JPH0725970B2 - アクリルエラストマー組成物 - Google Patents

アクリルエラストマー組成物

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JPH0725970B2
JPH0725970B2 JP2433290A JP2433290A JPH0725970B2 JP H0725970 B2 JPH0725970 B2 JP H0725970B2 JP 2433290 A JP2433290 A JP 2433290A JP 2433290 A JP2433290 A JP 2433290A JP H0725970 B2 JPH0725970 B2 JP H0725970B2
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秀樹 木村
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は加硫可能なアクリルエラストマー組成物に関す
る。さらに詳しくは、すぐれた耐水性および耐アルカリ
性を有する加硫性アクリルエラストマー組成物に関す
る。
[従来の技術] アクリルエラストマーは耐熱老化性、耐油性などの諸性
質とコスト面とのバランスがすぐれているため、耐熱性
ゴム材料としてその利用範囲が広がっている。たとえば
昨今の自動車産業におけるエンジンルームの高温化傾
向、メンテナンスフリーなどへの対応により、NBRに換
えてアクリルエラストマーが、たとえば各種シール類
(ガスケット、パッキング、Oリング、オイルシールな
ど)、各種ホース類、被覆材などのほか、各種ベルトや
ロールなどに利用されるようになってきている。
しかしながら、アクリルエラストマーは耐水性、耐アル
カリ性に関し、他種耐熱エラストマーに比べて劣るとい
う欠点がある。たとえばNBRに対して耐アルカリ性、フ
ッ素ゴムやシリコーンゴムに対して耐水性および耐アル
カリ性が比較的劣る。そのため、前述のごとく使用部位
の多様化に伴い、アクリルエラストマーに耐水性および
耐アルカリ性が要求されるようになってきている。耐水
性、耐アルカリ性が問題とされる具体例として、たとえ
ばグリースや潤滑油の中には、親水性やアルカリ性を示
す添加剤を含有するものがあり、これらに接触するゴム
材料としてアクリルエラストマーを適用するばあいなど
があげられる。
[発明が解決しようとする課題] 本発明の目的は、耐水性および耐アルカリ性にすぐれた
アクリルエラストマー組成物を提供することである。
[課題を解決するための手段] 本発明者らは前記課題を解決するために鋭意検討を重ね
た結果、特定の疎水性シリカを使用することにより、す
ぐれた耐水性および耐アルカリ性を有し、しかも常態物
性の引張り強さ、伸び、耐圧縮永久歪み性などの面です
ぐれた加硫物となるアクリルエラストマー組成物がえら
れることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、 (A)(イ)炭素原子数1〜8のアルキル基を有するア
ルキルアクリレートならびに炭素原子数1〜4のアルコ
キシル基および炭素原子数1〜4のアルキレン基を有す
るアルコキシアルキルアクリレートよりなる群から選ば
れた少なくとも1種のアクリル酸エステル50〜99.9%
(重量%、以下同様)、 (ロ)架橋点としてエポキシ基、塩素基、カルボキシル
基、水酸基および炭素−炭素二重結合のうちの少なくと
も1種を有する架橋用単量体の1種または2種以上20〜
0.1%および (ハ)前記(イ)成分および(ロ)成分の単量体と共重
合しうる共重合性単量体30〜0% よりなるアクリル共重合体エラストマー100部(重量
部、以下同様)に対して、 (B)シリカ表面の親水性であるシラノール基の一部ま
たは全部が、式(I): (式中、Aはハロゲン原子またはアルコキシル基、Bは
ハロゲン原子、アルコキシル基、アルキル基またはアリ
ール基、DおよびEはそれぞれアルキル基またはアリー
ル基を示す)で示される有機ケイ素化合物により改質さ
れた疎水性シリカ1〜200部 を含有してなるアクリルエラストマー組成物に関する。
[実施例] 本発明に用いられる加硫性のアクリル共重合体エラスト
マー((A)成分)は、特定のアルキルアクリレートお
よびアルコキシアルキルアクリレートよりなる群から選
