JPH0725768A - 血管内膜肥厚抑制剤 - Google Patents

血管内膜肥厚抑制剤

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JPH0725768A
JPH0725768A JP17046693A JP17046693A JPH0725768A JP H0725768 A JPH0725768 A JP H0725768A JP 17046693 A JP17046693 A JP 17046693A JP 17046693 A JP17046693 A JP 17046693A JP H0725768 A JPH0725768 A JP H0725768A
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JP
Japan
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group
hydrogen atom
alkyl
phenyl
optionally substituted
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Application number
JP17046693A
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English (en)
Inventor
Mieko Nagae
三重子 長江
Masayuki Mitsuya
正之 三津家
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Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】 一般式(I)で示されるアミロライド誘導体
を有効成分とする血管内膜肥厚抑制剤。 〔式中、XはH,Cl,CF,C1〜6アルキル、C
3〜6シクロアルキル、(置換)フェニル、ベンジルチ
オ等;YはH,NH,Cl、ジメチルアミノ、ベンジ
ルアミノ、アニリノ、ピロリジノ、ピペラジノメトキ
シ、メチルチオ等;Zは(置換)アミノ基;RはH,
1〜6アルキル;R,RはH,C1〜6アルキ
ル、フェニル;をそれぞれ表し、あるいはXとYが一緒
になって−(CH−又は−CH=CH−CH=C
H−を、及びRとRがそれらが結合しているN原子
と共にピロリジノ、モルホリノ、ピペリジノ、ピベラジ
ノ環を形成してもよい〕 【効果】 本発明の血管内膜肥厚抑制剤は培養平滑筋細
胞の増殖、遊走および血管内膜肥厚を抑制する作用を有
し、動脈硬化性疾患、動脈炎、PTCAの術後における
血管の再狭窄に対して有効であり、血管の異常によって
引き起こされる各種疾患を治療または予防することがで
きる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は血管内膜肥厚抑制剤に関
し、詳細にはアミロライド誘導体を有効成分とする血管
内膜肥厚抑制剤に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】狭心
症、心筋梗塞等の病態発症は、それに先行して生ずる冠
動脈硬化症が大きな原因であることが知られている。動
脈硬化によって生じる内腔の狭小化や血管の弾性消失
が、心筋組織への栄養および酸素不足をもたらし、上記
病態を誘導する。血管内腔の狭小化は、泡沫化マクロフ
ァージやコレステロールの内壁への蓄積に加え、血管中
膜平滑筋細胞の内膜への遊走、内膜での増殖によって生
じる細胞線維性内膜肥厚が、その大きな原因であると言
われている。
【0003】狭心症、心筋梗塞の治療としては、抗血栓
薬や血管拡張薬等が症状改善を主たる目的として使用さ
れているが、動脈硬化によって招来される血管内腔の狭
小化や弾性の消失を根本的に治療するには至っていな
い。またその他でも、前期病態を治療可能にしている医
薬品は現在のところ知られていない。そのため、血管の
狭小化をもたらしている内膜肥厚を防止あるいは治療す
ることの可能な医薬品が切望されている。
【0004】近年、狭小化した血管を外科的に治療する
方法として、経皮的冠動脈拡張術(Percutane
ous Transluminal Coronary
Angioplasty:PTCA)が普及しつつあ
る。PTCA術は、大腿動脈などからバルーンカテーテ
ルを遠隔的に挿入してゆき、狭窄部でバルーンを膨らま
せ、物理的に血管を拡張させるものである。しかしこの
治療法の場合、施行後3〜6ヵ月で再び狭窄が起きるこ
とがある。この再狭窄では、コレステロールの沈着は観
察されず、むしろそのほとんどを平滑筋細胞やこの細胞
