JPH07260370A - 窯炉内溶射補修部の観察窓装置 - Google Patents

窯炉内溶射補修部の観察窓装置

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JPH07260370A
JPH07260370A JP7961094A JP7961094A JPH07260370A JP H07260370 A JPH07260370 A JP H07260370A JP 7961094 A JP7961094 A JP 7961094A JP 7961094 A JP7961094 A JP 7961094A JP H07260370 A JPH07260370 A JP H07260370A
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gas
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thermal
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雄司 成田
Susumu Otani
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Hidekuni Ito
英邦 伊藤
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 テルミット反応法に基づく炉壁溶射補修を視
界を遮られることなく、適正かつ効率よく行う。 【構成】 補修材料を炉壁損傷部に溶射せしめる溶射ノ
ズル10と、溶射中の火炎および前記炉壁損傷部を映し
出すテレビカメラ12、13とを冷却ケースに内装せし
めた炉内挿入ヘッド部7を窯炉内に挿入せしめ、これを
遠隔操作して前記炉壁損傷部を補修するテルミット反応
法を利用した溶射補修装置において、前記テレビカメラ
12、13の前面に耐熱ガラス窓を多重に配置すると共
に、ガスの流路を前記多重の耐熱ガラス窓の間に設け、
前記耐熱ガラス窓の炉内側にガスカーテンを形成するた
めのガス吹き出しノズル42、43、65と、前記耐熱
ガラス窓の炉内側表面へのガス吹き出し口を設ける。 【効果】 溶射材料のリバウンド粉や金属粉の反応ヒュ
ームの耐熱ガラス窓への付着を大幅に軽減でき、溶射状
況ならびに損傷部の観察性を向上できると共に、長時間
に亘って安定して溶射補修を継続できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、コークス炉等の窯炉
における内壁面の損傷部分を溶射補修する際の溶射補修
部の観察窓装置に係り、より詳しくは酸化性粒子を酸素
と反応させて発生する熱により耐火性粒子を溶融させて
溶射補修する窯炉内溶射補修部の観察窓装置に関する。
【0002】
【従来の技術】鉄鋼製造プロセスにおける各種の加熱
炉、反応炉等の窯炉は、周知の通り長期間に亘って連続
運転されており、窯炉の耐久性や寿命を延ばすために、
稼働中に高温下で炉体損傷部の補修が行われている。こ
の補修方法としては、従来、無機バインダーと水とを配
合した結合剤と耐火性粒子とを混合して吹き付ける湿式
法が採用されてきたが、最近では、損傷部分に耐火性粒
子を溶射する溶射補修技術が広く採用されている。
【0003】前記溶射補修技術としては、例えば、可燃
ガスの燃焼炎中に耐火性粒子を投入する火炎溶射方法
(特公昭60−46062号公報等参照)、ガスプラズ
マジェットによるプラズマ法(特開昭56−59679
号公報等参照)、耐火粉末と混合した金属粉あるいは炭
素粉を酸素気流中で搬送し熱間雰囲気に噴射、燃焼させ
て火炎を形成する一種のテルミット反応法(特公昭49
−46364号公報参照)等が知られている。これらの
溶射補修法は、旧来の湿式法と異なり、水分に起因した
弊害がなく、優れた補修効果が得られる反面、補修材料
に高融点の材料を用いるため、火炎溶射法とテルミット
反応法の場合は、補修材料の炉壁面への付着効率ならび
に接着強度等の付着状態の点で必ずしも満足できる状態
ではないが、大容量施工に適している。
【0004】最近、コークス炉では、生産性向上の観点
から特定の炉団において生産増を図る傾斜生産が行われ
ている。このため、操業負荷の大きい炉団では、損傷が
