JP2777539B2 - トンネルの連結工法およびトンネル連結用セグメント - Google Patents

トンネルの連結工法およびトンネル連結用セグメント

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JP2777539B2 JP6087607A JP8760794A JP2777539B2 JP 2777539 B2 JP2777539 B2 JP 2777539B2 JP 6087607 A JP6087607 A JP 6087607A JP 8760794 A JP8760794 A JP 8760794A JP 2777539 B2 JP2777539 B2 JP 2777539B2
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  • Lining And Supports For Tunnels (AREA)
  • Excavating Of Shafts Or Tunnels (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、トンネルの連結工法お
よびトンネル連結用セグメントに関し、特に予定する空
間断面に比べて比較的小断面のトンネルを複数構築して
大断面の地下空間を形成する際のトンネルの連結工法お
よびトンネル連結用セグメントに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、都市トンネルは地上構造物に比
べて建設コストが高く、維持費も地上部の道路に比べて
不経済なことが多い。このため、やむを得ない箇所に地
下道路が建設されることが多く、トンネル区間はなるべ
く短く、なるべく浅く設置してアプローチ部分を短くす
るのが普通である。
【0003】また、地下トンネルの施工にあたっては、
一般に開削工法が採用されることが多いが、最近の工事
では沿道の環境から開削工法が採用できない場合が増加
する傾向にある。
【0004】このように開削工法が採用できない場合、
シールド工法を採用して対処することが一般的である。
現在のシールド工法では、円形断面が基本断面であり、
その最大直径は14mに達し、さらには直径19m程度
の大口径シールドの計画もなされているのが現状であ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前述の大口径の円形シ
ールドを採用する場合には、機械製作費が巨大となり、
機械重量の増加、セグメント重量の増加や立坑用地の確
保等大都市内での工事環境に対して適応し難いという問
題があった。
【0006】また、大口径のシールドの場合、土被りが
大きく必要となり、比較的土被りの小さなトンネルを設
置するような場合には採用し難いものである。
【0007】さらに、トンネル断面の拡大、縮小が大き
い場合や地下に分岐や合流などの施設を設置したいよう
な場合、あるいは非常駐車帯等を一定区間毎に設置した
いような場合に、対応し難いという問題があった。
【0008】また、数百m程度の中距離や短距離のトン
ネルに対しては、シールド機が過大設備となってしまう
という問題があった。
【0009】そこで、比較的小型のシールド機を用い
て、予定する空間断面に比べて比較的小断面のトンネル
を隣接させて掘削し、この隣接する比較的小断面のトン
ネル同士を構造的に連結することにより、前述の問題に
対処することが考えられる。
【0010】この場合、トンネル同士は十分な連結強度
をもたせて構造的に連結しなければならず、しかも坑内
の環境を害することなく連結を行わなければならないと
いう問題があった。
【0011】本発明は、前記従来の問題に鑑みてなされ
たものであって、その目的は、機械製作費を抑え、機械
重量やセグメント重量を抑え、立坑用地の確保等大都市
内での工事環境に対して容易に適応し得、土被りも小さ
くて済み、トンネル断面の拡大、縮小、分岐や合流など
の施設の設置、非常駐車帯等の一定間隔毎の設置に容易
に対処でき、数百m程度の中距離、短距離のトンネルに
対してもシールド機が過大となることがなく、しかも十
分な強度をもたせ、かつ坑内環境を害することなくトン
ネル同士を構造的に連結することのできるトンネルの連
結工法およびトンネル連結用セグメントを提供すること
にある。
【0012】
【課題を解決するための手段】第1の発明にあっては、
所定の間隔をおいて隣接して掘削したトンネル間の地山
を掘削して拡幅し、トンネル同士を構造的に連結するト