が産生する細胞間マトリックスによって構成された、い
わゆる細胞線維性内膜肥厚である。
【0005】そのため、PTCA術後の再狭窄防止、ひ
いては動脈硬化の治療法としては、血管内腔で生じる平
滑筋細胞の遊走、増殖を抑制することが有効であると考
えられた。かかる課題を解決するべく、薬剤の探索が行
われているが(特開昭57−38715号、特開平2−
121922号、特開平3−83923号、特開平3−
83957号、特開平3−118383号、特開平4−
99775号、特開平4−154720号各公報等)、
未だ開発に至っていないのが現状である。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決する目的で検討を重ねてきた結果、Na+ /H +
交換輸送系、Na+ チャンネル、Na+ /Ca2+交換輸
送系、プロテインキナーゼC、蛋白質合成、チロシンキ
ナーゼ、Na+ /K+ −ATPase等に対して阻害作
用を有することが知られていたアミロライド誘導体が、
PDGFや血清によって惹起される培養平滑筋細胞の増
殖、遊走作用および血管内膜肥厚を抑制することを初め
て見出し、本発明を完成するに至った。
【0007】すなわち本発明の要旨は、アミロライド
(N−アミジノ−3,5−ジアミノ−6−クロロピラジ
ンカルボキサミド)誘導体を有効成分とする血管内膜肥
厚抑制剤に存する。以下、本発明につき詳細に説明す
る。本発明の血管内膜肥厚抑制剤は、アミロライド誘導
体を有効成分とする。かかるアミロライド誘導体として
は、ピラジノイルグアニジンを骨格とするものであれば
特に制限はされないが、例えば下記一般式(I)で表さ
れる化合物が挙げられる。
【0008】
【化2】
【0009】{上記式中、Xは水素原子;フッ素原子、
塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子;ト
リフルオロメチル基等のトリハロメチル基;メチル基、
エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチ
ル基等のC1〜C6 のアルキル基;シクロプロピル基、
シクロブチル基等のC3〜C6 のシクロアルキル基;フ
ェニル基、4−クロロフェニル基等の置換基を有してい
てもよいフェニル基;アニリノ基;メチルチオ基、ベン
ジルチオ基等のフェニル基で置換されていてもよいC1
〜C5 のアルキルチオ基またはメシル基、ベンジルスル
ホニル基等のフェニル基で置換されていてもよいC1
5 のアルキルスルホニル基を表し、Yは水素原子;フ
ッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲ
ン原子;ヒドロキシル基;メルカプト基;メトキシ基、
エトキシ基等のC1〜C5 のアルコキシ基;メチルチオ
基等のC1〜C5 のアルキルチオ基;メチル基、エチル
基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基等
のC1〜C6 のアルキル基;シクロプロピル基、シクロ
ブチル基等のC3〜C6 のシクロアルキル基;フェニル
基、4−クロロフェニル基等の置換基を有していてもよ
いフェニル基または−NR4 5 (R4 は水素原子;メ
チル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、
n−ブチル基等のC1〜C6 のアルキル基またはビニル
基、アリル基等のC2〜C6 のアルケニル基を表し、R
5 は水素原子;アミノ基;アミジノ基;シクロプロピル
基、シクロブチル基等のC3〜C6 のシクロアルキル
基;メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピ
ル基、n−ブチル基、シクロプロピルメチル基、ベンジ
ル基、4−メチルベンジル基、2,2,2−トリフルオ
ロエチル基、2−ヒドロキシエチル基等の置換基を有し
ていてもよいC1〜C6 のアルキル基;ビニル基、アリ
ル基等のC2〜C6 のアルケニル基またはフェニル基、
4−クロロフェニル基等の置換基を有していてもよいフ
ェニル基を表すが、R 4 とR5 が一緒になってメチレン
基、エチレン基、ヘキサメチレン基、−CH2NHCH2
CH2−、−NHCH2CH2CH2−、−CH2CH2NH
CH2CH2−等、メチレン基がイミノ基で置換されてい
てもよいC2〜C6のアルキレン基を表してもよい。)を
表す。またXとYが一緒になってテトラメチレン基また
は1,3−ブタジエニレン基を表してもよい。Zはアミ
ノ基、アセトアミド基、イソプロピリデンアミノ基等の
置換基を有していてもよいアミノ基を表し、R1 は水素