進行して補修時間の短縮を含めた補修作業の効率を高め
る必要が生じている。一方、生産量を落としたコークス
炉では、操業負荷の変更頻度の高いことが要因となって
損傷が頻発し、補修作業量自体が増加してきた。特に、
コークス炉は、炉齢の進行と共に、炉体中央部における
壁面亀裂の発生、生長が顕著となり、新たな補修が必要
となってきた。
【0005】従来、コークス炉においては、テルミット
反応法による窯口部の補修が作業員により手動操作で実
施されているが、炉中央部の補修にテルミット反応法を
適用するには、溶射ガンの位置をテレビカメラおよび観
察装置を用いて炉壁損傷部に対応せしめると共に、この
炉壁損傷部と溶射ガンとの距離を測定し、これを予め定
めた最適距離になるように制御し、コークス炉の操業ト
ラブルの原因とならないように補修壁面の平滑性を確保
する必要がある。しかしながら、テルミット反応法によ
る補修では、テレビカメラおよび観察装置のガラス窓に
溶射材料の未反応粉の壁面からのリバウンドや金属粉の
反応ヒュームが付着し、テレビカメラおよび観察装置を
用いての遠隔監視に種々の障害を生じ、その補修を円滑
に行うことは容易でない。
【0006】従来、炉内観察用テレビカメラ、あるいは
光ファイバースコープの対物レンズの保護装置や曇り防
止装置あるいは観察窓装置としては、炉内監視用光ファ
イバースコープの対物レンズの外面側かつ周辺に対物レ
ンズの中心線方向に向う放射状のガス流路部分が、半径
方向は対物レンズの中心側に向い、かつ軸方向は当該対
物レンズから先端側に離れる傾斜面で形成される先細状
形状になっている炉内観視用光ファイバースコープのガ
ス放出ノズル(特開昭62−36526号公報)、光フ
ァイバーと、被観察物体の像を前記光ファイバーの先端
面に結像する石英製レンズからなる集光部とよりなる光
学系を有し、前記光ファイバーのうち少なくとも炭化室
または燃焼室に挿入される部分が金属製保護管に配置さ
れ、該保護管内に冷却流体を流通するようにし、さらに
ガス吹付用ノズルを有するもので、コークス炉炭化室ま
たは燃焼室壁面にガスを吹付けながら該室壁面の絶対位
置に関連せしめて壁面上を操作させ、炭化室または燃焼
室壁面の各位置を観察して損傷部を検出するコークス炉
炉壁の検査方法(特公平5−65553号公報)、炉内
に挿入する冷却ケースにテレビカメラ部分の窓部を設け
た窯炉の炉壁補修方法および装置(特開昭60−176
88号公報)等が提案されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記対物レンズの保護
装置や曇り防止装置あるいは観察窓装置では、下記に示
すような問題がある。すなわち、特開昭62−3652
6号公報に開示の炉内観視用光ファイバースコープのガ
ス放出ノズルは、ガス流によって噴煙をパージすること
によって可視距離を伸ばし、できるだけ遠い対象物まで
監視することが目的であり、テルミット反応法による溶
射部分の観察等、近接した溶射部分の観察には、溶射炎
を大きく乱すために適当でない。また、特公平5−65
553号公報、特開昭60−17688号公報に開示の
窓部は、溶射材料の未反応粉の壁面からのリバウンドや
金属粉の反応ヒュームが窓ガラスに付着して視野を遮り
溶射中に壁面をモニタリングすることは困難である。ま
た特開昭60−17688号公報の場合は、ガス吹き付
けノズル周辺の開口部分から炉内挿入ヘッド部内へのリ
バウンド粉の侵入が生じ、内部機器の故障や損傷を引き
起こす。さらに、特公平5−65553号公報、特開昭
60−17688号公報に開示の窓部は、窓ガラスの冷
却の配慮がなされていないため、高耐熱製のガラスが要
求される。
【0008】この発明の目的は、テルミット反応法に基
づく従来の溶射観察窓装置の前記問題点を解消し、コー
クス炉等の高温の窯炉内における炉壁溶射補修を視界を
遮られることなく、適正かつ効率よく行うことができる
窯炉内溶射補修部の観察窓装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成すべく、テルミット反応法による溶射補修におい
て溶射火炎を乱さず安定した着火を確保し、さらに長期
間に亘りテレビカメラの良好な視界を得るための観察窓
構造について種々試験検討を重ねた。その結果、テレビ