ンネルの連結工法であって、少なくとも一方のトンネル
を構成するセグメントからトンネル間の地山に山留板を
圧入して、トンネル間の地山を覆い、山留を行なう工程
と、前記セグメントの拡幅側のセグメントピースに取り
付けた複数の型鋼材を取り外してセグメントを開口さ
せ、この開口部分から前記山留板に囲まれた地山を掘削
してトンネルを拡幅する工程と、前記セグメント同士を
PC鋼棒で連結する工程と、を含むことを特徴としてい
る。
【0013】第2の発明にあっては、前記山留板に囲ま
れた地山の拡幅掘削後、前記セグメントピースから取り
外した複数の型鋼材にてセグメント同士を連結する工程
を含むことを特徴としている。
【0014】第3の発明にあっては、前記山留板の圧入
に先立って、トンネル内部からトンネル間周囲の地山の
地盤改良を行うことを特徴としている。
【0015】第4の発明にあっては、隣接するトンネル
を構成する相互のセグメントから山留板をトンネル間周
囲の地山に圧入して、各山留板の先端部分を重合させ、
この重合部分の地山に止水剤を注入して止水を行うこと
を特徴としている。
【0016】第5の発明にあっては、所定の間隔をおい
て隣接して掘削したトンネル間の地山を掘削して拡幅
し、トンネル同士を連結する際に用いるトンネル連結用
セグメントであって、矩形断面のセグメント本体と、こ
のセグメント本体の矩形断面対向位置のスキンプレート
外面にスライド可能に設けられた山留板とを備え、前記
セグメント本体は、前記山留板の設けられたスキンプレ
ートにセグメント本体の軸方向と直交する方向にわた
り、前記山留板をスライドさせる長孔が形成されるとと
もに、拡幅側面にはPC鋼棒挿通用の貫通孔が形成され
ることを特徴としている。
【0017】第6の発明にあっては、前記セグメント本
体を構成する拡幅側のセグメントピースに開口を形成
し、この開口を取り外し可能に設けた複数の型鋼材で覆
ったことを特徴としている。
【0018】第7の発明にあっては、前記PC鋼棒挿通
用の貫通孔は、セグメント本体のコーナ部を構成する隅
角部ピースのスキンプレートおよび継手板を貫通して形
成され、スキンプレートの貫通孔には蓋が取り付けられ
ることを特徴としている。
【0019】
【作用】第1の発明にあっては、少なくとも一方のセグ
メントからトンネル間の地山に山留板を圧入してトンネ
ル間の地山を覆い、止水および山留を行った状態で拡幅
側のセグメントを解体し、地山を掘削して拡幅した後、
セグメント同士をPC鋼棒で連結することにより十分な
強度をもたせて、容易にセグメント同士の連結ができ、
しかも掘削時には型鋼材を取り外すだけで開口が形成で
き、容易に開口させることができる。
【0020】第2の発明にあっては、前述のセグメント
ピースから取り外した型鋼材にて隣接するセグメント同
士を連結することにより、連結部材の搬送に要する時間
を省略でき、しかもより一層連結強度を高めることがで
きる。
【0021】第3の発明にあっては、トンネル内部から
トンネル間周囲の地山の地盤改良を行うことにより、よ
り確実な止水対策および土圧対策を行うことができる。
【0022】第4の発明にあっては、隣接する相互のセ
グメントから山留板を地山に圧入し、各山留板の重合部
分に止水剤を注入することにより、山留板の重合部分に
おける止水を最少限の止水剤の注入にて、確実に行うこ
とが可能となり、止水効率を高めて、トンネルの拡幅作
業を容易にすることができる。
【0023】第5の発明にあっては、山留板をトンネル
内から容易にスライドさせることができ、しかも、拡幅
掘削後に貫通孔よりPC鋼棒を挿通させて連結すること
がでる。
【0024】第6の発明にあっては、型鋼材を取り外す
だけで容易に拡幅用の開口を形成することができ、しか
も取り外した型鋼材を用いて隣接するセグメント本体同
士を連結することができる。
【0025】第7の発明にあっては、PC鋼棒を隅角部
ピースの継手板に固定して、連結部強度を高めることが
できる。
【0026】
【実施例】以下、本発明の好適な実施例について、図面
を参照しつつ詳細に説明する。
【0027】図1〜図7は、本発明の一実施例に係るト
ンネル連結用セグメントを示す図である。
【0028】このトンネル連結用セグメント12は、セ
グメント本体26と、山留板28とを備えている。
【0029】セグメント本体26は、断面略矩形をなす
鋼製のもので、上下部および両側部の4つの板状のセグ
メントピース30,32と、コーナ部に配設される4つ
の隅角部ピース34とから構成されている。
【0030】山留側の板状のセグメントピース30は、