原子またはメチル基、エチル基、n−プロピル基、i−
プロピル基、n−ブチル基等のC1〜C6 のアルキル基
を表す。R2 およびR3 はそれぞれ独立して水素原子;
メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル
基、n−ブチル基、2−ヒドロキシルエチル基、ベンジ
ル基等の置換基を有していてもよいC1〜C6 のアルキル
基またはフェニル基を表すが、R2 とR3 が一緒になっ
て窒素原子とともにピロリジニル基、モルホリノ基、ピ
ペリジノ基またはピペラジニル基を形成してもよい。} 本発明においては、Xがハロゲン原子を表し、Yが−N
4 5 (R4 およびR5 は上記定義に同じ。)を表
し、Zがアミノ基を表し、R1 が水素原子を表し、R2
およびR3 が水素原子を表す化合物が好ましく、また、
その中でもXが塩素原子を表す化合物が特に好ましい。
【0010】かかる化合物の具体例を、下記表1に示
す。
【0011】
【表1】
【0012】
【表2】
【0013】
【表3】
【0014】
【表4】
【0015】
【表5】
【0016】上記一般式(I)で表される化合物は、N
+ /H+ 交換輸送系阻害作用等を有する化合物として
既知の化合物であり(J.Membr.Biol.,
05,1−21(1988);J.Biol.Che
m.,262,9088−9092(1987);Mo
l.Pharmacol.,30,112−120(1
986);蛋白質 核酸 酵素,34,1251−12
66(1989))、文献(J.Med.Chem.,
,638−642(1965);J.Med.Che
m.,10,66−75(1967);J.Med.C
hem.,12,285−287(1969);USP
3300494号;GB 1066855号;USP
4087526号等)に記載の方法、またはそれに準
じて合成することができる。
【0017】本発明の血管内膜肥厚抑制剤は、それ自身
を単独の有効成分として、もしくは公知の製剤技術によ
り経口投与用または非経口投与用の製剤とすることがで
きる。経口投与用の剤型としては、例えば錠剤、散剤、
顆粒剤、カプセル剤等の固形製剤や、溶液剤、シロップ
剤、エリキシル剤、油性ないし水性の懸濁液等が挙げら
れる。非経口投与用の剤型としては、注射用液剤、凍結
乾燥製剤等の注射剤等が挙げられる。
【0018】これらの製剤を調整するにあたっては、通
常の製剤化に用いられる賦形剤、滑沢剤、各種溶剤、界
面活性剤等を添加することができる。本発明の血管内膜
肥厚抑制剤の投与量は、その投与方法、症状、投与時
間、投与期間等によって異なるが、一般に成人1日あた
り1〜5000mg、好ましくは1〜500mgであ
り、必要に応じて1〜3回に分けて投与することができ
る。
【0019】
【実施例】以下、本発明を実施例により具体的に説明す
るが、その要旨を越えない限り以下に限定されるもので
はない。なお化合物(アミロライド誘導体)は、いずれ
もGB 1066855号公報に記載の方法に従って合
成した。 実施例1 ラットにおける内膜肥厚抑制作用 血管内膜を肥厚させるために、内皮を剥離する。モデル
動物として、スプラグードウリュー系雄性ラット(日本
チャールズリバー社製)6ヵ月齢(体重490〜700
g)を使用した。左外頸動脈から左総頸動脈へフォガテ
ィ2Fバルーンカテーテル(バクスター社製)を挿入
し、バルーンを膨らませながら抜くことによって内皮を
完全に剥離した。処置後、外頸動脈は結さつした。
【0020】ラットは、内皮剥離12日後に屠殺した。
屠殺1時間前に3%エバンスブルー1mlを静注し、青
色染色部位、すなわち総頸動脈の内皮非再生部位のみを
評価に用いた。総頸動脈は、取り出した後6〜8ヵ所を
切り出し、10%中性緩衝ホルマリンにて固定後、常法
に従ってパラフィン薄切標本を作製した。評価は新生内
膜と中膜の面積をデジタイザ(グラフテック社製)で測
定し、薬物非投与群と比較した。
【0021】試験に供した薬物は、内皮剥離3日前より
浸透圧ポンプ(2ML2:アルザ社製)にて腹腔内へ留
置した。結果を下記表2に示す。
【0022】
【表6】 表2 ──────────────────────────────────── 薬 物 濃 度 内 膜 面 積 内膜/中膜 N (表1の化合物No.)(μg/hr) (mm2 ) ──────────────────────────────────── コントロール 0.142 ± 0.008 1.07±0.08 6 5 25 0.106 ± 0.014 0.83±0.10 6 21 100 0.085 ± 0.002 0.68±0.10 3 ──────────────────────────────────── 実施例2 ラットにおける血管平滑筋細胞の増殖および
