JP2889166B2 - コークス炉の炉壁補修装置 - Google Patents

コークス炉の炉壁補修装置

Info

Publication number
JP2889166B2
JP2889166B2 JP31358295A JP31358295A JP2889166B2 JP 2889166 B2 JP2889166 B2 JP 2889166B2 JP 31358295 A JP31358295 A JP 31358295A JP 31358295 A JP31358295 A JP 31358295A JP 2889166 B2 JP2889166 B2 JP 2889166B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
furnace
heat
frame
repair
resistant
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP31358295A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH09132779A (ja
Inventor
惠嗣 松田
哲郎 内田
高橋  保
和俊 松本
謙一 深川
誠 沼澤
隆造 森谷
英邦 伊藤
俊雄 近藤
英毅 大平
俊司 堀之内
茂 山田
照常 西尾
弘幸 白石
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JFE Steel Corp
Kansai Coke and Chemicals Co Ltd
JFE Engineering Corp
Nippon Steel Corp
Sumitomo Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Kansai Coke and Chemicals Co Ltd
Sumitomo Heavy Industries Ltd
Sumitomo Metal Industries Ltd
Kawasaki Steel Corp
Nippon Kokan Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kansai Coke and Chemicals Co Ltd, Sumitomo Heavy Industries Ltd, Sumitomo Metal Industries Ltd, Kawasaki Steel Corp, Nippon Kokan Ltd filed Critical Kansai Coke and Chemicals Co Ltd
Priority to JP31358295A priority Critical patent/JP2889166B2/ja
Publication of JPH09132779A publication Critical patent/JPH09132779A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2889166B2 publication Critical patent/JP2889166B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、コークス炉の損
傷した炉壁面の熱間補修に際し、一時的に窯口部に取付
ける仮炉蓋を備えた炉壁補修装置に関する。
【0002】
【従来の技術】室炉式コークス炉の炭化室に装入された
石炭は、両側燃焼室から炉壁を介して間接加熱により乾
留されてコークス化し、押出機によりコークガイドを介
してコークバケットまたは消火車に押出され、コークス
乾式消火設備または湿式消火塔で冷却して製造される。
【0003】そのため、室炉式コークス炉は、機械的外
力、熱応力、装入石炭水分等の作用等によって、長年使
用しているうちに各部に損傷が発生する。特に炭化室壁
は、前記の諸要因に基づく作用が集中するため、目地切
れ、亀裂の発生、煉瓦の欠落等の損傷が生じ易い。この