カメラの前面に耐熱ガラス窓を多重に配置してガスの流
路をその間に設け、さらに耐熱ガラス窓の炉内側にガス
カーテンを形成することによって、視界を遮られること
なく壁面をモニタリングしながら溶射補修することが可
能となることを知見し、この発明に到達した。
【0010】すなわちこの発明は、補修材料を炉壁損傷
部に溶射せしめる溶射ノズルと、溶射中の火炎および前
記炉壁損傷部を映し出すテレビカメラとを冷却ケースに
内装せしめた炉内挿入ヘッド部を窯炉内に挿入せしめ、
これを遠隔操作して前記炉壁損傷部を補修するテルミッ
ト反応法を利用した溶射補修装置において、前記テレビ
カメラの前面に耐熱ガラス窓を多重に配置すると共に、
ガスの流路を前記多重の耐熱ガラス窓の間に設け、前記
耐熱ガラス窓の炉内側にガスカーテンを形成するための
ガス吹き出しノズルと、前記耐熱ガラス窓の炉内側表面
へのガス吹き出し口を設けたことを特徴とした溶射補修
部の観察窓装置である。
【0011】
【作用】この発明においては、前記テレビカメラの前面
に耐熱ガラス窓を多重に配置すると共に、ガスの流路を
前記多重の耐熱ガラス窓の間に設けたことによって、高
温炉壁からの放射熱を軽減できると共に、炉内挿入ヘッ
ド部内部へのリバウンド粉や金属粉ヒュームの侵入を防
止することができ、また、耐熱ガラス窓の冷却を行うこ
とができ、安価なガラスの使用を可能とすることができ
る。また、耐熱ガラス窓の炉内側にガスカーテンを形成
するためのガス吹出しノズルと、前記耐熱ガラス窓の炉
内側表面へのガス吹出し口を設けたことによって、安定
したガスカーテンを形成して前記溶射材料のリバウンド
粉や金属粉ヒュームの遮蔽効果が向上すると共に、ガス
カーテンと窓ガラスの間の負圧が軽減され、浮遊してい
る溶射材料のリバウンド粉や金属粉ヒュームの巻き込み
による窓ガラスへの付着を防止することができ、視界が
良好な状態で長時間に亘ってテレビカメラによる溶射中
の火炎および炉壁補修部の観察が継続可能となる。
【0012】この発明におけるガスカーテン形成用のガ
ス吹出しノズルは、安定したガスカーテンを形成して前
記溶射材料のリバウンド粉や金属粉ヒュームの遮蔽効果
を向上し、溶射火炎を乱さず安定した着火を確保するこ
とが必要で、スリット幅を0.3〜0.5mmとするの
が望ましい。また、ガス吹出しノズルからのガス吹出し
方向は、溶射材噴出流に向けないよう配置することが、
溶射火炎を乱さず安定した着火を確保するのにさらに効
果的である。この発明におけるガス吹出しノズルならび
にガス吹出し口へ供給するガスとしては、窒素ガス、空
気等が考えられるが、空気を用いるのが安価で経済的で
ある。
【0013】
【実施例】以下にこの発明の詳細を、実施の一例を示す
図1ないし図5に基づいて説明する。図1はテルミット
反応法によるコークス炉補修時の状況を示す全体説明
図、図2は図1中のa部分の溶射ノズルを備えた炉内挿
入ヘッド部の拡大断面図、図3は溶射ノズルを備えた炉
内挿入ヘッド部の外表面部の斜視図、図4は図3のA−
A断面図、図5は図3のB−B断面図である。図1およ
び図2において、1はコークス炉、2はコークス炉1の
炉上に炉団方向に敷設したレール3上に走行自在に載置
した移動機台、4は移動機台2上に炉長方向に敷設した
レール5上に移動自在に載置した台車、6は台車4上に
搭載したテルミット反応法による溶射装置で、先端に炉
内挿入ヘッド部7を備えた溶射ランス8の昇降機構を備
えている。なお、9はコークス炉1の装炭口である。
【0014】前記炉内挿入ヘッド部7の内部には、溶射
ノズル10、溶射ノズル10を冷却保護するため収納し
た水冷ポート11、溶射ノズル10の両側に位置監視カ
メラ12、溶射観察カメラ13等が装着されている。1
4は溶射装置6の溶射材料タンク、15は溶射材料タン
ク14から耐火物粉と金属粉から構成される溶射材料を
切出すテーブルフィーダで、テーブルフィーダ15で切
出された溶射材料は、キャリアガス16によって溶射材
導管17を導通して搬送され、酸素ガス18と混合され
たのち溶射ノズル10からコークス炉1の炉壁19に向
けて噴射され、炉壁面の熱で溶射材料中の金属粉と酸素
が反応し、発生した熱により耐火物粉が溶融して炉壁1
9に溶射体20を形成するよう構成されている。
【0015】上記溶射装置6を用いて炉壁19の損傷部
