JPH0725983A - エポキシ樹脂組成物 - Google Patents

エポキシ樹脂組成物

Info

Publication number
JPH0725983A
JPH0725983A JP19195893A JP19195893A JPH0725983A JP H0725983 A JPH0725983 A JP H0725983A JP 19195893 A JP19195893 A JP 19195893A JP 19195893 A JP19195893 A JP 19195893A JP H0725983 A JPH0725983 A JP H0725983A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
epoxy resin
parts
molecule
meth
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP19195893A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshio Shiobara
利夫 塩原
Hisashi Shimizu
久司 清水
Minoru Takei
稔 武井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Original Assignee
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shin Etsu Chemical Co Ltd filed Critical Shin Etsu Chemical Co Ltd
Priority to JP19195893A priority Critical patent/JPH0725983A/ja
Publication of JPH0725983A publication Critical patent/JPH0725983A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Epoxy Resins (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】 (A)1分子中に2個以上のエポキシ基を有
するエポキシ樹脂、 (B)1分子中にフェノール性水酸基を2個以上有する
フェノール樹脂、 (C)無機質充填剤、及び (D)(イ)下記一般式(1)で示されるオルガノポリ
シロキサンと、 R1 a2 bSiO(4-a-b)/2 …(1) (但し、式中R1はラジカル反応性基又はSH基をもつ
1価の有機基、である。) (ロ)下記一般式(2)で示される(メタ)アクリル酸
エステル、又はこれと共重合可能な単量体との混合物と CH2=C(R3)−COOR4 …(2) をグラフト重合させたケイ素含有アクリルポリマーを含
有してなるエポキシ樹脂組成物。 【効果】 曲げ弾性率の良好であり、低膨張係数を有
し、低応力である上、耐クラック性及び接着性に優れ、
かつアルミニウム電極の変形量が微小で、しかも耐湿性
に優れた硬化物を与えることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体の封止材、成形
材料、粉体塗装用材料等として好適なエポキシ樹脂組成
物に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】エポキ
シ樹脂及び無機質充填剤などを含有したエポキシ樹脂組
成物は、一般的に他の熱硬化性樹脂組成物に比べて成形
性、接着性、電気特性、機械特性、耐湿性等に優れてい
るため、各種成形材料、粉体塗装用材料、電気絶縁材料
などとして広く利用され、特に最近においては半導体の
封止材として注目されている。
【0003】しかしながら、従来のエポキシ樹脂組成物
は硬化時にクラックが入り、そのため成形、塗装面の外
観が損なわれたり、半導体等の阻止や装置に欠陥を生じ
させるものが多かった。この問題点を解決するため、本