ような損傷が生じた場合は、炭化室から燃焼室に発生コ
ークス炉ガスの流入による不完全燃焼が生じ、煙突から
の黒煙による公害問題や燃焼室温度の局部的低下による
生産性の低下、熱分解カーボンの炉壁への付着量の増大
による押詰まり等の問題を招来する。そのため、耐久性
が低いが損傷箇所にモルタルを吹付けたり、損傷が大き
な場合は、高額の補修費を要する煉瓦の積替えを行なっ
ていた。
【0004】従来室炉式コークス炉の寿命は、20〜2
5年程度といわれてきたが、最近では炉壁損傷部を溶射
補修する方法の採用および炉壁損傷部の診断精度のアッ
プによる適切な補修等によって、30〜35年は持たせ
られる見通しが立ってきている。
【0005】コークス炉の炉壁損傷部の補修は、各々の
損傷の程度に適応した方法により行われるが、殆どの場
合コークス炉のマシンサイドあるいはコークサイドの窯
口から行われている。上記炉壁損傷部への耐火物の吹き
付けあるいは溶射補修は、通常コークスの窯出しの間断
時間を利用して熱間で行われるので、炉壁輻射熱から作
業者を保護すると共に、炉内への冷気の侵入を防止する
ための対策が重要となっている。
【0006】上記熱間補修時の対策としては、上下動自
在の吹き付けノズルに備えたガイドローラーがガイドレ
ールならびに防熱板に沿って上下移動する吹き付け機
(実開昭55−164340号公報)、吹き付けアーム
上方の窯口部を外気と略遮蔽する上部カバーの下端およ
び吹き付けアーム下方の窯口部を外気と略遮蔽する下部
カバーの上端が、各々アームと炭化室内監視開口形成用
設定隙間を存して、アームの昇降に連動して昇降するよ
うに上、下部カバーを昇降装置に連結した保護カバー装
置(実公昭58−42421号公報)、窯口に対応する
枠本体に、その長手方向を複数分割した大きさで、内側
に断熱材を有する扉の複数を並列して開閉自在に取着し
た仮炉蓋の枠本体外周面に沿ってナイフエッジを周設
し、枠本体とナイフエッジとの間に配設した複数の押圧
ばね装置により該ナイフエッジを押出し自在とし、枠本
体上部には閂係止杆に係止する閂を設け、下端に対向し
て窯口バックステー間に着脱自在に係止する押さえ金物
を設けた仮炉蓋(実開昭62−64745号公報)、炉
蓋と同様に窯口を密閉できるように形成された蓋本体
に、開閉または着脱可能な扉を有する複数の修理用窓を
設け、かつこの蓋本体を前記窯口に着脱可能に掛止させ
る係合装置を備えた仮炉蓋(実開昭62−70148号
公報)等が提案されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記実開昭55−16
4340号公報に開示の吹き付け機は、吹き付けノズル
の上下ガイドおよび防熱板より後面の窯口部炉壁煉瓦が
露出するため、炉壁からの輻射熱および炉壁が冷気に晒
されることによる温度降下が著しく、長時間に亘る補修
作業の継続が困難であった。
【0008】また、実公昭58−42421号公報に開
示の保護カバー装置は、上、下部カバー(断熱性遮蔽
材)の取付け作業に多大の時間を必要とし、補修作業時
間が十分でなく、作業性が悪く、また、補修が長時間に
及ぶ場合は、次の窯出し間断時間まで再度炉蓋を装着し
ておく必要があった。
【0009】さらに、実開昭62−64745号公報、
実開昭62−70148号公報に開示の仮炉蓋は、補修
する作業員への炉壁からの輻射熱の遮断や炉内への冷気
侵入防止が十分でなく、開閉扉の開口部を小さく抑えて
いるため、ランスの昇降に制限があり、作業性が悪かっ
た。
【0010】この発明の目的は、上記従来技術の欠点を
解消し、人手を介することなく補修用ランスを炉内に挿
入でき、かつ補修用ランスを炉内に挿入したままの状態
で上下方向に移動可能な、断熱性とシール性に優れた熱
間補修用仮炉蓋を備えたコークス炉の炉壁補修装置を提
供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成すべく鋭意試験研究を重ねた結果、中央部で左右
に二分割したシール金具を設けた耐熱性遮蔽材と、炉壁
補修ランスの往復かつ傾動できる開口部とシール金具の
