形
をしている3個の受波器の受波信号(測定信号)のうち
の1つの受波器の測定信号、例えば受波器#3の測定信
号がリファレンス信号として与えられるとすると、それ
をFFT処理により周波数軸へ変換しそのリファレンス
信号を発した受波器#3の位置での測定信号のスペクト
ルレベルを得る。
【0025】(2)仮想音源位置(P11〜PXZ)の位置
データと受波器#3の深度Z3深度データに基づき、
各仮想音源位置から受波器#3へ至る相異なる伝搬経路
毎の伝搬損失量を位相情報を含む複素数表現による振幅
レベルの差、として表現し、かつ周波数毎に計算し、そ
れを前記測定信号によるリファレンス信号のスペクトル
レベルに加算して各仮想音源による仮想的な音源スペク
トルレベルを模擬的に生成する。
【0026】(3)同様にして他の各受波器の深度(Z
1 、Z2 )の深度データに基づき各受波器位置に対応し
た伝搬経路毎の伝搬損失量を周波数毎に計算し、その
損失量を前記リファレンス信号の音源スペクトルレベ
ルに加算し、各仮想音源位置に対する各受波器(Z 1
2 位置でのスペクトルレベルを得る。
【0027】(4)IFFT処理により各受波器位置で
のスペクトルレベルを時間軸へ変換し、図2の左方に示
すように、各仮想音源位置に対する各受波器位置での広
帯域性を保持した受波信号(伝搬計算による信号)を得
る。
【0028】次に、(第2の)遅延相関処理器は、3a
と3bと3cの3個で構成され、それぞれ伝搬計算器2
が出力する3個の受波器の受波信号(伝搬計算による信
号)のうちの2個の組み合わせずつ受波信号間の遅延相
関度を計算する。
【0029】即ち、遅延相関処理器3aは、受波器#1
と同#2の受波信号間の遅延相関度(Da11(τ)〜D
aXZ(τ))を計算する。同様に、遅延相関処理器3b
は、受波器#2と同#3の受波信号間の遅延相関度(D
b11(τ)〜DbXZ(τ))を計算する。また、遅延相関処
理器1cは、受波器#1と同#3の受波信号間の遅延相
関度(Dc11(τ)〜DcXZ(τ))を計算する。
【0030】類似性計算器は、4aと4bと4cの3個
で構成され、それぞれ両遅延相関処理器が出力する遅延
相関度間の類似性を最尤推定法や最小2乗法等の推定法
を用いて計算する。
【0031】即ち、類似性計算器4aは、遅延相関処理
器1aからの遅延相関度Da0(τ)と遅延相関処理器3
aからの遅延相関度(Da11(τ)〜DaXZ(τ))との類
似性を計算する。類似性計算器4bは、遅延相関器1b
からの遅延相関度Db0(τ)と遅延相関器3bからの遅
延相関度(Db11(τ)〜DbXZ(τ))との類似性を計算
する。類似性計算器4cは、遅延相関器1cからの遅延
相関度Dc0(τ)と遅延相関器3aからの遅延相関度
(Dc11(τ)〜DcXZ(τ))との類似性を計算する。
【0032】例えば、3個の受波器と真音源や仮想音源
とが図3(A)に示す位置関係にあるとすれば、遅延相
関処理器1aでは図3(B)に示すように、真音源aに
対する受波器#1の測定信号と受波器#2の測定信号と
の遅延相関度が求められる。
【0033】一方、遅延相関処理器3aでは、図3
(C)に示すように真音源aに近い位置にある仮想音源
bに対する受波器#1の伝搬計算信号と受波器#2の伝
搬計算信号との遅延相関度が求められると共に、図3
(D)に示すように真音源aから遠い位置にある仮想音
源cに対する受波器#1の伝搬計算信号と受波器#2の
伝搬計算信号との遅延相関度が求められる。
【0034】そこで、類似性計算器4aでは、図3
(B)の測定による遅延相関度の形状と図3(C)の伝
搬計算による遅延相関度の形状とを比較し、また図3
(B)の測定による遅延相関度の形状と図3(D)の伝
搬計算による遅延相関度の形状とを比較し、それぞれの
比較結果(類似度)を出力する。図示の例では仮想音源
bに対応した遅延相関度の方がより大きな類似度を示す
ことになる。
【0035】位置検出器は、5aと5bと5cの3個で
構成され、位置検出器5aには類似性計算器4aの出力
が、位置検出器5bには類似性計算器4bの出力が、位
置検出器5cには類似性計算器4cの出力がそれぞれ入
力し、設定レベルを超える類似度とその遅延相関度を生
ずる仮想音源の位置とを推定音源位置候補として検出す
る。
【0036】これら3個の位置検出器の検出出力はそれ
ぞれメモリ6に時系列データとして順次記憶されるが、
以上の説明から推察できるように、メモリ6には仮想音
源位置による3系統の推定音源位置候補が重複して生起
する形で記憶される。
【0037】そこで、出力処理器7では、メモリ6をア
クセスして、生起頻度の最も高い、即ち重複して生起す
る最大頻度を有する仮想音源位置を抽出して推定音源位
