JPH07259476A - トンネルの接続工法及びトンネル接続用セグメント - Google Patents

トンネルの接続工法及びトンネル接続用セグメント

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JPH07259476A
JPH07259476A JP6079506A JP7950694A JPH07259476A JP H07259476 A JPH07259476 A JP H07259476A JP 6079506 A JP6079506 A JP 6079506A JP 7950694 A JP7950694 A JP 7950694A JP H07259476 A JPH07259476 A JP H07259476A
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tunnels
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tunnel
ground
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徹 谷口
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雅弘 中川
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裕次 舘川
Makoto Ukekawa
誠 請川
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  • Lining And Supports For Tunnels (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 機械重量やセグメント重量を抑え、立坑用地
の確保等大都市内での工事環境に対して容易に適応し
得、土被りも小さくて済み、トンネル断面の拡大、縮
小、分岐や合流などの施設の設置、非常駐車帯等の一定
間隔毎の設置に容易に対処でき、数百m程度のトンネル
に対してもシールド機が過大となることがなく、土圧対
策や止水対策を行いつつトンネル間の地山の掘削をおこ
なう。 【構成】 間隔をおいて隣接して掘削したトンネル間の
地山を掘削して拡幅し、トンネル同士を接続する。少な
くとも一方のトンネルを構成するセグメント本体12か
らトンネル間の地山に山留板14を圧入して、トンネル
間の地山を覆い、山留を行なう。山留板14の内側で一
方のセグメント本体12から他方のセグメント本体12
に支保材32を挿通させて固定する。山留板14に囲ま
れた地山を掘削してトンネルを拡幅する。支保材32と
山留板14との間に連結部材36を設置して山留板14
を支持する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、トンネルの接続工法及
びトンネル接続用セグメントに関し、特に所定の間隔を
おいて隣接して掘削したトンネル間の地山を掘削して拡
幅し、トンネル同士を接続するためのトンネルの接続工
法及びトンネル接続用セグメントに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、都市トンネルは地上構造物に比
べて建設コストが高く、維持費も地上部の道路に比べて
不経済なことが多い。このため、やむを得ない箇所に地
下道路が建設されることが多く、トンネル区間はなるべ
く短く、なるべく浅く設置してアプローチ部分を短くす
るのが普通である。
【0003】また、地下トンネルの施工にあたっては、
一般に開削工法が採用されることが多いが、最近の工事
では沿道の環境から開削工法が採用できない場合が増加
する傾向にある。
【0004】このように開削工法が採用できない場合、
シールド工法を採用して対処することが一般的である。
現在のシールド工法では、円形断面が基本断面であり、
その最大直径は14mに達し、更には直径19m程度の
大口径シールドの計画もなされているのが現状である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前述の大口径の円形シ
ールドを採用する場合には、機械製作費が巨大となり、
機械重量の増加、セグメント重量の増加や立坑用地の確
保等大都市内での工事環境に対して適応し難いという問