出願人は先に硬化性エポキシ樹脂に対して芳香族重合体
とオルガノポリシロキサンとからなるブロック共重合体
を添加した耐クラック性の優れたエポキシ樹脂組成物を
提案した(特公昭63−60069号公報)。
【0004】一方、最近においては、パッケージ外形寸
法は電子機器の小型化、軽量化の要求にともない、小型
化、薄型化が進んでいる。更に、半導体部品を回路基板
に取り付ける方法においても、基板上の部品の高密度化
や基板の薄型化のため、半導体部品の表面実装がよく行
われるようになってきた。
【0005】しかしながら、半導体装置を回路基板へ表
面実装する場合、半導体装置全体を半田槽に浸漬する
か、または半田が溶融する高温ゾーンを通過させる方法
が一般的であるが、その際の衝撃により封止樹脂層にク
ラックが発生したり、リードフレームやチップと封止樹
脂との界面に剥離が生じたりするという問題があった。
このようなクラックや剥離は、表面実装時の熱衝撃以前
に半導体装置の封止樹脂層が吸湿していると更に顕著な
ものとなるが、実際の作業工程においては、封止樹脂層
の吸湿は避けられず、このため実装後のエポキシ樹脂で
封止した半導体装置の信頼性が大きく損なわれる場合が
あった。
【0006】本発明は上記事情に鑑みなされたもので、
耐クラック性、接着性及び低吸湿性に優れた硬化物を与
えることができるエポキシ樹脂組成物を提供することを
目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明者は、上
記目的を達成するため鋭意検討を重ねた結果、1分子中
に2個以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂、1分子
中にフェノール性水酸基を2個以上有するフェノール樹
脂、及び無機質充填剤を含有する組成物に、下記一般式
(1)で示されるオルガノポリシロキサンと、下記一般
式(2)で示される(メタ)アクリル酸エステル又はこ
の(メタ)アクリル酸エステル及び共重合可能な単量体
の混合物とをグラフト重合したケイ素含有アクリルポリ
マーを配合することにより、曲げ弾性率が良好で低膨張
係数を有し、低応力である上、優れた耐クラック性及び
接着性を有し、しかも耐クラック性は非吸湿時及び吸湿
時共に良好で、アルミニウム電極の変形量が微小であ
り、かつ耐湿性に優れた硬化物を与えることができ、特
に半導体封止材として好適であることを知見し、本発明
をなすに至った。
【0008】 R1 a2 bSiO(4-a-b)/2 …(1) (但し、式中R1はラジカル反応性基又はSH基をもつ
1価の有機基、R2は水素原子又はラジカル反応性基と
SH基とのいずれをももたない非置換又は置換の炭素数
1〜20の1価炭化水素基であり、1分子中のR1、R2
は各々同一又は異種の基であり、a及びbはそれぞれ
0.001≦a≦1.0、かつ1.95≦a+b≦3.
00である。) CH2=C(R3)−COOR4 …(2) (但し、式中R3は水素原子又はメチル基、R4は炭素数
が1〜18のアルキル基又はアルコキシ置換アルキル基
である。)
【0009】従って、本発明は、(A)1分子中に2個
以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂、 (B)1分子中にフェノール性水酸基を2個以上有する
フェノール樹脂、 (C)無機質充填剤、及び (D)(イ)上記一般式(1)で示されるオルガノポリ
シロキサンと、(ロ)上記一般式(2)で示される(メ
タ)アクリル酸エステル又はこの(メタ)アクリル酸エ
ステルと共重合可能な単量体との混合物とをグラフト重
合させてなるケイ素含有アクリルポリマーを含有してな
ることを特徴とするエポキシ樹脂組成物を提供する。
【0010】以下、本発明を更に詳述すると、本発明の
(A)成分は1分子中に2個以上のエポキシ基を有する
エポキシ樹脂であり、例えばビスフェノールA型エポキ
シ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、アリル