置として確定し、その抽出した仮想音源の位置(格子座
標位置)及び対応する類似度等の情報を出力する。この
出力情報から真音源aの位置(深度及び水平距離)を推
定する。
【0038】なお、水中音源は、3個の受波器を使用す
れば上述したように仮想格子面内において所望の仮想音
源位置の1つの時系列データ推定音源位置として抽出
できる場合を例としているが、受波器数が更に増えれば
それだけ精度が向上する。
【0039】なお、受波器が2個の場合は、3個ある
1および第2の遅延相関処理器と類似性計算器、ならび
に位置検出器はそれぞれ1系統で済むこととなるが、
個の受波器の遅延相関度のみに依存して、最大レベルを
示す仮想音源位置が広い範囲に渡って多数検出され音源
位置の推定が困難となる場合があるので、仮想音源位置
の集中点が抽出可能な3個の受波器を最小構成としてい
る。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の水中音源
位置推定システムでは、測定データと計算データの類似
性計算処理において、2つの受波器間に生ずる音源信号
の到達時間差に注目し、それらの遅延相関度を比較デー
タとするようにしたので、従来のように空間的に詳細な
データ分布を測定する必要がなく、配列受波器の受波器
数を大幅に減らすことができ、システム規模の縮小化が
図れる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の水中音源位置推定システムの一構成例
のブロック図である。
【図2】本発明の伝搬計算処理の動作説明図である。
【図3】本発明の類似性計算処理の動作説明図であり、
(A)は配列受波器と音源との位置関係図、(B)は真
音源aについての遅延相関度の説明図、(C)は仮想音
源bについての遅延相関度の説明図、(D)は仮想音源
cについての遅延相関度の説明図である。
【図4】従来の水中音源位置推定システムの構成ブロッ
ク図である。
【図5】従来の類似性計算処理の動作説明図である。
【符号の説明】 1a 遅延相関処理器 1b 遅延相関処理器 1c 遅延相関処理器 2 伝搬計算器 3a 遅延相関処理器 3b 遅延相関処理器 3c 遅延相関処理器 4a 類似性計算器 4b 類似性計算器 4c 類似性計算器 5a 位置検出器 5b 位置検出器 5c 位置検出器 6 メモリ 7 出力処理器

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 音波の到達時間差を測定できる程度に離
    隔した間隔で深度方向に直線的に配列される少なくとも
    3個の受波器と; 前記少なくとも3個の受波器におけ
    る2つずつ組み合わせ可能な受波器の対の受波信号間の
    相互相関係数に基づく遅延相関度を計算する前記組み合
    わせ可能な受波器対の数mに対応して配設したm個の第
    1遅延相関処理器と; 前記少なくとも3個の受波器の
    配列方向に平行かつ所定の距離に仮想的に設定した複数
    の格子点を有する直交座標面としての仮想格子面の各格
    に仮想的に配置した仮想音源の音波を前記少なくと
    も3個の受波器のそれぞれが受波するとした場合の伝搬
    損失を各受波器が受ける位相情報を含む振幅レベルの差
    として表現して周波数毎に計算し、前記伝搬損失と前記
    少なくとも3個の受波器のいずれか1つで受信した実際
    の測定信号とに基づいて各受波器の各仮想音源による
    波信号を模擬的に生成して出力する伝搬計算器と; 前
    記伝搬計算器が模擬的に出力する少なくとも3個の受波
    器それぞれの受波信号のうちの組み合わせ可能なm個の
    受波器対の受波信号間の遅延相関度を計算するm個の第
    2遅延相関処理器と; 前記第1遅延相関処理器が計算
    した遅延相関度と第2遅延相関処理器が計算した遅延相
    関度との類似性を予め設定する所定の計算式に基づいて
    計算するm個の類似性計算器と; 前記類似性が一定レ
    ベル以上となる場合の遅延相関度に対応して求める仮想
    音源位置を推定音源位置候補として出力するm個の位置
    検出器と; 前記位置検出器が検出した仮想音源位置を
    時系列データとして順次記憶するメモリと; 前記記憶
    された仮想音源位置のうち所定の計測期間ごとに一定箇
    所に集中する生起頻度を有する仮想音源位置を抽出し、
    その位置及び類似度等の情報を推定音源位置として確定
    出力する出力処理器と; を備えたことを特徴とする水
    中音源位置推定システム。
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