一部を絞り込みと開口させるための金具受けローラーと
開口された前記シール金具の一部を炉壁補修ランスに接
触しないように案内するガイドとを有する可動作業窓体
と、該作業窓体を前記炉壁補修ランスの往復または昇降
に応じて上下動させる追動手段を設けることによって、
補修用ランスを炉内に挿入したままの状態で上下方向に
移動できることを確認し、この発明に到達した。
【0012】すなわち、本願請求項1の発明は、監視装
置を有する遠隔操作あるいは自動操作できるコークス炉
の炉壁補修装置において、コークス炉炭化室の窯口フレ
ームに着脱自在の枠体と、該枠体に懸架された合わせ部
に対向して設けた多数のシール金具の自重によって概略
シール作用を有する左右一対の耐熱性遮蔽材と、前記枠
体の前記耐熱性遮蔽材の炉外側に設けた対向溝に上下動
可能に遊嵌されたランス挿入孔を有する作業窓体と、該
作業窓体の裏面上下に設けた前記シール金具の金具受け
ローラーと、前記作業窓体の裏面にランス挿入孔を囲む
ように配設した前記金具受けローラー間で開放した前記
耐熱性遮蔽材を炉壁補修ランスに接触しないように案内
する遮蔽材ガイドと、前記作業窓体を前記炉壁補修ラン
スの往復または昇降に応じて上下動させる追動手段とか
らなる熱間補修用仮炉蓋を備えたことを特徴とするコー
クス炉の炉壁補修装置である。
【0013】本願請求項2の発明は、枠体と窯口フレー
ムとの接触部に耐熱性を有する弾力性パッキンを填装し
た熱間補修用仮炉蓋を備えたことを特徴とする請求項1
記載のコークス炉の炉壁補修装置である。
【0014】本願請求項3の発明は、枠体に懸架された
左右一対の耐熱性遮蔽材の炉内側に、一部が重なるよう
に耐熱性シール用遮蔽材を懸架し、炉壁補修ランスの往
復かつ昇降時該ランスと前記耐熱性シール用遮蔽材とが
摺動して炉内ガスをシールする熱間補修用仮炉蓋を備え
たことを特徴とする請求項1および2記載のコークス炉
の炉壁補修装置である。
【0015】
【発明の実施の形態】以下にこの発明の詳細を実施の一
例を示す図1ないし図9に基づいて説明する。図1はこ
の発明に係る仮炉蓋の全体構成を示す横断面図、図2は
同じく全体構成を示す正面図、図3は同じく全体構成を
示す縦断面図、図4は仮炉蓋の作業窓体の詳細説明図、
図5は使用した耐熱性遮蔽材の形状を示すもので、
(a)図は正面図、(b)図は(a)図のA部拡大図、
図6は使用したシール金具の形状を示すもので、(a)
図は金具受けローラとの取り合いを示す平面図、(b)
図は斜視図、図7は仮炉蓋の全体構成と昇降手段の構成
を示す正面図、図8は仮炉蓋を窯口フレームに装脱着す
る場合の説明のための斜視図、図9は仮炉蓋を窯口フレ
ームに圧着固定する機構の模式図である。
【0016】図1ないし図9において、1はコークス炉
の炭化室、2は炭化室1の窯口フレーム、3はバックス
ティ、4は窯口フレーム2に着脱自在の枠体、5は枠体
4に対向して設けた耐熱性遮蔽材座、6は枠体4の耐熱
性遮蔽材座5より炉外側に対向して設けた対向溝、7は
耐熱性遮蔽材座5に取付けた耐熱性遮蔽材で、高純度シ
リカ繊維を緻密に織った厚さ1.3mmの耐熱織布ある
いは耐熱性、低熱膨張率性、高温で高強度を有するもの
であればよく、さらに軽量性、柔軟性、断熱性、耐熱衝
撃性も次いで重要な因子であり、耐熱性遮蔽材の素材と
しては高純度シリカ繊維の他に、炭化珪素系繊維、カー
ボン繊維、セラミックス系の金属系複合材等の耐熱織布
が適している。
【0017】8は対向溝6に両側を摺動自在に嵌合せた
作業窓体で、厚さ6mmの鋼材からなる。9は作業窓体
8の幅方向端近傍の両側に4個ずつ表裏交互に取付けた
ボールキャスターで、作業窓体8を対向溝6の前面ある
いは後面におしつける力が加わっても、対向溝6の内面
をスムースに上下動できるように構成されている。10
は作業窓体8に設けた炉壁補修ランス11を挿入するラ
ンス挿入孔、12はランス挿入孔10の上部に設けたコ
ーナー部曲率半径の大きな炉壁補修ランス11のガイド
ローラーで、炉壁補修ランス11の伸縮、上下動、左右
動あるいはこれらの複合する動作によって、炉壁補修ラ