フェノールノボラック型エポキシ樹脂等のグリシジルエ
ーテル型エポキシ樹脂、トリフェノールアルカン型エポ
キシ樹脂及びその重合物、ナフタレン型エポキシ樹脂、
ビフェニル型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エ
ポキシ樹脂、フェノールアラルキル型エポキシ樹脂、グ
リシジルエステル型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹
脂、複素環型エポキシ樹脂、ハロゲン化エポキシ樹脂等
の1種又は2種以上を使用することができる。
【0011】このようなエポキシ樹脂としては、具体的
には下記構造式(3),(4),(5),(6)で示さ
れる化合物が好適に用いられる。
【0012】
【化1】
【0013】(B)成分のフェノール樹脂は1分子中に
フェノール性水酸基を2個以上有するものであり、
(A)成分のエポキシ樹脂の硬化剤として作用するもの
で、例えばノボラック型フェノール樹脂、レゾール型フ
ェノール樹脂、フェノールアラルキル樹脂、トリフェノ
ールアルカン型樹脂やこれらの重合物などを使用するこ
とができる。
【0014】このようなフェノール樹脂としては、具体
的には下記式(7),(8)で示される化合物が好適に
用いられる。
【0015】
【化2】
【0016】ここで、(B)成分のフェノール樹脂は、
(A)成分中のエポキシ基と(B)成分中のフェノール
基との割合(エポキシ基/フェノール基)がモル比で
1.2〜0.8、特に1.1〜0.9となるように配合
することが望ましく、(A)成分の合計量100部に対
して(B)成分を30〜100部、特に50〜80部と
なるように配合することが好ましい。
【0017】(C)成分の無機質充填剤は、その種類等
に別に制限はなく、エポキシ樹脂組成物の用途等に応じ
て適宜選択されるが、例えば結晶性シリカ、非結晶性シ
リカ等の天然シリカ、合成高純度シリカ、合成球状シリ
カ、タルク、マイカ、窒化けい素、ボロンナイトライ
ド、アルミナ等から選ばれる1種又は2種以上が好適に
使用される。なお、これら無機質充填剤は、予め各種表
面処理剤で表面処理して用いてもよい。
【0018】また、上記無機質充填剤の配合量は、
(A),(B),(D)成分の総量100部に対して2
00〜700部、特に300〜600部とすることが好
ましく、配合量が200部未満では得られるエポキシ樹
脂が低応力とならず、耐クラック性などの物性面で満足
できる結果が得られない場合があり、700部を超える
と流動性が悪くなり、無機質充填剤の分散が困難になる
場合がある。
【0019】本発明の組成物を構成する(D)成分のケ
イ素含有アクリルポリマーは、(イ)下記一般式(1)
で表されるオルガノポリシロキサンと、(ロ)下記一般
式(2)で表される(メタ)アクリル酸エステル又はこ
の(メタ)アクリル酸エステルと共重合可能な単量体と
の混合物とをグラフト重合させてなるものである。
【0020】 R1 a2 bSiO(4-a-b)/2 …(1) (但し、式中R1はラジカル反応性基又はSH基をもつ
1価の有機基、R2は水素原子又はラジカル反応性基と
SH基とのいずれをももたない非置換又は置換の炭素数
1〜20の1価炭化水素基であり、1分子中のR1、R2
は各々同一又は異種の基であり、a及びbはそれぞれ
0.001≦a≦1.0、かつ1.95≦a+b≦3.
00である。) CH2=C(R3)−COOR4 …(2) (但し、式中R3は水素原子又はメチル基、R4は炭素数
が1〜18のアルキル基又はアルコキシ置換アルキル基
である。)
【0021】ここで、(イ)成分中のラジカル反応性基
をもつ有機基としては、ビニル基、アリル基、γ−(メ
タ)アクリロキシプロピル基などが、SH基をもつ有機
基としては、γ−メルカプトプロピル基などが好適なも
のとして例示される。また、(イ)成分の重合度は1
0,000以下とすることが好ましく、より好ましくは
500〜800である。重合度が10,000を超える
とグラフト重合させたケイ素含有アクリルポリマーとエ