題があった。
【0006】また、大口径のシールドの場合、土被りが
大きく必要となり、比較的土被りの小さなトンネルを設
置するような場合には採用し難いものである。
【0007】更に、トンネル断面の拡大、縮小が大きい
場合や地下に分岐や合流などの施設を設置したいような
場合、あるいは非常駐車帯等を一定区間毎に設置したい
ような場合に、対応し難いという問題があった。
【0008】また、数百m程度の中距離や短距離のトン
ネルに対しては、シールド機が過大設備となってしまう
という問題があった。
【0009】そこで、比較的小型のシールド機を用い
て、トンネルを隣接させて掘削し、トンネル間の地山に
セグメントから山留板をスライドさせて突出させること
により山留を行い、トンネル間の地山を掘削して、隣接
するトンネル同士を接続することにより、前述の問題に
対処することが考えられる。
【0010】この場合、トンネル同士を接続する際に、
山留板に土圧がかかるため、事前に土圧対策を施して山
留を確実にしておく必要がある。
【0011】本発明は、前記従来の問題に鑑みてなされ
たものであって、その目的は、機械製作費を抑え、機械
重量やセグメント重量を抑え、立坑用地の確保等大都市
内での工事環境に対して容易に適応し得、土被りも小さ
くて済み、トンネル断面の拡大、縮小、分岐や合流など
の施設の設置、非常駐車帯等の一定間隔毎の設置に容易
に対処でき、数百m程度の中距離、短距離のトンネルに
対してもシールド機が過大となることがなく、しかも土
圧対策や止水対策を行いつつトンネル間の地山の掘削を
おこなうことのできるトンネルの接続工法及びトンネル
接続用セグメントを提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】第1の発明にあっては、
所定の間隔をおいて隣接して掘削したトンネル間の地山
を掘削して拡幅し、トンネル同士を接続するトンネルの
接続工法であって、少なくとも一方のトンネルを構成す
るセグメントからトンネル間の地山に山留板を圧入し
て、トンネル間の地山を覆い、山留を行なう工程と、前
記山留板の内側で一方のセグメントから他方のセグメン
トに支保材を挿通させて固定する工程と、前記山留板に
囲まれた地山を掘削してトンネルを拡幅する工程と、前
記支保材と山留板との間に連結部材を設置して山留板を
支持する工程と、を含むことを特徴としている。
【0013】第2の発明にあっては、前記山留板の圧入
に先立って、トンネル内部からトンネル間周囲の地山の
地盤改良を行なうことを特徴としている。
【0014】第3の発明にあっては、隣接するトンネル
を構成する相互のセグメントから山留板をトンネル間の
地山に圧入して、各山留板の先端部分を重合させ、この
重合部分の地山に止水剤を注入して止水を行なうことを
特徴としている。
【0015】第4の発明にあっては、所定の間隔をおい
て隣接して掘削したトンネル間の地山を掘削して拡幅
し、トンネル同士を接続する際に用いるトンネル接続用
セグメントであって、矩形断面のセグメント本体と、こ
のセグメント本体の矩形断面対向位置のスキンプレート
外面にスライド可能に設けられた山留板とを備え、前記
セグメント本体には、前記山留板の設けられたスキンプ
レートにセグメント本体の軸方向と直交する方向にわた
り、前記山留板をスライドさせる長孔が形成されると共
に、側部の山留板近傍位置に山留板を支持する支保材を
地山に挿通させるための支保材差込み口が開閉可能に形
成されることを特徴としている。
【0016】第5の発明にあっては、前記支保材差込み
口は、セグメント本体の主桁部分に形成され、支保材差
込み口に挿通された支保材は前記セグメント本体の主桁
に固定されることを特徴としている。
【0017】
【作用】第1の発明にあっては、少なくとも一方のセグ
メントからトンネル間の地山に山留板を圧入してトンネ
ル間の地山を覆い、この山留板の内側で一方のセグメン
トから他方のセグメントに支保材を挿通させて固定し、
前記山留板に囲まれた地山の拡幅を行った後、支保材と
山留板との間に連結部材を設置して山留板を支持するこ
とにより、トンネル間の地山の掘削時における短期の山
留を山留板に持たせ、長期的には支保材にて山留を行わ
せることができ、確実な山留の状態のもとで掘削を安全
かつ容易に行うことが可能となり、しかも支保材により
連結することで拡幅部分の充分な強度を確保することが
可能となる。