遊走抑制作用 スプラグードウリュー系雄性ラット(日本チャールズリ
バー社製)4ヵ月齢(体重460〜600g)の左総頸
動脈の内皮を、実施例1と同様にして剥離した。血管平
滑筋細胞(以下「VSMC」と略記する)の標識には、
ブロモデオキシウリジン(シグマ社製:以下「Brd
U」と略記する)を用いた。BrdUはチミジンのアナ
ログで、S期(DNA合成期)にある細胞に取り込まれ
る。薬物およびBrdUは、内皮剥離時にそれぞれ浸透
圧ポンプ{薬物(2ML1:アルザ社製),BrdU
(1003D:アルザ社製)}にて背部皮下に留置し
た。BrdUは、240mg/mlとなるようにジメチ
ルスルホキシド(DMSO)で溶解した後蒸留水にて2
倍に希釈し使用した。
【0023】ラットは内皮剥離5日後に屠殺し、固定を
70%エタノール中で24時間行う以外は実施例1と同
様にして、標本を作製した。評価は、抗BrdU抗体
(ベクトンデッキンソン社製:1/100)およびAB
Cキット(ベクター社製)で染色してBrdU陽性細胞
数を顕微鏡下に計測し、以下の式より遊走細胞率を算出
した。
【0024】
【数1】 結果を下記表3に示す。
【0025】
【表7】 表3 ────────────────────────────────── 薬 物 濃 度 総BrdU陽性細胞数 遊走細胞率 (表1の化合物 No.)(μg/hr) (%) ────────────────────────────────── コントロール 195.8 ± 43.1 10.7 ± 2.8 5 21 137.5± 25.9 8.7± 2.3 ────────────────────────────────── 実施例3 培養平滑筋細胞のDNA合成抑制作用 ウイスター系雄性ラット(日本チャールズリバー社製)
6週齡の胸部大動脈から中膜平滑筋層を取り出し、ex
plant法にて培養した。すなわち、単離した中膜を
1mm2 のexplantとし、12ウェルのプレート
(コースター社製)にはりつけ、10%牛胎児血清を含
むDulbecco modifiedEagle’s
medium(フロー社製:以下「DMEM」と略記
する)の中で2〜3週間、37℃の条件下にてインキュ
ベータ(95%空気+5%CO 2 )で培養した。初代培
養平滑筋細胞は25cm2 のフラスコ(コーニング社
製)にて10%牛胎児血清を含むDMEM中で培養さ
れ、サブコンフルエントな状態で継代した。試験には、
サブコンフルエントな状態にある5〜9代の細胞を用い
た。
【0026】上記平滑筋細胞を96ウェルプレート(コ
ースター社製)に5×104 平滑筋細胞/100μl/
ウェルの割合で播種した。細胞がくっつくまで数時間放
置した後、5%乏血小板血清を含むDMEMでウェルを
洗い、同培地に交換し、24時間以上培養した。この条
件下では、平滑筋細胞は細胞周期がGO (休止期)に向
かい、新たに分裂しなくなることが知られている。
【0027】S期への誘導は、薬物添加3時間後に10
ng/mlの血小板由来因子(PDGF)で16時間行
った。薬物はDMSOで1モルに溶解後、5%乏血小板
血清を含むDMEMで1ミリモルに調整したものを原液
とし、薬物は5〜400μMに希釈して使用した。評価
には、cell proliferation kit
(アマシャム社製)を使用し、BrdUで2時間標識し
た。
【0028】結果を下記表4に示す。
【0029】
【表8】 表4 ─────────────────────── 薬 物 IC50 (表1の化合物No.) (μM) ─────────────────────── 5 82.2 21 8.8 49 11.3 ─────────────────────── 実施例4 培養平滑筋細胞の増殖抑制作用 実施例3と同様にして平滑筋細胞を準備し、96ウェル
プレート(コースター社製)に3.2×103 平滑筋細
胞/80μl/ウェルとなるように播種した。細胞は3
7℃の条件下にてインキュベータ(95%空気+5%C
2 )で培養し、4時間後に薬物を希釈した培地20μ
lを添加した。薬物は1モルのDMSOに溶解した後、
培地で25ミリモルに調整したものを原液とし、以後順
次5倍希釈を繰り返し、最終濃度5ミリモルから10マ
イクロモルについて検討した。
【0030】細胞は3日間培養し、試験最終日にMTT
法(J.Immun.Meth.,65,55−63
(1983))で測定した。すなわち、5mg/mlの
MTTを10μl/ウェルの割合で添加し、4時間培養
した後培地を捨て、生成したホルマザンの結晶を0.0
4NのHCl/イソプロパノールで溶解し、吸光度を測
定した。
【0031】結果を下記表5に示す。
【0032】