ポキシ樹脂との混練りが難しくなることがある。なお、
上記(イ)成分としてのオルガノポリシロキサンは公知
の方法で製造することができる。
【0022】(ロ)成分としての(メタ)アクリル酸エ
ステルは、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メ
タ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−
エチルヘキシル(メタ)アクリレート、メトキシエチル
(メタ)アクリレート、エトキシエチル(メタ)アクリ
レートなどが好適なものとして例示することができる。
なお、これらは1種を単独で又は2種以上を組み合わせ
て使用してもよい。
【0023】また、上記(メタ)アクリル酸エステルと
併用する該エステルと共重合可能な単量体としては、例
えば多官能性単量体を挙げることができ、(メタ)アク
リルアミド等のエチレン性不飽和アミド、グリシジル
(メタ)アクリレート等のオキシラン基含有不飽和単量
体、(メタ)アクリル酸、イタコン酸、無水マレイン酸
等のカルボキシル基含有不飽和単量体、2−ヒドロキシ
エチル(メタ)アクリレート等のヒドロキシル基含有不
飽和単量体、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリ
レート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレ
ート、ジビニルベンゼン、アリル(メタ)アクリレート
等の2個以上の不飽和基を有する単量体などが例示され
る。
【0024】本発明の組成物にかかる(D)成分は、上
述した(イ)成分と(ロ)成分とをグラフト共重合して
得るものであるが、この場合のグラフト共重合は公知の
乳化重合法により行うことができる。また、重合終了後
のグラフト共重合体の分離精製も公知の方法により行う
ことができる。
【0025】この(D)成分のケイ素含有アクリルポリ
マーは、(A)、(B)成分の総量100部に対して
0.1〜30部、特に2〜10部とすることが好まし
い。添加量が0.1部未満では低応力性、接着性が不十
分となり、30部を超えるとエポキシ樹脂との相溶性が
乏しくなり樹脂の強度を著しく損なう場合がある。な
お、このケイ素含有アクリルポリマーは2種以上を併用
してもよい。
【0026】なおまた、本発明の組成物には、上述した
(B)成分の硬化剤としてのフェノール樹脂に加え、そ
の他の硬化剤としてジアミノジフェニルメタン、ジアミ
ノジフェニルスルホン、メタフェニレンジアミン等のア
ミン系硬化剤、無水フタル酸、無水ピロメリット酸、無
水ベンゾフェノンテトラカルボン酸等の酸無水物硬化剤
などを本発明を妨げない範囲で併用することもできる。
【0027】更に、本発明では上記硬化剤とエポキシ樹
脂との反応を促進させる目的で各種の硬化促進剤、例え
ばイミダゾール又はその誘導体、三級アミン系誘導体、
ホスフィン系誘導体、シクロアミジン誘導体等を併用す
ることができ、これらの中ではホスフィン系誘導体が好
適に用いられる。なお、硬化促進剤の配合量は通常の範
囲とすることができる。
【0028】本発明の組成物には、上述した(A)〜
(D)分の必須成分に加え、更に必要により、その目的
及び用途などに応じ、例えばワックス類、ステアリン酸
などの脂肪酸及びその金属塩等の離型剤、カーボンブラ
ック等の顔料、染料、酸化防止剤、難燃化剤、表面処理
剤(γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン
等)、熱可塑性樹脂等の接着向上剤、その他の添加剤を
本発明の効果を妨げない範囲で配合することができる。
【0029】本発明の組成物は、上述した成分の所定量
を均一に撹拌、混合し、予め70〜95℃に加熱してあ
るニーダー、ロール、エクストルーダーなどで混練、冷
却し、粉砕するなどの方法で得ることができる。なお、
この場合の成分の配合順序に制限はない。
【0030】以上のようにして得られた本発明のエポキ