【0018】また、セグメント同士を支保材により連結
することにより、支保材をトンネル間の地山の掘削時に
セグメントにかかる偏圧に抵抗するための連結部材とし
て作用させることが可能となる。
【0019】第2の発明にあっては、第1の発明の状態
に加えて、トンネル内部からトンネル間周囲の地山の地
盤改良を行うことにより、確実な止水対策を行うことが
可能となる。
【0020】第3の発明にあっては、第1又は第2の発
明の状態に加えて、隣接する相互のセグメントから山留
板を地山に圧入し、各山留板の重合部分の地山に止水剤
を注入することにより、最少限の止水剤の注入にて、確
実に止水を行うことが可能となり、止水効率を高めて、
トンネルの拡幅作業を容易にすることが可能となる。
【0021】第4の発明にあっては、支保材差込み口を
閉じた状態でセグメントをシールドトンネル掘進時に組
立て、掘進完了後に山留板を地山に圧入し、支保材差込
み口を開けて支保材を挿通させることができ、確実な山
留を行った状態でトンネルの拡幅掘削を行うことが可能
となる。
【0022】第5の発明にあっては、第4の発明の状態
に加えて、前記支保材差込み口をセグメント本体の主桁
部分に形成し、支保材を主桁に固定することにより、セ
グメント同士の強固な連結を行うことが可能となる。
【0023】
【実施例】以下、本発明の好適な実施例について、図面
を参照しつつ詳細に説明する。
【0024】図1〜図6は、本発明の一実施例に係るト
ンネル接続用セグメントを示す図である。
【0025】このトンネル接続用セグメント10は、セ
グメント本体12と、山留板14とを備えている。
【0026】セグメント本体12は、断面略矩形をなす
鋼製のもので、上下部及び両側部の4つの板状のセグメ
ントピース16、17と、コーナー部に配設される4つ
の隅角部ピース18とから構成されている。
【0027】上下部の板状のセグメントピース16は、
型鋼材を矩形に枠組みした主桁20aおよび継手板20
bの片側面に鋼板製のスキンプレート22を取付け、主
桁20間に複数のリブ24を掛渡して形成されるように
なっている。
【0028】両側部の板状のセグメントピース17は、
型鋼材を矩形に枠組みした主桁20aおよび継手板20
bのうち主桁20a間に複数のチャンネル状の型鋼材2
1を取外し可能に取付けて形成されるようになってい
る。
【0029】隅角部ピース18は、曲折部分を面取りし
た状態の略L字状の鋼板26と、この鋼板26の周囲に
取付けられた主桁28aおよび継手板28bと、この主
桁28間に取付けられた複数のリブ30とから構成さ
れ、長手辺に位置する継手板28bと隣接するセグメン
トピース16の継手板20bとを連結することにより、
セグメント本体12が形成されるようになっている。
【0030】また、隅角部ピース18には、鋼板26の
両端部分に山留板14を支持する鋼材製の支保材32を
突出させるための蓋付きの支保材差込み口34が形成さ
れ、トンネルの拡幅時に前記蓋を外して支保材差込み口
34から支保材32を地山に挿入し、隣接するトンネル
のセグメント本体12の支保材差込み口34に挿通させ
てセグメント本体12同士を連結し得るようにしてい
る。この支保材差込み口34は、セグメントピース16
の主桁20対応位置に形成され、支保材差込み口34に
挿通される支保材32は前記主桁20に溶接あるいはボ
ルト等にて固定されるようになっている。従って、充分
な強度をもって隣接するセグメント本体12同士を連結
することができるようになっている。また、支保材差込
み口34は、必要に応じて、トンネル接続部分の地盤改
良を行うための注入孔としても利用できるようになって
いる。
【0031】更に、隣接するセグメント本体12同士を
連結する支保材32の外側には、複数の連結部材36が
所定間隔で支保材32と交差する状態で取付けられるよ
うになっており、この連結部材36を介して支保材32
が山留板14を支持するようになっている。
【0032】山留板14は、セグメント本体12の矩形
断面対向位置のスキンプレート22外面にスライド可能
に設けられるもので、この実施例においては、セグメン
ト本体12の上下面に位置するスキンプレート22の外
面に鋼板製の山留板14をスライド可能に設け、トンネ
ルを横方向に拡幅し得るようにしている。なお、トンネ
ルを上下方向に拡幅する場合には、セグメント本体12
の側面に位置するスキンプレート22の外面に山留板1