を補修する際に溶射体20を強固に形成するには、溶射
ノズル10と炉壁19との間隔を適正に保持すると共
に、溶射ノズル10を炉壁19に沿って移動する速度を
適正に保ち、溶射材料と酸素の混合割合を適正に保つこ
とが重要である。溶射ノズル10と炉壁19との間隔を
適正に保持するには、溶射ノズル10を前後進できる機
構にしてある。溶射ノズル10の前後進機構は、溶射ノ
ズル駆動装置21によって溶射ノズル10を装着した水
冷ポート11を駆動することによって溶射ノズル10を
前後進するのである。また、溶射ノズル10と炉壁19
との適正な間隔は、40〜100mm、望ましくは40
〜60mmである。
【0016】溶射ノズル10を炉壁19に沿って移動す
る速度を適正に保つには、台車4上に搭載した溶射装置
6の溶射ランス8の昇降動作と炉内挿入ヘッド部7の旋
回動作の組合せによって、溶射ノズル10の移動速度を
制御することで可能であり、その移動速度は20〜50
mm/secが望ましい。しかしながら、テルミット反
応法による溶射の場合は、前記溶射距離や溶射ノズル1
0の移動速度ならびに溶射材料と酸素の混合割合を適正
に保持したとしても、溶射材料中の耐火物粉や金属粉の
未反応分が壁面から勢いよく跳ね返るリバウンド粉、金
属粉の反応ヒュームが発生ガスと共に飛翔することは避
けられない。また、溶射観察カメラ13は、前記溶射補
修において溶射体20の盛り上がり状況を監視するため
に用いられる。また、位置監視カメラ12は、図示しな
いレーザースポットとの組合せによる光三角法によって
壁面との距離を計測したり、壁面の損傷状況を検査して
絶対位置を把握するために用いられる。これらのカメラ
の前面には、ガラスで構成される位置カメラ窓22と観
察カメラ窓23が設けられている。この位置カメラ窓2
2と観察カメラ窓23の窓ガラスには、前記リバウンド
粉や金属粉の反応ヒュームが付着し、前記位置監視カメ
ラ12や溶射観察カメラ13の機能を阻害する。
【0017】この対策としてこの発明においては、図3
〜図5に示すとおり、位置カメラ窓22は、窓ガラス2
4、25と、窓ガラス24、25を挟み込むガスケット
26、27、28、29と、ガス通路を形成するスペー
サ30、31と、窓ガラス24、25、ガスケット2
6、27、28、29、スペーサ30、31を押さえ板
32との間に図示しないボルトによって保持する押さえ
金物33と、炉内挿入ヘッド部7の開口部の窓枠固定金
物34に嵌合され窓枠押さえボルト35によって貫通固
定されるガスケット36と窓枠37から構成されてい
る。さらに、窓ガラス24と窓ガラス25の間には、ガ
ス導管38で冷却ガス39を導入することによって、窓
枠37、スペーサ30、31を通過するガス通路40
と、窓ガラス25の炉内側表面へのガス吹き出し口41
が形成され、窓ガラス24、25を冷却するよう構成さ
れている。
【0018】前記のように構成された位置カメラ窓22
を通して位置監視カメラ12により壁面を監視するので
あるが、前記したとおりテルミット反応法による溶射の
場合は、前記リバウンド粉や金属粉の反応ヒュームが窓
ガラス25に付着し、位置監視カメラ12の視野を遮る
ため、良好な状態で長時間に亘って壁面の監視を継続す
ることは不可能である。このため、本発明においては、
位置カメラ窓22の前面に鋼管等のパイプの長手方向に
0.1〜0.5mm幅(0.3mm幅が最適)のスリッ
トを設けたガス吹き出しノズル42、43を設ける。ガ
ス吹き出しノズル43は、炉内挿入ヘッド部7の開口部
の角面に向けて、ガス吹き出しノズル42は、炉内挿入
ヘッド部7の炉壁19側表面に向けて設置し、ガスを吹
き付けて互いに平行したガスカーテン44、45を形成
するよう構成されている。
【0019】しかしながら、ガスカーテン44、45の
周辺は、負圧になって浮遊した溶射材料のリバウンド粉
や金属粉の反応ヒュームを巻込み易いので、その対策と
してガード46、47、48、49を設置している。さ
らに、本発明においては、前記冷却ガス39の量を加減
することによって、ガス吹き出し口41からガスカーテ
ン44と窓ガラス25の間に冷却ガスを吹き出させ負圧
を軽減するよう構成されている。なお、ガスカーテン4
4、45を形成するためのガス流速は、10〜15m/
sec、冷却ガス39の量は、ガスカーテン44、45