図1および図2に示すように主桁36および継手板38
を矩形に枠組みし、その片側面にスキンプレート40を
取り付け、主桁36間に複数のリブ42を掛け渡して形
成した鋼材製のものとなっている。
【0031】連結側のセグメントピース32は、図3お
よび図4に示すように、H型鋼製の主桁44および継手
板46を矩形に枠組みし、この主桁44間に複数のチャ
ンネル状の型鋼材48を取り外し可能に取り付けて開口
可能に形成された鋼材製のものとなっている。この連結
側のセグメントピース32は、図1中向って右側のもの
だけに型鋼材48が取り付けられているが、両方向で拡
幅掘削する場合には、図中左側のものにも型鋼材48が
取り付けられるものである。
【0032】隅角部ピース34は、図5〜図7に示すよ
うに、主桁50および継手板52をL字状に枠組みし、
その表面にL字状のスキンプレート54を取り付け、主
桁50間に複数のリブ56を取り付けて形成された鋼材
製のものとなっている。
【0033】そして、隅角部ピース34の継手板52
と、隣接するセグメントピース30,32の継手板3
8,46とを連結することにより、矩形のセグメント本
体26が形成されるようになっている。
【0034】また、拡幅掘削を行う図1中右側の隅角部
ピース34には、図5および図6に示すように、スキン
プレート54の両端部分に山留板28を支持する鋼材製
の支持部材58を突出させるための蓋(図示せず)付き
の支持部材挿入口60が形成され、トンネルの拡幅時に
前記蓋を外して支持部材挿入口60から支持部材58を
地山に挿入し得るようにしている。
【0035】さらに、セグメントピース30の継手板
ならびに隅角部ピース34の継手板52およびスキン
プレート54には、図7に示すように、隣接するセグメ
ント本体26同士を連結するための応力材としてのPC
鋼棒64を挿通させる貫通孔62が所定間隔で形成され
ている。なお、スキンプレート54に形成される貫通孔
62には、蓋(図示せず)が取り付けられ、トンネルの
拡幅時に蓋を取り外してPC鋼棒64を挿入し得るよう
にしている。また、このスキンプレート54の貫通孔6
2は、トンネル連結部分の地盤改良を行うための注入孔
としても利用できるようになっている。
【0036】山留板28は、山留側のセグメントピース
30のスキンプレート40の外面にスライド可能に設け
られ、セグメント本体26より突出して連結部分の地山
を覆い、連結部分の山留を行うようになっている。ま
た、山留板28を設けたスキンプレート40には、セグ
メント本体26の軸方向と直交する方向にわたる一対の
長孔66が形成され、山留板28にはこの長孔66に臨
むねじ穴68が所定間隔で複数形成され、このねじ穴6
に、図に示すように、セグメントピース30の内側
に配設した一対の油圧ジャッキ70が連結部材(図示せ
ず)を介して連結され、この油圧ジャッキ70を作動さ
せることによりねじ穴68を介して山留板28をスライ
ドさせるようにしている。なお、長孔66の周囲にはゴ
ムリング等の止水材が施されるようになっている。
【0037】このように、山留板28により地山の山留
を行うことにより、隣接するセグメント12間の地山の
掘削を容易かつ安全に行うことが可能となっている。ま
た、山留板28は、セグメント本体26から突出させた
支持部材58により内側から支持されるため、十分な支
持力が得られるものである。さらに、隣接するセグメン
ト12同士が、貫通孔62に貫通させたPC鋼棒64に
て連結されるとともに、連結側のセグメントピース32
に取り付けた型鋼材48を取り外し、そこに露出した地
山をミニバックホーなどの掘削機を用いて掘削し、掘削
終了後、前述の取り外した型鋼材48を隣接するセグメ
ント12の連結側のセグメントピース32を構成する主
桁44間に掛け渡して固定することにより、確実な連結
状態が得られ、しかも連結強度も十分に得られるように
なっている。
【0038】次に、本発明の一実施例に係るトンネルの
連結工法について、図8〜図14を参照しつつ説明す
る。
【0039】まず、図8に示すように、矩形のシールド
機を用いて所定間隔を置いて隣接する2本のトンネル7
0を掘削しつつ、トンネル連結用セグメント12を組立
て連結して、シールド機による掘進を完了させる。
【0040】次に、図9に示すように、セグメント12
の内部から拡幅部分境界部の地山78の地盤改良を行
う。この場合、セグメント本体26を構成する隅角部ピ
ース34のスキンプレート54(図5及び図7参照)
形成した貫通孔62(図5及び図7参照)より注入管8