4をスライド可能に設け、山留板14を上下方向にスラ
イドさせることにより、トンネル上下の拡幅を行うこと
が可能となる。
【0033】また、山留板14を設けたスキンプレート
22には、セグメント本体12の軸方向と直交する方向
にわたる一対の長孔38が形成され、山留板14にはス
キンプレート22の長孔38に臨むスライド駆動手段接
続用のねじ穴40が所定間隔で複数形成されている。そ
して、この長孔38の周囲外面には止水材42が配設さ
れ、山留板14との間の止水を行うようにされている。
この止水材42としては、例えばゴムリングが用いられ
る。
【0034】更に、ねじ穴40は、長孔38の長さより
も短い間隔で形成され、かつ前記長孔38をこえた位置
にも形成され、この長孔38をこえた位置のねじ穴40
対応位置に山留板14固定用の接合ボルト取付孔43が
形成され、この接合ボルト取付孔43より接合ボルト4
4を差込んでねじ穴40に螺合させることにより、山留
板14をスキンプレート22に対して固定し得るように
している。また、接合ボルト44を取り外した後は、蓋
を螺合させて閉塞し得るようにしており、しかも必要時
には蓋を取外して裏込め剤注入孔として利用できるよう
にしている。
【0035】スライド駆動手段としては、図3に示すよ
うに、油圧ジャッキ45を用いるようにしており、この
油圧ジャッキ45を上下に位置するセグメントピース1
6の内側に配設し、この油圧ジャッキ45の先端に山留
板接続治具46を取付け、この山留板接続治具46に設
けたボルト47を山留板14のねじ穴40に螺合させて
油圧ジャッキ45を作動させることにより、山留板14
をスライドさせるようにしている。そして、長孔38の
長さの範囲で山留板14をスライドさせた後、次に長孔
38内に臨んだねじ穴40にボルト47を付け替え、順
次スライドさせていくことにより、短い長孔38でも山
留板14の充分なスライド量を確保し得るようにしてい
る。また、長孔38を短くすることにより、止水区域を
少なくして止水性を向上させることが可能となる。ま
た、油圧ジャッキ45の後端には、継手板20bに当接
する反力受け材48が取付けられ、この反力受け材48
を介して継手板20bに山留板14圧入時の反力を持た
せるようにしている。
【0036】更に、上下に位置するセグメントピース1
6のスキンプレート22には、山留板14側部対応位置
に一対のスライドガイド49を平行に配設し、山留板1
4のガイドを行うようにしている。このスライドガイド
49は、アングル型鋼材の一辺をスキンプレート22に
取付け、山留板14の差込み溝を対抗形成した状態とな
っている。また、スライドガイド49の取付け位置は、
山留板14を完全に地山内に差込んだ状態で、山留板1
4が外れない位置に設けるようにしている。そして、こ
のスライドガイド49の存在によって、山留板14の移
動にともなって山留板14が前下がり状態になるのを防
止することができ、山留板14とスキンプレート22と
の密着状態を維持して、止水材42による止水効果を維
持できるようにしている。
【0037】次に、本発明の一実施例に係るトンネルの
接続工法について、図10〜図15を参照しつつ説明す
る。
【0038】まず、図10に示すように、矩形のシール
ド機を用いて所定間隔を置いて隣接する2本のトンネル
70を掘削しつつ、トンネル接続用セグメント10を組
立て連結して、シールド機による掘進を完了させる。こ
の状態で、支保材差込み口34は蓋を取付けて閉じた状
態としておくことにより、支保材差込み口34からの浸
水を防止することが可能である。また、この実施例にお
いては、一方のトンネル接続用セグメント10にのみ山
留板14が取付けられ、他方のトンネル接続用セグメン
ト10には山留板14が取付けられていない状態となっ
ている。
【0039】次に、図11に示すように、トンネル70
の内部からトンネル70の拡幅部分上下の地山72の地
盤改良を行う。この場合、セグメント本体12を構成す
る隅角部ピース18の鋼板26に形成した支保材差込み
口34の蓋を取外して支保材差込み口34を開け、支保
材差込み口34より注入管74を地山72内に差込み、
地盤改良用の薬液を地山72内に注入して地盤改良を行
う。
【0040】次に、図12に示すように、一方のトンネ
ル接続用セグメント10の上下から、山留板14を前記
地盤改良した地山72に対して圧入し、山留板14の先
端部が他方のトンネル接続用セグメント10の上下面に