シ樹脂組成物は、成形材料、粉体塗装用材料として好適
に使用し得るほか、IC、LSI、トランジスタ、サイ
リスタ、ダイオード等の半導体装置の封止用、プリント
回路板の製造などに有効に使用できる。
【0031】なお、半導体装置の封止を行う場合は、従
来より採用されている成形法、例えばトランスファ成
形、インジェクション成形、注型法などを採用して行う
ことができる。この場合、エポキシ樹脂組成物の成形温
度は150〜180℃、ポストキュアーは150〜18
0℃で2〜16時間行うことが好ましい。
【0032】
【発明の効果】本発明のエポキシ樹脂組成物は、曲げ弾
性率の機械的強度が良好であり、低膨張係数を有し、低
応力である上、耐クラック性及び接着性に優れ、かつア
ルミニウム電極の変形量が微小で、しかも耐湿性に優れ
た硬化物を与えることができる。従って、本発明の組成
物は半導体の封止材、更には成形材料、粉体塗装用材料
等として好適に用いられるものである。
【0033】
【実施例】以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具
体的に説明するが、本発明は下記実施例に制限されるも
のではない。なお、以下に参考例として本発明に用いる
共重合体の製造例を示す。また、以下の例において部は
いずれも重量部を示す。
【0034】[参考例] (オルガノポリシロキサンエマルジョンの製造方法)オ
クタメチルシクロテトラシロキサン1500部、メタク
リロキシプロピルメチルシロキサン1.2部及び純水1
500部を混合し、これにラウリル硫酸ナトリウム15
部、ドデシルベンゼンスルホン酸10部を添加してから
ホモミキサーで撹拌して乳化した後、圧力3000ps
iのホモジナイザーに2回通して安定なエマルジョンを
作製した。
【0035】次いで、このエマルジョンを70℃で12
時間加熱後、25℃まで冷却して24時間熟成した後、
炭酸ナトリウムを用いてこのエマルジョンのpHを7に
調製し、4時間窒素を吹き込んでから水蒸気蒸留して揮
発性のシロキサンを留去し、次に純水を加えて不揮発分
を45%に調製して、メタクリル基を0.03モル%含
有するオルガノポリシロキサンのエマルジョン(以下、
これをE−1と略記する)を得た。
【0036】また、メタクリロキシプロピルメチルシロ
キサン1.2部に代えてメルカプトプロピルメチルシロ
キサン98.4部を使用した以外は上記E−1を製造し
た場合と同様にしてオルガノポリシロキサンのエマルジ
ョン(E−2)を得た。
【0037】なお、E−1,E−2の重合度はそれぞれ
18、20であった。
【0038】(ケイ素含有アクリルポリマーの製造方
法)撹拌機、コンデンサー、温度計及び窒素ガス導入口
を備えた反応容器に、上記E−1を793部(オルガノ
ポリシロキサン分357部)と純水1970部を仕込
み、窒素ガス気流下に器内を30℃に調整した後、t−
ブチルハイドロパーオキサイド1.0部、L−アスコル
ビン酸0.5部、硫酸第1鉄7水和物0.002部を加
え、次いで器内温度を30℃に保ちながら、メチルメタ
クリレート348部、2−ヒドロキシエチルメタクリレ
ート7部及び1,4−ブタンジオールジアクリレート2
部の混合物を3時間かけて滴下し、滴下終了後さらに1
時間撹拌を続けて反応を完結させた。得られた共重合エ
マルジョンは固形分濃度が30%であった。
【0039】次いで、このエマルジョン1000部を撹
拌機付きの容器に仕込んで60℃に加熱し、ここに硫酸
ナトリウム92部を純水563部に溶解した溶液を加え
てケイ素含有アクリルポリマーを析出させ、濾過・水洗
を繰り返してから60℃で乾燥してケイ素含有アクリル
ポリマー(以下、これをP−1と略記)を得た。
【0040】また、E−1の793部と純水1970部
に代えて、E−1を1110部(オルガノポリシロキサ
ン分500部)と純水1053部とを仕込み、メチルメ
タクリレート348部、2−ヒドロキシエチルメタクリ
レート7部及び1,4−ブタンジオールジアクリレート
2部の混合物に代えて、メタルメタクリレート203.