【表9】 表5 ─────────────────────── 薬 物 IC50 (表1の化合物No.) (μM) ─────────────────────── 5 295 21 63.6 49 34.6 ─────────────────────── 実施例5 培養平滑筋細胞の遊走抑制作用 ウシ頸動脈中膜平滑筋細胞は、ラットの場合と同様に播
種し培養した。細胞は0.2%ウシ血清アルブミンを含
むDMEMで洗った後、4×106 平滑筋細胞/mlに
調整した。
【0033】48ウェルのマイクロケモタキシスチャン
バー(Neuro Probe製)の下室にケモアトラ
クタントとして10ng/mlのPDGFと薬物を入
れ、上室には105 平滑筋細胞/ウェルと薬物を入れ
た。薬物は1モルをDMSOで溶解した後、0.2%ウ
シ血清アルブミンを含むDMEMで200マイクロモル
に調整したものを原液として、希釈して使用した。細胞
は37℃の条件下にてインキュベータ(95%空気+5
%CO2 )中で4時間遊走させた。4時間後、フィルタ
ー上側の遊走しなかった細胞をかきとり、ディフクイッ
ク(染色液:国際試薬(株)社製)で固定、染色の後、
走査型デンシトメータ(島津製作所製:CS−900
0)で測定した。
【0034】結果を下記表6に示す。
【0035】
【表10】 表6 ─────────────────────── 薬 物 IC50 (表1の化合物No.) (μM) ─────────────────────── 5 688 21 68.7 49 59.2 ───────────────────────
【0036】
【発明の効果】本発明の血管内膜肥厚抑制剤は、PDG
Fや血清によって惹起される培養平滑筋細胞の増殖、遊
走および血管内膜肥厚を抑制する作用を有することか
ら、脳動脈硬化症、冠動脈硬化症、末梢動脈硬化症等の
動脈硬化性疾患、動脈炎、PTCAの術後における血管
の再狭窄に対して有効であり、血管の異常によって引き
起こされる前記の各種疾患を治療または予防することが
できる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アミロライド誘導体を有効成分とする血
    管内膜肥厚抑制剤。
  2. 【請求項2】 アミロライド誘導体が、下記一般式
    (I)で表されることを特徴とする請求項1記載の血管
    内膜肥厚抑制剤。 【化1】 {上記式中、Xは水素原子、ハロゲン原子、トリハロメ
    チル基、C1〜C6のアルキル基、C3〜C6 のシクロア
    ルキル基、置換基を有していてもよいフェニル基、アニ
    リノ基、フェニル基で置換されていてもよいC1〜C5
    アルキルチオ基またはフェニル基で置換されていてもよ
    いC1〜C5 のアルキルスルホニル基を表し、Yは水素
    原子、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、メルカプト基、
    1〜C5のアルコキシ基、C1〜C5 のアルキルチオ
    基、C1〜C6 のアルキル基、C3〜C6 のシクロアルキ
    ル基、置換基を有していてもよいフェニル基または−N
    45 (式中、R4 は水素原子、C1〜C6 のアルキル
    基またはC2〜C6 のアルケニル基を表し、R5 は水素
    原子、アミノ基、アミジノ基、C3〜C6 のシクロアル
    キル基、置換基を有していてもよいC1〜C6 のアルキ
    ル基、C2〜C6 のアルケニル基または置換基を有して
    いてもよいフェニル基を表すが、R4 とR5 が一緒にな
    ってメチレン基の1つがイミノ基で置換されていてもよ
    いC2〜C6 のアルキレン基を表してもよい。)を表
    す。またXとYが一緒になってテトラメチレン基または
    1,3−ブタジエニレン基を表してもよい。Zは置換基
    を有していてもよいアミノ基を表し、R1 は水素原子ま
    たはC1〜C6 のアルキル基を表す。R2 およびR3
    それぞれ独立して水素原子、置換基を有していてもよい
    1〜C6 のアルキル基またはフェニル基を表すが、R
    2 とR3 が一緒になって窒素原子とともにピロリジニル
    基、モルホリノ基、ピペリジノ基またはピペラジニル基
    を形成してもよい。}
  3. 【請求項3】 Xがハロゲン原子を表し、Yが−NR4
    5 を表し、Zがアミノ基を表し、R1、R2 およびR
    3 が水素原子を表すことを特徴とする請求項2記載の血
    管内膜肥厚抑制剤。
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