達する状態とする。この場合、接合ボルト取付穴43を
貫通して山留板14のねじ穴40に螺合する接合ボルト
44を取外し、必要に応じて接合ボルト取付穴43より
周囲の地山72に裏込め剤を注入する。裏込め剤注入後
は、接合ボルト取付穴43に蓋を取付けて、止水してお
けばよい。また、油圧ジャッキ45先端の山留板接続治
具46に設けたボルト47をスキンプレート22の長孔
38より臨むねじ穴40に螺合させて油圧ジャッキ45
を作動させ、順次長孔38に臨むねじ穴40に山留板接
続治具46を付け替えつつ、油圧ジャッキ45を作動さ
せていくことにより、所定距離の山留板14の圧入を行
うようにしている。この場合、長孔38が短くて済むた
め、止水区域が少なく、止水性が向上することとなる。
更に、油圧ジャッキ45による山留板14の圧入時にお
ける反力は、反力受け部材48を介して継手板20bが
受けるようになっているため、充分な圧入力を得ること
が可能である。
【0041】また、山留板14の地山72への圧入時に
は、セグメントピース16のスキンプレート22に取付
けたスライドガイド49が山留板14のガイドを行うた
め、山留板14の移動にともなって、山留板14が前下
がりになるのを防止することができ、山留板14とスキ
ンプレート22との密着状態を維持して、止水材42に
よる止水効果を確実に維持することが可能となる。
【0042】次いで、図13に示すように、隣接する各
セグメント本体12の隅角部ピース18の鋼板26に形
成した支保材差込み口34を開け、一方の支保材差込み
口34より支保材32を地山72内に差込み、他方のセ
グメント本体12の支保材差込み口34内に挿通させ
る。この場合、支保材32の差込みに際しては、セグメ
ント本体12内に架台(図示せず)を設置し、この架台
上に油圧ジャッキを設置して、油圧ジャッキにて支持部
材32を地山72内に差込むようにしている。また、支
保材32の両端部は、セグメント本体12の主桁20に
溶接又はボルトにて固定され、両トンネル70のセグメ
ント本体12同士を強固に連結する。更に、支保材32
と支保材差込み口34の隙間には、止水材を施して止水
処理をしておくようにしている。
【0043】次に、図14に示すように、山留板14に
よって囲まれたトンネル70間の地山72を拡幅掘削す
る。この場合、各セグメント本体12の拡幅する地山7
2に面した側の側部の板状のセグメントピース17から
チャンネル状の型鋼材21を取外して、側部を開放す
る。そして、この開放した側部からミニバックホー等の
掘削機を用いてトンネル70間の地山を拡幅掘削するよ
うにしている。この拡幅掘削に際しては、山留板14に
よって地山72の山留がなされているため、安全に掘削
することが可能である。
【0044】次いで、地山72を完全に掘削した後、図
14に示すように、支保材32と山留板14との間に連
結部材36を設置固定する。この連結部材36は、支保
材32と直交させた状態で複数本、例えば2本、所定の
間隔で配置され、この連結部材36を介して山留板14
が支保材32によって支持されるようになっている。従
って、拡幅掘削後の山留が支保材32によってなされる
こととなり、長期的な山留を強固に行うことが可能であ
る。また、図示せぬが、前述のセグメントピース17か
ら取外した複数のチャンネル状の型鋼材21を用いて、
側部のセグメントピース17の主桁20同士を連結する
ことにより、よりいっそう強固な連結を行うことが可能
となる。
【0045】そして、このような工程を、繰り返すこと
により、任意の幅の、しかも拡張、縮小のあるトンネル
を容易に形成することができ、このようにして形成した
トンネルを例えば大断面のトンネルの壁面として形成す
るような場合には、図15に示すように、トンネル70
の内部及び拡幅部分に高流動のコンクリート78を打設
し、更に上部の空隙に2次注入することにより、完成さ
れることとなる。
【0046】このようなトンネルの接続工法を用いるこ
とにより、例えば、図7に示すように、矩形のシールド
機を用いてトンネルの輪郭に沿って所定間隔を置きなが
ら小断面の矩形の複数のトンネル70を掘削し、このト
ンネル70間の地山を拡幅掘削して、トンネル70同士
を連結し、内部にコンクリート78を打設して壁80を
構築した後、壁80に囲まれた地山を掘削して大断面の
矩形のトンネル82を構築することが可能となる。ま
た、このトンネル82の断面形状は、図7のような形状