ンス11から受けるあらゆる方向の力が加わっても、作
業窓体8がスムースに炉壁補修ランス11に追従して移
動できるよう構成する。
【0018】13は左右一対の前記耐熱性遮蔽材7の突
き合わせ部両端面に装着したシール金具で、図6に示す
とおり、鋼板を曲げ加工し、耐熱性遮蔽材7の縫い付け
用孔14と、作業窓体8の裏面上下に設けたシール金具
13を挟み込む金具受けローラー15の顎部を支える鍔
16が設けられ、耐熱性遮蔽材7が自身の弛みにより開
かないよう、自重で隙間、開口面積の拡大を抑制するよ
う構成する。前記金具受けローラー15は相対するシー
ル金具13、13同士が離れないようにし、外気と炭化
室1との遮蔽効果を高めている。17は同じく作業窓体
8の裏面にランス挿入孔10を囲むように配設した遮蔽
材ガイドで、耐熱性遮蔽材7は、作業窓体8の裏面上下
に設けた金具受けローラー15、15間で遮蔽材ガイド
17に沿って開放し、ランス挿入孔10を確保して耐熱
性遮蔽材7が炉壁補修ランス11に接触しないよう構成
する。
【0019】18は請求項2の枠体4の窯口フレーム2
と接触する部分の全周に設けた弾力性パッキンで、枠体
4と窯口フレーム2との接触部のシール性を向上させ、
枠体4と窯口フレーム2との接触部の隙間から噴出する
熱気により生じる枠体4の熱変形を抑制することができ
る。弾力性パッキン18としては、ロックウールフェル
トを高純度アルミナ繊維で包んだ厚さ20mm程度の布
団状にしたもの、あるいは耐熱性で弾力を有するものを
用いることができる。19は請求項3の前記耐熱性遮蔽
材7の炉内側に一部が重なるように設けた耐熱性遮蔽材
7と同じ材質の左右一対の耐熱性シール用遮蔽材で、作
業窓体8のランス挿入孔10と炉壁補修ランス11との
隙間やシール金具13間の隙間をさらに遮蔽し、耐熱性
遮蔽材7との相乗効果によって、炉内からの熱気の噴出
の遮蔽性を向上するよう構成する。
【0020】20は枠体4の外側全周に沿って配設した
内径20mmの空気配管で、枠体4の中央部に向かって
高さ500mm間隔で長さ50mm、幅2mmの長孔2
1を枠体4を貫通して穿孔し、空気配管20の末端部か
ら約4kgf/cm2・Gの圧縮空気を供給すれば、炉
外に吹き出す熱気を遮ると共に、炉壁からの輻射熱によ
るシール金具13の温度上昇を抑制するよう構成する。
なお、空気配管20の内径および長孔21の大きさ、設
置数、圧縮空気の圧力は、仮炉蓋の大きさ、耐熱性シー
ル用遮蔽材19の有無によって変更すればよい。この空
気配管20から長孔21を介して吹き込まれる空気によ
って炉壁からの輻射熱によるシール金具13の温度上昇
を抑制でき、シール金具13の温度を低く保持できる場
合は、シール金具13の一部または全部の材料を磁石を
使用することができ、シール金具13の隙間をさらに小
さくすることができる。なお、シール金具13の材料と
して磁石を使用する場合には、遮蔽材ガイド17を非磁
性材とすることが必要である。
【0021】22は作業窓体8の上部両側に一端を取り
付けた懸吊ワイヤで、枠体4の上部に設けた滑車23を
経由して他端にカウンターウェイト24が設けられ、カ
ウンターウェイト24が枠体4側面のウェイトガイド2
5に沿って移動し、炉壁補修ランス11の駆動力あるい
は作業窓体8の自重で作業窓体8が容易に昇降できるよ
う構成されている。カウンターウェイト24の重量は、
作業窓体8の重量より5〜10kg程度軽く設定する
と、作業窓体8を昇降する力を最小限に抑えることがで
きる。
【0022】26は枠体4の上下左右の4ヵ所に配設し
た球面軸受、27は球面軸受26に一端を連結したウオ
ームジャッキで、ウオームジャッキ27を操作して他端
をバックスティ3に強く当接すれば、枠体4を窯口フレ
ーム2に圧着することができるよう構成する。28は枠
体4の側面に設けた吊上げ用フック、29は炉蓋脱着機
の把持フック、30は枠体4の吊上げ治具で、吊上げ治
具30を炉蓋脱着機の把持フック29に装着し、枠体4
の吊上げ用フック28に合わせて枠体4を吊り上げれ
ば、搬送できるよう構成されている。