0を地山78内に差し込み、地盤改良用の薬液を地山7
8内に注入して地盤改良を行う。
【0041】次いで、図10に示すように隅角部ピース
34のスキンプレート54(図5及び図6参照)に形成
した支持部材挿入口60を開け、この支持部材挿入口6
0より支持部材58を地山78内に差し込む。この場
合、支持部材58の差し込みに際しては、セグメント本
26内に架台を設置し、この架台上に油圧ジャッキを
設置して油圧ジャッキにて支持部材58を地山78内に
差し込むようにしている。また、支持部材58の先端は
セグメント本体26のスキンプレート40(図1参照)
の面と一致する位置まで差し込まれるようになってい
る。さらに、支持部材58の差し込みに際しては、支持
部材挿入口60と支持部材58との間よりセグメント本
26内に水が浸入しないように、支持部材挿入口60
に止水材を施して止水処理をおくようにしている。
【0042】次に、図11に示すように、各セグメント
12のセグメントピース30から、山留板28を油圧ジ
ャッキ70(図2参照)により、地盤改良した地山78
に対して圧入し、山留板28の先端部同士が重合する状
態とする。この場合、山留板28は、セグメントピース
30に形成した長孔66(図2参照)を介してスライド
して突出されることとなる。また、長孔66は、止水材
によって止水されているため、長孔66からセグメント
12内に水が浸入するようなことはない。
【0043】また、山留板28の地山78への圧入時に
は、セグメント本体26より突出させた支持部材58が
山留板28を支持するため、山留板28の移動にともな
って、山留板28が内側に挿入されて内空断面が欠損す
のを防止するとともに、山留板28を確実に支持して
確実な山留を行えるようになっている。さらに、山留板
28同士の重合部分おいて、止水が必要な場合は、
7に示すスキンプレート54の貫通孔62を開け、注入
管を差し込んで止水剤を注入し、確実な止水を行うよう
にしている。なお、前記山留板28は、必ずしも隣接す
るセグメント12の各々から突出させる必要はなく、地
山78の間隔が狭い場合には、一方のセグメント12か
らのみ突出させることも可能で、この場合には、他方の
セグメントは山留板28を有しない通常のセグメントと
することも可能である。
【0044】次いで、図12に示すように、山留板28
によって囲まれたセグメント12間の地山78を拡幅掘
削する。この場合、連結側のセグメントピース32に取
り付けた型鋼材48を取り外して地山78に面した部分
を開放して開口させるそして、この開口部分からミニバ
ックホー等の掘削機を用いてセグメント12間の地山7
8を拡幅掘削するようにしている。
【0045】次に、地山78を完全に掘削した状態にお
いて、図13に示すように前述のセグメントピース32
から取り外した複数のチャンネル状の型鋼材48を用い
て、セグメントピース32の主桁44同士を連結すると
ともに、隅角部ピース34の貫通孔62(図7参照)
PC鋼棒4を挿通して締め付け、PC鋼棒64に緩み
とり程度の軸力を加える。なお、この拡幅掘削は、後述
するように上下に位置するセグメント12間においても
行われる。
【0046】このように、PC鋼棒64および型鋼材4
8にてセグメント12同士を連結することにより、ガス
切断等を行うことなく、すなわち坑内環境に悪影響を与
えることなく、強度の高い連結を行うことが可能とな
る。
【0047】そして、このような工程を、上下や左右の
セグメント12間で繰り返すことにより、任意の断面
の、しかも拡張、縮小のあるトンネルを容易に形成する
ことができ、このようにして形成したトンネルを例えば
大断面のトンネルの壁面として形成するような場合に
は、図14に示すように、トンネル90の内部および拡
幅部分に高流動のコンクリート24を打設し、さらに上
部の空隙に2次注入することにより、完成されることと
なる。
【0048】このようなトンネルの連結工法を用いるこ
とにより、例えば、図15に示すように、矩形のシール
ド機を用いて予定する大断面のトンネルの輪郭に沿って
所定間隔を置きながら比較的小断面の矩形の複数のトン
ネル90を掘削し、このトンネル90間の地山を拡幅掘
削して、トンネル90同士を連結し、内部にコンクリー
ト24を打設して壁92を構築した後、壁92に囲まれ
た地山を掘削して予定した大断面の矩形のトンネル94
を構築することが可能となる。また、このトンネル94
の断面形状は、図15のような形状に限らず、凸型、凹
型、L型、T型等種々の形状とすることが可能である。
【0049】また、図16に示すように、2本のトンネ