に限らず、凸型、凹型、L型、T型等種々の形状とする
ことが可能である。
【0047】また、図8に示すように、2本のトンネル
84の途中でトンネル84間の地山を拡幅掘削して、ト
ンネル84同士を連結し、2本のトンネル84の途中に
駅部86を形成することも可能である。
【0048】更に、図9に示すように、隣接する2本の
トンネル88をそれぞれ途中で離反する方向に屈曲させ
た後、またトンネル88同士を隣接させ、離反した部分
のトンネル88間の地山を拡幅掘削し、トンネル88の
途中に非常駐車帯90を形成することも可能である。
【0049】本発明は、前記実施例に限定されるもので
はなく、本発明の要旨の範囲内において種々の変形実施
が可能である。
【0050】例えば、前記実施例においては、山留板の
スライド駆動手段として油圧ジャッキを用いた場合につ
いて説明したが、この例に限らず、例えば、パイル打ち
機をセグメント本体に固定し、その先端を山留板に連結
してスライドさせる他、種々のスライド駆動手段を用い
ることが可能である。
【0051】また、山留板を隣接する一方のトンネル接
続用セグメントから突出させるようにしているが、これ
に限らず、拡幅幅が大きいような場合には双方のトンネ
ル接続用セグメントから山留板を突出させるようにする
ことも可能である。
【0052】
【発明の効果】以上説明したように、第1の発明にあっ
ては、少なくとも一方のセグメントからトンネル間の地
山に山留板を圧入してトンネル間の地山を覆い、この山
留板の内側で一方のセグメントから他方のセグメントに
支保材を挿通させて固定し、前記山留板に囲まれた地山
の拡幅を行った後、支保材と山留板との間に連結部材を
設置して山留板を支持することにより、トンネル間の地
山の掘削時における短期の山留を山留板に持たせ、長期
的には支保材にて山留を行わせることができ、確実な山
留の状態のもとで掘削を安全かつ容易に行うことが可能
となり、しかも支保材により連結することで拡幅部分の
充分な強度を確保することができるという効果がある。
【0053】また、セグメント同士を支保材により連結
することにより、支保材をトンネル間の地山の掘削時に
セグメントにかかる偏圧に抵抗するための連結部材とし
て作用させることができるという効果がある。
【0054】第2の発明にあっては、第1の発明の状態
に加えて、トンネル内部からトンネル間周囲の地山の地
盤改良を行うことにより、確実な止水対策を行うことが
できるという効果がある。
【0055】第3の発明にあっては、第1又は第2の発
明の状態に加えて、隣接する相互のセグメントから山留
板を地山に圧入し、各山留板の重合部分の地山に止水剤
を注入することにより、最少限の止水剤の注入にて、確
実に止水を行うことができ、止水効率を高めて、トンネ
ルの拡幅作業を容易にすることが可能となる。
【0056】第4の発明にあっては、支保材差込み口を
閉じた状態でセグメントをシールドトンネル掘進時に組
立て、掘進完了後に山留板を地山に圧入し、支保材差込
み口を開けて支保材を挿通させることができ、確実な山
留を行った状態でトンネルの拡幅掘削を行うことができ
るという効果がある。
【0057】第5の発明にあっては、第4の発明の状態
に加えて、前記支保材差込み口をセグメント本体の主桁
部分に形成し、支保材を主桁に固定することにより、セ
グメント同士の強固な連結を行うことができるという効
果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係るトンネル接続用セグメ
ントの概略正面図である。
【図2】図1の平面図である。
【図3】山留板のスライド駆動手段を示す断面図であ
る。
【図4】図2の山留板を取り外した状態における部分拡
大図である。
【図5】セグメント本体同士の連結状態を示す部分断面
図である。
【図6】セグメント本体からの支保材の突出状態を示す
部分拡大断面図である。
【図7】本発明の一実施例に係るトンネルの接続工法に
よって大断面のトンネルを構築する状態を示す説明図で
ある。
【図8】本発明の一実施例に係るトンネルの接続工法に
よってトンネルに駅を構築する状態を示す説明図であ
る。
【図9】本発明の一実施例に係るトンネルの接続工法に
よってトンネルに非常駐車帯を設置する状態を示す説明
図である。
【図10】所定の間隔をおいてトンネルを隣接して掘削
した状態を示す断面図である。