5部及び1,4−ブタンジオールジアクリレート11部
の混合物を滴下した以外はP−1を製造した場合と同様
にしてケイ素含有アクリルポリマー(P−2)を得た。
【0041】更に、E−1の793部と純水1370部
とに代えて、E−2を477部(オルガノポリシロキサ
ン分214.5部)と純水1400部とを仕込み、メチ
ルメタクリレート348部、2−ヒドロキシエチルメタ
クリレート7部及び1,4−ブタンジオールジアクリレ
ート2部の混合物に代えて、エチルアクリレート150
部及びメチルメタクリレート350部の混合物を滴下
し、器内温度を30℃から10℃に変更した以外はP−
1を製造した場合と同様にしてケイ素含有アクリルポリ
マー(P−3)を得た。
【0042】[実施例1〜9、比較例1〜4]上記参考
例で得られたケイ素含有アクリルポリマー(P−1,P
−2,P−3)、フェノール当量110のフェノールノ
ボラック樹脂、エポキシ当量200のエポキシ化クレゾ
ールノボラック樹脂(全塩素量530ppm、以下これ
をエポキシ化クレゾール樹脂と称す)を下記表1,2に
示す配合量で使用し、これらに臭素化エポキシノボラッ
ク樹脂7部、トリフェニルホスフィン0.7部、3−グ
リシドキシプロピルトリメトキシシラン1.5部、ワッ
クスE1.0部、カーボンブラック1.0部及び石英粉
末400部を加え、得られた配合物を熱2本ロールで均
一に溶融混合してエポキシ樹脂組成物を製造した(実施
例1〜9)。
【0043】比較のため、ケイ素含有アクリルポリマー
(P−1,P−2,P−3)の代わりに、ポリメチルメ
タクリレート、スチレン−ブタジエン−メチルメタクリ
レート共重合体、ポリスチレンを用いて同様に表1,2
に示す組成物を製造した(比較例1〜4)。
【0044】次に、これらのエポキシ樹脂組成物につ
き、以下の(イ)〜(ト)の諸試験を行った。結果を表
1,2に併記する。 (イ)スパイラルフロー値 EMMI規格に準じた金型を使用して、175℃、70
kg/cm2の条件で測定した。 (ロ)機械的強度(曲げ強度及び曲げ弾性率) JIS−K6911に準じて175℃、70kg/cm
2、成形時間2分の条件で10×4×100mmの抗折
棒を成形し、180℃で4時間ポストキュアーしたもの
について測定した。 (ハ)膨張係数、ガラス転移温度 4mmφ×15mmの試験片を用いて、ディラトメータ
ーにより毎分5℃の早さで昇温した時の値を測定した。 (ニ)接着力 20×20×0.15mmの42アロイ製の板の上に1
5×5×5mmの成形物が接着(接着面は15×5m
m)するようにして試験体を作り、引張接着力を測定し
た。なお、硬化条件は上記(ロ)と同様とした。 (ホ)非吸湿時の耐クラック性 9.0×4.5×0.5mmの大きさのシリコンチップ
を14PIN−ICフレーム(42アロイ)に接着し、
これにエポキシ樹脂組成物を成形条件180℃×2分で
成形し、180℃で4時間ポストキュアーした後、−1
96℃×1分〜260℃×30秒の熱サイクルを繰り返
して加え、100サイクル後の樹脂クラック発生率を測
定した。(n=50) (ヘ)アルミニウム電極の変形量 3.4×10.2×0.3mmの大きさのシリコンチッ
プの上にアルミニウム電極を蒸着した変形量測定素子を
14PIN−ICフレーム(42アロイ)にボンディン
グし、これにエポキシ樹脂組成物を成形条件180℃×
2分で成形し、180℃で4時間ポストキュアーした
後、−196℃×1分〜260℃×30秒の熱サイクル
を繰り返して加え、500サイクル後のアルミニウム電
極の変形量を調べた。(n=3) (ト)LSIの耐湿性 256キロビットDRAMメモリーLSI150個を上
記組成物により180℃×2分で成形し、180℃で4
時間ポストキュアーした後、85℃、85%RHの恒温
恒湿槽中に24時間放置したものを215℃のVPSに
60秒間浸漬し、次いで121℃、2気圧の飽和水蒸気
中に200時間及び400時間放置し、その時のLSI
の電気的動作の不良発生率を測定した。
【0045】
【表1】
【0046】
【表2】
【0047】表1,2の結果より、本発明のエポキシ樹
脂組成物は、高い接着力を有し、非吸湿時の耐クラック
性に優れ、アルミニウム電極の変形量が少なく、しかも
LSIの耐湿性を顕著に増大させる得ることが確認され
た。
フロントページの続き (72)発明者 武井 稔 群馬県碓氷郡松井田町大字人見1番地10 信越化学工業株式会社シリコーン電子材料 技術研究所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)1分子中に2個以上のエポキシ基
    を有するエポキシ樹脂、 (B)1分子中にフェノール性水酸基を2個以上有する
    フェノール樹脂、 (C)無機質充填剤、及び (D)(イ)下記一般式(1)で示されるオルガノポリ
    シロキサンと、 R1 a2 bSiO(4-a-b)/2 …(1) (但し、式中R1はラジカル反応性基又はSH基をもつ
    1価の有機基、R2は水素原子又はラジカル反応性基と
    SH基とのいずれをももたない非置換又は置換の炭素数
    1〜20の1価炭化水素基であり、1分子中のR1及び