ばれた少なくとも1種のアクリル酸エステル((イ)成
分)を主成分とし、その分子中に架橋点としてエポキシ
基、塩素基、カルボキシル基、水酸基および炭素−炭素
二重結合のうちの少なくとも1種を有する単量体
((ロ)成分)を共重合させてなる共重合体である。該
エラストマーには共重合成分としてこれらの単量体と共
重合しうる他の共重合性単量体((ハ)成分)が共重合
せしめられていてもよい。
前記のごとき架橋点を有する本発明に用いるアクリル共
重合体エラストマーは、ランダム共重合体であってもよ
く、ブロック共重合体であってもよく、とくに制限はな
いが、ムーニー粘度(ML1+4(100℃))が20〜60である
ものが好ましい。ムーニー粘度が20未満のものではゴム
配合物をうるばあい、粘着性のため混練作業性をそこな
う傾向があり、60をこえると配合物のムーニー粘度が高
く流動性不足のため、成形加工性をそこなう傾向があ
る。
(イ)成分のアルキルアクリレートは、炭素原子数1〜
8、好ましくは1〜5のアルキル基を有するアルキルア
クリレートである。該炭素原子数が8をこえるとアクリ
ル系エラストマーの特徴である耐油性をそこなう傾向が
ある。
前記アルキルアクリレートの具体例としては、たとえば
メチルアクリレート、エチルアクリレート、n−ブチル
アクリレート、2−エチルヘキシルアクリレートなどが
あげられる。
(イ)成分のアルコキシアルキルアクリレートは、炭素
原子数1〜4のアルコキシル基および炭素原子数1〜4
のアルキレン基を有するアルコキシアルキルアクリレー
トである。該アルコキシ基またはアルキレン基の炭素原
子数が4をこえると、耐油性をそこなう傾向がある。
前記アルコキシアルキルアクリレートの具体例として
は、たとえばメトキシメチルアクリレート、メトキシエ
チルアクリレート、エトキシエチルアクリレート、ブト
キシエチルアクリレートなどがあげられる。
アクリル共重合体エラストマー中の前記アルキルアクリ
レートやアルコキシアルキルアクリレートに由来する単
位の割合は50〜99.9%、好ましくは75〜99.5%である。
該割合が50%未満ではえられるアクリル系エラストマー
のゴム弾性をそこなう傾向があり、99.9%をこえると架
橋用単量体が不足のため充分な架橋密度をえられず、加
硫物が実用上必要な物理特性を満足しなくなる。
(ロ)成分のエポキシ基、塩素基、カルボキシル基、水
酸基および炭素−炭素二重結合の少なくとも1種を有す
る架橋用単量体は加硫の際の架橋点となるものである。
それぞれの具体例を以下に示す。
エポキシ基含有単量体としては、たとえばグリシジルア
クリレート、グリシジルメタクリレート、アリルグリシ
ジルエーテルなどがあげられる。これらの中で加硫が比
較的迅速で安定性の良好なアリルグリシジルエーテルが
好ましい。
塩素基含有単量体としては、たとえばアリルクロロアセ
テート、2−クロロエチルビニルエーテル、ビニルベン
ジルクロライド、ビニルクロロアセテートなどがあげら
れる。これらの中でもビニルクロロアセテートが迅速架
橋反応性の点から好ましい。
カルボキシル基含有単量体としては、たとえばマレイン
酸、フマル酸、イタコン酸などのアルキルモノエステ
ル、アクリル酸、メタクリル酸などがあげられる。これ
らの中で安定性の良好なアクリル酸、メタクリル酸が好
ましい。
水酸基含有単量体としては、たとえばアリルアルコー
ル、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロ
キシプロピルメタクリレート、1,4−ブタンジオールモ
ノアクリレート、エチレングリコールモノアリルエーテ
ル、ジエチレングリコールモノアリルエーテル、2−ヒ
ドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピル
アクリレートなどがあげられる。これらの中では2−ヒ
ドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピル
アクリレートが迅速架橋反応性の点から好ましい。
不飽和結合を有する架橋用単量体としては、たとえばジ
シクロペンタジエン、メチルシクロペンタジエン、アリ
ルアクリレート、エチリデンノルボルネン、ビニリデン
ノルボルネンなどがあげられる。これらの中では比較的
加硫が迅速で安定なエチリデンノルボルネンが好まし