【図11】図10の状態から接続部分の地山の地盤改良
を行った状態を示す断面図である。
【図12】図11の状態から山留板を地山に差込んだ状
態を示す断面図である。
【図13】図12の状態から支保材によってセグメント
本体同士を連結した状態を示す断面図である。
【図14】図13の状態からトンネル間の地山の掘削を
行って支保材と山留板との間に連結部材を設置した状態
を示す断面図である。
【図15】図14の状態からセグメント内にコンクリー
トを打設した状態を示す断面図である。
【符号の説明】
10 トンネル接続用セグメント 12 セグメント本体 14 山留板 16 セグメントピース 18 隅角部ピース 20、28 主桁 22 スキンプレート 24、30 リブ 32 支保材 34 支保材差込み口 36 連結部材 38 長孔 40 ねじ穴
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 舘川 裕次 東京都中央区京橋1丁目7番1号 戸田建 設株式会社内 (72)発明者 請川 誠 東京都中央区京橋1丁目7番1号 戸田建 設株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の間隔をおいて隣接して掘削したト
    ンネル間の地山を掘削して拡幅し、トンネル同士を接続
    するトンネルの接続工法であって、 少なくとも一方のトンネルを構成するセグメントからト
    ンネル間の地山に山留板を圧入して、トンネル間の地山
    を覆い、山留を行なう工程と、 前記山留板の内側で一方のセグメントから他方のセグメ
    ントに支保材を挿通させて固定する工程と、 前記山留板に囲まれた地山を掘削してトンネルを拡幅す
    る工程と、 前記支保材と山留板との間に連結部材を設置して山留板
    を支持する工程と、 を含むことを特徴とするトンネルの接続工法。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 前記山留板の圧入に先立って、トンネル内部からトンネ
    ル間周囲の地山の地盤改良を行なうことを特徴とするト
    ンネルの接続工法。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2において、 隣接するトンネルを構成する相互のセグメントから山留
    板をトンネル間の地山に圧入して、各山留板の先端部分
    を重合させ、この重合部分の地山に止水剤を注入して止
    水を行なうことを特徴とするトンネルの接続工法。
  4. 【請求項4】 所定の間隔をおいて隣接して掘削したト
    ンネル間の地山を掘削して拡幅し、トンネル同士を接続
    する際に用いるトンネル接続用セグメントであって、 矩形断面のセグメント本体と、このセグメント本体の矩
    形断面対向位置のスキンプレート外面にスライド可能に
    設けられた山留板とを備え、 前記セグメント本体には、前記山留板の設けられたスキ
    ンプレートにセグメント本体の軸方向と直交する方向に
    わたり、前記山留板をスライドさせる長孔が形成される
    と共に、側部の山留板近傍位置に山留板を支持する支保
    材を地山に挿通させるための支保材差込み口が開閉可能
    に形成されることを特徴とするトンネル接続用セグメン
    ト。
  5. 【請求項5】 請求項4において、 前記支保材差込み口は、セグメント本体の主桁部分に形
    成され、支保材差込み口に挿通された支保材は前記セグ
    メント本体の主桁に固定されることを特徴とするトンネ
    ル接続用セグメント。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2325436A3 (de) * 2009-11-24 2015-06-10 Ed. Züblin AG Tübbing neben einem Querschlag mit Ausgestaltung für eine richtungsfreie Durchbohrung von Bohrgestängen
JP2021134601A (ja) * 2020-02-28 2021-09-13 東芝エネルギーシステムズ株式会社 地下構造物および地下構造物の構築方法

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