    2は各々同一又は異種の基である。a及びbはそれぞ
    れ0.001≦a≦1.0、かつ1.95≦a+b≦
    3.00である。) (ロ)下記一般式(2)で示される(メタ)アクリル酸
    エステル、又はこの(メタ)アクリル酸エステルと共重
    合可能な単量体との混合物と CH2=C(R3)−COOR4 …(2) (但し、式中R3は水素原子又はメチル基、R4は炭素数
    が1〜18のアルキル基又はアルコキシ置換アルキル基
    である。)をグラフト重合させたケイ素含有アクリルポ
    リマーを含有してなるエポキシ樹脂組成物。
JP19195893A 1993-07-06 1993-07-06 エポキシ樹脂組成物 Pending JPH0725983A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP19195893A JPH0725983A (ja) 1993-07-06 1993-07-06 エポキシ樹脂組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP19195893A JPH0725983A (ja) 1993-07-06 1993-07-06 エポキシ樹脂組成物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0725983A true JPH0725983A (ja) 1995-01-27

Family

ID=16283281

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP19195893A Pending JPH0725983A (ja) 1993-07-06 1993-07-06 エポキシ樹脂組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0725983A (ja)

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007146150A (ja) * 2005-11-02 2007-06-14 Hitachi Chem Co Ltd 封止用エポキシ樹脂組成物及びそれを用いた電子部品装置
JP2007146148A (ja) * 2005-10-27 2007-06-14 Hitachi Chem Co Ltd 封止用エポキシ樹脂組成物及びそれを用いた電子部品装置
JP2010528165A (ja) * 2007-05-30 2010-08-19 ワッカー ケミー アクチエンゲゼルシャフト コア−シェル粒子を含有する反応樹脂及びその製造方法及びその使用
US9066643B2 (en) 2006-12-12 2015-06-30 G.B.D. Corp. Surface cleaning apparatus
US9301666B2 (en) 2006-12-12 2016-04-05 Omachron Intellectual Property Inc. Surface cleaning apparatus
US9591952B2 (en) 2009-03-11 2017-03-14 Omachron Intellectual Property Inc. Hand vacuum cleaner with removable dirt chamber
US9826868B2 (en) 2009-03-13 2017-11-28 Omachron Intellectual Property Inc. Portable surface cleaning apparatus
JP2018199765A (ja) * 2017-05-26 2018-12-20 楠本化成株式会社 両親媒性ブロック共重合体を利用した塗料用レベリング剤
US11751733B2 (en) 2007-08-29 2023-09-12 Omachron Intellectual Property Inc. Portable surface cleaning apparatus

Cited By (19)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007146148A (ja) * 2005-10-27 2007-06-14 Hitachi Chem Co Ltd 封止用エポキシ樹脂組成物及びそれを用いた電子部品装置
JP2007146150A (ja) * 2005-11-02 2007-06-14 Hitachi Chem Co Ltd 封止用エポキシ樹脂組成物及びそれを用いた電子部品装置
US9095245B2 (en) 2006-12-12 2015-08-04 G.B.D. Corp. Surface cleaning apparatus
US11571098B2 (en) 2006-12-12 2023-02-07 Omachron Intellectual Property Inc. Hand vacuum cleaner
US9078549B2 (en) 2006-12-12 2015-07-14 G.B.D. Corp. Surface cleaning apparatus