い。
該アクリル共重合体エラストマー中の架橋用単量体は、
前記各架橋用単量体グループから選ばれる1種でもよ
く、2種以上でもよい。また、各架橋用単量体グループ
の複合された系でもよい。
前記架橋用単量体に由来する単位の割合はアクリル共重
合体エラストマー中20〜0.1%、好ましくは5.0〜0.5%
である。該割合が0.1%未満ではえられるアクリル系エ
ラストマーの加硫速度が遅くなり、加硫物は実用上充分
な加硫物性をうることができない。また20%をこえると
加硫物の架橋密度が高くなりすぎ、ゴム弾性を失う傾向
がある。
前記(ハ)成分として用いられる共重合性単量体にとく
に限定はなく、その具体例としては、たとえばアクリロ
ニトリル、メチルメタクリレート、スチレン、酢酸ビニ
ル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、エチルビニルエーテ
ル、ブチルビニルエーテル、ジビニルベンゼン、エチレ
ングリコールジアクリレートなどのビニル系単量体があ
げられる。
アクリル共重合体エラストマー中の(ハ)成分の共重合
性単量体は、1種でもよく、2種以上でもよい。
アクリル共重合体エラストマー中の(ハ)成分に由来す
る単位の割合は30〜0%、好ましくは20〜0%である。
該割合が30%をこえると加硫物のゴム弾性ならびに耐寒
性をそこなう傾向がある。
前述のごとき成分からなるアクリル共重合体エラストマ
ーは公知の種々の重合法により合成することができる
が、分子量の調整の点から乳化剤、重合開始剤および重
合調節剤の存在下、乳濁水溶液中で単量体混合物を重合
する方法により合成することが好ましい。勿論、たとえ
ば重合を誘起するために知られた過酸化物の存在下また
は存在なしに、熱または活性光線を利用することによ
り、懸濁系、溶液系または塊状系で重合を行なってもよ
い。つぎに乳濁重合法のばあいは共重合生成物に塩類を
添火して凝結させたのち水洗、乾燥することによって、
懸濁系のばあいは水相を分離したのち水洗、乾燥するこ
とによって、また溶液重合法のばあいは共重合生成物の
蒸発乾固により溶剤を除去することによってアクリル共
重合体エラストマーをうることができる。
前記アクリル共重合体エラストマーは1種を用いてもよ
く2種以上併用してもよい。
本発明の組成物には、特定の疎水性シリカが配合される
ため、耐水性および耐アルカリ性が向上する。
前記疎水性シリカは、シリカ表面の親水性であるシラノ
ール基の一部または全部が、式(I): (式中、Aはハロゲン原子またはアルコキシル基、Bは
ハロゲン原子、アルコキシル基、アルキル基またはアリ
ール基、DおよびEはそれぞれアルキル基またはアリー
ル基を示す)で示される有機ケイ素化合物により改質さ
れたものである。
前記有機ケイ素化合物中のハロゲン原子とアルコキシル
基はシリカ表面のシラノール基と反応・結合するための
基であり、有機ケイ素化合物中1個または2個存在す
る。前記ハロゲン原子としては、たとえば塩素原子、臭
素原子、ヨウ素原子など、アルコキシル基としては、た
とえば炭素原子数が1〜4のメトキシ基、エトキシ基、
プロポキシ基、ブトキシ基などがあげられる。
また、有機ケイ素化合物中のアルキル基とアリール基は
シリカ表面に存在してシリカを疎水性にするための基で
あり、有機ケイ素化合物中2個または3個存在する。前
記アルキル基としては、たとえば炭素原子数が1〜8個
のメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチ
ル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基など、アリ
ール基としては炭素原子数が6〜10個のフェニル基、ト
リル基、キシリル基、ナフチル基などがあげられる。
前記有機ケイ素化合物の具体例としては、たとえばジメ
チルジクロロシラン、トリメチルクロロシラン、トリフ
ェニルクロロシラン、ジフェニルジクロロシラン、トリ
エチルクロロシラン、ジメチルエチルクロロシラン、ト
リメチルメトキシシラン、トリメチルエトキシシランな
どがあげられる。この中では反応性が高く効率的にシリ
カを改質しうるジメチルジクロロシランが好ましい。
前記有機ケイ素化合物により改質される表面にシラノー
ル基を有するシリカの代表例としては、たとえば四塩化