ル84の途中でトンネル84間の地山を拡幅掘削して、
トンネル84同士を連結し、2本のトンネル84の途中
に駅部86を形成することも可能である。
【0050】さらに、図17に示すように、隣接する2
本のトンネル88をそれぞれ途中で離反する方向に屈曲
させた後、またトンネル88同士を隣接させ、離反した
部分のトンネル88間の地山を拡幅掘削し、トンネル8
8の途中に非常駐車帯100を形成することも可能であ
る。
【0051】本発明は、前記実施例に限定されるもので
はなく、本発明の要旨の範囲内において種々の変形実施
が可能である。
【0052】例えば、前記実施例においては、山留板を
隣接する双方のトンネル連結用セグメントから突出させ
るようにしているが、これに限らず、拡幅幅が小さい
うな場合には一方のトンネル連結用セグメントのみから
山留板を突出させるようにすることも可能である。
【0053】また、上下のトンネル間の地山を拡幅掘削
する場合には、図1のセグメント本体26を90゜回転
して設置し、両側部から山留板を地山に差し込んで、山
留板に囲まれた地山を掘削することも可能である。
【0054】また、隣接するトンネル間の地山を拡幅掘
削する際には、上述のように、セグメントピース32に
取り付けた型鋼材48を取り外して地山78に面した部
分を開放した後に、地山を掘削することも可能である
が、隣接するトンネル間に沿って発進立坑側または到達
立坑側からトンネル縦断方向にトンネル間の地山を掘削
し、全てのセグメントの型鋼材48を取り外すことなく
適宜間隔のセグメントの型鋼材48を取り外して掘削土
砂をそこから搬出することも可能である。
【0055】
【発明の効果】以上説明したように、第1の発明にあっ
ては、少なくとも一方のセグメントからトンネル間の地
山に山留板を圧入してトンネル間の地山を覆い、止水お
よび山留を行った状態で拡幅側のセグメントを解体し、
地山を掘削して拡幅した後、セグメント同士をPC鋼棒
で連結することにより十分な強度を保たせて容易にセグ
メント同士の連結ができ、しかも掘削時には型鋼材を取
り外すだけで開口が形成でき、容易に開口させることが
できるという効果がある。
【0056】第2の発明にあっては、前述のセグメント
ピースから取り外した型鋼材にて隣接するセグメント同
士を連結することにより、連結部材の搬送に陽する時間
を省略でき、しかもより一層連結強度を高めることがで
きるという効果がある。
【0057】第3の発明にあっては、トンネル内部から
トンネル間周囲の地山の地盤改良を行うことにより、よ
り確実な止水対策および土圧対策を行うことができると
いう効果がある。
【0058】第4の発明にあっては、隣接する相互のセ
グメントから山留板を地山に圧入し、各山留板の重合部
分に止水剤を注入することにより、山留板の重合部分に
おける止水を最少限の止水剤の注入にて、確実に行うこ
とが可能となり、止水効率を高めて、トンネルの拡幅作
業を容易にすることができるという効果がある。
【0059】第5の発明にあっては、山留板をトンネル
内から容易にスライドさせることができ、しかも、拡幅
掘削後に貫通孔よりPC鋼棒を挿通させて連結すること
ができる。
【0060】第6の発明にあっては、型鋼材を取り外す
だけで容易に拡幅用の開口を形成することができ、しか
も取り外した型鋼材を用いて隣接するセグメント本体同
士を連結することができるという効果がある。
【0061】第7の発明にあっては、PC鋼棒を隅角部
ピースの継手板に固定して、連結部強度を高めることが
でき、しかも貫通孔の不使用時には蓋により止水を行う
ことがでる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係るトンネル連結用セグメ
ントの概略正面図である。
【図2】図1の山留側のセグメントピースを内側から見
た平面図である。
【図3】図1の連結側のセグメントピースを内側から見
た状態を示す正面図である。
【図4】図3の横断面図である。。
【図5】図1の隅角部ピースを内側から見た状態を示す
正面図である。
【図6】図5のVI−VI線に沿う断面図である。
【図7】図5のVII−VII線に沿う断面図である。
【図8】所定の間隔をおいてトンネルを隣接して掘削し
た状態を示す断面図である。
【図9】図8の状態から連結部分の地山の地盤改良を行
った状態を示す断面図でる。
【図10】図9の状態から各セグメントより山留板の支
持部材を地山に差し込んだ状態を示す断面図である。
【図11】図10の状態から山留板を地山に差し込んだ