【0023】上記のとおり構成したことによって、例え
ば、炉蓋を取外して赤熱コークスを押出した炭化室1の
マシンサイドの窯口に前記仮炉蓋を装着する場合には、
吊上げ治具30を押出機の炉蓋脱着機の把持フック29
に装着し、枠体4の吊上げ用フック28に合わせて枠体
4を吊り上げ、押出機を当該炭化室1の窯口まで走行さ
せて停止し、炉蓋脱着機を操作して枠体4の弾力性パッ
キン18を窯口フレーム2に当接させて装着し、枠体4
の上下左右の4ヵ所の球面軸受26に一端を連結したウ
オームジャッキ27を操作して他端をバックスティ3に
強く当接し、枠体4を窯口フレーム2に圧着固定する。
【0024】枠体4の窯口フレーム2への圧着固定が完
了すれば、図2に示すとおり、作業窓体8が作業窓体下
限位置8bの状態で、図3に示す下方位置の炉壁補修ラ
ンス11の状態で、炉壁補修ランス11を作業窓体8の
ランス挿入孔10に挿入し、炉壁補修ランス11を伸縮
および傾動させて所定の補修位置まで移動させ、監視装
置を見ながら炉壁補修ランス11を操作して炉壁損傷部
の補修を行う。
【0025】また、図7に示すとおり、作業窓体8の昇
降手段としてガイドローラー12を用いない場合は、ラ
ンス挿入孔10を有する作業窓体8に懸吊ワイヤ31の
一端を取付け、他端を枠体4の上部に設けた滑車32、
33を介して枠体4下部の巻取りモータ34により正逆
回転する巻取り用リール35に巻付け、巻取りモータ3
4の正逆回転により作業窓体8自体が昇降できるよう構
成する。なお、36、37は作業窓体8のランス挿入孔
10の上下に配設したリミットスイッチで、リミットス
イッチ36または37に炉壁補修ランス11が接触して
いる間、巻取りモータ34が正転または逆転して作業窓
体8が自動的に昇降するよう構造である。この自動の上
下動補助機能は、必ずしも設置する必要はなく、巻取り
用リール35までの昇降手段であれば、人手により上下
動させることもできる。
【0026】
【実施例】前記この発明の請求項1〜3の仮炉蓋を用
い、監視装置を見ながら遠隔操作によって炉壁補修ラン
ス11を操作し、炉壁損傷部の補修を行った本発明のケ
ースB〜Dの場合と、従来公知の実開昭62−6474
5号公報に開示の仮炉蓋を用い、目視により手動で炉壁
補修ランスを操作し、炉壁損傷部の補修を行ったケース
Aの場合と、実公昭55−42421号公報に開示の装
置を用いて手動で炉壁損傷部の補修を行ったケースEの
場合、実開昭55−164340号公報に開示の装置を
用いて手動で炉壁損傷部の補修を行ったケースFの場合
のそれぞれについて、ケースAの場合をベースとして作
業員の輻射熱の暴露量、窯口部炉壁の温度降下、仮炉蓋
取付け等の準備時間、炉壁補修能率等を測定比較した。
その結果を表1に示す。
【0027】
【表1】
【0028】表1に示すとおり、ケースB〜Dの本発明
の請求項1〜3の場合は、ケースAに比較し、作業員の
輻射熱の暴露量が90%以上低減でき、窯口部炉壁の温
度降下も、75〜90%減少して8〜3℃/10分とな
り、仮炉蓋取付け等の準備時間もベースと同等で、補修
能率が50〜100%アップすると共に、補修作業の継
続性に大きく影響する輻射熱の影響がなく、高さ方向補
修時のランスの出し入れが不要で、炉壁の温度降下の影
響も小さい。これに対しケースEの場合は、窯口部炉壁
の温度降下もケースAに比較して30〜50℃/10分
と若干多く、準備時間が大で窯出し間断時間内で十分な
補修時間が取れなかった。また、ケースFの場合は、準
備時間が装置に搭載しているため必要ないが、窯口部炉
壁の温度降下がケースAに比較して150〜170℃/
10分と極めて顕著で、補修継続時間が著しく短い。
【0029】
【発明の効果】以上述べたとおり、この発明の熱間補修
用仮炉蓋を備えた補修装置は、作業員への炉壁輻射熱の
暴露量を大幅に低減でき、また、人手を介することなく
遠隔操作によって補修用ランスを炉内に挿入でき、かつ
一旦挿入した補修用ランスを出し入れすることなく炉高
方向の補修位置へ昇降でき、補修作業時間を大幅に短縮
できる。さらに、熱間補修用仮炉蓋の開口部を最小限に