ケイ素を酸水素焔中で生成水により高温加水分解してえ
られる乾式法ホワイトカーボン、ケイ酸ソーダを酸で分
解してえられる湿式法ホワイトカーボンなどがあげられ
る。これらのシリカの粒子径は0.1〜50μmが好まし
く、1〜30μmがさらに好ましい。該粒子径が50μmを
こえると配合物に対して充分な補強効果を示さなくなる
傾向があり、また0.1μm未満では配合物の粘度上昇を
まねき加工時の流動性をそこなう傾向がある。
前記改質の代表例としては、たとえばジメチルジクロロ
シランを不活性ガスと水蒸気の共存する雰囲気下、前記
シリカと高温で反応させる方法があげられる。
このようにしてえられる疎水性シリカはシリカ表面のシ
ラノール基の一部または全部をアルキル基およびアリー
ル基によって置換したもので、疎水基におおわれている
ため撥水性などの性質を有する。
疎水性シリカの疎水性は湿度90%中の平衡水分(7日以
上放置後の含水率)で表わしたばあい、平衡水分が0〜
10%であるのが好ましく、0〜6%であるのがさらに好
ましい。該平衡水分が10%をこえるばあい充分な耐水
性、耐アルカリ性を有する加硫物がえにくくなる傾向が
ある。また見掛比重は30〜250g/lが好ましく、50〜200g
/lがさらに好ましく、100〜150g/lがとくに好ましい。
該見掛比重が30g/lに満たないばあい、混練の際かさ高
いため混入に時間を要し、また軽量のため飛散しロスを
まねく傾向がある。250g/lをこえると疎水性シリカの2
次凝集が強くなり、配合物中での分散性が悪化する傾向
がある。
疎水性シリカの配合割合は、アクリル共重合体エラスト
マー100部(重量部、以下同様)に対して1〜200部であ
り、5〜150部が好ましく、10〜120部がさらに好まし
い。該割合が1部未満では充分な耐水性、耐アルカリ性
を有する加硫物がえられない。また200部をこえるとム
ーニー粘度の上昇をまねき、加工時の流動性をそこなう
傾向がある。
本発明の組成物には、さらに好ましい物性バランスを与
えるべく、通常アクリルエラストマーの補強剤、充填剤
として配合しうるフィラー(たとえばカーボン、ホワイ
トカーボン、クレー、タルク、炭カル、グラファイト、
微粉末石英など)を、アクリル共重合体エラストマー10
0部に対して0〜180部配合してもよい。また必要に応じ
て老化防止剤、安定剤、可塑剤、加工助剤、加硫剤など
が配合される。
本発明の組成物の調製法にとくに限定はなく、たとえば
アクリル共重合体エラストマーと疎水性シリカおよび他
の配合剤とをバンバリー、ロールなど通常の混練機を用
いて混合することによって調製することができる。
こうしてえられる本発明のアクリルエラストマー組成物
は、ゴム工業に一般的に用いられる圧縮、射出、トラン
スファーなどの成形法により、通常140℃以上、好まし
くは170〜200℃程度の温度で約1〜20分間の条件で加硫
を行なうことができ、後加硫を行なうばあいでも約150
〜180℃の温度で1〜5時間程度加硫を行なえばよい。
本発明の組成物からえられた加硫物はすぐれた耐水性お
よび耐アルカリ性を示し、かつ常態物性の引張り強さ、
伸びおよび耐圧縮永久歪み性が良好であるなどきわめて
好ましい特性を示す。
また、耐熱老化性、耐油性、耐候性、耐オゾン性などの
諸性質の点においてもすぐれているため、これらの性質
を有効に利用して各種シール類(ガスケット、パッキン
グ、Oリング、オイルシールなど)、各種ホース類、被
覆材などの他、各種ベルトやロールなどの用途に広く有
効に利用することができる。
つぎに本発明を製造例および実施例に基づいてさらに具
体的に説明するが、本発明はかかる製造例および実施例
に限定されるものではない。製造例1〜4(アクリル共
重合体エラストマーの合成) 第1表に示す組成の単量体混合物(a)、(b)、
(c)または(d)400部、ポリオキシエチレンドデシ
ルエーテル4部、ドデシル硫酸ナトリウム1.5部、およ
び水200部をホモミキサーを用いて撹拌乳化し、あらか
じめ水400部を仕込んだ反応容器中に投入し、液温を5
℃に保ちつつ撹拌しながら充分にチッ素置換した。つい
でクメンハイドロパーオキサイド0.2部、硫酸第一鉄0.0
1部およびナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレー
ト0.2部を順次添加すると重合反応が始まり、温度が上