US9084524B2 (en) 2006-12-12 2015-07-21 G.B.D. Corp. Surface cleaning apparatus
US9084522B2 (en) 2006-12-12 2015-07-21 G.B.D. Corp. Surface cleaning apparatus
US9084523B2 (en) 2006-12-12 2015-07-21 G.B.D. Corp. Surface cleaning apparatus
US9119514B2 (en) 2006-12-12 2015-09-01 G.B.D. Corp. Surface cleaning apparatus
US9301666B2 (en) 2006-12-12 2016-04-05 Omachron Intellectual Property Inc. Surface cleaning apparatus
US9066643B2 (en) 2006-12-12 2015-06-30 G.B.D. Corp. Surface cleaning apparatus
JP2010528165A (ja) * 2007-05-30 2010-08-19 ワッカー ケミー アクチエンゲゼルシャフト コア−シェル粒子を含有する反応樹脂及びその製造方法及びその使用
US11751733B2 (en) 2007-08-29 2023-09-12 Omachron Intellectual Property Inc. Portable surface cleaning apparatus
US9591952B2 (en) 2009-03-11 2017-03-14 Omachron Intellectual Property Inc. Hand vacuum cleaner with removable dirt chamber
US10105023B2 (en) 2009-03-11 2018-10-23 Omachron Intellectual Property Inc. Hand vacuum cleaner
US10080473B2 (en) 2009-03-13 2018-09-25 Omachron Intellectual Property Inc. Hand vacuum cleaner
US11622659B2 (en) 2009-03-13 2023-04-11 Omachron Intellectual Property Inc. Portable surface cleaning apparatus
US9826868B2 (en) 2009-03-13 2017-11-28 Omachron Intellectual Property Inc. Portable surface cleaning apparatus
JP2018199765A (ja) * 2017-05-26 2018-12-20 楠本化成株式会社 両親媒性ブロック共重合体を利用した塗料用レベリング剤

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5739217A (en) Epoxy resin molding for sealing electronic parts containing organic polymer-grafted silicone
JP2642470B2 (ja) 封止用樹脂組成物及び樹脂封止型半導体装置
JP2669247B2 (ja) 熱硬化性樹脂組成物
JPH0725983A (ja) エポキシ樹脂組成物
JPS63304021A (ja) エポキシ樹脂組成物
JP2815413B2 (ja) 半導体封止用樹脂組成物
JP2815414B2 (ja) 半導体封止用樹脂組成物
JP3973611B2 (ja) 熱硬化型エポキシ樹脂組成物および透明材料
JPH07206949A (ja) 熱硬化性樹脂組成物
JP2003082034A (ja) アクリル樹脂、これを用いた接着剤及び接着フィルム
JPH02138330A (ja) 半導体封止用樹脂組成物
JP2503067B2 (ja) エポキシ組成物
JPH03285907A (ja) エポキシ樹脂組成物及び樹脂封止型半導体装置
JPH093167A (ja) 樹脂組成物及びこれを用いた樹脂封止型半導体装置
JP3147402B2 (ja) 半導体封止用エポキシ組成物
JP2003268071A (ja) エポキシ系樹脂組成物およびそれを用いた半導体装置
JPH07330874A (ja) 樹脂組成物および樹脂封止型半導体装置
JP3018585B2 (ja) エポキシ樹脂組成物
JPH05148410A (ja) 熱硬化性樹脂組成物及び半導体装置
JP2503000B2 (ja) 熱硬化性エポキシ樹脂組成物
JP2002275246A (ja) エポキシ系樹脂組成物および半導体装置
JPH0588887B2 (ja)
JPH10310684A (ja) エポキシ樹脂組成物
JPH01249826A (ja) 半導体封止用エポキシ樹脂成形材料
JP6844140B2 (ja) 封止用エポキシ樹脂組成物