抑制でき、炉壁輻射熱の炉外への放出と冷気の炉内への
侵入が減少し、しかも枠体と窯口フレームとの接触部隙
間から噴出する熱気や侵入する冷気が抑制でき、窯口部
炉壁の温度降下を著しく低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る仮炉蓋の全体構成を示す横断面
図である。
【図2】同じくこの発明に係る仮炉蓋の全体構成を示す
正面図である。
【図3】同じくこの発明に係る仮炉蓋の全体構成を示す
縦断面図である。
【図4】この発明の仮炉蓋の作業窓体の詳細説明図であ
る。
【図5】この発明で使用した耐熱性遮蔽材の形状を示す
もので、(a)図は正面図、(b)図は(a)図のA部
拡大図である。
【図6】この発明で使用したシール金具の形状を示すも
ので、(a)図は金具受けローラとの取り合いを示す平
面図、(b)図は斜視図である。
【図7】この発明の仮炉蓋の全体構成と他の昇降手段の
構成を示す正面図である。
【図8】この発明の仮炉蓋を窯口フレームに装脱着する
場合の説明のための斜視図である。
【図9】この発明の仮炉蓋を窯口フレームに圧着固定す
る機構の模式図である。
【符号の説明】
1 炭化室 2 窯口フレーム 3 バックスティ 4 枠体 5 耐熱性遮蔽材座 6 対向溝 7 耐熱性遮蔽材 8 作業窓体 9 ボールキャスター 10 ランス挿入孔 11 炉壁補修ランス 12 ガイドローラー 13 シール金具 14 縫い付け用孔 15 金具受けローラー 16 鍔 17 遮蔽材ガイド 18 弾力性パッキン 19 耐熱性シール用遮蔽材 20 空気配管 21 長孔 22、31 懸吊ワイヤ 23、32、33 滑車 24 カウンターウェイト 25 ウェイトガイド 26 球面軸受 27 ウオームジャッキ 28 吊上げ用フック 29 把持フック 30 吊上げ治具 34 巻取りモータ 35 巻取り用リール 36、37 リミットスイッチ
フロントページの続き (73)特許権者 000002107 住友重機械工業株式会社 東京都品川区北品川五丁目9番11号 (72)発明者 松田 惠嗣 千葉県千葉市川崎町1番地 川崎製鉄株 式会社 千葉製鉄所内 (72)発明者 内田 哲郎 千葉県千葉市川崎町1番地 川崎製鉄株 式会社 千葉製鉄所内 (72)発明者 高橋 保 千葉県千葉市川崎町1番地 川崎製鉄株 式会社 千葉製鉄所内 (72)発明者 松本 和俊 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日本鋼管株式会社内 (72)発明者 深川 謙一 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日本鋼管株式会社内 (72)発明者 沼澤 誠 大阪府大阪市中央区北浜4丁目5番33号 住友金属工業株式会社内 (72)発明者 森谷 隆造 大阪府大阪市中央区北浜4丁目5番33号 住友金属工業株式会社内 (72)発明者 伊藤 英邦 大阪府大阪市中央区北浜4丁目5番33号 住友金属工業株式会社内 (72)発明者 近藤 俊雄 和歌山県和歌山市湊1850番地 住友金属 工業株式会社 和歌山製鉄所内 (72)発明者 大平 英毅 兵庫県加古川市金沢町7番地 関西熱化 学株式会社 加古川工場内 (72)発明者 堀之内 俊司 兵庫県加古川市金沢町7番地 関西熱化 学株式会社 加古川工場内 (72)発明者 山田 茂 愛媛県新居浜市惣開町5番2号 住友重 機械工業株式会社 新居浜製造所内 (72)発明者 西尾 照常 愛媛県新居浜市惣開町5番2号 住友重 機械工業株式会社 新居浜製造所内 (72)発明者 白石 弘幸 愛媛県新居浜市惣開町5番2号 住友重 機械工業株式会社 新居浜製造所内 (56)参考文献 特開 平8−20778(JP,A) 実開 昭62−64745(JP,U) 実開 昭62−70148(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C10B 29/06 C10B 25/02