昇し始めた。内容液の温度が30℃に達したら、そのまま
の温度に保ちながら約3時間撹拌して共重合反応を完結
させた。
えられた共重合生成物を約80℃の15%食塩水中に投入し
て共重合体を凝析させ、水洗、乾燥して単量体混合物
(a)〜(d)を用いたアクリル共重合体エラストマー
(a)〜(d)をえた。
実施例1〜7および比較例1〜6 アクリル共重合体エラストマー(a)、(b)、(c)
または(d)と、第2表または第3表に示される配合処
方の配合剤を6インチロールで20分間混練し、アクリル
エラストマー組成物を調製した。なお、未処理シリカは
粒子径2μm、湿度90%の平衡水分が20%、見掛比重85
g/lの湿式法ホワイトカーボンを用いた。疎水性シリカ
はジメチルジクロロシランにより湿式法ホワイトカーボ
ンを改質した粒子径9μm、湿度90%の平衡水分4%、
見掛比重110g/lのものを使用した。
調製された組成物を1日エージングしたのち各表に記載
の条件にて加硫を行ない、加硫物を製造した。えられた
加硫物の特性をJIS K 6301「加硫ゴム物理試験方法」に
準拠して評価した。また、耐水性、耐アルカリ性につい
てはJIS K 6301浸せき試験に準じて評価した。なお、耐
水性については100℃の沸水中に70時間浸せきし、耐ア
ルカリ性については20℃のNaOH 3%水溶液中に70時間浸
せきして評価した。結果を第2表および第3表に示す。
第2表および第3表に示す実施例の結果と比較例の結果
との対比により下記のことがわかる。
実施例1〜3と比較例1との対比(加硫物の硬度を
約70に調製)から、疎水性シリカを用いた本発明の組成
物が未処理シリカを用いた組成物よりも耐水性試験の伸
び変化率や耐アルカリ性試験の体積変化の結果などに示
されるように耐水性および耐アルカリ性がすぐれている
ことがわかる。
実施例1〜3と比較例2との対比(加硫物の硬度を
約70に調製)から、耐水性および耐アルカリ性が疎水性
シリカの配合比の増加により改善され、疎水性シリカの
効果であることがわかる。
実施例4〜7と比較例3〜6との対比(比較される
実施例4−比較例3、実施例5−比較例4、実施例6−
比較例5、実施例7−比較例6において硬度を同程度に
調製)から、本発明に用いる特定のアクリルエラストマ
ーを用いたばあいには、組成、架橋用成分によらず疎水
性シリカを用いることにより耐水性および耐アルカリ性
にすぐれた組成物がえられることがわかる。
また、同様の比較、実施例4〜7と比較例3〜6と
の対比から、カーボン配合組成物においても本発明の組
成物の耐水性および耐アルカリ性がすぐれていることが
わかる。
[発明の効果] 本発明のアクリルエラストマー組成物は耐水性および耐
アルカリ性にすぐれ、しかも引張り強さ、伸び、耐圧縮
永久歪み性、耐熱老化性、耐油性および耐オゾンなどの
諸性質にすぐれた組成物である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)(イ)炭素原子数1〜8のアルキル
    基を有するアルキルアクリレートならびに炭素原子数1
    〜4のアルコキシル基および炭素原子数1〜4のアルキ
    レン基を有するアルコキシアルキルアクリレートよりな
    る群から選ばれた少なくとも1種のアクリル酸エステル
    50〜99.9重量%、 (ロ)架橋点としてエポキシ基、塩素基、カルボキシル
    基、水酸基および炭素−炭素二重結合のうちの少なくと
    も1種を有する架橋用単量体の1種または2種以上20〜
    0.1重量%および (ハ)前記(イ)成分および(ロ)成分の単量体と共重
    合しうる共重合性単量体30〜0重量% よりなるアクリル共重合体エラストマー100重量部に対
    して、 (B)シリカ表面の親水性であるシラノール基の一部ま
    たは全部が、式(I): (式中、Aはハロゲン原子またはアルコキシル基、Bは
    ハロゲン原子、アルコキシル基、アルキル基またはアリ
    ール基、DおよびEはそれぞれアルキル基またはアリー
    ル基を示す)で示される有機ケイ素化合物により改質さ
    れた疎水性シリカ1〜200重量部 を含有してなるアクリルエラストマー組成物。
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