を形成するためのガス量の50〜90%程度が効果的で
ある。
【0020】同様に観察カメラ窓23には、窓ガラス5
0、51と、窓ガラス50、51を挟み込むガスケット
52、53、54、55と、ガス通路を形成するスペー
サ56、57と、窓ガラス50、51、ガスケット5
2、53、54、55、スペーサ56、57を押さえ板
58との間に図示しないボルトによって保持する押さえ
金物59と、炉内挿入ヘッド部7の開口部に図示しない
ボルトで固定される窓枠60から構成されている。さら
に、窓ガラス50と窓ガラス51の間には、ガス導管6
1で冷却ガス62を導入することによって、窓枠60、
スペーサ56、57を通過するガス通路63と、窓ガラ
ス51の炉内側表面へのガス吹き出し口64が形成さ
れ、窓ガラス50、51を冷却するよう構成されてい
る。
【0021】前記のように構成された観察カメラ窓23
を通して溶射観察カメラ13により溶射中の壁面を観察
するのであるが、前記したとおりテルミット反応法によ
る溶射の場合は、前記リバウンド粉や金属粉の反応ヒュ
ームが窓ガラス51に付着し、溶射観察カメラ13の視
野を遮るため、良好な状態で長時間に亘って溶射中の壁
面の観察を継続することは不可能である。このため、本
発明においては、観察カメラ窓23の前面に鋼管等のパ
イプの長手方向に0.3〜0.7mm幅(0.5mm幅
が最適)のスリットを設けたガス吹き出しノズル65を
設置し、ガスを吹き付けてガスカーテン66を形成する
よう構成されている。
【0022】しかしながら、ガスカーテン66の周辺
は、負圧になって浮遊した溶射材料のリバウンド粉や金
属粉の反応ヒュームを巻込み易いので、その対策として
ガード67、68を設置している。さらに、本発明にお
いては、前記冷却ガス62の量を加減することによっ
て、ガス吹き出し口64からガスカーテン66と窓ガラ
ス51の間に冷却ガスを吹き出させ負圧を軽減するよう
構成されている。なお、ガスカーテン66を形成するた
めのガス流速は、20〜30m/sec、冷却ガス62
の量は、ガスカーテン66を形成するためのガス量の1
00〜150%程度が効果的である。また、ガス吹き出
しノズル65は、溶射ノズル10の反対方向に向けてガ
スを吹き付けてガスカーテン66を形成する方が、溶射
火炎の安定のためには効果的である。なお、69、70
はガス導管、71、72はガス導管69、70へのガス
供給部である。
【0023】上記のとおり構成したことによって、溶射
ランス8の炉内挿入ヘッド部7をコークス炉1の装炭口
9から炉内に挿入し、炉壁19の損傷部を補修する際、
位置カメラ窓22の前面には、ガス吹き出しノズル4
2、43によってガスカーテン44、45が形成され、
さらに、ガード46、47、48、49によって前記溶
射材料のリバウンド粉や金属粉の反応ヒュームの侵入が
遮断され、しかも、前記冷却ガス39の量を加減するこ
とによって、ガス吹き出し口41からガスカーテン44
と窓ガラス25の間に冷却ガスを吹き出させ、ガスカー
テン44と窓ガラス25の間の負圧が軽減されており、
前記溶射材料のリバウンド粉や金属粉の反応ヒュームの
窓ガラス25への付着が防止され、位置監視カメラ12
によるレーザースポットとの組合せによる光三角法で壁
面との距離を計測したり、壁面の損傷状況を検査し、絶
対位置を把握する機能の阻害を大幅に低減することがで
きる。
【0024】また、観察カメラ窓23の前面には、ガス
吹き出しノズル65によってガスカーテン66が形成さ
れ、さらに、ガード67、68によって前記溶射材料の
リバウンド粉や金属粉の反応ヒュームの侵入が遮断さ
れ、しかも、前記冷却ガス62の量を加減することによ
って、ガス吹き出し口64からガスカーテン66と窓ガ
ラス51の間に冷却ガスを吹き出させ、ガスカーテン6
6と窓ガラス51の間の負圧が軽減されており、前記溶
射材料のリバウンド粉や金属粉の反応ヒュームの窓ガラ
ス51への付着が防止され、溶射観察カメラ13による
溶射中の壁面19の溶射体20の盛り上がり状況の観察
を長時間に亘って継続することができる。さらに、位置
カメラ窓22および観察カメラ窓23の窓ガラス24、
25、50、51は、ガス通路40、63およびガス吹
き出し口41、64を通過する冷却ガス39、62によ
って冷却されるから、窓ガラス24、25、50、51