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 監視装置を有する遠隔操作あるいは自動
    操作できるコークス炉の炉壁補修装置において、コーク
    ス炉炭化室の窯口フレームに着脱自在の枠体と、該枠体
    に懸架された合わせ部に対向して設けた多数のシール金
    具によって概略シール作用を有する左右一対の耐熱性遮
    蔽材と、前記枠体の前記耐熱性遮蔽材の炉外側に設けた
    対向溝に上下動可能に遊嵌されたランス挿入孔を有する
    作業窓体と、該作業窓体の裏面上下に設けた前記シール
    金具の金具受けローラーと、前記作業窓体の裏面にラン
    ス挿入孔を囲むように配設した前記金具受けローラー間
    で開放した前記耐熱性遮蔽材を炉壁補修ランスに接触し
    ないように案内する遮蔽材ガイドと、前記作業窓体を前
    記炉壁補修ランスの往復または昇降に応じて上下動させ
    る追動手段とからなる熱間補修用仮炉蓋を備えたことを
    特徴とするコークス炉の炉壁補修装置。
  2. 【請求項2】 枠体と窯口フレームとの接触部に耐熱性
    を有する弾力性パッキンを填装した熱間補修用仮炉蓋を
    備えたことを特徴とする請求項1記載のコークス炉の炉
    壁補修装置。
  3. 【請求項3】 枠体に懸架された左右一対の耐熱性遮蔽
    材の炉内側に、一部が重なるように耐熱性シール用遮蔽
    材を懸架し、炉壁補修ランスの往復かつ昇降時該ランス
    と前記耐熱性シール用遮蔽材とが摺動して炉内ガスをシ
    ールする熱間補修用仮炉蓋を備えたことを特徴とする請
    求項1および2記載のコークス炉の炉壁補修装置。
JP31358295A 1995-11-06 1995-11-06 コークス炉の炉壁補修装置 Expired - Fee Related JP2889166B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP31358295A JP2889166B2 (ja) 1995-11-06 1995-11-06 コークス炉の炉壁補修装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP31358295A JP2889166B2 (ja) 1995-11-06 1995-11-06 コークス炉の炉壁補修装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH09132779A JPH09132779A (ja) 1997-05-20
JP2889166B2 true JP2889166B2 (ja) 1999-05-10

Family

ID=18043054

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP31358295A Expired - Fee Related JP2889166B2 (ja) 1995-11-06 1995-11-06 コークス炉の炉壁補修装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2889166B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100925631B1 (ko) 2002-12-18 2009-11-06 주식회사 포스코 코크스 오븐 탄화실의 노벽 보수용 단열도어장치
KR101435315B1 (ko) 2013-01-31 2014-08-27 현대제철 주식회사 코크스 오븐의 연소실 리드

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100925626B1 (ko) * 2002-12-14 2009-11-06 주식회사 포스코 코크스오븐의 도어보수시 도어내화물 급냉방지 장치
JP5432461B2 (ja) * 2008-03-10 2014-03-05 光洋サーモシステム株式会社 縦型炉装置