状態を示す断面図である。
【図12】図11の状態からトンネル間の地山の掘削を
行った状態を示す断面図である。
【図13】図12の状態からセグメント同士を連結した
状態を示す断面図である。
【図14】図13の状態からセグメント内にコンクリー
トを打設した状態を示す断面図である。
【図15】本発明の一実施例に係るトンネルの連結工法
によって大断面のトンネルを構築する状態を示す断面図
である。
【図16】本発明の一実施例に係るトンネルの連結工法
によってトンネルに駅を構築する状態を示す断面図であ
る。
【図17】本発明の一実施例に係るトンネルの連結工法
によってトンネルに非常駐車帯を設置する状態を示す断
面図である。
【符号の説明】
26 セグメント本体 28 山留板 30,32 セグメントピース 34 隅角部ピース 48 型鋼材 62 貫通孔 64 PC鋼棒 66 長孔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 舘川 裕次 東京都中央区京橋1丁目7番1号 戸田 建設株式会社内 (72)発明者 請川 誠 東京都中央区京橋1丁目7番1号 戸田 建設株式会社内 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) E21D 9/06 301 E21D 11/04 E21D 11/14

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の間隔をおいて隣接して掘削したト
    ンネル間の地山を掘削して拡幅し、トンネル同士を構造
    的に連結するトンネルの連結工法であって、 少なくとも一方のトンネルを構成するセグメントからト
    ンネル間の地山に山留板を圧入して、トンネル間の地山
    を覆い、山留を行なう工程と、 前記セグメントの拡幅側のセグメントピースに取り付け
    た複数の型鋼材を取り外してセグメントを開口させ、こ
    の開口部分から前記山留板に囲まれた地山を掘削してト
    ンネルを拡幅する工程と、 前記セグメント同士をPC鋼棒で連結する工程と、 を含むことを特徴とするトンネルの連結工法。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 前記山留板に囲まれた地山の拡幅掘削後、前記セグメン
    トピースから取り外した複数の型鋼材にてセグメント同
    士を連結する工程を含むことを特徴とするトンネルの連
    結工法。
  3. 【請求項3】 請求項1において、 前記山留板の圧入に先立って、トンネル内部からトンネ
    ル間周囲の地山の地盤改良を行うことを特徴とするトン
    ネルの連結工法。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかにおいて、 隣接するトンネルを構成する相互のセグメントから山留
    板をトンネル間周囲の地山に圧入して、各山留板の先端
    部分を重合させ、この重合部分の地山に止水剤を注入し
    て止水を行うことを特徴とするトンネルの連結工法。
  5. 【請求項5】 所定の間隔をおいて隣接して掘削したト
    ンネル間の地山を掘削して拡幅し、トンネル同士を構造
    的に連結する際に用いるトンネル連結用セグメントであ
    って、 矩形断面のセグメント本体と、このセグメント本体の矩
    形断面対向位置のスキンプレート外面にスライド可能に
    設けられた山留板とを備え、 前記セグメント本体は、前記山留板の設けられたスキン
    プレートにセグメント本体の軸方向と直交する方向にわ
    たり、前記山留板をスライドさせる長孔が形成されると
    ともに、拡幅側面にはPC鋼棒挿通用の貫通孔が形成さ
    れることを特徴とするトンネル連結用セグメント。
  6. 【請求項6】 請求項5において、 前記セグメント本体を構成する拡幅側のセグメントピー
    スに開口を形成し、この開口を取り外し可能に設けた複
    数の型鋼材で覆ったことを特徴とするトンネル連結用セ
    グメント。
  7. 【請求項7】 請求項5において、 前記PC鋼棒挿通用の貫通孔は、セグメント本体のコー
    ナ部を構成する隅角部ピースのスキンプレートおよび継
    手板を貫通して形成され、スキンプレートの貫通孔には
    蓋が取り付けられることを特徴とするトンネル連結用セ
    グメント。
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