の寿命延長あるいは安価な窓ガラスの使用、例えば石英
ガラスに替えてパイレックスの使用が可能となる。
【0025】
【発明の効果】以上述べたとおり、この発明によれば、
溶射材料のリバウンド粉や金属粉の反応ヒュームの炉内
挿入ヘッド部内部への侵入を防止でき、内蔵機器の故障
頻度を低減できる。また、溶射材料のリバウンド粉や金
属粉の反応ヒュームの耐熱ガラス窓への付着を大幅に軽
減でき、溶射状況ならびに損傷部の観察性を向上できる
と共に、長時間に亘って安定して溶射補修を継続でき
る。さらに、テルミット反応法による溶射火炎を乱さな
いで溶射補修でき、強固で形状の安定した良好な溶射面
を形成できる。さらにまた、窓ガラスの寿命延長あるい
は安価な窓ガラスの使用、例えば石英ガラスに替えてパ
イレックスの使用が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】テルミット反応法によるコークス炉補修時の状
況を示す全体説明図である。
【図2】図1中のa部分の溶射ノズルを備えた炉内挿入
ヘッド部の拡大断面図である。
【図3】溶射ノズルを備えた炉内挿入ヘッド部の外表面
部の斜視図である。
【図4】図3のA−A断面図である。
【図5】図3のB−B断面図である。
【符号の説明】
1 コークス炉 2 移動機台 3、5 レール 4 台車 6 溶射装置 7 炉内挿入ヘッド部 8 溶射ランス 9 装炭口 10 溶射ノズル 11 水冷ポート 12 位置監視カメラ 13 溶射観察カメラ 14 溶射材料タンク 15 テーブルフィーダ 16 キャリアガス 17 溶射材導管 18 酸素ガス 19 炉壁 20 溶射体 21 溶射ノズル駆動装置 22 位置カメラ窓 23 観察カメラ窓 24、25、50、51 窓ガラス 26、27、28、29、36、52、53、54、5
5、62 ガスケット 30、31、56、57 スペーサ 32、58 押さえ板 33、59 押さえ金物 34 窓枠固定金物 35 窓枠押さえボルト 37、60 窓枠 38、61、69、70 ガス導管 39、62 冷却ガス 40、63 ガス通路 41、64 ガス吹き出し口 42、43、65 ガス吹き出しノズル 44、45、66 ガスカーテン 46、47、48、49、67、68 ガード 71、72 ガス供給部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大谷 進 和歌山県和歌山市湊1850番地 住友金属工 業株式会社和歌山製鉄所内 (72)発明者 伊藤 英邦 大阪府大阪市中央区北浜4丁目5番33号 住友金属工業株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 補修材料を炉壁損傷部に溶射せしめる溶
    射ノズルと、溶射中の火炎および前記炉壁損傷部を映し
    出すテレビカメラとを冷却ケースに内装せしめた炉内挿
    入ヘッド部を窯炉内に挿入せしめ、これを遠隔操作して
    前記炉壁損傷部を補修するテルミット反応法を利用した
    溶射補修装置において、前記テレビカメラの前面に耐熱
    ガラス窓を多重に配置すると共に、ガスの流路を前記多
    重の耐熱ガラス窓の間に設け、前記耐熱ガラス窓の炉内
    側にガスカーテンを形成するためのガス吹き出しノズル
    と、前記耐熱ガラス窓の炉内側表面へのガス吹き出し口
    を設けたことを特徴とした溶射補修部の観察窓装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN107980755A (zh) * 2017-12-27 2018-05-04 烟台欣飞智能系统有限公司 一种用于果树植保的无人机
KR102031137B1 (ko) * 2018-06-21 2019-10-11 주식회사 포스코 용광로 내부 모니터링 장치
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CN115416880A (zh) * 2022-04-28 2022-12-02 扬州睿炬科技有限公司 一种高超声速飞行器热考核试验系统的使用方法

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