JP5432465B2 (ja) * 2008-03-21 2014-03-05 光洋サーモシステム株式会社 縦型炉装置
JP5432468B2 (ja) * 2008-04-10 2014-03-05 光洋サーモシステム株式会社 横型炉装置
CN103756689B (zh) * 2014-01-29 2015-04-01 青岛伊诺威能源化工新技术有限公司 横向往复加热、竖向排焦式炼焦炉
CN109281320B (zh) * 2018-11-28 2024-01-30 中建隧道建设有限公司 用于基坑侧墙找平层施工的喷射混凝土滑膜施工装置及方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100925631B1 (ko) 2002-12-18 2009-11-06 주식회사 포스코 코크스 오븐 탄화실의 노벽 보수용 단열도어장치
KR101435315B1 (ko) 2013-01-31 2014-08-27 현대제철 주식회사 코크스 오븐의 연소실 리드

Also Published As

Publication number Publication date
JPH09132779A (ja) 1997-05-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CA3064430C (en) System and method for repairing a coke oven
JP5333990B2 (ja) コークス炉炭化室における熱間積替時の側面防熱装置及び側面防熱板の設置方法
JP2889166B2 (ja) コークス炉の炉壁補修装置
RU2184319C2 (ru) Теплозащитный экран, в частности для конструкционных элементов газотурбинных установок
AU2008333601B2 (en) Device for expelling the contents of coke chamber ovens having a low degree of heat exchange
CN203629314U (zh) 一种水泥回转窑窑门装置
JP2010215710A (ja) コークス炉炉壁の熱間補修用断熱板及び熱間補修時の補修部と非補修部の遮断方法
JP2950177B2 (ja) 高温炉壁の熱間補修方法および防熱装置
CN113340115A (zh) 一种加热炉炉墙损坏快速修复方法
CN210242343U (zh) 一种高可靠性的矿热炉炉门
JP4248124B2 (ja) 炉蓋着脱装置
JP3282170B2 (ja) 窯炉内溶射補修部の観察窓装置
KR100951260B1 (ko) 코크스오븐 장입차의 실링포 파손방지 및 슬리브 커버 장치
JPH0820778A (ja) コークス炉の炉壁補修用仮炉蓋
CN210635936U (zh) 一种干熄焦高温膨胀节耐火纤维棉防脱落装置
JP3981611B2 (ja) コークス炉用炉蓋装置
KR101477427B1 (ko) 오염방지 하우징용 도어의 방열커튼
KR102203377B1 (ko) 코크스오븐의 보수용 단열장치
CN117187466A (zh) 一种热风管及其维护方法
JP6572857B2 (ja) 室炉式コークス炉の煙道部の解体方法
JP2002003851A (ja) 室炉式コークス炉の炉体金物保持装置
SU166305A1 (ja)
CN105112587B (zh) 高炉液压炮油管隔热装置
HOSSAIN et al. BF Stove 1 External Combustion Chamber Hot Major Repair by Ceramic Welding at Tata Steel Kalinganagar (TSK)
CN113563903A (zh) 一种焦炉炉门双层软密封结构

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees